JP3184220U - 放射線遮蔽防護服 - Google Patents

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Abstract

【課題】人体に容易に装着可能で、装着後も容易に動き回ることができる放射線遮蔽にも効果を有する放射線遮蔽防護服を提供する。
【解決手段】化1から得られるエチルトリメトキシシラン縮合体(ETM)をイソプロピルアルコール(IPA)及びエチレングリコールからなる溶剤に,触媒としてのテトラブトキシジルコニウムを添加し、さらに、これにイソプロプルアルコール(IPA)、アクリル(メタクリル)酸エステル共重合体を混合してなる液剤に、KE−256液剤とイソプロプルアルコール(IPA)を混合し、さらに、1.5倍重量のタングステン微粉末を混入してなる放射線遮蔽剤を、予めホウ酸溶液に含浸し乾燥させた紙素材、繊維素材の表面に塗布又は含浸させてなる放射線遮蔽防護服4。
【選択図】図4

Description

本考案は、放射線医療従事者や原子力発電所作業、原子力災害被害者等が、X線や放射線の被曝を防ぐ放射線遮蔽防護服に関する。
この種の放射線遮蔽防護服に関しては、例えば、特開2004-77170号公報に開示のものが知られている。
特開2004-77170号公報の開示は、発明名称「放射線遮蔽材及びこれを用いた放射線遮蔽用防護衣」に係り、「環境への影響が少なく、装着性、使用性が良好で、しかも折り曲げ等に対する強度が良好な放射線遮蔽材、放射線遮蔽用防護衣、及びその製造方法を提供することにある。更に、放射線遮蔽材に生じたひび割れ、亀裂等の損傷を従来のX線検査によらずとも、簡易な方法で確認できる放射線遮蔽用防護衣を提供する。」ことを目的とする発明解決課題において(同公報明細書段落番号0006参照)、「(1)タングステン粉末を主成分とする非鉛系無機粉末と、(2)熱可塑性エラストマーを含有する、比重5以上の高比重シート1の表裏両面にカバー材2を配置した」構成とすることにより(同公報特許請求の範囲請求項1の記載等参照)、「装着性、使用性が良好で、しかも折り曲げ等に対する強度が良好な放射線遮蔽用防護衣を提供することができる。また、タングステン粉末を主成分とする非鉛無機粉末と熱可塑性エラストマーを含有する高比重シートを放射線遮蔽材として使用しているため、鉛のような環境汚染の問題はない。更に、保管の際に生じやすい高比重シート破損の有無は、カバー材を透明性のある材料にするか、又はカバー材の一部又は全体にファスナー等を付けて開閉式にすることによって、容易に確認することができる。」等の効果を奏するものである(同公報明細書段落番号0035参照)。
図8(a)(b)は、上記特開2004-77170号公報に開示される放射線遮蔽用防護衣Bの正面外観図(図3)及び放射線遮蔽用防護衣Bの背面外観図(図4)である。図8(a)(b)において、符号Bは、放射線遮蔽用防護衣、104は、ベルト部、105は、マジックテープ(登録商標)部である(なお、符号は、先行技術であることを明らかにするために、本願出願人において、3桁に変更して説明した。)。
ところで、本願出願人も、既に放射線遮蔽材を提案している(WO2013/018512)。
しかしながら、本願出願人の提案に係る遮蔽材は、放射線遮蔽としては優れたものではあったが、固くてゴワゴワ感があり、とても人体の身につけて動き回れるようなものではなかった。
特開2004-77170号公報
そこで、本考案は、人体に容易に装着可能で、装着後も容易に動き回ることができる放射線遮蔽にも効果を有する放射線遮蔽防護服を提供することを目的とする。
本願請求項1に係る考案は、化1から得られるエチルトリメトキシシラン縮合体(ETM)をイソプロピルアルコール(IPA)及びエチレングリコールからなる溶剤に,触媒としてのテトラブトキシジルコニウムを添加し、さらに、これにイソプロプルアルコール(IPA)、アクリル(メタクリル)酸エステル共重合体を混合してなる液剤に、
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体 :25〜30(含有量%)
