JP3195946U - 温室内作業足場 - Google Patents

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Abstract

【課題】温室内で栽培する農作物に対し、その高い位置で必要な農作業を、効率良く行うことができる温室内作業足場を提供する。【解決手段】柱52と梁53とを有する温室50内に設置され、温室50内で栽培するトマトの作業を行うのに、作業者の足場として用いられる作業足場において、栽培するトマトの畝60に沿い、トマトへの接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部10を有し、通路部10は、温室50の天井側からの吊設により、畝60上に配置されている。【選択図】図1

Description

この考案は、いわゆるビニールハウス(温室)内で栽培する農作物の作業で、作業者の足場として用いる温室内作業足場に関する。
温室でトマトを栽培する農家では、トマトの苗を植えた畝は、ビニールハウス内で通路を挟んで複数列にわたって整備されており、作業者は、この通路を利用して、トマトの栽培に必要な作業を行っている。その作業の中には、支柱立て、わき芽のかき取りや主枝の摘芯、主枝の誘引(整枝・摘芯)、受粉作業、収穫等、通路にいる作業者の手が届き難い高所で行う作業もあり、高所で作業を行うときには、作業者は、脚立や、足場となる作業台を用いている。その作業台の一例が、特許文献1に開示されている。
特許文献1は、長尺板状の踏板部において、長辺の一方側で、短辺に沿う踏板部の両サイドに設けた一対の車輪と、その他方側で、短辺に沿う踏板部の両サイドに設けた一対の支持脚と、長辺の他方側の短辺に設けた取手とを有する車輪付きの農作業用足場台である。作業者は、隣り合う畝同士の間にある通路上で、取手を持ち上げ、接地する車輪を回転させながら、農作業用足場台を移動し、作業位置では、取手を下げ、支持脚を接地させた農作業用足場台に載って、蔓の剪定、芽摘み、受粉作業、及び収穫等の作業を行う。特許文献1の作業台のほか、先行技術文献を開示しないが、足場となる踏板部に支持脚を取付けて地面で支える作業台もある。
特開2014−4937号公報
しかしながら、1棟のビニールハウス内で整備されたトマトの畝は、例えば、1列が全長約36m、全幅約20mのハウス内に8列、畝の総全長約290m等、と非常に長く、農家はこのような長い畝でトマトを栽培している。そのため、作業者が、ビニールハウス1棟につき、約290mにも及ぶ畝に植えられたトマトに、主枝の整枝・摘芯等の高所作業を行うとき、特許文献1のような移動式の農作業用足場台では、作業者は作業中、足場台の上り下りと、足場台の移動とを頻繁に繰り返さなければならず、余分な時間がかかる上、作業者にとって面倒で作業性も悪かった。また、作業台の支持脚が地面に立てられると、作業者が機械を用いて農作業を行うとき、支持脚が邪魔になり、作業性も悪かった。
本考案は、上記問題点を解決するためになされたものであり、温室内で栽培する農作物に対し、その高い位置で必要な農作業を、効率良く行うことができる温室内作業足場を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る温室内作業足場は、以下の構成を有する。
(1)柱と梁とを有する温室内に設置され、温室内で栽培する農作物の作業を行うのに、作業者の足場として用いられる温室内作業足場において、栽培する農作物の畝に沿い、農作物への接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部を有し、前記通路部は、前記温室の天井側からの吊設により、畝上に配置されていること、を特徴とする。
(2)(1)に記載する温室内作業足場において、前記通路部は、畝一列につき、畝の長手方向に沿って一列状に延設され、前記長手方向に対し、畝の一端と他端とを結ぶ区間を含む位置に配置されていること、を特徴とする。
