JP3185347U - 放射線遮蔽具 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量が軽く、持ち運びに便利であるとともに、放射線遮蔽材として鉛を使用する場合と同程度まで周囲からの放射線を遮断することができ、しかも構造が簡単で製造も容易な放射線遮蔽具を提供する。
【解決手段】放射線遮蔽具1は、中心部に放射線量測定装置の円筒状プローブが挿入できる円柱状中空開口3を有する、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバー2から形成されてなる円筒状放射線遮蔽体からなる。円筒状放射線遮蔽体の中空下部内面には、放射線測定装置のプローブ先端掛止部材、例えば凸部が設けられることが好ましい。また、円筒状放射線遮蔽体は柔らかくスベスベしたカバーで覆うことができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、放射能による汚染度合いを測定する際に用いられる放射線遮蔽具に関する。より詳細には、放射線強度を測定する際に、簡単な構造であるにもかかわらず周囲からの放射線を遮蔽することができ、これにより正確な放射線強度を測定することのできるとともに、重量が軽く、持ち運びが簡単な放射線遮蔽具に関する。
平成23年年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故によって、放出された放射性物質による環境の汚染が生じており、これによる人の健康又は生活環境に及ぼす影響を速やかに低減することが喫緊の課題となっている。この課題を解決するべく、平成23年8月に「平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法」(平成23年法律第110号)が可決・成立し、公布され、さらに、平成23年12月14日環境省から除染関係ガイドラインが公表され、汚染状況重点調査地域に指定された市町村について、長期的な目標として追加被ばく線量が年間1ミリシーベルト以下となることをめざし、除染が進められている。この法律より、放射能による汚染状況を把握するため放射線量(γ線量)を測定することが必要とされ、また除染作業に当たっては、除染による効果を確認するため、除染前後の放射線量の測定を行うことも求められている。
放射線量を測定する機器は、従来から種々のものが発売されている。このような測定機器の一つとして、円筒状のプローブ部を備え、このプローブ部を測定方向にかざすことにより、対象物表面や空間の放射線量を測定する測定器が広く知られている。このような円筒状のプローブ部を備えた市販測定器としては、例えば、(公序良俗違反につき、不掲載)などが挙げられる。
除染の際には、空間線量のみならず、汚染対象物の表面または表面近くの汚染の程度がまず測定され、除染後再度除染対象物の表面または表面近くの放射線量の測定を行い、除染前後の放射線量の差並びに除染後の放射線量の値により除染の効果が確認される。除染に当たっては、対象地点の汚染の程度により特化して確認を行う必要があることから、放射線遮蔽材で周囲を囲んで外部からのγ線を遮蔽した条件で測定する方法により、より正確な放射線量を測定することが推薦されている。
一般にγ線の遮蔽には比重の大きい金属材料が用いられ、コストの面から鉛が多用されているが、他の金属材料、例えばタングステンあるいは、それらの酸化物等の化合物も利用可能である。しかし、鉛等の金属は重く、放射線を十分な程度まで遮蔽するには厚みを厚くする必要があり、測定時の移動など取り扱いが難しいという問題がある。また、放射線遮蔽効果のある金属材料を用いての遮蔽材の製造は製造が難しく、コスト高となるという問題もある。このようなことから、例えば、鉛、タングステン等の重金属などを配合した樹脂、ゴム、コンクリート、セラミックス、ガラス、金属等なども知られているが、放射線遮蔽効果が十分でない、あるいは製造技術が複雑で、製造が難しい、成形加工が難しいなどという問題を有している。
除染の際の放射線測定用の補助具として、筒状の遮蔽本体と天井蓋と底蓋と遮蔽本体の下端部に設けられる井桁状の水平仕切りとを有する放射線遮蔽体が提案されている(特許文献1参照)。この遮蔽体は、底蓋を外した状態で遮蔽本体の中に計測器のプローブを差し入れる又は遮蔽本体の上に計測器を置くことによりコンクリート面や屋根などの放射線量を周囲の放射線の影響を抑えたなかで計測することができる。また、底蓋を装着した遮蔽空間の中に計測対象物(検体)を入れ、そしてこの遮蔽空間の中に計測器のプローブを差し入れる又は天井蓋の開口に計測器を位置させることで周囲の放射線の影響を抑えたなかで計測対象物の放射線量を計測することができる。しかし、プローブの固定には遮蔽本体の中に筒状の小型遮蔽体を更に設けるあるいは遮蔽本体の上に載置可能な筒状の追加の遮蔽体を更に設けるなど、構造が複雑であって、製造コストが高くなるという問題がある他、遮蔽材料として真鍮又は鉛が採用されており、放射線遮蔽体の重量が重いという問題など解決すべき問題を有している。