イソプロピルアルコール : 5〜10(含有量%)
水 :60〜70(含有量%)
塩として含有(トリエタノールアミン): 3〜 5(含有量%)
の組成の液剤とイソプロプルアルコール(IPA)を混合し、さらに、1.5倍重量のタングステン微粉末を混入してなる放射線遮蔽剤を、予めホウ酸溶液に含浸し乾燥させた紙素材、繊維素材の表面に塗布又は含浸させてなる放射線遮蔽防護服。
Figure 0003184220
(化1において、R、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、nは2〜10である)
また、本願請求項2に係る考案は、前記請求項1に係る放射線遮蔽防護服において、前記放射線遮蔽防護服は、人体の全身を覆うタイプ、人体上部を覆うチョッキタイプ、パンツタイプ、和式褌タイプ、靴インソールタイプのいずれかの放射線遮蔽防護服である。
さらに、本願請求項3に係る考案は、前記請求項1又は2に係る放射線遮蔽防護服において、放射線遮蔽をしなければならない人体部位にポケットを設け、その中に前記遮蔽剤を塗布した放射線遮蔽材を挿入したものである。
そして、本願請求項4に係る考案は、前記請求項3に係る放射線遮蔽防護服において、前記放射線遮蔽材は、前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材である。
また、本願請求項5に係る考案は、前記請求項1に係る放射線遮蔽防護服において、 前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材を全身又は必要部位に縫い込んで形成した。
本考案に係る放射線防護服は、放射線遮蔽に一定の効果を有しつつも、人体に容易に装着可能で装着後も容易に動き回ることができる。
図1(a)(b)は、全身を覆う防塵衣等の外側に上記遮蔽剤を塗布した放射線遮蔽防護服の一実施例を示す概略図, 図2(a)(b)は、実施例2に係るインナーチョッキタイプの放射線遮蔽防護服2の概略を示す図、 図3(a)(b)は、実施例2に係るインナーチョッキタイプの放射線遮蔽防護服2の概略を示す図、 図4(a)(b)は、実施例3に係る放射線遮蔽防護服4の概略図、 図5(a)(b)は、実施例4に係る放射線遮蔽防護服10の概略図、 図6は、実施例5に係る靴インソールタイプの放射線遮蔽防護服12の概略図、 図7(a)(b)は、前記複数枚の紙素材または繊維素材を積層し、全体をキルティング縫いで仕上げた実施例6に係る放射線遮蔽防護服13の概略図、 図8(a)(b)は、上記特開2004-77170号公報に開示される放射線遮蔽用防護衣Bの正面外観図(図3)及び放射線遮蔽用防護衣Bの背面外観図(図4)である。
本考案に係る放射線防護服のための放射線遮蔽剤(液剤)について説明する。
上述するように、本願出願人は、既に放射線遮蔽材を提案している(WO2013/018512)。
本願出願人の上記提案は、次のものである。
化1で示される主成分化合物と、チタン、ジルコニウム、アルミニウム及びスズから成る群から選ばれる一種以上の有機金属化合物である加水分解可能な有機金属化合物からなる硬化・固化のための触媒とを含み、さらに、イソプロプルアルコール(IPA)、アクリル(メタクリル)酸エステル共重合体、及び微粉末タングステンを混合してなる中性子線遮蔽剤を紙素材、繊維素材又は固体素材の表面に塗布又は含浸させてなる放射線遮蔽材とするものである。
Figure 0003184220
(化1において、R、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、nは2〜10である)
すなわち、上記放射線遮蔽材は、上記化1から得られるエチルトリメトキシシラン縮合体(ETM)19.0gをイソプロピルアルコール及びエチレングリコールをそれぞれ2gからなる溶剤に,触媒としてのテトラブトキシジルコニウム0.8gを添加して作成し、これにイソプロプルアルコール(IPA)、アクリル(メタクリル)酸エステル共重合体、及び微粉末タングステンを混合してなる放射線遮蔽剤を紙素材、繊維素材の表面に塗布又は含浸させた放射線遮蔽材は、γ線遮蔽や中性子線遮蔽に一定の効果があったが、しかしながら、上述するように、出来上がった遮蔽材質の柔軟性に難点があった。そこで、本考案では、材質の柔軟性を改善する工夫をしたものである。
