JP3191655U - 釘抜き - Google Patents

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JP3191655U
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孝博 末▲陰▼
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【課題】梃子の原理で釘を抜くスペースがない場所の釘を抜くことができる釘抜きを提供する。
【解決手段】棒状の本体1の先端に、本体1の直線方向の前方に向けてV字状に開き、釘の頭部を係止する爪部2を形成する。本体1の基端部には、本体1の軸心を中心として本体1を回転駆動させるラチェット部5を設けるとともに、ラチェット部5には、本体1の軸心と直行する方向に棒状部材を差し込んでラチェット部5を介して本体1を回転させるための棒状部材との係合孔13を設ける。狭い場所に本体1の先端部を差し込んで、爪部2を釘の頭部に係合させ、本体基部の係合孔13に棒状部材を差し込んで往復回動させることによって本体1を回転させ、爪部2に係合させた釘を爪部2に巻き取るようにして抜く。
【選択図】図2

Description

本考案は、先端の爪に釘の頭部を係止させた状態で本体を起伏させるスペースがなく、梃子の原理で釘を抜くことができない場所の釘を抜くことができる釘抜きに関する考案である。
梃子の原理で釘を抜くスペースがない場所の釘、例えば屋根の瓦を固定する釘は、図6の示すように、瓦Aを固定している固定釘Cの上に次位の瓦Bが重なるように配置されるため、一般的なL字状に折曲させた釘抜きの爪を固定釘Cの頭部に係合させ、梃子の原理で固定釘を抜き取ることができない。また、瓦Aの表面を釘抜き工具の梃子の支点として利用する場合は、瓦が破損する可能性があった。
瓦を固定する固定釘の釘抜き手段として、特許文献1に示すように、円形筒状体の一端に固定釘の頭部を挟み込む割刃を形成し、円形筒状体の他端側に円形筒状体を長手軸まわりに回転させる回転操作部材着脱可能に備えた工具が提案されている。
実用新案登録第3162871号公報
瓦の固定釘は、従来の一般的な釘抜きによっては能率的に抜くことができない。
特許文献1に記載された工具では、円形筒状の工具の先端部を抜こうとする釘が存在する空間(狭い隙間)に挿入しなければならない。この時、割刃の部分が大径であるため、例えば瓦の固定釘を抜こうとする場合は、瓦と瓦の間をこじ開けて円形筒状体を挿入する必要があり作業が面倒であるとともに、円形筒状体そのものが邪魔になり、先端の割刃部を視認することができない。すなわち、割刃部に固定釘の頭部を係合させることが困難であるという欠点がある。また、円形筒状体を細長棒などで回転させる動作を安定的に行うのが困難であるという欠点があった。
上記従来技術の欠点に鑑み、本考案は本体を大きく動かして梃子の原理で抜くことができない狭い場所にある釘を、本体を長手方向の軸心を中心として回転させることによって、釘を巻き取るようにして、確実、かつ能率的に抜くことができる釘抜きを実現することを目的とする考案である。特に、釘を巻き取るために本体の回転操作を安定的に行うことができる釘抜きを実現することを目的とするものである。
請求項1記載の本考案は、棒状の本体1の先端に、本体1の直線方向の前方に向けてV字状に開き、釘3の頭部4を係止する爪部2を形成し、本体1の基端部に本体1の軸心を中心として本体1を回転駆動させるラチェット部5を設けるとともに、該ラチェット部5には、本体1の軸心と直行する方向に棒状部材を差し込んでラチェット部5を介して本体1を回転させるための棒状部材との係合手段を設けたことを特徴とする釘抜きである。
請求項2記載の本考案は、本体1の一部に、本体1の先端に形成する爪部2は、厚みが先端に向けて薄く尖った形状とすることである。
請求項3記載の考案は、本体1の一部に、本体1に対して空転する把持カバー6を設けることである。
請求項4記載の考案は、前記把持カバー6の装着構造であって、本体1の外径はラチェット部5を形成する基部を太径とし、本体1の中間位置に細軸部14を形成し、基部と細軸部14の間に遊回動可能で前方へ抜ける内径である筒状の把持カバー6を装着し、把持カバー6を装着した状態で前記細軸部14に着脱可能な抜け止め防止金具15を装着することである。
請求項1記載の本考案釘抜きによれば、狭い場所の内奥にある釘に対して、棒状の本体1を差し込み、先端に形成した爪部2に釘3の頭部4を係合させた状態で、本体1の基端部に設けたラチェット部5に棒状部材を差し込んで一定角度を往復回動させることによって本体1を一定方向に回転させ、爪部2に係合させた釘を爪部2に巻きつけるようにして抜くことができる。