特開2012−159517号公報
本考案は、このような事情に鑑みなされたものであり、重量が軽く、持ち運びに便利であるとともに、放射線遮蔽材として鉛を使用する場合と同程度まで周囲からの放射線を遮断することができ、しかも構造が簡単で製造も容易な放射線遮蔽具を提供することを目的とするものである。
本考案において、上記課題は、中心部に放射線量測定装置の円筒状プローブが挿入できる円柱状中空を有する、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーから形成されてなる円筒状放射線遮蔽体を有する放射線遮蔽具によって達成される。
上記放射線遮蔽体の円筒内径は、放射線量測定装置の円筒状のプローブの直径の大きさより大きいことが必要であるが、あまり大きいとプローブの安定性が悪く、プローブの先端測定面が測定対象物に正対し辛いことから、測定に使用されるプローブの径の大きさよりやや大きい程度であることが好ましい。また、円柱状空間を構成する放射線遮蔽体の円筒内側断面形状は真円である必要はなく、放射線量測定装置の円筒状のプローブを挿入することができる形状であればよい。したがって、断面が円形、楕円状、丸みを持った方形など任意の形状であってよい。本考案では円柱状空間の円柱状とは、このような任意の断面形状を含めたものを意味する。さらに、円柱状放射線遮蔽体の円柱状中空部内面に、放射線測定装置のプローブ先端掛止部材を設けることが好ましい。例えば、内部円筒下部から例えば1cmの距離に膨らみを持たせておき、この膨らみにより挿入されたプローブがそれ以上挿入されないようにし、測定対象物にプローブが直接接触しないようにすることが好ましい。この膨らみは、円筒内周の一部に設けられてもよいし、円周内周の全周に亘り設けられてもよい。さらに、前記膨らみは、円筒状放射線遮蔽体の下端部(測定対象物側)から連続する膨らみであってもよいし、下端部は上端部と同じ形状とし、膨らみ部分のみ膨らまされていてもよい。さらに、膨らみでなく、井桁状の部材とされてもよい。
上記円筒状の放射線遮蔽体は、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーの一層のみからなるものであってもよいし、前記放射線遮蔽ラバーが多層に重ねられて円筒状とされたものであってもよい。また、多重に重ねられる場合、放射線遮蔽ラバーにより一層毎径の異なる別の円筒とするよう形成され、これらを複数入れ重ねることにより形成されたものであってもよいし、放射線遮蔽ラバーは屈曲性を有することから、連続する平板状放射線遮蔽ラバーを中空部の周りに巻きまわすようにして渦巻状に形成されてもよい。製造の簡便性から、連続する放射線遮蔽ラバーを中空部の周りに渦巻状としたものが好ましい。上記放射線遮蔽ラバーは、必要に応じその表裏にポリエステル、ナイロンなどの樹脂フィルムが貼り付けられたものであってもよいし、発泡体ラバーシートや繊維シートなどが貼り付けられたものであってもよい。このような放射線遮蔽ラバーとしては、例えば、(公序良俗違反につき、不掲載)から、商品名バイオラバーRMS E−600あるいはE−400などとして市販されている放射線遮蔽シートが挙げられる。本考案では前記放射線遮蔽ラバーとして(公序良俗違反につき、不掲載)が好ましく用いられるが、本考案で用いることのできる放射線遮蔽ラバーがこれに限定されないことはいうまでもないことである。
本考案の放射線遮蔽具は、円筒状とされた放射線遮蔽体のみから構成されていてもよいし、放射線遮蔽体の外側に、円筒状放射線遮蔽体を覆うようにカバー体が設けられてもよい。好ましくは、このカバー体は、中心空洞部を除き円筒状放射線遮蔽体全体を覆うように設けられる。また、カバー体の材質として、表面が平滑な耐水性材料を用いることが好ましい。このようなカバー体とすることにより、放射性物質が付着した際に簡単に放射性物質を洗い流すことができる。さらに、放射線遮蔽体を構成する放射線遮蔽ラバーは硬質であることから、カバー体として柔らかい材料を用いることにより、持ち運びなどの際に手に馴染みやすく、また取り扱い性も快適なものとなる。
