JP3189515B2 - プリント配線基板の検査装置 - Google Patents

プリント配線基板の検査装置

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JP3189515B2
JP3189515B2 JP19416393A JP19416393A JP3189515B2 JP 3189515 B2 JP3189515 B2 JP 3189515B2 JP 19416393 A JP19416393 A JP 19416393A JP 19416393 A JP19416393 A JP 19416393A JP 3189515 B2 JP3189515 B2 JP 3189515B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,スルーホールのランド
形状により発生する検査誤報を,スルーホール近傍のパ
ターン欠陥を見逃すことなく,マスキングすることがで
きるプリント配線基板の検査装置に関する。
【0002】
【従来技術】プリント配線基板には,スルーホールのラ
ンドを含めて多数の配線パターンが形成されている。こ
の配線パターンは,その製造過程において,断線,ショ
ート,欠け,ゴミ付着等による欠陥形状を生ずることが
ある。そのため,かかる欠陥形状を検出するための種々
の検査装置が提案されている。
【0003】この検査装置は,プリント配線基板上の配
線パターンを読み取るCCDカメラ等の撮像装置と,該
撮像装置のアナログ信号をディジタル信号に変換するA
/D変換器と,該ディジタル信号から欠陥形状を検出す
る検査部とを有する。この検査部としては,特徴抽出法
を検査アルゴリズムに用いたものがある。ところで,上
記欠陥形状は配線パターンにおけるリード線部分のみで
なく,スルーホール周りのランドにおいても生ずること
がある。
【0004】図18は,スルーホール91の周囲に設け
られたランド92と,該ランド92に接続されているリ
ード線93の状態を示している。そして図18(A)
は,ランド92が正常状態でスルーホール91の周囲に
設けられている状態を示している。図18(B),
(C)に示すランド92は,スルーホール91の中心か
ら外れて形成されている。
【0005】そして,図18(B),(C)の場合に
は,通常は,欠陥形状ありと判断される。しかし,図1
8(B)の場合には,ランド92における座残り921
が多いため,ランドとしての機能は充分果たす。それ
故,欠陥形状としては判定する必要がない。一方,図1
8(C)の場合には,スルーホール91の周囲にランド
92が半分位しかない。そのため,欠陥形状と判定しな
ければならない。
【0006】一方,上記のごとく,ランド92がスルー
ホール91の周囲に正常〔図18(A)〕に形成されな
い理由としては,メッキ或いはエッチングにより配線パ
ターンを形成する場合に,両者の位置合せが困難なこと
と,スルーホール用のドリル穴の穴あけ精度のバラつき
が挙げられる。即ち,固片化する前のプリント配線基板
は通常40cm×50cm程度の大きさを有している。
【0007】一方,配線パターンは0.05〜0.5m
mの間隔で形成され,またスルーホールの間隔も0.4
〜10.0mmである。更にスルーホールの直径も0.
1〜5.0mmである。そのため,例えば上記メッキ或
いはエッチング時における位置決めが,正規の位置より
若干でも外れると上記のごときランドの欠陥形状を生ず
る。
【0008】そこで,従来は,上記検査装置における検
査時に,欠陥形状として判定する必要のないランド〔図
18(B)〕には穴マスク画像をマスクして,これを欠
陥形状として検出しない方法が考えられている。その方
法としては,例えば「穴認識方法」がある。以下,その
内容と問題点を説明する。
【0009】上記穴認識方法は,現に検査対象となって
いる製品基板そのものについて,直接に穴認識を行い,
そのスルーホールについて穴マスク画像を適用する方法
である。即ち,この穴認識方法は,パターン画像の状態
連続性を計測する方法を用いて,製品基板中のスルーホ
ールの中心位置からその周囲に形成されたランドまでの
距離を測定することにより穴中心位置を定めている。
【0010】また,撮像のバラツキ,スルーホールの若
干の変形に対応するため,あらかじめ製品基板上に存在
するスルーホールの穴径と,それに対する許容値を設定
しておき,設定条件に適合する穴形状がないかを計測す
る。この方法の場合には,当該スルーホールの穴径並み
の穴マスク画像を施せば良いので,誤報がない。また,
スルーホール周りの欠陥形状見逃しのない良好なマスク
処理が可能である。
【0011】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記穴認識方
法は,上記のごとく,許容値を設定することで撮像のバ
ラツキ,スルーホールの若干の変形などに対応している
関係上,穴の中心座標の候補点が複数画素発生すること
が多い。この問題を単純化して説明するため,縦横4方
向の計測だけを行う場合を例にとって図19に示す。
【0012】即ち,同図において,設定半径0.2m
m,許容値±50μmという条件で,直径0.4mmの
スルーホール91を計測すると,同図の(A),(B)
に示すごとく,その計測中心点がスルーホールの穴中心
認識点8として成立することが分かる。そして,このよ
うにして,スルーホール内の全位置について測定を行う
