JP3194996B2 - 疵検査装置 - Google Patents

疵検査装置

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JP3194996B2
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善範 穴吹
均 相澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査物体の表面に存
在する疵の疵情報を検査する疵検査装置に関し、特に、
検査精度の向上を図るとともに、疵検査処理の実行に要
する調整処理を容易なものにする疵検査装置に関するも
のである。
【0002】近年の画像処理技術やデータ処理技術の進
歩に伴い、様々な産業分野で、鋼板等の表面に存在する
疵の疵情報を検出していく疵検査処理が実行されてい
る。このような疵の検査は、官能検査であるために、疵
検査装置を完成していくためには、技術者の経験的知識
に基づいた統計的手法を用いての特徴量解析、教示、判
定シミュレーションを繰り返していくことが要求される
ことになる。この調整処理は、熟練したシステム技術者
が多大な労力をかけて行うものであることから、疵検査
装置を実用的なものにするためには、この調整処理が容
易なものとなる構成にしていく必要がある。
【0003】
【従来の技術】疵検査装置は、被検査物体の表面に存在
する疵を画像センサ等で読み取り、この読み取った疵信
号から特徴量を抽出して、その特徴量に従って被検査物
体の表面に存在する疵の疵種類及び有害度を判別するも
のである。従来の疵検査装置では、この疵種類及び有害
度を判別するために、樹枝状論理手法やテーブルマッチ
ング手法を用いて、抽出された特徴量と実際の疵種類及
び有害度とを対応付けて判定していく方法を採ってい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、疵の性状を熟知したシステム技術者
により、疵検査装置に対して、疵性状と疵信号から抽出
される特徴量との対応関係を教示していく必要がある。
すなわち、樹枝状論理手法に従うならば、樹枝状アルゴ
リズムを作成していく必要があり、テーブルマッチング
手法に従うならば、マッチングテーブルを設定していく
必要があるのである。しかしながら、このような樹枝状
アルゴリズムの作成やマッチングテーブルの設定を完成
させるためには、統計的手法を用いての特徴量解析、教
示、判定シミュレーションを繰り返していくしかなく、
システム技術者に多大な負荷を強いるという問題点があ
った。そして、このようなことのできるシステム技術者
が少ないために、疵検査装置を稼動させるために多くの
時間を費やしてしまうという問題点があった。
【0005】しかも、樹枝状アルゴリズムやマッチング
テーブルに従う方法では、いずれか1つの特徴量が不当
であると、予期しないルートを辿ることで不当な検出結
果をもたらすことが起こり、疵検査の精度を高めること
ができないという問題点もあった。
【0006】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、被検査物体の表面に存在する疵の疵情報を検
出する疵検査装置において、検査精度の向上を図るとと
もに、疵検査処理の実行に要する調整処理を容易なもの
にする新たな疵検査装置の提供を目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成
を図示する。図中、1は本発明により構成される疵検査
装置、2は疵検査装置1が備える画像カメラ等の検出器
であって、被検査物体の表面に存在する疵の疵信号を検
出するものである。
【0008】本発明の疵検査装置1は、特徴抽出手段3
と、第1のネットワーク構成データ処理手段4と、第2
のネットワーク構成データ処理手段5と、第3のネット
ワーク構成データ処理手段6とから構成される。
【0009】この特徴抽出手段3は、検出器2により検
出された疵信号から特徴量を抽出する。第1のネットワ
ーク構成データ処理手段4は、1つ又は複数の入力とこ
の入力に乗算されるべき内部状態値とを受け取って積和
を得るとともに、この積和値を規定関数によって変換し
て最終出力を得る基本ユニットを基本単位にして、この
基本ユニットのネットワーク接続から構成され、特徴抽
出手段3の抽出する特徴量を入力としていくとともに、
内部状態値として、この入力に対応して被検査物体の表
面に存在する疵の疵形状情報を出力することになる値が
