JP3200656B2 - 画像処理用半導体装置 - Google Patents

画像処理用半導体装置

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JP3200656B2 JP29091692A JP29091692A JP3200656B2 JP 3200656 B2 JP3200656 B2 JP 3200656B2 JP 29091692 A JP29091692 A JP 29091692A JP 29091692 A JP29091692 A JP 29091692A JP 3200656 B2 JP3200656 B2 JP 3200656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニューラルネットワー
クを利用して画像処理を行う画像処理用半導体装置に係
わり、特にアナログLSIの回路構成およびそれに必要
な機能素子の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理または画像認識技術の前処理と
して位置付けられている初期視覚の問題には、面の補
間,エッジ検出,陰影からの形状復元,速度場推定,色
推定,動きからの構造推定などがある。これらの問題を
最適化問題として定式化し、ニューラルネットワークの
観点から、抵抗ネットワークよりなるアナログ電子回路
により近似的に解く手法が提案されている[参考文献:
C.Mead,Analog VLSI and Neural Systems,Addison-Weis
ley,1989.C.A.Mead and M.A.Mahowald,"A SiliconModel
of Early Visual Processing,"Neural Networks,vol.
1,pp.91-97,1988.J.Hutchinson,C.Koch,J.Luo,and C.Me
ad,"Computing Motion Using Analog and Binary Resis
tive Networks,"IEEE Computer,vol.21,pp.52-63,1988.
など]。
【0003】また、画像データの不連続性をモデル化す
る「ライン過程」が提案されている[S.Geman and D.Ge
man, "Stochastic Relaxation,Gibbs Distributions, a
nd the Bayesian Resolution of Images," IEEE Trans.
Pattern Analysis and Machne Intelligence,vol.PAMI
-6,pp.721-741,1984]。さらにこれを「抵抗ヒューズ素
子」により、アナログ電子回路上で実現した技術が提案
されている[J.G.Harris,C.Koch, and J.Luo, "A Two-D
imensional Analog VLSI Circuit for Detecting Disco
ntinuities in Early Vision," Science,vol.248,pp.12
09-1211,1990.]。この回路上では、データ処理は各画
素近傍間で並列的に行われるので、実世界の画像データ
(数100×数100画素)が実時間(数マイクロ秒程
度)で処理できる。
【0004】以上の内容は、解説論文[曽根原登、「ニ
ューラルネットによる画像情報の処理(第4回)ーアナ
ログVLSIによる視覚チップの実現ー」,画像ラボ:
第3巻第4号PP.76-80(1992)]において解説されてい
る。ここではこの曽根原の解説論文を基にこの抵抗ヒュ
ーズ素子を組み込んだアナログニューラルネットワーク
により、ノイズを含んだ画像データを復元する方法を説
明する。
【0005】この問題は、不連続面以外で面が滑らかで
あるという拘束条件を用いると、下記の数式1に示すよ
うな2次形式のエネルギー関数の最小化によって定式化
される。
【0006】
【数1】
【0007】ここで、di は画素iでの観測データ、f
i は同じく画素iでの推定データ、σ2 は推定すべき雑
音の分散、αおよびλは自由パラメータ、hi はライン
過程である。上記(1)式第1項は観測データdi と推
定データfi とが近くなることを要求する。第2項はラ
イン過程hi =0、すなわち不連続がない場合は、隣合
う二つの値が互いに近い値をとることを要求する滑らか
さを表す項である。第3項はライン過程が発火すること
のコスト上昇であり、第2項と第3項とのバランスでラ
イン過程が発火するか否かが決定される。つまり、λは
滑らかさの度合いを表し、αはノイズと元画像の不連続
とを区別する尺度である。
【0008】上記(1)式は、図6に示した抵抗ネット
ワークの定常電圧分布を調べることで解くことができ
る。ここで、回路網を構成するコンダクタンスg(=1
/2σ2 )を有する抵抗素子rは、図7に示すような非
線形特性を有していなければならない。すなわち両端の
電圧差ΔV=|fi−fi-1|が√(α/λ)以下である
時はコンダクタンスg(m) に当たるλの線形抵抗として
働き(ライン過程hi =0)、そうでない時は接続が切
れる(ライン過程hi =1)となるような素子である。
これを理想的な抵抗ヒューズ素子Rと呼ぶ。
【0009】しかしながら、図6および図7に示した抵
抗ネットワーク回路では、一般は初期条件に依存した局
所解(いわゆるローカルミニマム)の状態で安定化し、
必ずしも(1)式に示したエネルギー関数の最小化は達
成できない。そこで、ライン過程をシグモイド型の入出
力関数をもつニューロンに対応させ、シグモイド関数の
ゲインを変化させることにより、平均場近似理論におけ
るアニーリングを行い、準最適解を得る方法が提案され
た[J.J.Hopfield, "Neurons with Graded Response Ha
ve Collective Computational Properties Like Those
of Two-state Neurons," Proc.Natl.Acad.Sci.USA,vol.
