JP3184141U - 立旋盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】リング形状の工作物に特化して切削加工を行う。
【解決手段】リング形状の工作物10の切削加工に特化した立旋盤であって、リング状の工作物10を回転させる回転テーブル3と、回転テーブル3の半径方向の一方向のみに移動可能なコラム4と、コラム4に鉛直方向に移動可能に支持され、工作物10を切削する切削工具が取り付けられるスライド部材5とを備え、コラム4は、切削工具を、リング状の工作物10の内周壁部10cから所定距離だけ内側の位置から半径方向の外側の領域内を移動させる。
【選択図】図1

Description

本考案は、リング形状の工作物の切削加工に特化した立旋盤に関する。
従来から、特許文献1に示すような、工作物に鉛直方向の回転軸を中心とする回転運動を与えるとともに、切削工具に送り運動を与えることで、工作物を所定の形状に切削加工する立旋盤が広く普及している。このような従来の立旋盤は、一般的に、様々な形状のワークや様々な加工を想定して製作されているので、多機能である。
その一方で、昨今、立旋盤において切削加工を行う場合には、歩留りや材料費等を考慮して、リング形状の工作物が多くなっている。従来の立旋盤は、上述したように、リング形状等を含め、様々な形状の工作物を想定して製作されているために、リング形状の工作物のみを削るのであれば、無駄な稼働範囲や機能(機構)が多い。更に、従来の立旋盤は、無駄な稼働範囲や機能(機構)が多いために、高額となり、メンテナンス性が悪く、更に、機体が大きくて設置に広いスペースを要する。そこで、リング形状の工作物の切削に特化して、安価で、メンテナンス性が高く、小型化及び軽量化を図った立旋盤が望まれている。
更に、従来の立旋盤では、機能が増えることによって機械部品点数が多くなり、剛性低下の原因となる結合部が増えてしまう。更に、従来の立旋盤では、コストダウンや重量削減のために、機体のフレームの肉厚を許容範囲内で薄肉にしている。したがって、従来の立旋盤では、多大な時間を費やす粗加工工程を短縮させるために、工作物を一度に大きな切り込み量で加工すると、びびりが発生し易く、粗加工に時間を要する。
特開2005−7548号公報
本考案は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、リング形状の工作物の切削に特化しつつ、大形化や重量化を招くことなく、高剛性化を図り、従来よりも切り込み量や送り量を増やして粗加工を行い、粗加工の加工時間の短縮を可能にした立旋盤を提供することを目的とする。
本考案に係る立旋盤は、リング形状の工作物の切削加工に特化した立旋盤であって、リング状の工作物を回転させる回転テーブルと、回転テーブルの半径方向の一方向のみに移動可能なコラムと、コラムに鉛直方向に移動可能に支持され、工作物を切削する切削工具が取り付けられるスライド部材とを備え、コラムは、切削工具を、リング状の工作物の内周壁部から所定距離だけ内側の位置から半径方向の外側の領域内を移動させる。
また、コラムの前面壁部の厚さは、90mmであり、コラムの前面壁部以外の壁部の厚さは、60mmであり、コラム内のリブの厚さは、30mmである。
更に、コラムの前面壁部の上部領域の厚さは、90mmであり、コラムの前面壁部の下部領域の厚さは、60mmである。
本考案は、回転テーブルにリング状の工作物を保持し、コラムは、回転テーブルの半径方向の一方向だけに移動可能に設けられ、更に、切削工具を、リング状の工作物の内周壁部から所定距離だけ内側の位置から半径方向の外側の領域内を移動させるように設けられ、従来の立旋盤が、円板状の工作物等、様々な形状の工作物を加工することを想定して製作されているのに対して、リング形状の工作物の切削に特化した構造を有している。
したがって、従来の立旋盤では、切削工具を工作物の中心及びその周辺の中心領域まで配置させる必要があったが、本考案では、リング形状の工作物の切削に特化しているので、切削工具を、工作物の中心及びその周辺の中心領域まで切削工具を配置させる必要がなく、所定のリング状の工作物の内周壁部から所定距離だけ内側の位置から半径方向の外側の領域内を移動させるようにすれば良い。よって、本考案は、従来の立旋盤よりも、構成を簡素化することができ、安価で、メンテナンス性が高く、小型化を図ることができる。
