JP2023042748A - 高密植栽培装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】農作物が栽培棚を用いないりんごや梨などの高木性果樹であっても、被覆シートの開閉により天候に合わせて最良な条件で高密植栽培を行う高密植栽培装置を提供する。【解決手段】支柱1と、支柱の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆シート2と、支柱に対して被覆シートを開閉方向へ移動させるように設けられるシート移動機構3と、を備え、支柱は、作業通路5を挟んで幅方向両側にそれぞれ並列状に配置され、被覆シートは、シート移動機構により作業通路の長手方向へ開閉移動自在に配置されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、果樹類、果菜類などの植物体の露地栽培に用いられる高密植栽培装置に関する。
従来、ブドウ,りんごなどの果樹類と、トマト,キュウリ,ナスなどの果菜類の露地栽培に適した遮熱栽培法として、栽培棚の上棚の表面に遮熱ネットの一端を固定して、遮熱ネットの他端に備える開閉器(巻取り器)により上棚面を被覆し、葉の蒸散量と果実の温度を抑えることによって、果実の収量及びその着色の品質を向上させる遮熱システムがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の実施形態では、縦梁パイプと横梁パイプ,縦梁パイプに張った針金線に果樹類(巨峰)の枝が乗配して固定され、上棚の横梁パイプ,上棚の縦梁パイプに遮熱ネットの一端を固定ピンで固定している。
第二実施形態(図3)では、遮熱ネットがガイドされるガイドパイプ(短尺な横梁パイプ)をもち、栽培棚の上棚を被覆する遮熱ネットを巻き取る巻取り器(長尺な巻取りパイプ)と、その巻取り器に動力を伝達するハンドローターと、を有している。
第三実施形態(図4)では、遮熱ネットがガイドされるガイドパイプ(短尺なアーチパイプ)をもつアーチ屋根に、栽培棚の上棚を被覆する遮熱ネットを巻き取る巻取り器(長尺な巻取りパイプ)と、その巻取り器に動力を伝達するハンドローターと、を有している。
特開2005-027629号
ところで、りんごの新しい栽培法として高密植栽培が注目されている。高密植栽培とは、栽植密度をより高くすることで、作業の手間が少なく多くの収穫が見込めるのが特徴である。詳しく説明すると、樹間の距離を短くして定植し、側枝を下垂誘引して樹幅が小型化されることにより、ほ場(圃場)の空間利用効率が高まるとともに、樹体の小型化に伴い日光と防除薬剤の到達が良好で健全な生育が確保され、主幹まで容易に手が届くため、作業性が向上して機械化がし易いなど、管理作業効率の向上も期待できる。
このため、高密植栽培では、多数の植物体を狭い間隔で直線的に並木植えすることが好ましく、その結果として一つのほ場が細長く長尺化する。
しかし乍ら、特許文献1では、ブドウやキウイフルーツなどのつる性果樹に特化して栽培棚を有するため、栽培棚が不要なりんごや梨などの高木性果樹には不向きであるという問題があった。
さらに、栽培棚の上棚面を被覆する遮熱ネットは、遮熱システムの長尺方向に配置された巻取り器(長尺な巻取りパイプ)で開閉させるため、細長く長尺化する高密植栽培のほ場では、巻取り器が大型化して開閉作動が不安定になるという問題もあった。
このような状況下で、高木性果樹などにも対応可能な高密植栽培システム(高密植栽培装置)が要望されている。
このような課題を解決するために本発明に係る高密植栽培装置は、支柱と、前記支柱の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆シートと、前記支柱に対して前記被覆シートを開閉方向へ移動させるように設けられるシート移動機構と、を備え、前記支柱は、作業通路を挟んで幅方向両側にそれぞれ並列状に配置され、前記被覆シートは、前記シート移動機構により前記作業通路の長手方向へ開閉移動自在に配置されることを特徴とする。
