JP3183432B2 - プロペラシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

プロペラシャフトおよびその製造方法

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JP3183432B2 JP25520693A JP25520693A JP3183432B2 JP 3183432 B2 JP3183432 B2 JP 3183432B2 JP 25520693 A JP25520693 A JP 25520693A JP 25520693 A JP25520693 A JP 25520693A JP 3183432 B2 JP3183432 B2 JP 3183432B2
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幸胤 木本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、自動車等のプロペラシャフト
およびその製造方法に関する。
【産業上の利用分野】
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの観点から燃費の向
上を目的とした自動車の軽量化が強く望まれている。そ
の一つの手段としてプロペラシャフトを金属製のものか
らFRP(繊維強化プラスチック)製のものに代替させ
ることが検討されている。その際、使用する強化繊維に
も種々あり、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド
繊維等が検討されているが、この中で特に、強度、弾性
率の面から炭素繊維を強化繊維とするCFRP(炭素繊
維強化プラスチック)が有力とされている。
【0003】自動車のプロペラシャフトは、軸方向の弾
性率とともに、エンジンから発生する大きなトルクを伝
達する必要があることから、100〜400kgf・m
程度の捩り強度を必要とする。これまでのCFRP製プ
ロペラシャフト、特にその本体筒部は、特開平2−23
6014号公報等に記載されているように、必要なトル
クを伝達させるために積層角度とその積層構成、シャフ
トのサイズ(内径、外径、肉厚)、使用する強化繊維の
種類、繊維の含有率などをパラメータとして設計されて
いるが、必ずしも要求仕様を満足できるものではなかっ
た。
【0004】また、FRP製あるいはCFRP製プロペ
ラシャフトにおいては、本体筒はFRPあるいはCFR
Pで構成されるものの、継手は金属製であるから、全体
がスチール製であるプロペラシャフトのように溶接によ
り接合することは不可能である。この本体筒と金属製継
手との接合強度についても、上述のねじり強度を達成す
る必要があるが、そのための圧入等の条件、仕様につい
て、必ずしも確立されているとは言い難い。また、継手
圧入部については、圧入による接合強度等を確保するた
めに、本体筒の端部外周に、FRPの外部補強層を設け
ることが有効であることが知られているが、通常、本体
筒の強化繊維の巻き付けと、外部補強層用の強化繊維の
巻き付けとを、個別に行わなければならないため、生産
性が悪いという問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来のFRP製プロペラシャフトの上述した問題点を解決
し、FRP製本体筒に高い捩り強度を発揮させることが
可能なプロペラシャフト、およびその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】もう一つの目的は、FRP製本体筒と金属
製継手との接合部においても、高い捩り強度を発揮させ
るとともに、プロペラシャフトの生産性を向上すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明のプロペラシャフトは、FRP製本体筒を
有するプロペラシャフトにおいて、前記本体筒は、強化
繊維糸が回転軸方向に対して±5°〜±30°の角度で
巻かれたヘリカル巻層を有し、かつ、そのヘリカル巻層
の外側に、強化繊維糸が回転軸方向に対して75°〜9
0°の角度で巻かれた一方向巻層が形成されていること
を特徴とするものからなる。
【0008】このプロペラシャフトにおいては、本体筒
の端部外周あるいは内周に、回転軸方向に対する強化繊
維糸の配向角が±80°〜90°の補強巻層が設けられ
ていることが好ましく、この補強巻層の強化繊維糸が高
強度糸であることが好ましい。また、ヘリカル巻層と一
方向巻層との厚み比率が、50:1〜10:1の範囲に
あることが好ましい。
【0009】このようなプロペラシャフトは、FRP製
本体筒を有するプロペラシャフトの製造方法において、
回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が±5°〜±3
0°のヘリカル巻層を形成する工程と、そのヘリカル巻
