JP3199486U - 疑似餌 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中において微振動を発生させて誘魚効果を得ることができ、魚の捕食欲を効果的に刺激することができる疑似餌を提供すること。【解決手段】軟質材料により形成され、略紡錘形状に形成された頭部11と前記頭部の後端部19に連設された脚部13とを備え、前記脚部13は、全体細長紐状に形成され、前記頭部11に連接された複数本の脚本体部14を有し、前記脚本体部14には水受凸部15が形成されている頭足類を模した疑似餌10であって、前記水受凸部15は、前記脚本体部14の先端部16のみに設けられている。【選択図】 図1

Description

本考案は、頭足類を模した疑似餌の改良に関する。
従来より、軟質素材を用いて頭足類を模した疑似餌は、海釣りにおいて幅広い魚種の釣果が得られる疑似餌として広く利用されている。このような疑似餌としては、例えば、軟質樹脂製でタコを模して形成されたものがあり、所謂タコベイトと称されている。
タコベイトは、筒状の頭部に一体に形成された多数の短冊状の脚部を有し、海水中においては、各脚部が水の抵抗を受けて不規則に揺動することにより、生餌のような動きを呈するため、魚の捕食欲を喚起して釣果を得ることができる。
しかしながら、前述の疑似餌は、視覚的に魚の捕食欲を喚起するため、日々変化する釣り場の天候や水の濁り具合等に対応できるものではなかった。また、遠くの魚を引き寄せる誘魚効果が得られるものではなかった。そこで、誘魚効果を備え、日々の釣り場状況変化の影響を小さくして、どのような状況でも釣果が望める疑似餌が望まれていた。
このような疑似餌としては、例えば特許文献1に開示されており、特許文献1の擬似は、各脚片の基端部から先端部に亘って複数の疣状突起が配列されている。
これにより特許文献1の擬似は、海水中において各疣状突起に水流を受けて魚が発する遊泳音に似た音を発するため誘魚効果を得ることができ、引き寄せた魚に対して脚片の動きにより捕食欲を喚起することによって、大きな釣果を得ることができる。
しかしながら、特許文献1の擬似のように、脚片の基端部から先端部にかけて全体に疣状突起を設けた場合には、水中を引いた際に、水流抵抗によって各疣状突起において振動が発生するが、各疣状突起において発せられた振動が互いに打ち消し合ってしまうことがあった。
その結果、特許文献1の擬似は、水中に投入され釣糸を介して引かれた場合には、脚片の基端部から先端部に亘って長さ方向全体に均一に水流を受けてしまうことから脚部全体が単調な動きになってしまい、エビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を出すことができず、魚の捕食欲を効果的に刺激することができなかった。
公開実用新案第昭和55−160168号公報
そこで、本考案は、このような従来の要請に基づくものであって、水中において微振動を発生させて誘魚効果を得ることができ、魚の捕食欲を効果的に刺激することができる疑似餌を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の疑似餌にあっては、軟質材料により形成され、略紡錘形状に形成された頭部と前記頭部の後端部に連設された脚部とを備え、前記脚部は、全体細長紐状に形成され、前記頭部に連接された複数本の脚本体部を有し、前記脚本体部には水受凸部が形成されている頭足類を模した疑似餌であって、前記水受凸部は、前記脚本体部の先端部のみに設けられていることを特徴とする。
従って、請求項1に記載の疑似餌は、水受凸部は、脚本体部の先端部のみに設けられており、水中に投入され釣糸を介して引かれた場合には、脚本体部の先端部は、水受凸部に水流を受け、水受凸部より先端側が複雑に揺動してエビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を発生する。
請求項2に記載の疑似餌にあっては、前記水受凸部は、前記脚本体部の脚部幅方向内方又は外方に突出して設けられていることを特徴とする。
従って、請求項2に記載の疑似餌は、前記水受凸部は、前記脚本体部の脚部幅方向内方又は外方に突出して設けられていることから、内方又は外方の何れか一方の面において水流を受けるため、水中に投入され釣糸を介して引かれた場合には、水受凸部より先端側が、より複雑に揺動してエビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を発生する。
請求項3に記載の疑似餌にあっては、前記水受凸部は、前記脚本体部の長さ方向に沿って2つ形成されており、側面略山形状に形成され夫々の前記水受凸部は相互に裾野部において連続して設けられ、前記裾野部の脚本体部の厚さ方向反対側には、前記裾野部に向う凹部が設けられていることを特徴とする。