と,穴中心認識点の総和,即ち穴中心認識群が得られ
る。図20(A)は,この穴中心認識群81(太い黒
丸)を示している。
【0013】次に,この穴中心認識群81に関して,全
ての上記穴中心認識点8において穴マスク画像を生成さ
せるとする。そして,穴マスク画像をスルーホールの径
と同一の大きさにすると,図20(B)に示すごとく,
穴マスク画像の総和としての総和穴マスク画像85は,
実際に必要とする大きさより,若干大き目となる。
【0014】なお,図20(B)に示す状態では,大き
な問題が生じないように見える。しかし,図21(A)
に示すごとく,ランド92とリード線93との接続点9
30に断線が生じている場合には,図21(B)に示す
ごとく,この接続点930もマスクされてしまう。その
ため,誤報を生ずるという危険性がある。特に,上記の
許容値を大きくする程,穴中心認識群81が大きくなる
ため,穴マスク画像の総和が不必要に大きくなってしま
う。
【0015】そこで,これを防止するため,図22
(A)に示すごとく穴中心認識群81について,その中
心点82を求めて,この絞り込んだ1点の中心点82に
対してのみ,図22(B)に示すごとく穴マスク画像8
5を生成させることが考えられる。しかし,この場合に
は,上記穴中心認識群81の中心点82を求める処理操
作が必要になる。なお,このような処理方としては,重
心演算,フィレ径による中心点演算,縮小フィルター処
理などがある。
【0016】また,一方,重要なことは,スルーホール
のランドに上記座切れが発生している場合の問題であ
る。即ち,上記のように,穴中心認識群81(図20)
から穴中心認識点82(図22)を求める場合には,次
の問題がある。まず,前提として,座切れスルーホール
を穴と認識するために,座切れ許容開口角を指定してお
く必要がある。この座切れ許容開口角とは,スルーホー
ルのランドに座切れを生じていた場合でも,実用上支障
のない座切れの開口角,即ちスルーホールの中心と座切
れ両端部とを結ぶ線の角度をいう。
【0017】図23に示すスルーホールはランド92の
右方部分に,開口角αの座切れ920を生じている。そ
して,上記のごとく,穴と認識するために必要な座切れ
許容開口角は,通常α=180度未満である。
【0018】即ち,穴認識法において,座切れスルーホ
ールを認識するために,「設定半径±許容値」を満足す
る計測方向子が,全計測方向子の中,何割を占めている
かによって,穴であるとの測定を下すようにする。図2
3は,開口角α=180度未満の座切れの場合には,穴
と認識する設定となっているので,a〜hの8方向の計
測方向子が連続5方向(a,b,c,d,e)以上「設
定半径±許容値」を満たせば,穴ということになる。
【0019】次に,この判定方法を採ったときの,穴中
心認識群の様子は,図24(A)に示すごとく,座切れ
部分での穴中心認識点の計測が成立しないので,穴中心
認識群83は略半円状のものとなる。そして,この略半
円状の穴中心認識群83について,その中心点を演算す
ると,同図(B)に示すごとく,真のスルーホールの中
心位置84からズレた部分に,穴中心認識点830が得
られる。この傾向は,上記許容値が大きい程顕著であ
る。
【0020】さて,この中心点830を中心に穴マスク
画像86を生成させると,同図(C)のようになる。こ
の穴マスク画像86は,座切れ先端部から外れ易く,ラ
ンド92とリード線93との接続点930もカバーして
しまい,前記と同様に誤報を生ずる。一方,穴マスク画
像86を小さくすると,上記接続点930の検査は正確
になるが,座切れ先端部における誤報を生じ易くなる。
【0021】また,図25(A),(B)に示すごと
く,スルーホールの穴径が異なる,複数の異径スルーホ
ール96,97が混在する場合がある。ここで,例え
ば,前者のスルーホール96が直径1.0mm,後者の
スルーホール97が直径1.2mmとする。そして,穴
計測認識条件として,スルーホール96に対しては,
「設定半径0.5mm,許容値±100μm」とし,一
方スルーホール97に対しては「設定半径0.6mm,
許容値±100μm」と設定したとする。
【0022】この場合,図26(A)に示すごとく,ス
ルーホール96に対して「0.5±100μm」の認識
が成され,それに基づく穴マスク画像960が生成され
るのであれば問題もない。しかし,同図(B)に示すご
とく,上記スルーホール96に対してスルーホール97
用の「0.6±100μm」の認識が行われた場合に
は,大き目の穴マスク画像970が生成されてしまうこ
とになり,誤報の原因となる。このことは,許容値を大
きくする程,顕著である。
【0023】上記のごとく,上記穴認識方法は,製品基
板そのものについて直接に穴認識を行ない,そのスルー
ホールについて穴マスク画像を作成するので,良好な穴
マスク画像が得られるが,上記ごとく,穴中心認識群の
中心点を求める処理操作の必要性,座切れスルーホール
に対する穴マスク画像の問題,異径穴に対する穴マスク
画像の信頼性の問題がある。
【0024】本発明は,かかる従来の問題に鑑み,前記
穴認識方法の利点を生かし,かつ穴中心認識群の中心点
算出処理の必要性がなく,座切れスルーホール或いは異
径穴についても正確な穴マスク画像を得ることができる
プリント配線基板の検査装置を提供しようとするもので
ある。
【0025】
【課題の解決手段】本発明は,検査すべき製品基板であ
るプリント配線基板上の配線パターンを読み取る撮像装
