JP3193057B2 - 遺伝子導入製剤 - Google Patents

遺伝子導入製剤

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JP3193057B2 JP52827496A JP52827496A JP3193057B2 JP 3193057 B2 JP3193057 B2 JP 3193057B2 JP 52827496 A JP52827496 A JP 52827496A JP 52827496 A JP52827496 A JP 52827496A JP 3193057 B2 JP3193057 B2 JP 3193057B2
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秀和 隈
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、遺伝子治療用ウイルスベクターの安全で保
存安定性に優れた凍結乾燥製剤の製造方法および該方法
で得られる遺伝子導入製剤に関する。
背景技術 遺伝子工学の急速な発展により、様々な分子生物学的
手法の開発が行われてきた。それにともなって、遺伝子
情報の解析および遺伝子の機能解明においては著しい進
歩がみられ、そこから得られた成果を実際の治療現場に
還元しようとする試みが数多く行われている。その中で
も、最も進歩の著しい分野の1つとして遺伝子治療分野
があげられる。種々の遺伝性疾患における原因遺伝子の
発見、解読が行われる一方、それらの遺伝子を物理的お
よび化学的手法により細胞内に導入する方法が開発さ
れ、遺伝子治療は基礎的実験の段階から、実際の臨床応
用が行われるまで発展してきている。
遺伝子治療の臨床応用としては、1989年米国において
初めて遺伝子治療の臨床試験が行われて以来、すでにイ
タリア、オランダ、フランス、イギリス、中国において
も臨床試験が開始されている。特に米国においては、19
94年7月までに54の遺伝子治療プロトコールがNIHの組
換えDNA委員会(RAC)で承認され、先天性免疫不全症
(アデノシンデアミナーゼ欠損症)、家族性高コレステ
ロール血症、嚢胞性線維症等の遺伝性疾患およびグリオ
ーマや悪性黒色腫等の各種癌に対して遺伝子治療の試み
がなされている。また、最近ではAIDSに対する遺伝子治
療の基礎的検討も数多くなされるようになっている。
遺伝子治療は、遺伝子導入する細胞(標的細胞)の種
類により生殖細胞遺伝子治療(Germline Cell Gene
Therapy)と体細胞遺伝子治療(Somatic Cell Gene
Therapy)に分類されている。また、異常(原因)遺伝
子をそのままにして、新しい(正常)遺伝子を付け加え
る付加遺伝子療法(Augmentation Gane Therapy)
と、異常遺伝子を正常遺伝子で置き換える置換遺伝子療
法(Replacement Gene Therapy)に分類されている
が、現時点では倫理的および技術的制約から、体細胞に
対する付加遺伝子治療のみが行われている。さらに、遺
伝子治療の方法としては、まず患者から標的細胞を体外
に取り出し、目的とする遺伝子を導入した後に再びその
細胞を患者の体内に戻すという自家移植による方法(ex
vivo遺伝子治療)が現在行われているが、将来的には
遺伝子を直接患者に投与する方法(in vivo遺伝子治
療)も検討されている。
以上のような遺伝子治療の臨床応用における大きな技
術的課題の1つとして、いかにして外来遺伝子を効率良
く安全に標的細胞へ導入出来るか、ということがある。
1980年代初期にはマイクロインジェクションなど物理的
手法の応用が試みられたが、遺伝子の導入効率が低く、
安定に導入することができず、さらには当時の大量細胞
培養技術の限界等もあり実用化にはつながらなかった。
その後、外来遺伝子を効率良く標的細胞に導入するため
のベクターとなる組換えウイルス(ウイルスベクター)
が開発され、初めて遺伝子治療の臨床応用が可能となっ
た。
ウイルスベクターには以下に示すようにいくつかの種
類があるが、現在おこなわれている遺伝子治療におい
て、最も広く使用されているウイルスベクターは、マウ
ス白血病ウイルス(MoMLV:Moloney Murine Leukemia
