JP3180526B2 - 傾斜機能材料の製造方法 - Google Patents

傾斜機能材料の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属、セラミックある
いは高分子材料を組成物とした傾斜機能材料(Func
tionally Graded Material
s)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の複合材料は、均質な異種材料を直
接組み合わせた接合や製造が行われたり、あるいはマト
リックス中に粒子を均一に分散させた粒子分散型複合材
料や、マトリックス中に繊維を均一にあるいは一方向に
分散させた繊維強化型複合材料等が、研究開発されると
共に実用化されてきた。しかし、一般に異種材料を直接
組み合わせて接合あるいは製造されるため、異種材料の
接合(接触)界面(マクロ的な界面、粒子とマトリック
スの界面、強化繊維とマトリックスの界面)で、種々の
物性が不連続になる。このため、これらの複合材料を製
造時に比べて比較的温度差の大きい条件で使用する際に
は、熱応力の差(熱膨張率の差)が生じ、これが接合界
面の接合力より大きくなって、分離・破断へと至ること
になり、複合材の使用・用途の範囲が狭くなっていた。
そこで、以上の複合材料の欠点を補うため、接合部の物
性が連続的(なだらか)に変化するよう組成を調整した
傾斜機能材料が最近注目され、主に異種材料接合部の応
力緩衝材として研究が進められており、この傾斜組成化
による応力緩和傾向は有限要素法などにより検討され、
有効性が示されている。このような傾斜機能材料に関す
る従来技術としては、気相法(PVD、CVD)、粒子
配列法、プラズマ溶射積層法、自己発熱反応法などによ
る製造方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記気
相法による方法においては、成膜速度が1mm/h程度
で極めて遅く、特にPVD法(物理的方法)は単純な物
質系の膜の合成のみに限定されてしまうという問題点が
ある。また、前記粒子配列法では、組成を任意に変えて
原料粉を重点配列することが困難であるとともに、易焼
結性のセラミックス粉の開発や、新しい焼結技術の開発
が必要であるという問題点がある。前記プラズマ溶射積
層法では、異種材料を正確に同一位置に溶射することが
困難であり、混合粉を用いたとしても、複雑な形状の場
合には、形成された層の組成の変動は避けられないとい
う欠点がある。そして、自己発熱反応法は、自己発熱反
応をさせながら加圧合成するものであり、このような方
法では、緻密なもの、複雑形状のもの、大型形状のもの
は製作できないという問題点があった。本発明は、前記
のような従来技術に代わり、積層した繊維と粉末を利用
することにより、傾斜方向を3次元方向の任意の方向に
変えることのできる複雑形状のものや、大型形状のもの
も容易に製造できる傾斜機能材料の製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る傾斜機能材料の製造方法は、単位体積当たりの空隙
率が異なる網状物を空隙率が段階的に異なる順序で積層
し、所要の形状の傾斜繊維体を製造する工程と、所要の
形状のカプセル中に、前記傾斜繊維体と、該傾斜繊維体
と異なる材質で該傾斜繊維体及び前記カプセルより融点
が低くしかも該傾斜繊維体の繊維間隔程度と同等あるい
はそれ以下の粒度の細かい粉末とを充填する工程と、前
記カプセルに前記傾斜繊維体と前記粉末を充填後、加熱
又は加熱及び加圧により、前記傾斜繊維体の空隙中に前
記粉末を溶融含浸させる工程とを有している。なお、本
発明において、繊維を積層し所要の傾斜組成比率で所要
の形状の傾斜繊維体を製造する方法には、直径の異なる
繊維の網状物を重ねて傾斜繊維体を構成する場合、直径
が同一の繊維を用い網ピッチを変えた網状物を重ねて傾
斜繊維体を構成する場合、及びこれらを複合して傾斜繊
維体を構成する場合がある。また、カプセルに充填した
傾斜繊維体及び粉末の加熱温度は、粉末材料が加熱又は
加圧・加熱によって塑性流動を起こす場合には、粉末粒
子の融点以下であっても良く、前記溶融含浸はかかる状
態を含む。
【0005】
【作用】本発明に係る傾斜機能材料の製造方法において
は、繊維を所要の傾斜組成比率になるように積層し、プ
レス成形その他の方法により所要の形状に加工し、所要
