JP3188609B2 - 電磁波のノイズ検知・解析装置 - Google Patents

電磁波のノイズ検知・解析装置

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JP3188609B2 JP19926295A JP19926295A JP3188609B2 JP 3188609 B2 JP3188609 B2 JP 3188609B2 JP 19926295 A JP19926295 A JP 19926295A JP 19926295 A JP19926295 A JP 19926295A JP 3188609 B2 JP3188609 B2 JP 3188609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自然活動に伴うと思われ
る電磁波の変化を検出しかつ解析する装置に係り、特に
地震発生の前兆と思われる電磁波の変化を比較的に安価
な設備で検知でき、民間でも一定の確度で地震発生の予
測が行えるようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地球の地殻を構成する各種プレートの移
動による複雑な応力が生じる我が国においては地震の発
生が避けられないことは我々の良く知るところである。
してみれば地震発生時刻或いは発生場所等地震発生につ
いての正確な情報(予報)は我々が知りたいと切実に願
うところである。しかしながら現在の科学水準では地震
発生の時間や場所を知ることは殆ど不可能であることも
残念ながら我々の良く知るところである。
【0003】
【発明を構成するに至った背景】上述の如く地震の発生
を予測することが極めて困難であることは確かである
が、例えば動物の異常な行動、異常な放電現象、火球の
発生等地震発生に先立って色々な異常現象が観測されて
いることもまた確かである。この様な前兆現象と思われ
るもののうち、機械的かつ定量的な観測が可能な電磁波
の異常については一部の学者による長年に渡る地道な観
測から、最近では地震発生を予測する現象として注目を
集めるに至っている。
【0004】図9および図10は科学技術庁防災科学
研究所特別研究官の籐縄幸雄博士及び通信総合研究所
の高橋耕三博士が共同で行った観測結果を示すものであ
り、北海道東方沖地震(1994年10月4日22時2
3分/M8.1)の前後の観測結果を示す。
【0005】上記観測は地中の電界変動を検出すること
を目的として行われており、計測周波数帯は何種か設定
されているが、図示のデータは1〜9kHz(VLF)
の計測結果を示す。先ず図10(A)、(B)におい
て、等間隔で出ているパルスP1は時刻(秒)を示すパ
ルスである。上記北海道東方沖地震(以下本地震を「H
T地震」と略称する)発生以前の10月1日頃からP2
〜P6(パルスP2については後で説明する)で示され
るような異常に大きいパルスが発生しはじめ10月3
日、4日と日を追ってその数が多くなっていった。
【0006】図9は異常に大きいパルスを含め、常時で
は観測されいない程度に大きいパルス(以下これらのパ
ルス全体を「有意に大きいパルス」と称する)の発生数
を時間を追ってプロットした結果である。この図からH
T地震のほぼ3日前の10月1日頃からパルス数が増加
し始め、HT地震発生の約5時間前の10月4日17
頃から急激に増加し、当該HT地震発生の約20分前に
平常値の数十倍にまで達してピークとなった。またHT
地震発生後は急激に減少し、地震発生の約3時間後には
平常値L1 に戻っている。以上の観測結果からこの単発
生パルスが地震前兆現象、特に短期間若しくは地震発生
直前の地震発生予測資料として極めて有効であることが
理解される。
【0007】上記観測は地中電界変動を検出したもので
あるが、この電磁波は大気中に放出され、大気中に配置
されたアンテナによっても観測可能である。因に大気中
の電磁波も逆に地中に配置されたアンテナによって検出
される。例えば遠地、近地若しくは雲間の落雷もVLF
パルスとして地中アンテナによっても検出され、前記地
震発生の前兆現象たるパルス以外のパルス、即ち観測対
象から排除したいノイズとして観測される。例えば図1
0(A)のパルスP2は実際にはこの落雷によるパルス
であって地震発生の前兆のパルスとは相違することが他
の雷測定結果とつきわせ処理することにより分かった。
この場合落雷によるパルスは継続時間t1が長くかつ、
波形も幾つかのピークを有する比較的複雑な波形とな