本考案に係る放射線遮蔽具は、放射線遮蔽体として、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属を均一分散された放射線遮蔽ラバーが用いられる。この放射線遮蔽ラバーは、独立気泡構造であることから、独立気泡からなるハニカム構造で放射線は乱反射され、放射線の推進力を減衰させることが可能となり、これにより放射線を遮蔽する重金属の含有量を最小限に抑えることができる。その結果、鉛などからなる従来の放射線遮蔽体に比べ著しく軽量であり、簡単に持ち運びができ、しかも放射線遮蔽能に優れた遮蔽材を形成することができる。このようなことから、本考案の放射線遮蔽具は、簡単な構造であるにもかかわらず、放射線量測定時に周囲からの放射線を良好に遮断することができる。さらに、前記ラバーは屈曲性を有することから簡単に円筒状の遮蔽体を形成することができ、遮蔽体の製造も簡単である。
図1は、本考案の放射線遮蔽具の一実施例の斜視図である。 図2は、図1の放射線遮蔽体具の断面図である。 図3は、本考案の放射線遮蔽具の他の実施例の一部透視部を含む斜視図である。 図4は、図3の放射線遮蔽具の断面図である。
以下に、本考案に係る放射線遮蔽具を図に基づいて詳細に説明する。なお、各図面は説明のためのものであり、必ずしも実際の形状、寸法を正確に反映するものではないし、また本考案に係る放射線遮蔽具が図に示されるものに限定されるものでもない。
図1は、本考案の一実施例の放射線遮蔽具の斜視図であり、図2はそのA−A断面図である。この実施例の放射線遮蔽具1は、中心に直径4cmの開口部3を有する円柱状空間が形成されるよう、幅8.5cmの、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属を均一分散された平板状の放射線遮蔽ラバー2を5重巻き(一部6重巻き)として、全体が円筒状となるよう形成されたものである。5重巻き部分の直径は14cmである。この例では多重巻きされた隣接する放射線遮蔽ラバー2は、該ラバーの屈曲性を利用して単に巻き付けられた状態とされているのみである。放射線遮蔽ラバーの巻き始め部4と巻き終わり部5においては、放射線遮蔽ラバーが斜めにカットされ、巻き始め部および巻き終わり部に段差が生じないようされている。また、円筒空間部の下部内壁には、凸部6が形成されている。本実施例の放射線遮蔽具の全重量は約3kgである。
(公序良俗違反につき、不掲載)
(公序良俗違反につき、不掲載)
本考案の放射線遮蔽具は、遮蔽具下端底面8が測定対象物に接するように置かれ、円柱状空間の上部開口3に放射線測定装置のプローブ部を挿入し、放射線量の測定が行われる。このような使用態様を考慮し、本実施例の放射線遮蔽具2には、図2に示されるように、放射線量測定時に測定器(例えば、NaI(Tl)シンチレーションサーベイメータ)のプローブの先端が被測定対象物に直接接触しないよう、放射線遮蔽具の底面8から1cmのところにプローブ掛止(停止)部材としての凸部6が形成されている。この凸部6は、本例では円筒内周全面に設けられていているが、円筒内周の一部に設けられていてもよい。また、その材質はどのようなものでもよいが、例えば、ラバーシートなどを円筒内周表面に貼着するなどして形成することができる。また前記したように、凸部に替えて円筒内に井桁状の部材などを配置してもよい。また、凸部は放射線量測定時に測定器のプローブの先端が被測定対象物に接触しないようにするために設けられていることから、底面8から1cmのところに必ずしも設けられる必要はなく、底面8から適宜の距離のところに設けられればよい。
また、本実施例では、放射線遮蔽具は、高さが8.5cmとされている。放射線量の測定は、上記したように放射線遮蔽具の円柱状空間の上部開口3に放射線測定装置のプローブを挿入した状態で行われるが、その際プローブ挿入の深さが深いほど周囲の空間線量の影響を受けにくくなる。プローブの挿入量が7cm程度を超えると測定時に空間線量の影響をほとんど受けない状態となる。一方、あまりに高さが高いとプローブ全体が中空部にはまり込むようになり、プローブの挿入、引き抜きに手間を要することとなると共に重量も重くなってしまう。このため、本例ではプローブ先端と地表との距離を1cm程度保つことをも念頭において、放射線遮蔽具の高さを上記の通り、8.5cmとしたものである。しかし、これより高さが高くても低くてもよいことは勿論である。なお、空間線量の影響を排除するために、必要に応じ、測定時挿入されたプローブを別の放射線遮蔽材で覆うように構成してもよい。
