JP3193633U - 床面積を拡張できるトレーラーハウス。 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動可能な居住空間を提供するため、牽引時の約2〜3倍の床面積に拡張することができるトレーラーハウスを提供する。
【解決手段】普通乗用車約3台分のスペースの場所に駐車し、側壁を解放すると、一方が側壁に、もう一方が車両本体に固定された蛇腹状の膜材7が展開され、解放された側壁2−aが水平になることにより車両本体の床面と同一面を構成し、牽引時の約3倍程度の床面積にまで拡張することが可能となる。膜材の折り畳み方は、気密性と水密性を保持するために、一枚の膜材を山折、谷折の組み合わせにより、蛇腹状に折り畳む折り畳み方を採用する。
【選択図】図−1
【解決手段】普通乗用車約3台分のスペースの場所に駐車し、側壁を解放すると、一方が側壁に、もう一方が車両本体に固定された蛇腹状の膜材7が展開され、解放された側壁2−aが水平になることにより車両本体の床面と同一面を構成し、牽引時の約3倍程度の床面積にまで拡張することが可能となる。膜材の折り畳み方は、気密性と水密性を保持するために、一枚の膜材を山折、谷折の組み合わせにより、蛇腹状に折り畳む折り畳み方を採用する。
【選択図】図−1
Description
本考案は、移動可能な居住空間を提供するため、牽引時の約2〜3倍の床面積に拡張することができるトレーラーハウスに関する。
従来のトレーラーハウスは、目的地に牽引し、到着した後に牽引時と同様の形態で居住空間を提供するものと、函体を引き出し拡張するか、あるいは屋根、壁などを展開するもの、仮設テントを設置するものであった。
1999年4月20日公開 特許公開平11−107553
2004年12月22日 登録実用新案第3107648号
牽引時と同様の形態で居住空間を提供するタイプのトレーラーハウスは、温度・湿度コントロールや風雨に対する防備に対しては允分であったが、道路運送車両法等の規制により居住空間の幅員に限界があった。
車体の一部分を開放してテントなどと連続して居住空間を拡張することが可能なトレーラーハウスは、居住空間の気密性、水密性に限界があり、害虫や野犬、狼などの野生動物に対する防備も不完全であった。
気密性、水密性を高め、快適性を追求すると、構造や機構が複雑になり、その結果、重量が大きくなり、また、取り汲いが容易ではなくなり、設置と撤去が容易ではなかった。
所定の位置に駐車し、側壁を解放すると、一方が側壁に、もう一方が車両本体に固定された蛇腹状の膜材が展開され、解放された側壁が水平になることにより車両本体の床面と同一面を構成し、牽引時の約3倍程度の床面積にまで拡張することが可能なトレーラーハウス。
前記の蛇腹状の膜材を支える架構材は、トレーラーハウスを折り畳んでいる状態では垂直となり、横架材と膜材を無理なく収納できる。架構材は、展開時に床面より約45度の傾きを持つ要部分から等角度で拡がり、外壁膜材を保持する横架材を安定させる機構とする。この架構材が等角度となるよう架構材間にステーを設ける。
横架材と膜材を無理なく折り畳むために、横架材と横架材はふたつのピン接合により接合し、このふたつのピン接合を各々ギアにより噛み合わせ、ピン接合材とピン接合材を結ぶ軸線に対して、各々の横架材が同じ角度を保つ機構とする。
膜材の展開時に、その架構材と横架材を安定させるため、横架材に対して垂直に設けられた可動部材と、これをキャッチ アンド リリースできる部材を下端部に持つステーを設けることにより、連続したトラス構造をなす。
膜材の折り畳み方は、気密性と水密性を保持するために、一枚の膜材を山折、谷折の組み合わせにより、蛇腹状に折り畳む折り畳み方を採用する。
解放した側壁が床として機能するために、側壁外部に荷重受けのスプリング内蔵の束立てを設ける。この側壁を解放する際、荷重受け部分が重力式により地盤面と平行になり床部分を支える機構である。
解放された側壁が床面として機能する際、車両本体の床面と水平を保てるよう、キャッチ アンド リリースできるスライド式等の機構を持つ。
牽引、移動は普通乗用車にて行うことが可能で、普通乗用車約3台分のスペースがあれば設置でき、牽引、移動時の2〜3倍の床面積をもつ、気密性、水密性に優れた居住空間を提供できる。
駐車した場所で側壁を展開すれば、短時間で設置並びに撤去が可能であり、設置する際にも撤去時にも仮設物等を必要としない。