る。これに対して地震発生の前兆と見なされるパルス、
例えはパルスP5は継続時間t2が極めて短く、然も一
つの高いピークを有する鋭い波形となっている。このた
め継続時間及び波形等から雷ノイズを除外することは比
較的容易である。
【0008】以上の観測はラジオ等の情報信号の存在を
避けるため電磁波の周波数帯域がVLF帯のもを受信し
た結果である。一方上述のような継続的なのもではない
が、各種帯域において地震発生の前兆と思われるパルス
の発生が観測されている。その地震発生の予兆と思われ
るパルスの現れる周波数帯域は極めて幅広く、前記VL
F帯の外、10〜100kHzの長波帯域、100〜1
500kHzの中波帯域更にはMHz、或いはギガHz
帯域と電磁波の殆ど全ての帯域で観測されている。
【0009】なお、現在において上記電磁波が何故地震
の前兆現象として発生するのかにつては判明していない
が、地震発生に先立って地中では小規模な岩盤の破砕、
圧壊等が徐々に生じるものと考えられ、この破砕、圧壊
あるいは破砕面のずれなどにより放出されるエネルギー
が極めて幅広い帯域の電磁波という形をとって地中及び
大気中に放出されるものと考えられる。因に地震発生直
前には前記図9の如く電磁波の発生は最大となり、空中
放電等、火球の発生等肉眼でも観測可能なほどの大きな
電気エネルギーとして放出されるものと考えられる。因
に今回の関西大地震においても地震発生前後に極めて明
瞭な空中放電が多数の人間により観測されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】先ず第1に地震発生の
予測について観測結果の発表、特に地震発生の予測の発
表は社会的にも極めて甚大な影響を与えることになる。
更に地震の前兆現象の観測もまだ端緒についたばかりで
ある。このような点を考え合わせると現時点においては
広く国民全般に地震発生の予測を行うような装置を開発
し提供すること自体が時期尚早とも言える。また第2
に、放送等特定の信号を送る搬送波として用いられてい
ない帯域としては前記VLF帯以外には殆ど存在しない
ためこの帯域の電磁波を受信する特別の装置を用いるこ
とになる。またこのVLF帯でも空中の電磁波をとらえ
ると、例えばエアコン、電気冷蔵庫等のオン/オフ等に
よる生活ノイズを受信してしまうため、前述の如く地中
アンテンナを用いた大掛かりな装置となってしまう。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の技術的、
社会的問題に鑑み構成したものであって、装置そのもの
が比較的に安価に構成されること、および装置により行
う地震発生の予測は特定のグループに「測定結果」とし
て情報伝達し、「測定結果」の評価は基本的には情報受
信者に任せるよう構成した、特に私的グループ用の装置
であることを特徴とする。
【0012】また観測対象の電磁波は従来特別なノイズ
の検出が困難であった放送周波数帯の電磁波とし、この
放送周波数帯において検出対象ノイズを識別し解析する
よう構成したことを特徴としする。
【0013】即ち本発明はラジオ放送用電波等、情報を
伝達する信号により変調されている1以上の帯域の高周
波の電磁波に現れた特定レベル以上のノイズをその帯域
毎に取り出す検知装置と、この検知装置のノイズ検知信
号を解析する装置とから構成され、ノイズ検知装置は、
上記高周波の受信電磁波をそのまままたは高周波検波し
て増幅する第1の高周波増幅手段と、この高周波の受信
電磁波を検波増幅し、平滑化して情報信号とする情報信
号再生用の第2の増幅手段と、これら第1の高周波増幅
手段の出力と第2の情報信号再生用増幅手段の復調され
た出力とを差動的に増幅することにより前記情報伝達信
号の大小に係わらず出力レベルを一定にする第3の高周
波差動増幅手段とを有し、当該情報伝達信号以外の高周
波ノイズを受信したとき上記出力レベルの一定化機能が
無効となることにより高周波ノイズを検出できるよう構
成し、また解析装置はこのノイズ検出信号を入力してノ
イズの発生原因を解析するよう構成されたことを特徴と
する電磁波のノイズ検知・解析装置である。
【0014】
【作用】各検知装置はラジオ放送等、特定の情報を伝達
する信号(例えば音声信号)により変調された1以上の
帯域の電磁波を受信し、かつ上記第1〜第3の増幅器を
介して当該信号をキャンセルして信号の有無に係わりな
く出力レベルを一定にしておく。この状態で予め設定さ
れたしきい値よりも大きなノイズが受信された場合、こ
