JP3202160U - 農薬散布装置 - Google Patents

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二郎 須永
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Abstract

【課題】高齢者や身体の不自由な人でも容易に作業ができ、多様な作付けや耕地形状に対応することができる農薬散布装置を提供する。【解決手段】パイプに沿って複数のノズル40が設けられた噴霧部材10と、延長パイプ20と、薬液を供給するためのタンク30と、台車60と、からなる農薬散布装置1において、Oリングを内蔵する継ぎ手部材12によって、噴霧部材に延長パイプを伸縮可能に連結した。延長パイプが噴霧部材の内部に収納された際に、ノズルへの流路が形成されるようにすることで、延長パイプの伸縮に関わらず、円滑な噴出状態を維持させることが可能となる。【選択図】図1

Description

本考案は、パイプに沿って複数のノズルを設けた農薬散布装置に関し、特に、多様な作付けや耕地形状に対応でき、高齢者や身体の不自由な人でも容易に作業ができる農薬散布装置に関する。
農薬を霧状にして散布するための農薬散布装置には、長尺状のパイプに沿って複数のノズルをスズラン状に設けた構造の噴霧部材を有するものがある。このようなスズラン型の噴霧部材に、タンクから加圧状態で薬液を供給することにより、夫々のノズルから、薬液が一斉に噴霧されるようになっている(特許文献1)。
この農薬散布装置は、噴霧部材を水平に保ち、農作物の列に沿って移動しながら作業を行うものであるが、長さの異なる噴霧部材を各種取り揃えておき、作付けの幅に合わせて適宜付け替えて使用されるのが一般的である。
実公平6−32813号公報
しかしながら、作付けの幅が異なる場合や、耕地の形状が一様でない場合があるため、使用箇所にあわせて噴霧部材を付け替えていたのでは煩雑である。そのため、作付け幅の広い箇所に合わせて、長い噴霧部材を選択せざるを得ず、不要な箇所に農薬が散布されてしまう事態が生じていた。また、薬液の入ったタンクを抱えながらの散布作業は重労働であった。
そこで、作業負担が少なく、多様な作付けや耕地形状に臨機応変に対応することができ、不要な箇所に農薬が散布されることを回避できる農薬散布装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る農薬散布装置は、パイプの長手方向に沿って複数のノズル部を設けて構成された噴霧部材と、前記パイプの内径よりも小さな外径を有する延長パイプ部材と、該延長パイプ部材に薬液を供給するためのタンクと、該タンクを載置するための台車と、を含んで構成された農薬散布装置であって、Oリングを介して前記噴霧部材と前記延長パイプ部材とを伸縮可能に連結すると共に、収縮した際に、前記延長パイプ部材の外周面と前記噴霧部材の内周面との間に流路を形成するための隙間が設けられるように構成された継ぎ手部材を含んで構成したことを特徴とするものである。
この場合、前記ノズル部は、前記パイプの周面に沿って設けられた開口部から立ち上げ形成された有蓋筒状のノズル基部に、先端に噴出孔を有するキャップ部を設けた構造であり、前記開口部に連通する連通孔を前記ノズル基部の周側面に設けると共に、該連通孔から天面部に向けて斜めに走る溝部を該周側面に設け、前記キャップ部の内側に、前記噴出孔に向けて縮径する案内面を設けたことを特徴とするものであってもよい。
また、前記台車は、走行手段を有する載置台の前端部に枢止された2つの回動部材と、後端部に立設されたハンドル部材との間に前記タンクを介装し、該タンクを、前記ハンドル部材に設けられた弾性部材に当接させながら、夫々の前記回動部材の下端部に設けられたネジ部を、前記載置台に設けられた溝部に挿通させて該回動部材を固定するようにしたものであってもよい。
また、前記台車の走行手段の回転軸に第1のギアを設けると共に、該第1のギアに伴って回転される第2のギアの偏心位置に、リンクバーを回動可能に取り付け、上下方向に案内された前記第1のリンクバーを介して前記タンク内の薬液を噴出させるためのピストンを上下動させてもよい。