置と,該撮像装置からのパターン画像と後記の穴マスク
画像とに基づいて真の欠陥データであるか否かを選別す
る検査部と,上記撮像装置と検査部との間に設けられた
穴認識マスク処理部と,上記欠陥データを集計するデー
タ集計手段とよりなり,上記穴認識マスク処理部は,上
記パターン画像に基づいて基材レベルの画像の連続性を
計測すると共に予め設定した設定半径±許容値を満たす
穴があるか否かを認識する穴計測認識部と,該穴計測認
識部からの穴計測信号を受けて,予め設定されている座
切れ許容開口角に基づいて最終的な穴判定を行って穴中
心認識点を割り出し,この穴中心認識点の集合である穴
中心認識群を穴検知信号として出力する穴判定部と,該
穴判定部からの穴検知信号を入力して,該穴検知信号の
穴中心認識群に基づいて穴マスク画像を作成すると共
に,上記パターン画像における穴部分にマスクを施すた
めに,上記穴マスク画像を上記検査部へ送信する穴マス
ク生成部と,上記の穴マスク処理に必要な認識穴半径,
認識穴半径許容値,及び座切れ許容開口角の3つのパラ
メータに基づいて,最適な穴マスク画像の半径を決定す
る最適マスク半径演算プロセスを有すると共に,上記穴
認識マスク処理部における各ブロックのデータ設定を行
う穴処理CPU部とを有することを特徴とするプリント
配線基板の検査装置にある。
【0026】本発明において最も注目すべき点は,上記
穴認識マスク処理部において,上記設定半径±許容値を
有する穴があるか否かを認識する穴計測認識部と,上記
座切れ許容開口角等に基づいて穴中心認識群を穴検知信
号として発信する穴判定部と,上記穴中心認識群に基づ
いて穴マスク画像を作成する穴マスク生成部と,認識穴
半径,認識穴半径許容値及び座切れ許容開口角のパラメ
ータに基づいて最適な穴マスク画像の半径を決定する最
適マスク半径演算プロセスを有する穴処理CPU部とを
設けたことである。
【0027】上記穴計測認識部には,撮像装置によって
撮像された,製品基板の配線パターンが,2値化された
パターン画像として入力される。穴計測認識部において
は,このパターン画像に基づいて,基材レベルの画像の
連続性を計測すると共に,予め設定された「設定半径±
許容値」の穴があるか否かを認識する。
【0028】上記「基材レベルの画像の連続性」とは,
プリント配線基板における絶縁基材を反射光方式で撮像
した時の,この部分の2値画像の信号レベルを「基材レ
ベル」(例えば0とする)と定義した場合,この基材レ
ベルの画素が任意方向に連続している様をいう。スルー
ホールの穴部分の2値画像信号レベルは「基材レベル」
であるため,この「基材レベルの画像の連続性」を計測
してその連続画素数を知ることは,スルーホール穴径を
計測することと同意となる。
【0029】また,設定半径とは,スルーホール画像の
あるべき半径値であり,その2値画像のしきい値がパタ
ーン断面のボトム寄りかトップ寄りかで異なるが,通常
はスルーホールのドリル半径か,スルーホールの仕上が
り半径のどちらかを用いることが多い。また,許容値と
は,スルーホールの2値画像がそのしきい値によって多
少大きさが変わる現像と,スルーホールのランド断面が
フラットでないことからくる撮像のバラつき等を吸収す
る為に設定半径に与える許容量のことである。これら
は,製品の設計値や,試験動作を通じて得た経験値に基
づいて,予め決定する。また,これらは,前記の穴処理
CPU部によって指定される。
【0030】穴認識の計測方法としては,例えば実施例
に示す,放射状測定法がある。また,主走査軸から垂直
に上下2方向に画像計測し,この計測を走査方向に連続
して行った結果を積分処理して穴判定をする方式などの
方法がある。そして,上記穴認識情報を穴計測信号とし
て穴判定部に出力する。
【0031】上記穴判定部においては,上記穴計測認識
部からの穴計測信号を受けて,予め設定されている座切
れ許容開口角に基づいて最終的な穴判定を行う。この穴
判定を行って,OKとなった結果が穴中心認識点そのも
のを意味しており,この穴中心認識点の集合である穴中
心認識群を穴検知信号として出力する。上記座切れ許容
開口角,穴中心認識点,穴中心認識群は,前記従来例に
示したものと同様である。穴マスク生成部においては,
上記穴検知信号の穴中心認識群に基づいて,穴マスク画
像を作成すると共に,上記パターン画像における穴部分
にマスクを施すために,該穴マスク画像を検出部へ出力
する。
【0032】穴処理CPU部は,最適マスク半径演算プ
ロセスを有すると共に,上記穴認識マスク処理部におけ
る各ブロックのデータ設定を行う。上記最適マスク半径
演算プロセスは,穴計測認識部,穴判定部及び穴マスク
生成部に必要な,認識穴半径,認識穴半径許容値及び座
切れ許容開口角の3つのパラメータに基づいて,最適な
穴マスク画像の半径を決定する。
【0033】また,上記検査部においては,上記穴認識
マスク処理部から送られる穴マスク画像と,製品基板の
パターン画像を入力して,パターン画像に穴マスク画像
をマスクし,前記従来例に示したごとく,配線パターン
における断線,ショート,欠け等の欠陥形状を検出す
る。上記パターン画像は2値画像である。このパターン
画像は,穴認識マスク処理部における信号処理の遅延に
基づく穴マスク画像の遅延入力と同期させるため,上記
穴計測認識部において遅延処理しておくことが好まし
い。
【0034】
【作用及び効果】本発明の検査装置においては,製品基
板の配線パターンが撮像装置により穴計測認識部に送信