また、本考案は、コラム及びコラム内のリブを従来よりも厚肉に設けて、コラムの高剛性化を図ったことにより、びびりを発生し難くすることができる。したがって、本考案は、従来よりも、構成を簡素化して、安価で、メンテナンス性が高く、小型化を図りつつも、従来よりも切り込み量や送り量を増やした粗加工を行うことができ、粗加工に要する加工時間を同サイズの従来の立旋盤よりも短縮することができる。
本考案を適用した立旋盤を示した斜視図である。 本考案を適用した立旋盤を示した平面図である。 本考案を適用した立旋盤を示した横断面である。 本考案を適用した立旋盤を示した正面図である。 コラムを示した縦断面図である。
以下、本考案を適用した立旋盤について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本考案は以下の例に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能である。
1.立旋盤の構成
2.立旋盤の動作
3.立旋盤の作用効果
4.立旋盤の変形例
<1.立旋盤の構成>
本考案を適用した立旋盤1は、図1に示すように、リング形状の工作物10を切削(旋削)加工することに特化したリング専用NC立旋盤である。更に、この立旋盤1は、加工時間の中で特に多大な時間を費やす粗加工に用いられる荒加工専用機である。
具体的に、立旋盤1は、図1に示すように、床面に据え付けられるベッド2と、ベッド2上の前方に回転自在に設けられ、保持したリング形状の工作物10を回転させる回転テーブル3と、ベッド2上の後方に回転テーブル3の半径方向に移動可能に設けられたコラム4と、コラム4の前面4aに鉛直方向に移動可能に支持されたZ軸用スライド部材5と、Z軸用スライド部材5の前面5aに配設され、工作物10を切削する切削工具が取り付けられる刃物台6とを備えている。
なお、以下、鉛直方向をZ軸方向とし、水平方向のうちの、図2中の左右方向をX軸方向とし、上下方向をY軸方向とする。
ベッド2は、例えば鋳造によって形成された鋳物であり、図1に示すように、略矩形箱状に形成されている。ベッド2は、回転テーブル3を回転可能に支持する前方ベース部20と、コラム4を移動可能に支持する後方ベース部21とで構成されている。前方ベース部20及び後方ベース部21は、一体に形成されていても良く、別体であっても良い。更に、一体の場合には、一体鋳造で形成されるようにしても良く、ボルトや溶接等の締結手段で一体化させるようにしても良い。更に、ベッド2は、例えば、軽量化及び低コスト化のために、内部に中空部を設け、所定の肉厚で形成されている。中空部内には、高剛性化のために、格子状、V字状、対角状等のリブ部材が形成されており、これらのリブ部材によりトラス構造となっている。
また、ベッド2の前方ベース部20の上面には、図1に示すように、略円形状に形成された回転テーブル3が配設されている。回転テーブル3は、上面3aが水平となり、鉛直方向(Z軸方向)の回転軸を中心として回転するように、前方ベース部20に回転自在に支持されている。回転テーブル3の上面3aには、切削加工が行われるリング形状の工作物10を保持するチャック部材22が複数個設けられている。これらのチャック部材22は、例えばスクロールチャックであり、図2に示すように、工作物10の端面10aに形成された取付孔10bの内部にチャック爪が係合されることで、工作物10を保持する。なお、チャック部材22は、スクロールチャックに限定されるものではなく、従来公知の他のチャック部材であっても良い。更に、回転テーブル3は、チャック部材22に代えて又はチャック部材22と共に、回転テーブル3の回転軸を中心として放射状に設けられた案内溝と、この案内溝に摺動可能に設けられたチャック爪とで構成されるチャック部を設けるようにしても良い。