81,pp.3088-3092,1984.]。
【0010】この場合、ライン過程hi に対応するニュ
ーロンの内部状態変数をmi とすると、下記の数式2と
なる。
【0011】
【数2】
【0012】ここで、Tは温度パラメータである。ニュ
ーロン状態がアナログ値を取ることから、エネルギー関
数は上記(1)式に下記の数式3を付加したものとな
る。なお、CG は係数である。
【0013】
【数3】
【0014】ネットワークのダイナミクスは、下記の数
式4で表現される。
【数4】
【0015】内部状態変数mi の変化の安定状態は、下
記の数式5であるから、
【0016】
【数5】
【0017】下記の数式6となる。
【0018】
【数6】
【0019】そこで、要求される抵抗ヒューズ素子の電
流−電圧(I−ΔV)特性は、下記の数式7となる。
【0020】
【数7】
【0021】この特性を温度パラメータTの関数として
表したものを図8に示す。アナログ型抵抗ヒューズは、
温度パラメータTが大きいときは通常の線形抵抗の特性
を示し、温度パラメータTが小さくなり0に近づくにつ
れ、図7に示した理想的な抵抗ヒューズ素子の特性に近
くなる。
【0022】上記抵抗ヒューズの実現方法については、
文献[H.Lee and P.Yu, "CMOS Resistive Fuse Circuit
s," in Symposium on VLSI Circuts,pp.109-110,1991]
にアナログCMOS回路で構成した例が報告されてい
る。この報告では、3種類の回路を提案しているが、原
理を示す最も簡単な回路を図9に示す。この回路は、ト
ランジスタM1からトランジスタM5よりなる差動対
と、抵抗として動作するトランジスタM6およびトラン
ジスタM7とから構成される。
【0023】このような構成において、まず、トランジ
スタM4およびトランジスタM5の飽和電流をI/2よ
り少し大きく設定しておき、バランス状態に近い状態で
は、トランジスタM6およびトランジスタM7は三極管
領域で導通するようにし、線形抵抗として動作させる。
第1のノードN1と第2のノードN2との間の電圧が大
きくなると、差動対のバランスが崩れてトランジスタM
6またはトランジスタM7が非導通となり、ヒューズ抵
抗素子の特性が実現できる。
【0024】図9の回路では、抵抗値が第1のノードN
1および第2のノードN2の絶対電位に影響されるとい
う欠点があるため、トランジスタM6とトランジスタM
7との間に抵抗値を決定するもう一つのMOSトランジ
スタおよびそれを制御するための3個のトランジスタを
付加した改良型が同じ文献に提案されている。これによ
り、抵抗値および抵抗が切断される電圧差を独立に変化
することができ、図7に示した理想的な抵抗ヒューズに
近い特性を実現することができる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したCMOS
回路による抵抗ヒューズの実現方法では、抵抗ヒューズ
特性を得るために7〜11個のトランジスタを組み合わ
せることが必要となるので、チップ上に占める面積も大
きくなり、高集積化が難しいという問題があった。アナ
ログ回路では、大容量DRAMに代表される通常のデジ
タル技術によるサブミクロンプロセス技術の恩恵があま
り受けられないので、具体的には抵抗ヒューズ回路とし
て30〜50ミクロン角程度の面積が必要となる。実際
のチップでは各画素にデータを入出力する回路が必要で
あり、より望ましくは、高速かつ高効率にデータ処理を
行うために光電変換素子(光受容器または発光素子)を
チップ上の各画素に配置して並列的にデータを入力また
は出力することが好ましい。データ収集の効率を上げる
ために光受容器の面積は大きいことが望ましいので、抵
抗ヒューズ素子または回路はできるだけ小さいことが望
ましい。以上のような構成法では、前述した抵抗ヒュー
ズ回路を用いた場合は、100×100画素程度の集積
化が限界と推測され、実世界の画素処理は難しい。
【0026】したがって本発明は、前述したした従来の
課題を解決するためになされたものであり、その目的
は、チップ上の占有面積が小さく、高集積化が容易な画
像処理用半導体装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、共鳴トンネル効果による負性抵抗特
性を利用する。より具体的には、接合型FET構造によ
り、負性抵抗特性を有するピーク(共鳴トンネル)電流
を制御するとともにこのデバイスに並列的に流れる通常
