JP3178278B2 - Fsk受信機 - Google Patents

Fsk受信機

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JP3178278B2
JP3178278B2 JP27644294A JP27644294A JP3178278B2 JP 3178278 B2 JP3178278 B2 JP 3178278B2 JP 27644294 A JP27644294 A JP 27644294A JP 27644294 A JP27644294 A JP 27644294A JP 3178278 B2 JP3178278 B2 JP 3178278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FSK(FSK:Fr
equency Shift Keying;フリケン
シー・シフト・キーイング)受信機に関し、とりわけF
SK受信機の自動利得制御と自動周波数制御に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】受信機の感度を向上する目的で、受信レ
ベルの変動に対応して増幅器の利得を制御する自動利得
制御装置や、電圧制御発振器の変動量を検出して電圧制
御発振器の発振周波数を制御する自動周波数制御装置が
用いられている。これらの構成としては、例えば、特開
昭61−141228号公報に記載されている構成が知
られている。
【0003】以下に、図8を参照して、従来のFSK受
信機における自動利得制御装置と自動周波数制御装置に
ついて簡単に説明する。
【0004】図8において、アンテナ802により受信
されたFSK信号801は、利得可変増幅器803にお
いて、制御信号に応じた利得で増幅され、周波数変換手
段805において、電圧制御発振器804の出力信号に
より、FSK信号の801の搬送波周波数よりも低い周
波数帯に変換され、復調回路806において復調が行わ
る。ここで、周波数変換手段805は、例えばFSK信
号をIF周波数帯にダウンコンバートし、復調回路80
6は、例えば周波数弁別器のような、受信信号の周波数
変化に比例した電圧出力を復調出力として出力する構成
であるとする。復調回路806による復調出力信号は、
ビット判定手段807においてビットデータの判定が行
われ、データ処理手段808においてビットデータの処
理が行われ、表示部へ出力するデータがインタフェース
809へ供給される。受信レベル判定回路810は、復
調回路806において受信レベルを測定し、受信レベル
が低い場合には利得可変増幅器803の利得を上げる制
御信号を出力し、受信レベルが高い場合には、利得可変
増幅器803の利得を下げる制御信号を出力する。
【0005】また、遮断周波数の低い低域通過フィルタ
811により、復調回路806の出力信号の平均直流電
圧が得られる。この平均直流電圧は、電圧制御発振器8
04の発振周波数が所望の発振周波数から変動した場
合、これに応じて変動する。したがって、電圧制御発振
器804の発振周波数が、所望の発振周波数と一致して
いる場合に得られる平均直流電圧に相当する基準電圧を
出力する基準電圧源812と、低域通過フィルタ811
により得られた平均直流電圧との差分を差分増幅器81
3により出力すれば、電圧制御発振器804の発振周波
数と所望の発振周波数との間の誤差に比例した電圧が得
られる。この電圧を電圧制御発振器804の制御電圧と
して用いることにより、自動周波数制御を可能としてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の自動利得制御装置では、復調回路806から受信
レベルを測定するため、復調をディジタルで行うシステ
ムの場合には、ディジタル信号に変換する前段で受信レ
ベルの測定を行わなくてはならない。また、受信レベル
判定手段として、RF帯、もしくはIF帯のアナログ信
号の信号レベルを測定するための回路を必要とする、と
いう問題を有していた。
【0007】一般に、FSK信号における復調回路の復
調出力は、FSK信号の瞬時的な周波数偏移に対応する
出力が得られるが、受信するFSK信号の電界強度が弱
くなると、雑音による影響が相対的に大きくなり、この
影響が復調出力にもひずみとなって現れる。ひずみが大
きくなると、本来の符号の変化点以外においてもデータ
の判定しきい値と交差する回数が多くなるという傾向が
見られる。この傾向は、受信信号を2値化し、復調を論
理演算により行う復調回路においても見られ、この場
合、データの変化点以外においても局所的に符号が変化
する、という傾向が見られる。
【0008】また、上記の従来の自動周波数制御装置で
は、低域通過フィルタ811により、復調回路806の
復調出力信号の平均直流電圧を求めているため、低域通
過フィルタ811の時定数より長い時間にわたって同じ
ビットデータが送られた場合、そのビットデータに相当
する復調出力電圧が平均直流電圧となってしまうので、
電圧制御発振器804へ適切な制御電圧を供給できな
い、という問題を有していた。
【0009】一般に、FSK信号を復調する復調回路で
は、FSK信号の搬送波周波数と局部発振器の発振周波
数との間の誤差が大きくなると、マークもしくはスペー
スのどちらか一方のビットに対応する周波数偏移は見か
け上小さくなり、他方のビットに対応する周波数偏移は
大きくなる。周波数偏移が小さくなると、それに対応し
た復調出力も小さくなり、雑音による影響を受けやすく
なり、そのビットの誤り率が劣化する。これに対し、周
波数偏移が大きくなると、それに対応した復調出力も大
きくなり、雑音による影響を受けにくくなるので、その
ビットの誤り率は向上する。よって、マークのビット誤
り率とスペースのビット誤り率に格差が生じることにな
る。
【0010】本発明は、上記特徴を用いて従来の問題点
を解決するものであり、自動利得制御装置については、
受信レベルを用いる代わりに、FSK信号の復調回路の
出力信号を用いて自動利得制御を行うことを目的とし、
