JP3190969U - コージェネ型薪ストーブ - Google Patents

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Abstract

【課題】薪材の燃焼による熱エネルギを、暖房用に加えて、発電及び給湯にも有効利用することが可能な、燃焼効率の高いコージェネ型薪ストーブを提供する。
【解決手段】高温部と低温部との間の温度差に基づいて起電力を発生する熱電素子にて構成される熱発電ユニット14を鋳鉄鋳物製のストーブ本体12に取り付けて、かかる高温部が薪材の燃焼によって生じる燃焼熱にて加熱せしめられるようにして、熱発電ユニット14において生じた起電力が取り出されるように構成する。そのような熱発電ユニット14の熱電素子における低温部に冷却室34を設け、そこに形成した冷却水の流入口36と流出口38を冷却水循環システム40に接続せしめて、冷却水循環システム40を通じて、冷却水が冷却室34内を循環されるようにすることによって、かかる冷却水の温度を上昇せしめ、所定温度の温水が形成されるように構成する。
【選択図】図1

Description

本考案は、コージェネ型薪ストーブに係り、特に、薪材の燃焼による熱エネルギを、暖房用としてのみならず、発電及び給湯にも有効利用することが出来るコージェネ型薪ストーブに関するものである。
古くから、各家庭や店舗等においては、暖房装置の一つとして、森林の間伐材等から得られる薪材等を燃料として用いて、その燃焼によって暖房を行なう薪ストーブが、用いられてきている。この薪ストーブの燃料となる薪材は、化石燃料に代わる木質バイオマスの一つであり、また化石燃料等とは異なり、再生産が可能な資源であるところから、それを活用することは、大量生産・大量消費型の生活様式を見直し、資源の循環的且つ効率的な利用を進め、環境に対する負荷の小さな経済社会を築いていくために重要な役割を担うものであると考えられ、今日、薪ストーブの価値が、改めて見直されている。
ところで、薪ストーブとしては、従来から、例えば、特開2007−285660号公報(特許文献1)にも指摘されているように、白金触媒の如き燃焼触媒を用いたり、内部構造に工夫を加えたりして、その燃焼効率を高めるべく、各種の構造のものが提案されてきているのであるが、未だ充分な燃焼効率が得られていないのが現状である。このような状況の一因として、薪ストーブにおいては、その構造上、薪材の燃焼によって生じた熱エネルギが、煙突を通じて屋外に排出されてしまうことが挙げられる。
一方、そのような薪ストーブは、電力が供給されなくても使用可能である点からも、注目度が高まっており、例えば、特開2013−190195号公報(特許文献2)においては、木質ペレット(薪でも可)を燃焼材料とする燃焼装置[ペレット(薪)ストーブ]であって、かかる燃焼材料の燃焼室内での燃焼に伴なって生じる燃焼温度により加熱すると共に、燃焼室の外部温度で冷却することにより発生する温度差に基づき発電を行なう熱発電モジュールを有するものが、明らかにされている。そして、これによって得られる熱発電力を、ペレット供給装置等の電動駆動手段を駆動するための電力として利用することで、化石燃料等を燃焼して作り出される商用電源を用いることなく、燃焼装置を稼動することが可能になるとされている。
しかしながら、そのような構造を有する薪ストーブにあっては、熱発電モジュールの冷却が、燃焼室の外部温度により行なわれる、所謂空冷構造であるところから、充分な冷却効果が得られず、熱発電モジュールにおいて温度差を大きくすることが困難となり、そのために発電される電力が小さくなってしまう恐れがある。なお、かかる冷却効果を高めるための手法として、放熱フィンに加えてヒートパイプを用いることが明らかにされているが、新たな部品を追加することにより、装置全体のコストが高騰してしまうという新たな問題を惹起することとなる。また、熱発電モジュールを用いた発電機構のみでは、薪ストーブにおいて、充分に高い燃焼効率を得ることは困難であったのである。
このように、従来から提案され、また市販されている各種の薪ストーブに対しては、より一層の性能(燃焼効率)の向上が望まれているのであり、更に、災害時等において、電力やガス等の供給が停止してしまった場合でも使用可能な機器として、暖房機能のみに止まらない多機能化が要求されているのである。
特開2007−285660号公報 特開2013−190195号公報
ここにおいて、本考案は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、薪材の燃焼による熱エネルギを、暖房用に加えて、発電及び給湯にも有効利用することが可能な、燃焼効率の高いコージェネ型薪ストーブを提供することにある。
そして、本考案は、上記した課題又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また以下に記載の各態様は、任意の組み合わせにおいても、採用可能である。なお、本考案の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の技術思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) 高温部と低温部との間の温度差に基づいて起電力を発生する熱電素子にて構成される熱発電ユニットを鋳鉄鋳物製のストーブ本体に取り付けて、かかる高温部が該ストーブ本体の燃焼室内での薪材の燃焼によって生じる燃焼熱にて加熱せしめられるようにして、該熱発電ユニットにおいて生じた起電力が取り出されるように構成すると共に、該熱発電ユニットの前記熱電素子における低温部を冷却水にて冷却せしめる冷却室を設け、更に該冷却室に形成した冷却水の流入口と流出口を冷却水循環システムに接続せしめて、該冷却水循環システムを通じて、冷却水が該冷却室内を循環されられるようにすることによって、かかる冷却水の温度を上昇せしめ、所定温度の温水が形成されるように構成したことを特徴とするコージェネ型薪ストーブ。
