JP3201668U - 水位表示装置及び水位表示システム - Google Patents

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宣一 西田
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Abstract

【課題】簡単な構成で安価に提供できると共に、堤体内等における水位情報の提供等も容易に行える水位表示装置及び水位表示システムを提供する。【解決手段】観測地点近傍に視認可能に設置される表示部22と、先端部に水を検知するセンサ23a〜23fを備える複数の長さの異なるケーブル25a〜25fと、ケーブルに接続されると共に表示部に取り付けられる複数の表示が可能な照明部22a〜22eとを備え、ケーブルの長さは、観測地点において予め解析的に求められる複数の警戒段階の水位の深度にそれぞれ符合するように設定され、水位が所定の深度に達すると、それに対応する長さに設定されるケーブルの照明部が点灯することにより水位を表示するように構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、河川や湖沼等の堤体の法面又は堤体の基礎地盤等に設置して、堤体内や基礎地盤等の水位等を表示する水位表示装置及びそれを使用する水位表示システムに関するものである。
河川やため池の堤体盛土は、堤体内や堤体基礎地盤の水位が上昇することにより堤体が不安定化し、決壊に至る場合がある。そして、崩壊に至る災害が近年多発している。特に、近年の集中豪雨により河川の氾濫や、河川の堤体が決壊して人命や財産、社会資本に多大な損失を与える場合がある。したがって、河川の洪水時における警戒は、「越水」に至らずとも堤体決壊が生じる虞のある堤体への「浸透」や「侵食」に対する監視を強化する必要がある。
一方、従来において、河川等の水位を表示する水位表示システムとしては、例えば、特開2010−170190号に記載のものが公知である。前記公報に記載の水位表示装置は、河川の上に設置して河川の水位を計測し異常状態発生の場合には警報を発する河川水位警報ユニットにおいて、河川水位警報ユニットを水位計測センサ、データ処理部、警報部、ネットワーク部より構成し、待機、急激増水、注意、避難、洪水の判定手段をもち、急激増水、注意、避難、洪水の場合には、それぞれの判定に対応した警報を発することを特徴とする河川水位警報ユニットであり、水位レベルを待機、急激、注意、避難、洪水など、多段階に分けて設定し、絶対水位による警報出力に加え、急激な増水を判定する為に水位レベルから次の水位レベルに到達する時間を監視する事で、予定外の水位上昇を判断し、通常の警報レベルよりも早く増水警報を発する事が出来るように構成されており、また、警報判定基準器を予め河川水位警報ユニット内部に記憶させることで、通信手段を用いなくても警報を発する機能を内蔵させている。
また、特開2007−47878号には、河川の水位データ及び雨量データを検出してポーリングに応答して上記データを送信する観測局と、通常時には所定時刻から所定時間間隔においてポーリングにより前記観測局からデータを得るセンタ局を有しており、通常時のポーリング間隔より短い間隔または連続的に、或いは任意のタイミングで、ポーリング開始変更の判断の基礎となる情報を観測局以外から取得する取得手段を備え、取得した情報に基づきポーリングを開始すべきかポーリング間隔を変更すべきか制御手段にて判定し、判定結果に基づくポーリングを実行する水位等情報収集システムが記載されている。
特開2010−170190号公報 第1頁 図1 特開2007−47878号号公報 第1頁 図1
しかしながら、前記公知の水位表示システムにおいては、いずれも、河川等の水位を検出して、そのデータを管理者に送信し、送信された水位情報に基づき、安全性を判断するものであり、堤体内や堤体基礎地盤の水位を計測するものではない。堤体の浸透破壊は、河川等の水位が上昇しても、堤体内や堤体基礎地盤の水位は、地盤構成や質等の要因により、必ずしも、河川水位の上昇と比例するものではなく、したがって、堤防の安全性を評価するには、堤体内部及び堤体基礎地盤における水位情報の獲得が必要となる。
また、前記公知の水位表示装置においては、データ送受信システムの新たな構築を行わねばならず、システム自体が複雑なものとなり、非常に高価なものとなるため、より簡単な構成で安価に提供できる水位表示システムの開発が要請されている。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡単な構成で安価に提供できると共に、堤体内等における水位情報の提供等も容易に行える水位表示装置を提供することを目的とする。
