JP3186191U - 硬性内視鏡用の洗浄装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】硬性内視鏡の先端部において、洗浄用の導管を外部から自在に着脱できるようにすると共に、その観察窓部を再現性良く確実に洗浄できる硬性内視鏡の洗浄装置を提供する。
【解決手段】体腔内の画像を、硬性内視鏡先端面の観察窓部22を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、観察窓部22を洗浄するための生理食塩水を供給するポンプ41と、一端がその基端側でポンプ41に接続され、生理食塩水を所定の方向へ導く長尺状のチューブ1であって、他端が観察窓部の側に向くように折り曲げられたチューブ1と、硬性内視鏡を構成するファイバースコープ21の先端部の外側に取り付けられ、チューブ1の折り曲げ部分の先端開口面が観察窓部22の側へ向くようにチューブ1の先端側を支持する先端支持部とを備えるものである。
【選択図】図1

Description

本考案は、胸腔鏡や腹腔鏡等の観察窓部の曇りを除くために洗浄用の生理食塩水とそれを吹き飛ばすための気体とを噴射する外付け型の付属洗浄具として適用可能な硬性内視鏡用の洗浄装置に関するものである。
近年、医療分野では、胃の検査や、その手術で胃カメラに代表される内視鏡(軟性内視鏡)が使用され、また、胸部を開口して行う手術で胸腔鏡が使用され、腹部を開口して行う手術で腹腔鏡が使用される場合が多い(以下で腹腔鏡下手術という)。腹腔鏡下手術は、その低侵襲性、良好な整容性により急速に普及しており、胃癌、大腸癌手術を主な対象として外科手術全体に占める割合が年々増加している。
ところで、上述した胸腔鏡や腹腔鏡などは硬性内視鏡と呼ばれ、硬性内視鏡や軟性内視鏡等には、患部を撮像するための対物レンズが設けられ、それを保護する観察窓部が備えられている。しかし、腹腔鏡先端の観察窓部が施術中に血液や脂肪などにより汚れ、また曇りを生じることが頻繁に起こり、その洗浄又は清浄化のために一時、施術を中断せざるを得ず、手術効率を著しく低下させるという問題がある。
例えば、胸腔鏡手術・腹腔鏡手術で使用する胸腔鏡・腹腔鏡は、その生産及び需要の増加の一途を辿っているが、手術に必要な情報は、胸腔鏡・腹腔鏡による画像(視覚)情報のみで、手術中の曇りや血液、脂肪等による汚れは、安全な手術の施行の妨げとなる。そのために手術中に胸腔鏡や腹腔鏡を一旦、体外に取り出して洗浄する必要があるが、それに要する時間は手術時間の延長につながるという問題がある。
この種の軟性内視鏡や硬性内視鏡等の観察窓部の洗浄に関連して、特許文献1〜6には内視鏡や、腹腔鏡等の光学窓の洗浄する洗浄装置が開示されている。特許文献1には、患者の体腔内に挿入される長尺状の導中管部材内に洗浄用の水及び気体を送るパイプを備えた内視鏡用の洗浄装置が開示されている。当該洗浄装置によれば、内視鏡の先端部には光学窓や各LGレンズ等の他に送気ノズルが設けられ、当該送気ノズルには上述のパイプが接続されている。その施術中に先端部の光学窓や各LGレンズ等が血液や脂肪などにより汚れたとき、当該光学窓等に付着した体液や廃棄水等に、送気ノズルを介して洗浄気体を吹き付けてこれらを飛ばすようになされる。
特許文献2には、細長の挿入部内に複数の管路部材を有した洗浄路が設けられ、当該挿入部の先端硬質部内には対物レンズ等の他に送気送水ノズルが設けられた内視鏡システムが開示されている。当該システムによれば、送気送水ノズルには上述の洗浄路の一端が接続され、洗浄路の基端側には送気送水装置が接続されている。対物レンズの付着物を除去するとき、送気送水装置を動作させて、その対物レンズに選択的に送液、送気させるようになされる。
特許文献3には、患者の体腔内に挿入される挿入部材内に送水給水管が設けられ、当該送水給水管の先端には送液・送気ノズルが取り付けられた内視鏡の対物レンズ洗浄装置が開示されている。この対物レンズ洗浄装置によれば、洗浄用の送液・送気ノズルの先端が直角に曲げられ、直角に曲げられた送液・送気ノズルから対物レンズへ向けて洗浄水や、洗浄気体を噴出するようになされる。同様な構成を有する洗浄装置は特許文献4及び5にも見られる。
上述の特許文献1〜5のように鏡筒内部に洗浄ノズルを内蔵させた洗浄装置は、胃カメラのような内視鏡(軟性内視鏡)で多く見られる。軟性内視鏡は再使用の際、無菌レベルの要求から薬液洗浄のみでよく、滅菌処理は行っていない。
一方、腹腔鏡(硬性内視鏡)手術によれば、患者の腹部に穴を開け、腹腔内に腹腔鏡本体を挿入して使用するため、再使用の際の無菌レベルの要求が高く滅菌処理が必要である。しかし、洗浄ノズルがあると、それを含めて完全に洗浄・滅菌処理を行うことが困難と想定されるため、洗浄ノズルを内蔵させたものがない。
そのために特許文献6には、硬性内視鏡の外径よりも大きい内径を有し、先端部分が部分的に開口した筒状部材で硬性内視鏡を覆った洗浄具が提案されている。この洗浄具によれば、硬性内視鏡の外側面と筒状部材の内側面との間にできる隙間を通して流体を供給し、硬性内視鏡先端の観察用レンズ窓を洗浄するようになされる。特許文献6には記述はないが、再使用の際の洗浄・滅菌処理を考えると、当該洗浄具の筒状部材は単回使用(ディスポーザル)で取り扱われるものと想定される。
特開平 06−269388号公報 特許第4960076号(特開2008−148935号公報) 実公平06−042643号(実開平02−084601号公報) 特許第3785908号(特開2002−058632号公報) 特開平 05−103750号公報 実開平06−081501号(実願平05−042542号公報)
ところで、従来例に係る硬性内視鏡装置の洗浄機能によれば、次のような問題がある。 i.特許文献1〜5の軟性内視鏡に内蔵された洗浄機能を硬性内視鏡装置にそのまま適用した場合には、その構成部材が硬性内視鏡の再利用の際の滅菌処理温度に耐えられないという問題、また洗浄機構部は複雑な形状をしているため十分な滅菌処理がなされないという懸念がある。そのために洗浄用の管路部材等の部品交換を行うとすれば、その交換が複雑で時間がかかり、機種毎に鏡筒・挿入部材全体を取り替えなくてはならないので、コストアップにつながる。
ii.引用文献6に見られるような外付けの洗浄具においては、流体を洗浄液とした場合、硬性内視鏡の外側面と筒状部材の内側面との間にできる隙間全体に洗浄液を満たすため、流体接触表面積が大きくなり、洗浄液の供給を停止させるときに応答が遅い、いわゆる液だれの状態が発生するという問題がある。
iii.また、洗浄液が観察用レンズ窓に残留すると、それも視界を妨げるものとなるため、乾燥空気のような気体で吹き飛ばす必要があるが、当該引用文献6の洗浄具では、流体経路が一つしかないため、供給流体の切替が必要であり、そのために時間を要すること、また流体特性の異なる流体を共通経路で流すために、それぞれについて必ずしも最適な経路とすることが困難であるという問題がある。
iv.また、前記引用文献6の洗浄具は、対象とする硬性内視鏡とほぼ同じ寸法であるため、径や長さの異なる硬性内視鏡に対しては、それぞれ専用の洗浄具を用意する必要があるという問題がある。
本考案は以上の点に鑑み創作されたもので、硬性内視鏡の先端部において、洗浄用の導管を外部から自在に着脱できるようにすると共に、その観察窓部を再現性良く確実に洗浄できるようにした硬性内視鏡用の洗浄装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項1に記載のように、体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管であって、他端が前記観察窓部の側に向くように折り曲げられた導管と、前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、前記導管の折り曲げ部分の先端開口面が前記観察窓部の側へ向くように前記導管の他端側を支持する先端支持部とを備えるものである。
請求項2に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管と、前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、前記導管の直線部分を支持する第1の支持部と、前記挿入管路部材の先端側に、前記導管の折り曲げ部分の先端開口面が前記観察窓部の側へ向くように支持する第2の支持部とを有する先端支持部とを備えるものである。