Virus)由来のレトロウイルスベクターであり、本ウ
イルスの増殖様式の利点を利用したものである。レトロ
ウイルスは、エンベロープをもつRNAウイルスであり、
そのエンベロープ蛋白と宿主細胞側のレセプターが結合
することにより細胞内に侵入する。侵入後、単一鎖ウイ
ルスRNAが逆転写酵素により二重鎖DNAに変換され、感染
細胞ゲノムDNAに、無作為であるが安定的に組み込まれ
る。ただし組み込まれるためには、細胞が分裂増殖して
いなければならない(D.G.Miller,et al.,Molecular
and Cellular Biology,10,8,4239,1990)。組み込ま
れたレトロウイルス遺伝子はプロウイルスと呼ばれる。
そのプロウイルスからRNAが転写され、ウイルス蛋白が
合成される。それらの蛋白とウイルスRNAにより、新し
いウイルス粒子がつくられる。この場合のレトロウイル
ス遺伝子を外来遺伝子に組換えたものがレトロウイルス
ベクターである(A.D.Miller,Current Topics in Mi
crobiology and Immunology,158,1,1992)。レトロウ
イルスベクター、特にMoMLVベクターについてはこれま
でに非常に多くの研究があり、その安全性についても多
くの改良が加えられてきており、現在まで大きな問題は
発生していない。しかしながら、MoMLVベクターにおい
ては標的細胞のゲノムDNAへの組み込みがランダムであ
ることや、ウイルス遺伝子の一部であるロングターミナ
ルリピート(以下LTR)が遺伝子発現のためのプロモー
ション活性を有するという性質が知られている。そのた
め、これまでに報告はないものの、ランダムな外来遺伝
子組み込みが行われた結果、偶然その近傍に存在する癌
遺伝子を活性化して標的細胞を癌化させるという可能性
を完全に否定することができず、さらに安全なベクター
の開発が強く望まれている。さらに、MoMLVベクターに
おいて実用的に一番間題となっているのは、非分裂細胞
に遺伝子導入できない点である。そのため、多くの先天
性代謝異常症で問題となる神経細胞の遺伝子修復が行え
ない。それ以外にも、遺伝子治療の対象細胞となってい
る造血幹細胞、肝細胞、筋細胞なども、通常はほとんど
静止期にあるために遺伝子導入効率は低い。体外に取り
出した細胞については、遺伝子導入効率を高めるために
分裂を促進するような処理が行われているが、生体内で
これらの細胞に遺伝子導入を行うことは難しいと考えら
れ、今後は非分裂細胞に対しても効率的に遺伝子を導入
できるベクターの開発が必要とされている。
ヘルペスウイルスベクターは神経細胞への外来遺伝子
導入が可能なベクターとして期待されている(T.D.Pale
lla,et al.,Mol.Cell.Biol.,8,457,1988)が、細胞毒
性が強く、さらにウイルス自体のゲノムサイズが150kb
と非常に大きいために現在のところ開発は進んでいな
い。
HIVベクターはウイルス自体の宿主特性により、CD4陽
性Tリンパ球に対して特異的遺伝子導入を可能とするベ
クターとして開発された(T.Shimada,et al.,J.Clin.I
nvest.,88,1043,1991)。リンパ球は先天性免疫不全
症、AIDS、癌などの遺伝子治療を行う際に重要な標的細
胞となっているため、HIVベクターの有用性には高い期
待が寄せられている。HIVベクターには、最大の欠点と
して野生株混入の可能性という問題があるが、これらが
解決されれば血管内投与法によるin vivo遺伝子治療に
使用できる可能性がある。
アデノウイルスベクターは非分裂細胞へも遺伝子が導
入できること、またベクターを容易に10の10乗程度まで
濃縮できるため最近最も注目を集めている。最近の研究
によりこのアデノウイルスベクターで、気道上皮細胞、
肝細胞、筋細胞などへin vivoで高率に遺伝子導入でき
ることが示されている(L.D.Lavrero,et al.,Hum.Gene
Therapy,1,241,1990,B.Quantin,Proc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.,89,2581,1992)。その一方で、本ベクターには
外来遺伝子を細胞内に導入した際にゲノムDNAに組み込