また、本考案の他の目的は、前記水位表示装置を使用した、簡易に設置することのできる水位表示システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の水位表示装置は、観測地点近傍に視認可能に設置される水位表示部と、先端部に水位検知手段を備える複数の長さの異なるケーブルと、前記ケーブルに接続されると共に前記水位表示部に取り付けられる複数の表示が可能な照明手段とを備え、前記ケーブルの長さは、前記観測地点において予め解析的に求められる複数の警戒段階の水位の深度にそれぞれ符合するように設定され、水位が前記所定の深度に達すると、それに対応する長さに設定される前記ケーブルの照明手段が点灯することにより水位を表示することを特徴とする。
請求項1に記載の水位表示装置にあっては、簡単な構成で安価に提供できると共に、堤体内等における水位情報の提供も容易に行うことができる。なお、予め解析的に求められる水位には、浸透流解析等の解析手段の他に過去の被災事例等に基づく経験則によって求められる水位を含む。
請求項2に記載の水位表示装置は、請求項1に記載の水位表示装置において、水位の経時変化を測定するために水位計を取り付けることを特徴とする。
請求項2に記載の水位表示装置にあっては、請求項1に記載の水位表示装置に加えて、水位の経時変化を測定することができる。
請求項3に記載の水位表示システムは、請求項1又は2に記載の水位表示装置と、前記観測地点における水位を観測できるように、前記観測地点の地盤の所定深さに埋設又は地盤の傾斜に沿って載置される観測筒とを備え、前記観測筒は、筒状に形成され、複数の透水孔が穿設されると共に、筒の内部には前記長さの異なるケーブルを垂下させてなることを特徴とする。
請求項3に記載の水位表示システムにあっては、所望の測定箇所に観測筒を埋設することにより設置を行うことができ簡易に設置することができる。
請求項4に記載の水位表示システムは、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における堤体内の水位を観測できるように、堤体盛土の川裏法面又は/及び天端に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、前記埋設される観測筒の埋設箇所における堤体すべり破壊が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする。
請求項4に記載の水位表示システムにあっては、堤体すべりの発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
請求項5に記載の水位表示システムは、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体直下の基礎地盤のパイピング破壊に対する安全性の評価に資するように、川裏基礎地盤に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、川裏基礎地盤よりも低い高さ、川裏基礎地盤と同じ高さ、川裏基礎地盤よりも高い複数の水位を予め段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする。
請求項5に記載の水位表示システムにあっては、堤体直下の基礎地盤のパイピング破壊の発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
請求項6に記載の水位表示システムは、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における河川等の水位を観測できるように、川表法面に沿って前記観測筒を設置すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、洪水が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする。
請求項6に記載の水位表示システムにあっては、越水の発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
請求項1に記載の水位表示装置によれば、観測地点近傍に視認可能に設置される水位表示部と、先端部に水位検知手段を備える複数の長さの異なるケーブルと、前記ケーブルに接続されると共に前記水位表示部に取り付けられる複数の表示が可能な照明手段とを備え、前記ケーブルの長さは、前記観測地点において予め解析的に求められる複数の警戒段階の水位の深度にそれぞれ符合するように設定され、水位が前記所定の深度に達すると、それに対応する長さに設定される前記ケーブルの照明手段が点灯することにより水位を表示することができるので、簡単な構成で安価に提供できると共に、堤体内等における水位情報の提供も容易に行うことができる。