(2) 前記熱発電ユニットの複数が前記ストーブ本体の所定部位にそれぞれ取り付けられると共に、それら熱発電ユニットに設けられた前記冷却室が、前記冷却水循環システムに対して直列に接続されて、冷却水がそれら熱発電ユニットのそれぞれの冷却室に順次流通せしめられるように構成して、冷却水の温度が上昇させられ得るようになっている前記態様(1)に記載のコージェネ型薪ストーブ。
(3) 前記熱発電ユニットにおいて発生した起電力を蓄電する蓄電装置が装備され、かかる蓄電装置から外部に所定電圧の電力が供給されるようになっている前記態様(1)又は前記態様(2)に記載のコージェネ型薪ストーブ。
(4) 前記冷却水循環システムが、冷却水循環ポンプを備え、該冷却水循環ポンプが前記熱発電ユニットにおいて発生せしめられる起電力にて駆動されるようになっている前記態様(1)乃至前記態様(3)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
(5) 前記冷却水循環システムが、冷却水の循環流路上に貯水タンクを備え、前記冷却室への循環によって温められた冷却水が該貯水タンクに収容されるようになっている一方、該貯水タンクから温水を取り出し得る取出手段が設けられている前記態様(1)乃至前記態様(4)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
(6) 前記熱発電ユニットの前記熱電素子における高温部に対して、前記ストーブ本体内に露呈されて、前記薪材の燃焼熱に晒される複数のフィンを一体的に有する吸熱部材が取り付けられている前記態様(1)乃至前記態様(5)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
(7) 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体の天井部の所定部位に少なくとも配設されている前記態様(1)乃至前記態様(6)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
(8) 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体内に設けられた未燃焼ガスの燃焼触媒の上方に位置する天井部位に少なくとも配設されている前記態様(1)乃至前記態様(7)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
(9) 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体に設けられた燃焼ガス排出用の煙突に対して、更に配設されている前記態様(1)乃至前記態様(8)の何れか1つに記載のコージェネ型薪ストーブ。
このように、本考案に従うコージェネ型薪ストーブにあっては、ストーブ本来の暖房機能に加えて、高温部と低温部との間の温度差に基づいて起電力を発生する熱電素子にて構成される熱発電ユニットが、伝熱性の良好な鋳鉄鋳物製のストーブ本体に取り付けられて、かかる高温部が、ストーブ本体の燃焼室内での薪材の燃焼によって生じる燃焼熱にて加熱せしめられるようになっているところから、薪材の燃焼熱を有効に利用して、効率的に起電力を生ぜしめ得る機能を発揮させることが出来ることとなるのである。
しかも、そのような熱発電ユニットの熱電素子における低温部には、冷却室が設けられて、かかる低温部が、冷却室内を循環せしめられる冷却水にて冷却されるようになっているところから、低温部が所謂水冷構造により効果的に冷却され得ることとなるのであり、このことからしても、起電力をより一層有利に生じさせることが可能となっている。
そして、本考案にあっては、冷却室に形成された冷却水の流入口と流出口が、冷却水循環システムに接続せしめられて、かかる冷却水循環システムを通じて、冷却水が冷却室内を循環せしめられることにより、熱発電ユニットとの熱交換によって冷却水の温度が効果的に上昇せしめられ得て、所定温度の温水が形成せしめられる機能も発揮されるようになっている。即ち、薪材の燃焼によって生じる燃焼熱が、また、温水の形成にも有効に利用され得ることとなるのであり、以て、薪材の燃焼効率を更に有利に高めることが可能となるのである。
本考案に従うコージェネ型薪ストーブのシステムの一例を概略的に示す説明図である。 図1に示されるコージェネ型薪ストーブに用いられる熱発電ユニットを概略的に示す部分断面斜視説明図である。 図2におけるA−A断面拡大説明図である。 図1に示されるコージェネ型薪ストーブを一部の構成を省略して示す正面説明図である。 図1に示されるコージェネ型薪ストーブを一部の構成を省略して示す背面説明図である。 図4におけるB−B断面説明図である。 図6におけるC−C断面拡大説明図である。 図6におけるD−D断面拡大説明図である。
以下、本考案を更に具体的に明らかにするために、本考案の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本考案に従うコージェネ型薪ストーブの実施形態の一つについて、その構成が、概略的に示されている。そこにおいて、コージェネ型薪ストーブ10は、鋳鉄鋳物製のストーブ本体12を備え、かかるストーブ本体12の所定部位に、複数(ここでは、2つのみ図示)の熱発電ユニット14が取り付けられている。