層の外側に、回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が
75°〜90°の一方向巻層を形成する工程と、を含ん
でいることを特徴とする方法によって製造できる。
【0010】上述の製造方法においては、補強巻層を形
成する場合には、本体筒の最外層あるいは最内層の強化
繊維層と補強巻層の強化繊維層とを、連続して形成する
ことが可能である。
【0011】このプロペラシャフトにおいては、±5°
〜±30°のヘリカル巻層によって、十分に大きな、本
体筒の捩り強度が確保される。本体筒製造時には、この
ヘリカル巻層(樹脂含浸されたもの)の上に、75°〜
90°の一方向巻層が巻き付けられるが、一方向巻層で
あるため、その繊維層内を樹脂が通過しやすい。したが
って、この一方向巻層の巻き付けにより、上記ヘリカル
巻層の余剰の樹脂が効率よく絞り取られ、余剰樹脂のな
い、強化繊維によって効果的に補強された、捩り強度の
高いFRPの内層が達成される。外層側を構成する一方
向巻層は、その繊維配向角が75°〜90°の層である
から、径方向強度が効果的に増大される。
【0012】また、外層側が75°〜90°の一方向巻
層であるから、この強化繊維層形成に引き続き、連続的
に、本体筒端部外周に外部補強層を形成することが可能
になる。この外部補強層は、本体筒端部の径方向強度を
高め、金属製継手圧入において、圧入に対する本体筒の
強度、さらには圧入後の両部材の接合強度を高めるもの
である。外部補強層の連続形成により、生産性は著しく
高められる。
【0013】また、この発明に係るもう一つのプロペラ
シャフトは、FRP製本体筒を有するプロペラシャフト
において、前記本体筒は、有撚強化繊維糸が回転軸方向
に対して±10°〜±45°の角度で巻かれたヘリカル
巻層を有し、かつ、そのヘリカル巻層の外側に、無撚強
化繊維糸が回転軸方向に対して±45°〜90°の角度
で巻かれたヘリカル巻層が形成されていることを特徴と
するものからなる。
【0014】このプロペラシャフトにおいても、本体筒
の端部外周あるいは内周に、強化繊維糸が高強度糸であ
る、回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が±80°
〜90°の補強巻層が設けられていることが好ましい。
【0015】また、上記有撚強化繊維糸からなるヘリカ
ル巻層と、無撚強化繊維糸からなるヘリカル巻層との厚
み比率が、50:1〜10:1の範囲にあることが好ま
しい。
【0016】このようなプロペラシャフトは、FRP製
本体筒を有するプロペラシャフトの製造方法において、
有撚強化繊維糸を用い、回転軸方向に対する繊維配向角
が±10°〜±45°のヘリカル巻層を形成する工程
と、そのヘリカル巻層の外側に、無撚強化繊維糸を用
い、回転軸方向に対する繊維配向角が±45°〜90°
のヘリカル巻層を形成する工程と、を含んでいることを
特徴とする方法によって製造される。
【0017】この製造方法においても、外部補強層ある
いは内部補強層を形成する場合には、本体筒の最外層あ
るいは最内層の強化繊維層と補強層の強化繊維層とを、
連続して形成することが可能であり、生産性を高めるこ
とが可能である。
【0018】このようなプロペラシャフトにおいては、
軸方向弾性率を低下させることなしに、後述の実施例1
と実施例2との比較からも明らかなように、有撚強化繊
維糸のヘリカル巻層により、捩り強度をより向上するこ
とができる。また、膜1次共振点も高められるため、自
動車用プロペラシャフトとして、NVH特性も向上でき
る。
【0019】さらに、この発明に係るもう一つのプロペ
ラシャフトは、FRP製本体筒を有するプロペラシャフ
トにおいて、前記本体筒は、強化繊維糸が回転軸方向に
対して+(75°〜90°)の角度で巻かれた内側一方
向巻層および−(75°〜90°)の角度で巻かれた外
側一方向巻層を有し、かつ、これら内側および外側一方
向巻層の間に、強化繊維糸が回転軸方向に対して±5°
〜±30°の角度で巻かれたヘリカル巻層が形成されて
いることを特徴とするものからなる。
【0020】このプロペラシャフトにおいても、本体筒
の端部外周あるいは内周に、強化繊維糸が高強度糸であ
る、回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が±80°
〜90°の補強巻層が設けられていることが好ましい。
【0021】また、上記内層側の一方向巻層と、ヘリカ
ル巻層と、外層側の一方向巻層との厚み比率が、1:1
00:1〜1:20:1の範囲にあることが好ましい。
【0022】このようなプロペラシャフトは、FRP製
本体筒を有するプロペラシャフトの製造方法において、
回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が+(75°〜
90°)の一方向巻層を形成する工程と、その一方向巻
