JP3199926B2 - ループ型音声会議回路及びその確立方式 - Google Patents

ループ型音声会議回路及びその確立方式

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JP3199926B2
JP3199926B2 JP24237793A JP24237793A JP3199926B2 JP 3199926 B2 JP3199926 B2 JP 3199926B2 JP 24237793 A JP24237793 A JP 24237793A JP 24237793 A JP24237793 A JP 24237793A JP 3199926 B2 JP3199926 B2 JP 3199926B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数端末をループ状に
接続して多地点音声会議を行う場合の、音声加算方式の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】複数個の音声系端末(電話)を通信網を
介して結び音声会議を行う技術が知られている。特に端
末が2本の通話路(チャネル)を用い、それぞれの通話
路を異なった対地に接続することにより全体として環状
(ループ)伝送路を形成し、音声会議を行う技術も公知
である。
【0003】例えば、特開平3−289850号公報に
記載の「会議接続の確立方法及びその装置」がある。上
記公知例において、電話会議を行う複数端末はネットワ
ーク内に環状ノードとして組み込まれ、各ノードでは音
声のドロップ/インサートが行われる。更に詳しく言え
ば、ループからの受信音声に対して過去に自端末が挿入
した音声を差し引いてこれを自端末の受信音声とし、更
に自端末の新しい音声を加えてループへの送出信号とす
る、いわゆるN−1加算方式が説明されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記説明した技術にお
いては実用上次の様な問題がある。
【0005】第1に実際、ループ伝送路に対する送受信
信号は帯域圧縮のため高能率符号化された信号である。
例えばPCM(パルス符号変調)されたμ−Law符
号、あるいはADPCM(適応差分パルス符号変調)な
どである。この様な符号はもちろん直接加減算ができな
いので直線符号に変換してから加減算操作(N−1加
算)を行わなければならない。このとき、いわゆる量子
化雑音の混入がさけられない。この量子化雑音はループ
中の各ノードで発生しうる。そしてループを巡回する。
ところがループ自体は信号処理で言う完全積分器を構成
していると考えられるので、ループ内には雑音電力が増
大し本来の通話品質の劣化を招くという重大な問題があ
る。
【0006】第2に、各端末における反響(エコー)の
問題がある。一般に、各端末においては受話成分の一部
がエコーとなって再度送話入力に混入してしまう事があ
る。この反響成分は主信号とともにループを巡回する
が、接続端末数Nが大となるとこの影響が無視出来ず通
話品質の劣化を招くという問題がある。
【0007】本発明の目的は上記したループ内雑音を除
去し更に反響成分を軽減して良好な会議通話品質を維持
しうる音声会議回路を提供する事にある。またそのよう
な音声会議回路構成を確立する手段を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した従来の端末をノ
ードにもつループ型伝送路は、それ自体雑音の完全積分
器であった。そこでループ内に減衰定数α(α<1)を
導入し雑音成分を減衰させることとした。また音声会議
回路構成のため、各ノードからは音声がループに向けて
入力されるがループは積分回路のごとき伝達特性をも
つ。この特性を逆補正するためその補償回路をループへ
の入力部又はループからの出力部に設けた。そしてルー
プからの音声の取出にあたっては一巡後の自音声を差し
引くのではなく、ただちに引く回路構成とした。
【0009】今、伝送路からの受信入力信号をRin
(t)、伝送路への送出出力信号をSout(t)、自
端末の送信入力信号をSin(t)、自端末の受信出力
信号をRout(t)とすれば、改良した音声会議回路
方式は次の方程式により表現される。まず補償回路を入
力部におくと
【0010】
【数3】
【0011】ここでtは時間変数、Tは動作状態におけ
るループ一巡伝送路遅延時間、Nは地点総数、αは減衰
定数である。
【0012】あるいは補償回路を出力部において
【0013】
【数4】
【0014】更に、ループを巡回しようとする反響成分
を出来るだけ相殺させるため、(数1)〜(数8)にお
けるSin(t)信号の極性を、例えば偶数番目の端末
