JP3194297B2 - 衛星搭載中継器 - Google Patents

衛星搭載中継器

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JP3194297B2 JP20277992A JP20277992A JP3194297B2 JP 3194297 B2 JP3194297 B2 JP 3194297B2 JP 20277992 A JP20277992 A JP 20277992A JP 20277992 A JP20277992 A JP 20277992A JP 3194297 B2 JP3194297 B2 JP 3194297B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチビーム衛星通信
に用いる衛星搭載中継器に関する。特に、サービスエリ
アを覆う複数個のビームに対応する帯域に分けられた上
りおよび下りフィーダリンク上の信号周波数チャネルに
より、上りフィーダリンクから各ダウンリンクビームへ
の回線を設定し、また各アップリンクビームから下りフ
ィーダリンクへの回線を設定してマルチビーム衛星通信
を行う衛星搭載中継器において、フィーダリンクを介さ
ずにマルチビーム間の回線設定を行う衛星搭載中継器に
関する。
【0002】
【従来の技術】主に移動体を対象としたマルチビーム衛
星通信では、複数個のビームによりサービスエリアを覆
い、各ビームに対応する帯域に分けられた上りおよび下
りフィーダリンク上の信号周波数チャネルにより、上り
フィーダリンクから各ダウンリンクビームへの回線を設
定し、また各アップリンクビームから下りフィーダリン
クへの回線を設定し、1つの搬送波に1つのチャネルを
割り当てて通信を行うSCPC(Single Channel Per C
arrier)方式が一般的になっている。
【0003】図8は、従来のマルチビーム衛星通信用の
衛星搭載中継器の構成例を示すブロック図である。な
お、ここでは4個のダウンリンクビームおよび4個のア
ップリンクビームによりサービスエリアを覆う場合の構
成例を示す。また、上りおよび下りのフィーダリンク信
号を同一のアンテナで送受信してダイプレクサにより信
号を分離し、アップリンク信号およびダウンリンク信号
を同一のアンテナで送受信してダイプレクサにより信号
を分離する構成を示す。
【0004】図において、ダイプレクサ71で分離され
た上りフィーダリンク信号は、低雑音増幅器72を介し
てダウンコンバータ73に入力される。ダウンコンバー
タ73は、上りフィーダリンク信号を各ダウンリンクビ
ームに対応する帯域の中間周波数信号に周波数変換して
分波器74に送出し、そこでダウンリンクビームごとの
信号に分離する。分離された信号は、それぞれアップコ
ンバータ751 〜75 4 に入力されて各ダウンリンクビ
ームの周波数に変換され、さらにそれぞれ電力増幅器7
1 〜764 で電力増幅され、ダイプレクサ771 〜7
4 を介して各ダウンリンク信号として送信される。
【0005】一方、ダイプレクサ771 〜774 で分離
されたアップリンク信号は、低雑音増幅器781 〜78
4 を介してダウンコンバータ791 〜794 に入力さ
れ、それぞれ下りフィーダリンクの各ビームに対応する
帯域に周波数変換される。合波器80は、各ダウンコン
バータで得られた信号を中間周波数帯で合成して下りフ
ィーダリンクの周波数配置に対応させる。合成された信
号は、アップコンバータ81に入力されて下りフィーダ
リンク信号の周波数に変換され、さらに電力増幅器82
で電力増幅され、ダイプレクサ71を介して下りフィー
ダリンク信号として送信される。
【0006】このような構成の衛星搭載中継器では、各
ビーム(♯1〜♯4)に対応する帯域(♯1〜♯4)に
分けられた上りおよび下りフィーダリンク上の信号周波
数チャネルにより、上りフィーダリンク(基地局)から
各ダウンリンクビーム(移動局)への回線を設定し、ま
たアップリンクビーム(移動局)から下りフィーダリン
ク(基地局)への回線を設定する。図8では、ビーム番
号と帯域番号が対応するようにしてある。
【0007】上りフィーダリンクからダウンリンクビー
ム♯i(i=1〜4)に存在する移動局への回線は、基
地局で上りフィーダリンク上のビーム♯iに対応する帯
域♯iの中で使用されていない信号周波数チャネルを使
用し、同時に反対方向の移動局から基地局への回線も設