自動周波数制御については、復調したビットデータの誤
り情報を用いて自動周波数制御を行うことを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のFSK受信機の自動利得制御装置は、受信
した前記周波数偏移変調信号を可変に増幅する可変利得
増幅器と、増幅された前記周波数偏移変調信号を搬送波
周波数より低い周波数帯に変換する周波数変換手段と、
周波数変換された前記周波数偏移変調信号の復調を行う
手段と、ビット判定しきい値を用いて、復調された前記
周波数偏移変調信号のビット判定を行うビット判定手段
と、復調された前記周波数偏移変調信号が前記ビット判
定しきい値と交差する回数を算出するしきい値交差回数
算出手段と、前記交差する回数が所定の値より大きい場
合、前記可変利得増幅器の利得をあげるように制御する
第1の自動利得制御手段とを有する
【0012】
【作用】本発明は上記の構成により、アンテナで受信し
たFSK信号を利得可変増幅器で増幅し、周波数変換手
段にて局部発振器の出力信号を用いてFSK信号の搬送
波周波数よりも低い周波数帯に変換し、復調回路におい
て復調し、復調出力をビット判定手段に供給する。ビッ
ト判定手段では、ビット判定しきい値によりビットデー
の判定を行う。以上の動作によりFSK信号の受信が
行われる。また、しきい値交差回数交差回数算出手段に
て算出されたビット判定しきい値交差回数が少ない場合
には、受信したFSK信号の電界強度が強いと判断し、
利得可変増幅器の利得を下げるように制御信号を出力す
る。以上の制御信号により利得可変増幅器の利得を制御
することにより、自動利得制御を可能とする。
【0013】本発明はまた、上記の構成により、あらか
じめ誤り訂正符号により符号化されたビットデータをF
SK変調したFSK信号を受信し、ビット判定手段で判
定したビットデータを誤り訂正回路に供給して誤り訂正
を行い、訂正後のビットデータの出力と訂正したビット
データのみの出力を用いて、ある一定時間内における、
マークとスペースのBERの比を算出し、AFC手段に
供給する。AFC手段では、マークとスペースのBER
の比が1より大きくなる、もしくは小さくなると、受信
したFSK信号の搬送波周波数と、電圧制御発振器の発
振周波数との間に誤差が生じ、等価的に片方のビットの
周波数偏移が小さくなり、BERが上昇したと判断し、
そのビットの周波数偏移が大きくなる方向へ電圧制御発
振器の発振周波数を制御する信号を出力することによ
り、自動周波数制御を可能とする。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施
例におけるFSK受信機の要部ブロック結線図である。
【0015】図1において、101はFSK信号、10
2はアンテナ、103は制御信号に応じて可変な利得で
入力信号を増幅する利得可変増幅器、104は局部発振
器、105は高周波信号を局部発振器の出力信号を用い
て高周波信号よりも低い周波数帯に変換して出力する周
波数変換手段、106は復調を行う復調回路、107は
復調出力信号からビット判定しきい値を用いてビットデ
ータの判定を行うビット判定手段、108はビットデー
タを処理して、表示部へ供給するデータを出力するデー
タ処理手段、109はデータを例えばディスプレイや鳴
音装置等の表示部へ出力するインタフェース、110は
ある一定時間内に復調出力がビット判定手段107にお
けるビット判定しきい値と交差する回数を算出して出力
するしきい値交差回数算出手段、111は算出されたし
きい値交差回数に応じて利得制御信号を出力するAGC
手段である。
【0016】なお、AGC手段111は、例えばあらか
じめ定められたしきい値と入力された交差回数とを比較
し、しきい値よりも大きい場合は利得を上げる制御信号
を出力し、小さい場合は利得を下げる制御信号を出力す
るしきい値比較手段であるとする。
【0017】以上のように構成されたFSK受信機の自
動利得制御装置の動作について以下で説明する。
【0018】アンテナ102により受信されたFSK信
号101は、利得可変増幅器103において増幅され、
周波数変換手段105において、局部発振器104の出
力信号を用いて、FSK信号101の搬送波周波数より
も低い周波数帯に変換され、復調回路106において復
調され、復調結果が出力される。ビット判定手段107
では、ビット判定しきい値を基準に、復調回路106の
復調出力信号のビット判定を行い、判定したビットデー
タをデータ処理手段108へ供給する。データ処理手段
108は、入力されたビットデータを処理して、表示部
へ供給するデータをインタフェース109へ出力する。
【0019】また、しきい値交差回数算出手段110で
は、ある一定時間内に、ビット判定手段107におい
て、復調回路106の復調出力信号がビット判定しきい
値と交差した回数を算出し、しきい値比較手段112へ
供給する。ここでは、ビット判定しきい値との交差回数
の算出を行う時間を、例えばビット同期信号が送られて
くる時間Tとする。仮に、受信したFSK信号の電界強
度が十分強い場合、復調出力は雑音による影響をほとん
ど受けないため、ビット判定しきい値との交差回数は、
ビットデータの変化の回数とほぼ等しくなるはずであ
る。従って、ビット判定しきい値との交差回数がビット
データの変化の回数よりも多くなると、受信したFSK
信号の電界強度が弱くなり、復調出力にひずみが生じた
と判断できる。しきい値比較手段112では、ビットデ
ータが時間T内に、変化する回数よりも多いしきい値を
あらかじめ設定しておき、ビット判定しきい値との交差
回数の算出結果がこのしきい値を越えた場合、利得可変
増幅器103へ、利得を上げるような制御信号を出力す
る。
【0020】逆に、ビット判定しきい値との交差回数が
このしきい値を越えない場合は、利得可変増幅器103
へ、利得を下げるような制御信号を出力する。
【0021】以上のように、本実施例によれば、復調出
力をビット判定する時に、復調出力信号がビット判定し
