JP3194765U

JP3194765U - ２重螺旋両面型嵌めパズル

Info

Publication number: JP3194765U
Application number: JP2014005368U
Authority: JP
Inventors: 和之春日
Original assignee: 和之春日
Priority date: 2014-09-20
Filing date: 2014-09-20
Publication date: 2014-12-11
Anticipated expiration: 2024-09-20

Abstract

【課題】自閉症者の余暇支援手段として、彼らの障害特性である“こだわり”を和らげてより広く・深く楽しめる２重螺旋両面型嵌めパズルを提供する。【解決手段】型嵌めパズルの切断線を蚊取り線香のような２重螺旋状切断線９と螺旋の中心付近からの放射状線切断線１０とする。更に、パズルの絵柄と同じ絵柄をガイドシートとして用いる。【選択図】図１

Description

本考案は、形状を２重螺旋とした、両面型嵌めパズルに関するものである。

ジグソーパズルなどで一般的に知られている「型嵌めパズル」は大人から子供まで広く楽しめるゲームであり、児童の知育用玩具としても多種多様に用いられている。
これまでに考案者は、発達障害者（自閉症）の余暇支援として、各種形状のパズルを考案し提供している。自閉症者の一部には、その障害特性から優れた視覚性優位を示す人が多い一方で、強いこだわりを有する事から、新たな形状、絵柄への取り組みが難しい人がいる。そのため、取り組みへのこだわりを軽減させると共に、新たな楽しみへの広がりを狙えるパズルの考案が望まれる。

実用新案登録第３０２５４９８号公報

「ジグソ−パズル」

考案者は、長年に亘る自閉症施設に勤務する間に余暇支援として、型嵌めパズルを利用しようと試行錯誤を行って来た。障害特性から優れた視覚性優位を示す人が多い自閉症者であるが、一部の人はその障害特性により同一の形状に強くこだわり、異なる形状への取り組みが不得手である。そこで、利用者が興味を示し、取り掛かり易い形状・絵柄等の検討を行うために、様々な異なった形状の型嵌めパズルを自作して提供してみた。
パズル片の切断線は正方形・長方形・レンガ積み形（段違い）・菱形・同心円形等を順次使って利用者の反応を確かめるが、これにより、多くの利用者がそれぞれのレベルに合わせたものを楽しむことが出来るに至った。
更に、障害特性であるこだわりを弛め、楽しみを増す基本的な必要条件である、「形状の理解が容易である」、「取り組み方が容易である」、「こだわりの軽減を図れる」、そして、「達成感を満たし、レベルアップしている実感を抱き楽しみに繋がること」を満たしたものを提供したいと考え今回の考案に至った。

本考案は、コア材の片面に絵柄シートＡを貼り付けた片面パズルシートを用い、２重螺旋と螺旋中心付近からの放射状線で切断して型嵌めパズルを作成したことを特徴とする。放射状線は直線でも曲線でもよく、通常、曲線は直線に比べゲームの難易度を上げる効果がある。パズルシートは厚紙の表面に絵柄を印刷したものでもよい。コア材はパズル片としたとき掴みやすい厚さであれば素材は限定する必要はない。またコア材は、小規模で自家製作する場合は、発砲ポリスチレンシートが絵柄との貼り合わせや切断が容易であり適している。
パズルの表面絵柄シートＡと同じ絵柄シートＡをガイドシートとしてパズルシート下面に配置する。ガイドシートにはパズルシート切断線を記入したものと記入しないものが使用できる。切断線を記入したものが入れないものより難易度は低く難易度段差を小さくする手段として利用できる。
両面型嵌めパズルの場合のガイドシートは、コア材の表面の絵柄シートＡ、裏面の絵柄シートＢと同じ絵柄シートとして用いる。この場合絵柄シートＡ、絵柄シートＢは両者を背中合わせに貼り付けても単独に用いても良い。貼り合わせたものは一体化しており使用時には便利である。

２重螺旋は同心円と一見似ており、同心円に馴染んだ遊戯者の形状変化に対する抵抗感を低める効果があり、自然に達成度の高くなったものに取り組みやすくなった。また、ガイドシートを使用することにより、遊戯者が取り組む前に絵柄を記憶する負荷がなく、組み立てる時も、バラバラになったパズル片とガイドシートの部分的な絵柄のマッチングで組み立てが進められるため、高いレベルを意識させない効果がある。ガイドシートの使用により、組み立てを達成すると次の段階では、ガイドシートを使わない組み立てに挑戦することが出来る。更に、両面２重螺旋型嵌めパズルでは片面２重螺旋型嵌めパズルと形状は似ているが、渦巻きの方向が逆となり難易度が更に上がった物を提供することが可能となる。
即ち、同心円形状型嵌めパズル ⇒２重螺旋片面型嵌めパズル＋ガイドシート ⇒２重螺旋片面型嵌めパズル（ガイドシートなし）⇒２重螺旋両面型嵌めパズル＋ガイドシート ⇒２重螺旋両面型嵌めパズル（ガイドシートなし）という難易度を少しずつ上げられる一連の型嵌めパズルシリーズを提供することが可能となった。

本考案の２重螺旋両面型嵌めパズルＡ面の平面図。図１の断面図。２重螺旋両面型嵌めパズルＢ面の平面図。

本考案の型嵌めパズルは市販されているジグソーパズルと同じように、絵柄を描いたパズルシートをパズル片に切断したものと、パズル片を並べる時はみ出さないように周囲を規制する枠を周囲に配置した枠板とで構成されている。
本考案をパズルの平面図（図１）及びその断面図（図２）によって形態を説明する。
図２に於いて、底板７と枠１を貼り合わせた物が枠板である。パズル片はコア材８の表面に絵柄シートＡ３と、裏面に絵柄シートＢ４を貼り付け切断線に沿って切り分けられたものである。底板７の上に、絵柄シートＡ３と同じ絵柄シートをガイドシートＡ５とし、絵柄シートＢ４と同じ絵柄シートをガイドシートＢ６として背中合わせにして、配置した。ガイドシートＡ５とガイドシートＢ６は通常は背中合わせに貼り合わせて使うのが使用上便利である。
図３に絵柄シートＢ４を上面にした２重螺旋両面型嵌めパズルＢ面の平面図を示す。これら２つの平面図を比較すると、２重螺旋の渦巻きの方向は図１と図３では逆になることが分かる。

１枠
２パズル片
３絵柄シートＡ
４絵柄シートＢ
５ガイドシートＡ
６ガイドシートＢ
７底盤
８コア材
９２重螺旋切断線
１０放射線状切断線

Claims

コア材の片面に絵柄シートを貼り付けた片面パズルシートを用い、２重螺旋と螺旋中心付近からの放射状線で切断した型嵌めパズル。
請求項１において、コア材の表裏両面に別々の絵柄シートを貼り合わせた２重螺旋両面型嵌めパズル。
前期請求項１．又は２に記載したものにおいて、パズル片に貼った絵柄と同一絵柄であり、且つ、パズル片切断線と同一の切断線を書き込んである絵柄シートをガイドシートとして底盤に設置した事を特徴とする２重螺旋型嵌めパズル。