定される。この基地局から送信される上りフィーダリン
ク信号は、衛星上で受信され、さらに周波数変換されて
分波器74に入力され、中間周波数帯で各ダウンリンク
ビームに対応する帯域ごとに分離される。ダウンリンク
ビーム♯iに対応する帯域♯iは、アップコンバータ7
i によりダウンリンクビーム♯iの周波数に変換さ
れ、電力増幅された後にダウンリンクビーム♯iに送信
される。
【0008】同様に、移動局からのアップリンク信号
は、下りフィーダリンクの周波数上の帯域がアップリン
クビームに対応するように周波数配置されて衛星から基
地局に向けて送信される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の衛星搭載中継器
では、フィーダリンクを送受信する地上の基地局と各ビ
ームに存在する地球局(移動局)との通信は、基地局−
衛星−移動局または移動局−衛星−基地局というように
1度衛星を介するだけで行うことができる(シングルホ
ップ)。しかし、移動局間の通信を行うためには、移動
局−衛星−基地局−衛星−移動局というように2度衛星
を介して行う必要があった(ダブルホップ)。すなわ
ち、移動局間の通信では、フィーダリンクを送受信する
基地局の介在が不可欠であり、衛星を介することによる
遅延時間が2倍になる欠点があった。
【0010】本発明は、マルチビーム衛星通信におい
て、異なる移動局間の通信を移動局−衛星−移動局とい
うようなシングルホップで行うことができる衛星搭載中
継器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の衛星搭載中継器
は、従来のマルチビーム衛星通信用の衛星搭載中継器に
機能を追加して移動局間の通信をシングルホップで行う
構成である。
【0012】図1は、請求項1に記載の発明の衛星搭載
中継器における発明主要部の構成を示すブロック図であ
る。図において、各アップリンクビーム♯1〜♯N1
対応してN1 個並列に配置されるチャネルフィルタバン
ク111 〜11N1は、それぞれ1個の入力端子とM個の
出力端子を有し、各アップリンクビーム♯1〜♯N1
らのアップリンク信号またはその中間周波数信号の所要
帯域内の複数の信号周波数チャネルを入力してその中か
ら特定のM個の信号周波数チャネルを1つずつそれぞれ
対応する出力端子に分離する構成である。
【0013】チャネル切替回路網12は、N1 個のチャ
ネルフィルタバンクの合計N1 ×M個の出力端子に接続
されるN1 ×M個の入力端子と、N2 個の出力端子を有
し、各入力端子の信号周波数チャネルのうち同一のダウ
ンリンクビームへの信号周波数チャネルを集約(合成)
して対応する出力端子に接続する構成である。
【0014】制御手段13は、各アップリンクビームご
とにM個の信号周波数チャネルをどのダウンリンクビー
ムに接続するかの情報を基に、チャネル切替回路網12
の接続状態を制御する構成である。
【0015】周波数変換器141 〜14N2は、チャネル
切替回路網12のN2 個の出力端子に得られる信号をそ
れぞれ上りフィーダリンク信号またはその中間周波数信
号の所定の周波数に変換する構成である。
【0016】電力合成器15は、N2 個の周波数変換器
の出力と、上りフィーダリンク信号またはその中間周波
数信号とを合成する構成である。図2は、請求項2に記
載の発明の衛星搭載中継器における発明主要部の構成を
示すブロック図である。
【0017】なお、チャネルフィルタバンク111 〜1
N1、チャネル切替回路網12および制御手段13は、
図1に示すものと同様である。周波数変換器241 〜2
N2は、チャネル切替回路網12のN2 個の出力端子に
得られる信号をそれぞれ対応するダウンリンクビームの
ダウンリンク信号またはその中間周波数信号の所定の周
波数に変換する構成である。
【0018】電力合成器251 〜25N2は、N2 個のダ
ウンリンクビームに対応して配置され、N2 個の周波数
変換器の出力と、N2 のそれぞれ対応するダウンリンク
ビームのダウンリンク信号またはその中間周波数信号と
をそれぞれ合成する構成である。
【0019】
【作用】本発明の衛星搭載中継器は、従来のマルチビー
ム衛星通信用の衛星搭載中継器に機能を追加して構成さ
れたものであるので、フィーダリンクを送受信する地上
の基地局と各ビームに存在する地球局(移動局)との通
