JP3194223U - 駐車場の空車室表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】フラップ型の時間貸し駐車場において、利用できる空車室数が少なくなってきていることを表示する表示装置を提供する。【解決手段】各車室に入庫した車両のデータを持つ精算機５は、車室管理データ６を持っており、ＣＰＵが残車室数１１を常時計算している。そして、残車室数はＤＡ変換器１２で残車室数に比例した電圧に変換され、スマートリレー装置のアナログ入力回路に入力される。スマートリレー装置１３は、複数のアナログスィッチを内蔵しており、入力電圧の大きさによって、複数の出力接点１４をオン、オフさせる。これらの接点は、ＬＥＤを使った満空表示装置１５に入力される。満空装置は、満車、空車の場合は、空車数の多い空車、ほどほどの空車室数、ごくわずかの空車室数を、青色から、緑、黄色と変化させた色で空車の表示が用意されている。【選択図】図２

Description

本考案は、フラップ型の時間貸し駐車場において、利用できる空車室数が少なくなってきていることを表示する表示装置に関する。

大型のゲート式の駐車場においては、ブロックごとあるいは階床ごとに、満車、空車の表示装置が設けられている。また、個々の車室にフラップ型の退出防止装置を備えた時間貸し駐車場においても、満車、空車を表示する表示装置が駐車場入口付近に設置されている。大型の駐車場では、車室数が多いので、この2種類の表示だけでも利用者にとってさして不便はない。

しかし、車室の数が例えば１０ないし２０台のような中小規模の駐車場では、満車空車の表示だけでは、空車室の数がわからないので、例えば、空車の表示を見て仲間で複数の車両を駐車しようとした時、途中で満車になってしまって、残りの車両は別の駐車場を探さなければならないような不便が生じる。

従って、空車室がある場合には、その空車室数を何らかの形で表示する装置があると便利である。このような表示装置は、以下に示す先行技術文献にいくつか開示されている。

特開平０７−２２０１９６号

実用新案第３０１８１８２号 実開平０３−８２４９９号

特許文献１では、多階式駐車場において、駐車車両検出にLEDの光の遮蔽を利用した方法と、検出結果を元にして、各階床の空車室数を算出し、その結果を各階の入口に空車と空車室数を同時に表示する方法が開示されている。

非特許文献１では、ゲート式の駐車場において、入場する車両と出場する車両をセンサーで検知して、場内に残る車両数を求め、その数を駐車場の収容車両数から差し引いて空車室の数を計算し、駐車場入口で現在何台の駐車が可能かを数値表示する装置が示されている。

また、非特許文献２には、多階床式駐車場で、各階の空車率がどれくらいあるかを円グラフで表示する方法が開示されている。

一方、中小規模のフラップ装置を備えた時間貸し駐車場では、精算機が個々の車室への車両の入出庫を検知するセンサーの情報を元に、個々の車室に駐車した車両に対し駐車時間に応じた駐車料金を課金している。精算機は、総車室数から現在の駐車中の車両数を引き算して空車室の数に関するデータを保持しているのはもちろんのこと、それらのデータと駐車場の管理番号などは通信回線を通じて、駐車場システム管理会社のリモートサーバに保管されている。

しかしこのような中小規模の駐車場システムでは、空車室の数はデータとして持っているのに、通常は、満空の表示だけで、その数を積極的に表示する表示器はほとんど見られない。その理由として、屋外の表示盤であること、大きな表示盤は景観上ふさわしくないことなどが挙げられる。

残車室数を知らせる前記先行技術の方法では、空車室があるとき空車表示と空車の数を並列に表示するため、表示装置が大きく、且つコスト高になる点や、空車室の割合を円グラフで表示する方法では、グラフ表示のコスト高の装置を使わなければならないといった欠点があった。

本考案は、コンパクトで、低コストの満空表示盤で、空車室の残りが少なくなっていることを利用者に伝える方法を提供しようとするものである。

本考案は、中小規模の時間貸駐車場において、総車室数に対して空車室の数を算出し、残車室数の数をわかりやすく表示するために、総車室数に対して空車室数が一定限度より少なくなった時にその数に応じて従来の満空表示装置の空車の表示色を青色から黄色などへ徐々に変化させたり、空車表示の脇に設けた複数のライトを残車室数に応じた数だけ点灯したりするようにした。