きい値と交差する回数を算出し、交差回数が多い場合に
は、FSK信号の受信電界が弱いと判断して利得可変増
幅器の利得を上げ、交差回数が少ない場合には、FSK
信号の受信電界は十分あると判断し、利得可変増幅器の
利得を下げることにより、復調出力をもとに自動利得制
御を行うことを可能とする。
【0022】なお、本実施例では、AGC手段111と
して、一つのしきい値と比較するしきい値比較手段11
2としたが、この限りではなく、例えば多段しきい値比
較手段113とし、複数のしきい値との比較を行い、し
きい値の段階に応じて、利得の制御信号も段階的に変化
させる構成としてもよいし、他の構成としてもよい。
【0023】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。図2は本発明
の第2の実施例におけるFSK受信機の要部ブロック結
線図である。
【0024】図2の構成は、図1のFSK受信機の周波
数変換手段105の構成として、2つの入力信号を混合
して出力する混合器201、202と、入力信号を分配
して、互いに移相が90度異なるように移相し、相対的
に位相の進んだ信号(同相信号)と遅れた信号(直交信
号)とを出力する90度移相分配器203と、低域通過
フィルタ204、205と、入力信号を振幅制限増幅す
る振幅制限増幅器206、207とを設け、復調回路1
06の構成として、2値化されたベースバンド帯のI信
号、Q信号を用いて、その移相遅延関係を判定して出力
する直交復調器208と、直交復調器の出力信号の高調
波成分を除去する低域通過フィルタ209とを設け、局
部発振器104は、FSK信号101の搬送波周波数と
ほぼ等しい周波数を生成することとしたものである。
【0025】以上のように構成されたFSK受信機の周
波数変換手段と復調回路の動作と、その復調出力を用い
た自動周波数制御の動作について以下で説明する。
【0026】まず、アンテナ102により受信され、利
得可変増幅器103で増幅されたFSK信号101は、
混合器201、202に供給される。また、FSK信号
101の搬送波周波数とほぼ等しい周波数を生成する局
部発振器104の出力信号は90度移相分配器203に
より移相され、互いに位相が90度異なる2信号に分配
され、それぞれ混合器201、202に供給される。こ
の例では、混合器201へ供給する信号の位相が混合器
202へ供給する信号の位相よりも90度進んでいると
する。混合器201の出力信号は、低域通過フィルタ2
04により帯域制限され、同相ベースバンド信号(I信
号)が得られる。
【0027】また、混合器202の出力信号は、低域通
過フィルタ205により帯域制限され、直交ベースバン
ド信号(Q信号)が得られる。
【0028】I信号とQ信号は、互いに直交位相で、か
つFSK信号101の周波数偏移の上下により互いに位
相の遅延関係が反転する関係にある。ここでは、I信号
に対してQ信号の位相が進んでいる場合のビットデータ
をHigh、遅れている場合のビットデータをLowと
する。I信号、Q信号はそれぞれ振幅制限増幅器20
6、207により振幅制限増幅されて2値化され、直交
復調器208に供給される。直交復調器208では、入
力された2値化されたI信号、Q信号の位相遅延関係を
判定し、I信号に対してQ信号の位相が進んでいる場合
にはHigh、遅れている場合にはLowを出力する。
そして、低域通過フィルタ209により、高調波成分が
除去され、復調出力としてビット判定手段に出力する。
【0029】ここで、直交復調器208の出力信号は、
受信したFSK信号の電界強度が弱い場合、雑音の影響
により、ビットデータの変化点以外においても、局所的
な符号の変化が生じる。この局所的な符号の変化は、低
域通過フィルタ209によりある程度除去されるもの
の、除去されない場合は、ビット判定手段107におい
ても、局所的にビット判定しきい値と交差する箇所が生
じることになる。従って、しきい値交差回数算出手段1
10により、ある一定時間内に復調出力とビット判定し
きい値とが交差する回数を算出すると、受信したFSK
信号の電界強度が弱いときには、この交差回数が増える
ことになる。よって、この交差回数をもとにして、実施
例1と同様にして、AGC手段111により、利得可変
増幅器103の利得を制御する制御信号を出力すること
により、自動利得制御が可能となる。
【0030】以上のように、本実施例によれば、受信信
号を2値化し、論理演算により復調出力を得るFSK受
信機においても、復調出力のしきい値交差回数をもとに
して利得可変増幅器の利得を制御することにより、自動
周波数制御を行うことを可能とする。
【0031】なお、本実施例では、しきい値交差回数算
出手段110により、復調出力とビット判定しきい値と
の交差回数を算出してAGC手段111に供給している
が、この限りではなく、例えば図3のように、しきい値
交差回数判定回路110の代わりに、直交復調回路20
8の出力信号のHighとLowとの符号の変化の回数
を算出する、符号変化回数算出手段301を設け、算出
結果をAGC手段111に供給する構成としてもよい。
この構成にすることにより、低域通過フィルタ209の
出力を用いるよりも、雑音による局所的な符号変化を直
接的に見ることができ、より正確な制御を行うことが可
能となる。
【0032】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。図4は本発明
の第3の実施例におけるFSK受信機の要部ブロック結
線図である。
【0033】図4において、図1の構成と異なっている
点は、FSK信号101をあらかじめ誤り訂正符号とし
て符号化されたビットデータをFSK変調したFSK信
号401とし、入力されたビットデータを、誤り訂正符
号の誤り訂正処理方法に基づいて誤り訂正し、訂正後の
ビットデータを出力し、同時に訂正したビットデータの
みを別に出力する誤り訂正回路402と、ある一定時間
内に誤り訂正を行ったビット数をもとにAGC手段11