本発明の実施形態(第一実施形態)に係る高密植栽培装置の全体構成を示す説明図であり、(a)が縦断正面図、(b)が図1(a)の一点鎖線で示された部分の拡大正面図である。 同斜視図であり、(a)が植物体を除いた全体的な縮小斜視図、(b)がレールを部分的に拡大した斜視図、(c)がスライダーを部分的に拡大した斜視図である。 本発明の実施形態(第二実施形態)に係る高密植栽培装置の全体構成を示す説明図であり、(a)が縮小縦断正面図、(b)が図3(a)の一点鎖線で示された部分の拡大正面図である。 本発明の実施形態(第三実施形態)に係る高密植栽培装置の全体構成を示す説明図であり、(a)が縦断正面図、(b)が図4(a)の一点鎖線で示された部分の拡大正面図である。 同斜視図であり、(a)が植物体を除いた全体的な縮小斜視図、(b)が図5(a)の一点鎖線で示された部分の拡大斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る高密植栽培装置Aは、図1~図5に示すように、りんご,梨やブドウ,キウイフルーツなどの果樹類や、トマト,キュウリ,ナスなどの果菜類などからなる農作物Fの露地栽培において、ほ場(圃場)Bの空間利用効率が高まる高密植栽培に適した高密植栽培システムである。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係る高密植栽培装置Aは、農作物Fの近傍などに設けられる支柱1と、支柱1の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆シート2と、被覆シート2を開閉方向へ移動させるように設けられるシート移動機構と、を主要な構成要素として備えている。シート移動機構は、レール3やスライダー4などで構成することが好ましい。
農作物Fは、りんご,梨やブドウ,キウイフルーツなどの果樹類や、トマト,キュウリ,ナスなどの果菜類などの食用植物であり、詳しくはりんごや梨などの高木性果樹Ftが好ましい。
ほ場Bにおいて農作物Fは、果樹類の樹間や果菜類の間隔が短くなるように定植するなどして並木植えされ、それぞれの側枝を下垂誘引して、その外形状(樹形)が円筒形などに近づけることにより、薄い壁状の配列(樹列)となる。このため、ほ場Bの空間利用効率が高くなる。
さらに、ほ場Bには、図1(a)などに示されるように、並木植えした複数の農作物Fに沿って作業通路5が設けられる。作業通路5を挟んで作業通路5の長手方向と交差する幅方向の両側には、農作物Fがそれぞれ並列状に配置される。このため、作業通路5は、略直線的に細長く形成され、ほ場Bにおいて作業通路5となる領域には農作物Fが栽培されない。
また、並木植えされた複数の農作物Fと作業通路5は、図3(a)に示されるように、作業通路5の幅方向へ複数組それぞれ所定間隔毎に配列することも可能である。
支柱1は、棒状に形成され、図1(a)などに示されるように、支柱1の末端部1aをほ場Bに埋め込むか、又はその他の方法で支柱1の末端部1aを移動不能に固定することで立設される。
さらに、支柱1は、複数の農作物Fと同様に作業通路5を挟んで幅方向両側に複数それぞれ作業通路5の長手方向へ並列状に配置される。詳しく説明すると、これらの支柱1は、並木植えした複数の農作物Fの間隔(樹間)と略同じ間隔、又はそれよりも長い間隔で複数それぞれ並列状に配列される。
少なくとも複数の支柱1のうち一部又は全部は、各支柱1の先端部1bが農作物Fの高さよりも高い位置となるように立設される。
また、並木植えした複数の農作物Fと作業通路5が、作業通路5の幅方向へ複数組それぞれ所定間隔毎に配列される場合には、図3(a)に示されるように、複数の作業通路5を挟んで幅方向へ複数の支柱1が複数組それぞれ並列状に配置される。
支柱1の具体例として図1~図5に示される場合には、並木植えした複数の農作物Fに沿って立設される第一支柱11と、主に後述するシート移動機構のレール3を支える第二支柱12と、作業通路5を挟んで幅方向に対向する第二支柱12に亘り架設される横杆13,14と、を有している。
第一支柱11,第二支柱12,横杆13,14としては、軽量で強度に優れた中空の管体を用いることが好ましく、第二支柱12を除いて細い管体が用いられている。