設定されるよう構成される。
【0010】第2のネットワーク構成データ処理手段5
は、1つ又は複数の入力とこの入力に乗算されるべき内
部状態値とを受け取って積和を得るとともに、この積和
値を規定関数によって変換して最終出力を得る基本ユニ
ットを基本単位にして、この基本ユニットのネットワー
ク接続から構成され、第1のネットワーク構成データ処
理手段4の出力する疵形状情報と、特徴抽出手段3の抽
出する特徴量とを入力としていくとともに、内部状態値
として、この入力に対応して被検査物体の表面に存在す
る疵の疵種類を表示する疵種類情報を出力することにな
る値が設定されるよう構成される。
【0011】第3のネットワーク構成データ処理手段6
は、1つ又は複数の入力とこの入力に乗算されるべき内
部状態値とを受け取って積和を得るとともに、この積和
値を規定関数によって変換して最終出力を得る基本ユニ
ットを基本単位にして、この基本ユニットのネットワー
ク接続から構成され、特徴抽出手段3の抽出する特徴量
を入力としていくとともに、内部状態値として、この入
力に対応して被検査物体の表面に存在する疵の疵ランク
を表示する疵ランク情報を出力することになる値が設定
されるよう構成される。
【0012】この第1、第2、第3のネットワーク構成
データ処理手段4,5,6に入力される特徴量は、それ
ぞれ全く別々のものであることもあるし、その一部が重
複するものであることもあるし、全く同一のものである
こともある。また、特徴抽出手段3の抽出する特徴量を
そのまま入力としていくのではなくて、例えば疵の出現
率に合わせて正規化して入力していく構成を採ることも
ある。
【0013】
【作用】本発明の疵検査装置1では、内部状態値により
データ変換機能の変化する第1、第2、第3のネットワ
ーク構成データ処理手段4,5,6を用意する。この第
1、第2、第3のネットワーク構成データ処理手段4,
5,6は、上述の基本ユニットの例えば階層ネットワー
ク接続により構成されるものであり、ユニット間に割り
付けられる内部状態値により入力信号に対応する出力信
号を算出して出力するよう動作する。この入出力信号の
変換関係は、第1、第2、第3のネットワーク構成デー
タ処理手段4,5,6が実行しなければならない入出力
信号の変換関係を教師データとして多数入手して、この
入手した教師データの入出力信号関係が得られるように
とバックプロパゲーション法等によって内部状態値を学
習していくことで実現されることになる。
【0014】本発明の疵検査装置1では、特徴抽出手段
3により抽出された特徴量が与えられるときに、この第
1のネットワーク構成データ処理手段4でもって、被検
査物体の表面に存在する疵の疵形状情報を出力する構成
を採り、第2のネットワーク構成データ処理手段5でも
って、第1のネットワーク構成データ処理手段4の出力
する疵形状情報を用いて、被検査物体の表面に存在する
疵の疵種類を表示する疵種類情報を出力する構成を採
り、第3のネットワーク構成データ手段6でもって、被
検査物体の表面に存在する疵の疵ランクを表示する疵ラ
ンク情報を出力する構成を採る。
【0015】本発明の疵検査装置1は、このような入力
信号の並列処理による補間を実現する第1、第2、第3
のネットワーク構成データ処理手段4,5,6を用いて
被検査物体の表面に存在する疵の疵種類と疵ランクとを
検出する構成を採るものであることから、従来の樹枝状
アルゴリズムやマッチングテーブルに従う方法では、い
ずれか1つの特徴量が不当であると、予期しないルート
を辿ることで不当な検出結果をもたらすことが多かった
のに対して、そのような不都合を防止することができる
ことになって疵検査の精度を高めることができるように
なる。
【0016】そして、この第1、第2、第3のネットワ
ーク構成データ処理手段4,5,6のデータ変換機能を
規定する内部状態値の設定は、客観的に収集される教師
データを用いて規定の学習手順により自動的に実行され
ることになるので、疵検査装置1の完成に要する負荷が
大きく低減されることになる。しかも、本発明の疵検査
装置1では、単一のネットワーク構成データ処理手段を
用いて被検査物体の表面に存在する疵の疵種類と疵ラン
クとを検出する構成を採るのではなくて、検出対象毎に
局所化された3つのネットワーク構成データ処理手段
4,5,6を用いてこれらを検出する構成を採るもので
あることから、学習時間の短縮を図りつつ内部状態値の
学習を確実に実現できるようになる。更に、3つのネッ
トワーク構成データ処理手段4,5,6の出力値が直接
