JP3190844B2 - コンピュータ演算処理方法 - Google Patents

コンピュータ演算処理方法

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JP3190844B2
JP3190844B2 JP34141196A JP34141196A JP3190844B2 JP 3190844 B2 JP3190844 B2 JP 3190844B2 JP 34141196 A JP34141196 A JP 34141196A JP 34141196 A JP34141196 A JP 34141196A JP 3190844 B2 JP3190844 B2 JP 3190844B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次計画問題の求
解方法に関し、特に入力条件に等号制約条件の入った2
次関数の係数行列が半正定値となる2次計画問題の求解
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、理化学応用のプラントや気象予
測、経営上のポートフォリオ等で、多数の制約を満足し
ながら最適な制御・運転、より正確な予測、より明確な
実行手法を取るために、プラントのインパルス応答又は
ステップ応答に基づいて線形離散時間モデルを構築して
このモデルに導かれる予測式から制御良未来値の目標値
からの偏差と操作量未来値に関する2次形式の評価関数
を最小化するような最適操作量を逐次算出する予測モデ
ル制御を行ったり、時事刻々変化する気象条件から短期
的又は長期的気象変化が2次項を有する場合の2次計画
法により解決して将来の気象状態を予測したり、例えば
株価に影響を与える政治、経済、社会の変化に対応して
未来値を予測して目標値との偏差を一致させるような経
営手段を講じるような場合に、種々な環境上の制約条件
を満足するように採用する評価関数を最小にする解を求
める2次計画法が用いられる。この2次計画法は数理計
画モデルによる解決法の一種であり、目的関数に最高次
数が2次項を有する場合の目的関数を最小化する方法と
して知られている。
【0003】しかしながら、従来、2次計画問題は等号
制約条件のない問題を次の方法で求めていた(参考文
献:茨木俊秀・福島雅夫著作「最適化プログラミング」
P59〜P86参照)。 (1)等号制約条件のない2次計画問題をそれと等価な
線形相補性問題に置き換える。 (2)線形相補性問題を解く。例えばレムケ法を用い
る。 (3)線形相補性問題の解から2次計画問題の解を取り
出す。
【0004】また、2次計画問題で等号制約条件があっ
た場合、2次関数の係数行列が正定値の時は、双対法で
解を求めていた(参考文献:同上「最適化プログラミン
グ」P87〜P132参照)。この2次計画問題は、ポ
ートフォリオ選択問題など重要な応用分野を持つだけで
なく、一般の非線形計画問題の反復解法における部分問
題としてもよく用いられる。一般に2次計画問題は、 目的関数:cTx+xTGx/2 →→最小、 制約条件:ai T=bi,i=1,2,3,,me,、 ai T≧bi,i=me+1,,,m、 と表すことができる。ここで、aiとcはn次元列ベク
トル、biは実数、Gはn×n対称行列、Tは転地記号
である。なお、目的関数は転地記号付きのxとxとの乗
算で2次項を有し、また双対法では行列Gが正定値であ
る必要がある。
【0005】より具体的に説明すれば、この2次計画法
による解法について、図5のフローチャートを参照して
説明する。まず、ステップD1で、問題入力部で解こう
とする2次計画問題の目的関数と制約条件のデータを読
み込む。ここで、目的関数の係数としてG(半正定値対
称),Cを、制約条件の係数と定数としてaij,b
i(等式制約なし)を入力する。ステップD2で、線形
相補性問題生成部で問題入力部で読み込んだ2次計画問
題のデータを用いてそれと等価な線形相補性問題の係数
行列と定数項の値を計算する。ここで、線形相補性問題
の係数行列Mを、線形相補性問題の定数項qを計算す
る。次にステップD3の線形相補性問題求解部で、線形
相補性問題生成部で計算・生成した線形相補性問題をレ
ムケ法を用いて解き、x’,y’を求める。ここで、線
形相補性問題の解x’,y’を求め、レムケ法による計
算の際のピボッティング情報を入力する。更にステップ
D4の最適解計算部で、線形相補性問題求解部にて求め
た解x’,y’からピボッティング情報を用いて、問題
入力部で読み込んだ2次計画問題の解を求め、対応する
目的関数の値を計算する。こうして2次計画問題の解x
*と目的関数の値f(x*)を求める。最後にステップD