請求項1に係る農薬散布装置は、パイプに沿って複数のノズル部を設けて構成された噴霧部材に、Oリングを介して延長パイプ部材を伸縮可能に連結し、収縮した際に、延長パイプ部材の外周面と噴霧部材の内周面との間に流路を形成するための隙間が設けられるようにしたので、延長パイプの伸縮に関わらず、円滑な噴出状態を維持させることができる。そのため、農薬が必要な作物の位置に合わせて、延長パイプ部材を伸縮させながら噴霧作業を行うことが可能となり、不要な箇所に農薬が散布されてしまうのを防止できる。
また、Oリングの湾曲面を介して延長パイプ部材が連結されるので、噴霧部材からの出し入れを円滑に行うことができる。これによって、噴霧作業の最中であっても、手軽に噴霧部材の長さを変更することができ、多様な作付けや耕地形状に臨機応変に対応させることが可能となる。
加えて、タンクを台車に載置したので、台車を押しながら歩くことで、タンクを容易に運搬することができる。畦道に沿ってハンドル部材を押しながら歩きつつ、農薬散布が必要な箇所に合わせて延長パイプ部材を伸縮させて噴霧作業を行えばよいので、高齢者や身体の不自由な人でも負担なく農薬散布作業を行なうことができる。
請求項2に係る農薬散布装置は、パイプの周面に沿って設けられたノズル部を、有蓋筒状のノズル基部に、先端に噴出孔を有するキャップ部を設けた構造とした。そして、ノズル基部の周側面に連通孔を設けると共に、その連通孔から天面部に向けて斜めに走る溝部を設け、その溝部に導かれた薬液が、キャップ部の内側の案内面に噴射されるようにした。そのため、噴出孔に向けて螺旋状に薬液や噴出され、噴出孔からの噴出角度を大きくすることができる。
これによって、農薬を広範囲に散布することができ、噴霧作業の効率化を図ることができる。
請求項3に係る農薬散布装置は、タンクが載置される載置台の前端部に2つの回動部材を設け、後端部のハンドル部材に弾性部材を設けたので、その間にタンクを介装させることで、タンクをしっかりと保持することができる。2つの回動部材を回動させてタンク形状に合わせて固定することができるので、丸型や三角型など様々な形状のタンクに対応させることができる。
請求項4に係る農薬散布装置は、台車の走行手段の回転によってリンクバーを上下動させ、それによってタンク内の薬液を自動的に噴出させるようにしたので、手動式の農薬散布装置における作業負担が大幅に軽減される。
本実施形態に係る農薬散布装置を示す斜視図である。 タンクの柄部に延長パイプを取り付けるための継ぎ手部材の内部構造を示す断面図である。 延長パイプを噴霧部材に取り付けるための延長用継ぎ手部材の内部構造を示す断面図であり、(a)は延長パイプと噴霧部材とを分離させた状態、(b)は連結させた状態、(c)は延長パイプを噴霧部材の内部に向けてスライドさせた状態である。 延長パイプを収縮して噴霧部材の内部に収納した状態を示す説明図である。 ノズルの構成を示す側面図である。 上記ノズルのキャップを外した状態を示す平面図である。 上記ノズルの内部を示し、(a)は連通孔の方向から見た正面図であり、(b)はその側面図である。 タンクが載置される台車を示す斜視図である。 上記台車を示し、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 延長パイプを伸長させる状態を示す説明図である。 ノズルの第1変形例を示し、(a)は連通孔の方向から見た正面図であり、(b)はその側面図である。 ノズルの第2変形例を示し、(a)は連通孔の方向から見た正面図であり、(b)はその側面図である。 延長用継ぎ手部材の変形例を示す断面図であり、(a)は延長パイプと噴霧部材とを分離させた状態、(b)は連結させた状態、(c)は延長パイプを噴霧部材の内部に向けてスライドさせた状態である。 本考案の変形態様として、延長パイプを複数段設けた農薬散布装置を示す部分斜視図である。 台車の第1変形例を示す斜視図である。 台車の第2変形例を示す斜視図である。
本考案の好適な実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
図1は、本考案の実施形態に係る農薬散布装置1を示す斜視図である。
この農薬散布装置1は、水や農薬、肥料などの液体を霧状にして噴出させ、農作物に供給するためのものであり、高齢者や歩行困難者による作業を容易にするためのものである。この農薬散布装置1は、噴霧部材10と、延長パイプ20と、その延長パイプに薬液を供給するためのタンク30と、タンク30が載置される台車60と、によって構成される。
噴霧部材10は、長尺状のパイプ11に沿って複数のノズル40をスズラン状に設けた構造であり、加圧供給された薬液が、夫々のノズル40から一斉に放出されるように構成されている。