は逆相入力(−Sin(t)入力)とし、奇数番目の端
末はSin(t)入力とするものである。
【0015】一方かかる音声会議回路はその回路確立に
あたり2個のパラメータを必要とする。ループ一巡の遅
延時間Tと会議への参加者総数Nとである。通話動作へ
の移行に先立ちこのパラメータを決定するにあたり、議
長としての装置はループ内に組み込まれているメンバ装
置に向けてある特定のパターンAと他の特定のパターン
Bとループへ参加する順番を指定するカウンタ値を送出
する様にした。
【0016】カウンタ値は初期値を零とする。各メンバ
装置はループ組込に際しRinとSout間に単位の遅
延時間を提供し、上記の特定パターンを通過させる。ま
たカウンタ値を受信したら+1をインクリメントして自
身の参加番号として記憶するとともに次のメンバに向け
てカウンタ値を送出する様にしておく。議長装置は一巡
したパタンAとパタンBの変化時点をとらえて送出時の
変化時点との差分をTと測定し、また受信したカウント
値に+1をインクリメントして参加総数Nとする。引続
き(T,N)値を全メンバに配送し、各メンバは(T,
N)値を受信して会議回路を確立し、また先に記憶した
参加番号の偶数/奇数によって送信入力信号Sin
(t)の極性を制御するようにする。議長装置はパラメ
ータ値の一巡を確認後、自身もメンバ装置と同様にして
会議回路を確立し通話動作に移行するように構成した。
【0017】
【作用】(数1)〜(数4)又は(数5)〜(数8)に
示したように本発明においては各端末においてαという
減衰乗数を導入した。即ち受信入力成分Rin(t)に
対して送信出力はSout(t)=α・Rin(t)と
なる。N個の端末がループに組み込まれると総合のルー
プ利得は式Aとなり、この損失が各ノードでくりかえさ
れる符号化・復号化の雑音を減衰させる。また、ループ
一周の伝達特性は式Bということになる。ここでZ~1
単位遅延を表し、Tは端末・伝送・交換に含まれるルー
プの全遅延量を上記単位遅延で測定したものである。各
ノードにおいて音声を外部からループに加える加算回路
において入出力の伝達特性H(Z)は次の積分型を呈す
る。
【0018】
【数5】
【0019】
【数6】
【0020】したがって、上式の逆特性をいずれかの場
所で補正する必要がある。式Cを各端末における送信入
力部に設けると(数1)〜(数4)に示した回路(入力
微分型)、各端末における受信出力部に設けると(数
5)〜(数8)に示した回路(出力微分型)となる。
【0021】
【数7】
【0022】いずれの回路においても、自分の入力成分
を自分に返す必要はないのでRout(t)成分算出に
おいてSin(t)成分を差し引くようになっている。
入力微分型の回路においては、まずあらかじめ過去の入
力信号との差分が作られ、差分が(ループに対し)過去
の成分に加えられてその時点の入力となる。この成分が
ループを一巡してくると旧成分となり、再び差分が加え
られて新成分となるわけである。重ね合わせの原理によ
りループ上にはN端末の音声成分が合成されている。各
端末では自端末の成分のみ差し引いてRout(t)成
分としている。これに対して出力微分型の回路において
は、ループ上には積分された音声が(N人分)巡回して
いる。出力部でそれを微分し、更に自音声を差し引いて
いる。
【0023】次に反響成分の相殺作用について説明す
る。今、ある端末において受信出力Rout(t)から
送信入力Sin(t)への反射係数をr1とする。即
ち、望ましくない結合Sin(t)=r1・Rout
(t)があったとする。このとき(数1)〜(数4)を
解析すれば受信入力Rin(t)から送信出力Sout
(t)への伝導関数として次式を得る。
【0024】
【数8】
【0025】これを2段連結すると、即ち2地点分を総
合すると、r2を第2地点の反射係数として
【0026】
【数9】
【0027】ここでr12<<1,r1+r2=0であると
すればT1(Z)T2(Z)≒α2となる。即ち、相隣あう端
末同士において、受信出力増幅器または送信入力増幅器
の間の位相関係を逆相に設定しておけば、等しい反射環
境の反響成分は相殺され、ループ巡回を防止できる。な
お、以上の説明でもわかるように雑音以外の本来の音声
信号も上記減衰定数αにより、ノードを通過する毎に
α,α2,α3,α …と減衰作用をうける。しかし一般
にαは1に近い1より小さな定数としておくのでその影
響は実用上無視出来る。
【0028】以上説明した通話状態回路は、前述[手段
の項]で説明したような初期手続により確立されその動
作モードに移行する。
【0029】
【実施例】図面を用いて本発明の実施例を説明する。ま
ず図3はループ状伝送路を説明したものである。N個の