第一支柱11及び第二支柱12は、全ての先端部1bが農作物Fの高さよりも高く配置され、少なくとも第一支柱11に対して農作物Fは、ゴム製のストッパーバンドなどからなる弾性変形可能な結束具(図示しない)を用いて固定又は仮止めすることが好ましい。
第二支柱12は、第一支柱11の間隔と関係なく作業通路5の長手方向へ所定間隔毎に配置され、作業通路5の幅方向に対向する第二支柱12に亘り横杆13,14を架け渡すことで補強している。
また、支柱1のその他の例として図示しないが、第一支柱11,第二支柱12及び横杆13,14を、管体に代えて中実の棒材などを用いることや、図示例以外の形状又はサイズに変更することや、図示例と異なる構造に連結することも可能である。
なお、農作物Fは、第一支柱11の他に、第一支柱11や第二支柱12に亘って作業通路5の長手方向へ架設された紐,縄,綱などからなる支持線材(図示しない)に対し、ゴム製のストッパーバンドなどからなる弾性変形可能な結束具(図示しない)を用いて固定又は仮止めすることも可能である。
被覆シート2は、図1(a)などに示されるように、優れた遮光性,断熱性や保温性などを有する材料で、作業通路5の長手方向全長に亘り覆うサイズに形成される。詳しくは、被覆シート2の材料として適度な通気性がある多孔性シートを用いることが好ましく、特に雲から降る氷粒よりも小さい微細な通気孔が多数開穿されたネットを用いることが好ましい。雲から降る氷粒とは、雲から降る直径5mm以上のヒョウ(雹)や、直径5mm未満のアラレ(霰)などであり、微細な通気孔は、ヒョウやアラレなどの氷粒が通過しないサイズに設定されている。
さらに、被覆シート2は、作業通路5を挟んで幅方向両側に配置された後述する複数のシート移動機構に亘り設けた屋根シート21であることが好ましい。屋根シート21は、作業通路5を挟んで幅方向両側に並木植えされた複数の農作物Fを各農作物Fの頂面から覆うように横架される。屋根シート21は、作業通路5の幅方向に傾斜した斜面部21aを有することが好ましい。斜面部21aは、作業通路5を挟んだ幅方向両側のうち、一方から他方に向けて平面状又は曲面状に傾斜するように形成される。
また、被覆シート2は、屋根シート21に加えてサイドシート22を有することが好ましい。サイドシート22は、複数の支柱1において少なくとも側面の一部を覆うように設けられる。さらに、サイドシート22は、屋根シート21と同様に後述するシート移動機構で作業通路5の長手方向へ開閉移動自在に配置され、作業通路5を挟んで幅方向両側に並木植えされた複数の農作物Fを各農作物Fの側面から覆うように展張される。
シート移動機構は、図1(b)や図2(a)(b)(c)などに示されるように、並木植えされた農作物Fに対して被覆シート2を作業通路5の長手方向へスライド(往復動)させることにより、被覆シート2の展張と収束を行う開閉機構である。詳しく説明すると、シート移動機構は、作業通路5の長手方向へ配列される支柱1に亘って設けられるレール3と、レール3に沿って移動自在に設けられるスライダー4とで構成される。
レール3は、並木植えした複数の農作物Fよりも高い支柱1の先端部1b又は先端部1bの近傍に、作業通路5と略平行に架設される。さらに、レール3は、作業通路5を挟んで複数の農作物Fが並列状に配置される幅方向両側に、それぞれ複数横設することが好ましい。
スライダー4は、レール3に対して脱落不能で且つレール3に沿って作業通路5の長手方向へ往復動自在に支持され、被覆シート2に対して複数それぞれ所定間隔毎に設けられる。
また、レール3に対するスライダー4のスライド移動や被覆シート2の開閉動作は、操作機構6によって行われる。操作機構6としては、スライダー4や被覆シート2を手動により動かすタイプと、電動的に動かすタイプなどが挙げられる。
シート移動機構の具体例として図1~図5に示される場合には、横杆13,14に吊持された縦杆31に対してクランプ32を介してレール3が横設され、レール3が平行な一対のレール溝3aを有している。
スライダー4は、スライダー本体4aと、スライダー本体4aに設けられる複数のローラ4bと、スライダー本体4aに設けられるシート用の止め具4cと、を有している。