まれないという本質的な性質があり、ベクターを標的細
胞に使用させても数週間、長くても数カ月で遺伝子導入
の効果はなくなってしまう。そのため遺伝子導入を頻回
に繰り返す必要があり、患者への肉体的、精神的な負担
の増加、抗アデノウイルス抗体の出現による遺伝子導入
効率の低下等が問題となっている。また、現在、嚢胞性
線維症の治療のためにアデノウイルスベクターを経気管
支鏡的に肺に投与する臨床試験が開始されているが、ア
デノウイルス粒子の免疫原性および細胞毒性に起因する
とみられる炎症反応が発生するといわれている。
一方、AVV(Adeno−associated virus)ベクター
は、外来遺伝子が標的細胞ゲノムDNA内に組み込まれる
こと、病原性、細胞毒性がないこと(N.Muzyczka,Curre
nt Topics in Microbiology and Immunology,158,
97,1992)などを特徴としている。さらに、ウイルス粒
子へのパッケージングやゲノムDNAへの遺伝子組み込み
に必要なITR(Inverted Terminal Repeat)は遺伝子
発現のためのプロモーション活性がないことから、目的
に合った内部プロモーターを設定することにより、遺伝
子発現のオン/オフや組織特異的プロモーターの使用が
可能となると同時に、宿主範囲が広く様々な標的細胞/
疾患に対応できるため、MoMLVベクターに代わる新しい
ウイルスベクターとして期待されている。また、野生型
のAAVは第19染色体の特定の位置に組み込まれることも
発見され(M.Suwadogo and R.G.Roeder,Proc.Natl.Ac
ad,Sci.U.S.A.,82,4394,1985)、遺伝子組み込み位置を
ターゲティングできるベクターとして注目されている。
しかしながら、いずれのウイルスベクターにおいて
も、それらを安定に保管し均一性を保つための製剤学的
検討は行われていない。現在のところ、ウイルスベクタ
ーは凍結保存されて使用されているが、保存期間に制限
があり、時間の経過とともにウイルスベクターの力価が
低下することが観察されている。そのため、実際の臨床
研究においては各試験ごとにベクターを製造すると同時
に、治療前には保管期間中の遺伝子導入効率の低下につ
いて試験を行う必要がある。このような試験は、方法が
非常に複雑であると同時に、結果がでるまでにかなりの
時間を要するため、より均一な性能で安定化されたウイ
ルスベクターの供給方法の確立が強く望まれている。
MoMLVベクターの凍結乾燥については試みられた例
(H.Kotani et al.Human Gene Thrapy,5,19,1994)
も存在するが、安定化剤としてゼラチンが用いられてい
る。ゼラチンは通常ブタなどの動物由来のものを使用し
ており、それゆえこれを生体にin vivo投与した際には
免疫原となりうる可能性が高く、必ずしも安全な方法で
あるとはいえない。
現在行われている遺伝子治療の臨床研究においては、
用いられるベクターの種類および治療用遺伝子の薬理効
果に関しては詳細に検討がなされている。しかし、ウイ
ルスベクターは遺伝子治療用の製剤であるため、今後よ
り多くの遺伝子治療が行われるにあたっては、安全で均
一な性能のベクターを安定に供給する技術、すなわちベ
クターの安定な保管方法の開発が必要不可欠とされてい
る。しかしながら、そのような分野に関する検討例は非
常に少ない。
発明の開示 上記した課題を解決するために鋭意研究した結果、本
発明者らは安全で均一な性能のウイルスベクターを安定
に供給する技術、すなわちウイルスベクターの安定な保
管方法を開発することに成功した。これによって、各種
ウイルスベクターを、遺伝子導入効率を低下させずに凍
結乾燥することが可能になる。
従来いくつかの種類のウイルスは、凍結乾燥を行って
も感染性を失わないことが知られてきた。その際、添加
剤としてはゼラチンおよび糖が加えられるのが一般的で
ある。一方、ウイルスと類似のウイルスベクターにおい
ても、上述のように凍結乾燥の試みがなされている。し
かし、その場合も添加剤としてはゼラチンおよび糖が加
えられており、生体にin vivo投与した際には免疫原と
なりうる可能性が高く、必ずしも安全な方法であるとは
いえない。
