JP3177604U - 栽培用棚および栽培用棚移動構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性が高く、組立及び解体が容易で、組み立てた際の安定性が良好で、しかも、栽培槽の幅に対する汎用性が高い栽培用棚を提供する。
【解決手段】樋状の栽培槽2と、この栽培槽2を支持する,対をなし,少なくとも2組からなる,円柱又は円筒からなる支柱3と、一対の支柱3の間隔を変更可能に支持固定する角柱又は角筒からなる水平材4と、支柱3と水平材とをT字状に固定するくさび式固定具5とを有し、くさび式固定具5は、断面コ字形の本体部を備えることを特徴とする栽培用棚1による。
【選択図】図3

Description

本考案は、樋状で長尺の栽培槽を支持するための栽培用棚、および、この栽培用棚を水平方向にスライド移動させるための栽培用棚移動構造に関する。
従来、温室やビニールハウス等の施設内で果菜類を栽培する際に、果菜類を植栽する栽培槽を支持する棚を可動式にして、施設内の必要な場所にのみ通路を形成できるようにして、施設内における植栽面積を大きくするという技術が知られている。この場合、栽培槽を支持する棚をスライド移動させるための設備を設ける必要がある。
また、通常、施設内に設置される果菜類栽培用の栽培槽は、樋状の長尺材である場合が多く、この場合、栽培槽を支持する棚も長尺状にする必要があった。
この場合、棚を構成する部品が大型化して、その製造や輸送、組立や解体に手間がかかり設備投資にかかる費用が嵩むという課題があった。
さらに、栽培しようとする果菜類の種類や栽培の目的によって使用する栽培槽の大きさがまちまちであり、設置場所の広さによって設置できる栽培槽の長さも異なるため、設置対象場所毎に栽培槽を支持するための棚及びそのスライド設備をオーダーメイドする必要があった。この場合、棚及びそのスライド設備の生産性が低い上、汎用性も極めて低いという課題があった。
本考案と同じ解決すべき課題を有する先行技術文献は現時点では発見されていないが、関連する技術分野の先行技術としては以下に示すようなものが知られている。
特許文献1には「高設栽培装置とこれを設けたハウス栽培施設」という名称で、イチゴなどの植物を植える栽培槽と該栽培槽を一方向に連ねて地面より高位置に架設する架台とで成る高設栽培装置と、これを設けたハウス栽培施設に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示される高設栽培装置は、本願考案と同一出願人によるものであり、文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、植物を植える栽培槽と、該栽培槽を一方向に連ねて地面より高位置に架設する架台とで成る高設栽培装置において、前記架台(4)が、地面に所定間隔で平行に敷設された複数本のレール(5)と直交する方向に前記栽培槽(2)を連ねるように配置されて、前記レール(5)上を移動可能な台車(6)に設置搭載されていることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献1に開示される発明によれば、架台の構築作業や、架台に一連の栽培槽を一定の高さに揃えて架設する作業を容易に且つ迅速に行うことができると共に、架台に架設した一連の栽培槽に歪みなどが生じてその高さが不揃いになることを確実に防止できる。
また、当該発明によれば、ハウス内に複数の高設栽培装置を並列に設置するハウス栽培施設におけるそのハウスの単位面積当りの収穫量とハウス内の冷暖房効率を従来に比べて大幅にアップさせることができ、更に、昼間は、各高設栽培装置の栽培槽に植えられた植物に万遍なく日差しを当てることができ、冷え込みの厳しい寒冷期や夜間は、ハウスの端近くに設置された高設栽培装置をそのハウスの端から遠ざけて低温による生育不良を防止することができるという種々の優れた効果がある。
特許文献2には「パイプ締結用金具」という名称で、農業用ビニールハウスの骨組みパイプの組立てに使用される各種締結用金具類の中で、妻面の処理に使用される部品に関する考案が開示されている。
特許文献2に開示される考案は、文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、パイプを十字に固定するクサビ式の締結金具において、本体1の下部に設けられたパイプ交叉用の切り欠き部2の一方に、カバー3を設けたことを特徴とするものである。
