JP3177970U - 水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム - Google Patents

Abstract

【課題】水酸化物イオンを用いて空気の清浄化を図ると同時に、加湿によって環境の湿度を調節することができる水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムを提供する。
【解決手段】電解部５は、電解槽５２において水供給部３より供給された水を電極プレート５３によって電解して水酸化物イオンを生成し、生成された水酸化物イオンが放出管５４によって放出される。湿気発生部４は、水供給部３に連結されており、湿気放出装置４１が案内装置４２によって案内されてきた水を湿気になるように高圧気化して放出する。
【選択図】図１

Description

本考案は、空気清浄／湿度調節システムに関する。

従来より、公園や歩道など屋外に設置された椅子やベンチなどの施設やその周囲に、日除けを行うために、屋根、パラソルを設けている。しかし、屋根やパラソルを設けて日除けを行っても利用者が得られる快適性はそれほど高いものではない。そこで、屋根やパラソルに、例えば図４に示されている、パイプ１４を介して供給された水を複数のノズル１５１によって噴霧してその周囲を冷却し、噴霧した水気による清涼感を体感することができる装置を設け、その周囲環境を加湿することによって、より一層快適にすることができる。

また、居住環境の改善によって健康で快適に過ごしたいという需要に応じて、とりわけ室内空気の清浄化が注目されている。これまで、空気中に浮遊する汚染微粒子をろ過、付着することや、オゾン、マイナスイオンによる吸着殺菌効果によって空気を清浄化する技術がすでに知られている。しかし、オゾンは多く用いると人体によくないので、密閉した室内に用いるには不適である。一方、マイナスイオンを用いる場合、プラスマイナスの吸引作用によってマイナスイオンが付着した汚染粒子を床面や壁面に付着させて清浄化を行うが、汚染粒子が付着した床面や壁面が汚れて黒くなったりする問題点がある。
最近、水酸化物イオン（ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ ｉｏｎ；ＯＨ⁻）を用いて空気の清浄化を行う手法が開発された。水酸化物イオンの高い活性を用いて、細菌やいやな臭いの元となる汚染粒子から電子を取り除くことにより汚染粒子の結合力を失わせると、汚染粒子は微小分子に分解されるので、空気の清浄化を図ることができる。また、水酸化物イオンは空気中の水分と結合することができるので、保湿効果もある。

台湾登録実用新案第Ｍ４１１９９７号公報

本考案は、上記事情に鑑みてなされたものであり、水酸化物イオンを用いて空気の清浄化を図ると同時に、加湿によって環境の湿度を調節することができる水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムを提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本考案は、水を収容する水供給部と、前記水供給部に連結され、水を収容する電解槽と、前記電解槽内に互いに所定の間隔をおいて配置されている複数の電極プレートと、前記電解槽に連結されて設けられている放出管とを有し、前記電解槽において前記水供給部より供給された水を前記電極プレートによって電解して水酸化物イオンを生成し、生成された前記水酸化物イオンが前記放出管によって放出される電解部と、前記水供給部に連結され、湿気放出装置と前記湿気放出装置に連結されている案内装置とを有し、前記湿気放出装置が前記案内装置によって案内されてきた水を湿気になるように高圧気化して放出する湿気発生部と、を備えていることを特徴とする水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムを提供する。

本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄化／加湿による湿度調節システムは、周囲環境に応じて電解によって得られた水酸化物イオンによって空気を清浄化することができると共に、適宜に湿気を放出して空気中に加湿することができる。従って、周囲環境に応じて空気の清浄化或いは／及び加湿を行うことができるので、使用勝手がよく、また従来のように異なる装置を別々操作することなく、設置スペースを省くことができる。

本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの内部構成を概略的に示す図である。 本実施例に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの主要構成を示すブロック図である。 本実施例に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムにおいて水から水酸化物イオン及び湿気を得る一例を示すフローである。 従来の、水気を噴霧して周囲環境を加湿する装置の１例を示す。

以下では、本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの１例について、図面を参照しつつ説明を行う。
（実施例）

