JP3179743U - 蓋の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な構成として、内圧上昇を抑制でき、また、容易に取付可能で、かつ、取付後の不用意な外れを防止できる排水用ます等の蓋の取付構造を提供する。
【解決手段】排水用のます10若しくはマンホールの開口部23に装着される略円板状の蓋40の取付構造である。蓋は、開口部の内周側に設けられた係止突条部25の受面29に支持される支持面42を、蓋本体41の外周縁に備え、かつ、蓋の上方への抜けを規制可能に、係止突条部の下面30を係止する二つの係止爪45を備える。二つの係止爪45は、蓋の中心CCを基準とした相互の離隔角度を180°未満の角度として配設され、装着後の蓋の上方への押圧力の作用時、係止突条部の係止を維持して蓋の開口部からの外れを規制した状態として、蓋を傾斜させつつ、蓋における二つの係止爪から離れた外周縁42aを受面29から上方へ離脱させるように、配設される。
【選択図】図8
【解決手段】排水用のます10若しくはマンホールの開口部23に装着される略円板状の蓋40の取付構造である。蓋は、開口部の内周側に設けられた係止突条部25の受面29に支持される支持面42を、蓋本体41の外周縁に備え、かつ、蓋の上方への抜けを規制可能に、係止突条部の下面30を係止する二つの係止爪45を備える。二つの係止爪45は、蓋の中心CCを基準とした相互の離隔角度を180°未満の角度として配設され、装着後の蓋の上方への押圧力の作用時、係止突条部の係止を維持して蓋の開口部からの外れを規制した状態として、蓋を傾斜させつつ、蓋における二つの係止爪から離れた外周縁42aを受面29から上方へ離脱させるように、配設される。
【選択図】図8
Description
本考案は、雨水、汚水、雑排水等の排水用のます若しくはマンホールの開口部に装着される略円板状の蓋の取付構造に関する。
従来、この種の排水用のますの開口部に装着される蓋の取付構造では、バヨネット結合のように、補助ます等の上方へ立ち上がる略円筒管部の上端の内周側に、係止凸部が、周方向に断続的に形成されていた。また、蓋側には、円板状の蓋本体の下面から、開口部内に挿入される円筒状の筒部が突設され、かつ、筒部の外周面に、係止凸部間に挿通可能で、かつ、挿通後に蓋を回転させて係止凸部の下面を係止可能な係止爪部が、形成されていた(例えば、特許文献1参照)。
このような蓋の取付構造では、蓋を略円筒管部の開口部に挿入させて回転させれば、係止爪部を係止凸部に係止させて、蓋を、ロックするようにして、開口部に装着することができた。
しかし、従来の取付構造では、図12に示すように、ゲリラ豪雨R等の一時的に多量の降水があった際に、下水本管側からの逆流等によって、排水ます60内の水位が上昇する場合があり、その際、蓋61がロックされていれば、排水ます60内の内圧が、蓋61による密封状態によって上昇し、屋内の種々の器具のトラップ封水を吹き上げてしまう事態を生じさせてしまう。
ちなみに、この点を考慮せずに、ロック機構を設けずに、単に、シール材を利用して、開口部に嵌め込むように蓋を装着しても、図13に示すように、ゲリラ豪雨R等で、排水ます70の周囲に雨水Wが溜まれば、蓋71が外れ、さらに、その蓋71が軽量な合成樹脂から形成されていれば、雨水Wに流されて、排水ます70が蓋71のない状態となり、歩行者の脚が排水ます70内に嵌り、歩行者を転倒させてしまう事態を招きかねない。
本考案は、上述の課題を解決するものであり、簡便な構成として、内圧上昇を抑制できるとともに、容易に取り付けることができ、かつ、取付後の不用意な外れを防止できる蓋の取付構造を提供することを目的とする。
<請求項1の説明>
本考案に係る蓋の取付構造は、排水用のます若しくはマンホールの開口部に装着される略円板状の蓋の取付構造であって、
開口部が、略円筒状の縦管部の上端の内周側に配設されて、
縦管部の上端の内周に、上面を蓋の外周縁の下面を受け止め可能な受面とし、かつ、受面上方に蓋を収納可能な凹部を設けて、内側に突出する係止突条部が、略全周にわたって配設され、
蓋が、係止突条部の受面に支持される支持面を、蓋本体の外周縁の下面に配設させるとともに、蓋の上方への抜けを規制可能に、係止突条部の下面を係止する二つの係止爪を、蓋本体の外周縁近傍の下面に配設させて構成され、