ここで、本実施形態において用いられる熱発電ユニット14は、図2及び図3に示されるように、両端部(図2及び図3における上下方向の両端部、即ち低温部16a、18aと高温部16b、18bとの間)の温度差に基づいて起電力(電位差)を生ずる2種類の熱電素子16、18を有しており、具体的には、複数のp型熱電素子(p型熱電材料)16と複数のn型熱電素子(n型熱電材料)18とが交互に配置されたモジュール(ユニット)として、構成されている。
より具体的には、1個のp型熱電素子16とこれに隣接する1個のn型熱電素子18の上部(低温部16a、18a)に、これらの熱電素子16、18間を接続する金属板材からなる低温側電極部材20が配置される一方、1個のn型熱電素子18とこれに隣接する1個のp型熱電素子16の下部(高温部18b、16b)に、これらの熱電素子18、16間を接続する金属板材からなる高温側電極部材22が配置されている。即ち、低温側電極部材20と高温側電極部材22とが素子1個分だけ横にずれた状態で設けられるようにして、複数のp型熱電素子16と複数のn型熱電素子18とが電気的に直列に接続されているのである。
そして、複数の低温側電極部材20の上部には、矩形平板形状の低温側基板24が配置され、複数の低温側電極部材20が、それぞれ、その上面(各熱電素子16、18と接合される面とは反対側の面)において、低温側基板24に接合されていると共に、複数の高温側電極部材22の下部には、矩形平板形状の高温側基板26が配置され、複数の高温側電極部材22が、それぞれ、その下面(各熱電素子16、18と接合される面とは反対側の面)において、高温側基板26に接合されている。ここで、低温側及び高温側基板24、26は、熱伝導性に優れると共に、絶縁性を有する、アルミナや窒化アルミニウム等からなるセラミックス基板で構成されることが好ましい。
このように、低温側及び高温側基板24、26にて、複数の低温側及び高温側電極部材20、22が支持されると共に、複数の熱電素子16、18が挟持されることにより、熱発電ユニット14が構成されているのである。
図1のコージェネ型薪ストーブにおいては、そのような熱発電ユニット14の複数が、ストーブ本体12の所定位置に取り付けられていることにより、各熱発電ユニット14において、そのストーブ本体12側部分(高温側基板26)が加熱せしめられて、起電力が生じるようになっているのである。また、それら複数の熱発電ユニット14は、互いに直列に接続されて、コージェネ型薪ストーブ10に装備された蓄電装置28に接続されている。これにより、複数の熱発電ユニット14において発生した起電力が蓄電装置28に蓄電される一方、かかる蓄電装置28から、後述する冷却水循環ポンプ30や外部の電力使用装置へ、所定電圧の電力が供給され得るようになっているのである。なお、蓄電装置28としては、公知の各種の蓄電装置が採用可能であって、例えば、電界コンデンサや鉛蓄電池、リチウムイオン電池等が適宜に選択されて用いられる。
また、複数の熱発電ユニット14のストーブ本体12側とは反対側の部分(低温側基板24)には、それぞれ、冷却ジャケット32が取り付けられている。この冷却ジャケット32には、その内部に、冷却水が流通せしめられる冷却室34が設けられていると共に、冷却水の流入口36及び流出口38が形成されている。そして、冷却水の流れ(循環)に対して最上流に位置する流入口36及び最下流に位置する流出口38が、冷却水循環システム40に接続されている。即ち、ここでは、冷却水循環システム40には、冷却水循環ポンプ30と貯水タンク42が備えられており、冷却水の流れに対して上流側に位置する冷却ジャケット(図1における左側の冷却ジャケット)32の流入口36が冷却水循環ポンプ30の吐出部側に接続されると共に、下流側に位置する冷却ジャケット(図1における右側の冷却ジャケット)32の流出口38が貯水タンク42を介して冷却水循環ポンプ30の吸込部側と接続されている。なお、この冷却水循環ポンプ30は、ここでは、蓄電装置28から供給される電力により駆動せしめられるようになっている。
このようにして、冷却水循環システム40を通じて、冷却水が複数の熱発電ユニット14のそれぞれの冷却室34に順次流通せしめられるようにして循環させられるようになっていることにより、各熱発電ユニット14との熱交換によって、かかる冷却水の温度が上昇せしめられ、所定温度の温水が形成されることとなる。そして、温められた冷却水(温水)が貯水タンク42に収容されるようになっている一方、貯水タンク42には、温水を取り出し得る取出手段(図示せず)が設けられており、所定温度の温水が外部に供給されることとなる。なお、冷却水の枯渇を防止するために、貯水タンク42に対しては、取り出された温水と同量の冷却水が外部から補給されるようになっている。
ところで、本実施形態に係るコージェネ型薪ストーブ10の、更に具体的な構造が、図4乃至図6に示されている。それらの図において、ストーブ本体12は、前面部位(図6において左側部位)を構成する開口部44を有する矩形枠体形状の前壁46と、背面部位(図6において右側部位)を構成する後壁48と、側面部位を構成する、左側壁50及びこの左側壁50と対向して配置される右側壁52(図6においては図示せず)とが一体となって形成された、前面部分が大きく開口した矩形筒形状を呈する鋳鉄鋳物製のストーブ本体胴部54を有している。
なお、ストーブ本体12において、その前面部位には、図6から明らかな如く、前壁46の左側部位に、開口扉56が、蝶番58、58を介して、開閉自在に取り付けられている。この開口扉56は、図4に示されるレバー60を操作することによって開閉することが出来、開口扉56が閉じられた状態において、前壁46の開口部44が閉塞される。なお、開口扉56には、耐熱性のガラス等からなる、透明な覗窓62が配設されており、外部からストーブ本体12の内部が視認出来るようになっている。また、ストーブ本体12の右側面部位には、蝶番64、64(図5参照)を介して回動可能とされた作業扉66が設けられており、開閉レバー68を操作することによって、作業扉66を回動させて、右側壁52に設けられた薪材補充口(図示せず)を開放することが出来るようになっている。これにより、ストーブ本体12においては、前壁46に設けられた開口部44のみならず、かかる薪材補充口を通じても、薪材の補充等の作業を行なうことが出来るようになっている。
