JP3198602U - 自動車用ハンドルカバー - Google Patents

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宏 藤村
宏 藤村
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Abstract

【課題】 カバー自体に伸縮性があり、装脱作業が容易で、且つ外表面に損傷の虞れがなく、しかもリアルで精彩な模様など高い外観装飾を実現し得る自動車用ハンドルカバーを提供する。【解決手段】 ゴム基部1と、このゴム基部1の表面に配備される表面部2とから成り、表面部2は転写下地層21と、この転写下地層21の表面に配備される装飾転写層22と、この装飾転写層22上に配備される透明保護層23とから成ることを特徴とする自動車用ハンドルカバー。【選択図】 図1

Description

この考案は、自動車用ハンドルカバーに関する。
図3は、従来の自動車用ハンドルカバーを示す斜視図で、一部を拡大した断面構造を示している。自動車のハンドルカバーは、内側のゴム基部31と外側の表面部32とから成る。内側のゴム基部31は、合成ゴムなどの資材を、ハンドル4の環状体41にフィットする輪状体に形成し、内周面にはハンドル4の環状体41に外嵌めする一周状のスリット35を開口している。
上記表面部32は、主として合成皮革や布帛などの資材をゴム基部31の表面(外側)に重合して撚り糸34で縫製している。また、表面部32の適所には別色の資材を重ね合わせて縫った装着用パッチ33を配備している。
使用に際しては、図3で示すように、ハンドル4の環状体41に対し、スリット35を対応させて、スリット35の開口を広げて環状体41をカバー(ゴム基部31)内に押し込み嵌着させる。
実用新案登録第3082746号公報
上記ハンドルカバーは、ゴム基部の表側に布帛や合成皮革を重合し、撚り糸で縫ったものである。このため、表面に露出する縫製箇所の破損、つまり撚り糸が切れてカバーが破れる等の不利があった。
また、上記ハンドルカバーは、ゴム基部の表側に表面部を重合し、撚り糸で縫製する構造であるため、伸縮性が殆どなく、スリット開口方向にもカバー長手方向にも拡縮度が低い。さらに、ゴム基部は薄い滑り止め布を備えているためハンドルの環状体への装脱作業が一層困難となる等の不具合があった。
更に、上記ハンドルカバーは、ゴム基部に表面部を縫製するものであるから、表面部の素材が限定される許かりでなく、華麗な模様や多色柄など外観装飾を付加し難く、且つコストがかかる等の欠点があった。
この考案は、以上のような課題を解消させ、ガバー自体の伸縮度があり装脱が容易で、且つ外表面の損傷の虞れがなく、しかもリアルで精彩な模様など高い外観装飾を実現し得る自動車用ハンドルカバーを提供することを目的とする。
この目的を達成させるために、この考案の自動車用ハンドルカバーでは、次のような構成としている。
自動車用ハンドルカバーは、ゴム基部と、このゴム基部の表面に配備される表面部とから成り、表面部は転写下地層と、この転写下地層の表面に配備される装飾転写層と、この装飾転写層上に配備される透明保護層とから成る。
このような構成を有する自動車用ハンドルカバーでは、ゴム基部の表面に転写下地層(例えばラッカー塗装層或いは感光性樹脂層)を設け、この転写下地層上に装飾転写層を形成し、この装飾転写層上に透明保護層を配備することとしたから、ゴム基部と表面部とは接着構造であり、縫製による欠点が解消できる。
例えば、ゴム基部と表面部は、接着であるため、撚り糸が切れることによる不利がなく、カバーの破損が少なく耐用度が増す利点がある許かりでなく、伸縮性能が良好でカバー装脱の容易性を実現し得る。
特に、表面部は転写下地層上に装飾転写層を配備する構成であり、平面模様或いは立体凹凸模様等、精彩なデザイン模様を任意に配備できるから、カバー体の外観装飾、つまり製品の品等が格段に向上する。
さらに、装飾転写層上には透明の樹脂膜による保護層を配備したから、カバー体の外面に汚れが付着し難く、且つカバー体を水洗いすることができ、清浄で衛生的に使用し得る等、考案目的を達成した優れた効果を有する。
以下、図面に基づき本考案に係る自動車用ハンドルカバーの具体的な実施の形態を説明する。
図1は、自動車用ハンドルカバーの斜視図であり、一部を拡大した断面構造を示している。
自動車用ハンドルカバーは、ゴム基部1と、このゴム基部1の表面に配備される表面部2とから成り、表面部2は転写下地層21と、この転写下地層21の表面に配備される装飾転写層22と、この装飾転写層22上に配備される透明保護層23とから構成されている。