1での利得制御を停止させる制御手段403とを設けた
点であり、他の構成については図1と同様である。
【0034】以上のように構成されたFSK受信機の自
動利得制御装置において、図1と異なる動作をするとこ
ろについて以下で説明する。
【0035】まず、ビット判定手段107により判定さ
れたビットデータは、誤り訂正回路402により、誤り
訂正符号の誤り訂正処理方法に基づいて誤り訂正が行わ
れ、訂正後のビットデータをデータ処理手段108へ供
給する。また、同時に訂正したビットデータのみを制御
手段403へ出力する。制御手段403では、しきい値
交差回数算出手段110において交差回数を算出する時
間と同じ時間内に、誤り訂正回路402において訂正さ
れたビット数を算出し、訂正されたビット数が、ある一
定のしきい値よりも少ない場合には、受信されたFSK
信号のビットデータの品質はそれほど劣化していないと
判断し、AGC手段111で利得制御を行わないように
する制御信号を出力し、不要な利得制御を抑制する。
【0036】以上のように、本実施例によれば、受信し
たビットデータの誤りの発生数が少なければ、受信した
FSK信号の品質はそれほど劣化していないと判断し、
AGC手段111において不要な制御が行われることを
防ぐことが可能となる。
【0037】(実施例4)以下、本発明の第4の実施例
について、図面を参照しながら説明する。図5は本発明
の第4の実施例におけるFSK受信機の要部ブロック結
線図である。
【0038】図5において、101から106と109
は、図1の構成と同じであり、501は入力信号をディ
ジタル値としてサンプリングするA/D変換回路、50
2はCPU、503はディジタル信号をアナログ信号に
変換するD/A変換回路である。
【0039】以上のように構成されたFSK受信器の自
動利得制御装置において、受信したFSK信号101を
受信して復調する動作については、実施例1と同様であ
る。得られた復調出力から自動利得制御を行う動作につ
いて、以下で説明する。
【0040】復調回路106により復調された出力信号
は、A/D変換回路501により、データレートよりも
高速にサンプリングしてディジタル信号に変換され、C
PU502に供給される。CPU502では、ディジタ
ル化された復調出力を用いて、実施例1におけるビット
判定手段107、データ処理手段108、しきい値交差
回数算出手段110、AGC手段111と同様の処理を
行う。すなわち、一方ではディジタル化された復調出力
信号からビットデータの判定およびビットデータの処理
を行い、表示部へ出力するデータをインタフェースへ供
給し、またもう一方では、ある一定時間内に、ビットデ
ータの判定に伴いビット判定しきい値と復調出力信号が
交差する回数を算出し、その回数に応じて利得可変増幅
器103の利得を制御する制御信号をディジタル信号と
して出力する。このディジタル信号をD/A変換回路5
03によりアナログ信号に変換し、利得可変増幅器10
3へ供給する。
【0041】以上のように、本実施例によれば、復調出
力をディジタル信号に変換し、実施例1のビット判定手
段、データ処理手段、しきい値交差回数算出手段、AG
C手段で行う処理を、CPUにおいて行うことにより、
自動利得制御を可能とし、さらに構成部品を大幅に低減
することが可能となる。
【0042】なお、本実施例では、CPU502におい
て、実施例1のビット判定手段106、データ処理手段
107、しきい値交差回数算出手段109、AGC手段
110と同様の処理を行うこととしたが、この限りでは
なく、例えばCPU502において、前記処理の他に、
実施例3の誤り訂正回路402、制御手段403にて行
う処理も行い、実施例3と同様の自動利得制御を行うこ
ととしてもよい。
【0043】また、本実施例では、CPU502から出
力されたディジタルの制御信号をD/A変換回路503
においてアナログ信号に変換してから利得可変増幅器1
03へ供給して利得の制御を行うこととしたが、この限
りではなく、例えば、利得可変増幅器103の代わり
に、離散的に利得の切り替えが可能な離散利得切り換え
増幅器を設け、CPU502から出力されたディジタル
の制御信号をそのまま離散利得切り換え増幅器に供給し
て利得を離散的に制御し、D/A変換回路503を用い
ない構成としてもよい。
【0044】(実施例5)以下、本発明の第5の実施例
について、図面を参照しながら説明する。図6は本発明
の第5の実施例におけるFSK受信機の要部ブロック結
線図である。
【0045】図6において、102、103、105、
106、107、108、109はそれぞれ図1と同様
のアンテナ、利得可変増幅器、周波数変換手段、復調回
路、ビット判定手段、データ処理手段、インタフェース
であり、401は図4と同様の、あらかじめ誤り訂正符
号として符号化されたビットデータをFSK変調したF
SK信号であり、402はビットデータを誤り訂正符号
の誤り訂正処理方法に基づいて誤り訂正し、訂正後のビ
ットデータを出力し、同時に訂正したビットデータのみ
を別に出力する図4と同様の誤り訂正回路であり、60
1は制御電圧により発振周波数の制御が可能な電圧制御
発振器、602は誤り訂正後のビットデータの出力と誤
り訂正を行ったビットデータのみの出力を用いて、ある
一定時間内におけるマークのビット誤り率(BER)と
スペースのBERとの比を算出するBER比算出手段、
603は復調出力のマークとスペースのBER比に応じ
て、電圧制御発振器601の発振周波数と所望の発振周
波数との間の誤差を推定し、この誤差を修正する制御電
圧を出力するAFC手段である。
【0046】以上のように構成されたFSK受信機にお
いて、FSK信号401を受信、復調して、インタフェ
ース109にデータを供給する動作については図4と同
様である。以下では、自動周波数制御を行う動作につい
て説明する。
【0047】BER比算出手段602では、誤り訂正回
路402から出力された、誤り訂正後のビットデータの
出力と訂正されたビットデータのみの出力を用いて、あ