請求項2に記載の水位表示装置によれば、請求項1に記載の水位表示装置において、水位の経時変化を測定するために水位計を取り付けているので、請求項1に記載の水位表示装置に加えて、水位の経時変化を測定することができる。
請求項3に記載の水位表示システムによれば、請求項1又は2に記載の水位表示装置と、前記観測地点における水位を観測できるように、前記観測地点の地盤の所定深さに埋設又は地盤の傾斜に沿って載置される観測筒とを備え、前記観測筒は、筒状に形成され、複数の透水孔が穿設されると共に、筒の内部には前記長さの異なるケーブルを垂下させているので、なることを特徴とする。
請求項3に記載の水位表示システムにあっては、請求項1又は2に記載の水位表示装置に加えて、所望の測定箇所に観測筒を埋設することにより設置を行うことができ簡易に設置することができる。
請求項4に記載の水位表示システムによれば、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における堤体内の水位を観測できるように、堤体盛土の川裏法面又は/及び天端に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、前記埋設される観測筒の埋設箇所における堤体すべり破壊が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定しているので、請求項4に記載の水位表示システムにあっては、請求項3又は4に記載の水位表示システムに加えて、堤体すべりの発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
請求項5に記載の水位表示システムによれば、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体直下の基礎地盤のパイピング破壊に対する安全性の評価に資するように、川裏基礎地盤に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、川裏基礎地盤よりも低い高さ、川裏基礎地盤と同じ高さ、川裏基礎地盤よりも高い複数の水位を予め段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定しているので、請求項3又は4に記載の水位表示システムに加えて、基礎地盤のパイピング破壊の発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
請求項6に記載の水位表示システムによれば、請求項3又は4に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における河川等の水位を観測できるように、川表法面に沿って前記観測筒を設置すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、洪水が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定しているので、請求項3又は4に記載の水位表示システムに加えて、越水の発生する予兆を判断する要素を取得することができる。
本考案に係る水位表示システムを示す概略図である。 水位表示装置の機能ブロック図である。 水位表示装置の表示部の回路図である。 観測筒を示す概略図である。 河川水位と堤体及び基礎地盤に発生する水位を示す概略図である。
以下、本考案に係る水位表示装置を実施するための最良の実施形態について、図面に従って説明する。
図1は本考案に係る水位表示システムを示す概略図であり、図1において、10は本考案に係る水位表示システム10を地盤GRに設置した状態を示すものであり、前記水位表示システム10は、水位表示装置20と観測筒30とを備えている。
前記水位表示装置20は、円筒状の筐体20aとコントロールボックス20bとを連結して形成されており、前記筐体20aの上部には、5種類の発光色の異なる表示部22を有しており、それぞれ下から、白色、青色、緑色、黄色、赤色の発光ダイオード(以下「LED」という。)を内蔵する照明部22a〜22eを有している。
前記コントロールボックス20b内には、前記照明部22a〜22eの点灯を制御する制御部21が内装されており、前記コントロールボックス20bの下面から、前記制御部21に連結され、先端に水を感知するセンサ23を有する6本のケーブル25,25・・が垂下されている。
また、前記センサ23に加えて先端に水位計26を備えるケーブル27が、前記コントロールボックス20bに連結され、前記コントロールボックス20bの下面から垂下されている。
図2は水位表示装置の機能ブロック図であり、図3は水位表示装置の表示部の回路図である。