上記構成の特許文献2に開示される考案によれば、本体1の切り欠き部2にカバー3を設けることにより、交叉した直管パイプ6の端でフィルム類を傷つけることなく、立体的にT字交叉締結させる事が出来る。従って、突き合わせ交叉が必要となるTバンドを使用する時のように、直管パイプを短い距離で曲げる必要もなく、ネジやボルトを使わないので作業性のよい締結金具を提供できる。
特開2004−187615号公報 実用新案登録第3046709号公報
特許文献1に開示される発明の場合、設置面上に水平に配設したH鋼に一定間隔毎に孔を穿設しておき、この孔に、支柱8を挿通して支柱8を固定することで棚が形成される。そして、特許文献1に開示される発明の場合、上記棚がデッキ部9に固設されるので、栽培槽2の幅に応じて、個別にそれを支える棚及びその移動構造を製造する必要があり、栽培槽2の幅に対する棚構造の汎用性が低いという課題があった。
このような課題に対して本願考案の考案者は、特許文献2に開示されるようなクサビ式の締結金具を用いて棚を構成する支柱を固定することを試みたが、特許文献2に開示される締結金具は、円筒状のパイプ材をT字に固定するためのものであり、棚を構成する一対の支柱を互いに平行にしながら高精度に垂直に立設できないという課題があった。
さらに、特許文献1に開示される発明の場合、レール5が角を備える折曲材により構成されているため、台車6を繰り返しレール5上を走行させると、レール5の角に接触するコロ10が破損し易く、耐久性の点でも課題があった。
加えて、栽培槽2を構成する棚を、H鋼を使用しないで構成した場合には、棚をスライド移動させるための構造を簡素にすることができ、これにより部品の製造費用を安価にできるというメリットを有するものの、棚全体の剛性が低下して、棚の安定性及び耐久性が低下するという課題もあった。
本考案はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、生産性が高く、組立及び解体が容易で、組み立てた際の安定性が高く、しかも、栽培槽の幅に対する汎用性が高い栽培用棚、及び、それを用いた栽培用棚移動構造を提供することにある。
また、栽培用棚を繰り返し移動させた場合でも、レールとの接触部分が破損し難い、耐久性の高い栽培用棚移動構造を提供することにある。
さらに、個々の部品への加工が少なく、組立及び解体が容易で、かつ、十分な剛性を発揮できる栽培用棚移動構造を提供することにある。
上記目的を達成するため請求項1記載の考案である栽培用棚は、樋状の栽培槽と、この栽培槽を支持する,対をなし,少なくとも2組からなる,円柱又は円筒からなる支柱と、一対の支柱の間隔を変更可能に支持固定する角柱又は角筒からなる水平材と、支柱と水平材とをT字状に固定するくさび式固定具とを有し、くさび式固定具は、断面コ字形で,その中空部内に水平材を収容するとともに,その上側開放端及び下側開放端において,水平材と直交するように支柱を保定する本体部と、本体部の上側開放端及び下側開放端に掛止されて,支柱を水平材の側面に押し付けながら固定するくさびとを備え、本体部は、上側開放端の中央に形成され,支柱を挿通させる切欠きと、切欠き形成位置に対向する位置の下側開放端に,この下側開放端の一部を構成しながら形成され,切欠きから挿通される支柱の下端を受ける舌状の受部と、上方開放端及び下方開放端において,本体部の一部が本体部の中空部側に折り曲げられてなり,くさびと掛止構造を形成するかえり部とを具備し、受部を形成する面と、下方開放端を形成する面とは段差を有ることを特徴とするものである。
上記構成の請求項1記載の考案において、くさび式固定具は水平材状の所望の位置に支柱を垂設するという作用を有する。これにより、水平材状の一対の支柱の間隔は自在に変更可能であるため、支柱により様々な幅の栽培槽を支持するという作用を有する。
また、くさび式固定具における本体部の断面形状をコ字形(略コ字形の概念を含む)にするとともに、その中空部内に収容される水平材の断面形状を矩形状にすることで、くさび式固定具により、支柱及び水平材をT字形に固定する際に、支柱と水平材とを点ではなく、線状に接触させるという作用を有する。これにより、一対の支柱を平行に保持することが容易になる。そして、水平材の底面に対して、垂直(略垂直の概念を含む)に対をなすそれぞれの支柱を支持固定するという作用を有する。