電流によるオーミック電流をも同時に制御して近似的に
線形抵抗特性から理想的な抵抗ヒューズ特性までを連続
的に得るようにしたものである。
【0028】
【作用】本発明における画像処理用半導体装置は、単一
の制御電圧(接合型FETのゲート電圧)で近似的に線
形抵抗特性から理想的な抵抗ヒューズ特性までを連続的
に発生できる。また、単一デバイスで上記の機能を実現
できるので、チップ上の占有面積を極めて小さく(数平
方ミクロン以下)することができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明による画像処理用半導体装置
の第1の実施例による構成を示す抵抗ヒューズ素子の断
面図である。同図もおいて、101は半絶縁性GaAs
基板、102は2×1018cm-3のSiをドープした厚
さ約3000Åのn+-GaAsバッファー層、103は
例えば5×1017cm-3のSiをドープした厚さ500
Åのn- GaAs層、104は例えば厚さ20Åのアン
ドープAlAsからなる第1のバリア層、105は例え
ば厚さ50ÅのアンドープGaAsからなる量子井戸
層、106は同様に厚さ20ÅのアンドープAlAsか
らなる第2のバリア層、107は例えば5×1017cm
-3のSiをドープした厚さ500Åのn- GaAs層、
108は例えば2×1018cm-3のSiをドープした厚
さ3000Åのn+-GaAsコンタクト層である。
【0030】結晶成長は、例えば分子線エピタキシー法
で行い、成長後、メサエッチングにより、図示したよう
に二段メサ構造の共鳴トンネルダイオードを形成する。
109および110はそれぞれn-オーミック電極であ
り、これらのn-オーミック電極109,110は、例
えばAuGe/Niの蒸着,リフトオフおよび合金化に
より形成されている。111はNi/Zn/Au/Ti
/Au(例えばそれぞれ50Å/160Å/1000Å
/1000Å/1000Å)を蒸着し、例えば約400
℃で合金化した制御電極であり、112は制御電極11
1から拡散したZnがつくるp+ 領域である。n-オー
ミック電極109,n-オーミック電極110の合金化
および制御電極111の合金化は同時に行うことができ
る。なお、このエミッタの大きさ(長方形の場合、その
短辺の長さ、円形の場合その直径)は、十分小さくし、
制御電極111からの空乏層で電流パスを閉じることが
可能とする。円形の場合、例えば直径を約0.5μmと
すれば良い。また、113は例えばH+ をイオン注入す
ることによって形成された高抵抗層である。この高抵抗
層113は本発明に必須のものではないが、高速化のた
めに不必要な容量をなくすことおよびゲートリーク電流
を生じさせる不必要な接合面積の低減を目的として設け
ている。
【0031】このような構造において、AlAsバリア
層104,GaAs量子井戸層105,AlAsバリア
層106は、良く知られた共鳴トンネルダイオードを形
成している。このダイオードは、エネルギーが共鳴準位
と一致した電子だけ流れるため、図2に示すような負性
抵抗を持った電流−電圧(I−V)特性を示す。この構
造で制御電極111に電圧を印加すれば、その正負に応
じてpn接合の空乏層の大きさが変化する。これにした
がってダイオードの面積が変化し、電流が変化すること
になる。
【0032】このように構成された素子の電流−電圧特
性を制御電圧の関数として図3に示す。なお、同図では
第1象限のみを示し、V<0のときは原点に対して対称
となっている。同図に示すように制御電圧を変化させる
と、I−V特性全体が比例して変化する領域1だけでな
く、バレー部分の電流変化が大きな領域2が得られる。
この領域2は、(a)制御電極近傍でのバンドベンディ
ングによる共鳴エネルギーの変化と、(b)Znの拡散
による共鳴トンネル構造の破壊による。上記(a)は、
エミッタメサに伴い、エミッタ電極と制御電極との間で
共鳴エネルギーの面内方向の変化が生じ、共鳴点をぼけ
させることを意味する。また、上記(b)については、
次のように理解される。良く知られているようにZnの
拡散は、AlAs/GaAs系の超格子を破壊する(混
晶化)。p領域112は、合金化の際のZnの拡散によ
って作られるため、この部分のAlAs/GaAs/A
lAs共鳴トンネル構造は破壊(混晶化)される。した
がって空乏層幅を小さくして電流量を大きくすると、こ
の混晶化領域を通る非共鳴電流が増大し、バレー部分の
電流(バレー電流)が増大することになる。これらの効