5の解出力部で、問題入力部にて入力された2次計画問
題の解と目的関数の値を出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
問題点として、2次計画問題を求解するときに従来の方
法は等号制約条件がないため、等価な線形相補性問題に
置き換えることができ、解を求めることができたが、入
力条件に等号制約条件が入ると、2次計画問題を求解で
きなくなるという問題点がある。即ち、入力条件に等号
制約条件が入るため、問題を等価な線形相補性問題に変
換できなくなるためである。
【0007】また、第2の問題点として、2次計画問題
を求解するときに目的関数である2次関数の係数行列が
半正定値であるという問題点がある。即ち、2次関数の
係数行列が半正定値である場合は、双対法を適用できな
いためである。
【0008】[発明の目的]等号制約条件がある2次計
画問題があった場合、その等号制約条件を用いて、新た
に等号制約条件のない2次計画問題に変換してから、元
の2次計画問題の求解を行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、2次計画問題
を解くコンピュータ演算方法において、(1)複数の変
数を有する目的関数と等号制約条件を有する2次計画問
題をコンピュータの所定のプログラムによって入力手段
によって前記目的関数の係数と前記等号制約条件を含む
制約条件の係数と定数とを入力して作成し、(2)演算
手段により前記等号制約条件に基づいて所定数の変数を
消去した修正2次計画問題に変換し、前記プログラムに
より前記修正2次計画問題と等価な線形相補性問題に置
き換え、(3)前記修正2次計画問題と等価な線形相補
性問題を記憶手段を用いて演算手段により解を求め、
(4)前記線形相補性問題の解から前記演算手段により
前記修正2次計画問題の解を求め、(5)前記修正2次
計画問題の解から前記記憶手段に格納した前記2次計画
問題の解を前記演算手段によって求め、出力手段によっ
て出力されることを特徴とする。
【0010】また、上記コンピュータ演算方法におい
て、前記所定数の変数は前記等式制約条件の数と同数の
変数であり、記憶手段のデータの内入力手段からの消去
指定とにより当該同数の変数を指定し、前記記憶手段に
格納した前記目的関数はn変数であり且つ半正定値の係
数行列で表される2次関数であることを特徴とする。
【0011】さらに、2次計画問題を解くコンピュータ
演算方法において、等号制約条件の入った制約条件:
【0012】
【数5】
【0013】
【数6】
【0014】
【数7】 の数式と各係数aij,bj及び整数m,nを入力手段に
入力して記憶手段に格納し、前記制約条件の下で、目的
関数がn変数であり且つ半正定値の係数行列で表される
2次関数である
【0015】
【数8】 を最小にするx*と、そのときの関数値f(x*)を求め
るために、等式制約条件から等式制約条件の数と同数の
変数xjを入力手段により消去する旨を指定して、演算
手段により消去した修正2次計画問題を求め、この結果
を記憶手段に格納し、修正2次計画問題を前記演算手段
により記憶手段をも用いて演算して解を求めて記憶手段
に格納し、当該修正2次計画問題の解から前記2次計画
問題の解を求めて出力手段に出力することを特徴とす
る。
【0016】また、上記コンピュータ演算方法におい
て、前記変数は複数の銘柄の株式であり、前記目的関数
は株式投資のリスクを最小にする投資計画の問題を解決
するためのリスク分散関数であることを特徴とする。
【0017】[作用]本発明の範囲は、等号制約条件の
入った制約条件
【0018】
【数9】
【0019】
【数10】
【0020】
【数11】 の下で、目的関数であるn変数の2次関数
【0021】
【数12】 を最小にするx*と、そのときの関数値f(x*)を求め
る等号制約条件の入った2次計画問題の求解方法であ
る。
【0022】本発明の特徴は2次計画問題に数(9)で
示した等号制約条件が入っていることにある。このまま
では等価な相補性問題に変換できず、2次計画問題を解
くことが出来ない。
【0023】本発明のポイントは2次計画問題を解くた
めに等号制約条件を用いてme 個の変数を消去し、元の
2次計画問題を残りの変数について新しい2次計画問題
に変換することであり、そして新しい2次計画問題に対
してそれと等価な線形相補性問題を作成し、レムケ法な
どを用いて線形相補性問題を解くことにある。
【0024】上記目的を達成するために、本発明では数
(9)の等号制約を用いて元の2次計画問題を作り直
す。すなわち、数(9)を用いてk個の変数(k≦
e )をそれ以外のn−k個の変数で表す。
【0025】