れを解析資料として時刻情報等と共に解析装置に出力す
る。解析装置は予め定められた解析ロジックに基づきこ
の資料を解析し、このノイズが地震発生の予兆であるか
否かを解析判断する。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。
【0016】本発明は複数の地域に分散配置された複数
の検知装置と、この検知装置から送られる信号を解析処
理する解析処理装置とから成り、かつ要すればこの解析
処理装置の解析結果を通信手段を介して受信する複数の
受信端末も含めた構成とされる。
【0017】図1はこの装置の全体構成を示す。先ず後
述する構成を有する検知装置1a、1b、1cはそれぞ
れ異なった地域に配置される。なお図示の構成では検知
装置は3基設置された状態を示すが、解析装置の処理能
力が許すならば検知装置の設置基数が多い方が解析精度
を高めることができる。符号2はこの解析装置を示し、
これら検知装置の何れかの設置場所に対して、或いはこ
れら検知装置の設置場所とは別の場所に配置されてお
り、通信手段を介して前記各地に配置された検知装置か
ら送られてくる検知結果を解析処理する装置である。検
知結果を送る通信手段としては電話回線が一般的である
が、例えば比較的規模の大きい企業においては会議、打
合せその他社内情報の伝達用に専用の通信回線を設置し
ている場合も多いので、企業内地震警報システムとして
本装置を導入する場合にはこの専用通信回線を利用する
のが効果的である。
【0018】3は警報装置、4はプリンター等のデータ
表示手段であり、解析装置2に適宜接続されるうになっ
ている。解析装置2の解析結果は通信手段5を介して本
装置からの情報を受けるよう予め契約された者(以下
「会員」とする)の端末に出力される構成となってい
る。これらの通信手段も前記電話回線、社内専用回線等
が考えられ、検知結果は各会員の端末、例えばファクシ
ミリに対して或いはパソコン通信として会員のパソコン
に対して出力される構成となっている。
【0019】次に図2は図1に示される検知装置の具体
的な構成を示す。この検知装置の構成は各種考えられる
が、本実施例では中波帯域の電磁波を観測する装置とし
て構成される。即ちこの帯域の電磁波を受信する装置は
各種性能の既存品が多数あり、これら既存品を小改良す
るだけで本発明の目的にかなう装置とすることができる
ため極めて経済的である。図2に示す装置は中波帯域の
電磁波を受信する装置であって、基本構成はAMラジオ
と同じものである。
【0020】ここで、中波放送は周知の如く約500k
Hzから約1500kHzの帯域の搬送波(高周波)に
音声電波を振幅変調(AM変調)させることにより行わ
れるわけであるが、本検知装置はこの搬送波のうちから
音声周波数では生じない高い周波数のパルス波をノイズ
として検出するように構成されている。また解析装置に
おいてはこのノイズのうちから後述の解析ロジックに基
づいて地震前兆と思われるパルス波を解析対象ノイズと
して検出するよう構成されている。
【0021】先ず第1の増幅器6aは高周波の受信電磁
波を高周波の出力(以下「直接出力」とする)Hとして
そのまま出力する。但しこの第1の増幅器6aにおいて
も第1段の高周波検波を行ってもよい。一方第2の増幅
器6bは検波手段7により同高周波受信電磁波を検波
された周波出力(以下「検波出力」とする)Sとし
て出力する(ラジオの場合は当該Sは音声信号であ
る)。これら直接出力Hと検波出力Sは第3の増幅器6
cにおいて差動手段17を介して差動増幅され、搬送さ
れている信号の大小に係わらずレベルを一定とした出力
(以下「検知対象出力」とする)Tとなる。
【0022】即ち図11(A)の如く、直接出力では
高周波ノイズは波形Paとして現れるが、同図(B)に
示されるように平滑化された信号出力SにおていはPa
´の如く殆ど現れない。次にHとSとの差をとるように
作動増幅させる。これにより出力レベルは同図(C)に
示すように一定化されると共に、情報伝達信号以外の
aのような高周波ノイズを受信すると出力レベル一定化
機能が無効となるため、この様な検知対象出力たる高周
波ノイズはPa´´の如く明瞭に現れる。従って適当な
値にしきい値THを設けることによりこの検知対象ノイ
ズをノイズ検出手段8において検出することによって目
的のノイズのみを検出することができる。検出信号は同
時にクロック9と照合され、ノイズ検出時刻が付加さ
れ、前記電話回線などの通信手段10を介して解析装置
にノイズ信号として出力される。なお以上で示される