請求項3に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管と、前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、内部に貫通する折れ曲がり流路を有した先端支持部であって、前記導管の他端側が前記流路の入口側に接続され、前記流路の出口側開口面が前記観察窓部の側へ向くようになした先端支持部とを備えるものである。
請求項1から請求項3の記載に係る硬性内視鏡用の洗浄装置によれば、各種硬性鏡の先端部において、洗浄用の導管を支持した当該先端支持部を自在に着脱できるようになる。しかも、流体供給部が、観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を導管に供給すると、当該導管が洗浄用の流体を所定の方向へ導くので、挿入管路部材の観察窓部を再現性良く確実に洗浄できるようになる。
請求項4に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、前記先端開口面が、丸管をつぶして扁平にした形状であるものである。
請求項5に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、前記先端開口面が、2個以上の細管が分岐した形状であるものである。
請求項6に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、前記先端支持部は、前記挿入管路部材の先端部に装着可能なO型又はC型の断面を有する帯状の支持本体を備えるものである。
請求項7に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項において、前記導管の中途部分を前記挿入管路部材に沿って固定するための導管固定部を有するものである。
請求項8に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項7において、前記導管固定部は、前記挿入管路部材に対して外側から装着可能なO型又はC型の断面を有した帯状の固定本体を備えるものである。
請求項9に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項6又は8において、前記導管を支持する前記支持本体及び当該導管を固定する固定本体には、前記挿入管路部材の外側の周面形状に整合可能な金属部材、ゴム部材又は樹脂部材が使用されるものである。
請求項10に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項9において、前記支持本体及び固定本体には、前記導管を挟み込む溝部又は当該導管を通す孔部が設けられるものである。
請求項11に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項10において、前記導管は、洗浄液を送出する送液管及び洗浄気体を送出する送気管の少なくともいずれか一方を有するものである。
請求項12に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置は、請求項11において、前記導管には、廃棄水を吸引する吸引管が含まれるものである。
請求項1〜12に係る硬性内視鏡用の洗浄装置によれば、挿入管路部材の先端部において、洗浄用の導管を支持できるようになるばかりか、当該先端部に対してその外側から先端支持部を容易に着脱できるようになる。これにより、組立性が良く、かつ、容易に取り付け可能な外付け用の洗浄装置を提供できるようになるため、当該洗浄装置を患者の体内に挿入される部分を単回使用として、硬性内視鏡を再利用する際の滅菌処理の品質を担保することが可能となる。
また、請求項1〜12に係る硬性内視鏡用の洗浄装置によれば、流体経路として管路径の小さい導管を使用できるため、液だれの無い洗浄液供給が可能となる。また、洗浄気体の流体経路を別系統で構成できるため、それに適した管路径を選択できると共に、余剰洗浄液の吹き飛ばしを迅速に行うことができる。 さらに流体経路が硬性内視鏡の寸法(外径、長さ)に依存せずに確保できるため、種々の硬性内視鏡に適用することができるようになる。
本考案に係る実施の形態としての硬性内視鏡の洗浄装置100の構成例を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、第1の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部10の構成例を示す側面図、一部破砕の正面図及び平面図である。 (A)〜(C)は、チューブ固定部30の構成例を示す側面図、一部破砕の正面及び平面図である。 (A)〜(C)は、洗浄装置100の装着例を示す正面図である。 (A)〜(C)は、第2の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部102の構成例を示す側面図、一部破砕の正面図及び平面図である。 (A)〜(C)は、第3の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部103の構成例を示す側面図、一部破砕の正面図及び平面図である。 (A)〜(C)は、第4の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部104の構成例を示す一部破砕の正面図である。 (A)〜(C)は、第5の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部105の構成例を示す一部破砕の正面図である。 第6の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部106の構成例を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、その先端支持部106の構成例を示す側面図、一部破砕の正面図及び平面図である。 第7の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部107の構成例を示す斜視図である。 (A)〜(C)は、第8の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部108の構成例を示す一部破砕の正面図である。 (A)〜(F)は、チューブ固定部の他の構成例(その1)を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、チューブ固定部の他の構成例(その2)を示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案の実施の形態としての硬性内視鏡用の洗浄装置について説明をする。まず、図1を参照して、本考案の硬性内視鏡用の洗浄装置100の構成例について説明する。図1に示す洗浄装置100は、胸腔鏡手術で使用する胸腔鏡本体、又は腹腔鏡手術で使用する腹腔鏡本体に取り付け可能な装置であり、洗浄用の生理食塩水(洗浄液)及び空気もしくはCO2ガス(洗浄気体)の少なくともいずれか一方を排出する2本の導管(以下、チューブという)を先端部に固定し、観察窓部に付着した、血液や脂肪等を生理食塩水で洗浄し、余剰水を洗浄気体で吹き飛ばすものである。
胸腔鏡本体及び腹腔鏡本体(以下で硬性内視鏡装置200という)は、いずれも硬性内視鏡を構成する挿入管路部材(以下ファイバースコープ21という)及び観察窓部22を有し、かつ、当該観察窓部22を介して体腔内の画像を撮影する対物光学系を有している。ファイバースコープ21は長尺状の円柱形状を有しており、その全長は400mm程度であり、その外径φが10mm程度である。観察窓部22は、対物光学系を構成するレンズ23を保護するためのガラス板であり、例えば、直径が5mm程度の円形状を有している。ファイバースコープ21は断面が円形状に限られることはなく、楕円形状のものもある。