図2に示すように、前記水位表示装置20は、前記制御部21に、前記表示部22、前記センサ23が連結され、制御されている。前記水位計26は、前記水位表示制御とは独立した構成とし、前記照明部22a〜22eを点灯させた水位の経時変化を測定し記憶部24で記憶することができる。
そして、図3に示すように、前記制御部21内の点灯制御回路28は、シリコントランジスタ28a及びリレー28bとにより点灯制御されており、前記6本のケーブル25,25・・は、前記制御部21内の点灯制御回路28を介して、それぞれ、前記照明部22a〜22eと対応するよう接続されており、後述する観測筒30の内部に垂下するように設置され、予め設定された5段階の水位と符合するように長さが設定されている。
すなわち、図3に示すように、前記ケーブル25aに接続されたセンサ23aが水位を感知すると、白色のLED照明部22aが点灯し、さらに水位が上昇して、ケーブル25bに接続されたセンサ23bが水位を感知すると前記白色のLED照明部22aが消灯し、前記青色のLED照明部22bが点灯し、さらに、ケーブル25cに接続されたセンサ23cが水位を感知すると前記青色のLED照明部22bが消灯し、前記緑色のLED照明部22cが点灯し、さらにケーブル25dに接続されたセンサ23dが水位を感知すると前記緑色のLED照明部22cが消灯し、前記黄色のLED照明部22dが点灯し、さらにケーブル25eに接続されたセンサ23eが水位を感知すると前記黄色のLED照明部22dが消灯し、前記赤色のLED照明部22eが点灯するのである。
前記6本のケーブル25a〜25fは、それぞれのケーブル長さは調整可能に構成されている(図示せず)が、予め、設定された長さのケーブルを使用しても良い。また、前記照明部22a〜22eは、順次点灯するように表示制御してもよく。さらに、前記照明部22a〜22e内の各LEDが点滅するように表示制御しても良い。
図4は観測筒を示す概略図である。前記観測筒30は、塩化ビニル等の合成樹脂にて成形される円筒形のパイプ本体31と、前記パイプ本体31の下部周壁に周面積に対して所定割合で複数穿設される透水孔32とにより構成される。
そして、前記水位表示システム10は、前記観測筒30に前記センサ23及び前記水位計26を挿入すると共に、前記観測筒30の上部に前記水位表示装置20を載置するか、または前記観測筒20の近傍に設置して、前記透水孔32から前記観測筒20の内部に侵入する水位を表示するのである。
以上のように、本考案に係る水位表示システムは、前記水位表示装置10と前記観測筒20とを備えて構成されている。
そして、前記水位表示システム10に備える複数の前記ケーブル25a〜25fは、設置箇所の条件に合わせて、それぞれのケーブル長さを設定すれば良いが、例えば河川に関して設置する場合は、次のような行政の要請に基づいて、個々の設置箇所の条件を考慮して決定すれば良い。
図5は河川水位と堤体及び基礎地盤に発生する水位を示す概略図である。
現在、行政上、従来の河川水位の状況に加え、浸透・侵食の状況を避難勧告の判断基準としており、予め国や県や市では対象となる河川を指定して、重点的に浸透・侵食による変状の監視を行う区間(「重点監視区間」という)及び監視を開始する水位等が定められている。
重要監視区間では、図5に示すように、河川水位が氾濫注意水位に達すると巡視点検を開始し、変状の状況によって避難準備情報、避難勧告、避難指示を出すことが定められている。また、浸透では、川裏法尻付近において噴砂を伴う漏水、盤ぶくれ、川裏法面の亀裂やはらみ出しが発生していれば避難準備情報、水防活動実施にも関わらず漏水量の増大、堤体の陥没もしくは堤体のすべりが発生すれば避難勧告、さらに堤体の天端に達する陥没やすべりに至れば避難勧告指示を出すように定められている。
前記の巡視点検は、豪雨、強風、夜間等の環境下で広範囲に行われるため、変状の発見が難しい。したがって、変状の発見ではなく、漏水や堤体のすべりの予兆現象が把握できれば巡視点検の精度が向上し、次への対応、監視箇所の特定及び監視強化、水防活動の準備なで迅速な対応を取ることができる。
図5中、RVは河川であり、50は堤体である。前記堤体50上部の天端51から川表に向かい川表法面52が、また、川裏に向かい川裏法面53が傾斜するように形成されている。54は川裏法尻であり、55は川裏の基礎地盤である。また、WL1〜4は河川RVの水位を示すラインであり、WL1は、当該河川RVにおける氾濫注意水位を示し、WL2は避難判断水位を示し、WL3は平均動水勾配0,2の水位を示し、WL4は氾濫危険水位(計画高水位)を示すラインである。
図5に示す設置事例では、前記川裏法尻54における基礎地盤55に前記水位表示システム10Aを設置し、前記川裏堤体内に前記水位システム10Bを設置し、前記川表法面52に前記水位表示システム10Cを設置している。なお、それぞれの箇所に単独で設置しても良いし、任意の組合せで設置しても良い。