従って、請求項3に記載の疑似餌は、水受凸部は、脚本体部の長さ方向に沿って2つ形成されており、側面略山形状に形成され夫々の水受凸部は相互に裾野部において連続して設けられていることから、水中に投入され釣糸を介して引かれた場合には、裾野部から天頂部にかけて水流抵抗を受けて揺動することにより微振動を発生する。
請求項4に記載の疑似餌にあっては、前記脚本体部は、前記先端部に向って徐々に細径となるように形成されていることを特徴とする。
従って、請求項4に記載の疑似餌は、脚本体部は、先端部に向って徐々に細径となるように形成されていることから、先端部は水流抵抗を受けた際に、揺動しやすい。
請求項5に記載の疑似餌にあっては、前記頭部は、中空に形成されていると共に、義眼部が形成されていることを特徴とする。
従って、請求項5に記載の疑似餌は、頭部は、中空に形成されていることから、釣針、錘、その他の部材を頭部の空隙部に収納することができる。また、義眼部が形成されていることから、より頭足類に近い外観を呈することができる。
請求項1から3に記載の疑似餌は、水中に投入され釣糸を介して引かれた場合には、水受凸部より先端側が複雑に揺動してエビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を発生するため、誘魚効果を得ることができ、魚の捕食欲を効果的に刺激して釣果を向上させることができる。
請求項4に記載の疑似餌は、先端部は細径に形成され、水流抵抗を受けた際に揺動しやすいことから、水中に投入され釣糸を介して引かれる際に、低速度で引かれた場合であっても、複雑に揺動して高い微振動を発生して誘魚効果を得ることができ、魚の捕食欲を効果的に刺激して釣果を向上させることができる。
請求項5に記載の疑似餌は、頭部には義眼部が形成されていることから、より頭足類に近い外観を呈することができると共に、錘、その他の部材を頭部の空隙部に収納することができ、疑似餌外方に錘等の部材を装着する必要がないため頭足類に近い外観を維持することができる。従って、魚に対して真の頭足類のように見せることができ釣果を向上させることができる。
図1は、本考案に係る疑似餌の一実施の形態を示した側面図である。 図2は、本考案に係る疑似餌の一実施の形態を示し、脚本体部の先端部の側面図である。 図3は、本考案に係る疑似餌の一実施の形態を示し、使用状態を示した側面図である。
以下、本考案に係る疑似餌を実施の形態に基づき、図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る疑似餌10は、図1に示すように、頭足類を模した疑似餌であって、軟質塩化ビニル樹脂により形成され、略紡錘形状に形成された頭部11と頭部の後端部12に連設された脚部13とを備えている。
本実施の形態に係る疑似餌10の頭部11及び脚部13は、軟質塩化ビニル樹脂を頭部の先端部19が閉塞された全体筒状に形成し、他端部側を長さ方向に切り込むことにより脚部13が形成されている。
図1に示すように、疑似餌10は、前記のように形成されるため、頭部11は、中空に形成されると共に、後端面は開放されており頭部11の空隙部は後端面において外部と連通している。また、頭部の先端部19には、小径の突起部20が長さ方向に突出して形成されている。一方で、頭部11の長さ方向中央には頭足類の眼を模した義眼部18が周方向対角に2つ形成されている。
図1及び図2に示すように、脚部13は、全体細長紐状に形成され、頭部11に連接された複数本の脚本体部14を有し、脚本体部14には水受凸部15が形成されている。水受凸部15は、脚本体部14の先端部16のみに設けられている。図1に示すように、本実施の形態においては、水受凸部15は全ての脚本体部14の先端部16に設けられている。脚本体部14は、先端部16に向って徐々に細径となるように形成されている。
図1に示すように、水受凸部15は、脚本体部14の先端部16において脚部13幅方向内方に向って夫々突出して設けられている。水受凸部15は、脚本体部14の長さ方向に沿って2つ形成されており、側面略山形状に形成され夫々の水受凸部15は相互に裾野部17において連続して設けられ、裾野部17の脚本体部14の厚さ方向反対側には、裾野部17に向う凹部26が設けられている。
以下、本実施の形態に係る疑似餌10の作用について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態に係る疑似餌10は前記のように構成されていることから、使用する際には、図3に示すように、頭部の先端部19を鋏等で切除して、2つのリング状の係止部が形成された全体8の字状の連結具21が頭部の先端部19より頭部11の内方へと挿入される。