(3)(1)または(2)に記載する温室内作業足場において、畝の長手方向に沿う方向を前記通路部の延設方向とし、畝の高さ方向に沿う方向、かつ前記延設方向に直交する方向を前記通路部の幅方向とすると、前記通路部の下側には、前記幅方向に平行に延びる支持部を有する係留部材が、前記通路部に着脱可能に吊設されていること、を特徴とする。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載する温室内作業足場において、対向する前記柱に固定された状態で、前記梁に沿って配設された懸架部材を有し、前記通路部は、前記懸架部材に吊設されていること、を特徴とする。
上記構成を有する本考案の温室内作業足場の作用・効果について説明する。
(1)柱と梁とを有する温室内に設置され、温室内で栽培する農作物の作業を行うのに、作業者の足場として用いられる温室内作業足場において、栽培する農作物の畝に沿い、農作物への接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部を有し、通路部は、温室の天井側からの吊設により、畝上に配置されていること、を特徴とする。この特徴により、例えば、総全長290mに及ぶ畝に、農作物として植えられた数多くのトマト等の苗に対し、作業者が、支柱立て、主枝の摘芯、主枝の誘引等の高所農作業を行うとき、特許文献1のような移動式の農作業用足場台を用いた従来技術に比べ、足場台の上り下りと、足場台の移動とを頻繁に繰り返す等、作業者の無駄な動きが一切ない。そのため、作業者は、高所農作業を、効率良く、かつより短い時間で行うことができる。
従って、本考案に係る温室内作業足場によれば、温室内で栽培する農作物に対し、その高い位置で必要な農作業を、効率良く行うことができる、という優れた効果を奏する。
(2)通路部は、畝一列につき、畝の長手方向に沿って一列状に延設され、長手方向に対し、畝の一端と他端とを結ぶ区間を含む位置に配置されていること、を特徴とするので、同じ畝にある農作物に対し、高所農作業を行う作業位置を変えるときに、作業者は、次の作業位置まで通路部をそのまま歩いて移動すれば良く、作業者に面倒な動きが一切ない。
(3)畝の長手方向に沿う方向を通路部の延設方向とし、畝の高さ方向に沿う方向、かつ延設方向に直交する方向を通路部の幅方向とすると、通路部の下側には、幅方向に平行に延びる支持部を有する係留部材が、通路部に着脱可能に吊設されていること、を特徴とする。これにより、例えば、農作物として、畝に植えたトマト等の苗がまだ小さく、主枝が、畝に立てた支柱に支えられている間、係留部材を取り外しておくことができる。トマトの栽培に必要な農作業のうち、畝への追肥、敷き藁、及び防虫対策等、畝の近傍で作業者の手が届く低い位置で農作業を行うとき、係留部材が取り付いていると、作業者の邪魔になるからである。その一方で、この主枝が支柱の高さを超えて伸び続けると、係留部材を通路部の下側に取り付けることにより、成長し続けるこの主枝や、この主枝から分岐した側枝を支え、保持することができる。そのため、作業者は、このような側枝に付いている花房の受粉や、この側枝に成った果実の収穫等の農作業を、通路部の下のより低い作業位置で行うことができるため、作業性が良い。すなわち、必要に応じて、係留部材を通路部に着脱することにより、高所農作業を含む、農作物の栽培に必要な農作業の作業性が向上する。
(4)対向する柱に固定された状態で、梁に沿って配設された懸架部材を有し、通路部は、懸架部材に吊設されていること、を特徴とするので、温室内のスペースを有効に利用することができる。また、トマト等の農作物の栽培に適した環境に構成するため、温室内を細かく区画することにより、一つひとつの空間の容積を小さくして保温性を高める保温ネットや、温度調節等を目的として太陽光を遮る遮光カーテンが、温室の梁に、開閉可能に設けられている場合がある。このような場合でも、通路部が、梁と独立した懸架部材に吊設されているため、保温ネットや遮光カーテンの開閉動作に影響を及ぼすことはない。