前記水位表示システム10Aは、前記川裏法尻54近傍の基礎地盤55の水位を表示するために設置されるものであり、特に、パイピングに対する安全性の評価に資するものである。
前記水位表示システム10Aは、前記川裏法尻54近傍の基礎地盤55に深さ1〜2m程度の孔を堀り、その中に観測筒30Aを挿入し、前記観測筒30Aの上部を前記基礎地盤より上方に突出するように設置している。前記水位表示装置10Aは、前記観測筒30Aの略中央部付近(水位1)と、基礎地盤55高さ(水位2)と、基礎地盤55より高い任意の位置(水位3)の3段階の水位に符合するように、それぞれ、前記ケーブル長さを設定しており、前記基礎地盤55の水位が、水位1に達すると青色が点灯、水位2に達すると黄色が点灯、水位3に達すると赤色が点灯するように照明部を設定している。
そして、前記基礎地盤55における水位が、水位1にあれば、安全、水位2にあればやや危険、水位3になれば危険として、前記基礎地盤55のどこかでパイピング現象が発生する可能性が高いと評価することができる。なお、水位計26は前記観測筒30Aの底部に設置し、水位を経時的に記憶させている。
前記水位表示システム10Bは、前記川裏法面53における堤体内水位を表示するために設置されるものであり、特に、堤体すべりに対する安全性の評価に資するものである。
前記水位表示システム10Bは、前記川裏法面尻53の高さ方向略中央部分に深さ3〜4m程度の孔を堀り、その中に観測筒30Bを設置している。前記水位表示装置10Bは、前記基礎地盤高さ(水位4)となる位置と、前記観測筒30Bの川裏法面高さ(水位8)と、前記水位4と前記水位8との間に設定した水位5、水位6、水位7の5段階に符合するように前記ケーブル長さを設定している。そして、前記堤体内水位が、水位4に達すると白色が点灯、水位5に達すると青色が点灯、水位6に達すると緑色が点灯、水位7に達すると黄色が点灯、水位8に達すると赤色が点灯するように設定している。前記水位4から前記水位8は浸透流解析と円弧すべり解析によって予め設定した堤体すべりの安全性を示す水位である。
前記堤体50の水位が、水位4及び水位5にあれば、安全、水6にあればやや危険、水位7及び水位8になれば危険と考えられ、 前記法尻54付近の漏水やはらみ出し、法面の亀裂や段差が発生する可能性が高いと評価することができる。なお、水位計26は前記観測筒30Bの底部に設置し、水位を経時的に記憶させている。
前記水位表示システム10Cは、前記河川RVの水位を表示するために設置されるものであり、特に越水に対する安全性の評価に資するものである。
前記水位表示システム10Cは、観測筒30Cを、前記川表法面尻52の傾斜に沿って配置しており、観測筒30Cの下端は通常水面近傍に、上端は天端近傍となる長さに設置している。前記水位表示装置10Cでは、前記WL1の水位位置と、前記WL2近傍の水位位置と、前記WL3の水位位置と、前記WL4の水位位置と、前記WL4と天端高さ間における任意の水位位置との5段階の水位に、それぞれ、符合するように前記ケーブル長さを設定しており、前記河川RVの水位が、WL1に達すると白色が点灯、WL2に達すると青色が点灯、WL3に達すると緑色が点灯、WL4に達すると黄色が点灯、WL4と天端51間の任意位置に達すると赤色が点灯するように設定している。
そして、前記河川RVの水位が、WL1であれば注意、WL2〜3にあればやや危険、WL4以上になれば危険と考えられ、 前記河川RVの越水に対する安全性の評価要素とすることができる。なお、水位計26は前記観測筒30Cの底部に設置し、水位を経時的に記憶させている。
以上のように、前記水位表示システム10A,10B,10Cは、それぞれ、水位が所定位置に到達すると、前記表示部が点灯し、それを出水時の巡視点検や監視カメラによる監視により、河川水位状況、堤体内の水位状況及び基礎地盤の水位状況を容易に把握することができ、河川堤防の浸透に対する安全性の評価の判断要素とすることができる。また、水位計により、水位の変化を計測することができ、前記記憶部により、水位変化を経時的に記憶することができる。前記水位計及びデータロガーを備えている場合は、出水時の経時的な水位を測定する場合には好適であるが、出水時の環境(強雨、暴風、夜間)によってデータ確認が困難な場合には照明手段を備えることにより、容易かつ迅速に出水時の巡視点検を効率的に実施することができる。また、前記水位表示システムは、上記構成からなるので、簡単かつ安価にて製造することができる。
なお、前記実施例では、前記観測筒30を設置したが、前記観測筒30を設けずに観測井を穿設して、前記ケーブル25・・を挿入しても良い。その場合は、前記水位表示装置20のみで水位表示等が可能となる。
10 水位表示システム
10A 水位表示システム(基礎地盤水位)
10B 水位表示システム(堤体内水位)
10C 水位表示システム(河川水位)