果によってこの素子のI−V特性は図3に示すように制
御電圧によってオーミック的な特性から強い負性抵抗特
性に変化させることができる。また、電流が変化する領
域1においては、制御電圧によって原点付近の抵抗を自
由に調整することが可能である。したがって領域2にお
いて制御電圧を正から負の方向に動かすことによって従
来技術で説明したパラメータTを制御しつつ、エネルギ
ー最小状態を実現し、その後、領域1においてコンダク
タンスに当たるλを調整することが可能である。これら
の特性により、本素子は画像処理用装置の抵抗ヒューズ
素子として用いることができる。したがってこの素子を
従来技術で説明したように網目状に接続することにより
画像処理用半導体装置を形成することができる。本装置
は、従来7〜11個のトランジスタを要した抵抗ヒュー
ズ素子と同様な機能を1つの素子で実現するため、各画
素の占有面積を極めて小さくでき、セルの高集積化が可
能となる。
【0033】さて、ヒューズの切れる電圧Vth=(α/
λ)1/2 は、本素子ではコントロールできないが、これ
は、受光素子の感度を制御することによって等価的に行
うことができる。また、この素子では、I−V特性は両
端のノードの絶対電位(信号電圧)に影響される。しか
し、制御電圧0V付近で領域2のオーミック的特性が得
られ、かつエネルギー関数の最小化が得られる制御電圧
の値を例えば約−10V付近になるように素子の大きさ
を設定しておけば、信号電圧(0〜1.0V程度)によ
る影響を十分小さくすることが可能である。
【0034】本発明の第2の実施例としては、共鳴トン
ネル構造の井戸層に、より伝導帯エネルギーの低い材料
を用いるものが挙げられる。例えば第1の実施例におい
て、アンドープGaAs量子井戸層105をInxGa
1-xAs混晶層で置き換えたものである。この構造でI
nAs組成xを変えることにより、井戸中の量子準位の
エネルギーを調整することができる。例えばx=0.2
とすることにより、量子準位のエネルギーは約150m
eV低くなる。
【0035】さて、第1の実施例においては、原点付近
の微分抵抗が大きく(図3)、理想的なヒューズ特性
(図8)と異なっている。この部分は量子準位のエネル
ギーが高すぎ、共鳴トンネル電流が流れ出すまでにある
程度の電圧をかけなければならないために生じる。した
がって量子準位のエネルギーを下げることによりこの部
分を取り除くことができ、理想的な抵抗ヒューズ特性
(図8)に近づけることができる。
【0036】図4は、本発明による画像処理用半導体装
置の第3の実施例による構成を示す抵抗ヒューズ素子の
断面図であり、前述の図と同一部分には同一符号を付し
てある。同図において、114は例えばTi/Auから
なるショットキー電極である。この実施例は、第1の実
施例において、pn接合によって行われていた空乏層幅
の制御をショットキー接合によって行うようにしたもの
である。この場合も、空乏層幅を制御することにより、
電流量を制御できる。ただし、第1の実施例の説明
(b)で述べたZnの拡散による共鳴トンネル構造の破
壊は起こらず、この効果は生じないことになる。
【0037】図5は、本発明による画像処理用半導体装
置の第4の実施例による構成を示す断面図であり、前述
の図と同一部分には同一符号を付してある。同図におい
て、102′はp- GaAsバッファ層、110′はA
uZn/Ni/Ti/Au電極である。この第4の実施
例としては、前述した第1〜第3の実施例による抵抗ヒ
ューズ素子と整流性のダイオードとを直列接続したもの
を逆向きに並列接続し、抵抗ヒューズ素子として用いた
ものである。第1の実施例〜第3の実施例で説明した抵
抗ヒューズ素子は完全に正負対称な電流−電圧特性を得
ることが難しいが、このようにして使用することによ
り、対称な電流−電圧特性が得られる。このとき、整流
性ダイオードとしてpn接合ダイオードを用い、図示す
るようにこれを結晶層構造として作り込めば、素子数増
加によるセル面積増大を最小限に抑えることができる。
【0038】なお、前述した実施例においては、共鳴ト
ンネル構造としてGaAs/AlAs系を用いた場合に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、他の材料を用いて実現することもできる。例えば
InP基板に格子マッチするIn0.53Ga0.47AsやI
0.52Al0.48Asを用いれば、より大きなp/v(ピ
ーク/バレー)比が得られ、その効果が大きい。ここで