される。穴計測認識部においては上記のごとく「設定半
径±許容値」に基づく穴計測を行なってスルーホールを
認識し,その穴計測信号は穴判定部へ入力される。
【0035】穴判定部においては,上記穴計測信号につ
いて,上記座切れ許容開口角に基づき,「設定半径±許
容値」を満たす計測結果が連続何度出ているかチェック
し,これが座切れ許容開口角を満たしているのか判定す
る。この結果最終の穴判定結果が生成される。この穴判
定結果が穴中心認識点そのものを表しており,穴中心認
識点の集合である穴中心認識群を穴検知信号として穴マ
スク生成部へ出力する。
【0036】穴マスク生成部において,スルーホールに
マスクするための穴マスク画像が作られ,該穴マスク画
像は検査部ヘ送信される。上記穴マスク画像は,上記穴
中心認識群を構成する穴中心認識点全てに基づいて,上
記穴処理CPU部の最適マスク半径演算プロセスにより
決定されたマスク半径に従ったマスク像生成処理を行う
ことにより作成する。次に,上記検査部においては,上
記穴マスク画像が配線パターンのスルーホールに対して
マスクされ,配線パターンの欠陥形状が検査され,その
結果は表示端末等のデータ集計手段に送られる。
【0037】本発明においては,穴処理CPU部の最適
マスク半径演算プロセスにより,穴中心認識群を構成す
る穴中心認識点全てに対して穴マスク像を生成させて
も,不必要に大きな穴マスク像にならないマスク像の半
径を割り出している。即ち,穴中心認識点1点に対する
穴マスク像を設定半径値,半径許容値,座切れ許容開口
角等のパラメータを参考に設定半径値よりも小さな半径
とすることで,総和としても穴マスク像を最適な大きさ
にできる。そのため,従来のような,穴中心認識群の中
心点を求めるという余分な処理回路を用いることなく,
最適な大きさの穴マスク像を生成できる。
【0038】また,座切れスルーホールについても,許
容値だけでなく,座切れ許容開口角を考慮に入れて,穴
処理CPU部の最適マスク半径演算プロセスが最適な小
ささのマスク半径を割り出してくれる為,これに基づく
穴マスク画像の総和としては,ランドとリード線との接
続点にマスクを覆うことなく,座切れ切端部までマスキ
ングすることができる,正確な穴マスク画像を作成でき
る。
【0039】更に,異径スルーホールについて,小さい
方のスルーホールに大きなスルーホールの認識が成され
たとしても,それは設定半径に対する許容値によって成
されたのであるから,大きなスルーホールとしての小さ
なスルーホールでの穴中心認識群の面積は,大きなスル
ーホールでのそれよりも小さくなる。また,許容値に応
じて,最適マスク半径演算プロセスにより最適な小さめ
のマスク半径で穴マスク画像が生成されるのであるか
ら,上記穴中心認識群に対する穴マスク像の総和は,小
さいスルーホール径とほぼ同じ大きさになるはずであ
る。そのため,仮に大き目の穴の認識が,小さ目の穴に
生じても,許容値分だけ小さな穴マスク画像が生成され
るので,必要以上の穴マスク画像が生成されず,正確な
穴マスク画像が得られる。したがって,本発明によれ
ば,穴認識方法の利点を生かし,かつ穴中心認識群の中
心点算出処理の必要性がなく,座切れスルーホール或い
は異径穴についても正確な穴マスク画像を作成できるプ
リント配線基板の検査装置を提供することができる。
【0040】
【実施例】本発明の実施例にかかる,プリント配線基板
の検査装置につき,図1〜図17により説明する。該検
査装置は,図1に示すごとく,検査すべき製品基板であ
るプリント配線基板10における配線パターン11を読
み取る撮像装置21と,該撮像装置21からのパターン
画像と後述する穴マスク画像とに基づいて真の欠陥デー
タであるか否かを選別する検査部31と,上記撮像装置
21と検査部31との間に設けられた穴認識マスク処理
部4と,マスタ−CPU32と上記欠陥データを集計す
るデータ集計手段としての表示端末33とよりなる。
【0041】上記穴認識マスク処理部4は,穴計測認識
部41と穴判定部44と穴マスク生成部45とを有する
と共に,穴処理CPU部49とを有する。上記撮像装置
21と穴計測認識部41との間には,撮像されたアナロ
グ像をディジタル信号に変えるA/D変換部22と,こ
の信号を2値画像信号のパターン画像に変える2値化部
221とを有する。
【0042】また,穴認識マスク処理部4には,穴計測
認識部41等の各ブロックへ駆動クロックを送るタイミ
ング発生部46を有する。穴計測認識部41等の各ブロ
ックの機能については,後に具体例と共に説明するが,
ここで本例の検査装置の作用効果の概要を示す。
【0043】まず,撮像装置21で撮像された配線パタ
ーン11は,A/D変換器22,2値化部221を経
て,2値画像信号として穴計測認識部41に入る。一
方,穴計測認識部41においては,配線パターン11に
おけるスルーホールが放射状に計測認識され,各方向子
の計測結果に対し,「設定半径±許容値」を満たすか判
定が成され,その結果である各方向の穴計測信号が穴判
定部44に送られる。
【0044】穴判定部においては,座切れ許容開口角に
基づく各方向の穴計測信号のOK判定の連続性をチェッ
クし,該穴中心認識群の穴検知信号が穴マスク生成部4
5に送られる。ここで,穴マスク画像が作成され該穴マ
スク画像は検査部に送られる。また,上記各ブロックへ
は,上記穴処理CPU部の最適マスク半径演算プロセス
により算出した認識穴半径,認識穴半径許容値,座切れ