二つの係止爪が、それぞれ、蓋本体から下方に延びる軸部と、係止突条部の下面を係止可能に、軸部の下端から屈曲して外方へ延びる鉤部と、を備えて構成され、さらに、
蓋の開口部への装着時に、蓋を、開口部の中心からずれた位置の上方から、開口部の開口面に略沿わせて、ずれ移動させつつ下降させ、二つの係止爪の鉤部を、係止突条部の内周側を経て、係止突条部の下方に位置させ、さらに、係止突条部を係止可能な係止突条部の下面の下方における係止位置に、配置させて、開口部に装着可能に、
二つの係止爪が、
蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を180°未満の角度として配設されるとともに、
装着後の蓋の上方への押圧力の作用時、係止突条部の係止を維持して蓋の開口部からの外れを規制した状態として、蓋を傾斜させつつ、蓋における二つの係止爪から離れた外周縁を受面から上方へ離脱させるように、配設されていることを特徴とする。
本考案に係る蓋の取付構造は、排水用のます若しくはマンホールの開口部に装着される略円板状の蓋の取付構造であって、
開口部が、略円筒状の縦管部の上端の内周側に配設されて、
縦管部の上端の内周に、上面を蓋の外周縁の下面を受け止め可能な受面とし、かつ、受面上方に蓋を収納可能な凹部を設けて、内側に突出する係止突条部が、略全周にわたって配設され、
蓋が、係止突条部の受面に支持される支持面を、蓋本体の外周縁の下面に配設させるとともに、蓋の上方への抜けを規制可能に、係止突条部の下面を係止する二つの係止爪を、蓋本体の外周縁近傍の下面に配設させて構成され、
二つの係止爪が、それぞれ、蓋本体から下方に延びる軸部と、係止突条部の下面を係止可能に、軸部の下端から屈曲して外方へ延びる鉤部と、を備えて構成され、さらに、
蓋の開口部への装着時に、蓋を、開口部の中心からずれた位置の上方から、開口部の開口面に略沿わせて、ずれ移動させつつ下降させ、二つの係止爪の鉤部を、係止突条部の内周側を経て、係止突条部の下方に位置させ、さらに、係止突条部を係止可能な係止突条部の下面の下方における係止位置に、配置させて、開口部に装着可能に、
二つの係止爪が、
蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を180°未満の角度として配設されるとともに、
装着後の蓋の上方への押圧力の作用時、係止突条部の係止を維持して蓋の開口部からの外れを規制した状態として、蓋を傾斜させつつ、蓋における二つの係止爪から離れた外周縁を受面から上方へ離脱させるように、配設されていることを特徴とする。
本考案に係る蓋の取付構造では、蓋を、開口部の中心からずれた位置の上方から、開口部の開口面に略沿わせて横方向にずれ移動させつつ下降させ、二つの係止爪の鉤部を、係止突条部の内周側を経て、係止突条部の下方に位置させ、さらに、係止突条部を係止可能な係止突条部の下面の下方における係止位置に、配置させれば、開口部を塞ぐように蓋を装着できる。すなわち、単に、二つの係止爪側の蓋本体の外周縁を、開口部側に部分的に挿入させるように、蓋本体を傾斜させつつ、ずらし、かつ、下降させるだけで、簡単に、蓋を取り付けることができる
また、蓋の装着後、ゲリラ豪雨等で下水本管からの逆流により、縦管部内の圧力が高まっても、蓋が持ち上がるものの、その状態は、二つの係止爪の鉤部が、係止突条部の下面に当接し、その当接部位を支点として、係止爪から遠い側の蓋本体の外周縁を、部分的に、係止突条部の受面から上方に離脱させるように、蓋を傾斜させる状態となって、その蓋本体の外周縁と受面との間から内部の空気や雨水を外部に逃すことができて、屋内の排水管側に圧力を掛けることを防止できることから、排水トラップの破封を防止できる。
また、蓋の装着後、ゲリラ豪雨等で下水本管からの逆流により、縦管部内の圧力が高まっても、蓋が持ち上がるものの、その状態は、二つの係止爪の鉤部が、係止突条部の下面に当接し、その当接部位を支点として、係止爪から遠い側の蓋本体の外周縁を、部分的に、係止突条部の受面から上方に離脱させるように、蓋を傾斜させる状態となって、その蓋本体の外周縁と受面との間から内部の空気や雨水を外部に逃すことができて、屋内の排水管側に圧力を掛けることを防止できることから、排水トラップの破封を防止できる。
そしてこの時、蓋が傾斜しても、二つの係止爪の鉤部が、係止突条部の下面を係止しているため、蓋自体は、開口部から外れず、縦管部内の内圧上昇が収まれば、蓋が下降して、蓋本体の外周縁の下面を係止突条部の受面に当接させることとなり、蓋による開口部の閉塞状態を維持できる。