実施形態に係る作業足場を施行した温室を示す正面図である。 図1に示す作業足場を温室の天井側から見た平面図である。 図1の側面図である。 実施形態に係る作業足場の一部を示す斜視図であり、作業足場の構造を説明する図である。 実施形態に係る作業足場に取り付けた係留部材を示す正面図である。 図5の側面図である。 実施形態に係る作業足場と畝との位置関係を示す説明図であり、畝に1列状に植えた栽培中のトマトが背丈2m程度の状態にある場合を示す。 図7と同様の説明図であり、畝に2列状に植えた栽培中のトマトが背丈2m程度の状態にある場合を示す。 実施形態に係る作業足場の係留部材の作用を説明する図である。
(実施形態)
以下、本考案に係る温室内作業足場について、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、農作物であるトマトが農家の温室内で栽培される場合について説明する。図1は、実施形態に係る作業足場を施行した温室を示す正面図であり、その作業足場を温室の天井側から見た平面図を図2に、側面図を図3に、それぞれ示す。
はじめに、温室について簡単に説明する。温室50は、対向する既存柱52,52同士を既存梁53で連結した柱梁フレーム51を複数備えた躯体と、その外壁として、この躯体を合成樹脂製のフィルムで被覆された、いわゆるビニールハウスであり、トマト栽培に適した環境に構成されている。この温室50は、本実施形態では、間口18m(図1中、左右方向の寸法)、奥行き39m(図2中、左右方向の寸法)、軒高4.2m(図1中、外壁の高さ)の大きさである。温室50の躯体は主に、間隔3mの均一なピッチで配置された14組の柱梁フレーム51により、構築されている。
また、温室50内には、トマト70を栽培する畝60が、間口方向に沿って8つに並列配置され、どの畝60も奥行き方向に延びて整備されている。但し、温室50の手前側(図2中、左側)と奥側(図2中、右側)で第1通路67を確保するため、畝60の端61,62が、8列とも、温室50の壁から約1.5m離れた位置になっている。従って、各畝60の大きさは、全長36m、全幅1.2mであり、計8列分の畝60の総全長は、290mである。隣り合う畝60,60同士の間は、作業者の第2通路68となっている。
次に、作業足場1(本考案の温室内作業足場に相当)について説明する。作業足場1は、温室50内でトマト70を栽培するのに必要な農作業のうち、第2通路68に立つ作業者の手が届き難い高所の作業を行うときに、作業者の足場として用いられる。作業足場1は、栽培するトマト70の畝60に沿い、トマト70への接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部10を有している。通路部10は、温室50の天井側からの吊設により、畝60上に配置されている。この通路部10は、1列の畝60につき、畝60の長手方向Lに沿って1列状に設置され、8つの畝60とも、その長手方向Lに対し、畝60の一端61と他端62とを結ぶ区間を含む位置に配置されている。
図4は、実施形態に係る作業足場の一部を示す斜視図であり、作業足場の構造を説明する図である。なお、図4では、図を見易くするため、縦桁部材11と横桁部材12との固定金具等をはじめ、一部で部品の図示が省略されている。また、図4を含む各図では、畝60の高さ方向(図1中、上下方向)に沿う高さ方向H、かつ畝60の長手方向に沿う通路部10の延設方向Lと直交する方向を、通路部10の幅方向Wとする。
具体的に説明する。本実施形態では、通路部10は、図4に示すように、延設方向Lに4列に配置された縦桁部材11と、延設方向Lに対し間隔1.5mの均一なピッチで、これらの縦桁部材11を下から支える複数の横桁部材12と、縦桁部材11の上に敷設された踏板部材13と、を有している。縦桁部材11は、複数の金属製パイプ部材を直列に繋ぎ合わせた長尺状のパイプ材で、1つの畝60長さに対応した全長36mになっている。横桁部材12は、縦桁部材11と同じ金属製パイプ部材からなり、4列とも、縦桁部材11と直交して組み付けられ、図示しない固定金具、ボルト及びナットで固定されている。踏板部材13は、幅方向Wの寸法が30cm程のエキスパンドメタルからなり、太陽光や、通路部10上方に散水した水等が、踏板部材13で遮られずに、通路部10下方のトマト70の畝60にまで届くようになっている。通路部10は、第2通路68から踏板部材13までの高さ約1.5mの位置に施工されている。