の形状のカプセル中にこの加工された繊維と、繊維とは
異なる材質で繊維より融点が低く、繊維間隔程度の細か
い粉末を充填し、加熱又は加熱及び加圧により、繊維間
の空隙中に粉末を溶融含浸する。これによって、繊維間
の空隙は消失し、繊維間の空隙は粉末粒子の組成とな
り、傾斜組成化された傾斜機能材料が製造されることに
なる。そして、材料を選択し、前記粉末と傾斜繊維体と
は、加熱によって及び/又は加熱による化学反応によっ
て、前記傾斜繊維体と前記粉末粒子との界面強度が、母
材強度より上昇するものを使用するようにしているの
で、さらに強度が向上する。
【0006】
【実施例】続いて、本発明を適用して、モリブデンの繊
維と銅粉を用いた場合の実施例につき説明し、本発明の
理解に供する。先ず、単位体積あたりの空隙率が10%
から90%まで、10%ずつ段階的に異なるモリブデン
の網を準備する。つぎに、これを必要な厚さにそれぞれ
積み重ねる。これを鉄又はステンレス製のカプセルに入
れ、上から粒度10μm程度の銅粉を挿入し、タッピン
グ及び加圧後、上蓋を取付け、400℃に加熱しながら
脱気管より真空脱気処理をおこないカプセル封入をおこ
なう。次に、HIP装置(等方加圧加熱装置)にて加圧
・加熱処理(950℃、100MPa)を行った。その
結果傾斜組成化された傾斜機能材料を得た。これによっ
て製造された傾斜機能材料の硬さの分布を図1に示す
が、図に示すように、モリブデン(Mo)側に向かって
徐々に硬くなっていることが分かる。
【0007】前記加圧・加熱処理は、HIP装置によ
り、HIP処理をおこなったが、その他の加圧・加熱処
理でもよく、また、十分な焼結密度が得られる場合は、
加熱処理だけでも本発明は適用される。そして、加熱温
度は、加熱により粉末粒子が塑性流動する場合には、粉
末粒子の融点以下であってもよく、この場合にも本発明
は適用される。また、材料(例えば、酸化しにくい材
料)によっては前記カプセルは必ずしも密封する必要は
なく、この場合には加熱することによって、粉末が液体
となり、重力によって傾斜繊維体内に浸透する。
【0008】なお、前記実施例においては、モリブデン
の繊維と銅粉を用いた場合について説明したが、他の金
属であっても本発明は適用され、さらにセラミック、高
分子材料等であっても本発明は適用される。また、前記
実施例においては、製造された傾斜機能材料のカプセル
を除く表面部あるいは裏面部は、該傾斜機能材料に用い
た材料の混合物(化合物も含む)となっているが、前記
表面部あるいは裏面部が該傾斜機能材料に用いた組成物
のみとなるように構成されたものであっても本発明は適
用される。
【0009】
【発明の効果】本発明に係る傾斜機能材料の製造方法
は、以上の説明からも明らかなように、繊維を所要の傾
斜組成比率になるように積層して、単位体積中に含まれ
る繊維の体積あるいは粉末粒子の含浸される空隙を積層
方向に傾斜組成して、傾斜繊維体と粉末を結合させてい
るので、連続した傾斜機能材料を製造できる。さらに、
積層された繊維層は、所要の形状に加工する場合、これ
によって、複雑な形状のものや、大型形状の傾斜機能材
料が容易に製造できることとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】傾斜方向に対する硬度の分布を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 1/00 - 8/00 C21D 1/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位体積当たりの空隙率が異なる網状物
    を空隙率が段階的に異なる順序で積層し、所要の形状の
    傾斜繊維体を製造する工程と、 所要の形状のカプセル中に、前記傾斜繊維体と、該傾斜
    繊維体と異なる材質で該傾斜繊維体及び前記カプセルよ
    り融点が低くしかも該傾斜繊維体の繊維間隔程度と同等
    あるいはそれ以下の粒度の細かい粉末とを充填する工程
    と、 前記カプセルに前記傾斜繊維体と前記粉末を充填後、加
    熱又は加熱及び加圧により、前記傾斜繊維体の空隙中に
    前記粉末を溶融含浸させる工程とを有することを特徴と
    する傾斜機能材料の製造方法。
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