信は、基地局−衛星−移動局または移動局−衛星−基地
局というように1度衛星を介するシングルホップで従来
通り行うことができる。
【0020】ここで、本発明の特徴とするアップリンク
ビーム♯i(i=1〜N1 )内の移動局からダウンリン
クビーム♯j(j=1〜N2 )内の移動局への信号の流
れについて説明する。なお、特定のM個の信号周波数チ
ャネル内のいずれか1つの信号周波数チャネルCHkを
用いることを前提とする。
【0021】図3は、チャネルフィルタバンクの機能を
説明する図である。所要帯域内には、周波数で分割され
たL個の信号周波数チャネルがあり、チャネルフィルタ
バンクは、その中から図中網かけで示したM個の信号周
波数チャネルCH1〜CHMを分離し、M個の出力端子
にそれぞれ出力する。なお、M個の信号周波数チャネル
は必ずしも集中させる必要はなく、図に示すようにL個
の信号周波数チャネルから任意にM個割り当てればよ
い。ただし、N1 個のチャネルフィルタバンクで特定の
M個の信号周波数チャネルの取り方は同一である必要が
ある。
【0022】以下、図1を参照して説明する。チャネル
フィルタバンク11i は、移動局からのアップリンクビ
ーム♯iのアップリンク信号の該当する信号周波数チャ
ネルCHkを分離してチャネル切替回路網12に送出す
る。制御手段13はチャネル切替回路網12の接続状態
を制御し、信号周波数チャネルCHkは、通信先の移動
局が存在するダウンリンクビーム♯jへの通信に用いる
周波数に変換する周波数変換器14j に送出される。周
波数変換器14j では、上りフィーダリンク信号または
その中間周波数信号の所定の周波数帯に変換する。ここ
で周波数変換された信号は、上りフィーダリンク信号ま
たはその中間周波数信号と電力合成器15によって合成
され、上りフィーダリンク信号とともに各ダウンリンク
ビームに対応する帯域内の信号周波数チャネルがそれぞ
れ所定のダウンリンクビームに送信される。このとき、
相手先の移動局が存在するダウンリンクビーム♯jに対
して、アップリンクビーム♯i内の移動局からの信号が
送信されることになる。
【0023】このように、本発明の衛星搭載中継器で
は、特定のM個の信号周波数チャネル内のいずれかの信
号周波数チャネルを用いることにより、移動局−移動局
をシングルホップで接続することができる。なお、チャ
ネル切替回路網12は、N1 個のチャネルフィルタバン
クの合計N1 ×M個の出力信号を任意に集約してN2
の出力端子に出力するものであり、信号周波数チャネル
数Mまで同時に処理することができる。
【0024】また、図2に示す構成のように、チャネル
切替回路網の出力信号を各ダウンリンクビームのダウン
リンク信号またはその中間周波数信号に周波数変換し、
基地局からの信号と合成して各ダウンリンクビームに送
信する構成としても同様である。
【0025】
【実施例】図4は、請求項1に記載の発明の衛星搭載中
継器の実施例構成を示すブロック図である。
【0026】なお、ここでは4個のダウンリンクビーム
および4個のアップリンクビームによりサービスエリア
を覆う場合の構成例を示す。また、上りおよび下りのフ
ィーダリンク信号を同一のアンテナで送受信してダイプ
レクサにより信号を分離し、アップリンク信号およびダ
ウンリンク信号を同一のアンテナで送受信してダイプレ
クサにより信号を分離する構成を示す。
【0027】また、本実施例は、各アップリンクビーム
の中間周波数信号を用いて、上りフィーダリンクの中間
周波数信号に合成する構成を示す。図において、ダイプ
レクサ71,低雑音増幅器72,ダウンコンバータ7
3,分波器74,アップコンバータ751 〜754 ,電
力増幅器761 〜764 ,ダイプレクサ771 〜7
4 ,低雑音増幅器781 〜784 ,ダウンコンバータ
791 〜794 ,合波器80,アップコンバータ81お
よび電力増幅器82の構成は、図8に示す従来構成と同
様である。
【0028】本実施例の衛星搭載中継器は、従来の衛星
搭載中継器に図1に示す構成を追加して実現される。す
なわち、ダウンコンバータ791 〜794 の出力を分岐
して取込み、それぞれ特定のM個の信号周波数チャネル
を分離するチャネルフィルタバンク111 〜114 ,チ
ャネル切替回路網12,制御手段13,周波数変換器1
1 〜144 ,およびダウンコンバータ73の出力(上
りフィーダリンク信号の中間周波数信号)と各周波数変