る一定時間内におけるマークのBERとスペースのBE
Rの比が算出される。一般に、電圧制御発振器601の
発振周波数が、所望の発振周波数から変動し誤差が生じ
ると、マークとスペースのうちの一方の周波数偏移は見
かけ上小さくなり、他方の周波数偏移は大きくなる。周
波数偏移が小さくなると、雑音による影響を受けやすく
なり、そのビットの誤り率が劣化する。逆に、周波数偏
移が大きくなると、雑音による影響を受けにくくなり、
そのビットの誤り率は向上する。よって、マークのBE
RとスペースのBERとの間に格差が生じることにな
る。したがって、BER比算出手段602にて算出され
たBERの比が1より大きいか小さいかにより、電圧制
御発振器601の発振周波数と所望の発振周波数との間
の誤差の方向が推定でき、その比の大きさにより、誤差
の量を推定することが可能となる。よって、これをもと
に、AFC手段603において、電圧制御発振器601
を制御する制御電圧を出力し、自動周波数制御を行う。
【0048】以上のように、本実施例によれば、誤り訂
正回路にて訂正したビットデータを用いて、マークのB
ERとスペースのBERとの比を算出し、この値をもと
に電圧制御発振器601の発振周波数を制御することに
より、自動周波数制御を可能とする。なお、本実施例で
は、ビット判定手段107と誤り訂正回路402とデー
タ処理手段108とBER比算出手段602とAFC手
段603とを用いる構成としたが、この限りではなく、
例えば代わりに、A/D変換回路とCPUとD/A変換
回路とを設け、復調回路106の出力をA/D変換回路
にてディジタル信号としてサンプリングした後、CPU
にて前記構成と同様の処理、すなわち、一方でビット判
定および誤り訂正を行った後にデータ処理を行い、イン
タフェースへデータを出力し、もう一方では誤り訂正結
果よりマークとスペースそれぞれのBERの比を算出
し、算出された比をもとに、電圧制御発振器の発振周波
数を制御するためのディジタルの制御信号を出力する処
理を行い、得られたディジタル制御信号をD/A変換回
路によりアナログ信号に変換して、電圧制御発振器60
1を制御する構成としてもよい。また、電圧制御発振器
601の代わりに、離散的に発振周波数の切り換えが可
能な離散制御発振器を設け、CPUから出力されたディ
ジタルの制御信号をそのまま離散制御発振器に供給し、
発振周波数の制御を離散的に行い、D/A変換回路を用
いない構成としてもよい。
【0049】また、例えば、誤り訂正回路402による
訂正後のビットデータ出力が、マークあるいはスペース
のどちらか一方に偏っている場合には、BER比算出手
段602におけるBER比の算出を行わず、その直前に
算出したBER比をAFC手段603へ出力させる制御
手段を設けた構成としてもよい。
【0050】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について、図面を参照しながら説明する。図7は本発明
の第6の実施例におけるFSK受信機の要部ブロック結
線図である。図7において、図6の構成と異なる点は、
ビットデータを誤り訂正符号としたFSK信号401に
代えて、マークとスペースが交互に繰り返される偶数個
の既知データが一定周期ごとに挿入されているFSK信
号701とし、BER比算出手段602に代えて、FS
K信号701における前記既知データ列が送信されるタ
イミング信号を出力する制御手段702と、タイミング
信号に応じて、入力されたビットデータのマークとスペ
ースの数をそれぞれカウントして、その比を算出するビ
ットカウンタ703とを設け、誤り訂正回路402を取
り除き、ビット判定手段107の出力をデータ処理手段
108に供給する構成とした点である。
【0051】以上のように構成されたFSK受信機にお
いて、FSK信号701を受信、復調して、インタフェ
ース109にデータを供給する動作については、誤り訂
正を行わない点を除いては、図6と同様である。以下で
は、自動周波数制御を行う動作について説明する。
【0052】制御手段702は、例えばビット同期信号
のような、マークとスペースが交互に繰り返される偶数
個の既知データが送信される周期ごとに、そのタイミン
グ信号をビットカウンタ703とAFC手段603に出
力する。ビットカウンタ703では、制御手段702か
ら出力されたタイミング信号のタイミングに応じて、ビ
ット判定手段107において判定されたビットデータの
マークとスペースの数をそれぞれカウントし、その比を
算出する。実施例5で説明したように、一般にFSK信
号の受信機では、電圧制御発振器の発振周波数が所望の
発振周波数から変動し、誤差が生じると、マークあるい
はスペースのうち一方の誤り率が劣化する傾向にあり、
前記既知データのビットカウント数は、マークとスペー
スのうちどちらか一方に偏りやすくなる。したがって、
マークとスペースの数の比が1より大きいか小さいかに
より、FSK信号701の搬送波周波数と電圧制御発振
器601の発振周波数との間の誤差の方向が判定でき、
その比の大きさにより、誤差の量を推定することが可能
となる。よって、このマークとスペースの数の比の算出
結果をもとに、AFC手段603により電圧制御発振器
601を制御する制御電圧を出力し、自動周波数制御を
行う。
【0053】以上のように、本実施例によれば、例えば
ビット同期信号のような、マークとスペースが交互に繰
り返される偶数個の既知データが送信されるFSK信号
において、前記既知データのビット判定結果を用いるこ
とにより、誤り訂正回路を用いることなしに自動周波数
制御を可能とする。
【0054】なお、本実施例では、ビット判定手段10
6とデータ処理手段107と制御手段702とビットカ
ウンタ703とAFC手段603とを用いる構成とした
が、この限りではなく、例えば代わりに、A/D変換回
路とCPUとD/A変換回路とを設け、復調回路105
の出力をA/D変換回路にてディジタル信号としてサン
プリングした後、CPUにて前記構成と同様の処理、す
なわち、一方ではビット判定を行った後にデータ処理を