ファイバースコープ21には操作制御装置40が接続される。操作制御装置40は、基本的に患部を撮像する撮像機能を備えているが、その内容は発明の本質ではないので、その説明を省略する。
操作制御装置40には、流体供給部の一例を構成する用途別のポンプ41,42が接続されている。ポンプ41,42は、観察窓部22を洗浄するための洗浄用の流体を供給するもので、洗浄用の流体には生理食塩水や、空気もしくはCO2ガス等が使用される。ポンプ41,42には医療用のチューブポンプや、マイクロポンプが使用される。
この例で、ポンプ41には医療用の液体ポンプが使用され、ポンプ42には医療用の気体ポンプが使用される。操作制御装置40は操作者の操作に対応して給水制御信号S41をポンプ41に供給し、ポンプ41は給水制御信号S41に基づいて洗浄液をチューブ1に送出するようになる。また、同操作に対応して、気体制御信号S42をポンプ42に供給し、ポンプ42は気体制御信号S42に基づいて洗浄気体をチューブ2に送出するようになる。
なお、硬性内視鏡装置200は、腹腔鏡手術に使用する際は、患者の腹部に穴を明けた後、その穴が生体反応で戻って塞がれないようにするためにスリーブ状の部品をまず穴に挿入し、腹腔鏡本体はそのスリーブの内部を通して挿入されるので、外付け用の洗浄装置100としては、外形が滑らかになるように構成することが望ましい。
[実施例1]
続いて、図1〜図4を参照して、第1の実施例としての洗浄装置100の構成例及びその装着例について説明する。図1に示す洗浄装置100は、用途別のポンプ41,42の他に、少なくとも、先端支持部10、チューブ1,2及びチューブ固定部30を備えている。図1に示したポンプ41にはチューブ1が接続され、ポンプ42にはチューブ2が接続され、2つのチューブ1,2はチューブ固定部30を介してファイバースコープ21に固定される。チューブ1,2の先端部は先端支持部10に固定されてファイバースコープ21の先端部に取り付けられる。
先端支持部10は、ファイバースコープ21の先端部の外側の周面形状(例えば、環状)とほぼ同じ大きさの内面形状、又は周面形状の一部を円弧状に切り取った部分内面形状を成した部材嵌合部位を有している。部材嵌合部位とは先端支持部10において、ファイバースコープ21の先端部を嵌合する差し込み部位をいう。部材嵌合部位の形状をファイバースコープ21の先端部の周面形状や部分内面形状等に限定したのは、先端支持部10が擦れてファイバースコープ21の先端部から取れないようにすることが重要であることによる。先端支持部10は、ファイバースコープ21の先端部に装着可能なO型又はC型の断面を有する環状又は帯状の支持本体11を備えている。
断面C型の支持本体11は、例えば、図2の(B)に示すように長さL1が30mm〜40mm程度で、外径φ11が12mm程度で、その内径がφ12=10mm程度の縦方向にスリットが形成された筒型状を有している。支持本体11は、断面上部の厚み(高さ)を確保するために、外径円の中心軸o1と内径円の中心軸o2とが直径方向において上下にずれて非リング状を成し、非同軸となされている。断面上部の厚み(高さ)は、例えば、2mm以内に抑えるとよい。この制限は施術時、患者の腹部に開けられた穴に設置されるスリーブの口径を極力小さくするためである。
支持本体11の内側の孔部13にはファイバースコープ21の先端部を挿入するようになされる。例えば、支持本体11はポリテトラフルオロエチレン (polytetrafluoroethylene, PTFE:テフロン(登録商標))を筒状に加工したものが使用される。テフロン(登録商標)は、テトラフルオロエチレンの重合体で、フッ素原子と炭素原子のみからなるフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)であり、化学的に安定で耐熱性及び耐薬品性に優れている。
支持本体11は他端が観察窓部22の側へ向くように取り付けられたチューブ1,2の先端側を支持する。支持本体11の上部には図2の(C)に示すようにチューブ1,2の先端部をレンズ方向(図1参照)に曲がるように挟み込む溝部12a,12bが形成される。溝部12a,12bはチューブ1,2をガイドする機能を備えている。この例では、溝部12a,12bの先端部位が「ハ」の字に広がっており、チューブ1,2の先端部の間隔を確保して両側からファイバースコープ21のレンズ23の中心部分に向かって、洗浄液及び洗浄気体を当該レンズ23上で交差できるようにしている。
例えば、支持本体11の上部に一直線状に2本の溝部12a,12bを彫り、更に、先端部位が「ハ」の字に溝部12a,12bを形成して、当該溝部12aに1本のチューブ1を挟み込み、溝部12bに1本のチューブ2を挟み込むようになされる。溝部12a,12bの断面はΩ形状(C形状)とするとよい。つまり、溝部12a,12bの外観上の開口幅(スリット幅)をチューブ1,2等の外径よりも狭く設定する。例えば、チューブ1,2として使用するカテーテルの外径よりも、スリット幅を狭く設定する。
断面Ω形状とすると、溝部12a,12bのスリットを利用して当該チューブ1,2を溝部12a,12b内に装着することができ、装着後は、溝部12a,12bからチューブ1,2が抜け難くなる。溝部12a,12bの設置数はチューブ1,2の本数と同等である。なお、チューブ1,2を挟み込んだ後に、例えば、シリコンゴム製の結束バンド14等(図2の(B)の二点鎖線の四角枠参照)によりチューブ1,2の上部を押さえるように固定してもよい。より一層、チューブ1,2の先端部を確実に固定できるようになる。
O型又はC型の先端支持部10は、直線及び「ハ」の字を含む溝部12a,12bを形成する溝状部位とファイバースコープ21を抱き込む帯状部位33とが支持本体11として一体成形される。例えば、ファイバースコープ21の外側の周面形状に整合可能なO型又はC型の断面を有する環状又は帯状に象った金型及び、直線及び「ハ」の字を含む溝部状を象った金型が使用され、当該金型に所望の樹脂を流し込んで射出金型成形がなされる。
この成形構造によって、特に、断面がC型であると、支持本体11の帯状部位のバネ性を利用した締付力で、ファイバースコープ21に対して支持本体11を確実に密着係止できるようになる。
チューブ1,2は長尺状の導管の一例を構成し、洗浄液(液体)を伝導する流体経路と洗浄気体(気体)を伝導する流体経路とを別系統として備えている。この例では、チューブ1,2の先端部(ノズル相当部分)が80°〜90°に折り曲げられている。例えば、洗浄液用のチューブ1は、一端がその基端側で図1に示すポンプ41に接続され、他端が観察窓部12の側へ向くように、例えば、θ1=85°に折り曲げられて支持され、生理食塩水を観察窓部12の方向へ導くようになされる(図2の(B)参照)。
チューブ2は、一端がその基端側で同図に示すポンプ42に接続され、他端が観察窓部12の側へ向くようにθ1=85°に折り曲げられて支持され、洗浄気体を観察窓部12の方向へ導くものである。腹腔鏡手術では患者の腹部にCO2ガスを圧送して膨らませた状態で行うため、本実施例における洗浄気体としてはCO2ガスを使用する。一方、胸腔鏡手術では胸腔内部が大気であるため、洗浄気体として空気を使用する。
チューブ1,2の材質は、成形後の形状が維持できる程度の硬度のある樹脂、又は、ステンレスのような金属管を基本形としている。しかし、樹脂部材や、金属部材等のパイプの先端部をθ1=85°に折り曲げて加工したノズル(図示せず)に、長尺状の軟性のゴム管を連結した複合タイプのチューブを使用してもよい。チューブ1,2は流体経路を小径管とする機能を有し、生体親和性のあるものであれば、材質は特に限定されない。
この例では、ファイバースコープ21の長さ方向に沿って側面に2本のチューブ1,2を並列に這わせる構造を採っている。チューブ1,2は、基端側(根元)のほうで長さに余裕を持たせ、対象とするファイバースコープ21の長さ寸法の違いを吸収してポンプ41,42に接続される。
洗浄装置100は、生理食塩水(洗浄液)を送出する送液管及び洗浄気体を送出する送気管の2本のチューブ1,2を有するものについて説明したが、もちろん、第3のチューブとして、廃棄水を吸引する吸引管を含むようにしてよい。第3のチューブにはビルジポンプのようなものを接続して使用される。これにより、硬性内視鏡装置200のファイバースコープ21の長さに依存されない流体経路を確保できるようになる。また、支持本体11および固定本体31がC型の場合は、その弾性範囲内でファイバースコープ21の外径違いにも対応できる。