換器141 〜144 の出力とを合成する電力合成器15
が、図8に示す従来構成に付加される。
【0029】また、制御手段13の制御情報は、フィー
ダリンク信号周波数上に多重化して伝送した場合には、
フィルタ31で低雑音増幅器72の分岐出力から制御信
号成分を分離し、受信機32および復調器33で受信再
生された制御信号を用いて設定される。あるいは、制御
信号をフィーダリンク信号とは独立した回線を用いて伝
送しても同様である。
【0030】以下、図5に示す実施例各部の信号周波数
チャネルの状態を参照し、移動局−移動局間の接続をシ
ングルホップで行うことができる動作例について説明す
る。制御手段13には、アップリンクビーム♯1の信号
周波数チャネルCH2,CHMをそれぞれダウンリンク
ビーム♯1,♯4へ接続し、アップリンクビーム♯2の
信号周波数チャネルCH1をダウンリンクビーム♯1へ
接続し、アップリンクビーム♯4の信号周波数チャネル
CHkをダウンリンクビーム♯3へ接続する情報が設定
されているものとする。このとき、チャネル切替回路網
12は制御手段13の制御により、チャネルフィルタバ
ンク111 のCH2出力およびチャネルフィルタバンク
112 のCH1出力を集約(合成)し、周波数変換器1
1 に送出する。また、チャネルフィルタバンク111
のCHM出力を周波数変換器144 に送出する。また、
チャネルフィルタバンク114 のCHk出力を周波数変
換器143 に送出する。なお、周波数変換器142 への
入力はない。
【0031】ここで、周波数変換器141 〜144 は、
それぞれ上りフィーダリンクの帯域♯1〜♯4にそれぞ
れ重なるように周波数変換(固定)する。これにより、
電力合成器15では、上りフィーダリンク信号の中間周
波数信号とそれぞれの帯域ごとに合成され、その後は上
りフィーダリンク信号と同時にダウンリンクビームごと
に分離,周波数変換,電力増幅されてそれぞれ所定のダ
ウンリンクビームに送信される。
【0032】すなわち、本実施例では、アップリンクビ
ーム♯1,♯2内で信号周波数チャネルCH2,CH1
を使用した移動局からの信号が、ダウンリンクビーム♯
1内の移動局宛に送信される。また、アップリンクビー
ム♯1内で信号周波数チャネルCHMを使用した移動局
からの信号が、ダウンリンクビーム♯4内の移動局宛に
送信される。また、アップリンクビーム♯4内で信号周
波数チャネルCHkを使用した移動局からの信号が、ダ
ウンリンクビーム♯3内の移動局宛に送信される。
【0033】このように、特定のM個の信号周波数チャ
ネルのいずれかを用いることにより、移動局−移動局の
通信をシングルホップで接続することができる。なお、
本発明の衛星搭載中継器は従来機能をそのまま残してい
るので、フィーダリンクを送受信する地上の基地局と各
ビームに存在する移動局との通信は、基地局−衛星−移
動局または移動局−衛星−基地局というように、1度衛
星を介するシングルホップにより従来と同様に行うこと
ができる。
【0034】図6は、請求項2に記載の発明の衛星搭載
中継器の実施例構成を示すブロック図である。なお、こ
こでは4個のダウンリンクビームおよび4個のアップリ
ンクビームによりサービスエリアを覆う場合の構成例を
示す。また、上りおよび下りのフィーダリンク信号を同
一のアンテナで送受信してダイプレクサにより信号を分
離し、アップリンク信号およびダウンリンク信号を同一
のアンテナで送受信してダイプレクサにより信号を分離
する構成を示す。
【0035】また、本実施例は、各アップリンクビーム
の中間周波数信号を用いて、ダウンリンク信号の周波数
で合成する構成を示す。図において、ダイプレクサ7
1,低雑音増幅器72,ダウンコンバータ73,分波器
74,アップコンバータ751 〜754 ,電力増幅器7
1 〜764 ,ダイプレクサ771 〜774 ,低雑音増
幅器781 〜784 ,ダウンコンバータ791 〜7
4 ,合波器80,アップコンバータ81および電力増
幅器82の構成は、図8に示す従来構成と同様である。
【0036】本実施例の衛星搭載中継器は、従来の衛星
搭載中継器に図1に示す構成を追加して実現される。す
なわち、ダウンコンバータ791 〜794 の出力を分岐
して取込み、それぞれ特定のM個の信号周波数チャネル
を分離するチャネルフィルタバンク111 〜114 ,チ
ャネル切替回路網12,制御手段13,周波数変換器2
1 〜244 ,およびアップコンバータ751 〜754