また、ストーブ本体胴部54上には、図6に示される如く、ストーブ本体12の天井面部位(図において上側部位)を構成する天井壁70が載置されて、固設されると共に、そのようなストーブ本体胴部54が、ストーブ本体12の底面部位(図において下側部位)を構成する矩形平板状の底壁72上に、固設せしめられている。このようにして、ストーブ本体12は、全体としてボックス形状乃至矩形箱形形状を呈し、その内部に、前壁46(及び開口扉56)、後壁48、左側壁50、右側壁52(及び作業扉66)、天井壁70並びに底壁72によって囲まれる内部空間74が、形成されることとなるのである。
さらに、ストーブ本体12には、その上面(天井壁部位)の意匠性を高めるべく、天井壁70の上部に天蓋板76が配設されていると共に、かかるストーブ本体12は、底壁72の下部に配設された四つの脚78、78、78、78によって支持されるようになっている。また、このストーブ本体12の上部には、燃焼ガスを排出するための煙突80が設けられており、後壁48の中央上部部位に連結された円筒形状の排気口82によって、ストーブ本体12と煙突80とが連通せしめられている。
更にまた、図6に示されるように、そのようなストーブ本体12の内部空間74には、かかるストーブ本体12の内部空間74を二つに仕切るようにして、第一の仕切板84及び第二の仕切板86が配設されている。ここで、第一の仕切板84は、ストーブ本体12の内部空間74内において略水平方向全面に延びると共に、その前後端部において、ストーブ本体胴部54から突出する取付部88、90に、ボルトにて固定されている。また、第一の仕切板84には、円筒形状を呈し、且つ下端部に円環形状の燃焼触媒載置フランジ92が形成された燃焼触媒載置部94が2つ(図6においては1つのみ示す)設けられており、それぞれに、未燃焼ガスの燃焼触媒96が載置されている(図7参照)。なお、この燃焼触媒96としては、公知のものが適宜に用いられ、例えばメタルハニカムに白金、パラジウム等の貴金属やそれらの硝酸塩、塩化物等を担持させたものが、用いられることとなる。そして、このような貴金属等の触媒作用により、250〜350℃の比較的低温にて、未燃焼ガス(有機成分)を燃焼(酸化分解)させることが出来るようになっているのである。
加えて、第一の仕切板84の下方に所定距離を隔てた位置には、第二の仕切板86が、ストーブ本体12の内部空間74内において、略水平方向の全面に延びると共に、その前後端部において、ストーブ本体胴部54から突出する取付部88、98にボルト固定及び載置されて、配設されている。また、第二の仕切板86の前側部分には、長手矩形孔形状の二次空気吹出口100が形成され、更に第二の仕切板86の、上記した燃焼触媒載置部94、94に対応する部分には、かかる燃焼触媒載置部94と略同等の径を有する円孔102、102が設けられて、それら円孔102、102に、第一の仕切板84の燃焼触媒載置部94、94が嵌め込まれるようになっている(図7参照)。これによって、第一の仕切板84と第二の仕切板86との間に形成される空間が二次空気通路104とされ、ストーブ本体12(ストーブ本体胴部54)の後壁48に設けられた二次空気導入口106に連通せしめられると共に、二次空気吹出口100を通じて、ストーブ本体12の内部空間74に連通せしめられることとなる。
このように、第一及び第二の仕切板84、86によって、ストーブ本体12の内部空間74が、下側燃焼室108と上側燃焼室110とに仕切られているのであり、ここでは、下側燃焼室108と上側燃焼室110とが、燃焼触媒96、96を通じて連通せしめられている。
なお、図6に示されるように、下側燃焼室108内においては、第二の仕切壁86より下方に所定の間隔を隔てて、ストーブ本体12の背面側から前面側に向かって延出するように、邪魔板112が配設されている。かかる邪魔板112は、ステンレス等の金属製の板材からなり、平面視で長手矩形形状を呈すると共に、前端部、左右側端部及び後端部が垂直方向上方に折り曲げられており、そのような左右側端部において、ストーブ本体12(ストーブ本体胴部54)にボルトで固定されている。この邪魔板112によって、燃焼触媒96、96が、下側燃焼室108内において生じる火炎から遮蔽されることとなるところから、燃焼触媒96の劣化が有利に抑制乃至は回避され、その耐久性が向上せしめられ得ると共に、後述するように、下側燃焼室108内で生じた一次燃焼ガスが、直接、燃焼触媒96に導入されてしまうのを防止し得るようになっているのである。
ここで、かくの如き構造を有するストーブ本体12における燃焼形態について、簡潔に説明するならば、以下の如くなる。即ち、先ず、下側燃焼室108内において、底壁72上に配設された耐熱性の鋳鉄等からなるゲタ形状の薪材載置板114上に載置された薪材116に点火すると、前壁46の下側部位に設けられた一次空気導入孔118を通じて外部から一次空気が供給されることにより、薪材116の一次燃焼が行なわれる。ここで、かかる一次燃焼においては、空気が不足していることにより、薪材116の一部の不完全燃焼が惹起され、未燃焼ガスを含む一次燃焼ガスが発生する。
そして、そのような一次燃焼ガスは、下側燃焼室108の上部に移動すると共に、第二の仕切板86の前側部分に設けられた二次空気吹出口100から供給される二次空気と接触・混合せしめられることによって、かかる一次燃焼ガスに含まれる未燃焼ガスの二次燃焼が、行なわれるのである。