また、蓋は、単に、上方に引き上げるだけでは、二つの係止爪の鉤部が、係止突条部の下面を係止する状態のままであって、簡単に外れず、不用意な外れが防止され、蓋の盗難の虞れも生じ難い。
勿論、蓋の開口部からの取り外しは、装着時と逆の操作として、二つの係止爪から離れた蓋本体の外周縁を持ち上げつつ、開口部の開口面に沿ってずらせば、二つの係止爪が、係止位置から離脱して、係止突条部の内周側に配置され、さらに、開口部から外れて、簡単に、蓋を取り外すことができる。
そして、上記の作用は、単に、蓋の外周縁近傍に、相互の離隔角度を180°未満として、二つの係止爪を配設するだけで、達成でき、極めて、簡便に構成することができる。
<請求項2の説明>
本考案に係る蓋の取付構造では、二つの係止爪が、蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内として、配設されていることが望ましい。
本考案に係る蓋の取付構造では、二つの係止爪が、蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内として、配設されていることが望ましい。
このような構成では、蓋の取付・取外しを容易な状態として、縦管部の内圧上昇時に、不要な外れを防止し、安定した係止突条部の係止状態を確保して、内部の空気や雨水を外部に流出可能に、蓋を傾斜させて開かせることができる。
すなわち、二つの係止爪の相互の離隔角度が140°を越えるように、180°に接近する場合には、蓋の装着時における開口部の開口面に沿ってずらして、係止爪を係止突条部の内周側を経て、係止突条部の下方に配置させる際、軸部からの鉤部の突出量が小さくないと(換言すれば、係止爪の鉤部における係止突条部を係止する係止代が小さくないと)、配置できなくなり、そのため、係止爪の鉤部における係止突条部を係止する係止代が小さくなって、安定して、蓋を係止突条部に係止させておことができない。
また、二つの係止爪の相互の離隔角度が90°未満と小さくなれば、二つの係止爪から離れた蓋本体の外周縁を引き上げる際、大きく引き上げることができて、簡単に、蓋を開けることができる事態を招いてしまう。
すなわち、二つの係止爪から離れた蓋の外周縁を持ち上げる際、二つの係止爪に近い側の蓋の外周縁の下面における係止突条部の受面に当接する部位が、傾斜時の回転中心となり、そして、持ち上げられる蓋の傾斜角度は、係止爪の鉤部が係止突条部の下面に当接して規制されるまでの角度となる。その際、蓋を装着した際の係止爪の鉤部と係止突条部との間の隙間が同じとしていれば、二つの係止爪の離隔角度が90°以上としている場合に比べて、二つの係止爪の離隔角度が90°未満の場合には、蓋の傾斜の回転中心から二つの係止爪までの距離が短くなり、二つの係止爪から離れた蓋の外周縁側が、大きく持ち上がって、蓋の傾斜角度が大きくなり、横方向にずらすこと無く、蓋を取り外すことができてしまう虞れが生じ、不用意に外れる事態を招いてしまい、好ましくないからである。
<請求項3の構成>
そして、本考案に係る蓋の取付構造では、二つの係止爪が、蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内としている場合、装着後の蓋の上方への押圧力の作用時における蓋の傾斜角度を1〜15°の範囲内とするように、配設することが望ましい。
そして、本考案に係る蓋の取付構造では、二つの係止爪が、蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内としている場合、装着後の蓋の上方への押圧力の作用時における蓋の傾斜角度を1〜15°の範囲内とするように、配設することが望ましい。
蓋が15°を超えるように傾斜しては、蓋の傾斜角度が大きくなり、横方向にずらすこと無く、蓋を取り外すことができてしまう虞れが生ずるからである。
また、蓋を、開口部の開口面に略沿ってずらしつつ、開口部に取り付けたり、あるいは、取り外すことができても、蓋の許容される傾斜角度が1°未満では、装着後の縦管部内の内圧上昇時に、空気や雨水の逃し量を十分確保できず、屋内側に圧力をかけてしまう虞れが生じ、好ましくないからである。
<請求項4の説明>
本考案に係る蓋の取付構造では、蓋は、鋳鉄製としていることが望ましく、蓋が重量のある鋳鉄製としていれば、縦管部の周囲に雨水が溜まっても、軽量な合成樹脂製の蓋より、蓋が不用意に流されてしまう虞れが生じない。