また、ベッド2の前方ベース部20の側面には、図2に示すように、回転テーブル3を回転駆動する主軸駆動機構である主軸用サーボモータ23が配設されている。主軸用サーボモータ23の駆動力は、例えば、主軸用サーボモータ23を支持するサーボモータ支持部材23aや前方ベース部20に設けられた、無端ベルト、プーリ及び複数の歯車等からなる動力伝達部を介して、回転テーブル3に伝達される。
なお、主軸用サーボモータ23は、ベッド2とは別置形のものであっても良い。更に、回転テーブル3は、ウォームとウォームギアとを用いて回転駆動させるウォームギア駆動方式や、回転テーブル3の回転軸と主軸用サーボモータ23とを直結させて回転駆動させるダイレクトモータ駆動方式等、従来公知の他の何れの駆動方式で回転駆動されるようにしても良い。
更に、図3及び図4に示すように、ベッド2の後方ベース部21の上面21aには、X軸方向に平行する2本のX軸用リニアガイド24,24が延設されている。X軸用リニアガイド24は、リニアレールと、このリニアレールに螺合されたスライドブロックとで構成されている。リニアレールは、後方ベース部21の上面21aにボルト等の締結手段で締結されている。スライドブロックは、コラム4にボルト等の締結手段で締結されている。このようなX軸用リニアガイド24,24は、コラム4をX軸方向に移動可能に支持する。
コラム4は、図1に示すように、例えば鋳造によって形成された鋳物であり、略矩形箱状に形成されている。このようなコラム4は、図3に示すように、後方ベース部21に設けられたX軸方向駆動機構25によって、X軸方向に駆動される。X軸方向駆動機構25は、例えば、X軸用サーボモータ26とX軸用ボールねじ27とで構成されており、後方ベース部21の上面21aに、X軸用リニアガイド24,24に挟まれるようにX軸方向に平行して延設されている。
X軸用サーボモータ26は、正転及び逆転可能とされ、図3に示すように、後方ベース部21のX軸方向の一端側の側面に配設されている。X軸用サーボモータ26の出力軸26aは、減速機構26bを介してX軸用ボールねじ27に連結されている。X軸用ボールねじ27は、後方ベース部21の上面21aに、X軸用リニアガイド24,24に挟まれるようにX軸方向に平行して延設されている。X軸用ボールねじ27は、ネジ軸と、このネジ軸に螺合するナット部とで構成されている。ネジ軸は、両端近傍が後方ベース部21の上面21aに設けられた軸受等の支持部材27aで回転自在に支持されている。ナット部は、コラム4のZ軸方向の一端側の下面に形成された係合部材にボルト等の締結手段で締結されている。このようなX軸用サーボモータ26は、X軸用ボールねじ27を正転又は逆転することで、コラム4を、X軸方向の一端又は他端に駆動する。
更に、コラム4は、図5に示すように、軽量化及び低コスト化のために、内部に中空部28を有し、各壁部が所定の肉厚で形成されている。具体的に、コラム4の各壁部は、従来の立旋盤よりも厚肉に設けられている。例えば、従来の立旋盤の壁部の厚さが一般的に15〜30mm程度に設けられているのに対して、コラム4の前面壁部4aの厚さW1(図3)は、90mmに設けられ、それ以外の、背面壁部4bの厚さW2(図5)、上面壁部4cの厚さW3(図5)、下面壁部4dの厚さW4(図5)、右側面壁部4eの厚さW5(図3)及び左側面壁部4fの厚さW6(図3)は、50mmに設けられている。すなわち、コラム4の各壁部は、従来の立旋盤よりも2〜3倍程度厚肉に設けられている。これにより、減衰性が向上し、従来の立旋盤よりも切り込み量を増やした重切削加工を行うことができる。更に、旋削加工時の加工力に応じて工作物10から加工反力を主に受ける前面壁部4aの厚さW1を、他の壁部の厚さよりも厚くすることで、従来の立旋盤よりも切り込み量を増やした重切削加工を行いつつ、壁部の肉厚を一様に厚くするものよりも小型化や軽量化を図ることができる。更に、コラム4の前面壁部4aの後述する滑り案内部30の抑え部30cが取り付けられる上部領域4gは、90mmの厚さを有し、前面壁部4aのそれ以外の下部領域4hは50mmの厚さを有するようにしても良い。