会議回路1,2,…,Nはそれぞれ通話路CHi,CH
jを介して環(リング)状に接続される。会議回路それ
ぞれには外部から挿入信号Sin(t)が加えられる様
になっており、またループからの受信信号をドロップア
ウトしてRout(t)を得るように構成されている。
この様な形態にてN者(N端末)は自由に会話(会議)
を実行する事ができる。
【0030】図1は各端末における会議回路の詳細を説
明するものである。10,20,30,40はそれぞれ
端末からの信号Sin(t)挿入端子、端末へ信号をド
ロップアウト(Rout(t))する出力端子、チャネ
ルからの信号Rin(t)を受信する端子、チャネルへ
の信号Sout(t)送出端子である。11は、挿入信
号Sin(t)を直線符号に変換する回路であり、具体
的にはSin(t)がμ−Law符号器の出力信号であ
る場合にはμ−Law→リニア変換回路等である。21
はその逆変換回路である。41は直線符号を再度高能率
化符号化するための符号器であって例えばμ−Law符
号器またはADPCM符号器等であってよい。31はル
ープ伝送路からの受信信号を直線符号に変換する回路で
あって具体的にはμ−Law復号器,ADPCM復号器
等である。100はSin(t)信号から、自端末が過
去に送出した信号Sin(t−T)を差し引くための減
算器である。200はSin(t−T)を振幅調整する
ための乗算器であり、乗算係数はループ上に配置された
全端末数Nに応じて式Dとする。400はループ巡回信
号に自端末の差分音声を重ね合わせる加算器である。5
00は巡回する量子化雑音等を減衰させるために新しく
導入した乗算器であって乗算係数αは1に近い1より小
の数値とする。300はループ信号からRout(t)
信号を抽出する際、自身の挿入信号を帳消しにするため
の引算器である。
【0031】
【数10】
【0032】600はループ一巡の信号群遅延時間Tに
等しい値をセットされる遅延回路である。
【0033】さて、図1の構成が前記方程式(数1),
(数2),(数3),(数4)を実現していることは自
明であろう。線型符号と伝送路符号の相互変換時にもた
らされる量子化雑音等は、時々刻々加えられてゆくがノ
ード通過毎に減衰してゆくのでループ内に累積しない。
本来の音声信号成分もノードあたり20Logα(d
b)の減衰をこうむるが、その量はわずかであり、通話
上の支障はない。この様にしてループ型伝送路において
良好な通話品質が確保される。
【0034】次に他の実施例として(数5)〜(数8)
を実現した形態を図2に示す。多くの説明を必要としな
いであろうが、本構成はループ上の積分信号を出力部で
微分する方式のものである。符号等の説明は図1と同様
である。
【0035】次に、再び図3を参照して反響成分が相殺
される実施例を示す。図3の実施例においては各端末に
て加えられる送信入力式Eが、偶数番目の端末において
は反転増幅器を経由して入力されている。これによって
前記作用の欄にて説明した様に反響信号のループ巡回を
防止する事ができる。
【0036】
【数11】
【0037】この反転増幅器は、実際には入力符号変換
部11にて符号反転処理により容易に実現可能である。
【0038】次に会議回路確立の動作を説明する。図1
又は図2の通話会議回路を確立するためにはループ一周
の伝送遅延時間T及び会議への参加者数Nを測定する必
要がある。パラメータ(T,N)の値は会議の開始時
に、その開催者である議長装置が測定し参加メンバ装置
に配送するものとする。図4はこの動作を説明するため
のタイムチャートである。今、ループを構成するネット
ワークはISDN(Integrated Service Digital Netwo
rk)であるとし、各端末は2本の通話路(Bチャネル2
本)を介してリング接続される。伝送の同期(ビット同
期とオクテット同期)が確立され音声会議装置はオクテ
ットデータの送受信が可能である。ループ確立後、議長
装置の送信部(SND)はあるオクテットパターンAを
送出開始する。このパターンAは例えば伝送路符号の無
通話パターンを採用する事が出来る。これをしばらく送
出した後、別のパターンBに切替、かつ遅延時間を計測
するためにタイマーを起動する。パターンBはパターン
Aに対して符号の距離が最大の符号としておく。伝送誤
りに対する耐性を最大とするためである。パターンBを
数ワード送出した後、引続き会議参加順番カウンタとし
て値0の符号を数ワード送出し、その後パターンAに戻
す。以上のデータは伝送路を経て第1の参加メンバM1
に達する。メンバ装置M1は受信したオクテットパター
ンを単位の遅延時間(Z~1=125μs)をもってして
次のメンバに流す。かつパターンAとパターンBのデー