【数13】 これを数(12)に代入すると、目的関数は定数項を除
いて次のように表せる。
【0026】
【数14】 ここで数(14)は、整理すると次のようになる。
【0027】
【数15】
【0028】
【数16】
【0029】
【数17】 数(15)〜(17)から分かるように数(14)はn
−k次元となっている。一方、不等号制約条件の数(1
0)は
【0030】
【数18】 と表せる。ここで、
【0031】
【数19】
【0032】
【数20】 であり、さらに数(11)からxj ≧0(j=n−k+
1,…,n)であることから
【0033】
【数21】 となる。結局、
【0034】
【数22】
【0035】
【数23】 と置くと、元の問題は次のように置き換えられる。
【0036】
【数24】
【0037】
【数25】 数(24),(25)の条件下で目的関数であるn変数
のn−k次関数
【0038】
【数26】 を最小にする
【0039】
【数27】 とそのときの関数値
【0040】
【数28】 を求める2次計画問題に帰着する。この2次計画問題の
解は、以下の線形相補性問題の解x′の最初のn−kこ
の成分である。
【0041】
【数29】
【0042】
【数30】
【0043】
【数31】 これは従来の2次計画問題と等価であり、これ以降は従
来の方法を利用できる。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0045】図1は、本発明の構成図である。本発明を
実現するときの形態は次のようになる。等号制約条件が
ある2次計画問題のデータをA1で示す計算機の磁気デ
ィスク3,キーボード2などの入力手段から計算機に入
力する。また、A2で示す計算機1の演算手段で入力デ
ータから等号制約条件がある2次計画問題を計算する。
計算結果をA3で示す表示装置5、磁気ディスク装置
4、または印刷装置6等の出力手段に出力する。
【0046】また、計算機1では次の計算を実現する。 (i)等号制約条件がある2次計画問題のデータを入力
する。 (ii)等号制約条件を用いて変数消去を行い、等号制約
条件のない修正2次計画問題の作成を行う。 (iii)従来の方法を用いて修正2次計画問題の計算を
行う。 (iv)元の2次計画問題の計算を行う。 (v)解の出力を行う。
【0047】次に、本発明の実施の形態の動作につい
て、計算機1によって計算する手段と共に、図2を参照
して詳細に説明する。なお、コンピュータシステムでは
入力手段A1と、計算機1に含まれるキャッシュメモリ
等の記憶手段と演算手段A2と、出力手段A3とを有
し、演算量が極めて大きい場合にはパイプラインによる
並列処理も可能である。
【0048】(1)問題の入力部(B1)。解こうとす
る2次計画問題の目的関数の係数と制約条件の係数と定
義のデータを読み込む。このとき、制約条件の中に等号
制約条件が入っている。ここで、目的関数fの係数とし
てG(半正定値対称),Cを、制約条件の係数と定数と
してaij,bi(等式制約なし)を入力手段により入力
する。これらの数式と定数は記憶手段に記憶しておく。
【0049】(2)変数消去部(B2)。問題の入力部
(B1)で読み込まれた等式制約条件と同数の変数を、
その等式制約条件を用いて消去するため、他の変数の1
次式で表す。変数の消去には、入力手段にその変数を入
力して、演算処理にて消去できる。ただし、この変数及
び元の等式制約条件式等は記憶手段に格納しておく。こ
こで、消去する変数を他の変数の1次式で表す時の係数
と定数をP,rとする。
【0050】(3)2次計画問題修正部(B3)。(B
2)で計算した1次式を(B1)で読み込まれた2次計
画問題に代入して、等式制約条件と同数の変数を消去
し、等式制約条件を持たない2次計画問題に修正する。
この際、記憶手段から読み出した数式や定数から演算手
段により新たに生成した2次計画問題の目的関数と制約
条件とを改めて記憶手段に格納する。ここで、修正後の
目的関数f’の係数としてG’(半正定値対称),C’
を、修正後の制約条件の係数と定数としてa’ij,b’
i(等式制約なし)を生成する。
【0051】(4)線形相補性問題生成部(B4)。
(B3)で計算された修正後の2次計画問題のデータを
用いて、それと等価な線形相補性問題の係数行列と定数
項の値を計算する。この計算は演算手段によってなさ
れ、演算数が極度に多い場合は並列処理で演算すること
ができ、その際必要な定数はキャッシュメモリ等の記憶
手段から読み出し格納して演算手段の効率を向上する。
ここで、線形相補性問題の係数行列Mと線形相補性問題
の定数項qの値が求められる。
【0052】(5)線形相補性問題求解部(B5)。