このタンク30の内部には薬液が収容されており、その薬液が加圧状態でホース31へと供給される。ホース31の先には、噴霧操作を行うためのハンドル32が設けられている。
ハンドル32の内部は中空であり、薬液の流通路となっている。その流通路に連通して、パイプ状の柄部33が設けられる。柄部33は、継ぎ手部材21を介して、延長パイプ20に連結される。
継ぎ手部材21は、図2に示すように、延長パイプ20の基端部に固定されたもので、内部に設けられた雌ネジ部22を介して、柄部33の雄ネジ部に螺合される。
延長パイプ20は、噴霧部材10の基端部に固定された延長用継ぎ手部材12を介して、噴霧部材10に対して伸縮可能に連結される。
延長パイプ20の先端部には、図3に示すように、抜け止用のフランジ部23が形成されている。
延長用継ぎ手部材12は、内部に設けられたOリング13を介して、延長パイプ20と噴霧部材10とを水密に連結する。この場合、Oリング13の断面は、円または楕円形を為しており、外周面が滑りのよい湾曲面となるように設計されている。このように設計することで、連結部における水密性を維持しつつ、延長パイプ20と噴霧部材10との間の滑りを良くすることができる。
上記構成の延長用継ぎ手部材12を介して、延長パイプ20の先端に噴霧部材10が伸縮可能に取り付けられる。延長パイプ20を噴霧部材10の方向にスライドさせることで、図4に示すように、噴霧部材10のパイプ11の内部に、延長パイプ20が収納されるようになっている。
延長パイプ20が収納された際に、噴霧部材10への流路Aが確保されるように、噴霧部材10の内径(R)は、延長パイプの外径(r)よりも大きくなるように設計されている。
この場合、噴霧部材10のパイプの内径(R)は、延長パイプ20の外径(r)の1.2〜2倍(好ましくは、1.5〜1.8倍)の大きさに設定するのが好ましい。これによって、延長パイプ20の外周面と噴霧部材10の内周面との間に流路を形成するための隙間が設けられ、ノズル40への薬液の円滑な供給が確保される。
本実施例では、噴霧部材10の内径(R)を12mmとし、延長パイプ20の外径(r)を9mmとした。噴霧部材と延長パイプとの間に約1.5mmの幅の流路が形成されるので、延長パイプ20を噴霧部材10の内部に完全に収納した場合であっても、ノズル40に薬液を円滑に供給することができた。
また、延長パイプ20の長さを、噴霧部材10の長さよりも短くすると共に、フランジ部23を小さく設計する。この場合、噴霧部材10の長さ(L)と延長パイプ20の長さ(M)との差が、延長パイプ20の内径よりも大きくなるようにするのが好ましい。
このように設計することで、延長パイプ20から噴霧部材10へと円滑に流れ込むことができ、ノズル40への薬液の供給が確保される。
本実施例では、噴霧部材10の長さ(L)を100cmとし、延長パイプ20の長さ(M)を95cmとし、抜け止め用のフランジ部23の高さを0.5mm程度としたところ、延長パイプ20を噴霧部材10の方向にスライドさせて、その内部に完全に収納させた場合であっても、ノズル40への薬液の円滑な供給が確保された。
噴霧部材10は、長尺状のパイプ11に、その長さ方向に沿って複数のノズル40を、所定間隔ごとに配設して構成される。パイプ11の先端開口部は、先端用のノズル40’が取り付けられている。
以下、ノズル40の構成について説明する。ノズル40は、タンク30から加圧状態で供給される薬液を霧状に噴出させるための部位であり、図5に示すように、パイプ11の周面に沿って設けられた開口部14に、有蓋筒状のノズル基部41を立ち上げて形成される。そして、その先端に、噴出孔50を有するキャップ51を取付けて構成される。
ノズル基部41の筒状部には、キャップ51を取り付けるための雄ネジ部42が設けられ、その上方に、パイプ11の開口部14に連通する連通孔44が、周側面43を貫通するように設けられる。
そして、その連通孔44から天面部45に向けて、周側面43を斜めに走るガイド溝46が設けられる(図6を参照)。
即ち、連通孔44が、パイプ11からの流路Aに対して直交する方向に設けられ、その直上から天面部45に向けて、ガイド溝46が周側面43に沿って斜め方向に走ることとなる(図7を参照)。
上記構成のノズル基部41に、ゴムパッキン53を介して、キャップ51が取り付けられる。キャップ51は、有蓋筒状の部材であり、下端部に設けられた雌ネジ部において、ノズル基部41と螺合する。