タ誤り保護を行いながらパターンAとパターンBの変化
時点をサーチしている。変化時点を検出したらそこから
数えて数ワード後を順番カウンタ値として認識する。該
カウンタ値を+1インクリメントし自身の参加順番とし
て自身のメモリに記憶するとともに次のメンバへ転送す
る。各メンバはこの動作をくりかえす。ループ一周後デ
ータは議長装置M0の受信部(REC)に帰着する。R
ECではMi(i=1〜N−1)と同様にパターンAと
パターンBの受信誤り保護を行いつつその変化点をサー
チしている。変化点を検出するとまず前記のタイマーを
停止してTの値を得る。引続き数ワード後の値を参加順
番カウンタの値として認識し、各メンバと同様に+1イ
ンクリメントして参加者総数Nを得る。この時点で送信
部は出し続けていたパターンAの送出を止め、パターン
Bを数ワード送出し、更に上記測定値TとNの値を複数
回送出、再びパターAに戻す。このデータは各端末に配
送される。各端末は前と同様パターンBへの変化点を検
出しその時点から数ワード後のデータを(T,N)値と
認識、これを誤り保護した後通話回路にT値,式F値、
としてセットして通話モードに移行する。
【0039】
【数12】
【0040】もちろん、送信入力信号の極性制御状態も
セットする。各端末は次々と通話モードに移行してゆ
く。以上のデータがループを一巡して最後に議長M0の
受信部に到達する。議長装置は一周した(T,N)値が
送出した(T,N)値と一致している事を確認して通話
モードに移行する。ここからループの会議通話が始まる
ことになる。以上の回路確立までの時間は伝送路遅延時
間に依存し、ほぼ2Tの時間で決まる。これは実用上十
分短時間であるという事ができる。例えばある端末間の
伝送時間が平均20ミリ秒であったとする。N=5地点
でリングを組むものとすると2T=2×5×20=20
0ミリ秒で会議回路は確立する。一般的にこのオーダの
値は交換接続の時間即ちループ確立までの時間に比して
無視する事ができよう。なお、上記では伝送路の遅延時
間の測定値Tの値をそのまま用いて遅延回路(600)式G
のT値とした。これは伝送路の符号化装置ENC(4
1)と復号化装置DEC(31)の処理遅延が単位の時
間Z~1の場合の話である。符号化・復号化に伴う信号の
群遅延時間が大きい場合は、上記測定値Tに対してこの
群遅延時間を更に補正する必要があることは言うまでも
ない。
【0041】
【数13】
【0042】さて、以上実施した本発明の回路は具体的
には全て信号処理プロセッサ(DSP)を用いて実現さ
れる。DSPを用いて構成された会議装置のハードウェ
ア構成を図5に示す。送・受話器(マイク/スピーカ)
からのアナログ音声信号はPCM Codecにてデジ
タル信号に相互変換され、Sin(t),Rout
(t)信号としてDSPに供給される。DSPはその外
部にメモリ(ROM,RAM)をもち、プログラム制御
によって前述の回路確立動作ならびに通話回路動作を実
行する。プログラムはROMに格納される。通話路への
送受信信号Sout(t),Rin(t)は伝送インタ
フェース回路を介してネットワークに接続される。本実
施例においては、ネットワークはいわゆるISDNであ
って2本のBチャネルを介しリング状に接続される。I
SDNインタフェース回路およびDSPは上位制御装置
MPUによって全体制御される。なお、通話路は通常に
おいて双方向伝送が可能であるから音声とは逆方向に周
回する他のリングパスを得ることもできる。このパスに
は他の音声信号あるいは画像信号等のメディアを流す事
が可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によればルー
プ減衰定数の導入によりループ内にもたらされ、かつル
ープを循環する雑音成分を除去する事が出来る。ループ
内雑音としては、具体的には高能率符号化装置がもち込
む量子化雑音、あるいは伝送路誤りによってもたらされ
る等価雑音、あるいはノード内加算によってもたらされ
るオーバーフロー雑音等が含まれる。ループを循環する
雑音はループを不安定にしループ発振をもたらす可能性
もある。これを抑圧して良好なN者会議を可能とならし
めるので本発明の効果は大きい。
【0044】また外部空間反響にもとづくエコー成分の
ループ巡回も除去され、良好なループ式N者会議が実現
されうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、ループ状伝送路に接続される会
議回路の説明図である。
【図2】図1にかわる他の実施例を示す図である。
【図3】会議回路がループ状に連結されてN者会議が行
われる全体状況の説明図である。
【図4】会議回路が確立されるにあたり、ループのパラ