また、支柱の断面形状を円形にすることで、くさび式固定具のくさびを本体部に掛止した際に、くさびにより支柱を強く水平材の側面に押し付けるという作用を有する。この結果、くさび式固定具により、支柱と水平材とを直交させながら強固に固定するという作用を有する。
さらに、支柱の形状を特に円柱又は円筒にすることで、支柱の向きによらず常に同じ機能を発揮させるという作用を有する。
加えて、くさび式固定具の本体部において、切欠きと受部を対峙させるとともに、舌状の受部と下方開放端の間に段差を形成することで、すなわち、受部を下方開放端よりも鉛直下方に配置することで、切欠きから挿通されて受部に当接した支柱の端部が、一段低い受部にすっぽりと収容されることになる。
これにより、支柱の下端が、水平材の伸長方向にスライドして支柱が傾くのを妨げ、水平材と支柱を確実に直交(略直交の概念も含む)させるという作用を有する。
さらに、請求項1記載の考案によれば、くさび式固定具以外の栽培用棚の部品が、単純な円筒体又は円柱体、角筒体又は角柱体となる、しかも、これらの部品への加工等も不要である。従って、対を成す支柱間の間隔を自在に変更できて汎用性の高い栽培用棚を廉価に提供するという作用を有する。
請求項2記載の考案である栽培用棚は、請求項1記載の栽培用棚であって、切欠き及び受部の,上方開放端又は下方開放端の伸長方向における幅、並びに、支柱の直径は、同一であることを特徴とするものである。
上記構成の請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案と同じ作用に加えて、切欠き及び受部の,上方開放端又は下方開放端の伸長方向における幅、並びに、支柱の直径を同一にすることで、支柱を水平面に対して垂直(略垂直の概念を含む)に維持する作用、及び、水平材と支柱とを一層確実に直角(略直角の概念を含む)に支持固定するという作用を有する。
請求項3記載の考案である栽培用棚移動構造は、請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚と、水平材の鉛直下側で, 水平材と平行に配設されるレールと、このレールと水平材との間に,レール及び水平材に対して直交する向きに介設される少なくとも2本の,円柱又は円筒からなる駆動軸とを有し、水平材の下面は,対をなすキャスターを少なくとも2組備え、対をなすキャスターの間に駆動軸が配設され、駆動軸をその中心軸を基軸に回転させてレール上を走行させることにより、栽培用棚を水平材の伸長方向にスライド移動させることを特徴とするものである。
上記構成の請求項3記載の考案においては、駆動軸がその中心軸を基軸に回転することで、請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚を、水平材の伸長方向にスライド移動させるという作用を有する。このとき、キャスターは、駆動軸の回転を可能にしつつ、回転する駆動軸上を走行するという作用を有する。そして、これにより、請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚を間接的にレールの伸長方向に(水平材の伸長方向に)スライド移動させるという作用を有する。
この場合、レールとしては既存のレール材や断面L字材、円筒材又は円柱材が、また、駆動軸には円筒材が使用可能である。また、駆動軸上において請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚を支持するものを一対のキャスターにすることで、請求項3記載の栽培用棚移動構造が、特殊な部品を何ら使用することなく、市販品の組み合わせにより提供可能になり、その製造コストを廉価にするという作用を有する。
請求項4記載の考案である栽培用棚移動構造は、請求項3に記載の栽培用棚移動構造であって、レールは、円柱体又は円筒体、又は、これらの軸方向分割体であることを特徴とするものである。
上記構成の請求項4記載の考案において、レールを、円柱体又は円筒体、又は、これらの軸方向分割体により構成することで、レールと駆動軸の接触を、曲面の突面同士の接触にするという作用を有する。この結果、駆動軸がレール上を、回転しながら移動した際に、レールとの接触部分に溝状の傷や損傷が生じるのを妨げるという作用を有する。
