JP3201793U - 硫黄臭放出防止弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガスの流路切り替え時に高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止する硫黄臭放出防止弁を提供する。【解決手段】ガス自動切替調整器12は、第1の配管14を通じて第1のボンベ16から供給されるガスの圧力が減少したとき、第2の配管18を通じて第2のボンベ20からガスを供給するように、ガス流を切替える。逆止弁24は、第1の配管14中のガス流に押されて閉じる弁本体34を備えている。弁本体34は、ノズル36の先端に装着され、オーリング26と、このオーリング26に連結部30を介して一体化されたカップ状弁28とを備える。逆止弁24はこれにより、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガス流を遮断する。【選択図】図4

Description

本考案は、ガス自動切替調整器の機構を利用してガス圧により開閉する弁を備えた硫黄臭放出防止器用の逆止弁に関する。
一般家庭に複数のLPガスボンベを設置した場合には、ガス自動切替調整器が使用される。一方のボンベのガスが消費されて収納されたガスがほぼ空になると、自動的に他のボンベからの供給が開始される。
ここで、LPガスには通常、プロパンガスやブタンガスといったガスが混合されている。これらのガスは無臭であるが故に、万が一の漏洩の際に匂いでそれを察知する事が出来ない。そこで、敢えて、硫黄成分を多く含む硫黄系付臭剤を混ぜている。
ところが、プロパンガスやブタンガスは硫黄系付臭剤よりも気化し易い為、使用を開始すると、まずプロパンガスおよびブタンガス成分が消費される。そして、ボンベ内残液がほとんど無くなる頃に、硫黄系付臭剤の濃度が急激に高くなる。
ボンベがほぼ空になると、ガス自動切替調整器が動作して、自動的にガスの供給経路が別のボンベに切替わる。その際に高濃度の硫黄成分が燃焼器具に流れ込み、強い匂いを発生していた。この強い臭いは、消費者もしくは近隣住民に対して、ガス漏れと勘違いさせてしまう事があり、消費者もしくは近隣住民が不安な時間を過ごすと言う問題が多々あった。また、これに伴って、ガス販売店や卸業者は、消費者からのガス漏れ通報を受け、深夜などの無駄な緊急出動が発生し、従業員の負担になるという問題があった。
そこで、ボンベ内の残ガス量がほとんど無くなる状況(残液率数%)を検出して、ボンベから高濃度の硫黄成分を下流側に移行させない技術が開発されている(特許文献1)。また、この技術は、ボンベ内の残ガス量が少なくなって、硫黄濃度の上昇のタイミングをつかみ、適切なタイミングで自動切り替えを行うので、ガス濃度センサや複雑なバルブ機構が必要になり、高コストになる。そこで、本願考案者は、より低コストな簡易な逆止弁を設けた装置を開発した(特許文献2)。
特開2006−46371号公報 実用新案登録第3168547号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
特許文献2の装置は、低コストでガスボンベに簡単に取り付けられる利点を有しているが、さらに部品点数の削減や取付け工事の改善の余地があった。本考案は、従来よりもさらに取付が簡便で低コストを実現できる硫黄臭放出防止器用の逆止弁を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
第1の配管を通じて第1のボンベから供給されるガスの圧力が減少したとき、第2の配管を通じて第2のボンベからガスを供給するように、ガス流路を切替えるガス自動切替調整器の前記第1の配管側に、直接または前記第1の配管を介して取付けられるものであって、
前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力により開き、前記ガス自動切替調整器から前記第1の配管を通じて前記第1のボンベ側に加わるガスの圧力が、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ガス自動切替調整器から前記第1のボンベ側に向かうガス流に押されて閉じて、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガス流を遮断するように動作する、逆止弁であって、
この逆止弁は、
ボンベに接続する配管の端部に設けられたノズルの先端に装着されるものであって、配管のボンベへの接続部分をシールするためのオーリングと、このオーリングに連結部を介して一体化されたカップ状弁とを備え、
前記連結部には、前記配管とボンベとの間のガスの流通を許容する通気口が設けられ、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれており、
前記カップ状弁は、
前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力が、前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力よりも高いときに、前記ノズルの開口内部で外径を縮めるように変形して、ガス流を許容し、