「高周波」の語は無線通信、及び前記AM変調を行う
波、中波の外、短波帯、超短波帯及びFM変調を行うM
Hz帯を含めた語として用いている。
【0023】上述の構成は一つの検知装置において一つ
の周波数帯域におけるノイズ検知を行う構成を示すが、
図3の構成は複数の周波数帯域を一つの検知装置でカバ
ーするよう構成した場合を示す。ここで例えば帯域A増
幅部11aとは前記図2において第1、第2、第3の各
増幅器6a、6b、6cからなり、前記検知対象出力T
を出力する部分を示す。上記帯域A増幅部11a、帯域
B増幅部11b、帯域C増幅部11cはそれぞれ異なる
帯域の電磁波、例えば帯域A増幅部11aは100kH
z、帯域B増幅部11bは800kHz、帯域C増幅部
11cは1500kHz(1.5MHz)等と設定す
る。
【0024】上記各帯域の増幅部11a、11b、11
cから出力された検知対象出力T1、T2、T3はそれ
ぞれのノイズ検出手段8a、8b、8cにおいてノイズ
が検出されかつ検出されたノイズに対してはクロック9
から出力された検出時間が付され、通信手段10を介し
て検知結果が解析装置に送られる。なおノイズ検出手段
は各増幅部11a、11b、11cに対応してそれぞれ
設ける外、一つのノイズ検出手段により各増幅部からの
信号を処理するよう構成することももとより可能であ
る。またノイズの検出時刻の確認はこのような内蔵のク
ロックを用いる外標準時刻通信を受信する等、他の時刻
検出機構を用いることにより行うことももとより可能で
ある。また、必要に応じてノイズ検出手段8の次に図示
しない記憶手段を設け、遠隔地にある解析装置に対する
通信を間欠的に行うようにすることも当然可能である。
【0025】図4は解析装置の構成例を示す。解析装置
2は各地の検知装置から送られる信号を受信入力する信
号入力手段12、同信号入力手段12から出力されたデ
ータを記憶する記憶手段13、送られたデータを後述す
る解析ロジックに基づいて解析評価する演算手段14及
び同解析処理を行う際に用いられるしきい値を設定する
手段15が設けられている。
【0026】図5乃至図8は上記解析装置におけるノイ
ズ信号の解析例を示す。
【0027】先ず図5は第1の解析方法を示す。この解
析方法は一つの検知装置において一つの帯域の電磁波を
監視している場合及び複数の電磁波を監視している場合
の両方に可能な解析方法である。先ず解析装置2はノイ
ズ信号を受信すると、同信号に付加されているノイズ検
出時刻信号を取り込み、この時刻信号に基づき同時刻に
複数のノイズ信号を受信しているか否かを判断する。
【0028】因に搬送波に対するノイズとしては地震前
兆のノイズたるパルス波の外、前記落雷によるもの更に
は装置の設置位置によっては各種のノイズが受信され
る。例えば装置が家庭内に置かれていれば冷蔵庫のコン
プレッサー用モータの起動等家庭用電気用品によるも
の、エレベータ昇降時のモータの起動等、家庭生活或い
は産業活動に伴って生じる多数のノイズ(以下これらの
ノイズを「ローカルノイズ」とする)が生じる。各検知
装置から出力されるノイズ信号に付加される検知時刻は
通常数分の一秒或いは数十分の一秒単位である。従って
このような短時間にローカルノイズが同時発生する可能
性は極めて少ないため、上記時刻データが同じ或いはそ
の差が極めて僅か(例えば1秒以下)である場合には同
時刻のノイズとしてカウントする。この同時刻ノイズと
判定されたノイズが予め設定された規定数以上であるか
否かを判断する。例えばこの規定数は検知装置設置基数
の70%の数とする等である。この同時刻ノイズが規定
数以上である場合にはこれらを地震予兆ノイズと判断す
る。
【0029】このようにしてそれぞれの時刻帯における
同時刻ノイズのカウントを行い予兆ノイズであるか否か
を判断する。例えばこの予兆ノイズと判断される回数が
所定時間、例えば30分以内に所定回数(例えば20
回)以上ある場合には各会員に対して通報を行う。
【0030】通報の内容に関しては色々考えられるが、
この検知装置においても、従来の検知方法と同じく地震
発生地域や発生時刻を具体的に予測することは事実上不
可能であり、かつ本来特定のグループ内での情報伝達を
目的としていることを考え合わせると、情報の評価はそ
れぞれの会員に任せることが望ましい。即ち、通報によ
り会員が避難行動をするか、地震発生に伴う心構えのみ
を行うか、場合によっては殆ど無視するかは結局会員の
自由ということにする。即ち通報はあくまでも「地震予
兆と思われるノイズが発生している」という客観情報を