本考案に係る蓋の取付構造では、蓋は、鋳鉄製としていることが望ましく、蓋が重量のある鋳鉄製としていれば、縦管部の周囲に雨水が溜まっても、軽量な合成樹脂製の蓋より、蓋が不用意に流されてしまう虞れが生じない。
<請求項5の説明>
本考案に係る蓋の取付構造では、蓋本体の裏面に、補強用リブを突設させることが望ましい。
本考案に係る蓋の取付構造では、蓋本体の裏面に、補強用リブを突設させることが望ましい。
このような構成では、蓋の曲げ剛性が高まり、重量物が載っても、蓋の割れや曲りを防止できる。
本考案に係る蓋の取付構造では、簡便な構成として、内圧上昇を抑制できるとともに、容易に取り付けることができ、かつ、取付後の不用意な外れを防止することができる。
以下、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の取付構造は、図9に示すように、家屋1の屋内側に配設された排水横主管2等から延びる排水管3を接続させた排水ます10に装着する蓋40の取付構造である。
排水ます10は、ポリプロピレンや塩化ビニル等の合成樹脂から形成され、所定の下水本管に連なるます本体11と、ます本体11の上部に接続される補助ます(ます枠)としての円筒状の縦管部20と、を備えて構成されている。ます本体11には、所定の下水本管等を接続させる受口12が、配設されている。
なお、実施形態の排水ます10は、300〜350φ程度の小口径のものとしている。
縦管部20は、図5,7,8に示すように、円筒状の周壁部21の上端22に、蓋40を装着する円形の開口部23を設けて構成されている。開口部23の内周側には、上面を蓋40の外周縁の下面(支持面)42を受け止め可能な受面29とし、かつ、受面29の上方に蓋40を収納可能な凹部24を設けて、内側に突出する係止突条部25が、全周にわたって配設されている。
係止突条部25は、上面側に凹溝26を設けるように、内周縁に上方に突出する突出部27を配設させており、突出部27の全周の上面に、パッキン28を設けて、蓋40の受面29を形成している。
蓋40は、鋳鉄製として、図1〜3に示すように、略円板状の蓋本体41に、二つの係止爪45,45を設けて構成されている。蓋本体41は、外周縁の下面を、係止突条部25の受面29に支持される支持面42としている。
係止爪45は、それぞれ、蓋本体41から下方に延びる略四角柱状の軸部46と、係止突条部25の下面30を係止可能に、軸部46の下端から屈曲して外方に延びる鉤部47と、を備えて構成されている。そして、これら二つの係止爪45は、蓋40の中心CCを基準とした相互の離隔角度θSを180°未満として配設されている。
そして、この離隔角度θSや、係止爪45の軸部46と鉤部47との寸法、すなわち、軸部46の蓋本体41から突出する長さ寸法LV(図7参照)や、鉤部47の軸部46から突出する突出長さLHが、係止突条部25の寸法形状に対応して、つぎのように、蓋40を装着できるように、設定されている。
すなわち、これらの係止爪45,45は、蓋40の開口部23への装着時に、図4のAや図5のA,Bに示すように、蓋40を、開口部23の中心OCからずれた位置の上方から、開口部23の開口面OPに略沿わせて、ずれ移動させつつ下降させ、図4のB,Cや図6のA,Bに示すように、二つの係止爪45の鉤部47を、係止突条部25の内周側を経て、係止突条部25の下方に位置させ、さらに、係止突条部25を係止可能な係止突条部25の下面30の下方における係止位置RPに、配置させて、開口部23に装着可能に設定されている。
さらに、これらの係止爪45,45は、装着後の蓋40の上方への押圧力の作用時、図8や図10,11に示すように、係止突条部25の係止を維持して蓋40の開口部23からの外れを規制した状態として、蓋40を傾斜させつつ、蓋40における二つの係止爪45,45から離れた外周縁の離隔部位42aを受面29から上方へ離脱させるように、配設されている。
実施形態の場合、二つの係止爪45,45の蓋40の中心CCを基準とした離隔角度θSは、180°未満の90〜140°の範囲内としており、さらに、実施形態では、120°としている。
また、装着後の蓋40の上方への押圧力の作用時における蓋の傾斜角度θC(図8参照)は、1〜15°の範囲内とするように設定されており、実施形態では、4°としている。