前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力が、前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ノズルの開口内壁に押しつけられるように変形して、ガス流を遮断する構造を有することを特徴とする硫黄臭放出防止器用の逆止弁。
<構成2>
外力が加わらない状態で、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれて、自身の弾力により前記ノズルの開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているように構成されたことを特徴とする硫黄臭放出防止器用の逆止弁。
<構成1の効果>
・ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力が低下して、第1のボンベ側に向かってガスが逆流するとき、そのガス流に押されて閉じる逆止弁を設ける。これにより、第1のボンベからガス自動切替調整器側に高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止できる。
・ガス圧センサ等の複雑な機構が不要で、安価で堅牢である。
・ガス自動切替調整器に何台ボンベを接続しても、それぞれ確実に動作する。また、ボンベを交換してもそのまま使用できるし、故障をすれば単体で簡単に交換できる。
・ガス自動切替調整器と第1のボンベとの間のどこかに取り付けるだけでよく、既存の設備に簡単に追加できる。
・オーリングとカップ状弁を一体化させた構造なので、オーリング装着時にホースのノズルに簡単に取付できる。しかも、部品点数が少なく、低コストが実現できる。
<構成2の効果>
外力が加わらない状態で、弾力でノズルの開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているので、前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力がきわめて低くなったときには自動的にガスの放出を遮断する。従って、配管が接続されていなくても、硫黄臭の放出を防止できる。
実施例1の硫黄臭放出防止器を装着したガスボンベの正面図である。 弁本体の具体的な構造を説明する図である。 第1の逆止弁24の作動状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。 第1の逆止弁24の別の状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。 他の実施例を示す説明図である。 さらに他の実施例を示す説明図である。
以下、本考案の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は実施例1の硫黄臭放出防止器を装着したガスボンベの正面図である。
この例では、給ガス管13を通じて利用者宅にガスを供給するために、第1のボンベ16と第2のボンベ20とを設けている。第1のボンベ16の第1のガスバルブ22は、第1の配管14を介してガス自動切替調整器12に接続されている。第2のボンベ20の第2のガスバルブ23は、第2の配管18を介してガス自動切替調整器12に接続されている。
ガス自動切替調整器12は、良く知られているように、複数のガスボンベの配管を接続する吸ガス孔を備えている。ガス自動切替調整器12は、ガスボンベから供給される高い圧力のLPガスをガスコンロ等のガス燃焼器具にて使用できるような低い圧力に調整する機能を持つ。さらに、ガス自動切替調整器12は、一方のガスボンベから供給されているLPガスが空になったとき、自動的にもう一方のガスボンベからLPガスの供給を受けるようにガス流路を切り替える機能を持つ。これは、特許文献1に示すような既知の装置を利用する。
ここで、本考案では、高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止するために、第1の配管14と第1のガスバルブ22の間に第1の逆止弁24を挿入している。また、第2の配管18と第2のガスバルブ23との間に第2の逆止弁25を挿入している。第1の逆止弁24と第2の逆止弁25とは全く同一の構成で同一の機能を有するため、以下の説明では第1の逆止弁24についてだけ解説をする。
まず始めに、ガス自動切替調整器12は、第1の配管14を通じて第1のボンベ16から供給されるガスを給ガス管13側に供給しているものとする。このとき、第2の配管18側から供給されるガスは遮断している。第1のボンベ16中のガスが減少して、第1の配管14側から供給されるガスの圧力が減少したとき、ガス自動切替調整器12は、第2の配管18を通じて第2のボンベ20からガスを供給するように、ガス流路を切替える。