(B4)で生成した線形相補性問題を従来の方法である
レムケ法を用いて解き、解x’,y’を求める。レムケ
法も数理計算法の一種であり、コンピュータの演算手段
の機能に従って問題の解を求める。ここで、線形相補性
問題の解として、x’,y’を、レムケ法による計算の
際のピボッティング情報とが得られる。
【0053】(6)修正2次計画問題最適解計算部(B
6)。(B5)で計算した解からピボッティング情報を
用いて、(B3)で生成した修正された2次計画問題の
解を計算する。この場合にも、コンピュータの演算手段
の演算により、修正された2次計画問題の解も、記憶手
段に格納されていた修正2次計画問題から読み出し演算
して解x*を求める。
【0054】(7)最適解計算部(B7)。(B6)で
計算した修正後の2次計画問題の解と(B2)で計算し
た消去した変数の情報を用いて、元の2次計画問題の解
を求め、対応する目的関数の値を計算する。この場合に
も、消去した変数の情報を記憶手段から読み出し、演算
手段の動作で最小化した目的関数の値を求める。ここ
で、元の2次計画問題の解x*を、目的関数の値f
(x*)を得ることができる。
【0055】(8)解出力部(B8)。(B1)で入力
された2次計画問題の解と目的関数の値を出力する。こ
の場合、コンピュータの演算結果として、出力手段のプ
リンタや表示器、FDやHD等の記憶手段に出力する。
【0056】こうして、本実施形態では、従来の2次計
画法との差異は、元の目的関数と制約条件の違いとステ
ップB2とB3とであるが、総合的には、たとえ等号制
約条件があった場合でも、従来の解法に加えて更に最良
の解法を提供できることで、コンピュータの演算数の減
少と無限求解を防止する点で効果が大きい。
【0057】
【実施例】
[第1実施例]次に、本発明の実施例について図面を参
照して説明する。
【0058】図3を参照すると、問題(a)は目的関数
を(C1)として、等号制約条件の入った(C2)の制
約条件の元で、2次計画問題を解く応用例である。本実
施例はこの問題(a)で示される2次計画問題を解くこ
とで構成される。問題(a)は制約条件(C2)に等号
制約条件が入っているため、このままでは従来の方法で
あるレムケ法では解けない。
【0059】次に、本実施例の動作について、図3、図
4を参照して詳細に説明する。
【0060】図3を参照すると、問題(a)は、目的関
数を変数x,y,z夫々に2次項を有する(C1)とし
て、等号制約条件の入った(C2)の制約条件の元で2
次計画問題を解くことにある。問題(a)は制約条件
(C2)に等号制約条件が入っているため、このままで
は従来の方法であるレムケ法を適用して解くことが出来
ない。また目的関数(C1)の係数行列の固有値が、そ
れぞれ0,2,4であるため正定値にならず、従来の方
法である双対法を適用して解くことができない。
【0061】ここで、制約条件(C2)の等号条件を用
いて変数yを消去すると、問題(a)は等価な問題
(b)に変換される。この変換は、上記実施形態の変数
消去部(B2)及び線形相補性問題修正部(B3)に相
当する。問題(b)は上記実施形態の線形相補性問題生
成部(B4)、線形相補性問題求解部(B5)および修
正2次計画問題最適解計算部(B6)にある方法を用い
て解くことが出来る。この方法により、図4の(C6)
で示す問題(b)の解が得られる。問題(a)の解は、
上記実施形態の最適解計算部(B7)にある方法を用い
て、(C2)の制約条件から、図4の(C7)で示す解
が得られる。
【0062】[第1実施例]2次計画問題の応用例とし
て、経営学におけるポートフォリオ選択問題について説
明する。このポートフォリオ選択問題はマーコビッツ
(Markowitz)が定式化したもので、数理計画法の一典
型例である。
【0063】(1)ポートフォリオ選択問題に対するマ
ーコビッツの定式化 n個の銘柄の株式に対して1単位の投資について得られ
る利益率を、それぞれπi(i=1,2,…n)とす
る。一定額の元本を各銘柄に対してxiだけ投資すると
き、
【0064】
【数32】 であり、得られる利益は、
【0065】
【数33】 ここで、πiが確率変数であるとすると、利益の期待値
E(π)は、
【0066】
【数34】 であり、分散V(π)は、
【0067】
【数35】 となる。ここで、Cov(πi,πj)はπi,πjの共分散
である。πiは予め与えられているものとする。利益の
期待値をCに固定した状況での投資に対するリスクを分
散V(π)で評価するとすると、リスクを最小にする投
資を定める問題は、次のような2次計画問題に定式化さ
れる。
【0068】問題: (1)制約条件
【0069】
【数36】
【0070】
【数37】