許容開口角のパラメータが送信される。
【0045】また,上記穴計測認識部41において遅延
処理されたパターン画像が上記穴マスク画像と同期して
検査部31に入力される。そして,検査部31におい
て,従来と同様に,パターン画像から欠陥形状が認識さ
れるが,穴マスク画像が位置する部分については,認識
結果がマスキングされて,スルーホール以外からの欠陥
認識結果だけが出力される。この欠陥形状に関する欠陥
データは,マスタCPU32を経て表示端末33に表示
される。
【0046】次に,図2には,上記穴認識マスク処理部
における,穴マスク画像の生成プロセスについて,その
主なフローチャートを示した。同図において,まずステ
ップ(以下,略)501においては,マスタCPUから
の指示に基づいて,穴処理CPU部が穴計測認識部に設
定半径と許容値を,各穴径の種類分設定する。
【0047】次に,502においては,同様にマスタC
PUの指示に基づき,穴処理CPU部が穴判定部に対し
て,座切れ許容開口角を設定する。そして,503にお
いて,穴処理CPU部の最適マスク半径演算プロセスに
より,従来の問題点を解決するためのマスク半径を演算
する。次に,504において,マスタCPUの指示に基
づき,穴処理CPU部が,穴マスク生成部に最適マスク
半径(即ち,許容値,座切れ許容開口角を考慮に入れて
設定半径よりも小さめに設定されたマスク半径)に基づ
く,データ設定を行う。
【0048】その後,505において,製品基板の撮像
を開始する。次に,506においては,穴計測認識部に
おいて,入力2値画像を計測し,穴計測信号を穴判定部
に出力する。次いで,507においては,穴判定部にお
いて,座切れ許容値の条件を満たす計測入力があった
時,穴中心認識群を穴検知信号として出力する。508
においては,穴マスク生成部において,穴検知信号に応
じて任意(つまり,全ての穴中心認識点1点に対し,先
のプロセスにて求められた最適マスク半径であるとこ
ろ)の穴マスク画像を生成させる。そして,次工程の検
査部においては,上記穴マスク画像を用いて,パターン
画像の検査を行う。
【0049】また,図3には,穴処理CPU部における
最適マスク半径演算プロセスのフローチャートを示し
た。このプロセスにおいては,「認識穴半径」と「認識
穴半径許容値」と「座切れ許容開口角」の3つのパラメ
ータより,最適穴マスク画像の半径を演算する。このプ
ロセスは,穴処理CPU部の処理内容の1つとして穴処
理CPU部に登録されている。
【0050】上記フローチャートにおいて,511にお
いては,「設定半径−許容値」が仮の穴マスク半径とし
て演算される。そして,512において,座切れ許容開
口角の設定を行っているかが判断される。ここで,YE
Sの場合には,513において「仮の穴マスク径−開口
角に応じたオフセット値」が穴マスク半径として演算出
される。一方,上記512においてNOの場合には,仮
の穴マスク半径が穴マスク半径とされる。なお,このプ
ロセスは,穴処理CPU部のみでなく,マスタCPU部
において,演算結果のみを穴処理CPU部に転送する構
成としても良い。
【0051】次に,図4は,本発明においては,穴中心
認識群の中心点算出処理の必要性がないことを説明する
ものである。まず,図4(A)においては,左端の穴中
心認識点701に基づく穴マスク画像を示し,図4
(B)は,右端の穴中心認識点702に基づく穴マスク
画像を示している。このようにして,左右上下全360
度方向について穴中心認識点を並べ,その総和として得
られた穴中心認識群70が図4(C)に示されている。
即ち,これが穴判定部44から出力されるものである。
【0052】そして,この穴中心認識群70によって作
られる穴マスク画像の総和が,最終の穴マスク画像70
4として作成される。それ故,この穴マスク画像704
は,図4(C)に示すごとく,マスクが必要な穴部分の
みに形成される。したがって,従来のごとく,穴中心認
識群の中心点の算出処理の必要性がない。
【0053】次に,図5は,座切れスルーホールの場合
を示している。図5(A),(B)は,それぞれ左端の
穴中心認識点711,右端の穴中心認識点712に基づ
く穴中心認識群を示し,一方図5(C),(D)は,そ
れぞれ上方の穴中心認識点713,下方の穴中心認識点
714に基づく穴マスク画像を示している。このように
して,360度全方向について穴中心認識点を総和する
と,穴中心認識群71が図5(E)に示される。
【0054】そして,上記穴中心認識群71によって作
られた穴マスク画像の総和が最終の穴マスク画像715
として作成される。図5(E)から知られるように,本
方法によれば,座切れがある場合でも,ランド92とリ
ード線93との接続点930に対して,穴マスク画像が
覆うことはなく,正確な穴マスク画像を作成できること
が分かる。
【0055】次に,図6は,異径穴が存在する場合につ
き示している。図6(A)は,左端の穴中心認識点72
1に基づく穴マスク画像を示している。そして,前記と
同様にして360度方向について穴中心認識点の総和と
して,図6(B)に示すごとく穴中心認識群72を得
る。そして,穴中心認識群72に基づく穴マスク画像の
総和が最終の穴マスク画像725として作成される。
【0056】図6(A),(B)は,直径1.0mmの
スルーホールに,半径0.5mm±100μmの穴認識
がなされた場合を示している。この穴マスク画像の作成
は,正常である。そして,図6(C)には,直径1.0