上述のチューブ1,2の中途部分は、図1及び図3に示すようなチューブ固定部30によって、ファイバースコープ21の長さ方向に沿って固定するようになされる。チューブ固定部30は、導管固定部の一例を構成し、帯状の固定本体31を備え、ファイバースコープ21に対して外側から装着可能なO型又はC型の断面を有したものが使用される。チューブ固定部30の長さL2は20〜30mm程度である。固定本体31にも、チューブ1,2を挟み込む溝部32a,32b又はチューブ1,2を通す孔部(図13の(C)参照)が設けられる。
支持本体11と異なるのは、溝部32a,32bに「ハ」の字部位が設けられておらず、溝部32a,32bが直線部位のみとなっている点である。O型又はC型のチューブ固定部30は、溝部32a,32bを形成する溝状部位とファイバースコープ21を抱き込む帯状部位33とが固定本体31として一体成形される。成形方法について支持本体11と同じ方法が採られるので、その説明を省略する。
この方法によって形成された、特に、C型であると、固定本体31の帯状部位33のバネ性を利用した締付力で、ファイバースコープ21に対して固定本体31を確実に密着係止できるようになる。固定本体31にも、ファイバースコープ21の外側の周面形状に整合可能なO型又は着脱性のよいC型の断面を有した金属部材、ゴム部材又は樹脂部材が使用される。材質については、支持本体11と同じ物が使用できるので、その説明を省略する。
続いて、図4の(A)〜(C)を参照して、硬性内視鏡用の洗浄装置100の装着例について説明する。この例では、洗浄装置100に関して、2通りの装着方法が準備されている。第1の方法は洗浄装置100の製品の段階で先端支持部10及びチューブ固定部30の溝部12a,12b、溝部32a,32b(又は孔部)には、チューブ1,2等を挟み込まれておらず、ファイバースコープ21の側面に固定本体31や、チューブ固定部30を取り付けた後にチューブ1,2を当該溝部12a,12b、溝部32a,32b(又は孔部)に取り付けて長さを調整する。
第2の方法は、洗浄装置100の製品の段階で、先端支持部10及びチューブ固定部30の溝部12a,12b、溝部32a,32b(又は孔部)に予めチューブ1,2を挿入して置き、ファイバースコープ21の側面で先端支持部10及びチューブ固定部30を取り付けた後、チューブ1,2の先端部やその中途部分の固定位置を調整するようになされる。
いずれにせよ、洗浄装置100の製品段階でメーカ出荷前にエチレンガス洗浄等を行って、真空パックにして流通するようになされ、医者あるいは助手が手術室(無菌)の中で開梱し、腹腔鏡等に組み付けて使用するようになる。
これらを前提条件にして、例えば、第1の方法によれば、まず、図4の(A)において、ファイバースコープ21にチューブ取り付け治具としての先端支持部10及びチューブ固定部30を取り付ける。先端支持部10及びチューブ固定部30にはゴム部材や、樹脂部材等で支持本体11や、固定本体31等を形成し、支持本体11に溝部12a,12b及び、固定本体31に溝部32a,32bを形成したものを準備する。
この例では、O型及びC型の帯状部位を有する場合も、先端支持部10をファイバースコープ21の先端部分から挿入して当該先端支持部10をファイバースコープ21の先端部に取り付ける。その場合、孔部13とファイバースコープ21との間に隙間が生じないように取り付ける。チューブ固定部30は、帯状部位33のスリット部分を広げ、部材挿入幅を確保した状態で、ファイバースコープ21の側面に当該チューブ固定部30を取り付ける。なお、C型の帯状部位33の剛性が強い場合や、O型の帯状部位33の場合は、支持本体11をファイバースコープ21の先端部を挿入する前に、当該ファイバースコープ21の中途部分に必要な数のチューブ固定部30を予め挿入して置くとよい。
次に、図4の(B)において、支持本体11及び固定本体31にチューブ1,2を取り付ける。チューブ1,2には、その先端自体がノズル状を有した折れ曲がり管路を有する剛性の樹脂管や、ステンレス管等を用いる。例えば、図2に示したように、支持本体11の溝部12a,12bにチューブ1,2を挟み込む。また、図3に示したように、固定本体31の溝部32a,32bにチューブ1,2を挟み込む。
チューブ1,2は、例えば、先端支持部10の上部から溝部12a,12bのスリットに沿って、及び、チューブ固定部30の上部から溝部32a,32bのスリットに沿って落とし込む形態で取り付ける方法を採る。スリット部位の剛性が強い場合は、無理せず、支持本体11の溝部12a,12bの孔方向や、固定本体31の溝部32a,32bの孔方向等からチューブ1,2を挿入するように嵌合するとよい。
チューブ1,2の先端部を先端支持部10の溝部12a,12bに挟み込んだ後は、チューブ1,2の先端部を観察窓部22のレンズ23の方向へ向くように姿勢を調整する。例えば、洗浄液及び洗浄気体用のノズルの先端部の噴射口の向きをレンズ23の光軸上で交差するように調整する。
そして、図4の(C)において、先端支持部10の溝部12a,12bや、チューブ固定部30の溝部32a,32b等からチューブ1,2が飛び出さないように結束バンド14で補強巻きするとよい。補強巻きとは、帯状のゴムバンドでチューブ1,2が挟み込まれた溝部12a,12bや、溝部32a,32b等を含む領域から先端支持部10や、チューブ固定部30の外周部を一周するように巻くことをいう。
その後は、チューブ取り付け治具によってファイバースコープ20に固定されたチューブ1,2の基端側に、従来方式と同様にして、チューブ1の基端側にポンプ41を接続し、チューブ2の基端側にポンプ42を接続する。これにより、図1に示した硬性内視鏡装置200への洗浄装置100の装着を完了する。
このように第1の実施例としての硬性内視鏡用の洗浄装置100によれば、各種硬性鏡において、洗浄用のチューブ1,2を自在に着脱できるようになる。しかも、ポンプ41が、観察窓部22を洗浄するための生理食塩水をチューブ1に供給すると、当該チューブ1が生理食塩水を観察窓部22の方向へ導くと共に、ポンプ42が、観察窓部22を洗浄するための洗浄気体をチューブ2に供給すると、当該チューブ2が洗浄気体を観察窓部22の方向へ導く。
この結果、チューブ1の管路径を小さくして必要最小量の生理食塩水を観察窓部22に吹き付けることができると共に、チューブ2から噴出された洗浄気体が観察窓部22上の生理食塩水を吹き飛ばすので、ファイバースコープ21のレンズの前面の観察窓部22を再現性良く確実に洗浄できるようになる。また、先端支持部10を有する洗浄装置100は、従来方式のチューブ内蔵型の内視鏡装置の洗浄機構に比べてその汎用性が向上する。これにより、組立性が良く、かつ、容易に取り付け可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例2]
続いて、図5の(A)〜(C)を参照して、第2の実施例としての先端支持部102の構成例について説明する。図5の(A)に示す先端支持部102は、図1に示した硬性内視鏡装置200のタイプのファイバースコープ先端に適用可能なものであり、図1に示した洗浄装置100において、先端支持部10に代わってファイバースコープ21の先端部に取り付けられる。先端支持部102は、内形状が円筒で、外形状が楕円柱の支持本体112を有している。
支持本体112は、溝部12a、溝部12b及び孔部13を有しており、支持本体112において、溝部12aと溝部12bとは、当該溝部12aに対して相互に対峙する側に溝部12bが設けられる。チューブ1,2には、第1の実施例で説明したような樹脂部材や、金属部材等をパイプ状に加工してその先端部を傾斜角度θ1=85°に折り曲げ加工した長尺状の単一タイプや、樹脂部材や、金属部材等をパイプ状に加工してその先端部をθ1=85°に折り曲げて加工したノズル(図示せず)に、長尺状の軟性のゴム管を連結した複合タイプの両方が使用できる。
支持本体112によれば、図5の(B)に示すように、溝部12aにチューブ2を挟み込み、溝部12bにチューブ1を挟み込んだとき、チューブ1の先端部とチューブ2の先端部とが相互に対峙する位置となるようになされている。