本考案によれば駐車場に空車室がある場合に、空車室の残り数が少なくなるに従って、空車の表示色が青から黄色、あるいは赤に近い色まで変わっていくので、視覚的に残車室数がわかり、駐車場の利用者にとって便利な表示になる。
また、従来の空車表示の周囲に配置した複数のライトが、残車室に応じた数だけ点灯すればより正確に利用できる車室数が分かり、駐車場の利用者に便利な装置になる。さらに、先行技術として述べた方法に比べて、コンパクト且つ低コストで実現することができる効果がある。

は、一般的な車室ごとに駐車車両検出機能を有する時間貸し駐車場のシステムを示す図である。 は、本考案の満車空車を表示するシステムを示す図である。 は、スマートリレー装置の内部論理回路を示す図である。 は、スマートリレー装置の出力の内部回路を示す図である。 は、本考案の満車空車を表示する別のシステムを示す図である。 は、本考案の表示灯と満空表示盤の配置の例を示す図である。 は、本考案の満車空車を表示するさらに別のシステムを示す図である。 は、本考案の満車空車を表示するさらに別のシステムを示す図である。

図１は、一般的なフラップ式の時間貸し駐車場の満空表示システムである。各車室１には車両の入庫を検知する車両検出センサー２があり、入庫を検知すると端末装置３で検知信号に変換され、通信線４により、精算機５に該当車室への入庫を通知する。精算機５内の記憶装置とCPU（計算素子）は、常に車室データ６を管理しており、総車室数から入庫した車室の数を引き算して、残車室数を計算している。

そして、残車室が、ゼロになると、満車扱いになり、満空表示板８に「満」の表示を行い、残車室数が例えば１以上あれば「空」の表示を行う。

駐車場管理会社のリモートサーバ９には、通信回線１０を通じて精算機内部のほぼすべてのデータが送信され、駐車場管理システムのデータベースに収納されている。

図２は、本考案の満空表示システムを示すものである。図１と同じように各車室に入庫した車両のデータを持つ精算機５は、車室管理データ６を持っており、CPUが残車室数１１を常時計算している。そして、残車室数はDA変換器１２で残車室数に比例した電圧に変換され、スマートリレー装置（IDEC社製）のアナログ入力回路に入力される。

スマートリレー装置13は、複数のアナログスィッチを内蔵しており、入力電圧の大きさによって、複数の出力接点１４をオン、オフさせる。これらの接点は、LEDを使った満空表示装置１５に入力される。満空装置は、満車、空車の場合は、空車数の多い空車、ほどほどの空車室数、ごくわずかの空車室数を、青色から、緑、黄色と変化させた色で空車の表示が用意されている。

従って、アナログ入力電圧が大きい時には、aで示す出力接点がオンし、小さくなるに従ってaがオフしbがオンするというふうに、アナログ入力電圧の変化により、cやdの接点もオンオフする。LEDを使った満空表示装置１５は、従って、残車室数が多いときには、青色の空車表示が、ほどほどの時は、緑色の表示、そして、残車室数がわずかの時には、黄色で空車の表示が出る。最後は赤色で満車が表示される。

図３は、IDEC社製のスマートリレーの内部論理回路を示す。アナログ入力端子２１に電圧が入力されると、内部のアナログスィッチ論理素子２２、２３、２４、２５に電圧が加わる。これらのアナログスィッチ論理回路は、一定の電圧範囲の電圧の入力で出力２６、２７、２８、２９などが選択的にオンオフする。

図４は、それらの出力の内部回路３１で、出力がオンするときは、内部の接点３２が閉じる。

図５は、本考案の別の実施例である。精算機５が、残車室数のデータ１１を持っており、DA変換された残車室数に比例したアナログの電圧信号がスマートリレーの入力回路に入る。この実施例では、アナログスィッチの出力の接点は、外部の表示灯４４、４５、４６、４７、４８に接続されている。従って、アナログスィッチのどれかの接点が閉じるとその回路に接続された表示灯が点灯する。

この図で、４４、４５、４６は空車室がある場合で、４６のL３の表示灯が最も空車室数が多い時に点灯する。次にL2はほどほどの残車室数以上がある時に点灯し、L１は残車室数がごくわずかの時以上で点灯する。

４８は満空表示盤の空車の表示であり、残車室があるときに空の表示がされている。４７は満車になった時に点灯する満空表示盤の満表示である。

図６は、L1、L2、L3の表示灯と満空表示盤の配置の例を示したものである。空車表示の上に、３つの表示灯が置かれているので、点灯している表示灯の数が多い時は、十分な空車室があることをすぐに知ることができる。