この際に、ガス自動切替調整器12側から第1の配管14を通じて第1のボンベ16側に、第2の配管18から流入したガスの圧力が加わる。このガスの圧力は、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガスの圧力よりも高くなる。第1の逆止弁24は、後で図2を用いて説明するように、第1の配管14中で、第1のボンベ16側に向かうガス流に押されて閉じる弁本体34を備えている。この弁本体34は、第1の配管14の端部に設けられたノズル36の先端に装着される
この実施例で、第1の逆止弁24は、第1のガスボンベと第1の配管14を接続する第1のガスバルブ22の部分に設けた。しかしながら、第1の配管14中のどこに設けても構わない。この第1の逆止弁24は、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガス流を遮断する。従って、第1のボンベ16から高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止できる。
図2は第1の逆止弁24の説明図である。(a)は第1の配管14の端部に設けられたノズル36の既知の使用法を示す側面図である。(b)は本考案の弁本体34を装着したノズル36の側面図である。(c)は、弁本体34部分の縦断面図である。(d)と(e)とは、それぞれ少し別の方向から見た弁本体34部分の縦断斜視図である。(f)は弁本体34の上面図である。(g)はカップ状部28を残した弁本体34部分の縦断斜視図である。
図2(a)に示すように、従来は、このノズル36に、第1の配管14のボンベへの接続部分をシールするためのオーリング26だけが填め込まれていた。しかし、本考案では、図2(b)に示すように、ノズル36に、オーリング26と一体化した弁本体34を装着する。
この弁本体34は、オーリング26に対して連結部30を介して一体化されたカップ状弁28を備える。カップ状弁28は、第1の配管14のノズル36の奥へ向かうほど口径が広がる断面形状をしている。弁本体34は、ゴムやプラスチック等の弾性体を一体成型したものが好ましい。
連結部30は、オーリング26とカップ状弁28とを連結して、カップ状弁28をオーリング26に対して同軸的に配置して、ノズル36に弁本体34を装着するときに壊れない形状であればよい。なお、連結部30には、配管とボンベとの間のガスの流通を許容する通気口32が設けられている。
また、カップ状弁28は、ノズル36の開口に填め込まれている。即ち、ノズルの開口に接する程度の最大外径を有することが好ましい。また、後で説明する程度のガス圧で柔軟に変形するような厚みで構成されていることか好ましい。
図3は第1の逆止弁24の具体例を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。
まず、図の(a)に示すように、第1のボンベ16から第1のガスバルブ22と第1の逆止弁24と第1の配管14を通じてガス自動切替調整器12に十分高い圧力でガスが供給される間は、第1の逆止弁24が第1のガスバルブ22から第1の配管14へのガスの流れを許容している。
このとき、図3(c)に示すように、第1のガスバルブ22側から弁本体34に、ノズル36に向かう方向に圧力が加わっている。その圧力で、カップ状弁28は、ノズル36の開口内部で外径を縮めるように変形して、ガス流を許容する。ガスは通気口32とカップ状弁28の外側を通って第1の配管14方向に流れる。
図4は、第1の逆止弁24の別の状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図である。(c)は弁本体部分の縦断面図である。
この図は、第1のボンベ16が空に近付いて、第2のボンベ20側から第2の配管18を通じてガスが供給されるようにガス流路が切り替わった直後の状態を示す。このとき、ガス自動切替調整器12から第1の配管14を通じて第1のボンベ16側に第2のボンベ20のガス圧が加わる。
このガスの圧力が、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガスの圧力よりも高くなったときに、第1の配管14中で、第1のボンベ16側に向かうガス流が生じる。即ち、図3(b)に示す矢印の方向にガス流が生じる。このガス流に押されて、図3(c)に示すように、弁本体34はノズル36の開口内壁に押しつけられるように変形して、ガス流を遮断する。
即ち、第1のボンベ16のガスがほぼ空になり、第2のボンベ20からのガス供給に自動的に切り替わる際に、第1のボンベ16に接続された第1の逆止弁24が第1のボンベ16からのガス流出を遮断するので、硫黄成分を多く含むガス臭の放出を防止できる。これにより、安価で取付が容易で確実に動作する逆止弁24を実現することができる。これにより、一般家庭や近隣の住民が安心して快適にガスを消費することができる。
同時に、ガス販売店・卸業者は、ガス漏れと勘違いをした消費者からの通報を受け、深夜などの緊急出動をする回数が減少する。従って、従業員の負担も軽減出来る。また、弁本体34を既存のノズルに装着するだけで逆止弁を実現でき、その他の複雑な機構を必要としない。特殊な取付工事は不要で、部品点数も少ないから、ガスボンベと配管を接続したり、ガスボンベを交換する工事と同時に簡単に施工できるという格別の効果がある。