(前処理)
後述の遮蔽剤を塗布する素材を紙素材・繊維素材とし、当該紙素材・繊維素材に対し,次のような前処理を行った。
すなわち、60〜80℃の水に6%重量比のホウ酸を加えたホウ酸水を作成し、これに、前記紙素材・繊維素材を含浸し、ホウ酸水から取り出した紙素材・繊維素材を乾燥させて前処理とした。
(液剤902の作成)
上記化1から得られるエチルトリメトキシシラン縮合体(ETM)19.0gをイソプロピルアルコール及びエチレングリコールをそれぞれ2gからなる溶剤に,触媒としてのテトラブトキシジルコニウム0.8gを添加した液剤を本願出願人会社では、液剤902と称している。
(改良液剤の作成)
柔軟性が改善された遮蔽材とするために、上記液剤902に互応化学工業社製水系メタアクリル酸エステル系重合体(製品名:KE-256)を使用する。
KE-256は、次の組成である。
(メタ)アクリル酸エステル系共重合体 :25〜30(含有量%)
イソプロピルアルコール : 5〜10(含有量%)
水 :60〜70(含有量%)
塩として含有(トリエタノールアミン): 3〜 5(含有量%)
そして、上記液剤902と当該KE-256とを混ぜ合わせる。液剤902とKE-256の配合比率は以下のとおりである。
液剤902の2.5重量比率に対し、上記組成のKE-256を10重量比率及びIPA(イソプロピルアルコール)を2.5重量比率で液剤を作製する。
そして、出来上がった液剤の1.5重量倍のタングステン粉末(粒径3.5μm)を混入して本実施例に係る放射線遮蔽剤とした。
すなわち、(902液剤)2.5重量比+(KE-256)10重量比+(PA)2.5重量比で混合する。出来上がった新たな液剤1に対し、その1.5倍重量のタングステン粉末を混入する。
1(液剤:重量比):1.5(タングステン粉末:重量比)=放射線遮蔽剤とした。
(紙素材遮蔽材の作成)
上記の前処理した紙素材に上記放射線遮蔽剤を塗布したサンプルを作成した。
サンプル品は、一枚の厚さが350μm程度で、柔軟性が向上し、折りたたむこともでき、手触り感としては、薄手のゴム製雨合羽の手触りであった。
(γ線遮蔽測定)
紙素材として、およそ75μmのクラフト紙を準備し、これに片面に上記遮蔽剤を塗布したものでγ線遮蔽測定を行った。サンプルとしては、(1)塗布クラフト紙を15枚積層したサンプルと、(2)塗布なしのクラフト紙15枚を積層したサンプルとを比較した。また、上記(1)と(2)の交互に重ね、計30枚積層したサンプルについてもγ線遮蔽率を測定した。
サンプルは、以下のものである。
・サンプル(1):クラフト片面塗布−15枚(重量288.7g)
・サンプル(2):クラフト(塗布なし)−15枚(重量50.0g)
・サンプル(3):(1)と(2)を交互の重ねた−30枚
測定条件は以下のものである。
測定機関:地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(東京都江東区青海2丁目4−10理事長 片岡 正俊)、「Cs−137線源」によるγ線遮蔽試験
測定日:平成25年1月9日
測定方法:床から1mの高さで、線源と検出器測定中心までの距離を25cmとし、その間に資料がない場合とある場合の線量率について、それぞれ10回測定した平均値からバックグラウンドの線量率を差し引いた値より、遮蔽率を求めた。
線源:セシウム137線源(10MBq:平成21年12月16日測定値)−日本アイソトープ協会照射線量率標準ガンマ線源CS454CE(線源番号8101)
測定器:NaIシンチレーションサーベイメータ−アロカTCS−171B
(測定結果)
上記前処理前のクラフト紙の測定結果を表1に示す。
Figure 0003184220