次いで、そのような二次燃焼の後、なお残存する未燃焼ガスや二次空気を含む二次燃焼ガスは、邪魔板112と第二の仕切板86との間に形成された隙間から、第一の仕切板84に設けられた燃焼触媒配置部94、94に配設せしめられた燃焼触媒96、96を通じて、上側燃焼室110に導かれることとなる。その際、燃焼触媒96、96によって、未燃焼ガスを含む二次燃焼ガスが、更に、三次燃焼せしめられて、未燃焼ガスが可及的に完全燃焼せしめられるようになるのである。そして、上側燃焼室110が、前記した排気口82を介して煙突80と連通せしめられていることにより、燃焼ガスが、最終的に外部に排出されるようになっている。なお、本実施形態において、薪材116の燃焼熱とは、一次燃焼によって生じる熱のみでなく、二次乃至は三次燃焼によって生じる熱をも含むものである。
そして、本実施形態にあっては、このような内部空間74(下側燃焼室108及び上側燃焼室110)内において、薪材116の燃焼による燃焼熱が発生せしめられるストーブ本体12に対して、図4及び図5に示されるように、熱発電ユニット14と冷却ジャケット32と吸熱部材(後に詳述)120とが一体的に組み付けられて構成されたコージェネモジュール122の複数(ここでは、9つ)が、所定位置において取り付けられているのである。即ち、ここでは、複数のコージェネモジュール122A〜122Iが、ストーブ本体12の底壁72に2つ(122A、122B)、左側壁50に1つ(122C)、後壁48に2つ(122D、122E)、右側壁52に1つ(122F)、天井壁70に2つ(122G、122H)、煙突80に1つ(122I)取り付けられている。なお、以下、各部材を示す符号に付した末尾のA〜Iは、コージェネモジュール122A〜122Iに対応する部材であることを示すものとする。
また、ここでは、それらコージェネモジュール122A〜122Iを構成する熱発電ユニット14A〜14Iが、互いに直列に接続される(配線は省略)と共に、両端部の熱発電ユニット(図5における熱発電ユニット14A及び熱発電ユニット14I)が、蓄電装置(28)に接続されている(図1参照)。
さらに、それらコージェネモジュール122A〜122Iを構成する冷却ジャケット32A〜32Iも、ステンレス製の冷却水循環配管124を介して、互いに直列に接続されている。即ち、冷却ジャケット32Aの流出口38と冷却ジャケット32Bの流入口36とが、冷却水循環配管124を介して接続されており、以降、順に冷却ジャケット32B〜32Hの各流出口38が、冷却ジャケット32C〜32Iの流入口36に接続されているのである。また、冷却ジャケット32Aの流入口36が、図1に示される如く、冷却水循環ポンプ30に接続される一方、冷却ジャケット32Iの流出口38が、図1に示される如く、貯水タンク42に接続されている。このようにして、冷却水の流れに対して最上流に位置する流入口36と最下流に位置する流出口38が、冷却水循環システム40に接続されているのである。なお、各冷却水循環配管124は、ここでは、可撓性を有する波状管(蛇腹管)にて構成されており、これによって任意の方向に曲げることが出来るようになっている。
ここにおいて、かかるストーブ本体12に取り付けられたコージェネモジュール122の構造について、更に具体的に説明するならば、図7に示されるように、ストーブ本体12の周壁である天井壁70に取り付けられているコージェネモジュール122Gは、金属製の吸熱部材120Gを備えており、かかる吸熱部材120Gは、矩形厚板形状を呈する厚板部126と、その周縁部から外方に向かって延びる所定幅を有する取付フランジ部128とを有している。そして、かかる厚板部126のストーブ本体12の内部空間74側の面(図7における下面)には、複数のフィン130が、ストーブ本体12の内部空間74に向かって所定高さで延びるようにして、一体的に形成されている。
また、ストーブ本体12の天井壁70には、厚板部126の外形形状と同等乃至はそれより僅かに大きい内周面形状を有する矩形孔形状の貫通孔132が形成されており、そこに、吸熱部材120Gの厚板部126が嵌め込まれると共に、天井壁70の上面に取付フランジ部128が取り付けられている。なお、天蓋板76のコージェネモジュール122Gの配設位置に対応する部分には、かかるコージェネモジュール122Gを構成する吸熱部材120G(取付フランジ部128)の外形形状より大きい孔134が形成されており、天蓋板76と吸熱部材120Gとが干渉しないようになっている。このようにして、吸熱部材120(120G)は、そこに一体的に形成された複数のフィン130が、ストーブ本体12の内部空間74内に露呈され、薪材116の燃焼熱に晒されるような状態で、ストーブ本体12に取り付けられているのである。
そして、吸熱部材120(120G)のストーブ本体12の外部側の面(図7における上面)上には、熱発電ユニット14(14G)が、高温側基板26が吸熱部材120(120G)側になるようにして配置されており、更に、かかる熱発電ユニット14(14G)の上部(低温側基板24)に、冷却ジャケット32(32G)が配設されているのである。
ところで、冷却ジャケット32(32G)は、図7に示される如く、金属薄板からなる矩形扁平箱体形状を呈し、その内部空間が冷却水が流通せしめられる冷却室34とされている。更に、短円筒形状の流入口36及び流出口38が冷却室34内に連通するように立設されており、その外周面が雄ネジ部136とされている。ここで、それら流入口36及び流出口38に接続される各冷却水循環配管124の端部には、フランジ部138が形成されており、雄ネジ部136に袋ナット140が締め付けられることにより、流入口36及び流出口38と各冷却水循環配管124との間のシール性が確保されている。かくして、冷却水は、流入口36を通じて冷却室34内に導入されると共に、流出口38を通じて冷却室34から排出されるようにして、冷却室34内を流通せしめられることとなる。これにより、比較的薄い冷却室34の壁面を介して、冷却水と熱発電ユニット14(14G)との間の熱交換が、行なわれるようになるのである。