図１は本実施例に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの内部構成を概略的に示す図、図２は本実施例に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの主要構成を示すブロック図、図３は本実施例に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムにおいて水から水酸化物イオン及び湿気を得る一例を示すフローである。

本実施例における水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムは、所定の内部空間を画成する筐体状に形成され、排気口２１と吸気口２２とを設けているハウジング２を有し、その内部空間内に、水を収容する水供給部３と、水供給部３に連結されている湿気発生部４と、水供給部３に連結されている電解部５と、水供給部３に連通して水を電解部５へ供給する給水管６１と、給水管６１内に設けられたろ過部材６２と、吸気口２２の近くに設けられており電解部５に空気を送り電解部５の温度を下げる第１のファン７１と、排気口２１の近くに設けられた第２のファン７２と、排気口２１と吸気口２２とをそれぞれ覆うように設けられた第１のろ過網８１、第２のろ過網８２と、制御部９とを備えている。

水供給部３は、外部の水源６３につながることができる給水部３１を有し、外部の水源６３からの水が給水部３１を介して水供給部３に導入されて収容される。

湿気発生部４は、湿気放出装置４１と案内装置４２とを有する。案内装置４２は湿気放出装置４１に連結され、水供給部３へ延伸されて配置されたガイドパイプ４２１と、ガイドパイプ４２１の水供給部３側に水供給部３の水を得るように作動するポンプ４２２とを有する。ポンプ４２２は、水供給部３の水を吸い取ると、ガイドパイプ４２１を介して湿気放出装置４１に供給する。湿気放出装置４１はポンプ４２２によって得られた水を湿気になるように高圧気化し、発生した湿気を放出する。

電解部５は、水を収容する電解槽５２と、電解槽５２内に互いに所定の間隔をおいて配置されている電極プレート５３、５３、・・・と、電解槽５２に連結されて設けられた放出管５４とを有する。電解槽５において水供給部３より供給された水を電極プレート５３によって電解して水酸化物イオンを生成し、生成された水酸化物イオンが放出管５４によって放出される。

給水管６１は、水供給部３と電解槽５２とを連通するように設けられており、給水管６１内に設けられたろ過部材６２によって電解槽５２へ供給される水をろ過する。このようにして、水供給部３内の水に不純物が多い場合でも電解槽５２での電解効率が悪くなることを防止することができる。

第１のろ過網８１によって吸気口２２から入る空気をろ過し、第２のろ過網８２によって放出管５４から放出される水酸化物イオンをろ過すると共に、排気口２１の外部の不純物が放出管５４に入ることを防止することができる。
なお、本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムは、ハウジング２を用いて一つのシステムとして構成されているが、他の装置に組み付けて使用してもよい。例えば、車両の空気調節システムに組み付ける際、車両における配置に応じて空気清浄化／湿度調節システムの構成を分散して設置する場合、ハウジング２を用いなくてもよい。

制御部９は、水面の高さを検出する第１の検出部材９１と、第２の検出部材９２と、第１の検出部材９１及び第２の検出部材９２に電気的に連結され、電源を切るように作動するスイッチ９３と、給水管６１に設けられている第１の制御弁９４と、給水部３１に設けられている第２の制御弁９７と、ハウジング２に設けられている制御インターフェース９５と、アラーム部材９６とを有する。なお、アラーム部材９６は一例として警告ランプを用いる。

第１の検出部材９１は、電解槽５２に設けられており、電解槽５２内の水の水面の高さを検出するものである。第１の検出部材９１によって、電解槽５２内の水が少なくなり水面が予め定められた高さより低いなどの異常状況が検出されると、第１の制御弁９４が開いて、水供給部３の水が給水管６１を通して予め定められた高さになるまで電解槽５２に流れる。

第２の検出部材９２は、水供給部３に設けられており、水供給部３内の水の水面の高さを検出するものである。水供給部３の給水部３１が外部の水源６３につながっていると共に、第２の検出部材９２によって水供給部３内の水が少なくなって水面が予め定められた高さより低いなどの異常状況が検出されると、第２の制御弁９７が開いて外部の水源６３の水が給水部３１を介して供給される。