測定結果から、片面塗布のクラフト紙15枚積層にあっては、2.5%を遮蔽率を得た。これに対し、塗布のないクラフト紙15枚積層は遮蔽率はゼロであったが、片面塗布クラフト紙15枚と塗布なしクラフト紙15枚とを交互に重ねたサンプルにあっては、3.1%と遮蔽率が向上した。
また、表2は、上記前処理の効果を確認するための、ホウ酸水に含浸させ、ホウ酸が布がされたクラフト紙に上記遮蔽剤を塗布したサンプルの測定結果である。
上記と同様に、複数枚の積層状態でγ線遮蔽率を測定した。
なお、一般的な遮蔽性能の表現として、他社製品や技術文書では次のような表現をしていることが多いようであるので、それに合わせて検討した。
(1) 「重いものが遮蔽力がある」
・比重=遮蔽力との概念がある。したがって、「鉛の比重11・3に対してxxは比重11.5だから、遮蔽力がある」というような説明がされている。しかし、この前提は「同じ厚さ=ex.1mm」で遮蔽力があるかどうか、という前提である。したがって、枚数を重ねて、あるいは、厚くなるが合計では遮蔽力が出る、というのは、「遮蔽力がある、ない」といった評価、議論とは、別のものと考えられているようである(コンクリートなどはある意味、このような厚さで遮蔽力を出していると考えているようである)。
(2) 遮蔽力の単位
・一般に「透過率」が使用されている。
(公序良俗違反につき、不掲載)
表2における各項目は、以下のものである。
(1) 測定結果、遮蔽率
東京産業技術研究センタ成績証明書の数値
(2) 厚さ/枚、厚さ計
・厚さ/枚:シート一枚当たりの厚さ
・厚さ計:厚さ/枚×枚数
(3) 重量計=サンプルシート合計の重量
・サンプルシートは22cm×22cm(484cm2)。このシートの合計の重さ
・(サンプルシート重量/枚)×(枚数)
・後のm2当たり重量、塗付重量の基礎数値となる。
(4) m2当り重量
・(3)項の重量計(g/22×22cm)を1m2当たりに換算した数値(Kg/m2
・この重量には塗付したタングステン、液剤、紙/繊維が含まれる。
・紙の重さ=坪量がm2当たりで管理されているのに対し、タングステン価格がKgあたりで、また、服地などはサイズ(面積)がm2であらわされることが多いので、そのためm2当たりを単位面積とするのが判り易いだろうと考え、Kg/m2に換算した。
(5) 塗布重量
・(4)項のm2当たり重量から紙、繊維重量を差し引いた重量=m2当りのタングステン、液剤重量に近いと思われる。すなわち、塗付重量が同じであれば遮蔽率は同じである=塗付重量により遮蔽率は決まる。したがって、塗付基体=紙、繊維などによる影響は少ない。
(6) %当たり重量
・1%の遮蔽率を達成するためにどの程度のサンプルシート重量を必要とするか。すなわち、=((5)項m2当たり重量)/遮蔽率で表され、この数値が小さい程遮蔽性能が良いことになる。但し、次のことに注意が必要である。
・小さな遮蔽率は少ない重量で達成できる(必要な「%当たり重量」が小さくてすむ)。これに対し、遮蔽率が大きくなるとより大きな重量を必要とする(必要な「%当たり重量」が大きくなる)。このことから、大きな遮蔽率を達成しようとすればより必要な重量が必要との結論を得ることができる。
(7) %当たり塗付重量
・1%の遮蔽率を達成するためにどの程度の塗付重量を必要とするか。すなわち、=((6)項m2当たり塗付重量)/遮蔽率
以上のことから、塗布重量が同じであるならば、塗付方法、基体に依存することはなく、同程度の遮蔽性能になる。したがって、非常に誤差が大きいが、ある程度、相関曲線的になることがうかがい知れる。
(放射線遮蔽防護服の作成)
図1(a)(b)は、全身を覆う防塵衣等の外側に上記遮蔽剤を塗布した放射線遮蔽防護服の一実施例を示す概略図であり、図1(a)は前面概略を、図1(b)は、後面概略を示す図である。
図1において、符号1は、本実施例1に係る放射線遮蔽防護服である。
本実施例1に係る放射線遮蔽防護服は、人体の全身を覆うことができる一枚の高機能繊維素材の防護服の外側表面に厚さ300μm程度の厚さで上記遮蔽剤を塗布したものであり、塗布後の全重量としては、およそ6kg程度となる。