メータが測定される状況を示す説明図である。
【図5】本発明になる会議回路装置の具体的ハードウェ
アの構成図である。
【符号の説明】
1,2,〜,N…音声会議回路、10…送信入力端子、
20…受信出力端子、30…受信入力端子、40…送信
出力端子、11,21…入出力信号を直線符号に相互変
換する回路、31,41…直線符号と高能率符号を相互
変換する回路(トランスコーダ)、100,300,4
00…加減算器、200,500…乗算器、600…遅
延回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 入島 勉 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−189005(JP,A) 特開 昭58−3361(JP,A) 特開 平3−289850(JP,A) 特開 昭57−93768(JP,A) 実開 昭59−154959(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/42 H04M 3/56

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ループ型伝送路に接続されて、複数(N)
    個の端末同士で自由に会話を可能とする音声系端末の回
    路構成であって、受信チャネルからの受信入力信号Ri
    n(t)、送信チャネルへの送出出力信号Sout
    (t)、自端末からの送信入力信号Sin(t)、自端
    末受信出力信号Rout(t)のあいだに 【数1】 ここにαは1より小さい減衰定数、Nはループ型伝送路
    に含まれる端末の数、Tはループ一周の動作状態伝送遅
    延時間、tは時間変数、の方程式を満足する様に構成し
    たことを特徴とするループ型音声会議回路。
  2. 【請求項2】ループ型伝送路に接続されて、複数(N)
    個の端末同士で自由に会話を可能とする音声系端末の回
    路構成であって、受信チャネルからの受信入力信号Ri
    n(t)、送信チャネルへの送出出力信号Sout
    (t)、自端末からの送信入力信号Sin(t)、自端
    末受信出力信号Rout(t)のあいだに 【数2】 ここにαは1より小さい減衰定数、Nはループ型伝送路
    に含まれる端末の数、Tはループ一周の動作状態伝送遅
    延時間、tは時間変数、の方程式を満足する様に構成し
    たことを特徴とするループ型音声会議回路。
  3. 【請求項3】自端末からの送信入力信号Sin(t)を
    入力するに際し、複数(N)個の端末のうち半分(N/
    2)個の端末は反転信号−Sin(t)を、残りの端末
    はSin(t)をそのまま入力する様に構成したことを
    特徴とする請求項1又は2記載のループ型音声会議回
    路。
  4. 【請求項4】通話動作に先立ち、ループのパラメータで
    ある全遅延時間Tの値と会議参加者数Nの値を測定する
    に際し、会議の提唱者である議長装置はループ接続完了
    後まず定められたパターンAを定められた時間だけ送出
    し、その後定められた別のパターンBを送出し、一方招
    集されループに組込まれた会議のメンバ装置それぞれは
    単位の遅延時間を設定して受信チャネルからのデータを
    送信チャネルに転送するものとし、前記の議長装置はル
    ープを一巡した受信データを分析してパターンAとパタ
    ーンBとの変化時点を見出し、送信時の変化時点との差
    分をループの全遅延時間Tと測定し、更に参加者数カウ
    ンタの値としてN=0を送出し、一方各メンバ装置は該
    カウンタ値を受信すると+1をインクリメントして該値
    をループへ参加した順番値として記憶するとともに次の
    メンバ装置に向けて送出し、ループを一巡した該カウン
    タ値を前記議長装置が受信するとそれを+1インクリメ
    ントして会議参加者数Nの値とし、かかる2個のパラメ
    ータ値(T,N)を同一のチャネルを用いてループ内の
    全メンバに配送し、各メンバは該(T,N)値を受信す
    るとこの値を請求項1又は2の回路部にセットして、更
    に前記記憶した順番値の偶数/奇数に従って請求項3に
    おける送信増幅器の正相/逆相を制御するようにして通
    話モードへ移行、また議長装置自身も前記(T,N)値
    に従ってメンバと同様に回路パラメータ部をセットして
    通話モードに移行することを特徴とするループ型音声会
    議回路の確立方式。
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