なお、蓋本体41の下面には、下方に突出する補強用リブ50が、十字状に配設されている。補強用リブ50は、下端面51を、中心CC側の下端面51を平坦面52とし、外周縁側の下端面51を蓋本体41の下面に連なるような傾斜面53としている。また、この補強用リブ50は、二つの係止爪45,45を対称位置に配置させるように、形成されている。
また、蓋40の上面側には、蓋40の中心CCを通って、二つの係止爪45,45を対称位置に配置させるように、補強用リブ50の直上の位置の二箇所に、周囲に凹部43を設けて、操作用ピン44が配設されている。これらの操作用ピン44は、蓋40をずらして、開口部23に取り付けたり、取り外したりする際に、所定のフック等の治具を引掛けて、蓋40を持ち上げつつ移動操作しやすくするために、配設されている。
そして、実施形態では、図4のAや図5のA,Bに示すように、蓋40を、開口部23の中心OCからずれた位置の上方から、開口部23の開口面OPに略沿わせて、横方向にずれ移動させつつ下降させる。さらに、図4のB,Cや図6のA,Bに示すように、二つの係止爪45の鉤部47を、係止突条部25の内周側を経て、係止突条部25の下方に位置させて、係止突条部25を係止可能な係止突条部25の下面30の下方における係止位置RPに、配置させれば、蓋40を、開口部23に装着することができる。
すなわち、実施形態の取付構造では、単に、二つの係止爪45,45側の蓋本体41の外周縁の近接部位42bを、開口部23側に部分的に挿入させるように、蓋本体41を傾斜させつつ、ずらし、かつ、下降させるだけで、簡単に、蓋40を開口部23に取り付けることができる
そして、蓋40の装着後、図10,11に示すように、ゲリラ豪雨R等で下水本管からの逆流により、縦管部20内の圧力が高まっても、蓋40が持ち上がるものの、その状態は、図8のBに示すように、二つの係止爪45の鉤部47が、係止突条部25の下面30に当接し、その当接部位(係止位置)RPを支点として、係止爪45から遠い側の蓋本体41の外周縁の離隔部位42aを、部分的に、係止突条部25の受面29から上方に離脱させるように、蓋40を傾斜させる状態となって、その蓋本体41の外周縁の部位42aと受面29との間から内部の空気Aや雨水Wを外部に逃すことができて、家屋1の屋内側の排水管3側に圧力を掛けることを防止できることから、排水トラップの破封を防止できる。
そして、蓋40の装着後、図10,11に示すように、ゲリラ豪雨R等で下水本管からの逆流により、縦管部20内の圧力が高まっても、蓋40が持ち上がるものの、その状態は、図8のBに示すように、二つの係止爪45の鉤部47が、係止突条部25の下面30に当接し、その当接部位(係止位置)RPを支点として、係止爪45から遠い側の蓋本体41の外周縁の離隔部位42aを、部分的に、係止突条部25の受面29から上方に離脱させるように、蓋40を傾斜させる状態となって、その蓋本体41の外周縁の部位42aと受面29との間から内部の空気Aや雨水Wを外部に逃すことができて、家屋1の屋内側の排水管3側に圧力を掛けることを防止できることから、排水トラップの破封を防止できる。
そしてこの時、蓋40が傾斜しても、二つの係止爪45の鉤部47が、係止突条部25の下面30を係止しているため、蓋40自体は、開口部23から外れず、縦管部20内の内圧上昇が収まれば、蓋40が下降して、蓋本体41の外周縁の下面(支持面)42を係止突条部25の受面29に当接させることとなり、蓋40による開口部23の閉塞状態を維持できる。
また、蓋40は、単に、上方に引き上げるだけでは、二つの係止爪45の鉤部47が、係止突条部25の下面30を係止する状態のままであって、簡単に外れず、不用意な外れが防止され、蓋40の盗難の虞れも生じ難い。
勿論、蓋40の開口部23からの取り外しは、装着時と逆の操作として、操作用ピン44(44L)にフック等の治具を引掛けて、二つの係止爪45から離れた蓋本体41の外周縁の離隔部位42aを持ち上げつつ、開口部23の開口面OPに沿ってずらせば、二つの係止爪45が、係止位置RPから離脱して、係止突条部25の内周側に配置され、さらに、開口部23から外れて、簡単に、蓋40を取り外すことができる。
そして、上記の作用は、単に、蓋40の外周縁近傍に、相互の離隔角度θSを180°未満として、二つの係止爪45,45を配設するだけで、達成でき、極めて、簡便に構成することができる。