天面部45の中央には噴出孔50が設けられており、その噴出孔50に向かう内壁部において薬液の案内面52が形成される。即ち、キャップ51の内側の案内面52に向けて、ノズル基部41のガイド溝46からの加圧薬液が噴出されることとなる。
キャップ51内部の案内面52と、ノズル基部41のガイド溝46とは、その協働によって、薬液を細かい霧の状態にしつつ広範囲に拡散させる。
本実施形態においては、キャップ51の案内面52をテーパ状に縮径させると共に、ノズル基部41の先端部を円錐台の形状とした。ガイド溝46の形成されている周側面43を円錐台形状とすることで、キャップ51の先端の噴出孔50に向けて、薬液を円滑に導くことができる。
そして、円錐台形状の周側面43に、斜めに走るガイド溝46を設けることで、ノズル基部41の連通孔44からガイド溝46へと至った薬液が斜め方向に導かれ、キャップ51の内部へと螺旋状に噴射されるようになる。そして、キャップ51の内壁面(即ち、案内面52)に向けて噴射された薬液は、霧状となり、案内面52に案内されて、噴出孔50から、竜巻のごとく噴出される。
これによって、薬液を霧状にして、広範囲に噴出させることが可能となる。
タンク30は、台車60に載置されて走行可能な状態となっている。
この台車60は、図8に示すように、走行手段61を有する載置台62の後端部に手押し用のハンドル部材63を設けた構成であり、載置台62は、各種形状のタンク30に対応させることができるように、ハンドル部材63に設けられたバネ64と、載置台62の前端部に設けられた2つの回動部材65a,65bとによって、タンク30を固定するように設計されている。
即ち、図9(a)に示すように、載置台62の前端部中央に2つの支柱66a,66bを設け、その夫々に回動部材65a,65bを枢止させている。本実施形態では、筒状の支柱66に、コの字型の線材からなる回動部材65を遊嵌させた構成としている。
載置台62には、所定長さの溝部67が複数設けられている。何れの溝部67も、回動部材65a,65bの回動端部の軌跡と同心円上に位置している。
夫々の回動部材65a,65bの回動側の下端部には、図9(b)に示すように、雄ネジ部68が設けられており、載置台62の溝部67に挿通させ、所望の位置において雌ネジ69によって固定できるようになっている。載置台62の溝部67の長さは、雄ネジ部68のボルト径の1.5〜3倍程度が好ましく、雄ネジ部68の軌道に沿って曲線状に設計するのが好ましい。
台車60の後端部に立設されたハンドル部材63には、バネ64が前方に向けて付勢された状態で取り付けられている。このバネ64と回動部材65との間にタンク30を介装させた状態で、回動部材65a,65bを、部材間の角度が鋭角になる方向へと回動させることで、タンク30がバネ64の方向へと押しつけられる。
この状態で、回動部材65の雄ネジ部68を溝部67に挿入する。この際、回動部材65を支柱66に遊嵌させた状態で持ち上げ、その回動端部に設けられた雄ネジ部68を、最も近い位置の溝部67aに挿入する。そして、雌ネジ69によって締結することで、如何なる形状のタンク30であっても、その適する位置において載置台62に固定させることができる。
更に、このハンドル部材63に、タンク30のベルトを挿通させるためのベルト固定部70を設けることで、タンク30をより確実に保持できるようにしている。
ハンドル部材63の上端にはT字状の把持部63aが設けられており、この把持部63aを押しながら歩くことで、タンク30を載せた状態の台車60が走行する。走行手段としては、載置台62の後端部の両側に大きめの車輪(後輪61a)を設け、前端部の中央に小さめの車輪(前輪61b)を設けた三輪車としている。
後輪61aは、舗装されていない畦道を安定的に走行できるように、載置台62の後端部に取り付けられたシャフト61cの両側にタイヤを取り付けた構成としている。前輪61bは、容易に方向転換できるように、車輪自体が水平方向に回転するものを使用する。
上記構成の農薬散布装置1の使用状態を説明する。
まず、薬液の入ったタンク30を台車60に取り付ける。この際、載置台62の後端部のバネ64にタンク30を押し付けながら、前端部の回動部材65a,65bを、それらの間の角度が小さくなる方向へと回動させる。すると、タンク30は、回動部材65a,65bによってバネ64の側に押し付けられた状態となり、この状態で、回動端部の雄ネジ部68を溝部67に挿通させる。
そして、バネ64の側にタンク30を更に押し付け、溝部67の前端部において雌ネジ69によって締結する。