そこで本発明においては、ゼラチン等の免疫原となり
うる成分を含有せず、しかも医薬品添加物としてすでに
使用前例がある低分子物質のみを添加剤として用いて、
遺伝子導入効率を高く保つ凍結乾燥方法の開発を行っ
た。
すなわち、本発明は、グルタミン酸(またはそのナト
リウム塩)とグルコースとの組合わせである添加剤を組
換えウイルスベクターに添加し、凍結乾燥することから
なる遺伝子導入製剤の製造方法を提供する。
本発明はまた、上記方法によって製造される遺伝子導
入製剤を提供する。
図面の簡単な説明 図1は、各種の添加剤を5%濃度で加えたときの遺伝
子導入の効率を示すグラフである。
図2は、各種の添加剤を2.5%および5%濃度で加え
られたときの遺伝子導入の効率を示すグラフである。
図3は、2.5%濃度の2種の添加剤を組み合わせて加
えたときの遺伝子導入の効率を示すグラフである。
発明を実施するための最良の形態 本発明の方法が使用できるウイルスベクターは、上記
したMoMV(マウス白血病ウイルス)ベクター、ヘルペス
ウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随
伴ウイルス(AAV)ベクター、ヒト免疫不全ウイルス(H
IV)ベクターなどの遺伝子治療に用いられるいかなるウ
イルスベクターであってもよい。このようなウイルスベ
クターをDMEM培地などの培地、あるいはPBSに溶解して
ウイルスベクター原液を調製する。ウイルスベクター原
液の濃度はいかなるものであってもよい。
本発明の方法は上記ウイルスベクター原液に添加剤を
加えて、これを凍結乾燥することによって達成される。
本発明において使用できる添加剤は免疫原性の低い低分
子のアミノ酸であるグルタミン酸(またはそのナトリウ
ム塩)とグルコースとの組合せである。グルタミン酸ナ
トリウムとグルコースとの組み合わせが高い遺伝子導入
効率(ウイルスベクター力価)を保持する点から最も好
ましい。
添加剤であるグルタミン酸(またはそのナトリウム
塩)とグルコースのベクター溶液に対する重量比はそれ
ぞれ約1〜約10%であり、好ましくはそれぞれ約1.5〜
約7%であり、さらに好ましくは約1.5〜約5%であ
り、もっとも好ましくは約2.5%である。
さらには、アスコルビン酸、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールや、
保存料を添加してもよい。また、ウイルスベクター溶液
は等張であることが好ましく、このためウイルスベクタ
ー溶液にバッファーを加えて浸透圧を調整することがで
きる。
このようにして得られた添加剤を加えたウイルスベク
ター溶液を凍結乾燥する。凍結乾燥は公知の方法を用い
ることができ、例えば、液体窒素で凍結後、凍結乾燥機
(フィンアクア社製)により行うことができる。凍結乾
燥した遺伝子導入製剤はバイアル中に封入し、好ましく
は低温で使用時まで保管する。本発明の遺伝子導入製剤
は使用時に水で再生することができる。以下の実施例で
示すように、水で再生したウイルスベクターは高い遺伝
子導入効率を保持していた。
本発明によって、ゼラチン等の免疫原となりうる成分
を含有せず、しかも医薬品添加物としてすでに使用前例
がある低分子物質のみを添加剤として用いて、遺伝子導
入効率を高く保つ遺伝子導入製剤を得ることができる。
本発明の遺伝子導入製剤は保管が容易で、かつ安定した
力価を保持することができ、あらゆるウイルスベクター
製剤に用いることができ、その応用範囲は極めて広い。
実施例 以下、実施例を示してこの発明をさらに詳しく説明す
るが、この発明は以下の例に限定されるものではない。
実施例1:組換えMoMLVベクターの調製 直径9cmの細胞培養用ディッシュに、ネオマイシン耐
性遺伝子を含んだ組換えMoMLVベクターの産生細胞であ
るPA317/β−19(日本医科大学島田教授より供与)を播
種し、ウシ胎児血清(ギブコ社製)10%含有DMEM(ギブ
コ社製)中で、80%コンフルエントまで通常の条件(37
℃、二酸化炭素濃度5%)で培養する。細胞が80%コン
フルエントまで培養した後、培地を交換し、12時間後に
組換えMoMLVベクターを含んだ培地を回収し、これをベ
クター原液とする。
実施例2:組換えMoMLVベクター溶液の調製および凍結乾