複数のローラ4bは、レール3のレール溝3aに対して落下不能に係合しており、レール溝3aに沿って複数のローラ4bを回転し滑動させることで、スライダー本体4a及び止め具4cが作業通路5の長手方向へ往復動可能に支持されている。
シート用の止め具4cは、スライダー本体4aに対して被覆シート2の角部及び両側部を着脱自在に連結するフックである。
また、レール3及びスライダー4のその他の例として図示しないが、レール3の形状やレール溝3aの数,スライダー本体4aの形状やローラ4bの数やシート用の止め具4cの構造を図示例以外の形状や数や構造などに変更することも可能である。
次に、本発明の実施形態に係る高密植栽培装置Aの具体例(第一実施形態~第三実施形態)について説明する。
図1(a)(b)~図2(a)(b)(c)に示される第一実施形態の高密植栽培装置A1は、作業通路5を挟んで幅方向の両側に、農作物Fとしてりんごや梨などの高木性果樹Ftが複数それぞれ並列状に並木植えされるとともに、シート移動機構としてレール3とスライダー4がそれぞれ配置され、作業通路5の幅方向に対向する複数のスライダー4に亙って、被覆シート2の屋根シート21を横架している。
屋根シート21としては、遮光性に優れ且つアラレやヒョウなどの氷粒が通過しない微細な通気孔が多数開穿されたネットを用いている。
屋根シート21において長手方向の一端に連結したスライダー4(スライダー本体4a)には、操作機構6としてロープ,紐,縄,綱などからなる手動用操作部6aが連結される。作業通路5で作業する作業者が手動用操作部6aを持って作業通路5の長手方向へ移動することにより、屋根シート21を開閉可能にしている。
図示例では、作業通路5の幅方向に対向して立設された複数の支柱11(第二支柱12)に亘り略水平な横杆13を架設している。このため、幅方向に対向して架設されるレール3及びスライダー4と屋根シート21の幅方向両側が、略同じ高さ位置に配置されている。
これにより、屋根シート21の横架状態では、スライダー4に連結した屋根シート21の幅方向両側から中央部分に向け徐々に垂下する断面形状が略U字形に形成され、屋根シート21の全体に曲面状の斜面部21aを形成している。このため、アラレやヒョウなどの氷粒が降っても、斜面部21aに沿って幅方向へ転がり落ち、農作物Fが保護される。
さらに、必要に応じて図示しないが、屋根シート21の微細な通気孔よりも大径な通孔を屋根シート21の垂下部分に開穿すれば、屋根シート21から農作物Fが無い作業通路5に向けてアラレやヒョウなどの氷粒を落とすことも可能である。
また、その他の例として図示しないが、屋根シート21の横架状態で屋根シート21の幅方向両側から最も垂下する中央部分に向け平面状の斜面部21aを形成することで、屋根シート21の断面形状が略V字形となるように変更することも可能である。
図3(a)(b)に示される第二実施形態の高密植栽培装置A2は、並木植えした複数の農作物Fと作業通路5が、作業通路5の幅方向へ複数組それぞれ所定間隔毎に配列され、これら複数の作業通路5に対して被覆シート2を複数それぞれ開閉移動自在に配置した構成が、前述した第一実施形態とは異なり、それ以外の構成は第一実施形態と同じものである。
複数の支柱1は、複数の作業通路5を挟んで幅方向へそれぞれ並列状に配置され、複数の支柱1に設けられたシート移動機構(レール3,スライダー4)に亘って、複数の被覆シート2を複数の作業通路5の長手方向へそれぞれスライド開閉移動自在に配置している。
図示例では、複数の作業通路5の幅方向に対向して立設された複数の支柱11(第二支柱12)に亘り所定の角度に傾斜した横杆14をそれぞれ架設している。このため、幅方向に対向して架設されるレール3及びスライダー4と屋根シート21の幅方向両側が、異なる高さ位置に配置されている。
これにより、複数の屋根シート21の横架状態では、スライダー4に連結した屋根シート21の幅方向両側から中央部分に向け徐々に垂下する断面形状が、それぞれ傾斜した略U字形に形成され、複数の屋根シート21の全体に曲面状の斜面部21aをそれぞれ形成している。