図3に、本考案の他の実施例の一部透視部を含む放射線遮蔽具の斜視図を、また図4に図3の放射線遮蔽具のB−B断面図を示す。図1、図2の放射線遮蔽具は放射線遮蔽体のみからなっていたが、図3、図4の放射線遮蔽具は放射線遮蔽体にさらにカバー体が取り付けられたものである。図3、図4の放射線遮蔽具においては、図4から明らかなように、放射線遮蔽体12は、図1の例と同様の材料で同じ構造、同じ大きさ、すなわち、(公序良俗違反につき、不掲載)(6mm厚)の表裏面にナイロンシートを介して超軽量発泡体ラバーおよび表面シートが張り合わされた放射線遮蔽ラバー2を5重(一部6重)に巻いて、中心空間直径が4cm、全体の直径が14cm、高さが8.5cmの円柱状放射線遮蔽体とされている。そして、図3、図4に示されるように、放射線遮蔽具11は、さらに円筒状の放射線遮蔽体の上下開口13、17を除き、遮蔽体全体が柔らかくスベスベしたゴムあるいは樹脂素材からなる耐水性カバー14からなるカバー体で覆われている。表面の耐水性カバーは、柔らかいことから手触りがよく、持ちやすい上、スベスベしていることから、放射性物質が付着した場合にも簡単に水で洗い流すことができる。
また、この実施例では、中空部に形成された凸部16は、放射線遮蔽体12の下端面18から上部開口に向けて1cmの間同じ厚さとされている。このような構成とすれば、円筒状放射線遮蔽体の円筒中空部の下部開口17から、約1cm高さの円筒形成部材を挿入し、この円筒形成部材の下端面を放射線遮蔽体の下端面に合わせ、円筒中空内面に貼り付けるのみで、放射線遮蔽体の底面18から約1cmのところに段差を設けることができ、ひいては放射線遮蔽具の底面19からもほぼ1cmのところに段差を設けることができるので、図2のように中空部の途中に凸部を設ける場合に比べ、凸部の形成を簡単に行うことができる。
本考案の放射線遮蔽具1、11を用いて除染前後の放射線量(γ線量)を測定するには、まず、測定対象物上、例えば地面上に必要に応じ薄い透明樹脂フィルムを置き、このフィルム上に本考案の放射線遮蔽具を置き、この遮蔽具の中空部に、ビニールなどで覆われた測定器本体およびプローブのビニールで覆われたプローブ、例えばNaIシンチレーションサーベイメータのプローブを先端から挿入し、プローブが停止部材の凸部に当たり停止するまで挿入する。その後、開口7、17からの放射線量を複数回測定し、その平均値を求める。除染後、再度同じ場所で、同じことを繰り返すことにより、除染後の放射線量を求める。除染前後の放射線量の測定値から、除染効果を確認することができる。
1、11 放射線遮蔽具
2 放射線遮蔽ラバー
3、13 上部開口
4 巻き始め部
5 巻き終わり部
6、16 凸部
7、17 下部開口
8、19 円筒状放射線遮蔽具の底面
12 放射線遮蔽体
14 耐水性カバー
18 放射線遮蔽体の底面
放射線量を測定する機器は、従来から種々のものが発売されている。このような測定機器の一つとして、円筒状のプローブ部を備え、このプローブ部を測定方向にかざすことにより、対象物表面や空間の放射線量を測定する測定器が広く知られている。このような円筒状のプローブ部を備えた放射線量測定器も、現在多数のものが市販されている。
上記円筒状の放射線遮蔽体は、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーの一層のみからなるものであってもよいし、前記放射線遮蔽ラバーが多層に重ねられて円筒状とされたものであってもよい。また、多重に重ねられる場合、放射線遮蔽ラバーにより一層毎径の異なる別の円筒とするよう形成され、これらを複数入れ重ねることにより形成されたものであってもよいし、放射線遮蔽ラバーは屈曲性を有することから、連続する平板状放射線遮蔽ラバーを中空部の周りに巻きまわすようにして渦巻状に形成されてもよい。製造の簡便性から、連続する放射線遮蔽ラバーを中空部の周りに渦巻状としたものが好ましい。上記放射線遮蔽ラバーは、必要に応じその表裏にポリエステル、ナイロンなどの樹脂フィルムが貼り付けられたものであってもよいし、発泡体ラバーシートや繊維シートなどが貼り付けられたものであってもよい。このような放射線遮蔽ラバーは、商品名 バイオラバー(登録商標)RMS E−600(以下、「放射線遮蔽ラバーI」という。)あるいはE−400(以下、「放射線遮蔽ラバーII」という。)として市販されている。本考案で用いることのできる放射線遮蔽ラバーがこれに限定されないことはいうまでもないことである。