の出力(ダウンリンク信号)と各周波数変換器241
244 の出力とを合成する電力合成器251 〜25
4 が、図8に示す従来構成に付加される。
【0037】また、制御手段13の制御情報は、フィー
ダリンク信号周波数上に多重化して伝送した場合には、
フィルタ31で低雑音増幅器72の分岐出力から制御信
号成分を分離し、受信機32および復調器33で受信再
生された制御信号を用いて設定される。あるいは、制御
信号をフィーダリンク信号とは独立した回線を用いて伝
送しても同様である。
【0038】以下、図7に示す実施例各部の信号周波数
チャネルの状態を参照し、移動局−移動局間の接続をシ
ングルホップで行うことができる動作例について説明す
る。制御手段13には、アップリンクビーム♯1の信号
周波数チャネルCH2,CHMをそれぞれダウンリンク
ビーム♯1,♯4へ接続し、アップリンクビーム♯2の
信号周波数チャネルCH1をダウンリンクビーム♯1へ
接続し、アップリンクビーム♯4の信号周波数チャネル
CHkをダウンリンクビーム♯3へ接続する情報が設定
されているものとする。このとき、チャネル切替回路網
12は制御手段13の制御により、チャネルフィルタバ
ンク111 のCH2出力およびチャネルフィルタバンク
112 のCH1出力を集約(合成)し、周波数変換器2
1 に送出する。また、チャネルフィルタバンク111
のCHM出力を周波数変換器244 に送出する。また、
チャネルフィルタバンク114 のCHk出力を周波数変
換器243 に送出する。なお、周波数変換器242 への
入力はない。
【0039】ここで、周波数変換器241 〜244 は、
それぞれダウンリンクビームの帯域♯1〜♯4になるよ
うに周波数変換する。なお、周波数変換器の入出力間で
は絶対周波数が異なり、帯域の相関関係は変化しない。
これにより、電力合成器25 1 〜254 ではダウンリン
クビームの各帯域ごとに合成され、電力増幅されてそれ
ぞれ所定のダウンリンクビームに送信される。このよう
に、本実施例においても同様に、特定のM個の信号周波
数チャネルのいずれかを用いて移動局−移動局の通信を
シングルホップで接続することができる。
【0040】なお、図5および図7において図面の都合
上、信号周波数チャネルどうしが周波数軸上で重なって
いる部分もあるが、実際にはそれぞれ重ならない周波数
配置となる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の衛星搭載
中継器を用いたマルチビーム衛星通信では、異なる移動
局間の通信をシングルホップで行うことが可能となり、
衛星を介することよる遅延時間をほぼ半減させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の衛星搭載中継器におけ
る発明主要部の構成を示すブロック図。
【図2】請求項2に記載の発明の衛星搭載中継器におけ
る発明主要部の構成を示すブロック図。
【図3】チャネルフィルタバンクの機能を説明する図。
【図4】請求項1に記載の発明の衛星搭載中継器の実施
例構成を示すブロック図。
【図5】実施例各部の信号周波数チャネルの状態を示す
図。
【図6】請求項2に記載の発明の衛星搭載中継器の実施
例構成を示すブロック図。
【図7】実施例各部の信号周波数チャネルの状態を示す
図。
【図8】従来のマルチビーム衛星通信用の衛星搭載中継
器の構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
11 チャネルフィルタバンク 12 チャネル切替回路網 13 制御手段 14 周波数変換器 15 電力合成器 24 周波数変換器 25 電力合成器 31 フィルタ 32 受信機 33 復調器 71,77 ダイプレクサ 72,78 低雑音増幅器 73,79 ダウンコンバータ 74 分波器 75,81 アップコンバータ 76,82 電力増幅器 80 合波器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−190434(JP,A) 篠永英之、伊藤泰彦、”SS/FDM A方式−衛星搭載用帯域幅可変SAWフ ィルタマトリクスの応用−”、昭和61年 7月、電子通信学会技術研究報告衛星通 信SAT86−10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/14 - 7/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 N1 個のアップリンクビームおよびN2