図4と図5は、他の実施例を示す説明図である。
図4の例では、逆止弁24をガス自動切替調整器12と一体になるように、ガス自動切替調整器12に直接接続している。一方、図4の例では、逆止弁24を第1の配管14に挿入している。第1の配管14のどの部分に挿入しても構わない。即ち、逆止弁24は、ガス自動切替調整器12から第1のボンベ16までのどの部分に取り付けても構わない。このように、逆止弁24は、既存の設備に簡単に追加できるので、広く普及を図ることができる。
なお、上記の例では、2本のボンベをガス自動切替調整器12に接続して使用した例を示したが、2本以上何本のボンベを接続した場合でも、全てのボンベに対して逆止弁を使用すれば、同様の効果を得ることができる。
また、逆止弁は2本のボンベのうち一方から他方への切り替えが行われる切り替え動作中に機能すればよい。圧力の低いボンベからのガスの流出を早めに停止できればよい。軽く確実に動作する構造が最も望ましい。
また、外力が加わらない状態で、カップ状弁28は、ノズル36の開口に填め込まれて、自身の弾力によりノズル36の開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているように構成されているとよい。これにより、ボンベから配管側に供給されるガスの圧力がきわめて低くなったときには自動的にガスの放出を遮断できる。
12 ガス自動切替調整器
13 給ガス管
14 第1の配管
16 第1のボンベ
18 第2の配管
20 第2のボンベ
22 第1のガスバルブ
23 第2のガスバルブ
24 第1の逆止弁
25 第2の逆止弁
26 オーリング
28 カップ状弁
30 連結部
32 通気口
34 弁本体
36 ノズル
本考案は、ガス自動切替調整器の機構を利用してガス圧により開閉する弁を備えた硫黄臭放出防止弁に関する。
一般家庭に複数のLPガスボンベを設置した場合には、ガス自動切替調整器が使用される。一方のボンベのガスが消費されて収納されたガスがほぼ空になると、自動的に他のボンベからの供給が開始される。
ここで、LPガスには通常、プロパンガスやブタンガスといったガスが混合されている。これらのガスは無臭であるが故に、万が一の漏洩の際に匂いでそれを察知する事が出来ない。そこで、敢えて、硫黄成分を多く含む硫黄系付臭剤を混ぜている。
ところが、プロパンガスやブタンガスは硫黄系付臭剤よりも気化し易い為、使用を開始すると、まずプロパンガスおよびブタンガス成分が消費される。そして、ボンベ内残液がほとんど無くなる頃に、硫黄系付臭剤の濃度が急激に高くなる。
ボンベがほぼ空になると、ガス自動切替調整器が動作して、自動的にガスの供給経路が別のボンベに切替わる。その際に高濃度の硫黄成分が燃焼器具に流れ込み、強い匂いを発生していた。この強い臭いは、消費者もしくは近隣住民に対して、ガス漏れと勘違いさせてしまう事があり、消費者もしくは近隣住民が不安な時間を過ごすと言う問題が多々あった。また、これに伴って、ガス販売店や卸業者は、消費者からのガス漏れ通報を受け、深夜などの無駄な緊急出動が発生し、従業員の負担になるという問題があった。
そこで、ボンベ内の残ガス量がほとんど無くなる状況(残液率数%)を検出して、ボンベから高濃度の硫黄成分を下流側に移行させない技術が開発されている(特許文献1)。また、この技術は、ボンベ内の残ガス量が少なくなって、硫黄濃度の上昇のタイミングをつかみ、適切なタイミングで自動切り替えを行うので、ガス濃度センサや複雑なバルブ機構が必要になり、高コストになる。そこで、本願考案者は、より低コストな簡易な逆止弁を設けた装置を開発した(特許文献2)。
特開2006−46371号公報 実用新案登録第3168547号公報
既知の従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
特許文献2の装置は、低コストでガスボンベに簡単に取り付けられる利点を有しているが、さらに部品点数の削減や取付け工事の改善の余地があった。本考案は、従来よりもさらに取付が簡便で低コストを実現できる硫黄臭放出防止弁を提供することを目的とする。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
第1の配管を通じて第1のボンベから供給されるガスの圧力が減少したとき、第2の配管を通じて第2のボンベからガスを供給するように、ガス流路を切替えるガス自動切替調整器の前記第1の配管側に、直接または前記第1の配管を介して取付けられるものであって、
前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力により開き、前記ガス自動切替調整器から前記第1の配管を通じて前記第1のボンベ側に加わるガスの圧力が、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ガス自動切替調整器から前記第1のボンベ側に向かうガス流に押されて閉じて、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガス流を遮断するように動作する、逆止弁であって、