展開される膜材は透光性があり、特に窓などは設けなくとも、トレーラーハウス内部の昼間は明るい居住性能を有する。
側壁の内側にベッド等の家具を固定しておくと、移動時には壁状をなしているが、側壁の展開後にはベッド等の機能とすることが可能である。
車両本体に簡易トイレやシャワー設備、ミニキッチンなどを設ければさらに居住性能が向上する。
キャンピングカーパークなどで外部電力の受電ができるよう外部に受電ソケットを設けることが可能で、車両本体屋根部分にソーラーパネル等を取り付け、パワーコンディショナーと併用すれば、さらに充実した機能が得られる。
本考案を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。図−1は展開時の車両中央付近の断面図である。図−2は展開時の平面図である。2−aは図−8の側壁2が展開後、床となっているところ、5−aは膜材をルーズに固定する部分、7は蛇腹状の外壁膜材、8は妻側の蛇腹状の外壁膜材である。図−1、図−2と図−7、図−8を比較して見れば理解できるように、展開時の床面積は牽引時の床面積の約3倍となっている。
図−3は展牽引時の側面図である。10は荷重受けのスプリング内蔵の束立てである。側壁を解放した後は、荷重受け部分が重力式により地盤面と平行になり床部分を支える。
図−4は牽引時の妻側の側面図である。9は車両本体床部分と展開した側壁が水平となるよう固定するスライド式で、かつ、キャッチ・リリースが可能なステーが折り畳まれた状態を示す。
図−5は展開時の側面図である。7は蛇腹状の外壁膜材である。
図−6は展開時の妻側の側面図である。7は蛇腹状の外壁膜材、8は妻側の蛇腹状の外壁膜材である。10は荷重受けのスプリング内蔵の束立てで、重力式により地盤面と平行になり床部分を支える。9は車両本体床部分と展開した側壁が水平となるよう固定するスライド式で、かつ、キャッチ・リリースが可能なステーが、展開された側壁2−aを固定しているところである。
図−7は牽引時の断面図である。7−aは折り畳まれた外壁膜材である。架構材の要5により、折り畳められた状態の外壁膜材と架構材は垂直に収納される。11により膜材を保持する架構材と車両本体をピン構造により接続する。架構材を支持する11と側壁に支持される架構材の支点12−aは床面1からの高さを同一とすることにより、横架材が無理なく収納できる構造となる。
図−8は牽引時の平面図である。1は車両本体の床、2は側壁、3は妻側の壁、4は出入り口扉、5は架構材の要部分、6は折り畳まれた妻側の膜材を示す。
図−9は展開時の妻側の断面図である。側壁2を解放すると2−bを回転軸として2−aの位置に側壁2が床となり、車両本体の床1と水平をなす。架構材の要部分は床面1から45度の角度を成しており、これにより、架構材13並びに横架材12、外壁膜材7、8を無理なく蛇腹状に拡げることが可能となる。側壁に支持される架構材の支点12−aは側壁の回転軸2−bと展開時に同一水平面上になるよう設置し、架構材が収納される窪みを設けることにより、側壁と架構材が干渉することなく折り畳むことが可能となる。
図−10は横架材12を側面より矢視した図である。横架材12は架構材13を軸に折り畳み、また、展開され、車両進行方向にトラス状とすることにより、外壁膜材の強度を確保しており、B部により縦方向にトラスを構成、縦方向の強度を確保している。
図−11は図−7のA−1部の詳細図である。側壁2を折り畳んだ状態では、架構材13と妻側膜材6は車両本体床1に対して垂直に格納される。5は架構材13の要部分であり、車両本体床1と45度の角度をなす。要部分5と架構材13は回転軸5−bによりピン接合される。妻側膜材が解放、折りたたみされる際、膜材に若干のゆとりが必要となるため、5−aによりルーズに固定される。
図−12は図−9のA−2部の詳細図である。側壁2を回転軸2−bを軸として開放すると、側壁2−aは床面を形成し、車両本体床1と水平となる。架構材の要5は車両本体床1に対して45度の角度を成しているために、架構材13はピン接合された5−bにより、無理なく扇状に広がる。
図−13は図−7のA−4部の詳細図である。14は車両本体の屋根、2は牽引時の側壁を表し、横架材12は屋根14と側壁2と各々11と12−aによりピン接合されている。横架材12は一方を架構材13、他方を隣り合う横架材12にピン接合されており、隣り合う横架材どうしは横架材と膜材7を無理なく折り畳むために、ふたつのピン接合12−cにより接合し、このふたつのピン接合を各々ギアにより噛み合わせ、ピン接合材とピン接合材を結ぶ軸線12−bに対して、各々の横架材が同じ角度を保つ機構とする。