人の判定結果に対応する構成が採られているので、疵の
性状を熟知したシステム技術者でなくても教師データを
作成できるとともに、誤判定の追跡調査が可能となって
疵検査装置1を容易に完成することができるようにな
る。
【0017】このように、本発明の疵検査装置1は、検
査精度の向上を図りつつ、疵検査処理の実行に要する調
整処理を容易なものとして、純粋にアルゴリズム不要で
現場で成長させることの可能なシステムとして構築する
ことができるようになるのである。
【0018】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を詳細に説明す
る。図2に、本発明の一実施例を図示する。図中、10
は被検査物体となる連続薄板鋼板、11はカラーテレビ
カメラであって、連続薄板鋼板10に存在する疵の疵信
号をRGBの映像信号毎に検出するもの、12は特徴抽
出部であって、カラーテレビカメラ11により検出され
る1フレーム毎の疵信号から特徴量を抽出するものであ
る。この特徴抽出部12は、具体的には、R信号とG信
号の成分より、(R*G)信号(R信号とG信号のアナ
ログAND)と、(R+G)信号(R信号とG信号のア
ナログOR)とを合成して、R信号、G信号、(R*
G)信号、(R+G)信号の映像信号毎に、疵幅、疵
長、疵面積、信号極性比率(反射性のものか吸収性のも
のかを表示するもの)、疵分布率(疵が視野の何割を占
めているかを表示するもの)、微小点状疵個数、微小線
状疵個数という7種類の特徴量を算出していく処理を実
行する。
【0019】13は代表値選択部であって、特徴抽出部
12により抽出されたR信号、G信号、(R*G)信
号、(R+G)信号という4つの信号の特徴量の内、い
ずれかの信号から抽出された7種類の特徴量を以後の疵
検査のための特徴量として選択するものである。この代
表値選択部13は、具体的には、4つの信号の特徴量の
内の疵面積を比較することで疵面積の最大のものを持つ
信号を特定して、その特定した信号から抽出された7種
類の特徴量を以後の疵検査のための特徴量として選択し
ていく処理を実行する。この代表値選択部13の選択処
理に従って、最高感度で検出された疵信号から抽出され
た特徴量が疵検査のために用いられることになるのであ
る。
【0020】14は面積比算出部であって、4つの信号
の特徴量の内の疵面積の比演算を実行することで新たな
特徴量となる面積比を算出するものである。この面積比
算出部14は、具体的には、SR をR信号の疵面積、S
GをG信号の疵面積、SR*G を(R*G)信号の疵面
積、SR+G を(R+G)信号の疵面積とするならば、
【0021】
【数1】
【0022】に従って、R信号とG信号の疵面積の面積
比S1 を算出し、
【0023】
【数2】
【0024】に従って、R信号と(R*G)信号の疵面
積の面積比S2 を算出し、
【0025】
【数3】
【0026】に従って、R信号と(R+G)信号の疵面
積の面積比S3 を算出していく処理を実行する。15は
疵形状認識ニューラルネットワークであって、抽出され
た特徴量から疵の形状を認識するもの、16は疵種認識
ニューラルネットワーク17と疵種決定部18とにより
構成される疵種認識部であって、疵形状認識ニューラル
ネットワーク15により認識された疵形状と抽出された
特徴量とから疵の種類を認識するもの、19はランク認
識ニューラルネットワーク20と補正量算出部21とラ
ンク決定部22とにより構成される疵ランク認識部であ
って、抽出された特徴量から疵のランクを認識するもの
である。
【0027】これら疵形状認識ニューラルネットワーク
15、疵種認識ニューラルネットワーク17及びランク
認識ニューラルネットワーク20は、例えば、階層型の
ニューラルネットワーク等のようなニューラルネットワ
ークにより構成されることになる。
【0028】図3に、これらのニューラルネットワーク
15,17,20を実装するのに好適な階層型ニューラ
ルネットワーク40を図示する。この図に示すように、
階層型ニューラルネットワーク40は、入力されてくる
入力信号を受け取って分配する入力ユニット41の複数
により構成される入力層と、この入力層の後段に位置し
て、入力層からの1つ又は複数の入力と、この入力に対
して乗算されるべき重み値とを受け取って積和を得ると
ともに、この積和値を所定の規定関数によって変換する
ことで最終出力を得る基本ユニット42の複数により構
成される中間層と、この中間層の後段に位置して、中間
層からの1つ又は複数の入力と、この入力に対して乗算
