JP3190108B2 - 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法 - Google Patents

水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法

Info

Publication number
JP3190108B2
JP3190108B2 JP11971692A JP11971692A JP3190108B2 JP 3190108 B2 JP3190108 B2 JP 3190108B2 JP 11971692 A JP11971692 A JP 11971692A JP 11971692 A JP11971692 A JP 11971692A JP 3190108 B2 JP3190108 B2 JP 3190108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic substance
weight
resin emulsion
synthetic resin
spray
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP11971692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05287081A (ja
Inventor
淳 杉田
啓一 小菅
悦郎 坂井
武雄 近藤
秀樹 平野
信義 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP11971692A priority Critical patent/JP3190108B2/ja
Publication of JPH05287081A publication Critical patent/JPH05287081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3190108B2 publication Critical patent/JP3190108B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂エマルジョン
及び/叉は合成ゴムラテックスと、水硬性物質とからな
る水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法に関するもの
である。さらに詳しくは合成樹脂エマルジョン及び/又
は合成ゴムラテックスを噴霧乾燥する際に、水硬性物質
を同時に使用することにより樹脂及び/又はゴム同士の
ブロッキングを防止し、分散性の優れた水硬性物質含有
粉状ポリマーを製造する方法に関するものである。そし
て、その産業上の利用分野は、密実で耐久性に優れたコ
ンクリート、補修材、床材、防水材、接着剤及び建材な
ど多岐にわたる。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、合成樹脂エマルジ
ョン及び/叉は合成ゴムラテックスは、セメント、骨
材、及び水等と混合して、モルタル、コンクリートなど
の耐ひび割れ性、曲げ強さ、耐衝撃性及び接着性等を改
善した高耐久性モルタルなどに用いることが知られてい
る。また、合成水和物を合成樹脂エマルジョンで接合硬
化させ建材などを得ることも知られている。
【0003】しかしながら、合成樹脂エマルジョン及び
/叉は合成ゴムラテックスをセメントと混合すると、水
和反応を起こして硬化してしまうため、施工する場合は
現場で調合するしかなかった。そして、このような場
合、合成樹脂エマルジョンや合成ゴムラテックスは液状
であるため輸送コストがかさむこと、また、現場での取
扱が難しいこと、計量ミスが起こることなどの問題があ
るので、合成樹脂エマルジョン及び/叉は合成ゴムラテ
ックスを粉状にすることが望まれていた。
【0004】このような状況において、分散性のよい粉
状ポリマ−を得る方法について種々検討されてきた。例
えば、エチレン/酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂エ
マルジョンの再分散性粉末を得る方法として、重合体1
00重量部にたいして5〜20重量部のポリビニルアル
コ−ルを保護コロイドとして添加し、水性系で単量体成
分を重合することにより製造し、得られた共重合体の水
性分散物を噴霧乾燥し、その際平均粒径が0.01〜
0.5μの珪酸アルミニウム、シリカ及び炭酸カルシウ
ム等の乾燥した抗ブロッキング材を水性分散体の固形分
100重量部に対して、3〜30重量部の割合で噴霧乾
燥塔に水性分散物と個別に導入しながら同時に噴霧する
方法等が知られている(特公昭55−50971号公
報)。
【0005】しかしながら、これらの方法では、合成樹
脂エマルジョン及び/叉は合成ゴムラテックスを噴霧乾
燥すると噴霧乾燥塔の壁に付着したり粉末同士がブロッ
キングを起こすという問題があった。
【0006】本発明者らは、上記の課題を解決すべく種
々検討を行った結果、合成樹脂エマルジョン及び/又は
合成ゴムラテックスを噴霧乾燥する際に適当な水硬性物
質を同時に使用し塔入口温度を適切に制御することによ
り粉末同士がブロッキングを起こすことなく、分散性に
優れた水硬性物質含有粉状ポリマ−が得られることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、固形分
100重量部の合成樹脂エマルジョン及び/叉は合成ゴム
ラテックスと、31〜99重量部の水硬性物質を同時に、
噴霧乾燥塔に導入して、塔入口温度100℃未満で噴霧乾
燥することを特徴とする水硬性物質含有粉状ポリマーの
製造方法である。
【0008】以下本発明について詳しく説明する。
【0009】本発明に係る合成樹脂エマルジョンとして
は、アクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニリデン系及び
塩化ビニル系等のビニル系ポリマ−のエマルジョンが挙
げられ、これらの二種以上を共重合したものも使用可能
である。
【0010】共重合体の具体例としては、例えば、塩化
ビニリデン/ブチルアクリレート共重合体、エチレン/
酢酸ビニル共重合体及び酢酸ビニル/バーサチック酸ビ
ニル共重合体等が挙げられるが、これらのうち、セメン
ト硬化体との接着力の面から酢酸ビニル共重合体エマル
ジョンの使用が特に好ましい。
【0011】また、酢酸ビニル系合成樹脂に耐候性、耐
アルカリ性及び耐水性を向上させるため、他のコモノマ
ーを共重合させることが好ましい。
【0012】これらのコモノマーとしては、シアノ化ビ
ニルモノマー、不飽和カルボン酸モノマー、アクリル酸
エステルモノマー、メタクリル酸エステルモノマー、ビ
ニルエーテルモノマー、アミド系モノマー、マレイミド
系モノマー、ハロゲン化オレフィンモノマー及び多官能
性ビニルモノマー等が挙げられ、これらの二種以上を組
み合わせて使用することも可能である。これら共重合性
コモノマーの使用量は酢酸ビニルとコモノマーの合計10
0重量部に対して多くとも20〜80重量部が好ましく、2
0〜50重量部がより好ましい。共重合性コモノマ−の
使用量が80重量部を越えると酢酸ビニルが本来有する
優れた接着性が得られにくくなる。
【0013】本発明に係る合成ゴムラテックスとして
は、ジエンモノマーから合成された合成ゴム質であり、
スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブ
タジエン共重合体、メチルメタクリレート/ブタジエン