また、コラム4の各壁部の中空部28側の内壁面には、高剛性化のために、所定の肉厚で、鉛直方向に設けられた補強リブ29aと水平方向に設けられた補強リブ29bとが形成されている。補強リブ29a,29bは、従来の立旋盤の補強リブよりも厚肉に設けられている。例えば、従来の立旋盤の補強リブが一般的に15〜20mm程度の厚さに設けられているのに対して、補強リブ29a,29bは、30mmの厚さに設けられている。
また、図3に示すように、コラム4の前面4aには、Z軸用スライド部材5をZ軸方向に移動可能に支持する滑り案内部30が形成されている。滑り案内部30は、コラム4の前面4aにZ軸方向に向けて形成され、Z軸用スライド部材5のフランジ部5bが当接される摺動部30aと、コラム4の前面4aにX軸方向の他端側に突出して形成され、摺動部30aに当接されたZ軸用スライド部材5のフランジ部5bのY軸方向の移動を規制するガイド部30bと、摺動部30aに当接されたZ軸用スライド部材5のフランジ部5bを覆うように設けられ、X軸方向の移動を規制する抑え部30cとで構成されている。抑え部30cは、コラム4のガイド部30bと一体鋳造で形成されるものであっても良く、別部材で設けて、ボルトや溶接等の締結手段でガイド部30bに締結されるものであっても良い。このような滑り案内部30は、Z軸用スライド部材5をZ軸方向に移動可能に支持する。
なお、コラム4の前面4aには、リニアレールと、このリニアレールに螺合されたスライドブロックとで構成された、Z軸方向に平行な2本のZ軸用リニアガイドを設け、Z軸用スライド部材5をZ軸方向に移動可能に支持するようにしても良い。
Z軸用スライド部材5は、図1に示すように、例えば鋳造によって形成された鋳物であり、平面視(上面視)コの字状の長尺部材である。Z軸用スライド部材5は、図4に示すように、コラム4の前面4aに設けられたZ軸方向駆動機構31によって、Z軸方向に駆動される。Z軸方向駆動機構31は、Z軸用サーボモータ32とZ軸用ボールねじ33とで構成され、コラム4の前面4aに、滑り案内部30,30に挟まれるようにZ軸方向に平行して延設されている。
Z軸用サーボモータ32は、正転及び逆転可能とされ、図4に示すように、コラム4の上面4cに配設されている。Z軸用サーボモータ32の出力軸32aは、減速機構32bを介してZ軸用ボールねじ33に連結されている。Z軸用サーボモータ32に連結されたZ軸用ボールねじ33は、コラム4の前面4aに、滑り案内部30,30に挟まれるようにZ軸方向に平行して延設されている。Z軸用ボールねじ33は、ネジ軸と、このネジ軸に螺合するナット部とで構成されている。ネジ軸は、両端近傍がコラム4の前面4aに設けられた軸受等の支持部材33aで回転自在に支持されている。ナット部は、Z軸用スライド部材5の背面に形成された係合部材にボルト等の締結手段で締結されている。このようなZ軸用サーボモータ32は、Z軸用ボールねじ33を正転又は逆転することで、Z軸用スライド部材5を、Z軸方向の一端又は他端に駆動する。
また、図1に示すように、Z軸用スライド部材5の前面5aの略中央部には、刃物台6が配設されている。この刃物台6には、工作物10を切削するためのバイト等の切削工具が取り付けられる。このような刃物台6は、側面視で略L字状に形成されており、リング状の工作物10の内周壁部10cを加工する際にZ軸用スライド部材5の前面5aが工作物10に接触するのを回避するために、切削工具が取り付けられる一片がX軸方向の他端側に突出するように形成されている。更に、刃物台6は、コラム4がX軸方向の最も他端側(工作物10側)に移動した際に、切削工具がリング状の工作物10の内周壁部10cよりも所定距離だけ内側に配置されるように設けられている。
すなわち、コラム4は、切削工具を工作物10(回転テーブル3)の中心及びその周辺の中心領域に配置させる構造を有しておらず、リング形状の工作物10の切削に特化した構造を有している。具体的には、コラム4は、切削工具を工作物10の内周壁部10cよりも所定距離だけ内側に配置する位置まで、X軸方向の他端側(工作物10に近接する側)に移動することができる。更に、コラム4は、工作物10の着脱の際に刃物台6が工作物10(回転テーブル3)から回避できるように、刃物台6を工作物10の外周壁部10dよりも所定距離だけ外側に配置する位置まで、X軸方向の一端側(工作物10から離間する側)に移動することができる。