燥 実施例1で得られたベクター原液に、図1〜図3に記
載するアミノ酸、糖、またはこれらの組み合わせを添加
剤として、最終濃度5%または2.5%となるように加え
た。液体窒素で凍結後、凍結乾燥機(フィンアクア社
製)により、一昼夜凍結乾燥を行った。凍結乾燥品は使
用するまで−40℃に保管した。また、添加剤を加えない
ものも調製し、それをコントロールとして用いた。な
お、すべての添加剤は和光純薬社製のものを用いた。
実施例3:組換えMoMLVベクターの力価(遺伝子導入効
率)測定方法 直径6cmの細胞培養用ディッシュに、3T3細胞(大日本
製薬社製)を播種し、ウシ胎児血清(ギブコ社製)10%
含有DMEM(ギブコ社製)中で80%コンフルエントまで通
常の条件(37℃、二酸化炭素濃度5%)で培養を行っ
た。細胞が80%コンフルエントまで培養した後、力価測
定に用いた。
実施例2において得られた凍結乾燥品に注射用蒸留水
(大塚製薬製)を加え、凍結乾燥前と同容積のベクター
再懸濁液を調製した。得られたベクター再懸濁液10μl
とウシ胎児血清10%含有DMEM990μlを加えて混合し、
力価測定用ベクター溶液を調製した。80%コンフルエン
トまで培養した3T3細胞の培地を取り除き、そこに力価
測定用ベクター溶液1000μlを加え、通常の条件で培養
を行った。4時間後、ウシ胎児血清10%含有DMEM3mlを
加え、さらに24時間培養を継続した。その後、ネオマイ
シンのアナログであるG418(ギブコ社製)を800μg/ml
の濃度で含有するウシ胎児血清10%含有DMEMで培養を続
け、生成した薬物耐性コロニーの数を力価(cfu/ml)と
した。
実施例4:組換えMoMLVベクターの力価測定 各種添加剤を5%濃度で用いた場合の結果を図1に示
す。グルコース、グルタミン酸ナトリウム、マンニトー
ル、トレハロースにおいて力価が高いことが明らかとな
った。それらの2.5%添加時および2種類の添加剤を混
合して用いた場合の結果を図2および図3に示す。以上
の結果より、グルコースとグルタミン酸ナトリウムを添
加剤として用いることにより、高い力価を有するウイル
スベクターの凍結乾燥品が得られることが明らかとなっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 7/00 C12N 7/00 15/09 15/00 A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 48/00 A61K 9/14 A61K 35/76 A61K 47/00 - 47/48 A61K 31/70 C12N 7/01 C12N 15/68 C12N 15/86 BIOSIS(STN) CA(STN) MEDLINE(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グルタミン酸(またはそのナトリウム塩)
    とグルコースの組み合わせである添加剤を組換えウイル
    スベクターに添加し、凍結乾燥することからなる遺伝子
    導入製剤の製造方法。
  2. 【請求項2】各添加剤のベクター溶液に対する重量比が
    それぞれ1〜10%である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】請求項1の方法によって製造される遺伝子
    導入製剤。
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JP7-59261 1995-03-17
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009508866A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 メリアル リミテッド 凍結乾燥ワクチン用安定剤

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JP2009508866A (ja) * 2005-09-16 2009-03-05 メリアル リミテッド 凍結乾燥ワクチン用安定剤

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