共重合体、ポリブタジエン及びポリクロロプレン等が挙
げられる。
【0014】これらの合成樹脂エマルジョン及び合成ゴ
ムラテックスの粒径は0.05〜5μ程度が好ましい。
【0015】本発明に係る水硬性物質としてはセメント
質物質を主成分とするもの及び/又は無機質の超微粉等
が挙げられる。
【0016】セメント質物質としては、普通ポルトラン
ドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルト
ランドセメント及び白色ポルトランドセメント等の各種
ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに
高炉スラグ、シリカ及びフライアッシュを混合した混合
セメント、超速硬セメント並びにアルミナセメント等が
使用可能である。ここで、超速硬セメントとしては、例
えばフツ素含有カルシウムアルミネートがある。また、
中庸熱セメント、高炉セメント、及びフライアッシュセ
メントを始めとする低発熱セメント、並びに、耐硫酸塩
セメントも使用可能である。セメント質物質の粒径は、
通常5 〜30μのものが使用されているが、水硬性を有す
るものであればこれより小さいもの、あるいは、大きい
ものも使用可能である。
【0017】また、水硬性物質として通常のセメントコ
ンクリートに用いられている急硬材、膨張材及び高強度
混和材等を併用することも可能である。 具体的には、
急硬材としてはカルシウムアルミネートを主成分とする
もの、膨張材としてはカルシウムスルフォアルミネート
を主成分とするもの、高強度混和材としては無水セッコ
ウを主成分とするもの等が挙げられる。これら混和材の
粒径は通常0.5〜30μのものが使用されているが、これ
より小さいもの、あるいは、大きいものも使用可能であ
る。
【0018】無機質の超微粉としてはセメント質物質よ
り1オーダー、好ましくは、2オーダー小さい粒子であ
り、超微粉の成分的な制限は特にないが水に対して易溶
性のものは適当でない。また、その製造方法としては特
に制限はなく通常の方法でよいが経済性の面からは粉
砕、分級によって製造されるものや副生成物として製造
されるものが好ましい。具体的には高炉スラグやフライ
アッシュ等の微粉砕物、並びに、シリコン、含シリコン
合金、及びジルコニア等の製造時の副産物であるシリカ
質ダストやシリカヒュームなどが好適である。その他、
炭酸カルシウム、シリカゲル、オパール質硅石、酸化チ
タン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、各種ガラ
ス、ベントナイト等の粘土鉱物やその仮焼物、非晶質ア
ルミノシリケート、酸化クロム及び活性炭等の超微粉も
使用可能である。
【0019】これら水硬性物質の使用量は合性樹脂エマ
ルジョン及び/叉は合成ゴムラテックスの固形分100重
量部に対して、31〜99重量部が適当である。水硬性物質
の使用量が31重量部未満では、流動性向上、強度上昇、
緻密性向上、収縮低減及び、ひび割れ抵抗性等の水硬性
物質の混和材としての効果が少なく、99重量部を越える
と合成樹脂エマルジョンおよび/叉は合成ゴムラテック
スの再分散性が劣り、ひび割れ抵抗性や接着性などが劣
るものとなる。
【0020】噴霧乾燥方法としては合成樹脂エマルジョ
ン及び/叉は合成ゴムラテックスと水硬性物質を同時
に、しかし、導入経路は各々別々に乾燥塔内に導入し噴
霧する三流体ノズル方式、二流体ノズル方式又は、あら
かじめ水硬性物質とエマルジョンからなる混合スラリー
を作成し該スラリーを二流体ノズル叉は回転ディスクで
乾燥塔内に噴霧する方式等を採用することができる。
【0021】本発明に係る噴霧乾燥塔の塔入口温度は、
100°C未満で乾燥可能な範囲であれば特に制限され
るものではないが、ブロッキングの危険性回避及び乾燥
速度等の面から80〜90°Cが好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。
【0023】実施例1 合性樹脂エマルジョン(固形分56重量%)と表1に示す
水硬性物質を同時に噴霧乾燥塔に導入して乾燥を行っ
た。噴霧乾燥方式は、三流体ノズル方式を用い、噴霧乾
燥装置としては日本酪農機械社製の商品名「西独ヌビロ
サ方式噴霧乾燥機」を用いた。
【0024】合性樹脂エマルジョンを三流体ノズルの中
心管から0.2〜1.0 kg/h の速度で吐出し、外側管から
水硬性物質を水で20重量%に希釈したスラリーを2.0 〜
5.0kg/h の速度で吐出し、最外側管から圧縮空気を2.0
〜3.0 kg/cm2Gで吐出した。塔入口温度と粉状ポリマ
−の状態との関係を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】なお、表1で使用した合成樹脂エマルジョ
ン及び水硬性物質は以下の通りである。 合成樹脂エマルジョン :電気化学工業社製エ
チレン/酢酸ビニル共重合体(固形分56重量%) シリカフューム :日本重化学工業社
製、透過型電子顕微鏡による平均粒径0.1 μ カルシウムスルフォアルミネート:電気化学工業社製デ
ンカCSA#20、ガス吸着法による平均粒径1.4 μ 高炉スラグ :ガス吸着法による平
均粒径1.0 μ
【0027】
【発明の効果】本発明の方法によれば、合成脂エマルジ
ョン及び/叉は合成ゴムラテックスと水硬性物質を同時
に噴霧乾燥塔に導入して乾燥することにより、分散性に
優れた水硬性物質含有粉状ポリマ−が得られる。また、
この粉末はブロッキングすることなく長期の保存が可能
である。本発明により製造した水硬性物質含有粉状ポリ
マ−をセメントの混和材として用いることにより、密実
な耐久性に優れたセメント硬化体を得ることが可能とな
った。
フロントページの続き (72)発明者 平野 秀樹 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社 千葉工場内 (72)発明者 中島 信義 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化 学工業株式会社 千葉工場内 審査官 森川 聡 (56)参考文献 特開 平4−335050(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 3/12 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固形分100重量部の合成樹脂エマルジョ
    ン及び/叉は合成ゴムラテックスと、31〜99重量部の
    硬性物質を同時に、噴霧乾燥塔に導入して、塔入口温
    度100℃未満で噴霧乾燥することを特徴とする水硬性物
    質含有粉状ポリマーの製造方法。
JP11971692A 1992-04-13 1992-04-13 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法 Expired - Lifetime JP3190108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11971692A JP3190108B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11971692A JP3190108B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05287081A JPH05287081A (ja) 1993-11-02
JP3190108B2 true JP3190108B2 (ja) 2001-07-23