この逆止弁は、
ボンベに接続する配管の端部に設けられたノズルの先端に装着されるものであって、配管のボンベへの接続部分をシールするためのオーリングと、このオーリングに連結部を介して一体化されたカップ状弁とを備え、
前記連結部には、前記配管とボンベとの間のガスの流通を許容する通気口が設けられ、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれており、
前記カップ状弁は、
前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力が、前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力よりも高いときに、前記ノズルの開口内部で外径を縮めるように変形して、ガス流を許容し、
前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力が、前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ノズルの開口内壁に押しつけられるように変形して、ガス流を遮断する構造を有することを特徴とする硫黄臭放出防止弁
<構成2>
外力が加わらない状態で、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれて、自身の弾力により前記ノズルの開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているように構成されたことを特徴とする硫黄臭放出防止弁
<構成1の効果>
・ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力が低下して、第1のボンベ側に向かってガスが逆流するとき、そのガス流に押されて閉じる逆止弁を設ける。これにより、第1のボンベからガス自動切替調整器側に高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止できる。
・ガス圧センサ等の複雑な機構が不要で、安価で堅牢である。
・ガス自動切替調整器に何台ボンベを接続しても、それぞれ確実に動作する。また、ボンベを交換してもそのまま使用できるし、故障をすれば単体で簡単に交換できる。
・ガス自動切替調整器と第1のボンベとの間のどこかに取り付けるだけでよく、既存の設備に簡単に追加できる。
・オーリングとカップ状弁を一体化させた構造なので、オーリング装着時にホースのノズルに簡単に取付できる。しかも、部品点数が少なく、低コストが実現できる。
<構成2の効果>
外力が加わらない状態で、弾力でノズルの開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているので、前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力がきわめて低くなったときには自動的にガスの放出を遮断する。従って、配管が接続されていなくても、硫黄臭の放出を防止できる。
実施例1の硫黄臭放出防止器を装着したガスボンベの正面図である。 弁本体の具体的な構造を説明する図である。 第1の逆止弁24の作動状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。 第1の逆止弁24の別の状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。 他の実施例を示す説明図である。 さらに他の実施例を示す説明図である。
以下、本考案の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
図1は実施例1の硫黄臭放出防止器を装着したガスボンベの正面図である。
この例では、給ガス管13を通じて利用者宅にガスを供給するために、第1のボンベ16と第2のボンベ20とを設けている。第1のボンベ16の第1のガスバルブ22は、第1の配管14を介してガス自動切替調整器12に接続されている。第2のボンベ20の第2のガスバルブ23は、第2の配管18を介してガス自動切替調整器12に接続されている。
ガス自動切替調整器12は、良く知られているように、複数のガスボンベの配管を接続する吸ガス孔を備えている。ガス自動切替調整器12は、ガスボンベから供給される高い圧力のLPガスをガスコンロ等のガス燃焼器具にて使用できるような低い圧力に調整する機能を持つ。さらに、ガス自動切替調整器12は、一方のガスボンベから供給されているLPガスが空になったとき、自動的にもう一方のガスボンベからLPガスの供給を受けるようにガス流路を切り替える機能を持つ。これは、特許文献1に示すような既知の装置を利用する。
