JP3178550B2 - 取水管昇降型取水塔に用いる水密ゴム - Google Patents

取水管昇降型取水塔に用いる水密ゴム

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JP3178550B2 JP09383192A JP9383192A JP3178550B2 JP 3178550 B2 JP3178550 B2 JP 3178550B2 JP 09383192 A JP09383192 A JP 09383192A JP 9383192 A JP9383192 A JP 9383192A JP 3178550 B2 JP3178550 B2 JP 3178550B2
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隆志 岸
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、取水塔に関し、詳しく
は表面取水(温水取水)のために、取水口が貯水池やダ
ム等における水位に追従して昇降する取水管昇降型(シ
リンダ−ゲ−ト型ともいう)の取水塔に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、農業用水管理のため、
この種の取水塔によって、貯水池等の水面側において、
広い範囲で温度の高い表層水が取水されている。その取
水塔の代表例を述べる。図5は、下方に順次拡径された
取水管昇降型の取水塔を示しており、1は上端がベルマ
ウスに形成された第1の取水管、2は第1の取水管1に
外嵌された第2の取水管、3は第2の取水管2に外管さ
れた第3の取水管、4は第3の取水管3が接続されて所
定の場所へ送水する導水管、5はフロ−ト、6は各取水
管の外周に複数個放射状に突出した案内ビ−ム、7はこ
の案内ビ−ム6の先端に設けたガイドロ−ラ、8はこの
ガイドロ−ラ7が転動するガイドレ−ルを示す。
【0003】そして、これらの第1、第2および第3の
取水管1,2,3には、各内外の取水管の間Aに水密ゴ
ムを設けている。
【0004】ところで、かかる取水管1,2,3は、例
えば、肉厚12〜14mmの鋼板をベンティング機によっ
て弯曲し、直径2500mmφ〜3000mmφのパイプに
形成したもので、したがって、各取水管は必ずしも正確
な真円度にはなっておらず、しかも、1本の取水管の長
さが約8m となって全体の重量は大となり、この大重量
の取水管を自重により降下させ、ワイヤ−ロ−プで引上
げるので、心ズレが生じ易く、その結果、水密ゴムは苛
酷な摺動によって破損が激しい。また、この水密ゴムの
摩擦抵抗により、しかも、大重量のため、取水管の引上
げには多大の操作荷重を要している。
【0005】そのため、この水密ゴムについて各種の提
案がなされている。例えば、実公昭57−6586号公
報で示された水密ゴムについて述べる。外パイプの内周
面とと内パイプの外周面とをガイドおよびシ−ルするた
め、外パイプの内周面に、リング状で且つ断面コ字状の
ブラケットを固着し、その上、下水平部の間に、複数の
スティを設けている。そして、下水平部を取水管上昇時
の係止用ストッパ−としている。また、シ−ルは、上水
平部の上面に固着したリング状で且つ断面く字状の水密
ゴムで行い、この水密ゴムのリップを内パイプの外周面
に摺動させている。また、ガイドは、前記複数のスティ
にそれぞれ設けたガイドシュ−(またはガイドロ−ラ)
で行い、ガイドシュ−の先端を内パイプの外周面に摺動
させている。
【0006】しかしながら、かかる水密ゴムでは、内外
パイプの昇降時には、水密ゴムのリップが、内パイプの
外周面を直接摺動するので摩擦抵抗が大となり、しか
も、そのリップが水密ゴム受板または水密ゴム押え板
と、内パイプの外周面との間に巻込まれるおそれがあっ
て、もし、リップが巻込まれると、内外パイプの摺動抵
抗は更に大となり且つそれによる水密ゴムの破損も著し
い。
【0007】ところで、従来提案されている水密ゴムで
はいずれも、その取付構造や水密ゴム自身の構造に着目
して、シ−ル性はもとより、内外パイプの摺動抵抗をチ
エックポイントとして案出している。しかしながら、本
発明者らの実験によれば、水密ゴムやガイドシュ−(ま
たはガイドロ−ラ)自体の構造変更や取付構造の変更の