2つの回動部材65a,65bとバネ64によって、三方向からタンク30が押圧された状態となるので、タンク30の形状に関わらず、台車60に載置させることが可能となる。
また、長さの短い溝部67を多数設けたので、タンク30のサイズに応じた溝部67に雄ネジ部68を挿入し、その後、更に固定される方向へとタンク30を押し付けながらネジ止めすることが可能となる。これによって、タンク30の固定をより強固なものとすることができる。万一、走行中にネジの緩みが生じた場合であっても、雄ネジ部68が溝部67内に確実に保持されるので、タンク30が外れ落ちるのを防止できる。
タンク30を台車60に取り付けた状態で、ハンドル部材63を押しながら、農薬を散布しようとする場所へと移動する。この際、ハンドル部材63のT字状の把持部63aで身体を支えるようにしながら歩行できるので、高齢者や身体の不自由な人であっても、重いタンク30を容易に運搬することができる。
農薬を散布しようとする箇所が、台車60の走行路から遠く離れている場合は、継手用の長いパイプで延長したり、複数の延長パイプ20を繋ぎ合せたりして使用する。近い場合は、図4に示すように、延長パイプ20を収縮させて噴霧部材10の内部に収容した状態で使用する。
タンク30から供給された薬液は、延長パイプ20を経て、スズラン状の噴霧部材10へと至る。この際、延長パイプ20の外周面と、噴霧部材10の内周面との間に十分な隙間が設けられているので、延長パイプ20から噴霧部材10への円滑な流通が確保される。そして、噴霧部材10のパイプ周面に沿って設けられた複数のノズル40から一斉に噴出される。
この際、ノズル基部41の連通孔44から排出された薬液が、周側面43から天面部45に向けて傾斜状に設けられたガイド溝46に導かれ、キャップ51内へと螺旋状に噴出され、先端の噴出孔50から竜巻のごとく噴出される。これによって、噴霧角度θが大きくなり、広範囲に農薬を散布することが可能となる(図7を参照)。
薬液が届かない箇所がある場合は、図10に示すように、延長パイプ20を伸長させる。この際、延長用継ぎ手部材12の内部には、断面円又は楕円形城のOリング13が設けられており、このOリング13の湾曲面に、延長パイプ20の外周面が摺接しながらスライドするので、噴霧部材10に対して水密性を維持しつつ、滑らかに伸長される。
このため、噴霧操作中であっても、手早くパイプの長さを調節することができ、多様な作付け幅や耕地形状に迅速に対応することが可能となる。
噴出孔を有しないキャップを準備しておき、作付け幅の狭い耕地に農薬を散布する際には、噴出孔を有するものと付け替えて使用することで、農薬が無駄に散布されるのを防止することもできる。
本実施例では、ノズル基部41の周側面43の2箇所に連通孔44を設け、それに連通する深さ約1mmのガイド溝46を設けた。このガイド溝46を天面部45に対して約60度の角度で傾斜させ、直径約0.5mmの噴出孔50から薬液が噴出するように設計した。
延長パイプ20を最大限に収縮させた際の噴出角度θと、最大限に伸長させた際の噴出角度θを測定したところ、共に約110度であった。
これにより、延長パイプ20の伸縮に関わらず噴霧状態が一定であり、かつ広範囲に農薬を散布させることができる、という本考案の効果を確認することができた。
なお、本考案において、ノズルの構成は如何なるものであってもよい。即ち、必ずしも、ノズル基部にキャップを設けた構成を採用する必要はないし、ノズル基部の先端を円錐台形状にする必要もない。
また、ノズル40のキャップ51内の案内面52’を、図11に示すように、球面状に設計してもよい。このように構成すれば、ノズル基部41の連通孔44からガイド溝46を経て螺旋状に噴射された薬液を、案内面52’において幾重にも反射させることができる。
これによって、霧状の薬液が、ノズル基部41とキャップ部51との間の空間を、渦を巻くように飛び交い、様々な方向から噴出孔50へと至らしめることができる。
そのため、薬液を、より細かい霧状にすることができ、噴出角度θを一層大きくすることができる。
また、図12に示すように、ノズル基部41の周側面43”を円柱形状にし、キャップ51の案内面52”を、僅かにアールをつけた形状にしてもよい。連通孔44の位置や数なども、様々な態様が可能であるし、ガイド溝46についても、様々な態様が採用可能である。