ここで、本考案では、高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止するために、第1の配管14と第1のガスバルブ22の間に第1の逆止弁24を挿入している。また、第2の配管18と第2のガスバルブ23との間に第2の逆止弁25を挿入している。第1の逆止弁24と第2の逆止弁25とは全く同一の構成で同一の機能を有するため、以下の説明では第1の逆止弁24についてだけ解説をする。
まず始めに、ガス自動切替調整器12は、第1の配管14を通じて第1のボンベ16から供給されるガスを給ガス管13側に供給しているものとする。このとき、第2の配管18側から供給されるガスは遮断している。第1のボンベ16中のガスが減少して、第1の配管14側から供給されるガスの圧力が減少したとき、ガス自動切替調整器12は、第2の配管18を通じて第2のボンベ20からガスを供給するように、ガス流路を切替える。
この際に、ガス自動切替調整器12側から第1の配管14を通じて第1のボンベ16側に、第2の配管18から流入したガスの圧力が加わる。このガスの圧力は、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガスの圧力よりも高くなる。第1の逆止弁24は、後で図2を用いて説明するように、第1の配管14中で、第1のボンベ16側に向かうガス流に押されて閉じる弁本体34を備えている。この弁本体34は、第1の配管14の端部に設けられたノズル36の先端に装着される
この実施例で、第1の逆止弁24は、第1のガスボンベと第1の配管14を接続する第1のガスバルブ22の部分に設けた。しかしながら、第1の配管14中のどこに設けても構わない。この第1の逆止弁24は、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガス流を遮断する。従って、第1のボンベ16から高濃度の付臭剤が排出されるのを阻止できる。
図2は第1の逆止弁24の説明図である。(a)は第1の配管14の端部に設けられたノズル36の既知の使用法を示す側面図である。(b)は本考案の弁本体34を装着したノズル36の側面図である。(c)は、弁本体34部分の縦断面図である。(d)と(e)とは、それぞれ少し別の方向から見た弁本体34部分の縦断斜視図である。(f)は弁本体34の上面図である。(g)はカップ状部28を残した弁本体34部分の縦断斜視図である。
図2(a)に示すように、従来は、このノズル36に、第1の配管14のボンベへの接続部分をシールするためのオーリング26だけが填め込まれていた。しかし、本考案では、図2(b)に示すように、ノズル36に、オーリング26と一体化した弁本体34を装着する。
この弁本体34は、オーリング26に対して連結部30を介して一体化されたカップ状弁28を備える。カップ状弁28は、第1の配管14のノズル36の奥へ向かうほど口径が広がる断面形状をしている。弁本体34は、ゴムやプラスチック等の弾性体を一体成型したものが好ましい。
連結部30は、オーリング26とカップ状弁28とを連結して、カップ状弁28をオーリング26に対して同軸的に配置して、ノズル36に弁本体34を装着するときに壊れない形状であればよい。なお、連結部30には、配管とボンベとの間のガスの流通を許容する通気口32が設けられている。
また、カップ状弁28は、ノズル36の開口に填め込まれている。即ち、ノズルの開口に接する程度の最大外径を有することが好ましい。また、後で説明する程度のガス圧で柔軟に変形するような厚みで構成されていることか好ましい。
図3は第1の逆止弁24の具体例を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図、(c)は弁本体部分の縦断面図である。
まず、図の(a)に示すように、第1のボンベ16から第1のガスバルブ22と第1の逆止弁24と第1の配管14を通じてガス自動切替調整器12に十分高い圧力でガスが供給される間は、第1の逆止弁24が第1のガスバルブ22から第1の配管14へのガスの流れを許容している。
このとき、図3(c)に示すように、第1のガスバルブ22側から弁本体34に、ノズル36に向かう方向に圧力が加わっている。その圧力で、カップ状弁28は、ノズル36の開口内部で外径を縮めるように変形して、ガス流を許容する。ガスは通気口32とカップ状弁28の外側を通って第1の配管14方向に流れる。
図4は、第1の逆止弁24の別の状態を示し、(a)はガス流の方向を示す説明図、(b)は第1の逆止弁24の縦断面図である。(c)は弁本体部分の縦断面図である。
この図は、第1のボンベ16が空に近付いて、第2のボンベ20側から第2の配管18を通じてガスが供給されるようにガス流路が切り替わった直後の状態を示す。このとき、ガス自動切替調整器12から第1の配管14を通じて第1のボンベ16側に第2のボンベ20のガス圧が加わる。
このガスの圧力が、第1のボンベ16から第1の配管14側に排出されるガスの圧力よりも高くなったときに、第1の配管14中で、第1のボンベ16側に向かうガス流が生じる。即ち、図3(b)に示す矢印の方向にガス流が生じる。このガス流に押されて、図3(c)に示すように、弁本体34はノズル36の開口内壁に押しつけられるように変形して、ガス流を遮断する。