したがって、実施形態の蓋40の取付構造では、簡便な構成として、内圧上昇を抑制できるとともに、容易に取り付けることができ、かつ、取付後の不用意な外れを防止することができる。
また、実施形態の蓋40の取付構造では、二つの係止爪45が、蓋40の中心CCを基準とした相互の離隔角度θSを90〜140°の範囲内の120°として、配設されている。
そのため、実施形態では、蓋40の取付・取外しを容易な状態として、縦管部20の内圧上昇時に、不要な外れを防止し、安定した係止突条部25の係止状態を確保して、内部の空気Aや雨水Wを外部に流出可能に、蓋40を傾斜させて開かせることができる。
すなわち、二つの係止爪45の相互の離隔角度θSが140°を越えるように、180°に接近する場合には、蓋40の装着時における開口部23の開口面OPに沿ってずらして、係止爪45を係止突条部25の内周側を経て、係止突条部25の下方に配置させる際、軸部46からの鉤部47の突出量が小さくないと(換言すれば、係止爪45の鉤部47における係止突条部25を係止する係止代が小さくないと)、配置できなくなり、そのため、係止爪45の鉤部47における係止突条部25を係止する係止代が小さくなって、安定して、蓋40を係止突条部25に係止させておことができない。
また、二つの係止爪45の相互の離隔角度θSが90°未満と小さくなれば、二つの係止爪45から離れた蓋本体41の外周縁の離隔部位42aを引き上げる際、大きく引き上げることができて、簡単に、蓋40を開けることができる事態を招いてしまう。
すなわち、二つの係止爪45から離れた蓋40の外周縁の離隔部位42aを持ち上げる際、二つの係止爪45に近い側の蓋40の外周縁の下面における係止突条部25の受面29に当接する近接部位42bが、傾斜時の回転中心となり、そして、持ち上げられる蓋40の傾斜角度θCは、係止爪45の鉤部47が係止突条部25の下面30に当接して規制されるまでの角度となる。その際、蓋40を装着した際の係止爪45の鉤部47と係止突条部25との間の隙間Hが同じとしていれば、二つの係止爪45の離隔角度θSが90°以上としている場合に比べて、二つの係止爪45の離隔角度θSが90°未満の場合には、蓋40の傾斜の回転中心(近接部位)42bから二つの係止爪45までの距離が短くなり、二つの係止爪45から離れた蓋40の外周縁側の離隔部位42aが、大きく持ち上がって、蓋40の傾斜角度θCが大きくなり、横方向にずらすこと無く、蓋40を取り外すことができてしまう虞れが生じ、不用意に外れる事態を招いてしまい、好ましくないからである。
そして特に、実施形態では、二つの係止爪45が、蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内としている場合、装着後の蓋の上方への押圧力の作用時における蓋の傾斜角度を1〜15°の範囲内の4°として、縦管部20内の圧力上昇時に的確に空気Aや雨水Wを逃すように蓋40を開かせ、かつ、不用意な蓋40の外れを防止することができる。
すなわち、蓋40が15°を超えるように傾斜しては、蓋40の傾斜角度θCが大きくなり、横方向にずらすこと無く、蓋40を取り外すことができてしまう虞れが生ずるからである。
また、蓋40を、開口部23の開口面OPに略沿ってずらしつつ、開口部23に取り付けたり、あるいは、取り外すことができても、蓋40の許容される傾斜角度θCが1°未満では、装着後の縦管部20内の内圧上昇時に、空気Aや雨水Wの逃し量を十分確保できず、屋内側に圧力をかけてしまう虞れが生じ、好ましくないからである。
さらに、実施形態の取付構造では、蓋40が鋳鉄製としている。そのため、蓋40が重いことから、縦管部20の周囲に雨水Wが溜まっても、軽量な合成樹脂製の蓋より、蓋40が不用意に流されてしまう虞れが生じない。
また、図14に示すように、合成樹脂製の蓋71では、屋外に長期間曝露されていれば、脆くなって、破損してしまうが、蓋40が、鋳鉄製としていれば、そのような破損の虞れは生じない。
また、実施形態の取付構造では、蓋本体41の裏面に、補強用リブ50を突設させている。そのため、蓋40の曲げ剛性が高まり、重量物が載っても、蓋40の割れや曲りを防止できる。
なお、実施形態では、補強用リブ50を十字状に配設させた場合を示したが、曲げ剛性を向上できれば、格子状、同心的な複数の環状、あるいは、三方向以上に中心Cから延びる放射状等の種々の形状として、補強用リブを設けてもよい。