改善では、もはや摺動抵抗削減は極めて困難である、と
いうことが判明した。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、従来に
おける問題を解決するため、構造変更から発想を転換し
て創作されたもので、その要旨とするところは、鋼板を
弯曲して成形した取水管を複数個同心状に嵌合し、これ
らの隣接する取水管の間に水密ゴム(10)を設けると共
に、これらの取水管をロ−プ体で吊設して昇降させる取
水管昇降型取水塔において、一方の取水管(2) の周面に
着脱自在に設けたリング状ブラケット(12)に、水密ゴム
リング(13)と、放射状に複数個配置したガイド板(15)と
を、各先端が略一致するように重積して設けることによ
り水密ゴム(10)を構成し、前記水密ゴムリング(13)の摺
動先端面を、断面半円状に形成してウレタン樹脂を塗布
した滑り面とし、前記ガイド板(15)を高結晶性ポリアミ
ド樹脂板として、各先端を他方の取水管(1) の周面に摺
接させたことを特徴とする取水管昇降型取水塔に用いる
水密ゴムにある。
【0009】
【実施例】本発明の構成を作用と共に、添付図面に示す
実施例により詳細に述べる。図1は本発明の実施例の水
密ゴムの縦断面図、図2は図1の要部全体平面図、図3
は図2の要部拡大平面図、図4は図3のB〜B矢視断面
図である。
【0010】本実施例の水密ゴムが適用される取水管昇
降型取水塔は、5本の取水管からなり、最上段(第1)
の取水管は1800mmφで管長8m 、最下段の取水管は
3100mmφの大きさであり、これらの取水管は自重で
降下し、ワイヤ−ロ−プで引上げられるものである。
【0011】先ず、本実施例の水密ゴムの全体構造につ
いて述べる。図1において、1は第1の取水管、2は第
1の取水管1に外嵌された第2の取水管を示し、これら
の取水管1,2の間に水密ゴム10が設けられている。
【0012】この水密ゴム10は、第2の取水管2の内
周面に大ボルト11,11によって着脱自在に取付けら
れたリング状で且つ断面コ字状のブラケット12と、こ
のブラケット12の上水平部12aの上面に取付けられ
た水密ゴムリング13と、この水密ゴムリング13の上
面に取付けられたリング状の分割水密ゴム押え板14
と、この分割水密ゴム押え板14の分割箇所に配置され
たガイド板15と、この分割水密ゴム押え板14および
ガイド板15の上面に取付けられたリング状の防塵ゴム
16と、から大略構成されている。
【0013】そして、これらの上水平部12a、水密ゴ
ムリング13、分割水密ゴム押え板14またはガイド板
15は重合されて、中ボルト17によって上水平部12
aに固着されている。また、防塵ゴム16はリング状の
防塵ゴム押え板18を介してビス19によって分割水密
ゴム押え板14またはガイド板15に固着されている。
【0014】前記ブラケット12の上水平部12aの上
面には、水密ゴムリング13に並設してリング状のゴム
シ−ト20が取付けられている。このゴムシ−ト20
は、第2の取水管2の内周面とブラケット12との間を
シ−ルしている。また、このゴムシ−ト20は、リング
状のゴムシ−ト押え板21を介して小ボルト22によっ
て上水平部12aに固着されている。
【0015】なお、ブラケット12の上水平部12aと
下水平部12bとの間にはスティ23を設けている。ま
た、図1および図3では水密ゴムリング13とガイド板
15の各先端と、第1の取水管1の外周面との間には、
取水管の真円度誤差吸収のため若干の間隙を設けている
が、少なくとも、水密ゴムリング13を取付けた後には
水密ゴムリング13と第1の取水管1との間隙は零とな
る。勿論、前記水密ゴム10は、第1および第2の取水
管1,2の間のみならず、他の取水管の間にも設けられ
ている。
【0016】ここにおいて、前記水密ゴムリング13
は、厚さ約40mmの合成ゴムで構成されており、その先
端側(第1の取水管1側をいう。以下同じ)に空洞部2
4を形成している。また、その先端面は、前記空洞部2
4を中心とする円の半円部で形成し、その先端面にウレ
タン樹脂を0.5mmの厚さでスプレ−塗布して滑り面25
を形成している。したがって、滑り面25が半円状であ
ることから、取水管昇降時には上水平部12aまたはガ
イド板15と、第1の取水管1との間に巻込まれること