層の外側に、回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が
±5°〜±30°のヘリカル巻層を形成する工程と、そ
のヘリカル巻層の外側に、回転軸方向に対する強化繊維
糸の配向角が−(75°〜90°)の一方向巻層を形成
する工程と、を含んでいることを特徴とする方法によっ
て製造される。
【0023】この製造方法においても、外部補強層ある
いは内部補強層を形成する場合には、本体筒の最外層あ
るいは最内層の強化繊維層と補強層の強化繊維層とを、
連続して形成することが可能であり、生産性を高めるこ
とが可能である。
【0024】このようなプロペラシャフトにおいても、
軸方向弾性率を低下させることなしに、捩り強度を向上
できる。また、一方向巻層が内層側と外層側とで角度の
符号が異なり、逆方向角度として巻かれることになるの
で、積層構成が厚さ方向にバランスする。さらに、膜1
次共振点も高められるため、自動車用プロペラシャフト
として、NVH特性も向上できる。
【0025】本発明のFRP製プロペラシャフトを構成
するマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和
ポリエステル等の熱硬化性樹脂を使用するが、他の樹
脂、たとえば、ポリアミド、ポリカーボネード、ポリエ
ーテルイミド等の熱可塑性樹脂でもよい。
【0026】また、強化繊維についても、炭素繊維に限
らず、たとえばガラス繊維、アラミド繊維等を使用する
ことが可能であり、これらを併用することも可能であ
る。
【0027】自動車用FRP製プロペラシャフトにおい
ては、上述の如きFRP製本体筒の捩り強度確保ととも
に、FRP製本体筒と金属製継手との接合部について
も、100〜400kgf・m以上の捩り強度が要求さ
れる。
【0028】この要求を満たすために、FRP製本体筒
の端部に、金属製継手が圧入により接合されたプロペラ
シャフトにおいて、(イ)継手接合面の表面粗さが0.
5〜100μm、(ロ)継手接合部の肉厚が2〜10m
m、(ハ)半径方向圧入代が0.2〜0.5mm、
(ニ)本体筒の肉厚が1.5〜5.0mm、内層側ヘリ
カル巻層の厚さが1.3〜4.3mm、外層側円周巻層
の厚さが0.2〜0.7mmの範囲、であることが好ま
しい。
【0029】FRP製本体筒と金属製継手との接合部を
上述のように最適化することにより、接合部においても
十分な捩り強度が達成される。さらには、接合部におけ
る疲労強度も向上され、150℃程度の高温に晒された
後にも、接合強度の低下の少ない接合が可能となる。
【0030】本体筒の端部に設けられるFRPの外部補
強層あるいは内部補強層の好ましい仕様としては、強化
繊維糸の巻角度が±80°〜90°あるいは±75°〜
90°、肉厚が2〜5mm、軸方向長さが前記継手の接
合長の1.1〜1.5倍である。
【0031】そして、この外部補強層あるいは内部補強
層に用いられる強化繊維糸は、前述の如く、高強度糸で
あることが好ましい。ここで高強度糸とは、強化繊維糸
の破断伸度が1.6%以上、好ましくは2.0%以上の
ものを言う。
【0032】このような高強度糸を用いた外部補強層あ
るいは内部補強層を設けることにより、継手圧入接合時
のFRP製本体筒の許容歪量を高く設計できるので、圧
入時の圧入代を多くとることが可能となり、より信頼
性、接合強度の高い接合部を得ることができる。
【0033】なお、本発明のプロペラシャフトにおいて
は、FRP製本体筒と金属製継手との間の適当な位置
(たとえば、各部材端部位置)に、シール材を配設して
もよい。シール材としては、樹脂、リング状弾性体、フ
イルム等が適当である。このようなシール材配設によ
り、水分等の進入をより確実に防止し、接合部の腐食を
防止することができる。
【0034】また、金属製継手を圧入する際、圧入用治
具で継手を把持する必要があるが、確実に把持できるよ
う、かつ、圧入力によって継手が破損しないよう、継手
に、圧入用治具の係止または係合部を設けておくことが
好ましい。このような係止または係合部は、継手の外面
の適当な位置に、段付部または溝部を形成することによ
り構成できる。
【0035】また、金属製継手の圧入力を極力低減し
て、効率よく圧入するためには、以下のような方法が有
効である。 継手の温度を下げ、FRP製本体筒端部の温度を上げ
て圧入する。 接着剤を潤滑剤として用いる。 圧入後には残らない、揮発性の液状潤滑剤を用いる。
【0036】さらに、金属製継手にバランスウエイト取
付部を設けて、該取付部に適当なバランスウエイトを溶
接等によって付加することにより、プロペラシャフト完
成後のバランスを調整することが可能である。このバラ
ンスウエイト取付部の周囲、とくに、バランスウエイト
取付部と、接合されるFRP製本体筒との間の部分の継
手外面に、冷却フィンを形成しておくと、バランスウエ
イトを接合する際の溶接熱がFRP製本体筒側に伝わる
のを抑制することができる。