【0071】
【数38】 のもとで、
【0072】
【数39】 を最小にする。
【0073】さらに具体的な例を示して説明する。い
ま、例として、A,B,C,Dの4種類の銘柄があっ
て、利益の期待値E(π)、i番目の利益の期待値E
(πi)、共分散Cov(πi,πj)が以下のように与え
られているものとする。
【0074】
【数40】
【0075】
【数41】
【0076】
【数42】 株式投資のリスクを最小にするA,B,C,Dへの投資
の配分x1,x2,x3,x4を決定する問題は、次のよう
な2次計画問題に定式化される。
【0077】目的関数:
【0078】
【数43】 制約条件: x1+x2+x3+x4=1 x1+2x2+x3+3x4=2 x1 ≧ 0 x2 ≧ 0 x3 ≧ 0 x4 ≧ 0 この問題は、目的関数の2次の係数行列
【0079】
【数44】 が、正定値行列ではない(固有値が1,1,1,0)の
で、双対法では解くことができない。また、等式の制約
条件を含むため、そのままではレムケ法を用いることも
できない。しかしながら、ここで等式制約条件を用い
て、x3,x4を消去すると、元の2次計画問題は、以
下のような修正2次計画問題に変換され、レムケ法で解
くことのできる形式になる。
【0080】目的関数:
【0081】
【数45】 制約条件: x1+x2 ≦ 1/2 x2 ≦ 1 x1 ≧ 0 x2 ≧ 0 これを解くと、(x1,x2,x3,x4)=(2/
9,1/9,2/9,4/9)のとき、分散V(π)
は、最小値10/9を取ることがわかる。従って、A,
B,C,Dの各銘柄に元本を2:1:2:4の割合で投
資するのが、最もリスクの少ない投資となる。
【0082】この経営上のポートフォリオによる株式の
投資リスク防止方法について、具体的にはコンピュータ
の演算手段と記憶手段と入力手段とを駆使して結果を出
すもので、出力手段に上記投資割合を出力する。
【0083】このように、本実施例では、経営上のポー
トフォリオによる株式の投資リスク防止法について説明
したが、この等式制限条件を含めた2次計画問題は、例
えば酪農におけるチーズ、ミルク、バター等の値付け方
法についても適用でき、プラントにおける化学物品と装
置との関係で安定した生産物を得る方法、建築物の現場
における環境条件と建築材との関係で工程上の最速達成
方法等に用いることができ、他種類の応用が期待でき
る。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、等号制約条件の入って
いる2次計画問題を修正して従来の2次計画問題形式に
変換して解くことができるので、従来のプログラムを用
いてコンピュータを動作させ、安定に迅速に結果を得る
ことができる。
【0085】すなわち、等号条件を用いて、新たに等号
制約条件のない2次計画問題に変換できるからであり、
等号制約条件のない2次計画問題は従来の方法により問
題を解くことができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の等号制約条件がある2次計画問題の解
決のための構成図である。
【図2】本発明の等号制約条件がある2次計画問題のフ
ローチャートである。
【図3】本発明の等号制約条件がある2次計画問題の応
用例による実施例である。
【図4】本発明の等号制約条件がある2次計画問題の応
用例の解の実施例である。
【図5】従来の技術の等号制約条件がない2次計画問題
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 計算機 2 キーボード 3 磁気ディスク装置 4 磁気ディスク装置 5 表示装置 6 印刷装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/10 G06F 17/60 G06F 19/00 INSPEC(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の変数を有する目的関数と等号制約
    条件を有する2次計画問題を、データを入力する入力手
    段と入力されたデータを演算処理する演算手段と演算処
    理用データを一時記憶する記憶手段と演算処理結果を出
    力する出力手段とを有するコンピュータの所定のプログ
    ラムによって当該2次計画問題を解くコンピュータ演算
    処理方法において、 (1)入力手段によって前記目的関数の係数と前記等号
    制約条件を含む制約条件の係数と定数とを入力して、記
    憶手段に記憶し、 (2)演算手段により前記等号制約条件に基づいて前記
    等号制約条件と同数の変数を前記等号制約条件を用いて