この例では、図5の(B)に示すように、例えば、チューブ2は先端支持部102の上側に這わせ、上方から下方へ傾斜角度θ1=85°に観察窓部22に洗浄気体を吹き付けるようになされる。チューブ1は先端支持部102の下側に這わせ、下方から上方へ傾斜角度θ1=85°に観察窓部に洗浄気体を噴出するようになされる。
もちろん、チューブ2の溝部12aへの挟み込み、チューブ1の溝部12bへの挟み込みに限られることはなく、チューブ1を溝部12aへ挟み込み、チューブ2を溝部12bに挟み込んで構成してもよい。前者のチューブ1,2を挟み込んだ状態で、先端支持部102を固定したファイバースコープ21そのものを光学軸を基準にして180°回転して使用してもよい。洗浄液の勢いが弱い場合において、ファイバースコープ21を体内で、上下反転させて使用することができる。
このように、第2の実施例に係る先端支持部102によれば、チューブ1,2の先端部の対向配置によって、ファイバースコープ21の先端部の観察窓部(図示せず)に洗浄液や、洗浄気体を正確かつ再現性良く噴射できるようになる。この結果、チューブ1,2の先端部の噴射部位が安定するので、高品質の洗浄機能を実現できるようになる。しかも、従来方式の洗浄装置に比べてその汎用性を持たせることができる。これにより、組立性が良く、かつ、容易に取り付け可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例3]
続いて、図6を参照して、第3の実施例としての先端支持部103の構成例について説明する。この実施例では、第2の実施例で説明した先端支持部102に変更を加えて、先端支持部103を構成し、当該先端支持部103を図6に示した硬性内視鏡装置201の先端部斜め形状のファイバースコープ21’に適用させたものである。ファイバースコープ21’は、内視鏡の長さ(光軸)方向とその端面とが成す角度(以下傾斜角度という)をθoとしたとき、θo=60°に設計された先端形状を有している。観察窓部22’は内視鏡の端面に沿って取り付けられている。
図6の(A)に示す先端支持部103は、内形状が円筒で、外形状が楕円柱、かつ、一端が斜めにカットされた支持本体113を有している(図6の(B)参照)。支持本体113によれば、図6の(B)に示すように、溝部12aに先端ノズル状を有したチューブ2を挟み込み、溝部12bに先端ノズル状を有したチューブ1を挟み込んだとき、チューブ2のノズル状先端部とチューブ1のノズル状先端部とが相互に対峙し、かつ、各々のノズル噴射口が観察窓部22’上に向く(狙う)位置となるように固定される。この構成によって、先端斜め形状のファイバースコープ21’の先端部において、第2の実施例で説明したように、上下方向から洗浄気体や、洗浄液等を噴射できるようになる。
支持本体113は、溝部12a、溝部12b及び孔部13を有しており、支持本体113において、溝部12aと溝部12bとは、当該溝部12aに対して相互に対峙する側に溝部12bが設けられる。溝部12aへのチューブ1又は図示しないノズルの挟み込みや、溝部12bへのチューブ2又は図示しないノズルの挟み込みについては、第2の実施例で説明した通りであるので、その説明を省略する。
チューブ1には、樹脂部材や、金属部材等を長尺状のパイプに加工してその先端部をノズル状に傾斜角度θ2=50°〜60°に折り曲げ加工したものが使用され、チューブ2には、同様にして、長尺状のパイプに加工してその先端部をノズル状に傾斜角度θ3=110°〜120°に折り曲げ加工したものが使用される。
もちろん、樹脂部材や金属部材等をパイプ状に加工してその先端部をθ2=50°〜60°に折り曲げ加工したノズルや、その先端部をθ3=110°〜120°に折り曲げ加工したノズル等を準備し、これらの各々長尺状のノズルに軟性のゴム管又は樹脂や金属等のパイプを連結したものが使用される。その他の構成については、第2の実施例と同様となるので、その説明を省略する。
この先端支持部103を有する洗浄装置100によれば、図6の(B)及び(C)に示すように、例えば、チューブ2は先端支持部103の上側に這わせ、上方から下方へ傾斜角度θ2=55°に観察窓部22’に洗浄気体を吹き付けるようになされる。チューブ1は先端支持部103の下側に這わせ、下方から上方へ傾斜角度θ3=115°に観察窓部22’に洗浄気体を噴出するようになされる。
このように、第3の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部103によれば、チューブ1,2の先端部の対向配置によって、ファイバースコープ21’の先端部の観察窓部22’に洗浄液や、洗浄気体を正確かつ再現性良く噴射できるようになる。この結果、先端斜め形状のファイバースコープ21’を有する硬性内視鏡装置201においても、チューブ1,2の先端部の噴射部位が安定するので、高品質の洗浄機能を実現できるようになる。しかも、従来方式の洗浄装置に比べてその汎用性を持たせることができる。
[実施例4]
図7に示す第4の実施例に係る先端支持部104は、ファイバースコープ21’の先端部が傾斜したタイプの硬性内視鏡装置201に適用可能なものであり、2本のチューブ1,2を共に並べてUターンさせるために、先端庇状の支持本体114を有すると共に、第1の支持部11a及び第2の支持部11bを備えている。
支持本体114の庇状部位の下方は、ファイバースコープ21’の先端斜面(θo=60°)に沿って斜めに切断(カット)されている。これは観察窓部22’におけるレンズ視野を拡大するためである。支持部11aは、例えば、ファイバースコープ21’の先端手前に沿って設けられ、チューブ1,2(チューブ2は図示せず)の直線部分を支持するようになされる。支持部11aには直線状の孔部15aが設けられている。
支持部11aの先端側には、ファイバースコープ21’の先端部に張り出すように、ガイド機能を備えた支持部11bが連接されている。支持部11aと支持部11bとの間には、チューブ挿入操作用のスペースとして開放部15cが設けられている。支持部11bには斜め下方に、チューブガイド用の直線状の孔部15bが設けられている。
この例では、支持部11aの孔部15aと支持部11bの孔部15bとの間の折れ曲がり角度をθ41としたとき、ファイバースコープ21’の先端斜面(θo=60°)にもよるが、例えば、角度θ41は、10°〜55°の範囲に設定される。図7の(B)に示す例では、支持部11aの孔部15aに対して支持部11bの孔部15bとの間がθ41=10°を維持するように固定されている。先端支持部104はゴム部材や、樹脂部材等を金型成形して形成するとよい。チューブ1,2には、事前成形しなくても折り曲げが可能な可とう性のあるゴム管等を使用する。
先端支持部104によれば、図中、二点鎖線に示すチューブ1を支持部11aの一端から孔部15aの白抜き矢印に沿って挿入され、当該孔部15aに嵌合するようになされる。その後、支持部11aの他端から引き出したチューブ1の先端部を開放部15cのスペースを利用して、支持部11bの一端から孔部15bの白抜き矢印に沿って挿入し、当該孔部15bに嵌合するようになされる。そして、支持部11bの他端からチューブ1の先端部を引き出すようにする。図示せずも、チューブ2についても、同様に組み立てられる。
このように第4の実施例に係る先端支持部104によれば、支持部11bがチューブ1の先端部を強制的に下方にガイドし、観察窓部22’に向くように支持するようになり、チューブ1,2等に、軟性のゴム管を使用した場合であっても、チューブ1の先端部を角度θ41=10°に維持できるようになる。この結果、ファイバースコープ21’の先端部で傾斜した観察窓部22’に洗浄液や、洗浄気体を再現性良く噴射できるようになる。しかも、実施例1〜3において、自己成形性のないゴム管等を使用した場合に必要な別部品としてのチューブ1の先端部のノズルを省略することができる。
また、先端支持部104を有する洗浄装置100は従来方式の洗浄装置に比べてその汎用性を持たせることができ、チューブ1,2として安価な通常のゴム管等が使えるので、全体として製造コストを低く抑えることができる。これにより、組立性が良く、かつ、容易に取り付け可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例5]