独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバー2は、この例では、放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)の表裏面にナイロンシートを介して超軽量発泡体ラバーおよび表面シートが張り合わされ、厚みが約1cmとされたものである。放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)は、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された平板状の放射線遮蔽ラバーそのものであるが、放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)のγ線の遮蔽力は、Cs137(線量:1.8MBq)と検知部の距離を50mmとするとき、遮蔽率が約25%である。放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)を用いる場合、5層巻きとすることにより、15mmの鉛を放射線遮蔽材として用いた場合とそれほど遜色のない程度の放射線(γ線)遮蔽効果が得られる。周囲の放射線量が少ない場合には、5層巻きとする必要はなく、例えば1層のものでも十分な放射線遮蔽効果が得られる。なお、巻き数を5層以上としてもよいことは勿論である。
放射線遮蔽ラバーIには(6mm厚)の他、(3mm厚)のものもあり、また放射線遮蔽ラバーII(4mm厚)も知られているが、これら放射線遮蔽ラバーI(3mm厚)、放射線遮蔽ラバーII(4mm厚)のγ線遮蔽率はいずれも放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)に比べて低いことから、このような材料を用いる場合には、本実施例と同等のγ線遮蔽率を得るには、巻き数を多くすることが必要になる。また、上記例では、放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)単体でなく、その表面にシートなどが貼り付けられたものを用いているが、放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)単体を用いて、円筒状放射線遮蔽体を形成してよいことは言うまでもないことである。
図3に、本考案の他の実施例の一部透視部を含む放射線遮蔽具の斜視図を、また図4に図3の放射線遮蔽具のB−B断面図を示す。図1、図2の放射線遮蔽具は放射線遮蔽体のみからなっていたが、図3、図4の放射線遮蔽具は放射線遮蔽体にさらにカバー体が取り付けられたものである。図3、図4の放射線遮蔽具においては、図4から明らかなように、放射線遮蔽体12は、図1の例と同様の材料で同じ構造、同じ大きさ、すなわち、放射線遮蔽ラバーI(6mm厚)の表裏面にナイロンシートを介して超軽量発泡体ラバーおよび表面シートが張り合わされた放射線遮蔽ラバー2を5重(一部6重)に巻いて、中心空間直径が4cm、全体の直径が14cm、高さが8.5cmの円柱状放射線遮蔽体とされている。そして、図3、図4に示されるように、放射線遮蔽具11は、さらに円筒状の放射線遮蔽体の上下開口13、17を除き、遮蔽体全体が柔らかくスベスベしたゴムあるいは樹脂素材からなる耐水性カバー14からなるカバー体で覆われている。表面の耐水性カバーは、柔らかいことから手触りがよく、持ちやすい上、スベスベしていることから、放射性物質が付着した場合にも簡単に水で洗い流すことができる。

Claims (6)

  1. 中心部に放射線量測定装置の円筒状プローブが挿入できる円柱状中空を有する、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーから形成されてなる円筒状放射線遮蔽体を有する放射線遮蔽具
  2. 前記円筒状放射線遮蔽体は、独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーを複数層重ね合わせたものからなることを特徴とする請求項1に記載の放射線遮蔽具。
  3. 請求項2に記載の放射線遮蔽具において、前記円筒状放射線遮蔽体が独立気泡構造合成ゴムに放射線を遮蔽する重金属が均一分散された放射線遮蔽ラバーを複数回巻きまわすことにより形成されてなることを特徴とする放射線遮蔽具。
  4. 請求項2または3に記載の放射線遮蔽具において、層の数が5層であることを特徴とする放射線遮蔽具。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の放射線遮蔽具において、円筒状放射線遮蔽体の円柱状中空部内面に、放射線測定装置のプローブ先端掛止部材が設けられてなることを特徴とする放射線遮蔽具。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の放射線遮蔽具において、円筒状放射線遮蔽体の外面がカバー体で覆われていることを特徴とする放射線遮蔽具。
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