mmのスルーホールについて,半径0.6mm+100
μmの条件で穴認識されてしまうという異常の場合が示
されている。
【0057】この場合には,穴中心認識点731は,3
60度方向全てについて同じ穴中心認識点となる。それ
故,穴中心認識点731の総和である穴中心認識群73
も同じ点となる。図6(C)に示すごとく,上記2種の
異径穴の場合も同じ穴マスク画像725を用いることが
できる。上記のごとく,異径穴の場合にも正確な穴マス
ク画像を作成することができる。
【0058】次に,上記穴中心認識群の穴中心認識点に
関する算出処理の不要性,座切れスルーホール或いは異
径穴についての穴マスク画像の作成に関して,更に説明
する。即ち,本発明においては,まず上記図4に示すご
とく,穴中心認識群を構成する穴中心認識点全てに対し
て穴マスク画像を生成させている。そのため,穴中心認
識群から穴中心認識点を1点求める処理が不要である。
【0059】次に,計測のための設定半径のみでなく,
認識穴半径許容値,座切れ許容開口角をも考慮した上
で,穴マスク画像の径を算出している。そのため,上記
の穴中心認識群に基づく穴マスク生成のための最適穴マ
スク径を得ることができる。この点について,具体的に
示せば, (1)座切れ許容開口角=0°(即ち,座切れスルーホ
ールを穴認識しない時) 穴マスク画像半径=設定半径−許容値(例えば,0.5
mm±100μm設定時は穴マスク半径=0.4mmと
なる。) (2)座切れ許容開口角≠0(ある程度の座切れが許容
され,穴マスクが必要とされる時) 穴マスク画像=設定半径−許容値−開口角に応じたオフ
セット値
【0060】上記の(2)式の「開口角に応じたオフセ
ット値」については,何種類かの穴半径,許容値の組み
合わせの中において,(1)の設定を行う。そして,そ
の上で座切れ許容開口角を可変して穴マスク画像の総和
(最終穴マスク)がどの程度不必要に大きいかを計測
し,各条件に合わせた値を割り出し,ROM等に保存し
て使用する。
【0061】その理由について述べると,前記図19〜
図21に示したごとく,設定半径に許容値を付加する形
での計測では,必ず穴中心認識群がなるエリアが生成さ
れてしまう。また,図7,図8に示すごとく,座切れ許
容開口角を指定して,座切れを許容すると,更に穴中心
認識群が大きくなる。
【0062】即ち,両図は,座切れ許容開口角の設定に
よって,同じ設定半径±許容値でも穴中心認識群の大き
さが異なる例を示している。即ち,図7は,座切れ許容
開口角の指定がないときを示し,図8はその指定がある
ときを示している。図7の場合には,設定半径±許容値
=1.4mm±40μmの4方向計測子により得られる
穴中心認識群74を示している。
【0063】図8の場合には,4方向計測時の開口角1
80°未満の1計測パターンであり,同じ「設定半径±
許容値」でありながら,穴中心認識群75は上記穴中心
認識群74よりも大きいものとなっている。そこで,上
記のように,条件に応じて穴マスク画像の径を割り出す
演算を行って,最適マスク半径を求め最適な穴マスク画
像の生成を行うのである。なお,因みに,導き出された
最適マスクの半径は,設定半径より小さくなる。
【0064】次に,各ブロックについて,具体的に説明
する。まず,穴計測認識部41においては,上記パター
ン画像の入力画像をもとに,スルーホールの計測を行な
う。この計測法として図9に示すごとく,放射状測定法
を用いる。この方法は,一応スルーホール91であると
検出された部分について,スルーホール91の内部にお
いて測定中心点Yを中心に8方向に放射状に計測する。
【0065】そして,指定半径(例えば,0.2mm)
±許容値(例えば50μm)の中に,ランド92がある
か否かを各計測方向について判定し,出力する。この出
力線は8本となり,各出力線上には,図10に示すごと
く,OK(ランドあり)又はNG(ランドなし)が出力
される。上記NGは,図9に示すごとくランドに座切れ
があり,ランドなしと判定されている。
【0066】即ち,測定中心点からの出力線a〜hの8
本の中,a〜eはランドがあり,かつ中心点からランド
までの距離が指定条件を満たすためOKとされ,残りは
ランドがないためNGとされる。また,図10に示すご
とく,上記出力は穴計測信号として穴判定部へ送られ
る。また,穴計測認識部41に入力されたパターン画像
は,遅延処理されて,遅延パターン画像として検査部3
1へ送信される。
【0067】上記の計測は,図11,図12に示すごと
く,入力画像信号より任意の画素抽出を行ない,次に図
14,図15に示すごとくエンコーダによって抽出画素
のパターンのコード化を行ない,加えて図13,図14
に示すごとく,ルックアップテーブルを用いて,パター
ン・コードをもとに各方向のオペレーション単位にO
K,NG判定をくだすという一連の流れの中で行われ
る。
【0068】さて,図11は,画素抽出を行うための回
路部分を示しており,ラインメモリとシフトレジスタを
組み合わせて構成されている。また,図12は,上記8
方向の計測における抽出画素の位置関係を,図11の表
示と対応させて示している。
【0069】基本的に主走査方向の遅延をシフトレジス
タで,一方副走査方向の遅延をラインメモリで構成して
いるが,多段の主走査方向の遅延は,回路規模を小さく
する為にラインメモリを使用している。例えば,図11
において,ラインメモリの中,a5〜a0及びe0〜e
6は,主走査1ライン単位の遅延であり,また先頭のa