続いて、図8(A)〜(C)を参照して、第5の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部105の構成例について説明する。なお、図8(B)及び(C)では、その特徴部分のみを記載する。図8の(A)に示す先端支持部105は、実施例4における第2の支持部11bをチューブ1,2が露出する先端部分のみに限定したものである。孔部15aの内径は、チューブ1,2の外径よりやや大きく、チューブ1,2が直線方向に摺動可能な内径としている。一方、孔部15bの内径は、チューブ1,2の外径よりやや小さく、チューブ1,2が挿入可能であるが、挿入後は容易に抜けない内径としている。また、この例では角度θ51を50°としている。
図8の(B)は、チューブ1,2を孔部15aの白抜き矢印に沿って挿入した後、内壁に沿って屈曲ガイドしたものであり、チューブ1,2の角度θ51は50°となる。一方、図8の(C)は、チューブ1,2を孔部15aの白抜き矢印に沿って挿入した後、先端側に突出させた後、屈曲させガイドしたものであり、チューブ1,2の角度θ52は約30°となる。
このように第5の実施例に係る先端支持部105によれば、チューブ1および2の押し/引きによって、観察窓部22’に洗浄液や、洗浄気体を吹き付ける角度を変えることができ、施術中に最もよい洗浄条件を設定することが可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例6]
続いて、図9及び図10を参照して、第6の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部106の構成例について説明する。この例では、図9に示す硬性内視鏡装置201の観察窓部22’に向かって流体を鋭角に吹き付けるために、洗浄装置100に係るO型又はC型の先端支持部106の孔部13からファイバースコープ21’の先端部をわずかに剥き出されるものである。
図9において、先端支持部106は庇状部位を備えた支持本体116を有している。支持本体116の庇状部位は、第4の実施例の支持本体114に比べてわずかに長く張り出している。この例でも、支持本体116の庇状部位の下方が観察窓部22’におけるレンズ視野を拡大するために、ファイバースコープ21’の斜面に沿って斜めにカットされている。
支持本体116は他端が観察窓部22’の側へ向くように取り付けられた2つのノズル16a,16bを支持する。支持本体116の上部には、図10の(B)に示すようにノズル16a,16bが、その先端部が観察窓部22’方向(図9参照)に曲がるように埋め込まれる。この例では、ノズル16aの折れ曲がり角度をθ6としたとき、例えば、θ6=10°に設定されている。角度θ6は、10°に限られることはなく、ファイバースコープ21’の先端面の形状(傾斜角度θo)によるが、例えば、角度θ6が10°〜55°の範囲に設定され、この範囲の中から選択される角度θ6でノズル16a,16bが形成される。
この例では、ノズル16a,16bの先端部位が図10の(C)に示すように、支持本体116の上部内において、「ハ」の字に広がっており、チューブ1,2の配置(敷設)間隔を狭めると共に、ノズル16a,16bの先端部位に、所望の間隔を確保して、両側からファイバースコープ21’の観察窓部22’(図9参照)の中心部分に向かって、洗浄液及び気体を当該観察窓部22’上で交差できるようにしている。当該ノズル16aの他端には1本のチューブ1が連結され、ノズル16bの他端にも1本のチューブ2を連結するようになされる。チューブ1,2の本数は、ノズル16a,16bの設置数と同等である。なお、ノズル16a,16bを支持本体116内に埋め込んでいるので、図2の(A)に示したような結束バンド14を省略できるようになる。
先端支持部106は、直線及び「ハ」の字を含むノズル16a,16bと、ファイバースコープ21’を抱き込む帯状部位とが支持本体116として一体成形される。例えば、ファイバースコープ21’の外側の周面形状に整合可能なO型又はC型の断面を有する環状又は帯状に象った金型にノズル16a,16bがセットされ、当該金型に所望の樹脂部材又はゴム部材を流し込んで一体成形がなされる。
このように、第6の実施例としての洗浄装置100に係る先端支持部106によれば、角度θ6が10°に設定されたノズル16a,16bが支持本体116に埋め込まれ、当該支持本体116に埋め込まれたノズル16a,16bを有するO型又はC型の先端支持部106が硬性内視鏡装置201のファイバースコープ21’の先端部に取り付けられ、その孔部13から、当該ファイバースコープ21’の先端部がわずかに剥き出される状態で固定されている。
この構成によって、硬性内視鏡装置200の観察窓部22’に向かって流体を鋭角に吹き付けることができるため、生理食塩水による洗浄と洗浄気体による生理食塩水の除去を、より確実に行うことができる。またノズル16a,16bの角度と向きが一定しているため、より正確な洗浄が可能となる。
上述の例ではノズル16a,16bを支持本体116に埋め込んで一体成形される場合について説明したが、これに限られることはなく、先端支持部106の別部品としてのノズル16a,16bを部品形態で供給し、ノズル16a,16bを支持本体116の孔部(図示せず)に嵌め込む構成を採ってもよい。
ノズル16a,16bの根元側に接続されるチューブ1,2は、折り曲げ成形が不要なので、硬い材質でも 柔らかい材質でも使用可能となる。これにより、ノズル16a,16bの角度が一定しており、また向きの調整が不要になるので組立性が良く、かつ、容易に取り付け可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例7]
図11に示す第7の実施例に係る先端支持部107は、実施例6におけるノズル16a,16bの吹き出し先端部61a,61bの丸管をつぶして扁平にしたものである。117は支持本体である。
この実施例に係る先端支持部107によれば、チューブ1,2およびそれと同等の径のノズル16a,16bの内径が、硬性内視鏡装置200の観察窓部22’よりも小さい場合でも、洗浄液および洗浄気体を拡散し、観察窓部22’の全面に対して、より確実な洗浄を行うことが可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
[実施例8]
図12(A)〜(C)に示す第8の実施例に係る先端支持部108は、実施例6におけるノズル16a,16bに相当する折れ曲がり流路を、内部に作り込んだものである。支持本体118の材料は、例えば樹脂であり、直線流路17a,17bに相当する孔が、例えばドリル加工で孔明されている。また折り返し流路18a,18bに相当する孔が、図12(B)における角度θ8の方向に同じくドリル加工で孔明されており、吹き出し先端19aおよび19bが観察窓部22’の方向に開口している。
折り返し流路18a,18bは図12(C)に示すように、それぞれ根本で直線流路17a,17bに合流する2本の小径流路となっている。すなわち、2個以上の細管が分岐した形状、この例では、1本の直線流路17aから2つの折り返し流路18a,18aに分岐し、同様にして直線流路17bから2つの折り返し流路18b,18bに分岐する形態を採っている。封止部材119は、直線流路17a,17bおよび折り返し流路18a,18bの合流部を塞ぐように、支持本体118の先端部に固着されている。これにより先端支持部108の内部に折れ曲がり流路が形成される。あるいは、支持本体118の内部に、例えば樹脂成形のような方法で作り込んで、一体部品としてもよい。
このように第8の実施例に係る先端支持部108によれば、チューブ1,2およびそれと同等の径の直線流路17a,17bの内径が、硬性内視鏡装置200の観察窓部22’よりも小さい場合でも、洗浄液および洗浄気体を拡散し、観察窓部22’の全面に対して、より確実な洗浄を行うことが可能な外付け洗浄装置100を提供できるようになる。