されるべき重み値とを受け取って積和を得るとともに、
この積和値を所定の規定関数によって変換することで最
終出力を得る基本ユニット42の1つ又は複数により構
成される出力層とから構成される。ここで、この図の階
層型ニューラルネットワーク40では、中間層が複数の
基本ユニット42の1段でもって構成されるもので示し
てあるが、1つ又は複数の基本ユニット42を1段とし
て、1段又は複数段でもって構成されることもある。
【0029】この階層型ニューラルネットワーク40
は、各ユニット間に割り付けられる重み値に従ってその
データ変換機能を変化するものである。このデータ変換
機能は、階層型ニューラルネットワーク40が実行しな
ければならない入出力信号の変換関係を教師データとし
て多数入手して、この入手した教師データの入出力信号
関係が得られるようにとバックプロパゲーション法によ
って重み値を学習していくことで行われることになる。
【0030】図4に、この階層型ニューラルネットワー
ク40で構成される疵形状認識ニューラルネットワーク
15の一実施例、図5に、この階層型ニューラルネット
ワーク40で構成される疵種認識ニューラルネットワー
ク17の一実施例、図6に、この階層型ニューラルネッ
トワーク40で構成されるランク認識ニューラルネット
ワーク20の一実施例を図示する。
【0031】図4に図示する疵形状認識ニューラルネッ
トワーク15は、代表値選択部13により選択された7
種類の特徴量の内の疵長、疵幅、疵分布率、微小点状疵
個数、微小線状疵個数という5種類の特徴量を入力とし
て、検出対象の疵の形状が点状の疵であるのか、線状の
疵であるのか、面状の疵であるのかを出力するよう動作
する。
【0032】具体的には、図4(a)に示すように、第
1の除算器23でもって、微小点状疵個数と微小線状疵
個数との比率値(点状と線状のどちらが多いのかを表示
する)を算出するとともに、第2の除算器24でもっ
て、疵長と疵幅との比率値(疵が縦長なのか横長なのか
を表示する)を算出する。また、第1の正規化器25で
疵長に関してリミット付きの正規化を実行するととも
に、第2の正規化器26で第2の除算器24の出力する
比率値に関してリミット付きの正規化を実行する。すな
わち、例えば、図4(b)に示すように、特徴抽出部1
2により抽出される疵長が“0”から“25”の間で正
規化されている場合に、検査対象の疵の出現率が疵長の
“5”から“20”の間に集中するときには、この正規
化にリミットをかけて疵長の“5”から“20”の間で
正規化していくように処理する。
【0033】そして、入力層として4つの入力ユニット
41を持ち、中間層として1段構成の3つの基本ユニッ
ト42を持ち、出力層として3つの基本ユニット42を
持つ階層型ニューラルネットワーク40を用意して、こ
の階層型ニューラルネットワーク40に対して、微小点
状疵個数と、微小線状疵個数と、第1の正規化器25の
出力値と、第2の正規化器26の出力値とを入力してい
くとともに、各ユニット間に割り付けられる重み値とし
て、出力層から点状の疵の確度値と、線状の疵の確度値
と、面状の疵の確度値とが出力されることになる値を設
定していくことで、疵形状認識ニューラルネットワーク
15は、検出対象の疵の形状が点状の疵であるのか、線
状の疵であるのか、面状の疵であるのかを出力するよう
動作するのである。ここで、出力層から出力される各確
度値は、例えば、“0”から“1”の間の値をとるよう
に設定される。
【0034】図5に図示する疵種認識ニューラルネット
ワーク17は、代表値選択部13により選択された7種
類の特徴量の内の信号極性比率及び疵分布率という2種
類の特徴量と、面積比算出部14により算出される面積
比S1,S2,S3 という3つの特徴量と、疵形状認識ニュ
ーラルネットワーク15により算出される点状確度値、
線状確度値及び面状確度値という3つの特徴量とを入力
として、例えば、検出対象の疵の種類が「ヘゲ」である
のか、「スケール」であるのか、「ガウジ」であるの
か、「スリ疵」であるのか、「色むら」であるのか、
「スリップ」であるのかを出力するよう動作する。
【0035】具体的には、図5に示すように、入力層と
して8つの入力ユニット41を持ち、中間層として1段
構成の7つの基本ユニット42を持ち、出力層として6
つの基本ユニット42を持つ階層型ニューラルネットワ
ーク40を用意して、この階層型ニューラルネットワー
ク40に対して、上記の8つの特徴量を入力していくと