提供することに止めるようにすることが望ましい。
【0031】図6及び図7は第2の解析例を示す。この
例は基本的には各検知装置から入力されるノイズ情報の
量の変化を検出することを主体とする。またノイズとし
て検出する際のしきい値を前記方法の場合よりも低く設
定して情報量を増やし、ノイズの全体的変化を捉えやす
くするようにする。この場合、ローカルノイズの混入量
も増加するが、ノイズの全体的増加が特定の検出器に限
定されている場合にはその検出器のデータをキャンセル
することにより全体的変化をかなり正確に捉えることが
可能となる。
【0032】図6及び図7において、解析装置は各検知
装置(それぞれ一定期間のノイズ情報を記憶している)
から定期的(例えば1時間毎)にノイズ検出信号を受け
取りこれをカウントする(S1)。各検知装置の合計カ
ウント数の増加の有無を判断(S2)し、増加している
場合で、この増加が特定の検知装置においてのみ生じて
いる場合(S3)にはノイズは同検知装置が配置されて
いる場所の特有の事情によるノイズ、即ちローカルノイ
ズがノイズ数の増加要因であるとしてこの検知装置の信
号データをキャンセルし解析の対象から除外する。因に
このようなローカルノイズ発生の原因としては近所での
電気工事、エレベータ工事等種々考えられる。
【0033】一方各検知装置からのノイズ検出信号が全
般的に増加している場合には例えば前記第1の解析例に
示されるような「地震予兆と思われるノイズが発生して
いる」という情報(第1次情報)を各会員に通報する
(S4)。上記情報処理に続いて次の回の定時のノイズ
数を入力(S5)し、ノイズの合計数が正常値に下がっ
たか否かを判断し(S6)、正常値に下がっていない場
合には、正常値に下がっていない(増加している場合も
含む)が前記判断S3と同様、特定の検出器のみの増加
によるものか否かを判断する(S7)。正常値に戻らな
い場合でかつこれが特定の検知装置によるものではない
場合は、更にノイズ数が前回と同じ状態を維持ているの
か又は前回よりも更に増加しているかを判断し(S8)
し、増加状態でない場合には前回とおなじ内容の2次通
報を行う。また更に増加している場合には前記図9に示
すように地震発生が近いことを示すものとして前記二次
通報S9よりも緊急度の高い警報S10を発する。
【0034】図8は前述の図5に示す解析方法の変形態
様を示す解析方法であって、主としてノイズの発生時間
に着目する解析方法を示す。
【0035】先ずノイズを同時刻に複数(予め設定した
数)以上入力したかの判断までは前記図5に示す方法と
同じである。次に設定数以上入力した場合、これらのノ
イズが異なる周波数帯におけるものであるか否かを判断
する(S11)。このノイズが異なる周波数帯に渡るも
のである場合には直ちに通報S12を行う。因みに異な
る周波数帯において同時(数分の一秒或いは数十分の一
秒)にローカルノイズが多数発生する可能性は極めて低
く、反対に地震予兆と見られるノイズは極めて幅広い周
波数帯において同時にパルス波(ノイズ)を発生するこ
とが最近の研究により判明している。
【0036】一方同じ周波数帯である場合は、比較的広
域の落雷現象等影響の及ぶ範囲が広い原因によるローカ
ルノイズである場合も想定されるため、直ちに通報を発
せず、この現象が予め設定された回数生じたのちに通報
S12を行う。但し、どのような状態で通報するかは会
員との取決めにより決定できるので、情報の確度が低く
ても早めに通報をするよう取決めた場合には、周波数帯
が異なる場合と同時に一回で通報してもよい。
【0037】以上解析方法を図を用いて何種か説明した
が、これらはあくまで例示であり、この方法に限定する
趣旨ではない。また上述の方法を幾つか併用する解析方
法ももとより可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明は通信手段として用いられている
高周波の電磁波を測定対象としているため受信装置は市
販の装置をそのまま或いは小改造するだけで使用でき極
めて経済的であり、かつ同電磁波に搬送されたノイズか
ら地震発生の可能性を評価することが可能となり、特に
特定会員或いは専用の通信回線を有する企業などにおい
て上記評価結果を利用するのに効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁波のノイズ検知・解析装置の
ブロック図である。
【図2】電磁波中のノイズを検知する検知装置のブロッ
ク図である。