ここで、図13の(A)〜(F)及び図14の(A)及び(B)を参照して、チューブ固定部30の他の構成例について説明する。図14の(A)に示すチューブ固定部301は、溝部32a,32bを有した円弧状の固定本体311と、ファイバースコープ21,21’の外側の周面形状に整合可能な装着面を有したO型の帯状部位331とが異なる部材で構成され、第1〜第8の実施例で説明したチューブ1,2の中途部分に固定可能なものであって、ファイバースコープ21,21’の側面に装着が可能なものである。チューブ固定部301の長さL2は20〜30mm程度である。固定本体311にも、当該チューブ1,2を挟み込む溝部32a,32bが設けられている。
この例でも、帯状部位331には、ファイバースコープ21に対して外側から装着可能なO型又はC型の断面を有したものが使用される。帯状部位331は、金属板等の部材素材が1対の帯状部位33a,33bに分割されている。帯状部位33a,33bの各々の幅はW11,W12である。
チューブ固定部301によれば、固定本体311が樹脂部材で形成され、帯状部位331がSUS等の薄い金属部材で形成される。樹脂部材については、支持本体11と同じ材質が使用できるので、その説明を省略する。帯状部位331は、樹脂部材による溝部32a,32bを含む固定本体311の射出金型成形時に、幅W11,W12の帯状部位33a,33bとなる環状の金属部材を埋め込むようにするとよい。なお、図中、波線円で示した部分にスリットを形成すると、C型のチューブ固定部301を構成することができる。
ここで、固定本体311を長さL2に設定し、切り落とし部分(図示せず)をαとした場合であって、帯状部位331を分割せずに、帯状部位331の長さをL2>W11+W12+αに設定した場合に比べて、帯状部位331の各々の幅をW11,W12に分割すると、製品作成時、α部分の帯状部材の削減及び、部材固定時、帯状部位33a,33bの締結力が弱くなることから、ファイバースコープ21,21’の側面に沿って帯状部位331を移動することが容易となる。
図13の(B)に示すチューブ固定部302は、円弧状の固定本体312とO型の帯状部位332とが異なる部材で構成され、第1〜第8の実施例で説明したチューブ1,2の中途部分に固定可能なものである。チューブ固定部302の長さL3は10〜20mm程度である。固定本体312にも、当該チューブ1,2を挟み込む溝部32a,32bが設けられている。この例では、帯状部位332が単一の帯状部材で構成されており、帯状部位332の幅はW2(=L2)である。
チューブ固定部302によれば、固定本体312が例えば、支持本体11と同様な樹脂部材で形成され、帯状部位332がSUS等の薄い金属部材で形成される。帯状部位332は、樹脂部材による固定本体312の射出金型成形時に幅W2の単一の環状の金属部材を埋め込むようにするとよい。なお、図中、波線の長円形で示した部分にスリットを形成すると、C型のチューブ固定部302を構成することができる。
図13の(C)に示すチューブ固定部303は、円弧状の固定本体313とO型の帯状部位333とが異なる部材で構成され、第1〜第8の実施例で説明したチューブ1,2の中途部分に固定可能なものである。チューブ固定部303の長さL2は20〜30mm程度である。固定本体313には、固定本体311と異なり、当該チューブ1,2を嵌合する孔部12c,12dが設けられている。この例では、帯状部位333が帯状部位331と同様にして、1対の帯状部位33a,33bに分割されている。帯状部位33a,33bの各々の幅は固定本体311と同様にW11,W12(図示せず)である。
チューブ固定部303によれば、固定本体313が例えば、支持本体11と同様な樹脂部材で形成され、帯状部位333がSUS等の薄い金属部材で形成される。帯状部位333は、樹脂部材による孔部12c,12dを含む固定本体313の射出金型成形時に、幅W11,W12の帯状部位33a,33bとなる環状の金属部材を埋め込むようにするとよい。なお、図中、波線円で示した部分にスリットを形成すると、C型のチューブ固定部303を構成することができる。
図13の(D)に示すチューブ固定部304は、円弧状の固定本体314とO型の帯状部位334とが異なる部材で構成され、第1〜第8の実施例で説明したチューブ1,2の中途部分に固定可能なものである。チューブ固定部304の長さL3は10〜20mm程度である。固定本体314にも、当該チューブ1,2を嵌合する孔部12c,12dが設けられている。この例では、帯状部位334が単一の帯状部材で構成されており、帯状部位334の幅はW2である。
チューブ固定部304によれば、固定本体314が例えば、支持本体11と同様な樹脂部材で形成され、帯状部位334がSUS等の薄い金属部材で形成される。帯状部位334は、樹脂部材による固定本体314の射出金型成形時に幅W2の単一の環状の金属部材を埋め込むようにするとよい。なお、図中、波線円で示した部分にスリットを形成すると、C型のチューブ固定部304を構成することができる。
図13の(E)に示すチューブ固定部305は、図13の(A)に示したチューブ固定部305から帯状部位331が省略されるものである。上述のO型又はC型のチューブ固定部301〜304は、自立して固定本体311〜314をファイバースコープ21,21’等に固定する機能と、チューブ1,2を固定本体311〜314に固定する機能とを有している場合について説明した。
この例では、チューブ固定部305が結束バンド14でファイバースコープ21,21’に対して固定本体314を密着係止するようになされる。この構成によれば、上述した結束バンド14が必須となるが、チューブ固定部301に比べてチューブ固定部305の製造工程を簡略化できるようになる。
図13の(F)に示すチューブ固定部306は、図13の(D)に示したチューブ固定部304から帯状部位334が省略されるものである。チューブ固定部306は結束バンド14でファイバースコープ21,21’に対して固定本体314を密着係止するようになされる。結束バンド14は、段が付かないようにできるだけ薄く形成するようにする。この構成によれば、チューブ固定部304に比べてチューブ固定部306の製造工程を簡略化できるようになる。
図14の(A)に示すチューブ固定部307は、チューブ固定用の断面C型の孔部12d,12dを有した固定本体317と、ファイバースコープ21,21’の外側の周面形状に整合可能なC型の締付け部位337とが同一の板状又は線状部材で構成され、第1〜第5の実施例で説明したチューブ1,2の中途部分に固定可能なものであって、ファイバースコープ21,21’の側面に装着が可能なものである。
この例では、チューブ固定用のC型の孔部12c,12dが円弧上に並設されている。チューブ固定用の孔部12c,12dを有した固定本体317と、C型の締付け部位337とを同一の板状で構成した場合には、ファイバースコープ21,21’の外側周面に対峙する側が装着(帯状)面を形成するようになる。チューブ固定用の孔部12c,12dを有した固定本体317と、C型の締付け部位337とを同一の線状部材で構成した場合には、ファイバースコープ21,21’の外側周面に対峙する側が装着環状用の線輪を形成するようになる。
このようにチューブ固定部307を構成すると、チューブ固定部301〜306に比べてチューブ固定部307の製造工程を更に簡略化できるようになると共に、チューブ固定部307を容易にファイバースコープ21,21’へ組み付けることができる。
図14の(B)に示すチューブ固定部308は、チューブ固定用の断面C型の孔部12c,12dを有した固定本体318と、ファイバースコープ21,21’の外側の周面形状に整合可能なO型の締付け部位338とが同一の板状又は線状部材で構成され、第1〜第8の実施例で説明したチューブ1,2(図示せず)の中途部分に固定可能なものであって、ファイバースコープ21,21’(図示せず)の側面に装着が可能なものである。
この例では、チューブ固定用のC型の孔部12c,12dが円周上で、角度180°だけ離れた位置に設けられている。チューブ固定用の孔部12c,12dを有した固定本体318と、C型の締付け部位338とを同一の板状で構成した場合には、ファイバースコープ21,21’の外側周面に対峙する側が装着(帯状)面を形成するようになる。チューブ固定用の孔部12c,12dを有した固定本体318と、C型の締付け部位338とを同一の線状部材で構成した場合には、ファイバースコープ21,21’の外側周面に対峙する側が装着環状用の線輪を形成するようになる。上述の線状部材には所定の太さのSUS線が使用される。