図−14は図−9のA−3部詳細図である。横架材12は12−aにより床を成す側壁2−aとピン接合される。この時、回転軸12−aの軸中心線は車両本体床1と側壁2−aの回転軸である2−bと水平面を成す位置に設けることにより、折り畳んだ際に架構材13、横架材12、外壁膜材7が車両本体に無理なく格納できる。
図−15は架構材の要部分5を側面より矢視した詳細図である。要部分5は妻側の膜材8の蛇腹より若干車両本体内側に設置し、5−bにより要部分5にピン接合された架構材13はL字型をなして膜材8を支持する。
図−16、17は図−1のB部の詳細図である。これは側壁2を解放し、外壁膜材を蛇腹状に拡げた際、外壁膜材を支持する横架材を安定させるための機構である。側壁が解放されると、架構材13の頂部にピン接合されたステー15に沿って、一方が横架材12の谷部にピン接合されたステー16が、もう一方を22によりピン接合されたスライド材17をステー15底部18に移動させる。ステー底部には、20のスプリングにより各々反対方向にモーメントを持つキャッチ材19が21によりピン接合されており、スライド材17をステー底部に固定する。折り畳む際には図−16のキャッチ材19を矢印の方向へ回転すれば、スライド材17がリリースされる。
B−1、B−2部は上記のB部の機構を応用し、スライドステーが一方向のみとなっている、架構材、横架材を安定させる機構である。
図−18膜材の折り畳み方である。気密性と水密性を保持するために、一枚の膜材を山折、谷折の組み合わせにより、蛇腹状に折り畳む折り畳み方を採用する。23は谷折、24は山折を示す。折り畳み方は文章と図面では説明が難しいので、模型で示す。なお、折り畳む回数は車両本体の大きさにより異なってくる。
図−19は牽引時の模型写真1である。
図−20は蛇腹状の膜材を解放している途中の模型写真2である。
図−21は展開が完了したところの模型写真3である。
大規模な土木工事現場や建築工事現場では工事期間中、仮設のプレハブハウスを設け、打合せ場所、休憩場所などのスペースとして使用しているが、小規模〜中規模の現場では仮設のプレハブハウスを設ける余地がない場合も多く見られる。本考案は従来の仮設のプレハブハウスに比べ容易に移動、展開、撤去が出来るため、このような小規模〜中規模の現場内に駐車、展開し、打合せ、休憩スペースとして使用する。これにより現場作業員の労働環境が整い、また風紀の向上にも資することが可能となる。さらに狭小な敷地条件の現場では、片側のみを展開して牽引時の約2倍の床面積として使用することも可能である。
震災や洪水などの発災時に、被災地の住民は、指定された避難場所である小中学校の体育館などに避難するが、このような避難場所ではプライバシーの確保は難しく、中期〜長期の避難生活は困難を極めている。本考案はこのような状況下で、道路さえ通行可能であれば、容易に牽引、移動してくることが可能で、避難場所の校庭や空き地に駐車し、展開することにより、被災住民に、より快適でプライバシーを確保できる居住空間を提供することが可能となる。中期〜長期間に渡る避難生活の場合は、インフラ供給口よりライフラインを確保することが可能である。さらに、ソーラーシステムなどの採用により生活用の電力を確保することができる。
大規模な震災等の発災時の地域救助本部機能や医療の救助拠点として機能することや、救助活動に当たる自治体、自衛隊、ボランティアの宿舎や事務所として機能することが考えられる。
PKO活動など、海外における活動拠点としてはテント生活を余儀なくされているが、このトレーラーハウスを船舶、航空機などにより輸送し、活動場所まで牽引して行き、展開すれば、より快適な居住空間を簡単に、手早く確保、また、撤去することが可能となる。
このトレーラーハウスは居住スペースの提供が基本形であるが、内部を改造することにより、厨房車両、浴室車両、便所車両、備蓄車両などに機能展開することが可能である。
1 車両本体の床
2 車両の側壁
2−a水平となった側壁
2−b回転軸
3 車両の妻側の壁
4 出入り口
5 架構材の要部分
5−a妻側膜材をルーズに固定する留め金
5−b架構材を要に接続するピン接合軸