    消去し、前記等号制約条件なしの修正2次計画問題に変
    換し、前記所定のプログラムにより必要な定数を前記記
    憶手段から読み出し、前記修正2次計画問題と等価な線
    形相補性問題の係数行列と定数項の値を計算し、 (3)前記修正2次計画問題と等価な線形相補性問題を
    前記所定のプログラムを用いて前記線形相補性問題の解
    を求め、 (4)前記線形相補性問題の解から前記演算手段により
    前記修正2次計画問題の解を求め、 (5)前記修正2次計画問題の解と前記消去した前記等
    号制約条件と同数の変数とから前記記憶手段に格納した
    前記2次計画問題の解を前記演算手段により求め、対応
    する前記目的関数の値を前記演算手段によって求め、出
    力手段によって出力されることを特徴とするコンピュー
    タ演算処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンピュータ演算処理
    方法において、前記所定数の変数は前記等式制約条件の
    数と同数の変数であり、前記記憶手段のデータの内前記
    入力手段からの消去指定とにより当該同数の変数を指定
    し、前記記憶手段に格納した前記目的関数はn変数であ
    り且つ半正定値の係数行列で表される2次関数であるこ
    とを特徴とするコンピュータ演算処理方法。
  3. 【請求項3】 データを入力する入力手段と入力された
    データを演算処理する演算手段と演算処理用データを一
    時記憶する記憶手段と演算処理結果を出力する出力手段
    とを有するコンピュータを用いて、2次計画問題を解く
    コンピュータ演算処理方法において、等号制約条件の入
    った制約条件: 【数1】 【数2】 【数3】 の数式の各係数aij i 及び整数m,nを入力手段に
    入力して記憶手段に格納し、前記制約条件の下で、目的
    関数f(x)がn変数であり且つ半正定値の係数行列G
    と定数cで表される2次関数である 【数4】 (ここで、xTはxの行ベクトルを列ベクトルに置き換
    えたものである)を最小にするx*と、そのときの前記
    目的関数の関数値f(x*)を求めるために、前記等式
    制約条件から前記等式制約条件の数と同数の変数xj
    入力手段により消去する旨を指定して、前記コンピュー
    タの演算手段により消去した修正2次計画問題を求め、
    この結果を記憶手段に格納し、 前記修正2次計画問題を前記演算手段により前記記憶手
    段から読み出した前記修正2次計画問題と同等の線形相
    補性問題の解を演算して求めて前記記憶手段に格納し、
    前記記憶手段から当該修正2次計画問題の解を読み出し
    て、前記消去した変数xjを前記記憶手段から読み出し
    て、前記2次計画問題の解を求めて、出力手段に出力す
    ることを特徴とするコンピュータ演算処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は3に記載のコンピュータ演
    処理方法において、前記変数は複数の銘柄の株式であ
    り、前記制約条件はA,B,C,Dの4種類の銘柄とし
    て、その各配分をx1,x2,x3,x4としてx1+x2
    3+x4=1という等号制約条件を含む場合に、前記目
    的関数は株式投資のリスクを最小にする投資計画の問題
    を解決するためのリスク分散関数であることを特徴とす
    るコンピュータ演算処理方法。
  5. 【請求項5】 複数の変数を有する目的関数と等号制約
    条件を有する2次計画問題を、データを入力する入力手
    段と入力されたデータを演算処理する演算手段と演算処
    理用データを一時記憶する記憶手段と演算処理結果を出
    力する出力手段とを有するコンピュータの所定のプログ
    ラムによって当該2次計画問題を解くコンピュータ演算
    処理方法において、 (1)解こうとする2次計画問題の目的関数 f(x)=(1/2)xTGx+cTx …(1) (ここで、x=(x1,x2,..xnT, c=
    (c1,c2,..cnTであり、x,cは列ベクトル
    で、xT,cTは列ベクトルx,cを転置して行ベクトル
    にしたもので、Gは目的関数f(x)の係数として半正
    定値対称のn行n列の行列である。)の行列係数Gと定
    数項のベクトルcとを前記コンピュータの入力手段から
    入力して、記憶手段に格納し、前記2次計画問題の制約
    条件 Σaijx=bi (i=1,2,..me) …等式制約条件…(2) Σaijx≧bi (i=me+1,me+2,..m)