このようにチューブ固定部308を構成すると、チューブ固定部301〜306に比べてチューブ固定部308の製造工程を簡略化できるようになると共に、チューブ固定部308を容易にファイバースコープ21,21’へ組み付けることができる。上述した固定本体311〜318等はファイバースコープ21,21’のチューブ取り付け治具を構成するものであるが、固定本体311〜315等は、支持本体11としても流用可能なものである。
このように実施の形態としての硬性内視鏡用の洗浄装置100によれば、他端がファイバースコープ21の観察窓部22や、ファイバースコープ21’の観察窓部22’等の側へ向くように取り付けられたチューブ1,2のノズル状の先端側を支持する先端支持部10,102,103,104,105,106,107又は先端支持部108を備え、これらの先端支持部10,102,103,104,105,106,107又は先端支持部108がファイバースコープ21等の先端部の外側の周面形状とほぼ同じ大きさの内面形状、若しくは、当該周面形状の一部を切り取った部分内面形状を成した部材嵌合部位を有するものである。
この構成によって、ファイバースコープ21等の先端部において、部材嵌合部位により、洗浄用のチューブ1,2を支持した支持本体11,112,113,114,115,116,117又は支持本体118を確実に固定できるばかりか、当該先端部に対してその外側から先端支持部10,102,103,104,105,106,107又は先端支持部108を容易に着脱できるようになる。
従って、何らかの原因で洗浄系統の管路が詰まった場合等において、従来方式のように洗浄系統が内蔵された硬性内視鏡装置200等のファイバースコープ21の全体を取り替えなくとも、洗浄用のチューブ1,2や、吸引管等を個別に容易かつ短時間に部品交換ができるようになる。
当該洗浄装置100は、硬性内視鏡装置200が異機種であった場合においても、チューブ1,2(小径管)、支持本体11,112,113,114,115,116,117又は支持本体118、その固定本体31、固定本体311〜318等が自在に装着可能なことから、従来方式の洗浄装置に比べてその汎用性がある。例えば、ファイバースコープ21等はそのままで別個に洗浄装置100の部品交換等のメンテナンスを短時間に行うことができる。これにより、部品の組み立て、その交換が容易な胸腔鏡用又は腹腔鏡用の洗浄装置100を提供できるようになる。また、手術時間の短縮、より安全な手術の施行が可能となる。
更に、チューブ1,2(小径管)、支持本体11,112,113,114,115,116,117又は支持本体118、その固定本体31、固定本体311〜318等を単回使用器具(ディスポーザル)として取り扱うことができ、必要最小限の構成部材としたので材料の総数が少なく、低コスト化を図ることができる。
本考案は、胸腔鏡手術で使用する胸腔鏡本体、又は腹腔鏡手術で使用する腹腔鏡本体に取り付け可能な装置であって、これらの観察窓部の曇りを除くために洗浄用の生理食塩水とそれを吹き飛ばすための気体とを噴射する外付けの付属洗浄具に適用して極めて好適である。
1,2 チューブ(導管)
10,102,103,104,105,106,107,108 先端支持部
11,112,113,114,115,116,117,118 支持本体
11a,11b 支持部
12a,12b 溝部
12c,12d,13 孔部
14 結束バンド
16a,16b ノズル
30,301〜308 チューブ固定部(導管固定部)
31,311〜314 固定本体
32a,32b 溝部
33,331〜334 帯状部位
337,338 締付け部位
41,42 ポンプ(流体供給部)
100 洗浄装置
119 封止部材
200,201 硬性内視鏡装置

Claims (12)

  1. 体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、
    前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、
    一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管であって、他端が前記観察窓部の側に向くように折り曲げられた導管と、
    前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、前記導管の折り曲げ部分の先端開口面が前記観察窓部の側へ向くように前記導管の他端側を支持する先端支持部とを備える硬性内視鏡用の洗浄装置。
  2. 体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、
    前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、
    一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管と、
    前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、前記導管の直線部分を支持する第1の支持部と、前記挿入管路部材の先端側に、前記導管の折り曲げ部分の先端開口面が前記観察窓部の側へ向くように支持する第2の支持部とを有する先端支持部とを備える硬性内視鏡用の洗浄装置。
  3. 体腔内の画像を、挿入管路部材先端面の観察窓部を介して撮影する対物光学系を有した硬性内視鏡に適用可能な洗浄装置であって、
    前記観察窓部を洗浄するための洗浄用の流体を供給する流体供給部と、
    一端がその基端側で前記流体供給部に接続され、前記洗浄用の流体を所定の方向へ導く長尺状の導管と、
    前記硬性内視鏡を構成する挿入管路部材の先端部の外側に取り付けられ、内部に貫通する折れ曲がり流路を有した先端支持部であって、前記導管の他端側が前記流路の入口側に接続され、前記流路の出口側の先端開口面が前記観察窓部の側へ向くようになした先端支持部とを備える硬性内視鏡用の洗浄装置。
  4. 前記先端開口面が、丸管をつぶして扁平にした形状であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  5. 前記先端開口面が、2個以上の細管が分岐した形状であることを特徴とする請求項3に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  6. 前記先端支持部は、前記挿入管路部材の先端部に装着可能なO型又はC型の断面を有する帯状の支持本体を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  7. 前記導管の中途部分を前記挿入管路部材に沿って固定するための導管固定部を有する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  8. 前記導管固定部は、前記挿入管路部材に対して外側から装着可能なO型又はC型の断面を有した帯状の固定本体を備える請求項7に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  9. 前記導管を支持する前記支持本体及び当該導管を固定する固定本体には、前記挿入管路部材の外側の周面形状に整合可能な金属部材、ゴム部材又は樹脂部材が使用される請求項7又は8に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  10. 前記支持本体及び固定本体には、前記導管を挟み込む溝部又は当該導管を通す孔部が設けられる請求項9に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  11. 前記導管は、洗浄液を送出する送液管及び洗浄気体を送出する送気管の少なくともいずれか一方を有する請求項10に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
  12. 前記導管には、廃棄水を吸引する吸引管が含まれる請求項11に記載の硬性内視鏡用の洗浄装置。
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