アラーム部材９６は、第２の検出部材９２に連結されており、水供給部３の給水部３１が外部の水源６３につながっていなく且つ第２の検出部材９２によって水供給部３内の水が少なくなって水面が予め定められた高さより低いなどの異常状況が検出されている場合、水の水供給部３への補給を報知するよう第２の検出部材９２から出力された信号を受けてアラーム部材９６が作動して報知信号を外部へ送り出す。アラーム部材９６としてランプを用いる場合、点灯して報知する。

スイッチ９３は、湿気発生部４及び電解部５に連結されており、第１の検出部材９１と第２の検出部材９２が電解槽５２内の水及び水供給部３内の水が少なくなり水面が予め定められた高さより低いなどの異常状況が検出されたとき、湿気発生部４及び電解部５への電源を自動的にオフするように作動する。このようにして、電解槽５２内の水が足りなくなった後も電解部５が稼働し続けて過熱することによる故障を防止することができる。

制御インターフェース９５は、湿気発生部４及び電解部５に連結されており、必要に応じて、湿気発生部４によって湿気を発生させて空気の湿度を調節する機能を作動するモードと、電解部５によって水酸化物イオンを生成させて空気の清浄化を行う機能を作動するモードと、湿気発生部４による湿度調節と電解部５による空気清浄とを同時に作動するモードとに切り替えるように制御操作を行う。

次に、以上のように構成された本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムの動作を説明する。

まず、インターフェース９５により選定するモードに切り替える。例えば湿気発生部４による湿度の調節と電解部５による空気清浄とを同時に作動するモードが選定された際、水供給部３内の水が給水管６１を通して電解槽５２へ流れ込むと、通電した電極プレート５３によって電解されて空気清浄効果が得られる水酸化物イオンが生成される。生成された水酸化物イオンが放出管５４によって排気口２１を介して放出される。このとき、水酸化物イオンが放出される前に第２のろ過網８２で排気口２１の外部の不純物が放出管５４に入ることを防止することができると共に、水酸化物イオンの清浄度を高くすることができる。また、清浄化された水酸化物イオンは第２のファン７２によって速やかに放出されることができる。このように、空気の清浄化を循環させることができる。

また、湿気発生部４による湿度調節と電解部５による空気清浄とを同時に作動するモードにおいては、案内装置４２のポンプ４２２も作動し、水供給部３の水がガイドパイプ４２１を通して湿気放出装置４１へ導出される。湿気放出装置４１は導入された水を高圧気化して湿気にし放出する。ここで、第１のファン７１によって外部の空気が吸気口２２よりハウジング２内に吸い込まれることによって電解部５の発熱を下げることができる。

本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムによる作用と効果をまとめると下記の通りである。

複合機能と整合性が高い：
湿度調節機能を備えた湿気発生部４と空気清浄機能を備えた電解部５とがまとめて構成されると、従来のように異なる装置を別々に操作する必要がなく、設置スペースを省くことができ、購入費用も大幅に低減することができる。

使い勝手がよく、使用安全性が高い：
制御インターフェース９５によって、湿気発生部４による湿度調節機能を作動するモードと、電解部５による空気清浄機能を作動するモードと、湿気発生部４による湿度調節と電解部５による空気清浄とを同時に作動するモードとのいずれかに切り替えて操作することができるので、目前の環境に応じていずれかのモードを選定して作動することができる。したがって、使い勝手が良い。また、第１の検出部材９１及び第２の検出部材９２をスイッチ９３と共に用いることにより、電解槽５２内の水が足りなくなった後も電解部５が稼働し続けて過熱し故障することを防止することができるので、使用安全性が高い。

本考案に係る水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システムは、周囲環境の空気の清浄化及び加湿を行う機器に有用である。

２ ハウジング
３ 水供給部
４ 湿気発生部
５ 電解部
９ 制御部
２１ 排気口
２２ 吸気口
３１ 給水部
４１ 湿気放出装置
４２ 案内装置
５２ 電解槽
５３ 電極プレート
５４ 放出管
６１ 給水管
６２ ろ過部材
６３ 外部の水源
７１ 第１のファン
７２ 第２のファン
８１ 第１のろ過網
８２ 第２のろ過網
９１ 第１の検出部材
９２ 第２の検出部材
９３ スイッチ
９４ 第１の制御弁
９５ 制御インターフェース
９６ アラーム部材
９７ 第２の制御弁
４２１ ガイドパイプ
４２２ ポンプ