ともに、各ユニット間に割り付けられる重み値として、
出力層から疵種類が「ヘゲ」である確度値と、「スケー
ル」である確度値と、「ガウジ」である確度値と、「ス
リ疵」である確度値と、「色むら」である確度値と、
「スリップ」である確度値とが出力されることになる値
を設定していくことで、疵種認識ニューラルネットワー
ク17は、検出対象の疵の種類を出力するよう動作する
のである。ここで、出力層から出力される各確度値は、
例えば、“0”から“1”の間の値をとるように設定さ
れる。
【0036】この疵種認識ニューラルネットワーク17
の出力する疵種類の確度値を受けて、疵種決定部18
は、最も高い確度値を示す疵種類を検出対象の疵の種類
として外部に出力していくよう処理する。
【0037】図6に示すランク認識ニューラルネットワ
ーク20は、代表値選択部13により選択された7種類
の特徴量の内の疵長、疵面積、微小点状疵個数、微小線
状疵個数という4種類の特徴量を入力として、疵の有害
度ランクを算出して出力するよう動作する。
【0038】具体的には、図6に示すように、入力層と
して4つの入力ユニット41を持ち、中間層として1段
構成の2つの基本ユニット42を持ち、出力層として1
つの基本ユニット42を持つ階層型ニューラルネットワ
ーク40を用意して、この階層型ニューラルネットワー
ク40に対して、上記の4つの特徴量を入力していくと
ともに、各ユニット間に割り付けられる重み値として、
出力層から疵の有害度ランクが出力されることになる値
を設定していくことで、ランク認識ニューラルネットワ
ーク20は、検出対象の疵の有害度ランクを出力するよ
う動作するのである。ここで、出力層から出力される有
害度ランクは、例えば、“0”から“1”の間の値をと
るように設定される。
【0039】疵の有害度は、同一の信号レベルを示すも
のであっても、疵の種類により異なるものとなる。そこ
で、補正量算出部21は、図7に示すように、疵種認識
ニューラルネットワーク17の出力する各疵種類の確度
値を2値化する2値化器27と、ランク認識ニューラル
ネットワーク20の出力する有害度ランクを低めに評価
するか高めに評価するかを疵種類対応に管理するランク
傾向テーブル28と、2値化器27により索引されるラ
ンク傾向テーブル28の値を積算する積算器29と、積
算器29の積算結果に応じた補正量を管理する係数テー
ブル30とを備えることで、ランク認識ニューラルネッ
トワーク20の算出する有害度ランクを補正するよう動
作する。ここで、ランク傾向テーブル28は、有害度ラ
ンクが高めにでる疵種類に対しては、低く補正していく
ために例えば“−1”を管理し、有害度ランクが低めに
でる疵種類に対しては、高く補正していくために例えば
“1”を管理する構成を採る。また、係数テーブル30
は、例えば、積算器29の積算値が正である場合には有
害度ランクを“1.2”倍に補正し、ゼロ値である場合に
は有害度ランクを補正せず、負である場合には有害度ラ
ンクを“0.8”倍に補正するという補正量を管理する。
【0040】すなわち、補正量算出部21は、疵種認識
ニューラルネットワーク17の出力する各疵種類の確度
値を受け取ると、2値化器27でもってその確度値を
“1”か“0”に2値化することで、はっきりとした特
徴を持つ疵種類を特定して、その疵種類に“1”の確度
値を割り付ける。続いて、ランク傾向テーブル28を参
照して、確度値“1”を持つ疵種類の管理値を読み出
す。続いて、積算器29でもってその読み出したランク
傾向テーブル28の管理値を積算し、最後に、係数テー
ブル30でもって積算器29の積算結果に応じた補正量
を出力していく。
【0041】この補正量算出部21の算出する補正量を
受けて、ランク決定部22は、ランク認識ニューラルネ
ットワーク20の出力する有害度ランクと、補正量算出
部21の算出する補正量とを乗算することで検出対象の
疵の疵ランクを決定して、外部に出力していくよう処理
する。
【0042】なお、ランク傾向テーブル28の管理値を
実数表現として“1.0”を中心とした正の実数で表せ
ば、係数テーブル30を省略することが可能である。ま
た、ランク決定部22は、出力する疵ランクに最大ラン
ク値の制限がある場合には、疵ランク=min(最大ラ
ンク値,(最大ランク値×有害度ランク×補正量)に従っ
て出力する疵ランクを決定していくことになる。
【0043】次に、このように構成される本発明の疵検
査装置1の信号処理の全体の流れについて説明する。カ
ラーテレビカメラ11が連続薄板鋼板10に存在する疵