    …不等式制約条件…(3)の係数と定数としてaij,b
    i(等式制約なし)を入力手段により入力して、前記記
    憶手段に格納し、 (2)前記(1)で格納された前記係数aijと定数bi
    を読み出し、前記2次計画問題の制約条件の式(2)か
    ら、消去する変数を前記プログラムに従って計算し、消
    去する変数を他の消去しない変数の1次式で表す時の係
    数Pと定数rとを求め、前記記憶手段に格納し、 (3)前記(2)で計算した1次式の係数Pと定数rと
    を前記記憶手段から読み込み、前記(1)の目的関数f
    の係数Gと定数cとを前記記憶手段から読み出し、前記
    2次計画問題の制約条件の式(1),(2)の係数aij
    と定数biとを前記記憶手段から読み出し、消去する変
    数と他の消去しない変数の1次式を前記目的関数の式
    (1)と前記不等式制約条件の式(3)に代入して、修
    正された修正2次計画問題の目的関数 f'(x')=(1/2)(x') TG'x'+(c') Tx' …(4) (ここで、x'=(x'1,x'2,..x' n-k T, c'
    =(c'1,c'2,..c' n-k Tであり、x',c'は列
    ベクトルで、(x') T ,(c') T は列ベクトルx',c'を転
    置して行ベクトルにしたもので、G'は目的関数f'
    (x)の係数として半正定値対称のn−kn−k列の
    行列である。)と、前記修正2次計画問題の制約条件 Σa'ijx'≧b'i(i=1,2,..m−me+k) …不等式制約条件…(5 ) を作成して、係数G',a'ijと定数としてc',b'i
    を前記記憶手段に格納し、 (4)前記(3)で計算された修正後の前記修正2次計
    画問題の目的関数の式(4)の係数G'と定数c'とを前
    記記憶手段から読み出し、前記修正2次計画問題の制約
    条件の式(5)の係数a'ijと定数b'iとを前記記憶手
    段から読み出し、前記修正2次計画問題と等価な線形相
    補性問題 y'=Mx'+q …(6) (ここで、 【数5】 q=(c 1 ,..c n-k ,b1,..b m-me+k …(7) Aは第i行の第j列がa'ijである行列であり、上記
    (3)で作成された修正2次計画問題の係数や定数を決
    まった順序で並べ替えて、前記線形相補性問題を作成す
    る。)を作成し、前記線形相補性問題の式(6)の係数
    Mと定数qとを前記記憶手段に格納し、 (5)前記(4)で格納した式(6)の係数Mと定数q
    を前記記憶手段から読み出し、前記線形相補性問題をレ
    ムケ法を用いて、前記線形相補性問題の式(6)の解
    x',y'を求め、前記解x',y'を前記記憶手段に格納
    し、前記線形相補性問題の式(6)を解く際の前記変数
    の順序の並べ替えの情報であるピボッティング情報を前
    記記憶手段に格納し、 (6)前記(5)で計算した式(6)の係数Mと定数q
    を前記記憶手段から読み出し、前記ピボッティング情報
    を前記記憶手段から読み出し、前記線形相補性問題の式
    (6)の解x'を前記ピボッティング情報を用いてもと
    の順序に並べ替え、並べ替えた結果からx'1,..x'
    n-k-1,x'n-kを取り出し、これを前記修正2次計画問
    題の解x'*を得て、前記記憶手段に格納し、 (7)前記(6)で計算した修正2次計画問題の解x'*
    を前記記憶手段から読み出し、前記2次計画問題の係数
    Gと定数cとを前記記憶手段から読み出し、前記1次式
    の係数Pと定数rとを前記記憶手段から読み出し、前記
    式(6)を用いて前記x'=x'*のときのx'の値x'*を
    求め、式(7)のk成分のベクトルx*と、n−k成分
    のベクトルx*を並べて、n成分のベクトル式を作成
    し、これをもとの2次計画問題の解x*とし、x=x*を
    上記式(1)に代入して、前記目的関数の値f(x*)
    を求め、もとの2次計画問題の解x*と前記目的関数の
    値f(x*)を前記記憶手段に格納し、 (8)前記もとの2次計画問題の解x*と前記目的関数
    の値f(x*)を前記記憶手段から読み出し、前記コン
    ピュータの演算結果として出力手段に出力し、上記各ス
    テップの順序で当該2次計画問題を解くことを特徴とす
    るコンピュータ演算処理方法。
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