温室50内には、図1及び図2に示すように、12本の懸架部材20が、14組の柱梁フレーム51のうち、両端に位置する柱梁フレーム51を除く12組の柱梁フレーム51の梁53の下を、これらの梁53に沿って配設され、対向する柱52,52に溶接で固定されている。また、これら12本の懸架部材20は、温室50の天井近くで、奥行き方向に張られた補助部材(図示省略)により、補助的に支持されている。懸架部材20は、例えば、番線、鉄筋等の鉄製線材または鉄製棒材であり、天井側から地面側に向けて吊るす複数の釣止部材14と複数の釣止部材15とを、それぞれ係留するために設けられている。
釣止部材14と釣止部材15は、鉄筋等の鉄製棒材からなる。釣止部材14は、横桁部材12の幅方向W両側において、懸架部材20から鉛直方向下方に張設する部材である。釣止部材14は、各柱梁フレーム51の梁53の真下に位置する横桁部材12F(12)の端部に、下端部14Lを取付けると共に、その反対側にある上端部14Uを懸架部材20に係留して固定することにより、通路部10を畝60の上で支える。
釣止部材15は、横桁部材12の幅方向W両側において、懸架部材20と横桁部材12との間を斜めに張設する部材である。釣止部材15は、懸架部材20において、釣止部材14の上端部14Uを固定した部位と同じ位置に、上端部15Uを係留して固定すると共に、その反対側にある下端部15Lを、隣り合う柱梁フレーム51,51の梁53,53の真下に位置する横桁部材12F,12F(12,12)に対し、その中間に位置する横桁部材12C(12)の端部に、下端部14Lを取付けることにより、釣止部材14と共に、通路部10を支える。なお、通路部10を支持する強度が十分に担保されていれば、釣止部材15の張設が一部で省かれていても良い。
横桁部材12の両端に、それぞれ取り付けられた釣止部材14において、懸架部材20に固定される両側の上端部14Uは互いに、踏板部材13より広い約1mの距離を隔てた位置に取り付けられている。釣止部材15についても、懸架部材20に固定される両側の上端部15Uは互いに、踏板部材13より広い約1mの距離を隔てた位置に取り付けられている。釣止部材14、15は、上端部14U、15Uと懸架部材20との係留が外れず、かつ下端部14L、15Lと横桁部材12との取付けが外れないよう、図示しない固定金具をボルト及びナットで締結することにより、しっかりと固定されている。
通路部10の両側には、手摺り18が、溶接により釣止部材14と釣止部材15に取り付けられている。この手摺り18は、通路部10を歩く作業者の安全を確保できる高さ、かつ、踏板部材13との間で、畝60に栽培されているトマト70への農作業に支障を来さない高さ(例えば、踏板部材13から高さ約80cm等)に据え付けられている。なお、手摺り18は、作業者の安全上、全長36mの通路部10全体に据え付けられるのが好ましいが、農作業の都合上、やむを得なく、全長36mの通路部10に部分的に据え付けられていても良い。
図5は、実施形態に係る作業足場に取り付けた係留部材を示す正面図であり、図5の側面図を図6に示す。通路部10の下側には、幅方向Wに延びる棒状の支持部33を有する係留部材30が、通路部10に着脱可能に吊設されている。
具体的には、係留部材30は、図5及び図6に示すように、一直線状に延びる支持部33と、この支持部33の両端部を上向きに曲げた屈曲部34と、支持部33と垂直に連結する2つの引掛け腕部31と、各引掛け腕部31の先端に係留部32を有している。係留部32は、通路部10の横桁部材12の端部と着脱可能なフック形状に形成されている。係留部材30は、例えば、鉄筋等の鉄製棒材製で、曲げ加工と溶接加工等により、一体で形成されている。