バリア層にスードモルヒック(pseudomorphic )なAl
As層を用いても良い。いずれにせよ共鳴トンネル構造
が実現できれば良い。また、ドーパントのバリアへの拡
散を防ぐため、共鳴トンネル構造の上下をアンドープの
スペーサー層で挟むなどの共鳴トンネル構造のバリエー
ションも本発明に含まれる。
【0039】また、抵抗ネットワークの入力素子として
は、MSMダイオード,PINダイオードやフォトトラ
ンジスタなどの受光素子を用いることができる。すなわ
ち図6における観測データdi に相当する電源を受光素
子と電流−電圧変換素子(抵抗,トランジスタまたはダ
イオードなど)との組み合わせで構成する。また、出力
(すなわち図6における抵抗ネットワークの推定データ
i に相当する電位の読み出し)としてレーザダイオー
ドなどの発光素子を集積化すれば、入力,演算,出力の
全てが並列に実行され、高速な動作,入出力が可能であ
る。
【0040】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
極めて高集積かつ高性能なネットワークを構成できるの
で、実世界の画像を実時間で直接処理できる処理系(光
電変換素子による入出力系も組み込んだニューラルネッ
トワーク回路)を1チップ上に構築することができるな
どの極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像処理用半導体装置の第1の実
施例による構成を示す抵抗ヒューズ素子の断面図であ
る。
【図2】共鳴トンネルダイオードの電流−電圧特性を示
す図である。
【図3】本発明に係わる抵抗ヒューズ素子の電流−電圧
特性を示す図である。
【図4】本発明による画像処理用半導体装置の第3の実
施例による構成を示す抵抗ヒューズ素子の断面図であ
る。
【図5】本発明による画像処理用半導体装置の第4の実
施例による構成を示す断面図である。
【図6】不連続部分を保持しながら画像のノイズ除去を
行うニューラルネットワーク回路を示す図である。
【図7】ライン過程を実行する理想的な抵抗ヒューズ素
子の電流−電圧特性を示す図である。
【図8】平均場近似理論に基づいてライン過程を実行す
るアナログ型抵抗ヒューズ素子の電流−電圧特性を示す
図である。
【図9】従来のアナログCMOS技術を利用した抵抗ヒ
ューズ回路を示す図である。
【符号の説明】
101 半絶縁性GaAs基板 102 n+-GaAsバッファー層 102′ p-GaAsバッファー層 103 n- GaAs層 104 第1のAlAsバリア層 105 GaAs量子井戸層 106 第2のAlAsバリア層 107 n- GaAs層 108 n+-GaAsコンタクト層 109 n-オーミック電極 110 n-オーミック電極 110′ AuZn/Ni/Ti/Au電極 111 制御電極 112 p+ 領域 113 高抵抗層 114 ショットキー電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−318782(JP,A) 特開 平3−30462(JP,A) 特開 平4−15960(JP,A) 特開 昭62−181468(JP,A) 特開 平4−192567(JP,A) 特開 昭64−64256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/80 G06F 15/18 G06G 7/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の半導体よりなるn型の半導体層
    と、 前記第1の半導体の伝導帯よりエネルギー的に高い伝導
    帯を持つ第2の半導体よりなる第1のバリア層と、 前記第2の半導体の伝導帯よりエネルギー的に低い伝導
    帯を持つ第3の半導体よりなる井戸層と、 前記第1の半導体,第3の半導体の伝導帯よりエネルギ
    ー的に高い伝導帯をもつ第4の半導体よりなる第2のバ
    リア層と、 前記第2の半導体,第4の半導体の伝導帯よりエネルギ
    ー的に低い伝導帯を持つ第5の半導体よりなるn型の半
    導体層とを持つ共鳴トンネル構造と、 前記共鳴トンネル構造に空乏層を伸ばし得るショットキ
    ーまたはpn接合による制御電極を備えた素子と、 前記素子を網目状に複数個連結した回路と、 を含むこと を特徴とする画像処理用半導体装置。
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