の疵信号をRGBの映像信号毎に検出すると、特徴抽出
部12は、先ず最初に、カラーテレビカメラ11により
検出されるR信号とG信号の成分より、(R*G)信号
と、(R+G)信号とを合成し、続いて、R信号、G信
号、(R*G)信号、(R+G)信号の映像信号毎に、
疵幅、疵長、疵面積、信号極性比率、疵分布率、微小点
状疵個数、微小線状疵個数という7種類の特徴量を算出
する。
【0044】このようにして、特徴量が算出されると、
代表値選択部13は、R信号、G信号、(R*G)信
号、(R+G)信号という4つの信号の特徴量の内の疵
面積を比較することで疵面積の最大のものを持つ信号を
特定して、その特定した信号から抽出された7種類の特
徴量を以後の疵検査のための特徴量として選択する。一
方、面積比算出部14は、これら4つの信号の特徴量の
内の疵面積の比演算を実行することで、新たな特徴量と
なる上述の面積比S1,S2,S3 を算出する。
【0045】これらの特徴量の算出処理を受けて、階層
型ニューラルネットワーク40により構成される疵形状
認識ニューラルネットワーク15は、代表値選択部13
により選択された疵長、疵幅、疵分布率、微小点状疵個
数、微小線状疵個数という5つの特徴量を入力として、
検出対象の疵の形状が点状の疵であることの確度値と、
線状の疵であることの確度値と、面状の疵であることの
確度値とを算出して出力する。そして、階層型ニューラ
ルネットワーク40により構成される疵種認識ニューラ
ルネットワーク17は、代表値選択部13により選択さ
れた信号極性比率及び疵分布率という2つの特徴量と、
面積比算出部14により算出された面積比S1,S2,S3
の3つの特徴量と、疵形状認識ニューラルネットワーク
15により算出された3つの疵形状の確度値とを入力と
して、予め想定してある疵種類にどの程度属しているか
を表示する確度値を算出して出力する。そして、この疵
種認識ニューラルネットワーク17の出力する疵種類の
確度値を受けて、疵種決定部18は、最も高い確度値を
示す疵種類を検出対象の疵の種類として外部に出力して
いくのである。
【0046】一方、これらの特徴量の算出処理を受け
て、階層型ニューラルネットワーク40により構成され
るランク認識ニューラルネットワーク20は、代表値選
択部13により選択された疵長、疵面積、微小点状疵個
数、微小線状疵個数という4つの特徴量を入力として、
疵の有害度ランクを算出して出力する。そして、補正量
算出部21は、疵種認識ニューラルネットワーク17か
ら各疵種類の確度値を受け取ると、ランク認識ニューラ
ルネットワーク20の算出した有害度ランクの補正量を
算出し、この算出処理を受けて、ランク決定部22は、
ランク認識ニューラルネットワーク20の出力する有害
度ランクと、補正量算出部21の算出する補正量とを乗
算することで検出対象の疵の疵ランクを決定して外部に
出力していくのである。
【0047】このように、本発明の疵検査装置1では、
疵信号から抽出された特徴量が与えられるときに、疵形
状認識ニューラルネットワーク15でもって、検出対象
の疵の疵形状情報を出力する構成を採り、疵種認識ニュ
ーラルネットワーク17でもって、この疵形状認識ニュ
ーラルネットワーク15の出力する疵形状情報を用い
て、検出対象の疵の疵種類情報を出力する構成を採り、
ランク認識ニューラルネットワーク20でもって、検出
対象の疵の疵ランク情報を出力する構成を採るものであ
る。このような入力信号の並列処理による補間を実現す
るニューラルネットワーク15,17,20を用いて検
査対象の疵の疵種類と疵ランクとを検出する構成を採る
ものであることから、従来の樹枝状アルゴリズムやマッ
チングテーブルに従う方法では、いずれか1つの特徴量
が不当であると、予期しないルートを辿ることで不当な
検出結果をもたらすことが多かったのに対して、そのよ
うな不都合を防止することができることになって疵検査
の精度を高めることができるようになる。
【0048】そして、これらのニューラルネットワーク
15,17,20のデータ変換機能を規定する重み値の
設定は、客観的に収集される教師データを用いて規定の
学習手順により自動的に実行されることになるので、疵
検査装置1の完成に要する負荷が大きく低減されること
になる。しかも、局所化された3つのニューラルネット
ワーク15,17,20を用いる構成を採るものである
ことから、学習時間の短縮を図りつつ重み値の学習を確
実に実現できるようになる。更に、3つのニューラルネ
ットワーク15,17,20の出力値が直接人の判定結