次に、図3に示すように、リング状に形成された連結具21の一方の係止部(図示せず)には、釣針22に連結されたハリス(図示せず)が結束される。この際、ハリスの長さは、釣針22が脚部13近傍に配されるように調整される。
図3に示すように、連結具21の他方の係止部23には、道糸24の一端部25が結束される。道糸24の他端部は、釣り竿の道糸搬送ガイド(図示せず)を経由して道糸24を巻き取り可能なリール(図示せず)へと繋がっている。
また、連結具21を用いずに頭部11内方の空隙部に錘を収納し、前記錘に対して道糸24とハリスとを結束することもでき、仕掛けの組合わせは釣人により種々工夫されるものである。
前記の疑似餌10の仕掛けを用いて、例えば真鯛釣りをする際には、前記のように形成された疑似餌10は、リールに巻き付けられた道糸24を開放して、海水中を所定の深さまで沈降させる。次に、リール(図示せず)によって道糸24を徐々に巻き取ることにより、海水中で疑似餌10を引いて動作させる。
このとき、図3に示すように、脚本体部14は、水受凸部15に水流抵抗を受けることにより、水受凸部15より先端部16側が複雑に揺動してエビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を発生させる。
エビ等をエサとしている真鯛は、前記の高い微振動を感知してエビ等のエサがいるものと認識して疑似餌10の近傍に引き寄せられると共に、真鯛の捕食欲を喚起して疑似餌10を捕食させることができる。真鯛が疑似餌10を捕食した際には、真鯛の口部に釣針22が刺さり釣上げることができる。
図1又は図3に示すように、疑似餌10は、頭部11に義眼部18が形成されていることから、より頭足類に近い外観を呈し、疑似餌10近傍に引き寄せられた真鯛に疑似餌であることを察知されにくい。
また、先端部16は細径に形成され、水受凸部15に水流抵抗を受けた際に、より揺動しやすいことから、リール(図示せず)によって低速度で引かれた場合であっても、水受凸部15より先端部16側が複雑に揺動してエビ等のエサとなる小生物が発している高い微振動を発生させる。
図3に示すように、裾野部17の脚本体部14の厚さ方向反対側には、裾野部17に向う凹部26が設けられていることにより、道糸24が引かれた際に、凹部26に沿って水流が発生し、水受凸部15より先端部16側の揺動をより発生させ易い。
前記実施の形態においては、水受凸部15は、脚本体部14の長さ方向に沿って2つ形成されると共に、側面略山形状に形成されている例を説明したが、これに限定されることはなく、1つのみでも良いし、3つ以上形成されていても良い。また、水受凸部15は、道糸を引かれた際に、水流抵抗を受けるよう脚本体部14に対して凸状に形成されていれば良く、例えば、側面半円形状、側面三角形状、半球形状であっても良い。
本考案に係る疑似餌は、製造販売することにより、魚釣りに用いる釣り具として広く利用することができるため産業上の利用可能性を有している。
10 疑似餌
11 頭部
12 頭部の後端部
13 脚部
14 脚本体部
15 水受凸部
16 先端部
17 裾野部
18 義眼部
19 頭部の先端部
20 突起部
21 連結具
22 釣針
23 他方の係止部
24 道糸
25 一端部
26 凹部

Claims (5)

  1. 軟質材料により形成され、略紡錘形状に形成された頭部と前記頭部の後端部に連設された脚部とを備え、前記脚部は、全体細長紐状に形成され、前記頭部に連接された複数本の脚本体部を有し、前記脚本体部には水受凸部が形成されている頭足類を模した疑似餌であって、
    前記水受凸部は、前記脚本体部の先端部のみに設けられていることを特徴とする疑似餌。
  2. 前記水受凸部は、前記脚本体部の脚部幅方向内方又は外方に突出して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の疑似餌。
  3. 前記水受凸部は、前記脚本体部の長さ方向に沿って2つ形成されており、側面略山形状に形成され夫々の前記水受凸部は相互に裾野部において連続して設けられ、前記裾野部の脚本体部の厚さ方向反対側には、前記裾野部に向う凹部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の疑似餌。
  4. 前記脚本体部は、前記先端部に向って徐々に細径となるように形成されていることを特徴とする請求項3に記載の疑似餌。
  5. 前記頭部は、中空に形成されていると共に、義眼部が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の疑似餌。
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