なお、ストーブ本体12の天井面部位(天井壁70)には、コージェネモジュール122Gと同様の構造を有するコージェネモジュール122Hが取り付けられており、それら天井壁70に取り付けられた二つのコージェネモジュール122G、122Hは、ストーブ本体12の内部空間74内において第一の仕切板84に載置された、二つの燃焼触媒96、96の直上の対応する位置に、それぞれ、配設されるようになっている。
また、図4乃至図6から明らかなように、他のコージェネモジュール122A〜122Fは、前記したコージェネモジュール122G及び122Hに対して、ストーブ本体12の各壁面部位への取り付け形態において若干の相違があるものの、それ以外の基本的な構造については略同様とされている。それ故、本実施形態のコージェネモジュール122A〜122Fに関しては、詳細な説明を省略することとし、図4乃至図6に示されている部位及び部材についても、先に詳述したコージェネモジュール122G及び122Hと同様な構造の部分には、同一の符号を付して、その詳細な説明は省略することとする。
さらに、本実施形態においては、ストーブ本体12の上部に設けられた燃焼ガス排出用の煙突80に対しても、コージェネモジュール122Iが配設されている。このコージェネモジュール122Iにおいても、基本的な構造は、前記したコージェネモジュール122A〜122Hと略同様とされているのであるが、図8に示されるように、ここでは、吸熱部材120I(厚板部126)が、全体として煙突80の壁面に沿った湾曲板形態とされて、煙突80の壁面に形成された貫通孔132に嵌め込まれている。そして、そのように湾曲板形態を呈する厚板部126から、複数のフィン130が、煙突80内に向かって延びるように一体的に形成されることにより、かかる複数のフィン130が、煙突80内に露呈され、煙突80を通じて排出される燃焼ガスに晒されるようにされると共に、煙突80の内周面の断面積が縮小されることなく、確保されているのである。
なお、かかるコージェネモジュール122Iにあっては、冷却ジャケット32Iの熱発電ユニット14Iと接する壁面部位が、吸熱部材120Iに沿った形態で湾曲せしめられており、熱発電ユニット14Iが、吸熱部材120Iと冷却ジャケット32Iとの間で、湾曲せしめられた形態にて挟持されている。そして、冷却ジャケット32Iの両側面(図8における上下側面)には、第一の取付板142、142がボルトにて取り付けられる一方、煙突80の外周面の一部(図8における左側半周部)には、断面U字形状の第二の取付板144が、断熱材146を介して、配置されており、それら第一及び第二の取付板142、144の対向部位に形成されたフランジ部にて、ボルト及びナットにて連結されて、コージェネモジュール122Iが、煙突80の所定位置に固設されている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、ストーブ本来の暖房機能に加えて、高温部16b、18bと低温部16a、18aとの間の温度差に基づいて起電力を発生する熱電素子16、18にて構成される熱発電ユニット14が、吸熱部材120を介して、伝熱性の良好な鋳鉄鋳物製のストーブ本体に取り付けられて、かかる高温部16b、18bが、ストーブ本体12の内部空間74(下側燃焼室108及び上側燃焼室110)内での薪材116の燃焼によって生じる燃焼熱にて、効果的に加熱せしめられるようになっているところから、薪材116の燃焼熱を有効に利用して、効率的に起電力を生ぜしめ得る機能を発揮させることが出来ることとなるのである。
また、ここでは、吸熱部材120(厚板部126)のストーブ本体12の内部空間74側の面から、複数のフィン130が、ストーブ本体12の内部空間74に向かって延びるようにして一体的に形成されているところから、吸熱部材120におけるストーブ本体12の内部空間74に晒される表面積が、効果的に大きくされている。このため、薪材116の燃焼熱を有利に吸収して、熱発電ユニット14の高温側基板26(熱電素子16、18の高温部16b、18b)を効率的に加熱することが可能となり、以て、起電力をより有利に生じさせることが可能となっているのである。
しかも、そのような熱発電ユニット14の低温側基板24(熱電素子16、18における低温部16a、18a)に対して、冷却ジャケット32が取り付けられて、かかる低温側基板24(低温部16a、18a)が、冷却ジャケット32の冷却室34内を循環せしめられる冷却水にて冷却されるようになっており、これによって、低温部16a、18aが、所謂水冷構造により効果的に冷却され得ることとなるのであり、このことからしても、起電力をより一層有利に生じさせることが可能となっている。
さらに、各熱発電ユニット14A〜14Iにおいて発生した起電力が、ここでは、一旦、蓄電装置28に蓄えられ、かかる蓄電装置28から、冷却水循環ポンプ30やコージェネ型薪ストーブ10外の電気機器に所定の電圧の電力が供給され得るようになっているところから、それら熱発電ユニット14A〜14Iの発電状況によって、出力される電力が変動してしまうということが、有利に阻止され得ることとなる。