なお、係留部材30を、番線等の鉄製線材で形成しても良い。また、屈曲部34の向きは、上向きでなくても良い。また、本実施形態では、溶接により、支持部33と、屈曲部34と、2つの引掛け腕部31とを、一体構造で形成した係留部材30を挙げたが、係留部材は、支持部を通路部の下に配置できるよう、通路部に着脱可能に吊設できれば、どのような構造で構成されていても良い。
温室50では、計8列分の総全長290mに及ぶ畝60に、数多くのトマト70の苗が植えられて栽培されており、数えきれない程のトマト70の主枝と側枝が畝60を覆っている。トマト70の栽培中、特に主枝は10m近くまで成長して伸び続けながら、側枝に花房が付いて果実が成る。そのトマト栽培の過程で、例えば、支柱立て、わき芽のかき取りや主枝の摘芯、主枝の誘引(整枝・摘芯)、受粉作業、収穫等、第2通路68に立つ作業者にとって、手の届き難い高所での農作業(以下、「高所農作業」と称する。)が必要になる。このような高所農作業を行うときには、作業者は、作業足場1に立って作業を行う。
図7及び図8に示すように、作業足場1の通路部10は、畝60の幅(図7及び図8、左右方向)中央に配置されている。そのため、トマト70の苗が、畝60の幅方向に1列(単数列)で栽培されている場合、トマト70の主枝や側枝が、通路部10を横切って温室50の天井に向けて真直ぐ伸びようとする段階で、作業者が通路部10上で、わき芽のかき取りや主枝の摘芯、主枝の誘引等の高所農作業を行う。また、単数列と同様、トマト70の苗が、通路部10を挟む両側にそれぞれ1列、計2列(複数列)で栽培されている場合も、通路部10の両側で栽培されているトマト70の主枝や側枝が、通路部10を横切って温室50の天井に向けて真直ぐ伸びようとする段階で、作業者が通路部10上で、わき芽のかき取りや主枝の摘芯、主枝の誘引等の高所農作業を行う。
支柱に支えられたトマト70の主枝が、支柱の高さを超えて伸び続けると、トマト栽培では、成長し続けるこの主枝を支え、保持する必要がある。図9は、実施形態に係る作業足場の係留部材の作用を説明する図である。
作業足場1の通路部10下には、係留部材30が横桁部材12に取付けられており、図9に示すように、係留部材30における支持部33と屈曲部34が、支柱の高さを超えて伸び続ける主枝と、この主枝から延びる側枝を支えている。これにより、作業者は、係留部材30に支持された側枝に付いている花房の受粉作業や、この側枝に成った果実の収穫等の農作業を、通路部10の下で行うことができる。また、作業足場1に設けた係留部材30により、主枝を支える支柱の高さを比較的低くすることができるため、トマト70に行う農作業の作業性が向上する。さらに、係留部材30において、支持部33と屈曲部34を支持する引掛け腕部31が、畝60に延びて接地しておらず、横桁部材12で保持されているため、機械が第2通路68を通って農作業を行うとき、係留部材30の引掛け腕部31が邪魔になることもなく、この機械による農作業をスムーズに行うことができる。
次に、本実施形態に係る作業足場1の作用・効果について説明する。本実施形態に係る作業足場1では、柱52と梁53とを有する温室50内に設置され、温室50内で栽培するトマト70の作業を行うのに、作業者の足場として用いられる作業足場において、栽培するトマト70の畝60に沿い、トマト70への接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部10を有し、通路部10は、温室50の天井側からの吊設により、畝60上に配置されている。これにより、総全長290mに及ぶ畝60に、植えられた数多くのトマト70の苗に対し、作業者が、支柱立て、主枝の摘芯、主枝の誘引等の高所農作業を行うとき、特許文献1のような移動式の農作業用足場台を用いた従来技術に比べ、足場台の上り下りと、足場台の移動とを頻繁に繰り返す等、作業者の無駄な動きが一切ない。そのため、作業者は、高所農作業を、効率良く、かつより短い時間で行うことができる。