Family

ID=14768348

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11971692A Expired - Lifetime JP3190108B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3190108B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05287081A (ja) 1993-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8623462B2 (en) Redispersible polymer powder composition
KR0145157B1 (ko) 재 분산시킬 수 있는 분산분말 조성물
US8491969B2 (en) Redispersible polymer powder
US20130131220A1 (en) Emulsion or redispersible polymer powder of a polymer comprising a biomonomer, a process to prepare them, and the use thereof in building material compositions
JP2006523594A (ja) 凝結促進作用を有する再分散粉末組成物の使用
JPH08231259A (ja) 石膏材料を疎水化する方法、該方法により製造される組成物からなるプラスター、パテ材料、石膏板および石膏成形体
EP2367770B1 (en) Powder to reduce shrinkage of minerally binding materials
JPH0561218B2 (ja)
JP2669761B2 (ja) 粉状セメント分散剤及びその製造方法
JP3314881B2 (ja) 粉状ポリマー組成物の製造方法
JP3190108B2 (ja) 水硬性物質含有粉状ポリマーの製造方法
JP3315523B2 (ja) 無機水硬性組成物用分散剤、水硬性組成物及びその硬化物
JPH06329457A (ja) 水硬性組成物
JP3516345B2 (ja) 水硬性物質含有粉状ポリマー組成物及びその製造方法
JPH05124845A (ja) 水硬性組成物
JP4831883B2 (ja) 水系塗装材
JP3074009B2 (ja) ポリマーセメント硬化体の製造方法
JPH04139046A (ja) 粉状分散剤及びその製造方法
JPH03177348A (ja) セメント混和材及びポリマーセメント組成物
JP4574143B2 (ja) 水硬性物質用混和材および打継ぎ材
JPH04255760A (ja) 粉末状重合体組成物およびその製造方法
JPS5935053A (ja) セメント系セルフレベリング材
JPH0426535A (ja) セメント混和材及びポリマーセメント組成物
JPH05170500A (ja) セメント改質剤
JP2001040169A (ja) 再乳化可能なエマルジョン粉末の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090518

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100518

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120518

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term