JP3180335U - 竹刀 - Google Patents

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Abstract

【課題】 正常な使用状態から90度又は180度回転した不正常な状態で使用した場合には、そのことを容易に知ることができて、刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る竹刀を提供する。
【解決手段】 竹刀本体3はその刀身部4から柄部5に亘って竹刀本体3の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されている。また、前記複数の竹片15は上部竹片15aと下部竹片15bと左右一対の側部竹片15cとからなり、左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されて、竹刀本体3がその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、形稽古用等に使用される竹刀に関するものである。
竹刀には4本の竹片が周方向に組み合わされて竹刀本体が細長い筒状に形成されたものがある。この種の従来の竹刀は、4本の竹片が互いに同一幅に形成されており、竹刀本体はその刀身部から柄部に亘って竹刀本体の長手方向に直交する断面形状が円形又は正方形になる筒状に形成されていた(例えば特許文献1)。
また、刀の代用品と位置付けられる従来の竹刀には、竹刀本体の柄部が刀のように楕円形の筒状のものがあったが、竹刀本体の刃身部は円形又は正方形の筒状であった(特許文献としては存在しないが、このような竹刀が実際に製造販売されていた)。
特開2006−109908号公報
従って、竹刀を刀のように扱って剣道の稽古に使用する場合、従来の竹刀は刃身部が円形又は正方形の筒状であったため、竹刀を刀として説明するときに、刀の峰に相当する部分を竹刀本体の刀身部の上方に設けられた弦が表しているが、刀の刃の部分は弦の反対側であると説明するしかなく、弦側を上にした正常な使用状態から90度又は180度回転した不正常な状態で竹刀を使用した場合でも、そのことがわかりにくく、刀と同じ扱いとして稽古することが困難であるという問題があった。このため、刀と同じ扱いとして剣道の稽古をするときには、竹刀に代えて木刀を使用するしかなかった。
本考案は上記問題点に鑑み、弦側を上にした正常な使用状態から90度又は180度回転した不正常な状態で使用した場合には、そのことを容易に知ることができて、刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る竹刀を提供することを目的とする。
本考案における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
この技術的課題を解決する本考案の技術的手段は、複数の竹片15が周方向に組み合わされて竹刀本体3が細長い筒状に形成された竹刀であって、
竹刀本体3はその刀身部4から柄部5に亘って竹刀本体3の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されている点にある。
また、本考案の他の技術的手段は、前記複数の竹片15は上部竹片15aと下部竹片15bと左右一対の側部竹片15cとからなり、左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されて、竹刀本体3がその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されている点にある。
また、本考案の他の技術的手段は、左右の側部竹片15cの上下幅W1が上部竹片15a及び下部竹片15bの左右幅W2の1.1倍以上に設定されている点にある。
また、本考案の他の技術的手段は、竹刀本体3の刀身部4の上方に設けられた弦11の下方に、上部竹片15aと下部竹片15bとが互いに上下に間隔をおいて配置され、左右の側部竹片15c間の上方に弦11が位置するように、左右の側部竹片15cが互いに左右に間隔をおいて配置され、上部竹片15aと下部竹片15bとの上下離間幅D1が左右の側部竹片15cの左右離間幅D2よりも大に設定されている点にある。
また、本考案の他の技術的手段は、竹刀本体3の中央部に複数の竹片15に取り囲まれた空洞17が竹刀本体3の刀身部4から柄部5に亘って形成され、該空洞17は竹刀本体3と弦11とが離間する方向に細長く形成されている点にある。
請求項1によれば、竹刀本体の形状自体によって刀の峰と刃とに相当する部分が明確になって竹刀の上下が分かるため、竹刀を正常な使用状態から90度又は180度回転した不正常な状態で使用した場合には、そのことを容易に知ることができて、竹刀を刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る。