【0037】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係るプロペラシ
ャフトを示している。FRP製本体筒1の両端部には外
部補強層2が設けられ、FRP製本体筒1の端部に金属
製継手2が圧入接合されている。この本体筒1端部外周
には、軸方向長さが圧入部よりも若干長い、外部補強層
3が設けられている。
【0038】図2は、図1のA−A断面、つまりプロペ
ラシャフトの回転軸と直交する断面において、FRP部
を拡大して示したものであり、次に説明する実施例1又
は実施例2で得られたものである。内層側の繊維強化層
4の外側に、本体筒1の最外層として外層側補強層5が
設けられている。図3は、本体筒6が、内層側の、回転
軸方向に対し+(75°〜90°)の一方向巻層7、外
層側の、−(75°〜90°)の一方向巻層8、および
内層7と外層8との間の中間層としての、±5°〜±3
0°のヘリカル巻層9から構成されており、本体筒6の
端部内周に内部補強層10が形成され、その内側に金属
製継手11が圧入接合されている例を示している。
【0039】実施例1 フィラメントワインディング法によって本発明に係るC
FRP製本体筒を成形した。炭素繊維束(東レ(株)製
“トレカ”T300、12000フィラメント)を6本
引き揃え、硬化剤および硬化促進剤を含むビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂を含浸しながら、外径70mm、長
さ1300mmのマンドレルにその軸方向に対して±1
4°の角度で3層巻き付け、繊維強化層4を形成した。
この上に、高強度の炭素繊維束(東レ(株)製“トレ
カ”T700S、12000フィラメント、破断伸度
2.1%)を6本引き揃え、前記繊維強化層4と同様の
方法で、80°の一方向巻層を、同様に樹脂を含浸しな
がら巻き付け、補強巻層5を形成した。さらに、本体筒
端部に、引き続いて、同様の方法で、繊維配向角が±8
5°の外部補強層3を形成した。
【0040】炭素繊維束を巻き付けたマンドレルを回転
させながら、180℃で6時間加熱してエポキシ樹脂を
硬化させ、マンドレルを引き抜いて外径75mm、内径
70mmのCFRP製の本体筒1を得た。この本体筒1
の両端部50mmの部分を切断、除去して、金属製継手
2を取り付け、捩りトルクを負荷したところ、捩り強度
は230kgf・mと自動車用プロペラシャフトとして
十分に高い値が得られた。
【0041】実施例2 内層側補強層4の強化繊維に、10ターン/mの撚りの
かけられている炭素繊維束(東レ(株)製“トレカ”M
40、12000フィラメント)を用い、外層側補強層
5の強化繊維層を、撚りのかかっていない炭素繊維束
(東レ(株)製“トレカ”T700S、12000フィ
ラメント)を用いて形成した以外、実施例1と同様に本
体筒1を作製し、同様の方法で捩り強度を測定したとこ
ろ、250kgf・mと十分に高い強度が得られた。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、FRP製プロペラシャ
フトの本体筒の内層側強化繊維層および外層側強化繊維
層を特定の構成とすることで、自動車用プロペラシャフ
トとして、十分に高い捩り強度を得ることができる。ま
た、本体筒端部に外部補強層や内部補強層を設ける場合
に、外層側あるいは内層側の強化繊維層形成との、連続
的な補強巻層の形成が可能になるので、生産性を大幅に
高めることができる。
【0043】さらに、FRP製本体筒端部と金属製継手
との圧入、接合部についても、条件を最適化することに
より、十分に高い接合強度を得ることができ、自動車用
プロペラシャフトとして必要な捩り強度を十分に満足さ
せることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るFRP製プロペラシャ
フトの部分断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大部分断面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るFRP製プロペラシ
ャフトの部分断面図である。
【符号の説明】
1 FRP製本体筒 2 金属製継手 3 外部補強層(補強巻層) 4 内層側補強層 5 外層側補強層 6 FRP製本体筒 7、8、9 繊維強化層 10 内部補強層(補強巻層) 11 金属製継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−199915(JP,A) 特開 平3−260413(JP,A) 特開 平4−166327(JP,A) 実開 昭61−142917(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 3/02 B60K 17/22