Claims (14)

1. 水を収容する水供給部と、
   前記水供給部に連結され、水を収容する電解槽と、前記電解槽内に互いに所定の間隔をおいて配置されている複数の電極プレートと、前記電解槽に連結されて設けられた放出管とを有し、前記電解槽において前記水供給部より供給された水を前記電極プレートによって電解して水酸化物イオンを生成し、生成された前記水酸化物イオンが前記放出管によって放出される電解部と、
   前記水供給部に連結され、湿気放出装置と前記湿気放出装置に連結されている案内装置とを有し、前記湿気放出装置が前記案内装置によって案内されてきた水を湿気になるように高圧気化して放出する湿気発生部と、
   を備えていることを特徴とする水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
2. 更に制御部を有し、前記制御部は、前記電解槽に設けられており、前記電解槽内の水の水面の高さを検出する第１の検出部材を有することを特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
3. 更に制御部を有し、前記制御部は、前記水供給部に設けられており、前記水供給部内の水の水面の高さを検出する第２の検出部材を有することを特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
4. 前記制御部は更に前記第２の検出部材と連結されているアラーム部材を有することを特徴とする請求項３に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
5. 更に前記水供給部と前記電解槽とを連通するように設けられている給水管を有することを特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
6. 更に前記給水管内に設けられたろ過部材を有すること特徴とする請求項５に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
7. 更に制御部を有し、前記制御部は、
   前記電解槽に設けられており、前記電解槽内の水の水面の高さを検出する第１の検出部材と、
   前記水供給部に設けられており、前記水供給部内の水の水面の高さを検出する第２の検出部材と、
   前記第１の検出部材及び前記第２の検出部材に電気的に連結され、前記電解槽内の水及び前記水供給部内の水が少なくなり水面が予め定められた高さより低い異常状況が検出されたとき、前記湿気発生部及び前記電解部への電源を自動的に切るように作動するスイッチと、
   を有することを特徴とする請求項５に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
8. 前記制御部は更に前記水供給部の水が前記給水管を通して前記電解槽に流れるように開くよう前記給水管に設けられている第１の制御弁を有することを特徴とする請求項７に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
9. 更に制御部を有し、前記制御部は前記電解部及び前記湿気発生部に連結されている制御インターフェースを有し、該制御インターフェースは、前記湿気発生部によって湿気を発生して空気の湿度を調節する機能を作動するモードと、前記電解部によって水酸化物イオンを生成して空気の清浄化を行う機能を作動するモードと、前記湿気発生部による湿度調節と前記電解部による空気清浄とを同時に作動するモードとに切り替えるように制御操作を行うこと特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
10. 前記案内装置は前記湿気放出装置に連結され、前記水供給部へ延伸されて配置されたガイドパイプと、
    前記ガイドパイプの前記水供給部側に設けられて前記水供給部の水を得るように作動するポンプと、
    を有すること特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
11. 更に、前記水供給部と前記電解部と前記湿気発生部とを一体に収容する所定の内部空間を画成し、排気口と吸気口とを設けているハウジングと、
    前記排気口と前記吸気口とを覆うように設けられた第１のろ過網、第２のろ過網と
    を有する、こと特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
12. 更に前記電解部に空気を送り、前記電解部の温度を下げる第１のファンを有すること特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
13. 前記水供給部は、外部の水源につながるように設けられている給水部を有すること特徴とする請求項１に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。
14. 更に制御部を有し、前記制御部は、前記水供給部に設けられており、前記水供給部内の水の水面の高さを検出する第２の検出部材と、外部の水が前記給水部を介して前記水供給部に供給されるように開くよう前記給水部に設けられている第２の制御弁とを有すること特徴とする請求項１３に記載の水酸化物イオンによる空気清浄／加湿による湿度調節システム。

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