請求項2によれば、上部竹片と下部竹片と左右一対の側部竹片とが周方向に組み合わされて竹刀本体が筒状に形成されている場合において、左右の側部竹片が上部竹片及び下部竹片よりも幅広に形成されていることにより、刀の峰と刃とに相当する部分が明確になり、竹刀を正常な使用状態で刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る。
請求項3によれば、左右の側部竹片の上下幅W1が、上部竹片及び下部竹片の左右幅W2よりも目で見て分かる程度に大きくなり、竹刀を不正常な状態で使用した場合には、そのことが明確に分かるようになる。
請求項4によれば、竹刀本体の形状自体と弦の位置との両方によって、刀の峰に対応する部分と刀の刃に対応する部分とを明確に区別することができるようになり、竹刀について弦が張られた側を刀の峰、その反対側を刀の刃、左右を刀の鎬に見立てることが確実にできるようになり、刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古を良好になし得る。
請求項5によれば、竹刀を刀と見立てて剣道の稽古を良好になし得るにも拘わらず、竹刀で打ち合った際の衝撃を空洞によって効果的に緩衝することができ、竹刀で存分に打ち合えるような剣道の稽古をすることも可能になる。
本考案の一実施形態を示す竹刀本体の斜視図である。 同竹刀の側面図である。 同図2のA−A線断面図である。 同図2のB−B線断面図である。 本考案の他の実施形態を示す竹刀本体の刀身部の断面図である。 本考案の他の実施形態を示す竹刀本体の刀身部の断面図である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は本考案の一実施形態を示している。図1〜図4において、竹刀1は細長い筒状に形成された竹刀本体3を備え、竹刀本体3は刀身部4と柄部5とを有している。
竹刀本体3の先端にキャップ状の先革8が装着され、柄部5に柄皮9が装着され、これら先革8と柄皮9との間に弦11が張られている。竹刀本体3の刀身部4の中間部よりやや先端寄りの位置に皮製の中結12が設けられている。柄部5の刀身部4側には柄皮9の上から環状の鍔13が外嵌保持されている。
竹刀本体3は複数の竹片15が周方向に組み合わされて、その刀身部4から柄部5に亘って竹刀本体3の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されている。
具体的には、前記複数の竹片15は4本あって、上部竹片15aと下部竹片15bと左右一対の側部竹片15cとからなり、左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されて、竹刀本体3がその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されている。左右の側部竹片15cの上下幅W1が上部竹片15a及び下部竹片15bの左右幅W2の1.1倍以上に設定されている。
竹刀本体3の刀身部4の上方に設けられた弦11の下方に、上部竹片15aと下部竹片15bとが互いに上下に間隔をおいて配置され、左右の側部竹片15c間の上方に弦11が位置するように、左右の側部竹片15cが互いに左右に間隔をおいて配置され、上部竹片15aと下部竹片15bとの上下離間幅D1が左右の側部竹片15cの左右離間幅D2よりも大に設定されている。
そして、竹刀本体3の中央部に複数の竹片15に取り囲まれた空洞17が竹刀本体3の刀身部4から柄部5に亘って形成され、該空洞17は竹刀本体3と弦11とが離間する方向(上下方向)に細長く形成されている。
上記実施形態によれば、竹刀本体3はその刀身部4から柄部5に亘って竹刀本体3の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されているので、竹刀本体3の形状自体によって刀の峰と刃とに相当する部分が明確になって竹刀1の上下が分かるため、竹刀1を正常な使用状態から90度又は180度回転した不正常な状態で使用した場合には、そのことを容易に知ることができて、竹刀1を刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る。
また、前記複数の竹片15は上部竹片15aと下部竹片15bと左右一対の側部竹片15cとからなり、左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されて、竹刀本体3がその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されているので、左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されていることにより、刀の峰と刃とに相当する部分が明確になり、竹刀1を正常な使用状態で刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古をなし得る。
また、左右の側部竹片15cの上下幅W1が上部竹片15a及び下部竹片15bの左右幅W2の1.1倍以上に設定されているので、左右の側部竹片15cの上下幅W1が、上部竹片15a及び下部竹片15bの左右幅W2よりも目で見て分かる程度に大きくなり、竹刀1を不正常な状態で使用した場合には、そのことが明確に分かるようになる。