6のみ1ライン内遅延になっている。この画素抽出過程
により,大きな処理遅延が生じるが,これを補正する意
味で,副走査方向のラインメモリ部末端より,遅延が生
じた2値画像信号をとり出し,検査系へ出力している。
【0070】この2値画像信号は,最終的に穴マスク画
像と位置を適合させなければならない為,この画像抽出
部分以降生じる穴処理の遅延も計算し,副走査単位で最
終の穴マスク画像と適合する様な遅延量にしている。計
測に必要な段数以上にラインメモリを使用している理由
がこれである。この様にして,計測に必要な縦横斜めの
抽出画素を得る。以降この画素の状態を計数してスルホ
ールの認識を行なっていく。
【0071】また,図13は,抽出画素の計測,認識部
分の回路概要を示している。この回路は,ルックアップ
テーブルをSRAMで構成した例である。図14は,上
記の穴計測の信号処理を示している。入力された抽出画
素(a0〜a6)はエンコーダでコード化されて,穴の
半径長さ判定用のルックアップテーブルに入り,穴計測
信号として,前記のごとく,OK又はNGとして出力さ
れる。
【0072】上記エンコーダにおいては,図15に示す
ごとく,入力画素パターンから,a0から始まるLレベ
ル部分の連続長さをコード化する。図15において,
「1」は,抽出画素a0〜a6の中における,パターン
部分の存在を示している。出力コードは,a0からa6
方向へLレベル部分の連続長さを計数していった時に,
最初にHレベル(即ち「1」)に突き当たった時点での
計数値を意味している。
【0073】即ち,上記においては,一方向に並んだ抽
出画素を1つのエンコーダに入力する。ここでは,計測
オペレータの中心に最も近い画素をLSB(最下位ビッ
ト)に見たて,LSBからの連続したゼロ値(即ち,
“L”レベル画素)の数をバイナリ・コードに変換して
出力している。次に,このコード値を,半径長判定用ル
ックアップテーブルが取り込む。ここにおいて指定半径
長さ±許容値に適合するコードが入力された時のみ,1
bitの出力線がOKを意味する信号レベルになる。こ
れを穴計測信号と呼ぶことにする。
【0074】このルックアップテーブルの判定内容は製
品基板によって変わる為,SRAMで構成し,「穴処理
CPU」によって自在に設定する方法が良い。また,エ
ンコードする画素数が少なくてよいのであれば,エンコ
ーダも含めてルックアップテーブルと一体化したSRA
Mロジックで組んでもよい。上記の様な計測認識ブロッ
クが8方向分あれば,前記図10に示した穴計測認識部
ができ上がる。
【0075】次に,穴判定部46について示す。ここで
は,図16に示すごとく,穴計測認識部41の出力(本
例では8ビット分)である穴計測信号を入力し,前記ご
とく穴計測信号の連続OK本数を計測して,穴検知信号
を出力する。あらかじめ,穴処理CPU部は,座切れ許
容開口角から連続OK本数を割り出し,穴判定部に設定
しておく。例えば座切れ許容開口角135°の場合には
連続OK本数は6本である。なお,注目すべきこととし
ては,連続OK本数を増やすに従って座切れスルホール
の認識能力が低下し,逆にすれば認識能力が向上するこ
とがある。穴計測信号8本のうちOKの本数が連続OK
本数以上連続して存在すれば,穴(スルーホール)であ
ると判定し,この設定位置が穴中心認識点となる。
【0076】次に,穴マスク生成部45につき説明す
る。ここでは,上記穴検知信号を基に穴マスク画像を生
成する。本例においては,回路規模は大きいが,原理が
単純な拡大空間フィルタを用いる方法につき,図17を
用いて説明する。
【0077】回路構成としては,ラインメモリにて副走
査方向の拡大枠を作り,シフトレジスタで主走査方向の
拡大枠を形成する。シフトレジスタ出力を抽出画素とし
て,拡大処理を行なう。拡大処理自体はSRAMロジッ
クにて行なう。また,穴検知信号を穴径分だけ拡大させ
ることで,穴マスク画像を作成している。
【0078】また,最終的な穴マスク画像と,図1に示
すごとく穴計測認識部41を通して遅延させたパターン
画像とは,検査部31に同期入力させて適合させる。そ
のため,本例では,穴検知信号の段階で「1ライン+
α」分だけ遅延させ,パターン画像と主走査方向で位置
合せしている。副走査方向の位置合せは,既に上記した
ように,穴計測認識部41において2値画像(パターン
画像)側で行なわれている。
【0079】次に,穴処理CPU部49(図1)は,穴
認識マスク処理部4における各ブロックの内部条件の設
定と,マスタCPU32との通信,データ転送を行なう
為のCPUである。加えて,本発明のポイントであると
ころの最適マスク半径演算プロセスを有している。次
に,タイミング発生部46は,穴認識マスク処理部4に
おける動作タイミングを生成するものである。即ち,画
素クロック(撮像装置の駆動周波数と同じ),撮像装置
の走査イネーブル信号,穴処理CPU部49からのモー
ド設定の3要素をもとにタイミングを生成している。
【0080】次に,検査部31は,2値画像信号(パタ
ーン画像)と穴マスク画像をとり込み,穴マスク領域以
外の部分の検査処理を行なう。検査結果は,欠陥検出信
号としてマスタCPU32へ転送する。次に,マスタC
PU32は装置全体を統括するCPUであり,表示端末
33は表示及び操作用の端末である。これらは,各ブロ
ックへの動作モードの指令,欠陥情報の集計等を行う。
【0081】以上は,説明上,1種類の穴処理しか行っ
ていないが,径が異なる複数穴を認識マスク処理する必