行い、インタフェースへデータを出力し、もう一方では
マークとスペースが交互に繰り返される偶数個の既知デ
ータが送信される周期ごとに、ビット判定されたマーク
とスペースの数の比を算出し、算出された比をもとに、
電圧制御発振器601の発振周波数を制御するためのデ
ィジタルの制御信号を出力する処理を行い、このディジ
タルの制御信号をD/A変換回路によりアナログ信号に
変換して、電圧制御発振器601を制御する構成として
もよい。また、電圧制御発振器601の代わりに、離散
的に発振周波数の切り換えが可能な離散制御発振器を設
け、CPUから出力されたディジタルの制御信号をその
まま離散制御発振器に供給し、発振周波数の制御を離散
的に行い、D/A変換回路を用いない構成としてもよ
い。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、復調回路
の復調出力をビット判定する時に、復調出力信号がビッ
ト判定しきい値と交差する回数を算出し、これをもとに
受信したFSK信号の電界強度を推定して、利得可変増
幅器の利得を制御して自動利得制御を行うことにより、
復調出力を用いて自動利得制御を行うことを可能として
いる。
【0056】本発明はまた、復調したビットデータを誤
り訂正する時に、マークとスペースのそれぞれのBER
の比を算出し、これをもとに電圧制御発振器の発振周波
数の所望の発振周波数からの変動の方向と量を推定し
て、電圧制御発振器を制御することにより、復調出力の
ビット誤り情報を用いて自動周波数制御を行うことを可
能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図2】本発明の第2の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図3】同実施例の応用例の回路系統図
【図4】本発明の第3の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図5】本発明の第4の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図6】本発明の第5の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図7】本発明の第6の実施例におけるFSK受信機の
要部であるブロック結線図
【図8】従来のFSK受信機の自動利得制御装置と自動
周波数制御装置の回路系統図
【符号の説明】
101、401、801 FSK信号 102、802 アンテナ 103、803 利得可変増幅器 104 局部発振器 105、805 周波数変換手段 106、806 復調回路 107、807 ビット判定手段 108、808 データ処理手段 109、809 外部インタフェース 110 しきい値交差回数算出手段 111 AGC手段 112 しきい値比較手段 113 多段しきい値比較手段 201、202 混合器 203 90度移相分配器 204、205、209 低域通過フィルタ 206、207 振幅制限増幅器 208 直交復調器 301 符号変化回数算出手段 402 誤り訂正回路 403 制御手段 501 A/D変換回路 502 CPU 503 D/A変換回路 601 電圧制御発振器 602 BER比算出回路 603 AFC手段 702 制御手段 703 ビットカウンタ 809 受信レベル判定手段 811 低域通過フィルタ 812 基準電圧源 813 差分増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八巻 陽一 神奈川県横浜市港北区綱島四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−32468(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 27/00 - 27/38

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数偏移変調された周波数偏移変調信
    号を受信するFSK受信機であって、受信した前記周波
    数偏移変調信号を可変に増幅する可変利得増幅器と、増
    幅された前記周波数偏移変調信号を搬送波周波数より低
    い周波数帯に変換する周波数変換手段と、周波数変換さ
    れた前記周波数偏移変調信号の復調を行う手段と、ビッ
    ト判定しきい値を用いて、復調された前記周波数偏移変
    調信号のビット判定を行うビット判定手段と、復調され
    た前記周波数偏移変調信号が前記ビット判定しきい値と
    交差する回数を算出するしきい値交差回数算出手段と、
    前記交差する回数が所定の値より大きい場合、前記可変
    利得増幅器の利得をあげるように制御する第1の自動利
    得制御手段とを有するFSK受信機
  2. 【請求項2】 第1の自動利得制御手段の代わりに、し
    きい値交差回数算出手段において算出されたビット判定
    しきい値交差回数をもとに、前記ビット判定しきい値交
    差回数が少ない場合には、利得可変増幅器へ利得を下げ
    るように制御する信号を出力する第2の自動利得制御手
    段を設けたことを特徴とする請求項1記載のFSK受信
    機。
  3. 【請求項3】 第1の自動利得制御手段の代わりに、し
    きい値交差回数算出手段で算出されたビット判定しきい
    値交差回数をある一定のしきい値と比較し、前記ビット
    判定しきい値交差回数が前記しきい値を越えた場合に
    は、利得可変増幅器へ利得を上げるように制御する信号
    を出力し、前記ビット判定しきい値交差回数が前記しき
    い値を越えない場合には、前記利得可変増幅器へ利得を
    下げるように制御する信号を出力するしきい値比較手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のFSK受信
    機。