上記ゴム基部1は、合成ゴム等の資材を、ハンドル4の輪状体41径に対応した輪状体1に形成される。このゴム基部1の内周面には、ゴム基部1内部の中空部12に連通する一周状のスリット11を開口している。
前記表面部2は、このゴム基部1の外表面に重合状に配備される3層21、22、23とから成る。
ゴム基部1の外面に配備される転写下地層21は、塗料、例えばラッカーエナメル、或いは2液型のウレタンクリアの吹き付けによる塗装下地層で、この転写下地層21の表面に後述する装飾転写層22が形成される。
上記装飾転写層22は、予めデザイン模様が印刷してある水圧転写フィルムが使用される。具体的には、水溶性の熱可塑性フィルム、例えばPVA(ポリビニールアルコーム樹脂)フィルムに多色グラビア印刷した水圧転写用フィルムが使用される。
更に具体的には、水転写、つまり、水面に浮かべた水圧転写用フィルムに、上記転写下地層(ゴム基部1)21を沈め、均一にかかる水圧の力を利用して転写下地層21上にデザイン模様(水圧転写用フィルム)を転写することで、装飾転写層22が形成される。。
前記透明保護層23は、上記装飾転写層22の表面に配備される保護膜である。例えば、熱シール加工が簡単で、透明性、伸長性が高く、回復弾性を有し、且つ曲面にフィットする追従性があり、強靱で、特に手にフィットして持ちやすい特性を有する樹脂、具体的には、PU(ポリウレタン樹脂)フィルムやポリエステル系、ポリエ−テル系などの高伸長性フィルムが使用される。
図2は、表面部2の他の具体的な実施の形態を示す斜視図であり、一部を拡大した断面構造を示している。
この表面部2の転写下地層21Aは、感光性樹脂膜、例えばアクリル系、シリコン系、フッソ系等の光硬化型樹脂膜で形成され、この転写下地層21Aの表面に装飾転写層22Bが形成される。
上記装飾転写層22Bは、予めデザイン模様(凹凸パターン)を加工してあるインプリント用転写板(シート)が使用される。具体的には、例えばシリコン基板等の転写印刷シートが使用される。
更に具体的には、インプリント転写、つまり、転写下地層(ゴム基部1)21A上に凹凸模様を有する転写印刷シートを配置して、上部から光照射(UV照射)することで、転写下地層21A上に凹凸パターン模様が転写されることで、装飾転写層22Aが形成される。この凹凸パターン模様の装飾転写層22Aの表面に透明保護層23を形成する。
上記透明保護層23は、PU(ポリウレタン樹脂)フィルムやシリコーンフィルムで、凹凸パターン模様(装飾転写層22A)を倣うようにコーティングして形成してある。
このような構成を有する自動車用ハンドルカバーでは、ハンドル4の環状体41に対し、スリット11を対応させて、スリット11の開口を広げて環状体41をゴム基部1の中空部12内に押し込み嵌着させる。
このとき、ゴム基部1と共にフィルム状の3層である表面部2が伸長し、装着作業が容易であると共に、装着後は資材の回復弾性により環状体41にフィットすると共に、手にフィットして持ちやすく操作性が向上する。
また、転写下地層(フィルム層)に対し水転写による平面模様やインプリント転写による立体模様など、精彩な模様が任意に得られると共に、表面保護層23によってハンドルカバーの美麗な体裁を保持し得ると共に、毀損防止作用が発揮される。
実施の形態の自動車用ハンドルカバーを示す斜視図である。 他の実施の形態の自動車用ハンドルカバーを示す斜視図である。 従来の自動車用ハンドルカバーを示す斜視図である。
1 ゴム基部
2 表面部
21 転写下地層
22 装飾転写層
23 透明保護層
21A 転写下地層
22A 装飾転写層
4 ハンドル
41 環状体
11 スリット
12 中空部

Claims (3)

  1. ゴム基部と、このゴム基部の表面に配備される表面部とから成り、表面部は転写下地層と、この転写下地層の表面に配備される装飾転写層と、この装飾転写層上に配備される透明保護層とからなることを特徴とする自動車用ハンドルカバー。
  2. 前記転写下地層は、塗料の吹き付けによる塗装下地層であり,装飾転写層はデザイン模様が印刷された水圧転写用フィルムにより転写下地層上に水転写されたデザイン模様であると共に、透明保護層は高伸長性フィルムであることを特徴とする請求項1記載の自動車用ハンドルカバー。
  3. 前記転写下地層は、光硬化型樹脂膜であり、装飾転写層は凹凸デザイン模様が加工してある転写シートにより転写下地層上にインプリント転写された凹凸デザイン模様であると共に、透明保護層は高伸長性フィルムであることを特徴とする請求項1記載の自動車用ハンドルカバー。
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