このとき、本体1の先端に形成する爪部2を、先端に向けて薄く尖った形状に形成しておくことによって爪部2を釘の頭部に容易に係合させることができる。特に、釘の頭部と、釘が打ちつけられている部材との間に爪部2の先端を当接させ、本体の基端部をハンマーなどで打ち付けることによって、爪部を釘の頭部に容易に係合させることができる。
また、本体1の一部に、本体1に対して空転する把持カバー6を設けることによって、把持カバーを持って安定させた状態で本体1の回転操作を行うことができる。このとき、請求項4に記載のように本体1の中間位置に細軸部14を形成し、基部の太径部分と細軸部14の間に遊回動可能で前方へ抜ける内径である筒状の把持カバー6を装着し、細軸部14に着脱可能な抜け止め防止金具15を装着するによって、把持カバーの組み立てや交換を容易に行うことができる。
図1は、本考案釘抜きの実施形態を示す斜視図、 図2は、本本考案釘抜きの実施形態を示す正面図、 図3は、本考案釘抜きの実施形態を示す基部のみの縦断面図、 図4は、本体軸心と直交する方向のラチェット部分の縦断面図、 図4は、使用状態を示す正面図、 図5は、釘抜きの過程を示す断面図、 図6は、狭い場所の釘の一例を示す断面図である。
以下、本考案に係る釘抜きの実施形態を、添付の図面に基づいて説明する。
図1は、本考案釘抜きの締付工具の実施形態を示す斜視図、図2は、本考案釘抜きの締付工具の実施形態を示す正面図である。
図1、図2から理解されるように、本考案に係る釘抜きは、棒状の本体1の先端に、本体1の直線方向の前方に向けてV字状に開く爪部2を形成するとともに、本体1の基端部には、本体1の軸心を中心として本体1を回転駆動させるラチェット部5を設けている。ラチェット部5は、本体1の基端部に形成したラチェット凹所7と、該ラチェット凹所に装着するラチェット主体8と、ラチェット主体8に取付けるラチェット爪9、9で構成されている。
ラチェット爪9、9は、例えばラチェット主体8に形成したスリット状の溝にセットし、バネ10、10によって外方に付勢してラチェット凹所7の内周に形成した固定爪11に係合し、ラチェット主体8を一方向に回転することによって本体1を一方向に回転させラチェット主体8を他方向に回動させた場合は空転するように形成している。ラチェット爪9と固定爪11の係合(噛合)は、切り替えリング12によって選択し、右回転、左回転に切り替えることができるようにしている。例えば、図4に示すように複数のラチェット爪9、9をセットしておき、係合する爪を選択的に切り換える。ラチェット機構は、広く知られた機構であり、任意のラチェット機構を採用することができる。
ラチェット主体8には、本体1の軸心方向と直交する方向に係合孔13を穿設している。この係合孔13に棒状部材を挿入して強い力で本体1を回動させる。係合孔13に挿入する棒状部材は、専用のハンドルを用いることもできるが、レンチなどの工具の柄の先端を挿入することができるようにしておくと便利である。
本体1の中間位置には細軸部 14を形成するとともに、細軸部14よりも基方に本体1に対して空転する把持カバー6を装着している。すなわち、本体1の先方から把持カバー6を挿入し、細軸部14に抜け止め金具15を装着している。本体1に装着した把持カバー6は、遊回動可能であるとともに図3に示すように把持カバー6は、基部側に形成した太軸部16によって基方には移動しないようにし、細軸部14に装着した抜け止め金具15によって先方へは抜け出さない。このように、簡単な構造によって本体1に対して空転する把持カバー6を形成することができる。把持カバー6は、抜け止め金具15を取り外した状態で組み立て、あるいは交換することができる。
図2に示す実施形態では、抜け止め金具15に螺旋状の携行紐17を取付けている。携行紐17は、両端にフック18、18を取り付けてあり、例えば腰ベルトに係止しておき、作業中に落とすことなく、かつ円滑に作業を行うことができるようにしている。特に、高所作業を伴う瓦の固定釘の取り外しに際し、釘抜きを誤って落下させるような危険を回避することができる。
本体1の先端に形成する爪部2は、本体1の略直線方向の前方に向けてV字状もしくはU字状に開き、釘の頭部の下に挿入することができる形状であるとともに、厚みが先端に向けて薄く尖った形状(図1、図5参照)としている。
爪部2の先端を薄く形成することによって、瓦などの部材19に打ち付けられている釘3の、部材19と頭部4の間に比較的容易に爪部2を挿入することができる。