  4. 【請求項4】 第1の自動利得制御手段の代わりに、し
    きい値交差回数算出手段で算出されたビット判定しきい
    値交差回数を2個以上のしきい値により比較し、前記2
    個以上のしきい値のそれぞれのレベルに対応して、段階
    的に利得が変化するような利得制御信号を利得可変増幅
    器へ出力する多段しきい値比較手段を設けたことを特徴
    とする請求項1記載のFSK受信機。
  5. 【請求項5】 周波数変換手段として、局部発振器の出
    力信号を分配して互いに位相が90度異なるように移相
    し、相対的に位相の進んだ信号である同相信号と遅れた
    信号である直交信号とを出力する90度位相分配器と、
    利得可変増幅器で増幅された周波数偏移変調信号と前記
    同相信号とを混合する第1の混合器と、前記第1の混合
    器の出力信号を帯域制限し、同相バースバンド信号成分
    を通過させる第1の低域通過フィルタと、前記同相バー
    スバンド信号を振幅制限増幅してディジタル信号として
    出力する第1の振幅制限増幅器と、前記利得可変増幅器
    で増幅された前記周波数偏移変調信号と前記直交信号と
    を混合する第2の混合器と、前記第2の混合器の出力信
    号を帯域制限し、直交ベースバンド信号成分を通過させ
    る第2の低域通過フィルタと、前記直交ベースバンド信
    号を振幅制限増幅してディジタル信号として出力する第
    2の振幅制限増幅器とを有し、復調回路として、前記第
    1の振幅制限増幅器の出力であるディジタル化された同
    相バースバンド信号と前記第2の振幅制限増幅器の出力
    であるディジタル化された直交ベースバンド信号との位
    相遅延関係を用いて直交復調を行う直交復調器と、前記
    直交復調器の出力の高調波成分を取り除くための第3の
    低域通過フィルタとを有し、前記第3の低域通過フィル
    タの出力をビット判定手段へ供給することを特徴とする
    請求項1記載のFSK受信機。
  6. 【請求項6】 しきい値交差回数算出手段の代わりに、
    一定時間内に直交復調器の出力信号の符号が変化する回
    数を算出する符号変化回数算出手段を設け、算出結果を
    第1の自動利得制御手段に供給することを特徴とする請
    求項5記載のFSK受信機。
  7. 【請求項7】 ビット判定手段で判定したビットデータ
    の誤り訂正をおこなう第1の訂正回路と、前記第1の訂
    正回路で誤り訂正をおこなったビット数に応じて第1の
    利得制御手段に対して利得の制御の可否をおこなう第1
    の制御手段とを有することを特徴とする請求項1記載の
    FSK受信機
  8. 【請求項8】 ビット判定手段とデータ処理手段としき
    い値交差回数算出手段と第1の自動利得制御手段の代わ
    りに、復調回路の復調出力をディジタル値としてサンプ
    リングする第1のA/D変換回路と、第1のCPUから
    出力されたディジタル制御信号をアナログ値に変換する
    第1のD/A変換回路とを設け、前記第1のCPUは、
    前記第1のA/D変換回路によりサンプリングした前記
    復調回路の出力を用いてビット判定しきい値によるビッ
    トデータの判定を行い、前記判定されたビットデータを
    処理して表示部へ供給するデータをインタフェースへ供
    給し、また前記ビットデータの判定において、前記復調
    出力と前記ビット判定しきい値がある一定時間内に交差
    する回数を算出し、前記算出された交差回数をもとに、
    利得可変増幅器の利得を制御する制御信号のディジタル
    値を前記第1のD/A変換回路に供給し、前記第1のD
    /A変換回路においてアナログ値に変換して前記利得可
    変増幅器へ供給することを特徴とする請求項1記載のF
    SK受信機。
  9. 【請求項9】 第1のD/A変換回路を設けず、利得可
    変増幅器の代わりに、第1のCPUから出力された利得
    制御信号のディジタル値を用いて、離散的に利得を切り
    換える第1の離散利得切り換え増幅器を設けたことを特
    徴とする請求項8記載のFSK受信機。
  10. 【請求項10】 ビット判定手段とデータ処理手段とし
    きい値交差回数算出手段と第1の自動利得制御手段と第
    1の誤り訂正回路と第1の制御手段の代わりに、復調回
    路の復調出力をディジタル値としてサンプリングする第
    2のA/D変換回路と、第2のCPUから出力されたデ
    ィジタル制御信号をアナログ値に変換する第2のD/A
    変換回路とを設け、前記第2のCPUは、前記第2のA
    /D変換回路によりサンプリングした前記復調回路の出
    力を用いて、ビット判定しきい値によるビットデータの
    判定を行い、前記判定されたビットデータの誤り訂正を
    行い、訂正後のビットデータを処理して表示部へ供給す
    るデータをインタフェースへ供給し、また前記ビットデ
    ータの判定において、前記復調出力と前記ビット判定し
    きい値が、一定時間内に交差する回数を算出し、前記誤
    り訂正において、訂正したビットデータ数が多い場合に
    は、前記算出された交差回数をもとに、利得可変増幅器
    の利得を制御する制御信号のディジタル値を前記第2の
    D/A変換回路に供給し、前記訂正したビットデータ数
    が少ない場合には、前記利得可変増幅器の利得を変更し
    ないように制御する制御信号のディジタル値を前記第2
    のD/A変換回路に供給し、前記第2のD/A変換回路
    においてアナログ値に変換して前記利得可変増幅器へ供
    給することを特徴とする請求項7記載のFSK受信機。
  11. 【請求項11】 第2のD/A変換回路を設けず、利得
    可変増幅器の代わりに、第2のCPUから出力された利
    得制御信号のディジタル値を用いて、離散的に利得を切