図７は、精算機を利用せずに空車室数の大小を表示できる仕組みを示すものである。６１は電源で、負荷回路として抵抗６３が直列につながっている。各抵抗に並列の接点は、車室の車両検出センサーが車両を検出した時にオンする接点である。そして抵抗R2 ６２の端子電圧は、スマートリレーのアナログ入力回路に入力される。

今4つの車室が全て入庫しているとすると、接点６４のS1からS４までが全て閉じるので、抵抗R２の端子電圧は電源電圧Vと同じになる。空車室ができると、接点S1からS4のいずれかが開くので、R2の端子電圧は低くなる。

このようにして、残車室の数に応じてスマートリレーへ入力する電圧が変化する。従って、満空表示盤６７は、空車数に応じて色の変化する空表示をすることができる。
この実施例は、精算機を使わずにこの考案の課題を解決できるメリットがある。

図８は、多数の駐車場のデータを常時監視している駐車場管理会社のサーバから、通信で駐車場に空車室数のデータを送信し、現地でデータを受信したあと、DA変換してスマートリレーに入力する。そのあとは、先に説明した仕組みと同じように空車室数の残量がわかる満空表示ができる。

以上の実施例は、いずれも残車室数をアナログデータに変換して、スマートリレー装置で残車室数に応じた接点をオン、オフさせるものであるが、リレー装置としては、一般のリレー装置を使うことも可能である。さらにまた、一般のプログラマブルリレー装置を用いれば、残車室数をアナログ電圧に変換せずに、直接論理回路を使って必要な接点をオン、オフすることも可能である。

本考案は、時間貸し駐車場の残車室数を空車表示の色を変えること、あるいは 満空表示盤に周辺に設けた複数の表示灯を空車室数に応じて点灯させるもので、設備費が安価である上、既設の満空表示器を改造することも可能である。駐車場のユーザーにとっては、道路を走っている時に遠くからでも、空車室が多いか少ないかを容易に判断できる。このような利用者にとって便利な駐車場設備の提供は産業上も大いに活用される。

１ 駐車場の車室 ２ 車両検知センサー ３ 端末装置
４ 通信線 ５ 精算機 ６ 車室管理データ ７ 満空判定
８ 満空表示盤 ９ リモートサーバ

１１ 残車室数 １２ DA変換器 １３ スマートリレー装置
１４ スマートリレーの出力端子群 １５ 満空表示盤 １６ 電源

２１ アナログ入力 ２２、２３、２４、２５ アナログスィッチ論理素子
２６、２７、２８、２９ アナログ論理素子の出力

３１ アナログ論理素子 ３２ 内部接点 ３３ 出力端子

４１ スマートリレー ４２ アナログスィッチ出力 ４３ 出力接点群
４４、４５、４６ 表示灯 ４７ 満車表示 ４８ 空車表示

５１、５２、５３ 表示灯 ５４ 満空表示盤

６１ 電源 ６２ 出力用抵抗 ６３ 負荷抵抗群
６４ 車両検出センサーの接点 ６５ スマートリレー
６６ スマートリレーの出力接点群 ６７ 満空表示盤 ６８ 電源

７１ リモートサーバ ７２ 受信器 ７３ DA変換器
７４ スマートリレー装置 ７５ 満空表示盤

Claims (4)

1. 一定数の車室を有し、車室への入庫を検知する装置と、総車室数を記憶したデータ表と、総車室数から入庫した車室数を引いた残車室数を計算する機能を持った精算機と、満車と空車を表示する表示板を有する時間貸駐車場において、残車室数に応じて、空車表示の色を変化させるようにした表示装置
   
2. 請求項１の時間貸し駐車場において、満空の表示装置に近傍に複数の表示灯を設け、残車室がある場合にその数に応じた数の表示灯を点灯させるようにした表示装置
   
3. 一定数の車室を有し、車室への入庫を検知するセンサーと、センサーの検出数を電圧の大きさに変換する電気回路と、該電圧の大きさに応じて複数の接点を作動させるリレー装置と、該接点のオンオフにより満車、および残車室数に応じた色の空車表示を行う満空表示装置
   
4. 一定数の車室を有し、車室への入庫を検知するセンサーと、センサーの検出数を電圧の大きさに変換する電気回路と、該電圧の大きさに応じて複数の接点を作動させるリレー装置と、満空の表示装置に近傍に複数の表示灯を設け、リレー装置の接点出力によって複数の表示灯を点灯させることを特長とする満空表示装置、