延長用の継ぎ手部材は、Oリングを介して噴霧部材と延長パイプを伸縮可能に連結する構造において、収縮した際に薬液の流路が形成されるように設計されておれば、如何なる構成であってもよく、例えば、図13に示すように、雄ネジと雌ネジからなる一対の締結具(25,15)をもって延長用継ぎ手部材12’としてもよい。
この場合、延長パイプ20の外周面に環装される締結部材25の内部に、断面半円形状のOリング13’を取り付けることで、延長パイプ20が円滑にスライドされるようにしてもよい。使用に際しては、締結具(25,15)を弛めた後、延長パイプ20をスライドさせ、所望の長さの部位において固定する。
この実施例では、締結具(25,15)によってパイプの連結部における結合性を確保した状態で、Oリング13’の弾性変形により水密性が確保される。また、Oリング13’の湾曲面の上を延長パイプ20がスライドするので、パイプの伸縮が円滑なものとなる。
さらに、図14に示すように、延長パイプ20を複数段設けてもよい。この場合、噴霧部材10に連結された第一の延長パイプ20’の基部にも、第2の延長用継ぎ手部材12”を設けることが必要となる。加えて、収縮した際に、第1の延長パイプ20の内周面と、第2の延長パイプ20’の外周面との間に流路が形成されるようにすべく、パイプの太さや長さ、継ぎ手部材の形状が設計されることが必要となる。
台車は、より安定性の高いものとするために四輪車としてもよい。
この際、図15に示すように、ハンドル部材63’をコの字型に形成してもよい。ハンドル部材63’の把持部63a’を身体に合わせて湾曲させ、身体全体で台車60’を押せるようにすれば、身体の不自由な人であっても安全に農薬散布作業を行うことができる。
台車60’のハンドル部材63’に、タンク30のハンドル32を保持するための保持部63bを設けることで、より安全に農薬散布作業を行うことができる。
載置台62の溝部67’は、支柱66を中心とする円弧状のものであってもよい。この場合、回動部材65a’,65b’の回動によって雄ネジ部68’が溝内をスライドし、タンク30を最も固定させることができる位置において、雌ネジによって締結する。
さらに、タンク30を固定するための弾性部材としては、弾性変形可能な袋64’であってもよい。液体や粉状体が充填された袋64’にタンク30が押しつけられることで、タンク30を安定した状態で保持することができる。
この袋46’の中に補充用農薬を入れておき、タンク30が空になった際に補充するようにすれば、より効率的に農薬散布を行うことが可能となる。
また、台車の走行に連動して、タンク内の薬液が自動的に噴出されるようにしてもよい。
例えば、図16に示す台車60”のように、後輪シャフト61cに第1のギア71を設けておき、それに噛み合う第2のギア72とリンク機構によって、タンク30のピストン34を上下動させるようにすることができる。
この際、第2のギア72の偏心位置に、リンクバー73を回動可能に取り付けるための取付部73aを設けることによって、車輪の回転運動をリンクバー73の直線運動へと変換させることができる。第2のギア72の取付部73aに第1のリンクバーを回動可能に取り付け、その上端部に第2のリンクバー74を取り付ける。そして、この第2のリンクバー74の先端を、固定部材75を介してピストン34の作動軸34aに取り付ける。
ハンドル部材63に沿ってレール部76を設け、そのレール部76に第1のリンクバー73が案内されるようにすることで、第1のリンクバー73の上下方向の移動が確保される。この第1のリンクバー73の上端に連結された第2のリンクバー74を介して、ピストン34を上下動させることが可能となる。
上記構成のリンク機構(即ち、第2のギア72と、レール部76に保持された状態の第1のリンクバー73と、第2のリンクバー74と、固定部材75のセット)を、ハンドル部材63に適宜取り付けて使用できるようにしておけば、手動式の農薬タンク30を使用する際に便利である。
本実施例は、第2のギア72の偏心位置にリンクバー73を取り付けることによって、タンク30のピストン34を上下させたものであるが、車輪61の回転運動をピストン34を作動させるための上下運動に変換することができる機構であれば、如何なる構成であってもよく、例えば、車輪61の偏心位置に直接リンクバーを取り付けてもよい。
車輪61の回転によって第1のリンクバー73が上下動し、それによってタンク内の薬液が自動的に噴出されるので、手動でピストン34を操作する場合に比べて、農薬を均一に散布させることができる。散布箇所にノズルを向けた状態で、台車60”を押しながら歩くだけで、農薬が自動的に散布されるので、未熟練者であっても、高齢者や身体の不自由な人であっても、容易に農薬散布作業を行うことが可能となる。