    り換える第2の離散利得切り換え増幅器を設けたことを
    特徴とする請求項10記載のFSK受信機。
  12. 【請求項12】 周波数偏移変調信号はあらかじめ誤り
    訂正符号として符号化されたデータにおいて、局部発振
    器として、制御電圧により発振周波数の制御が可能な電
    圧制御発振器を設け、ビット判定手段にて判定したビッ
    トデータを、前記誤り訂正符号の誤り訂正処理方法に基
    づいて誤り訂正し、訂正後のビットデータを出力し、同
    時に訂正したビットデータのみを別に出力する第2の誤
    り訂正回路と、前記第2の誤り訂正回路による訂正後の
    ビットデータの出力と訂正したビットデータのみの出力
    を用いて、一定時間内のマークのビット誤り率とスペー
    スのビット誤り率との比を算出するビット誤り率比算出
    手段と、前記ビット誤り率比算出手段にて算出されたマ
    ークとスペースのビット誤り率の比に応じて前記電圧制
    御発振器の発振周波数を制御する制御電圧を前記電圧制
    御発振器へ出力する第1の自動周波数制御手段とを設け
    たことを特徴とする請求項1記載のFSK受信機
  13. 【請求項13】 第2の誤り訂正回路から出力された訂
    正後のビットデータが、マークあるいはスペースのどち
    らか一方に偏っている場合には、ビット誤り率比算出手
    段におけるビット誤り率比の算出を行わず、その直前に
    算出したビット誤り率比を第1のAFC手段へ出力させ
    る第2の制御手段を設けたことを特徴とする請求項12
    記載のFSK受信機。
  14. 【請求項14】 周波数変換手段と復調回路は、請求項
    5記載の周波数変換手段と復調回路で構成される請求項
    12記載のFSK受信機。
  15. 【請求項15】 ビット判定手段と第2の誤り訂正回路
    とビット誤り率比算出手段と第1の自動周波数制御手段
    の代わりに、復調回路の復調出力をディジタル値として
    サンプリングする第3のA/D変換回路と、第3のCP
    Uから出力されたディジタル制御信号をアナログ値に変
    換する第3のD/A変換回路とを設け、前記第3のCP
    Uは前記第3のA/D変換回路によりサンプリングした
    前記復調回路の出力を用いて、ビット判定しきい値によ
    るビットデータの判定を行い、また前記誤り訂正の結果
    をもとに、一定時間内のマークのビット誤り率とスペー
    スのビット誤り率との比を算出し、前記算出されたビッ
    ト誤り率の比に応じて電圧制御発振器の発振周波数を制
    御する制御信号のディジタル値を前記第3のD/A変換
    回路に供給し、前記第3のD/A変換回路においてアナ
    ログ値に変換して前記電圧制御発振器へ供給することを
    特徴とする請求項12記載のFSK受信機。
  16. 【請求項16】 第3のD/A変換回路を設けず、電圧
    制御発振器の代わりに、第3のCPUから出力された制
    御信号のディジタル値を用いて、離散的に発振周波数を
    切り換える第1の離散制御発振器を設けたことを特徴と
    する請求項15記載のFSK受信機。
  17. 【請求項17】 周波数偏移変調信号は、マークとスペ
    ースが交互に繰り返される偶数個の既知データ列が一定
    周期ごとに挿入されているビットデータを周波数偏移変
    調した信号であり、前記既知データ列が挿入されている
    タイミング信号を出力する第3の制御手段を設け、ビッ
    ト誤り率比算出手段と第2の誤り訂正回路の代わりに、
    前記第3の制御手段からタイミング信号が出力された時
    に、ビット判定手段で判定されたビットデータのマーク
    とスペースの数のカウントを行い、マークとスペースの
    数の比を算出して出力するビットカウンタを設け、第1
    自動周波数制御手段の代わりに、前記ビットカウンタ
    にて算出された比をもとに、電圧制御発振器の発振周波
    数の制御を行う制御信号を前記電圧制御発振器へ出力す
    る第2の自動周波数制御手段を設けたことを特徴とする
    請求項12記載のFSK受信機。
  18. 【請求項18】 ビット判定手段とデータ処理手段とビ
    ットカウンタと第2の制御手段と第2の自動周波数制御
    手段の代わりに、復調回路の復調出力をディジタル値と
    してサンプリングする第4のA/D変換回路と、第4の
    CPUと、前記第4のCPUから出力されたディジタル
    制御信号をアナログ値に変換する第4のD/A変換回路
    とを設け、前記第4のCPUは、前記第4のA/D変換
    回路によりサンプリングした前記復調回路の出力を用い
    て、ビット判定しきい値によるビットデータの判定を行
    い、前記判定されたビットデータを処理して、表示部へ
    供給するデータをインタフェースへ供給し、またマーク
    とスペースが交互に繰り返される偶数個の既知データが
    送信される時に、前記判定されたビットデータのマーク
    とスペースの数のカウントを行い、マークとスペースの
    数の比を算出し、前記算出された比をもとに電圧制御発
    振器の発振周波数の制御を行う制御信号のディジタル値
    を前記第4のD/A変換回路に供給し、前記第4のD/
    A変換回路においてアナログ値に変換して前記電圧制御
    発振器へ供給することを特徴とする請求項17記載のF
    SK受信機。
  19. 【請求項19】 第4のD/A変換回路を設けず、電圧
    制御発振器の代わりに、第4のCPUから出力された制
    御信号のディジタル値を用いて、離散的に発振周波数を
    切り換える第2の離散制御発振器を設けたことを特徴と
    する請求項18記載のFSK受信機。
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