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRP製本体筒を有するプロペラシャフ
    トにおいて、前記本体筒は、強化繊維糸が回転軸方向に
    対して±5°〜±30°の角度で巻かれたヘリカル巻層
    を有し、かつ、そのヘリカル巻層の外側に、強化繊維糸
    が回転軸方向に対して75°〜90°の角度で巻かれた
    一方向巻層が形成されていることを特徴とするプロペラ
    シャフト。
  2. 【請求項2】 前記ヘリカル巻層と一方向巻層との厚み
    比率が、50:1〜10:1の範囲にある、請求項1に
    記載のプロペラシャフト。
  3. 【請求項3】 FRP製本体筒を有するプロペラシャフ
    トにおいて、前記本体筒は、有撚強化繊維糸が回転軸方
    向に対して±10°〜±45°の角度で巻かれたヘリカ
    ル巻層を有し、かつ、そのヘリカル巻層の外側に、無撚
    強化繊維糸が回転軸方向に対して±45°〜90°の角
    度で巻かれたヘリカル巻層が形成されていることを特徴
    とするプロペラシャフト。
  4. 【請求項4】 前記有撚強化繊維糸からなるヘリカル巻
    層と、無撚強化繊維糸からなるヘリカル巻層との厚み比
    率が、50:1〜10:1の範囲にある、請求項3に記
    載のプロペラシャフト。
  5. 【請求項5】 FRP製本体筒を有するプロペラシャフ
    トにおいて、前記本体筒は、強化繊維糸が回転軸方向に
    対して+(75°〜90°)の角度で巻かれた内側一方
    向巻層および−(75°〜90°)の角度で巻かれた外
    側一方向巻層を有し、かつ、これら内側および外側一方
    向巻層の間に、強化繊維糸が回転軸方向に対して±5°
    〜±30°の角度で巻かれたヘリカル巻層が形成されて
    いることを特徴とするプロペラシャフト。
  6. 【請求項6】 前記内側の一方向巻層と、ヘリカル巻層
    と、外側の一方向巻層との厚み比率が、1:100:1
    〜1:20:1の範囲にある、請求項5に記載のプロペ
    ラシャフト。
  7. 【請求項7】 本体筒端部の外周および/または内周
    に、強化繊維糸が回転軸方向に対して±80°〜90°
    の角度で巻かれた補強巻層が設けられている、請求項
    1、2、3、4、5または6のプロペラシャフト。
  8. 【請求項8】 前記補強巻層の強化繊維糸が高強度糸で
    ある、請求項7のプロペラシャフト。
  9. 【請求項9】 FRP製本体筒を有するプロペラシャフ
    トの製造方法において、回転軸方向に対する強化繊維糸
    の配向角が±5°〜±30°のヘリカル巻層を形成する
    工程と、そのヘリカル巻層の外側に、回転軸方向に対す
    る強化繊維糸の配向角が75°〜90°の一方向巻層を
    形成する工程と、を含んでいることを特徴とする、プロ
    ペラシャフトの製造方法。
  10. 【請求項10】 FRP製本体筒を有するプロペラシャ
    フトの製造方法において、有撚強化繊維糸を用い、回転
    軸方向に対する繊維配向角が±10°〜±45°のヘリ
    カル巻層を形成する工程と、そのヘリカル巻層の外側
    に、無撚強化繊維糸を用い、回転軸方向に対する繊維配
    向角が±45°〜90°のヘリカル巻層を形成する工程
    と、を含んでいることを特徴とする、プロペラシャフト
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 FRP製本体筒を有するプロペラシャ
    フトの製造方法において、回転軸方向に対する強化繊維
    糸の配向角が+(75°〜90°)の一方向巻層を形成
    する工程と、その一方向巻層の外側に、回転軸方向に対
    する強化繊維糸の配向角が±5°〜±30°のヘリカル
    巻層を形成する工程と、そのヘリカル巻層の外側に、回
    転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が−(75°〜9
    0°)の一方向巻層を形成する工程と、を含んでいるこ
    とを特徴とする、プロペラシャフトの製造方法。
  12. 【請求項12】 最外層の形成後に、その最外層の形成
    に連続して、本体筒の端部に、回転軸方向に対する強化
    繊維糸の配向角が±80°〜90°の補強巻層を形成す
    る、請求項9、10または11のプロペラシャフトの製
    造方法。
  13. 【請求項13】 最内層の形成に先立って、本体筒の端
    部に、回転軸方向に対する強化繊維糸の配向角が±80
    °〜90°の補強巻層を形成し、その補強巻層の形成に
    連続して最内層を形成する、請求項9、10、11また
    は12のプロペラシャフトの製造方法。
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