【図3】検知装置の別の構成例を示すブロック図であ
る。
【図4】解析装置のブロック図である。
【図5】ノイズの解析方法の第1の例を示す解析フロー
図である。
【図6】ノイズの解析方法の第2の例を示す解析フロー
図である。
【図7】図6に示す解析フローの続きを示すフロー図で
ある。
【図8】ノイズの解析方法の第3の例を示す解析フロー
図である。
【図9】北海道東方沖地震発生に至るまでのVLFに於
けるノイズ(パルス)の発生数の変化を示す線図であ
る。
【図10】(A)及び(B)はノイズの発生状態を示す
図である。
【図11】高周波の電磁波の波形を示す概念図であっ
て、(A)は直接出力の波形図、(B)は平滑化された
波形図、(C)は差動増幅後の波形図である。
【符号の説明】
1、1a、1b、1c (ノイズ)検知装置 2 解析装置 3 警報装置 5 (解析装置と会員の端末の間の)通信手段 6a 第1の増幅器 6b 第2の増幅器 6c 第3の増幅器 10 (解析装置と検知装置の間の)通信手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−184088(JP,A) 特開 昭54−133174(JP,A) 特開 昭52−150082(JP,A) 実開 平3−60094(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 1/00 G01R 29/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報を伝達する信号により変調されてい
    る1以上の帯域の高周波の電磁波に現れた特定レベル以
    上のノイズをその帯域毎に取り出す検知装置と、この検
    知装置のノイズ検知信号を解析する装置とから構成さ
    れ、ノイズ検知装置は、上記高周波の受信電磁波をその
    まま又は高周波検波して増幅する第1の増幅手段と、こ
    の高周波の受信電磁波を検波増幅して平滑化してノイズ
    検出用の情報信号とする第2の増幅手段と、これら第1
    の増幅手段の高周波出力と第2の増幅手段の復調された
    信号出力とを差動的に高周波増幅することにより前記情
    報伝達信号の大小に係わらず出力レベルを一定にする第
    3の増幅手段とを有し、当該情報伝達信号以外の高周波
    ノイズが生じたとき出力レベルを一定化する機能が無効
    になることを用いて高周波ノイズを検出できるよう構成
    され、また解析装置はこのノイズ検出信号を入力してノ
    イズの発生原因を解析するよう構成されたことを特徴と
    する電磁波のノイズ検知・解析装置。
  2. 【請求項2】 前記検知装置は地域を異にして複数設置
    され、各検知装置は通信手段を介して解析装置に接続さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の電磁波のノイ
    ズ検知・解析装置。
  3. 【請求項3】 前記検知装置には時刻検出機構が設置さ
    れ、ノイズ信号はノイズ発生時刻データと共に解析装置
    に送信されるよう構成されたことを特徴とする請求項1
    または2記載の電磁波のノイズ検知・解析装置。
  4. 【請求項4】 解析装置にはノイズの発生時刻を比較す
    る手段が設けられ、同時刻に発生したノイズのみを解析
    資料として選択するよう構成されたことを特徴とする請
    求項3記載の電磁波のノイズ検知・解析装置。
  5. 【請求項5】 解析装置にはノイズの発生した電磁波の
    帯域を判断する手段が設けられ、ノイズの発生した電磁
    波の帯域の種類を前記解析資料として加えるよう構成し
    たことを特徴とする請求項3または4記載の電磁波のノ
    イズ検知・解析装置。
  6. 【請求項6】 解析装置には所定時間内のノイズの発生
    回数を検出する手段が設けられ、ノイズの発生回数を解
    析資料として加えるよう構成したことを特徴とする請求
    項3ないし5の何れかに記載の電磁波のノイズ検知・解
    析装置。
  7. 【請求項7】 通信手段を介して複数の会員用端末が解
    析装置に接続され、解析装置の解析結果が各端末に出力
    されるよう構成されたことを特徴とする請求項1なしい
    6の何れかに記載の電磁波のノイズ検知・解析装置。
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