<2.立旋盤の動作>
次に、以上のような構成を有する立旋盤1の動作について説明する。ここでは、立旋盤1を用いて、工作物10の面削りを行う際の動作について説明する。
先ず、切削加工の対象となるリング形状の工作物10が、回転テーブル3上に配置され、回転テーブル3のチャック部材22によって保持される。次いで、バイト等の切削工具が、刃物台6に取り付けられる。次いで、工作物10が、主軸用サーボモータ23により駆動された回転テーブル3によって、Z軸方向の回転軸を中心に回転される。次いで、Z軸用スライド部材5が、Z軸方向駆動機構31により駆動されてZ軸方向の所定の切り込み量の分だけ下方に移動される。次いで、コラム4が、X軸方向駆動機構25により駆動されて、X軸方向に沿って、リング状の工作物10の外周壁部10dから所定距離だけ外側の位置から内周壁部10cから所定距離だけ内側の位置まで移動される。そして、刃物台6に取り付けられた切削工具の刃先が、回転している工作物10の端面10aに当たって、切削加工を行う。
なお、上述したような面削りを行うことの他に、外丸削り、中ぐり等のリング形状の工作物10に即した各種の加工を行うことができる。
以上のような本考案を適用した立旋盤1は、例えば、材質が鋳鉄FC300からなり、外径φ2550、内径φ2550、厚さ90mmのリング形状の工作物10を、切込み5mm、切削速度130m/min、送り速度0.6mm/revの切削条件で、所定の形状に粗加工を行った場合、切削時間が約3.5時間掛かった。これに対して、本考案を適用した立旋盤1と同様のサイズの従来の立旋盤では、同様の加工を同様の切削条件で行おうとした場合、切込み5mmではびびりが発生してしまい、切込み3mmとする必要があった。その結果、従来の立旋盤では、同様の工作物から同様の加工を行うのに、約7時間掛かった。すなわち、本考案を適用した立旋盤1は、従来の同サイズの立旋盤よりも、切込み量を大きくすることができ、加工時間を短縮することができた。
また、上述した従来の立旋盤は、設置面積が約37mであったのに対して、上述した本考案を適用した立旋盤1は、設置面積が約20mである。すなわち、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤よりも接地面積が1/2程度となり、小型化することができ、スペースを有効活用することができる。
<3.立旋盤の作用効果>
本考案を適用した立旋盤1は、リング形状の工作物10の切削に特化したことで、例えばY軸方向への移動機構を省略することができる。更に、本考案を適用した立旋盤1は、リング形状の工作物10の切削に特化しているので、工作物10の中心及びその周辺の中心領域まで切削工具を配置させる必要がなく、所定のリング状の工作物10の内周壁部10cよりもやや内側まで切削工具を配置させるようにすれば良い。したがって、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤よりも、構成を簡素化することができ、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図ることができる。
更に、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤よりも、構成を簡素化することができ、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図ることができるので、コラム4の各壁部やコラム4内の補強リブ29を従来よりも厚肉に設けて、コラム4の剛性を高めても、全体として、従来の立旋盤よりも、軽量化を図ることができる。したがって、本考案を適用した立旋盤1は、リング形状の工作物10の切削に特化して、従来の立旋盤よりも、構成を簡素化して、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図りつつも、従来の立旋盤よりも切り込み量を増やした重切削加工を行うことができる。