    個のダウンリンクビームによりサービスエリアを覆い、
    各ビームに対応する帯域に分けられた上りおよび下りフ
    ィーダリンク上の信号周波数チャネルにより、上りフィ
    ーダリンクから各ダウンリンクビームへの回線を設定
    し、また各アップリンクビームから下りフィーダリンク
    への回線を設定してマルチビーム衛星通信を行う衛星搭
    載中継器において、各アップリンクビームからの信号またはその中間周波数
    信号を分岐する手段と、 前記分岐された信号の一方を下りフィーダリンク信号と
    して送信する手段と、 各アップリンクビームに対応して
    1 個並列に配置され、前記分岐された信号の他方の所
    要帯域内の複数の信号周波数チャネルを入力し、その中
    から特定のM個の信号周波数チャネルを1つずつそれぞ
    れ対応する出力端子に分離する 1 個のチャネルフィル
    タバンクと、 前記N1 個のチャネルフィルタバンクの合計N1 ×M個
    の出力端子に接続されるN1 ×M個の入力端子と、N2
    個の出力端子を有し、各入力端子の信号周波数チャネル
    のうち同一のダウンリンクビームへの信号周波数チャネ
    ルを集約して対応する出力端子に接続するチャネル切替
    回路網と、 各アップリンクビームごとにM個の信号周波数チャネル
    をどのダウンリンクビームに接続するかの情報を基に、
    前記チャネル切替回路網の接続状態を制御する制御手段
    と、 前記チャネル切替回路網のN2 個の出力端子に得られる
    信号をそれぞれ上りフィーダリンク信号またはその中間
    周波数信号の所定の周波数に変換する 2 個の周波数変
    換器と、 前記N2 個の周波数変換器出力と、上りフィーダリン
    ク信号またはその中間周波数信号とを合成する電力合成
    器とを備えたことを特徴とする衛星搭載中継器。
  2. 【請求項2】 N1 個のアップリンクビームおよびN2
    個のダウンリンクビームによりサービスエリアを覆い、
    各ビームに対応する帯域に分けられた上りおよび下りフ
    ィーダリンク上の信号周波数チャネルにより、上りフィ
    ーダリンクから各ダウンリンクビームへの回線を設定
    し、また各アップリンクビームから下りフィーダリンク
    への回線を設定するマルチビーム衛星通信に用いる衛星
    搭載中継器において、各アップリンクビームからの信号またはその中間周波数
    信号を分岐する手段と、 前記分岐された信号の一方を下りフィーダリンク信号と
    して送信する手段と、 各アップリンクビームに対応してN1 個並列に配置さ
    れ、前記分岐された信号の他方の所要帯域内の複数の信
    号周波数チャネルを入力し、その中から特定のM個の信
    号周波数チャネルを1つずつそれぞれ対応する出力端子
    に分離する 1 個のチャネルフィルタバンクと、 前記N1 個のチャネルフィルタバンクの合計N1 ×M個
    の出力端子に接続されるN1 ×M個の入力端子と、N2
    個の出力端子を有し、各入力端子の信号周波数チャネル
    のうち同一のダウンリンクビームへの信号周波数チャネ
    ルを集約して対応する出力端子に接続するチャネル切替
    回路網と、 各アップリンクビームごとにM個の信号周波数チャネル
    をどのダウンリンクビームに接続するかの情報を基に、
    前記チャネル切替回路網の接続状態を制御する制御手段
    と、 前記チャネル切替回路網のN2 個の出力端子に得られる
    信号をそれぞれ対応するダウンリンクビームのダウンリ
    ンク信号またはその中間周波数信号の所定の周波数に変
    換する 2 個の周波数変換器と、前記2 個のダウンリンクビームに対応して配置され、
    前記2 個の周波数変換器の出力と、N2 のそれぞれ対
    応するダウンリンクビームのダウンリンク信号またはそ
    の中間周波数信号とをそれぞれ合成する電力合成器とを
    備えたことを特徴とする衛星搭載中継器。
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