従って、本実施形態の作業足場1によれば、温室50内で栽培するトマト70に対し、その高い位置で必要な農作業を、効率良く行うことができる、という優れた効果を奏する。
また、本実施形態の作業足場1では、通路部10は、畝60一列につき、畝60の長手方向Lに沿って一列状に延設され、長手方向Lに対し、畝60の一端61と他端62とを結ぶ区間を含む位置に配置されていること、を特徴とする。この特徴により、同じ畝60にあるトマト70に対し、高所農作業を行う作業位置を変えるときに、作業者は、次の作業位置まで通路部10をそのまま歩いて移動すれば良く、作業者に面倒な動きが一切ない。
なお、本実施形態では、8列の畝60が温室50内に整備され、各畝60の上に施工された通路部10のそれぞれが、互いに繋がっていない。そのため、先の畝60で高所農作業を行っている通路部10から、次の畝60に移動してトマト70の高所農作業を行うときには、作業者は、先の畝60の上にある通路部10から、第1通路67や第2通路68に一旦下りてから、次の畝60の上にある通路部10に上がる。通路部10への上り下りには、脚立や、踏み台が用いられ、作業者は、1列36mの畝60に栽培されている全てのトマト70の高所農作業を行うのに、1列36mの通路部10を、上り1回、下り1回行うだけで足りる。そして、作業者は、通路部10を歩いて移動することにより、1列36mの畝60に栽培されている数多くのトマト70に対し、高所農作業を全て行うことができるため、高所農作業に対する作業者の労働負担が、特許文献1のような移動式の農作業用足場台を用いた従来技術に比して、かなり低減できる。
また、本実施形態に係る作業足場1では、畝60の長手方向Lに沿う方向を通路部10の延設方向Lとし、畝60の高さ方向に沿う高さ方向H、かつ延設方向に直交する方向を通路部10の幅方向Wとすると、通路部10の下側には、幅方向Wに平行に延びる支持部33を有する係留部材30が、通路部10に着脱可能に吊設されていること、を特徴とする。これにより、畝60に植えたトマト70の苗がまだ小さく、主枝が、畝60に立てた支柱に支えられている間、係留部材30を取り外しておくことができる。トマト70の栽培に必要な農作業のうち、畝60への追肥、敷き藁、及び防虫対策等、畝60の近傍で作業者の手が届く低い位置で農作業を行うとき、係留部材30が取り付いていると、作業者の邪魔になるからである。その一方で、この主枝が、支柱の高さを超えて伸び続けると、係留部材30を通路部10の下側に取り付けることにより、成長し続けるこの主枝を支え、保持することができる。そのため、作業者は、このような側枝に付いている花房の受粉作業や、この側枝に成った果実の収穫等の農作業を、通路部10の下のより低い作業位置で行うことができるため、作業性が良い。すなわち、必要に応じて、係留部材30を通路部10に着脱することにより、高所農作業を含む、トマト70の栽培に必要な農作業の作業性が向上する。
また、本実施形態に係る作業足場1では、対向する柱52,52に固定された状態で、梁53に沿って配設された懸架部材20を有し、通路部10は、懸架部材20に吊設されていること、を特徴とするので、温室50内のスペースを有効に利用することができる。総全長290mに及ぶ畝60に、植えられた数多くのトマト70の苗に対し、作業者が、支柱立て、主枝の摘芯、主枝の誘引等の高所農作業を行うとき、特許文献1のような移動式の農作業用足場台を用いると、このような移動式の農作業用足場台は複数必要となり、スペース上、その保管場所が確保し難くい場合があり、問題となる。しかしながら、本実施形態に係る作業足場1では、このような問題も生じない。また、トマト栽培に適した環境に構成するため、温室50内を細かく区画することにより、一つひとつの空間の容積を小さくして保温性を高める保温ネットや、温度調節等を目的として太陽光を遮る遮光カーテンが、温室50の柱梁フレーム51の梁53に、開閉可能に設けられている場合がある。このような場合でも、通路部10が、梁53と独立した懸架部材20に吊設されているため、保温ネットや遮光カーテンの開閉動作に影響を及ぼすことはない。