果に対応する構成が採られているので、疵の性状を熟知
したシステム技術者でなくても教師データを作成できる
とともに、誤判定の追跡調査が可能となって疵検査装置
1を完成することができるようになる。
【0049】図示実施例について説明したが、本発明は
これに限定されるものではない。例えば、実施例では、
疵形状認識ニューラルネットワーク15と疵種認識ニュ
ーラルネットワーク17とランク認識ニューラルネット
ワーク20を階層型ニューラルネットワーク40で構成
することで開示したが、本発明はこれに限られるもので
はなくて、相互結合型等のような他のネットワーク構造
のニューラルネットワークを用いるものでもよいのであ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
被検査物体の表面に存在する疵の疵情報を検査する疵検
査装置において、検査精度の向上を図るとともに、疵検
査処理の実行に要する調整処理を容易なものにできるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例である。
【図3】階層型ニューラルネットワークの説明図であ
る。
【図4】疵形状認識ニューラルネットワークの一実施例
である。
【図5】疵種認識ニューラルネットワークの一実施例で
ある。
【図6】ランク認識ニューラルネットワークの一実施例
である。
【図7】補正量算出部の一実施例である。
【符号の説明】
1 疵検査装置 2 検出器 3 特徴抽出手段 4 第1のネットワーク構成データ処理手段 5 第2のネットワーク構成データ処理手段 6 第3のネットワーク構成データ処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 修二 東京都日野市富士町1番地 富士ファコ ム制御株式会社内 (72)発明者 佐藤 善兼 東京都日野市富士町1番地 富士ファコ ム制御株式会社内 (72)発明者 三宅 俊英 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (72)発明者 穴吹 善範 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (72)発明者 相澤 均 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社 水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 平3−144350(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 G06T 7/00 - 7/60 G01N 21/84 - 21/958 G06N 1/00 - 1/00 510

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査物体の表面に存在する疵の疵種類
    と疵ランクとを検出する疵検査装置であって、 1つ又は複数の入力と該入力に乗算されるべき内部状態
    値とを受け取って積和を得るとともに、該積和値を規定
    関数によって変換して最終出力を得る基本ユニットのネ
    ットワーク接続から構成される第1、第2、第3の処
    手段を備え、 上記第1の処理手段に対して、検出された疵信号から抽
    出される特徴量を入力するとともに、上記内部状態値と
    して、該入力に対応して被検査物体の表面に存在する疵
    の疵形状情報を出力することになる値が設定され、 記第2の処理手段に対して、上記疵形状情報と上記特
    徴量とを入力するとともに、上記内部状態値として、該
    入力に対応して上記疵種類を表示する疵種類情報を出力
    することになる値が設定され、 記第3の処理手段に対して、上記特徴量を入力すると
    ともに、上記内部状態値として、該入力に対応して上
    疵ランクを表示する疵ランク情報を出力することになる
    値が設定されるよう構成されることを、 特徴とする疵検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項記載の疵検査装置において、上記処 理手段のすべて又は一部が、入力対象の特徴量の
    すべて又は一部を検出対象の特性に合わせて正規化して
    入力していくよう構成されてなることを、 特徴とする疵検査装置。
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