<4.立旋盤の変形例>
なお、本考案を適用した立旋盤1は、コラム4の前面壁部4aの厚さを90mm、コラム4のその他の壁部を50mm、補強リブ29を30mmに設けることに限定されるものではなく、従来の立旋盤よりも、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図りつつも、切り込み量を増やした重切削加工を行うことができるものであれば、如何なる厚さでも良く、適宜変更可能である。
更に、本考案を適用した立旋盤1は、回転テーブル3を回転駆動する主軸用サーボモータ23と回転テーブル3間のギア比を固定するようにしても良い。すなわち、従来の立旋盤では一般的に搭載されている変速機構を省略するようにしても良い。これにより、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤よりも、さらに構成を簡素化して、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図ることができる。
更に、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤では一般的に搭載されている自動工具交換装置(ATC:Automatic Tool Changer)を省略するようにしても良い。これにより、本考案を適用した立旋盤1は、従来の立旋盤よりも、さらに構成を簡素化して、安価で、メンテナンス性が高く、小型化や軽量化を図ることができる。
1 立旋盤、2 ベッド、3 回転テーブル、3a 上面、4 コラム、4a 前面壁部(前面)、4b 背面壁部(背面)、4c 上面壁部(上面)、4d 下面壁部(下面)、4e 右側面壁部(右側面)、4f 左側面壁部(左側面)、4g 上部領域、4h 下部領域、5 Z軸用スライド部材、5a 前面、5b フランジ部、6 刃物台、10 工作物、10a 端面、10b 取付孔、10c 内周壁部、10d 外周壁部、20 前方ベース部、21 後方ベース部、21a 上面、22 チャック部材、23 主軸用サーボモータ、23aサーボモータ支持部材、24 X軸用リニアガイド、25 X軸方向駆動機構、26 X軸用サーボモータ、26a 出力軸、26b 減速機構、27 X軸用ボールねじ、27a 支持部材、28 中空部、29 補強リブ、30 滑り案内部、30a 摺動部、30b ガイド部、30c 抑え部、31 Z軸方向駆動機構、32 Z軸用サーボモータ、32a 出力軸、32b 減速機構、33 X軸用ボールねじ、33a 支持部材

Claims (3)

  1. リング形状の工作物の切削加工に特化した立旋盤において、
    リング状の工作物を回転させる回転テーブルと、
    上記回転テーブルの半径方向の一方向のみに移動可能なコラムと、
    上記コラムに鉛直方向に移動可能に支持され、上記工作物を切削する切削工具が取り付けられるスライド部材とを備え、
    上記コラムは、上記切削工具を、上記リング状の工作物の内周壁部から所定距離だけ内側の位置から半径方向の外側の領域内を移動させることを特徴とする立旋盤。
  2. 上記コラムの前面壁部の厚さは、90mmであり、
    上記コラムの前面壁部以外の壁部の厚さは、60mmであり、
    上記コラム内のリブの厚さは、30mmであることを特徴とする請求項1に記載の立旋盤。
  3. 上記コラムの前面壁部の上部領域の厚さは、90mmであり、
    上記コラムの前面壁部の下部領域の厚さは、60mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の立旋盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101404630B1 (ko) * 2013-12-13 2014-06-27 삼현엔지니어링(주) 선회베어링의 씰링부재 접촉면 가공장치

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