しかし、厚く塗布すれば高い放射線遮蔽を得ることができるが、作業性との関係で適宜定めることができる。
図2(a)(b)、図3(a)(b)は、実施例2に係る放射線遮蔽防護服の概略を示す図であり、特に放射線遮蔽をしなければならない人体部位の遮蔽効果を保持すると共に、作業性を改善したインナーチョッキタイプの放射線遮蔽防護服である。
図2(a)(b)、図3(a)(b)において、符号2は、本実施例2に係るインナーチョッキタイプの放射線遮蔽防護服、3は、上記遮蔽剤塗布部である。
図2(a)(b)、図3(a)(b)から明らかなように、人体前面は、胸元から生殖器官部位までを前記遮蔽剤塗布部3で覆うことができ、人体背面は、同様に、人体背中から臀部までを中心に前記遮蔽剤塗布部3で覆うようにする。インナーチョッキタイプであるので、腕・脚等は放射線被曝の危険は避けられないが、作業性・通気性等の面で優れているし、外側に防塵のための衣類を着ることにより、防護服自体が汚れることは少なく、数回の使用に耐えることができる。
図4(a)(b)は、実施例3に係る放射線遮蔽防護服の概略図であり、上記実施例2と同様のインナーチョックタイプの放射線遮蔽防護服である。図4(a)(b)において、4は、本実施例3に係る放射線遮蔽防護服であり、5は、胸元ポケット部、6,6は、上腕ポケット部、7は、腹部ポケット部、8は、背後ポケット部、9は、所定形状放射線遮蔽材である。
本実施例3に係る放射線遮蔽防護服4が上記実施例2に係る放射線遮蔽防護服2と違うところは、図4(a)(b)から明らかなように、特に放射線遮蔽をしなければならない人体部位にポケット部5〜8を設け、その中に前記遮蔽剤を塗布した板状の遮蔽材9を挿入できるようにしたものである。
この場合においては、上記測定結果から明らかなように、上記遮蔽剤を塗布した複数枚を積層した紙素材等からなる所定サイズの遮蔽材9を当該ポケット部5〜8に封入するようにする。このような形状の放射線遮蔽防護服4とすれば、貴重なタングステン材を使い捨てにする必要がなく、汚れたあるいは汚染された防護服は使い捨てても、上記積層する所定サイズの遮蔽材9は何度でも使用することができる。
本実施例4は、インナータイプの放射線遮蔽防護服として説明したが、これは上記実施例1に占めすような全身タイプの放射線遮蔽防護服にも応用できる。
なお、上記ポケットについては、図4(a)(b)では、人体前面では、胸元及び両上腕、腹部腰下、背後にポケット部5〜8を設けたが、これは放射線遮蔽を必要とする適宜の部位に設けるようにする。
また、本実施例4に係るインナーチョッキタイプの放射線遮蔽防護服においては、上記ポケット部5〜8を設け、その中に前記遮蔽剤を塗布した板状の遮蔽材9を挿入するようにしたが、ポケット部5〜8はを必ずしも必須とするものではない。前記ポケット部5〜8の放射線遮蔽を要する部分へ、前記積層する所定サイズの遮蔽材9をパッチワーク的に継ぎ合わせ、インナーの裏面に接着させるようにしても良い。
図5(a)(b)は、実施例4に係る放射線遮蔽防護服10の概略図であり、人体の生殖器官部分の遮蔽を行うものである。パンツ形式であってもよく、また、和式褌状で上部に帯状の面ファスナー11で留めるようにしてもよい。
図6は、実施例5に係る靴インソールタイプの放射線遮蔽防護服12の概略図である。原発事故地域にあっては、地面からも放射能被爆に晒される危険がある。そこで、靴インソールタイプの放射線遮蔽防護服12として、地表からの放射能に対処できるようにする。
図7(a)(b)は、前記複数枚の紙素材または繊維素材を積層し、全体をキルティング縫いで仕上げた実施例6に係る放射線遮蔽防護服13の概略図であり、図7(a)は前面概略を、図7(b)は、後面概略を示す図である。本実施例6に係る補斜線遮蔽防護服13は、前記遮蔽剤塗布紙素材または繊維素材を積層し、あるいは、塗布しない紙素材または繊維素材を交互に積層し、それが着用後に内部で動かないようにキルティング加工したものである。本実施例6に係る放射線遮蔽防護服13は適度の厚みを有し、また、積層した遮蔽材からなるものであることから、放射線遮蔽効果を高め、あるいは、通気性等を改善した放射線遮蔽防護服13ということができる。