本考案は、農業用の農薬散布装置に限らず、あらゆる産業分野で使用される噴霧装置に応用することができる。
1…農薬散布装置
10…噴霧部材
11…パイプ
12…延長用継ぎ手部材
13…Oリング
14…開口部
20…延長パイプ(延長パイプ部材)
21…継ぎ手部材
22…雌ネジ部
23…フランジ部
30…タンク
31…ホース
32…ハンドル
33…柄部
34…ピストン
40…ノズル(ノズル部)
41…ノズル基部
42…雄ネジ部
43…周側面
44…連通孔
45…天面部
46…ガイド溝(溝部)
50…噴出孔
51…キャップ(キャップ部)
52…案内面
53…ゴムパッキン
60…台車
61…車輪(走行手段)
62…載置台
63…ハンドル部材
63a…把持部
63b…ハンドル取付部
64…バネ(弾性部材)
65…回動部材
66…支柱
67…溝部
68…雄ネジ部
69…雌ネジ部
70…ベルト固定部
71,72…ギア
73,74…リンクバー
75…固定部材
76…レール部

Claims (4)

  1. パイプ(11)の長手方向に沿って複数のノズル部(40)を設けて構成された噴霧部材(10)と、
    前記パイプ(11)の内径よりも小さな外径を有する延長パイプ部材(20)と、
    該延長パイプ部材(20)に薬液を供給するためのタンク(30)と、該タンク(30)を載置するための台車(60)と、を含んで構成された農薬散布装置(1)であって、
    Oリング(13)を介して前記噴霧部材(10)と前記延長パイプ部材(20)とを伸縮可能に連結すると共に、収縮した際に、前記延長パイプ部材(10)の外周面と前記噴霧部材(20)の内周面との間に流路を形成するための隙間が設けられるように構成された継ぎ手部材(12)を含んで構成したことを特徴とする農薬散布装置。
  2. 前記ノズル部(40)は、前記パイプ(11)の周面に沿って設けられた開口部(14)から立ち上げ形成された有蓋筒状のノズル基部(41)に、先端に噴出孔(50)を有するキャップ部(51)を設けた構造であり、
    前記開口部(14)に連通する連通孔(44)を前記ノズル基部(41)の周側面(43)に設けると共に、該連通孔(44)から天面部(45)に向けて斜めに走る溝部(46)を該周側面(43)に設け、
    前記キャップ部(51)の内側に、前記噴出孔(50)に向けて縮径する案内面(52)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の農薬散布装置。
  3. 前記台車(60,60’,60”)は、走行手段(61)を有する載置台(62)の前端部に枢止された2つの回動部材(65a、65b)と、後端部に立設されたハンドル部材(63)との間に前記タンク(30)を介装し、該タンク(30)を、前記ハンドル部材(63,63’)に設けられた弾性部材(64,64’)に当接させながら、夫々の前記回動部材(65a,65b)の下端部に設けられたネジ部(68)を、前記載置台(62)に設けられた溝部(67,67’)に挿通させて該回動部材(65a、65b)を固定するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の農薬散布装置。
  4. 前記台車(60”)の走行手段(61)の回転軸(61c)に第1のギア(71)を設けると共に、
    該第1のギア(71)に伴って回転される第2のギア(72)の偏心位置に、リンクバー(73)を回動可能に取り付け、上下方向に案内された該第1のリンクバー(73)を介して前記タンク(30)内の薬液を噴出させるためのピストン(34)を上下動させたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つの請求項に記載の農薬散布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113479330A (zh) * 2021-07-02 2021-10-08 江西师范高等专科学校 一种基于5g物联网可实现农作物多面喷洒的无人机喷头
CN115649450A (zh) * 2022-09-07 2023-01-31 南京林业大学 一种喷药范围可调节的喷药无人机

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