6 折り畳まれた妻側の膜材
7 展開した蛇腹状の外壁膜材
8 展開した妻側の蛇腹状の膜材
9 開放された側壁が車両本体床と水平を保つためのステー
10 荷重受けの束立て
11 横架材の受け材
12 横架材
12−a横架材を側壁2−aにピン接合する部材
12−b、c横架材と横架材をピン接合する機構
13 架構材
14 車両本体の屋根
15 ステー
16 ステー
17 スライド
18 ステー底部
19 キャッチ材
20 スプリング
21 回転軸
22 回転軸
23 谷折部分
24 山折部分
2 車両の側壁
2−a水平となった側壁
2−b回転軸
3 車両の妻側の壁
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5 架構材の要部分
5−a妻側膜材をルーズに固定する留め金
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6 折り畳まれた妻側の膜材
7 展開した蛇腹状の外壁膜材
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9 開放された側壁が車両本体床と水平を保つためのステー
10 荷重受けの束立て
11 横架材の受け材
12 横架材
12−a横架材を側壁2−aにピン接合する部材
12−b、c横架材と横架材をピン接合する機構
13 架構材
14 車両本体の屋根
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18 ステー底部
19 キャッチ材
20 スプリング
21 回転軸
22 回転軸
23 谷折部分
24 山折部分
Claims (7)
- 所定の位置に駐車し、側壁を解放すると、一方が側壁に、もう一方が車両本体に固定された蛇腹状の膜材が展開され、解放された側壁が水平になることにより車両本体の床面と同一面を構成し、牽引時の約3倍程度の床面積にまで拡張することが可能なトレーラーハウス。
- 前記の蛇腹状の膜材を支える架構材は、トレーラーハウスを折り畳んでいる状態では垂直となり、横架材と膜材を無理なく収納できる。架構材は、展開時に床面より約45度の傾きを持つ要部分から等角度で拡がり、外壁膜材を保持する横架材を安定させる機構とする。この架構材が等角度となるよう架構材間にステーを設ける。
- 横架材と膜材を無理なく折り畳むために、横架材と横架材はふたつのピン接合により接合し、このふたつのピン接合を各々ギアにより噛み合わせ、ピン接合材とピン接合材を結ぶ軸線に対して、各々の横架材が同じ角度を保つ機構とする。
- 膜材の展開時に、その架構材と横架材を安定させるため、横架材に対して垂直に設けられた可動部材と、これをキャッチ アンド リリースできる部材を下端部に持つステーを設けることにより、連続したトラス構造をなす。
- 膜材の折り畳み方は、気密性と水密性を保持するために、一枚の膜材を山折、谷折の組み合わせにより、蛇腹状に折り畳む折り畳み方を採用する。
- 解放した側壁が床として機能するために、側壁外部に荷重受けのスプリング内蔵の束立てを設ける。この側壁を解放する際、荷重受け部分が重力式により地盤面と平行になり床部分を支える機構である。
- 解放された側壁が床面として機能する際、車両本体の床面と水平を保てるよう、キャッチ アンド リリースできるスライド式等の機構を持つ。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3193633U true JP3193633U (ja) | 2014-10-16 |
Family
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020200690A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 株式会社シェルタージャパン | システムシェルター |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020200690A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 株式会社シェルタージャパン | システムシェルター |
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