そして、本実施形態にあっては、冷却ジャケット32Aに形成された冷却水の流入口36と、冷却ジャケット32Iに形成された冷却水の流出口38が、冷却水循環システム40に接続せしめられて、かかる冷却水循環システム40を通じて、冷却水が各冷却ジャケット32A〜32Iの冷却室34内を循環せしめられるようになっており、これにより、各熱発電ユニット14A〜14Iとの熱交換によって冷却水の温度が効果的に上昇せしめられ得て、所定温度の温水が形成せしめられる機能も発揮されるようになっている。即ち、薪材116の燃焼によって生じる燃焼熱が、また、温水の形成にも有効に利用され得ることとなるのであり、以て、薪材116の燃焼効率を更に有利に高めることが可能となるのである。
なお、それら冷却ジャケット32A〜32Iは、ここでは、冷却水循環システム40に対して直列に接続されて、冷却水が各冷却室34に順次流通せしめられるように構成されているところから、冷却水の温度が効率的に上昇させられ得るようになっており、温水をより有利に形成することが出来るようになっている。
また、本実施形態の如く、冷却水循環ポンプ30が、蓄電装置28からの電力、即ち各熱発電ユニット14A〜14Iにおいて発生せしめられ、取り出された起電力によって駆動せしめられるようにすることによって、コージェネ型薪ストーブ10全体を、外部から電力を供給することなく、駆動せしめることが可能となるのであり、以て、災害時等において、電力やガス等の供給が停止してしまった場合でも、暖房機能のみに止まらない多機能を発揮する機器として、使用することが出来るのである。
ここで、本実施形態においては、2つのコージェネモジュール122G、122Hが、ストーブ本体12の天井壁70に取り付けられており、更に、それらコージェネモジュール122G、122Hが、ストーブ本体12の内部空間74に設けられた未燃焼ガスの燃焼触媒96、96の上方に、それぞれ配置されているが、このような配設形態の採用によって、燃焼触媒96、96にて三次燃焼せしめられた燃焼ガスの熱により、熱発電ユニット14G、14Hの各高温側基板26(熱電素子16、18の高温部16b、18b)を有利に加熱することが出来ると共に、そのような熱発電ユニット14G、14Hとの熱交換により、冷却ジャケット32G、32H内を流通せしめられる冷却水を有利に加熱することが可能となり、以て、薪材116の燃焼効率をより一層有利に高めることが可能となるのである。
さらに、ストーブ本体12の上部に設けられた煙突80に対しても、コージェネモジュール122Iが配設されているところから、従来は廃棄されるのみであった煙突80内の燃焼ガスの熱エネルギを有効に利用することが出来ることとなる。また、本実施形態においては、吸熱部材120Iに一体的に形成された複数のフィン130が、煙突80の内周面の断面積を極端に縮小することがないような形態にて設けられているところから、コージェネモジュール122Iの配設により自然なドラフト(燃焼ガスの流れ)が妨げられることが、有利に防止されている。
なお、本実施形態においては、冷却水が、冷却ジャケット32A〜32Iの順に循環(流通)せしめられるようになっているところから、前記したように、比較的高温となるストーブ本体12の天井面部位(天井壁70)に配設された冷却ジャケット32G、32Hが、冷却水の流れに対して比較的下流側とされている。このため、かかる冷却ジャケット32G、32Hよりも上流側に位置する冷却ジャケット32A〜32Fにおいて、熱発電ユニット14A〜14Fの冷却を有利に行なうことが出来る。
以上、本考案の具体的な構成について詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであって、本考案は、上記した記載によって、何等の制約をも受けるものではないことが理解されるべきである。
例えば、熱発電ユニット14は、例示の如き吸熱部材120を介することなく、ストーブ本体12の所定位置に直接に取り付けられていても何等差支えない。即ち、ストーブ本体12の壁面部位に貫通孔132を形成することなく、熱発電ユニット14をストーブ本体12の外側壁面に直接に取り付けるようにしてもよいのである。この場合であっても、ストーブ本体12が伝熱性の良好な鋳鉄鋳物製であるところから、熱電素子16、18の高温部16b、18bが有利に加熱され、起電力が効率的に生ぜしめられることとなる。なお、ここで、熱発電ユニット14の取付部位に対応するストーブ本体12の内壁面部位に、複数のフィンを有する吸熱部材を別途取り付けることで、かかるストーブ本体12の壁面部位において有利に薪材116の燃焼熱を吸収し、熱発電ユニット14を効果的に加熱することも可能である。
また、熱発電ユニット14は、例示の形態に何等限定されるものではなく、例えば、p型熱電素子16又はn型熱電素子18の何れか一方を複数用いて構成することも可能であり、更に、p型熱電素子16又はn型熱電素子18の何れか一方を単体で用いて構成することも可能である。なお、一の熱発電ユニット14において、p型熱電素子16及びn型熱電素子18の複数を前記した実施形態の如く配置することで、それらを直列に接続することが出来、有利に電圧を高めることが出来る。
そして、温水の取り出しについて、ここでは、例えば、貯水タンク42内に、冷却水の温度を検知する温度センサが設置されて、かかる温度センサの出力情報に基づいて、新たな冷却水と入れ替えられるようにして、貯水タンク42から温水が取り出されるようになっている。一方、貯水タンク42内に冷却水が流通せしめられる配管を配置すると共に、温水形成用の水を別途収容して、冷却室34内を循環させられることによって加熱された冷却水との熱交換を行なって、温水を形成することも可能である。
また、例示せる如き、熱発電ユニット14及び冷却ジャケット32(冷却室34)を備えるコージェネモジュール122は、ストーブ本体12に対して少なくとも1つ設けられておればよく、それによって、薪材116の燃焼熱を暖房用途のみならず、発電及び給湯にも有利に利用することが出来ることとなる。