要性が現実にはある。その為には,次に示すごとく,各
ブロックを構成する。即ち,穴計測認識部41は,抽出
画素をエンコードするまでは一系統でよいが,その結果
から穴計測信号を導き出す,半径長判定用ルックアップ
テーブルを複数設ける。そして,異なる穴径に対応した
判定を並列に行う。次に,穴判定部は,穴認識領域生成
部と同様に,穴種類分が必要である。穴径によって連続
OK本数を使い分けられるメリットもある。
【0082】次に,穴マスク生成部は,拡大空間フィル
ター方式では穴種類分の処理回路が必要となる。上記の
ごとく,本例によれば,穴認識方式の利点を生かし,か
つ穴中心認識群の中心点算出処理の必要性がなく,座切
れスルーホール或いは異径穴についても,正確な穴マス
ク画像を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における,プリント配線基板の検査装置
のプロック回路図。
【図2】実施例における,最適穴マスク生成プロセスの
フローチャート。
【図3】実施例における,最適マスク半径演算プロセス
のフローチャート。
【図4】実施例における,穴中心認識群について穴中心
認識点を算出する必要性のないことを示す説明図。
【図5】実施例における,座切れスルーホールがある場
合の穴中心認識群の説明図。
【図6】実施例における,異径穴がある場合の穴中心認
識群の説明図。
【図7】実施例における,ある座切れ許容開口角の設定
により,穴中心認識群が生成される場合の説明図。
【図8】実施例における,図7とは異なる座切れ許容開
口角の設定により,穴中心認識群が生成されるが,図7
とは異なって生成されている様子の説明図。
【図9】実施例における,座切れスルーホールについて
の,穴計測認識部の計測の説明図。
【図10】実施例における,穴計測認識部の信号処理の
説明図。
【図11】実施例における,穴計測認識部の画素抽出部
分の開路概要図。
【図12】実施例における,穴計測認識部の抽出画素の
位置関係を示す説明図。
【図13】実施例における,穴計測認識部の抽出画素の
計測認識部分の説明図。
【図14】実施例における,穴計測認識部の抽出画素の
エンコーダ処理の説明図。
【図15】実施例における,穴計測認識部のエンコーダ
処理のコード説明図。
【図16】実施例における,穴判定部の説明図。
【図17】実施例における穴マスク生成部の説明図。
【図18】従来例における,スルーホールとランドの説
明図。
【図19】従来例におけるスルーホールの計測の説明
図。
【図20】従来例における,穴中心認識群及び穴マスク
画像の説明図。
【図21】従来例における,穴マスク画像の問題点を示
す説明図。
【図22】従来例における,穴マスク画像の他の問題点
を示す説明図。
【図23】従来例における,座切れの認識方法の説明
図。
【図24】従来例における,座切れスルーホールの場合
の問題点を示す説明図。
【図25】従来例における,異径スルーホールについて
の穴認識法の説明図。
【図26】従来例における異径スルーホールについての
穴認識法の問題点を説明する図。
【符号の説明】
10・・・プリント配線基板, 21・・・撮像装置, 4・・・穴認識マスク処理部, 41・・・穴計測認識部, 70,71,72,74,75...穴中心認識群, 91・・・スルーホール, 92・・・ランド, 93・・・リード線,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01N 21/84 - 21/958 G06T 1/00 G06T 7/00 H05K 13/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査すべき製品基板であるプリント配線
    基板上の配線パターンを読み取る撮像装置と,該撮像装
    置からのパターン画像と後記の穴マスク画像とに基づい
    て真の欠陥データであるか否かを選別する検査部と,上
    記撮像装置と検査部との間に設けられた穴認識マスク処
    理部と,上記欠陥データを集計するデータ集計手段とよ
    りなり,上記穴認識マスク処理部は,上記パターン画像
    に基づいて基材レベルの画像の連続性を計測すると共に
    予め設定した設定半径±許容値を満たす穴があるか否か
    を認識する穴計測認識部と,該穴計測認識部からの穴計
    測信号を受けて,予め設定されている座切れ許容開口角
    に基づいて最終的な穴判定を行って穴中心認識点を割り
    出し,この穴中心認識点の集合である穴中心認識群を穴
    検知信号として出力する穴判定部と,該穴判定部からの
    穴検知信号を入力して,該穴検知信号の穴中心認識群に
    基づいて穴マスク画像を作成すると共に,上記パターン
    画像における穴部分にマスクを施すために,上記穴マス
    ク画像を上記検査部へ送信する穴マスク生成部と,上記
    の穴マスク処理に必要な認識穴半径,認識穴半径許容
    値,及び座切れ許容開口角の3つのパラメータに基づい
    て,最適な穴マスク画像の半径を決定する最適マスク半
    径演算プロセスを有すると共に,上記穴認識マスク処理
    部における各ブロックのデータ設定を行う穴処理CPU
    部とを有することを特徴とするプリント配線基板の検査
    装置。
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