また、実施形態では、排水ます10の開口部23への蓋40の取付構造について、説明したが、他に、例えば、300〜350φ程度の小口径のマンホールにおける開口部への蓋の取付構造に、本考案を適用してもよい。
さらに、実施形態では、蓋40を開口部23に装着させた際、パッキン28により、シール性を確保して、開口部23を閉塞する構造を例示したが、本考案では、排水ますやマンホールの開口部に装着される蓋として、上下に貫通する多数の孔が空いているような、例えば、蓋本体が格子状に形成されている蓋を、使用するようにしてもよい。
10,60,70…排水ます、20…(ます枠)縦管部、23…開口部、24…凹部、25…係止突条部、29…受面、30…下面、40…蓋、41…蓋本体、42…支持面、45…係止爪、46…軸部、47…鉤部、50…補強用リブ、60・70…(従来)排水ます、61・71…(従来)蓋、
OC…(開口部の)中心、OP…(開口部の)開口面、CC…(蓋の)中心、
RP…(係止爪の)係止位置、θS…離隔角度、θC…傾斜角度。
OC…(開口部の)中心、OP…(開口部の)開口面、CC…(蓋の)中心、
RP…(係止爪の)係止位置、θS…離隔角度、θC…傾斜角度。
Claims (5)
- 排水用のます若しくはマンホールの開口部に装着される略円板状の蓋の取付構造であって、
前記開口部が、略円筒状の縦管部の上端の内周側に配設されて、
前記縦管部の上端の内周に、上面を前記蓋の外周縁の下面を受け止め可能な受面とし、かつ、該受面上方に前記蓋を収納可能な凹部を設けて、内側に突出する係止突条部が、略全周にわたって配設され、
前記蓋が、前記係止突条部の前記受面に支持される支持面を、蓋本体の外周縁の下面に配設させるとともに、前記蓋の上方への抜けを規制可能に、前記係止突条部の下面を係止する二つの係止爪を、前記蓋本体の外周縁近傍の下面に配設させて構成され、
二つの前記係止爪が、それぞれ、前記蓋本体から下方に延びる軸部と、前記係止突条部の下面を係止可能に、前記軸部の下端から屈曲して外方へ延びる鉤部と、を備えて構成され、さらに、
前記蓋の前記開口部への装着時に、前記蓋を、前記開口部の中心からずれた位置の上方から、前記開口部の開口面に略沿わせて、ずれ移動させつつ下降させ、二つの前記係止爪の鉤部を、前記係止突条部の内周側を経て、前記係止突条部の下方に位置させ、さらに、前記係止突条部を係止可能な前記係止突条部の下面の下方における係止位置に、配置させて、前記開口部に装着可能に、
二つの前記係止爪が、
前記蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を180°未満の角度として配設されるとともに、
装着後の前記蓋の上方への押圧力の作用時、前記係止突条部の係止を維持して前記蓋の前記開口部からの外れを規制した状態として、前記蓋を傾斜させつつ、前記蓋における二つの前記係止爪から離れた外周縁を前記受面から上方へ離脱させるように、配設されていることを特徴とする蓋の取付構造。 - 二つの前記係止爪が、前記蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内として、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の蓋の取付構造。
- 二つの前記係止爪が、
前記蓋の中心を基準とした相互の離隔角度を90〜140°の範囲内とし、かつ、
装着後の前記蓋の上方への押圧力の作用時における前記蓋の傾斜角度を1〜15°の範囲内とするように、
配設されていることを特徴とする請求項1に記載の蓋の取付構造。 - 前記蓋が、鋳鉄製としていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の蓋の取付構造。
- 前記蓋本体の裏面に、補強用リブが突設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の蓋の取付構造。
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2012
- 2012-09-04 JP JP2012005409U patent/JP3179743U/ja not_active Expired - Fee Related
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