また、竹刀本体3の刀身部4の上方に設けられた弦11の下方に、上部竹片15aと下部竹片15bとが互いに上下に間隔をおいて配置され、左右の側部竹片15c間の上方に弦11が位置するように、左右の側部竹片15cが互いに左右に間隔をおいて配置され、上部竹片15aと下部竹片15bとの上下離間幅D1が左右の側部竹片15cの左右離間幅D2よりも大に設定されているので、竹刀本体3の形状自体と弦11の位置との両方によって、刀の峰に対応する部分と刀の刃に対応する部分とを明確に区別することができるようになり、竹刀1について弦11が張られた側を刀の峰、その反対側を刀の刃、左右を刀の鎬に見立てることが確実にできるようになり、刀や木刀と同じ扱いとして剣道の稽古を良好になし得る。
また、竹刀本体3の中央部に複数の竹片15に取り囲まれた空洞17が竹刀本体3の刀身部4から柄部5に亘って形成され、該空洞17は竹刀本体3と弦11とが離間する方向(上下方向)に細長く形成されているので、竹刀1を刀と見立てて剣道の稽古を良好になし得るにも拘わらず、竹刀1で打ち合った際の衝撃を空洞17によって効果的に緩衝することができ、竹刀1で存分に打ち合えるような剣道の稽古をすることも可能になる。
図5は他の実施形態を示し、竹刀本体3を6本の竹片15を周方向に組み合わせて細長い筒状に形成したものであって、竹刀本体3はその刀身部4から柄部5に亘って竹刀本体3の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されている。また、竹刀本体3の中央部に6本の竹片15に取り囲まれた空洞17が竹刀本体3の刀身部4から柄部5に亘って形成され、該空洞17は竹刀本体3と弦11とが離間する方向に細長く形成されている。その他の点は前記実施形態の場合と同様の構成である。
前記図1〜図4の実施形態では、4本の竹片15のうちの左右の側部竹片15cが上部竹片15a及び下部竹片15bよりも幅広に形成されて、竹刀本体3がその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されているが、これに代え、図6に示すように、左右の側部竹片15cを上部竹片15a及び下部竹片15bに比べて略同幅又は小幅に形成することによっても、竹刀本体3をその刀身部4から柄部5に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成することができる。
また、竹刀本体3を構成する竹片15の本数は4本又は6本に限定されず、竹刀本体3を構成する竹片15の本数を5本又は7本以上にしてもよい。
また、竹刀本体3の竹片15は竹材製のものに限らず、竹材に近似した弾性を有する合成樹脂製のものであってもよい。
1 竹刀
3 竹刀本体
4 刀身部
5 柄部
11 弦
15 竹片
15a 上部竹片
15b 下部竹片
15c 側部竹片
17 空洞
D1 上下離間幅
D2 左右離間幅
W1 上下幅
W2 左右幅

Claims (5)

  1. 複数の竹片(15)が周方向に組み合わされて竹刀本体(3)が細長い筒状に形成された竹刀であって、
    竹刀本体(3)はその刀身部(4)から柄部(5)に亘って竹刀本体(3)の長手方向に直交する断面形状が扁平なリング形になる筒状に形成されていることを特徴とする竹刀。
  2. 前記複数の竹片(15)は上部竹片(15a)と下部竹片(15b)と左右一対の側部竹片(15c)とからなり、左右の側部竹片(15c)が上部竹片(15a)及び下部竹片(15b)よりも幅広に形成されて、竹刀本体(3)がその刀身部(4)から柄部(5)に亘って上下に長い楕円形又は長方形の筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の竹刀。
  3. 左右の側部竹片(15c)の上下幅(W1)が上部竹片(15a)及び下部竹片(15b)の左右幅(W2)の1.1倍以上に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の竹刀。
  4. 竹刀本体(3)の刀身部(4)の上方に設けられた弦(11)の下方に、上部竹片(15a)と下部竹片(15b)とが互いに上下に間隔をおいて配置され、左右の側部竹片(15c)間の上方に弦(11)が位置するように、左右の側部竹片(15c)が互いに左右に間隔をおいて配置され、上部竹片(15a)と下部竹片(15b)との上下離間幅(D1)が左右の側部竹片(15c)の左右離間幅(D2)よりも大に設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の竹刀。
  5. 竹刀本体(3)の中央部に複数の竹片(15)に取り囲まれた空洞(17)が竹刀本体(3)の刀身部(4)から柄部(5)に亘って形成され、該空洞(17)は竹刀本体(3)と弦(11)とが離間する方向に細長く形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の竹刀。
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