即ち、第1のボンベ16のガスがほぼ空になり、第2のボンベ20からのガス供給に自動的に切り替わる際に、第1のボンベ16に接続された第1の逆止弁24が第1のボンベ16からのガス流出を遮断するので、硫黄成分を多く含むガス臭の放出を防止できる。これにより、安価で取付が容易で確実に動作する逆止弁24を実現することができる。これにより、一般家庭や近隣の住民が安心して快適にガスを消費することができる。
同時に、ガス販売店・卸業者は、ガス漏れと勘違いをした消費者からの通報を受け、深夜などの緊急出動をする回数が減少する。従って、従業員の負担も軽減出来る。また、弁本体34を既存のノズルに装着するだけで逆止弁を実現でき、その他の複雑な機構を必要としない。特殊な取付工事は不要で、部品点数も少ないから、ガスボンベと配管を接続したり、ガスボンベを交換する工事と同時に簡単に施工できるという格別の効果がある。
図4と図5は、他の実施例を示す説明図である。
図4の例では、逆止弁24をガス自動切替調整器12と一体になるように、ガス自動切替調整器12に直接接続している。一方、図4の例では、逆止弁24を第1の配管14に挿入している。第1の配管14のどの部分に挿入しても構わない。即ち、逆止弁24は、ガス自動切替調整器12から第1のボンベ16までのどの部分に取り付けても構わない。このように、逆止弁24は、既存の設備に簡単に追加できるので、広く普及を図ることができる。
なお、上記の例では、2本のボンベをガス自動切替調整器12に接続して使用した例を示したが、2本以上何本のボンベを接続した場合でも、全てのボンベに対して逆止弁を使用すれば、同様の効果を得ることができる。
また、逆止弁は2本のボンベのうち一方から他方への切り替えが行われる切り替え動作中に機能すればよい。圧力の低いボンベからのガスの流出を早めに停止できればよい。軽く確実に動作する構造が最も望ましい。
また、外力が加わらない状態で、カップ状弁28は、ノズル36の開口に填め込まれて、自身の弾力によりノズル36の開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているように構成されているとよい。これにより、ボンベから配管側に供給されるガスの圧力がきわめて低くなったときには自動的にガスの放出を遮断できる。
12 ガス自動切替調整器
13 給ガス管
14 第1の配管
16 第1のボンベ
18 第2の配管
20 第2のボンベ
22 第1のガスバルブ
23 第2のガスバルブ
24 第1の逆止弁
25 第2の逆止弁
26 オーリング
28 カップ状弁
30 連結部
32 通気口
34 弁本体
36 ノズル

Claims (2)

  1. 第1の配管を通じて第1のボンベから供給されるガスの圧力が減少したとき、第2の配管を通じて第2のボンベからガスを供給するように、ガス流路を切替えるガス自動切替調整器の前記第1の配管側に、直接または前記第1の配管を介して取付けられるものであって、
    前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力により開き、前記ガス自動切替調整器から前記第1の配管を通じて前記第1のボンベ側に加わるガスの圧力が、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ガス自動切替調整器から前記第1のボンベ側に向かうガス流に押されて閉じて、前記第1のボンベから前記ガス自動切替調整器側に供給されるガス流を遮断するように動作する、逆止弁であって、
    この逆止弁は、
    ボンベに接続する配管の端部に設けられたノズルの先端に装着されるものであって、配管のボンベへの接続部分をシールするためのオーリングと、このオーリングに連結部を介して一体化されたカップ状弁とを備え、
    前記連結部には、前記配管とボンベとの間のガスの流通を許容する通気口が設けられ、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれており、
    前記カップ状弁は、
    前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力が、前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力よりも高いときに、前記ノズルの開口内部で外径を縮めるように変形して、ガス流を許容し、
    前記配管を通じて前記ボンベ側に加わるガスの圧力が、前記ボンベから前記配管側に供給されるガスの圧力よりも高くなったときに、前記ノズルの開口内壁に押しつけられるように変形して、ガス流を遮断する構造を有することを特徴とする硫黄臭放出防止器用の逆止弁。
  2. 外力が加わらない状態で、前記カップ状弁は、前記ノズルの開口に填め込まれて、自身の弾力により前記ノズルの開口内壁に外周面を隙間なく押しつけているように構成されたことを特徴とする硫黄臭放出防止器用の逆止弁。
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