20 水位表示装置
20a 筐体
20b コントロールボックス
21 制御部
22 表示部
22a LED照明部(白色)
22b LED照明部(青色)
22c LED照明部(緑色)
22d LED照明部(黄色)
22e LED照明部(赤色)
23(23a〜23f) センサ
24 記憶部
25(25a〜25f) ケーブル
26 水位計
27 ケーブル
28 点灯制御回路
28a シリコントランジスタ
28b リレー

30 観測筒
31 観測筒本体
32 透水孔

50 堤体
51 天端
52 川表法面
53 川裏法面
54 川裏法尻
55 基礎地盤

GR 地盤

RV 河川

WL1 河川の氾濫注意水位
WL2 河川の避難判断水位
WL3 平均動水勾配0,2における水位
WL4 河川の氾濫危険水位

H(H,H1) 法尻における基礎地盤からの水位高さ
D(D,D1) 川表法面における水位高さ位置と川裏法面の法尻までの水平距離


請求項4に記載の水位表示システムは、請求項3に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における堤体内の水位を観測できるように、堤体盛土の川裏法面又は/及び天端に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、前記埋設される観測筒の埋設箇所における堤体すべり破壊が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする。
請求項4に記載の水位表示システムによれば、請求項3に記載の水位表示システムにおいて、河川や湖沼等の堤体における堤体内の水位を観測できるように、堤体盛土の川裏法面又は/及び天端に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、前記埋設される観測筒の埋設箇所における堤体すべり破壊が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定しているので、請求項4に記載の水位表示システムにあっては、請求項3に記載の水位表示システムに加えて、堤体すべりの発生する予兆を判断する要素を取得することができる。

Claims (6)

  1. 観測地点近傍に視認可能に設置される水位表示部と、先端部に水位検知手段を備える複数の長さの異なるケーブルと、前記ケーブルに接続されると共に前記水位表示部に取り付けられる複数の表示が可能な照明手段とを備え、前記ケーブルの長さは、前記観測地点において予め解析的に求められる複数の警戒段階の水位の深度にそれぞれ符合するように設定され、水位が前記所定の深度に達すると、それに対応する長さに設定される前記ケーブルの照明手段が点灯することにより水位を表示することを特徴とする水位表示装置。
  2. 水位を測定するために水位計を取り付けることを特徴とする請求項1に記載の水位表示装置。
  3. 請求項1又は2に記載の水位表示装置と、前記観測地点における水位を観測できるように、前記観測地点の地盤の所定深さに埋設又は地盤の傾斜に沿って載置される観測筒とを備え、 前記観測筒は、筒状に形成され、複数の透水孔が穿設されると共に、筒の内部には前記長さの異なるケーブルを垂下させてなることを特徴とする水位表示システム。
  4. 河川や湖沼等の堤体における堤体内の水位を観測できるように、堤体盛土の川裏法面又は/及び天端に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、前記埋設される観測筒の埋設箇所における堤体すべり破壊が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする請求項3又は4に記載の水位表示システム。
  5. 河川や湖沼等の堤体直下の基礎地盤のパイピング破壊に対する安全性の評価に資するように、川裏基礎地盤に前記観測筒を略垂直に埋設すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、川裏基礎地盤よりも低い高さ、川裏基礎地盤と同じ高さ、川裏基礎地盤よりも高い複数の水位を予め段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなる
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の水位表示システム。
  6. 河川や湖沼等の堤体における河川等の水位を観測できるように、川表法面に沿って前記観測筒を設置すると共に、前記複数の長さの異なるケーブルは、洪水が発生する可能性のある水位を危険水位として予め複数の水位を段階的に設定し、前記ケーブルを複数の水位と符合するように長さを設定してなることを特徴とする請求項3又は4に記載の水位表示システム。

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