がなく、また、ウレタン樹脂塗布の滑り面25が第1の
取水管1の外周面を摺動することから、従来の合成ゴム
の摺動に比べ、摺動抵抗が大幅に低減でき、ひいては、
操作荷重も低減できた。
【0017】実験によれば、合成ゴムの摩擦係数は、ド
ライ状態で1.2、水中で0.7であるが、ウレタン塗布の
摩擦係数はドライでも0.2〜0.3になっている。しか
も、ウレタン樹脂は、他の樹脂(例えば、テフロン(商
標名))に比べ、合成ゴムの変形に対し一段と追従性が
よく可塑性も高いので、好適であった。
【0018】前記ガイド板15は、図3および図4に示
すように、厚さ20mmの6ナイロン(商標名)と呼ば
れ、特に高結晶性のポリアミド樹脂板で構成されてお
り、詳しくは、日本ポリペンコ株式会社製の商品名MC
901のナイロン樹脂で構成されており、その形状は、
平面視で略円錐台状になっており、その上、下辺は第1
および第2の取水管1,2の周面の曲率半径に合うよう
形成されている。そして、このポリアミド樹脂板は吸水
性も少なく、圧縮強さも大(1050kg/cm2 )で、殊
に摩擦特性は自己潤滑性があって、極めて良好になって
いる。
【0019】したがって、ウレタン樹脂を塗布した水密
ゴムリング13と、このポリアミド樹脂製ガイド板15
とを重合して用いたので、第1および第2取水管におけ
る横方向の力を両者が分担して受持ち、横荷重が半減す
ると共に、それぞれの低摩擦係数によって、取水管の昇
降時の摺動抵抗が、従来のもの(例えば、ステンレス製
ガイド板とむき出しの合成ゴム)に比べ、1/3〜1/
4に低減された。
【0020】なお、本実施例の取水管は、下方順次拡径
型になっているが、本発明はこれに限らず、上方順次拡
径型でもよく、その場合には、水密ゴムは内側にくる取
水管に取付けられる。また、リング状ブラケットは断面
コ字状に限らず、他の形状であってもよく、要するに上
面と下面とが形成されておればよい。更に、ワイヤ−ロ
−プはチェ−ンであってもよく、本明細書では、これら
を含めてロ−プ体と称している。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、水密ゴムリングとガイ
ド板とを重積したので、これらで取水管に生じる横方向
の荷重を分担し、それだけ摩擦力が低減するばかりでな
く、水密ゴムリングの先端面を縦断面半円状に成形して
ウレタン樹脂を塗布すると共に、ガイド板を高結晶性ポ
リアミド樹脂で構成したので、摩擦係数が一段と低減
し、横方向の荷重分担との相乗効果によって、摺動抵抗
が著しく低減する。ひいては、鋼板を弯曲して成形し
た、真円でない取水管をロ−プ体で昇降させるに際し、
操作荷重も低減し、しかも、水密ゴムリングの先端の巻
込みもなく、損傷も特段に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の水密ゴムの縦断面図である。
【図2】図1の要部全体平面図である。
【図3】図2の要部拡大平面図である。
【図4】図3のB〜B矢視断面図である。
【図5】一般の取水塔の模式図である。
【符号の説明】
1,2…取水管、10…水密ゴム、12…ブラケット、
13…水密ゴムリング、15…ガイド板、25…滑り面

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を弯曲して成形した取水管を複数個
    同心状に嵌合し、これらの隣接する取水管の間に水密ゴ
    ム(10)を設けると共に、これらの取水管をロ−プ体で吊
    設して昇降させる取水管昇降型取水塔において、 一方の取水管(2) の周面に着脱自在に設けたリング状ブ
    ラケット(12)に、水密ゴムリング(13)と、放射状に複数
    個配置したガイド板(15)とを、各先端が略一致するよう
    に重積して設けることにより水密ゴム(10)を構成し、 前記水密ゴムリング(13)の摺動先端面を、断面半円状に
    形成してウレタン樹脂を塗布した滑り面とし、前記ガイ
    ド板(15)を高結晶性ポリアミド樹脂板として、各先端を
    他方の取水管(1) の周面に摺接させたことを特徴とする
    取水管昇降型取水塔に用いる水密ゴム。
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