また、その他の例として図示しないが、複数の屋根シート21の横架状態でその一部又は全部を、第一実施形態の高密植栽培装置A1のように傾斜しない略U字形に変更することや、傾斜した略V字形或いは傾斜しない略V字形に変更することも可能である。
図4(a)(b)~図5(a)(b)に示される第三実施形態の高密植栽培装置A3は、複数の支柱1に沿ってサイドシート22が複数の農作物Fの側面を覆うように設けられ、サイドシート22を作業通路5の長手方向へ開閉移動自在に配置した構成が、前述した第一実施形態や第二実施形態とは異なり、それ以外の構成は第一実施形態や第二実施形態と同じものである。
サイドシート22としては、遮光性に優れ且つ適度な通気性があるネットを用いている。
サイドシート22は、作業通路5の長手方向へ所定間隔毎に並列状に配列された複数の第三支柱15に対し、シート移動機構(レール3,スライダー4)を介して作業通路5の長手方向へスライド移動可能に支持される。複数の第三支柱15は、作業通路5の長手方向に並木植えされた複数の農作物Fと複数の支柱1を中心として、作業通路5と幅方向に隣合う非農耕領域Cに立設される。
図示例では、第一実施形態の高密植栽培装置A1に対して、作業通路5と幅方向に隣合う一方の非農耕領域Cのみにサイドシート22が追加された場合を示している。
また、その他の例として図示しないが、第一実施形態の高密植栽培装置A1に対して作業通路5と幅方向に隣合う両方の非農耕領域Cにそれぞれサイドシート22が追加されるように変更することや、第二実施形態の高密植栽培装置A2に対して一方の非農耕領域Cのみ或いは両方の非農耕領域Cにサイドシート22が追加されるように変更することも可能である。
このような本発明の実施形態に係る高密植栽培装置Aによると、作業通路5を挟んで幅方向両側に、支柱1と共に農作物Fがそれぞれ並列状に配置され、複数の支柱1や複数の農作物Fに対し、被覆シート2をシート移動機構(レール3,スライダー4)で作業通路5の長手方向に閉動して展張することにより、複数の農作物Fの全体がスムーズに覆われる。このため、シート閉状態では、複数の農作物Fが夏場の日光から保護可能になるとともに、冬場に降る冷気や氷粒などから保護可能になる。
これと逆に、被覆シート2をシート移動機構(レール3,スライダー4)で作業通路5の長手方向に開動して収束することにより、複数の農作物Fの全体がスムーズに露出する。このため、シート開状態では、複数の農作物Fに十分な日照量が得られる。
したがって、農作物Fが栽培棚を用いないりんごや梨などの高木性果樹Ftであっても、被覆シート2の開閉により天候に合わせて最良な条件で高密植栽培を行うことができる。
その結果、栽培棚を有して長尺な巻取り器で遮熱ネットが開閉される従来のものに比べ、被覆シート2の開閉作動が安定して、ほ場Bが細長く長尺化されても容易に短時間で開閉できる。このため、夏場における果実の日焼け,冬場の霜降りよる冷害又はヒョウ(雹)やアラレ(霰)による果実の損傷,害鳥などによる果実の損傷を防ぐことができる。
特に、支柱1が、並木植えされた農作物Fの近傍に設けられ、被覆シート2が、作業通路5を挟んで幅方向両側に配置される複数のシート移動機構(レール3,スライダー4)に亘り設けた屋根シート21であることが好ましい。
この場合には、作業通路5を挟んで幅方向両側に配置された複数のシート移動機構(レール3,スライダー4)に沿って屋根シート21を、作業通路5の長手方向に閉動して展張することにより、作業通路5を挟んで幅方向両側に配置した複数の支柱1や、並木植えされた複数の農作物Fが、それぞれの頂面から覆われるとともに、作業通路5も屋根シート21で覆われる。
したがって、作業通路5に日陰を作成することができる。
その結果、作業通路5で農作業を行う作業者の異常な体温上昇を防いで、熱中症などの対策になるとともに、作業効率の向上が図れる。
さらに、屋根シート21が、幅方向に傾斜した斜面部21aを有することが好ましい。
この場合には、冬場に氷粒が降っても、屋根シート21の斜面部21aに沿って幅方向へ転がり落ち、農作物Fが栽培されない作業通路5や、作業通路5と幅方向に隣合う非農耕領域Cなどに向けて誘導可能になる。
したがって、農作物Fをヒョウ(雹)やアラレ(霰)などの氷粒から確実に保護することができる。