以上において、本考案を実施形態に即して説明したが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できる。
(1)例えば、実施形態では、農作物をトマト70としたが、農作物は、温室内で栽培する作物であれば、何でも良い。
(2)また、実施形態では、温室50内に整備された畝60が8列で、各畝60の上に吊設した通路部10を全8列としたが、温室内に整備された畝の数、温室内作業足場の通路部の列数は、適宜変更可能である。
(3)また、実施形態では、8つの畝60の上に吊設した全8列の通路部10のそれぞれは、互いに繋がっていないが、例えば、温室の手前側(図2中、左側)と奥側(図2中、右側)等に、隣り合う通路部同士を繋ぐ渡り部を設けて、吊設した全ての通路部が、閉ループ状に繋がっていても良い。先の畝で高所農作業を行っている通路部から、次の畝に移動して、高所で農作物への作業を行うときに、作業者が、通路部の上り下りをしなくても、先の畝の上にある通路部から、渡り部を通じて、次の畝の上にある通路部に移動でき、より作業性が向上するからである。
(4)また、実施形態では、8つの畝60の上に吊設した全8列の通路部10の両端位置を、温室50の手前側(図2中、左側)と奥側(図2中、右側)でそれぞれ、壁から約1.5m離れた位置とした。しかしながら、通路部の両端は、畝の両端位置を超えて、温室50の手前側の壁と奥側の壁とを繋ぐ位置まで延びていても良い。これらの壁や、その近くにある梁等により、通路部を補助的に支えることができるため、通路部が補強され、通路部の剛性がより高くになって、通路部は一層安定するからである。
1 作業足場(温室内作業足場)
10 通路部
20 懸架部材
30 係留部材
33 支持部
50 温室
52 柱
53 梁
60 畝
61 一端
62 他端
70 トマト(農作物)
L 長手方向、延設方向
W 幅方向

Claims (4)

  1. 柱と梁とを有する温室内に設置され、温室内で栽培する農作物の作業を行うのに、作業者の足場として用いられる温室内作業足場において、
    栽培する農作物の畝に沿い、農作物への接触と作業者の移動を可能とする形態に構成された通路部を有し、前記通路部は、前記温室の天井側からの吊設により、畝上に配置されていること、
    を特徴とする温室内作業足場。
  2. 請求項1に記載する温室内作業足場において、
    前記通路部は、畝一列につき、畝の長手方向に沿って一列状に延設され、前記長手方向に対し、畝の一端と他端とを結ぶ区間を含む位置に配置されていること、
    を特徴とする温室内作業足場。
  3. 請求項1または請求項2に記載する温室内作業足場において、
    畝の長手方向に沿う方向を前記通路部の延設方向とし、畝の高さ方向に沿う方向、かつ前記延設方向に直交する方向を前記通路部の幅方向とすると、
    前記通路部の下側には、前記幅方向に平行に延びる支持部を有する係留部材が、前記通路部に着脱可能に吊設されていること、
    を特徴とする温室内作業足場。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載する温室内作業足場において、
    対向する前記柱に固定された状態で、前記梁に沿って配設された懸架部材を有し、前記通路部は、前記懸架部材に吊設されていること、
    を特徴とする温室内作業足場。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180127791A (ko) * 2017-05-22 2018-11-30 김명한 초대형 비닐하우스의 골조 형성 구조

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