本考案に係る釘抜きによる釘抜きの過程を図6に基づいて説明する。まず、図6(a)に示すように部材19に打ち込まれている釘3の頭部4と部材19の間に、本考案釘抜きの爪部2を挿入する。この状態で、釘抜きの本体1、すなわち爪部2を回転させると、図6(b)に示すように爪部2の側縁を支点として90度折り曲げるようにして釘がある程度抜かれる。さらに爪部2を回転させると、図6(c)状態から図6(d)のように、爪部2に釘が巻き取られるようにして抜くことができる。
このように、本考案では、爪部2に釘3を巻き付けるように、釘を湾曲させるので、例えば、瓦の固定釘のように、比較的細くて長い釘の釘抜きに利用するのが好ましい。つまり、長い釘を梃子の原理で抜き取るのは困難であるが、本考案によれば、釘の長さに関係なく爪部2に巻き付けることができる。
図7は、瓦の取付け構造の一例を示すもので、屋根部材20の上に敷設した支持部材21の上に、固定するべき部材19である瓦を配置し、釘3によって支持部材21に打ちつけて部材19を固定している。釘3で固定した部材19の上には、次位の瓦(部材)が覆い被さるように敷設される。したがって、梃子の原理で抜く釘抜きでは、爪に釘を係合させることができない。
本考案では、図7に矢印で示すように部材19と部材19の隙間から、本体1の先端部分を差し込んで釘3の頭部4に爪部2を係合させ、本体1を起こすことなくその姿勢で本体1を回転させることによって、釘を抜くことができる。
釘3の頭部4に釘抜きの爪部2を係合させるには、例えば先端を薄く形成した爪部を釘の頭部4の下に当てて、ハンマーで釘抜きの基端を叩いて係合させることができる。
本体1を回転させるには、本体1の基端部に設けたラチェット部5の係合孔13にシノ等の棒状部材を挿入し往復回動させることによって本体1を回転させることができる。挿入する棒状物として、長寸の棒状部材、例えばレンチの柄などを利用することによって、小さな力で比較的太い釘を抜くことができる。
把持カバー6は、図3に示すように本体1の基部側の略半分の範囲に遊嵌合する筒状とし、基端部は本体1の基部の太軸に沿った形状の内孔を形成し、基部方向には抜け出さないようにしている。一方、本体1の中間位置には、細軸部14を形成し、該細軸部に抜け止め防止金具15を装着し把持カバー6が先方に抜け出さないようにしている。抜け止め防止金具15は着脱自在とし、把持カバー6を本体1に挿入した後に装着することによって、把持カバー6を簡単に装着し、また取り替えることができる。抜け止め防止金具15は、携行紐17の係止具として利用し、携行紐17のフック18を係止することができるようにしておくのが好ましい。
把持カバー6は、本体1に対して遊回動するため、図5に示すように、本体1基端のラチェット部5の係合孔13に棒状部材22を差し込んで本体1を回転させる際、把持カバー6を握り、本体1を手でしっかりと支えながら、安定した状態で棒状部材22による回動操作を行うことができる。
1…本体、 2…爪部、 3…釘、 4…頭部、 5…ラチェット部、 6…把持カバー、 7…ラチェット凹所、 8…ラチェット主体、 9…ラチェット爪、 10…バネ、 11…固定爪、 12…切替リング、 13…係合孔、 14…細軸部、 15…抜け止め金具、 16…太軸部、 17…携行紐、 18…フック、 19…部材、 20…屋根部材、 21…支持部材、 22…棒状部材。

Claims (4)

  1. 棒状の本体の先端に、本体の略直線方向の前方に向けてV字状に開き、釘の頭部を係止する爪部を形成し、本体の基端部に本体の軸心を中心として本体を回転駆動させるラチェット部を設けるとともに、該ラチェット部には、本体の軸心と直行する方向に棒状部材を差し込んでラチェット部を介して本体を回動させるための棒状部材との係合手段を設けたことを特徴とする釘抜き。
  2. 本体の先端に形成する爪部は、厚みが先端に向けて薄く尖った形状である請求項1記載の釘抜き。
  3. 本体の一部に、本体に対して空転する把持カバーを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の釘抜き。
  4. 本体1の外径はラチェット部を形成する基部を太径とし、本体1の中間位置に細軸部を形成し、基部と細軸部の間に遊回動可能で前方へ抜ける内径である筒状の把持カバーを装着し、把持カバーを装着した状態で前記細軸部に着脱可能な抜け止め防止金具を装着したことを特徴とする請求項3記載の釘抜き。
JP2014002091U 2014-04-22 釘抜き Expired - Lifetime JP3191655U (ja)

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JP3191655U true JP3191655U (ja) 2014-07-03

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