その結果、ヒョウやアラレなどの氷粒による果実の損傷を軽減できる。
また、図3(a)(b)に示される例では、支柱1が、作業通路5を挟んで幅方向へ複数組それぞれ並列状に配置され、複数の作業通路5を覆うように屋根シート21が複数それぞれ開閉移動自在に配置されている。
このような第二実施形態の高密植栽培装置A2によると、複数の屋根シート21をそれぞれ作業通路5の長手方向に閉動して展張することにより、複数列の作業通路5に沿って作業通路5の長手方向に並木植えした複数の農作物Fが、それぞれの頂面から覆われる。
したがって、複数の屋根シート21の開閉により天候に合わせて最良な条件で栽植密度をより高くした多数の農作物Fの高密植栽培を行うことができる
その結果、作業の手間が少なくより多くの収穫が見込める。
また、図4(a)(b)~図5(a)(b)に示される例では、被覆シート2が、支柱1において少なくとも側面の一部を覆うように設けられるサイドシート22を有し、サイドシート22が作業通路5の長手方向へ開閉移動自在に配置されている。
このような第三実施形態の高密植栽培装置A3によると、サイドシート22を作業通路5の長手方向に閉動して展張することにより、作業通路5に沿って作業通路5の長手方向に並木植えした複数の農作物Fが、各農作物Fの側面から覆われる。
したがって、強い西日の太陽光や横風から農作物Fを確実に保護することができる。
その結果、夏場の強い西日による果実の日焼け,強い横風による果実の風害を軽減できる。
なお、前示の実施形態(第一実施形態~第三実施形態)では、農作物Fがりんごや梨などの高木性果樹Ftである場合を示したが、これに限定されず、ブドウやキウイフルーツなどのつる性果樹、又はトマト,キュウリ,ナスなどの果菜類などの露地栽培で高密植栽培する際に用いてもよい。この場合においても、前述した第一実施形態~第三実施形態と同様な作用と利点が得られる。
さらに、シート移動機構がレール3とスライダー4で構成される場合を示したが、これに限定されず、被覆シート2を開閉方向へ移動できれば、図示例のレール3やスライダー4とは異なる構造であってよい。
また、被覆シート2の開閉動作を行う操作機構6が手動用操作部6aである場合を示したが、これに限定されず、操作機構6が電動用操作部(図示しない)で電動的に行えるようにしてもよい。
A 高密植栽培装置 F 農作物
1 支柱 2 被覆シート
21 屋根シート 21a 斜面部
22 サイドシート 3 シート移動機構(レール)
4 シート移動機構(スライダー) 5 作業通路

Claims (5)

  1. 支柱と、
    前記支柱の少なくとも一部を覆うように設けられる被覆シートと、
    前記支柱に対して前記被覆シートを開閉方向へ移動させるように設けられるシート移動機構と、を備え、
    前記支柱は、作業通路を挟んで幅方向両側にそれぞれ並列状に配置され、
    前記被覆シートは、前記シート移動機構により前記作業通路の長手方向へ開閉移動自在に配置されることを特徴とする高密植栽培装置。
  2. 前記支柱が、並木植えされた農作物の近傍に設けられ、
    前記被覆シートが、前記作業通路を挟んで幅方向両側に配置される複数の前記シート移動機構に亘り設けた屋根シートであることを特徴とする請求項1記載の高密植栽培装置。
  3. 前記屋根シートが、幅方向に傾斜した斜面部を有することを特徴とする請求項2記載の高密植栽培装置。
  4. 前記支柱が、前記作業通路を挟んで幅方向へ複数組それぞれ並列状に配置され、複数の前記作業通路を覆うように前記屋根シートが複数それぞれ開閉移動自在に配置されることを特徴とする請求項2又は3記載の高密植栽培装置。
  5. 前記被覆シートが、前記支柱において少なくとも側面の一部を覆うように設けられるサイドシートを有し、前記サイドシートが前記作業通路の長手方向へ開閉移動自在に配置されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の高密植栽培装置。
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