また、本実施例6に係る放射線遮蔽防護服13は、全身を覆う前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材からなる放射線遮蔽防護服13としたが、これは、全身に限るものではなく、人体の必要部位に前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材を縫い込んで形成した放射線遮蔽防護服13であっても良いものである。
本考案は、放射線遮蔽防護服に利用される。
1 実施例1に係る放射線遮蔽防護服
2 実施例2に係る放射線遮蔽防護服
3 遮蔽剤塗布部
4 実施例3に係る放射線遮蔽防護服
5〜8 ポケット部
9 放射線遮蔽材
10 実施例4に係る放射線遮蔽防護服
11 面ファスナー
12 実施例5に係る放射線遮蔽防護服
13 実施例6に係る放射線遮蔽防護服
104 ベルト部
105 マジックテープ(登録商標)部
B 放射線遮蔽用防護衣
Figure 0003184220

Claims (5)

  1. 化1から得られるエチルトリメトキシシラン縮合体(ETM)をイソプロピルアルコール(IPA)及びエチレングリコールからなる溶剤に,触媒としてのテトラブトキシジルコニウムを添加し、さらに、これにイソプロプルアルコール(IPA)、アクリル(メタクリル)酸エステル共重合体を混合してなる液剤に、
    (メタ)アクリル酸エステル系共重合体 :25〜30(含有量%)
    イソプロピルアルコール : 5〜10(含有量%)
    水 :60〜70(含有量%)
    塩として含有(トリエタノールアミン): 3〜 5(含有量%)
    の組成の液剤とイソプロプルアルコール(IPA)を混合し、さらに、1.5倍重量のタングステン微粉末を混入してなる放射線遮蔽剤を、予めホウ酸溶液に含浸し乾燥させた紙素材、繊維素材の表面に塗布又は含浸させてなる放射線遮蔽防護服。
    Figure 0003184220
    (化1において、R、R、R及びRは、それぞれ同一又は異なっても良い、水素又は炭素数が1〜4のアルキル基であり、nは2〜10である)
  2. 前記放射線遮蔽防護服は、人体の全身を覆うタイプ、人体上部を覆うチョッキタイプ、パンツタイプ、和式褌タイプ、靴インソールタイプのいずれかの放射線遮蔽防護服である請求項1に記載の放射線遮蔽防護服。
  3. 前記放射線遮蔽防護服は、放射線遮蔽をしなければならない人体部位にポケットを設け、その中に前記遮蔽剤を塗布した放射線遮蔽材を挿入したものである請求項1又は2に記載の放射線遮蔽防護服。
  4. 前記請求項3に記載の放射線遮蔽材は、前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材である請求項3に記載の放射線遮蔽防護服。
  5. 前記遮蔽剤を塗布した前記紙素材・繊維素材を複数枚積層し、又は前記遮蔽剤を塗布しない前記紙素材・繊維素材と交互に複数枚積層してなる放射線遮蔽材を全身又は必要部位に縫い込んで形成した請求項1に記載の放射線遮蔽防護服。
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JP2015072159A (ja) * 2013-10-02 2015-04-16 岩宮 陽子 放射線遮蔽シート用コーティング組成物、放射線遮蔽シートの製造方法、および放射線遮蔽シート
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JP2017090368A (ja) * 2015-11-16 2017-05-25 プロト株式会社 放射線防護用品
JP7160519B2 (ja) 2017-03-01 2022-10-25 株式会社千代田テクノル 作業安全対策スーツ及び作業安全対策スーツ用ヘルメット

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