また、複数のコージェネモジュール122A〜122I(熱発電ユニット14A〜14I及び冷却ジャケット32A〜32Iの各冷却室34)の接続順は、例示の順番に限られるものではない。更に、冷却ジャケット32A〜32Iの各冷却室34は、必ずしも直列に接続される必要はなく、例えば、冷却水循環ポンプ30の吐出口の直後において配管を分岐させ、冷却ジャケット32A〜32Iの各冷却室34を、それぞれ、並列に接続することも可能である。
その他、一々列挙はしないが、本考案は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものである。また、そのような実施態様が、本考案の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本考案の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 コージェネ型薪ストーブ 12 ストーブ本体
14 熱発電ユニット 16、18 熱電素子
16a、18a 低温部 16b、18b 高温部
28 蓄電装置 30 冷却水循環ポンプ
32 冷却ジャケット 34 冷却室
36 流入口 38 流出口
40 冷却水循環システム 42 貯水タンク
70 天井壁 74 内部空間
80 煙突 84 第一の仕切板
86 第二の仕切板 96 燃焼触媒
108 下側燃焼室 110 上側燃焼室
116 薪材 120 吸熱部材
122 コージェネモジュール 130 フィン

Claims (9)

  1. 高温部と低温部との間の温度差に基づいて起電力を発生する熱電素子にて構成される熱発電ユニットを鋳鉄鋳物製のストーブ本体に取り付けて、かかる高温部が該ストーブ本体の燃焼室内での薪材の燃焼によって生じる燃焼熱にて加熱せしめられるようにして、該熱発電ユニットにおいて生じた起電力が取り出されるように構成すると共に、
    該熱発電ユニットの前記熱電素子における低温部を冷却水にて冷却せしめる冷却室を設け、更に該冷却室に形成した冷却水の流入口と流出口を冷却水循環システムに接続せしめて、該冷却水循環システムを通じて、冷却水が該冷却室内を循環されられるようにすることによって、かかる冷却水の温度を上昇せしめ、所定温度の温水が形成されるように構成したことを特徴とするコージェネ型薪ストーブ。
  2. 前記熱発電ユニットの複数が前記ストーブ本体の所定部位にそれぞれ取り付けられると共に、それら熱発電ユニットに設けられた前記冷却室が、前記冷却水循環システムに対して直列に接続されて、冷却水がそれら熱発電ユニットのそれぞれの冷却室に順次流通せしめられるように構成して、冷却水の温度が上昇させられ得るようになっている請求項1に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  3. 前記熱発電ユニットにおいて発生した起電力を蓄電する蓄電装置が装備され、かかる蓄電装置から外部に所定電圧の電力が供給されるようになっている請求項1又は請求項2に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  4. 前記冷却水循環システムが、冷却水循環ポンプを備え、該冷却水循環ポンプが前記熱発電ユニットにおいて発生せしめられる起電力にて駆動されるようになっている請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  5. 前記冷却水循環システムが、冷却水の循環流路上に貯水タンクを備え、前記冷却室への循環によって温められた冷却水が該貯水タンクに収容されるようになっている一方、該貯水タンクから温水を取り出し得る取出手段が設けられている請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  6. 前記熱発電ユニットの前記熱電素子における高温部に対して、前記ストーブ本体内に露呈されて、前記薪材の燃焼熱に晒される複数のフィンを一体的に有する吸熱部材が取り付けられている請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  7. 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体の天井部の所定部位に少なくとも配設されている請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  8. 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体内に設けられた未燃焼ガスの燃焼触媒の上方に位置する天井部位に少なくとも配設されている請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
  9. 前記熱発電ユニットが、前記ストーブ本体に設けられた燃焼ガス排出用の煙突に対して、更に配設されている請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のコージェネ型薪ストーブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2018181099A1 (ja) * 2017-03-27 2018-10-04 有限会社ジオ・パラダイス 熱発電装置付き燃焼器具
CN111609549A (zh) * 2020-05-15 2020-09-01 重庆燃气集团股份有限公司 一种供应稳定电力的热水系统

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