請求項5記載の考案である栽培用棚移動構造は、請求項3又は請求項4に記載の栽培用棚移動構造であって、1台の栽培用棚に設けられる全ての水平材の端部は、この水平材と直交する向きに配設される固定材に固定されることを特徴とするものである。
上記構成の請求項5記載の発明において、1台の栽培用棚に設けられる全ての水平材の端部を、この水平材と直交する向きに配設される固定材に固定することで、1台の栽培用棚全体の剛性を高めるという作用を有する。
これにより、栽培用棚によって支持される栽培槽が長くても(最大で50mでも)、スムースに栽培用棚を、水平材の伸長方向にスライド移動させるという作用を有する。
請求項6記載の考案である栽培用棚移動構造は、固定材と水平材との固定は固定具により行なわれ、固定材は,水平材上に載置され、固定具は,水平材の両側面及び下面を被覆しながら配設される下部材と、この下部材に対向して設けられ,水平材の上面及び固定材の周側面の一部及び水平材の端面を被覆しながら配設される上部材と、上部材及び下部材を一体に固定する固定部材とを備え、上部材の弾性力により固定材を水平材に押し付けてこれらを一体に固定することを特徴とするものである。
上記構成の請求項6記載の考案において、水平材と固定材との固定を固定具により行なうことで、栽培用棚移動構造及びその一部を構成する栽培用棚の全てを、必要に応じて容易に分解可能な完全組立式にするという作用を有する。
また、特に、固定具を弾性材からなる上部材と、下部材と、固定部材(例えば、ボルト)のみにより構成することで、水平材及び固定材に何ら加工を施すことなしに、これらを接触させて固定して、十分な剛性を発揮させつつ、容易に取外し可能にするという作用を有する。
また、上記構成の請求項6記載の考案によれば、個々の部品は、事前の加工が全く必要ないか、ほとんど加工が必要のない単なる棒状体であったり、簡素な構造のくさび式固定具又は固定具であるため、その製造にかかるコストを廉価にするという作用を有する。また、組立や分解の際にも特殊な工具が必要ないので、その取り扱いを極めて容易にするという作用を有する。
請求項7記載の考案である栽培用棚移動構造は、請求項6記載の栽培用棚移動構造であって、水平材の下面にキャスターを固設する代わりに、固定具の下部材の下面にキャスターを固設することを特徴とするものである。
上記構成の請求項7記載の考案によれば、請求項6記載の発明と同じ作用に加えて、水平材の下面にキャスターを固設する代わりに、固定具の下部材の下面にキャスターを固設することで、水平材におけるくさび式固定具の設置可能範囲を広くするという作用を有する。
本考案の請求項1記載の考案によれば、組立及び分解が容易で、かつ、支柱間の距離を自在に変更可能な、汎用性の高い栽培用棚を提供できる。
また、請求項1記載の考案は、何ら加工をしていない棒状の部品、及び、くさび式固定具のみから構成されるので、その製造コストも廉価にできる。
さらに、請求項1記載の考案では、水平材の軸方向における断面形状が矩形状であるため、水平材の外側面の周方向において支柱が接触する領域が特定されることになる。この場合、対をなす2本の支柱を平行(略平行の概念も含む)に保持しながら、それぞれを水平材に直交させることができる。この結果、精密な栽培槽の支持構造を提供することができる。
請求項2記載の考案は、請求項1記載の考案と同じ効果に加えて、支柱を設置した際の、水平面及び水平材に対する支柱の立設精度を大幅に高めることができる。すなわち、支柱を、水平面に対してより高い精度で垂直に維持しつつ、水平材に対してより高い精度で支柱を直角に配設することが可能になる。この結果、請求項2記載の考案の品質及び安定性を向上できる。
請求項3記載の考案によれば、請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚を、スライド移動させるための構造を、シンプルな構造にしつつ廉価に提供できる。
請求項4記載の考案は、請求項3記載の発明と同じ効果に加えて、駆動軸の外側面の、レールに接触する部分に傷が付いたり、破損するのを防止できる。そして、これにより請求項4記載の考案の耐久性を向上できる。
請求項5記載の考案は、請求項3又は請求項4記載の考案の効果と同じ効果に加えて、固定材を備えることで、1台の栽培用棚が多数の部品の組み合わせからなり、例えば、50mもの長さを有する場合でも、栽培用棚全体の剛性を高めてその全体をスムースにスライド移動させることができる。
この結果、敷地内において栽培槽を、その伸長方向において切断することなく一直線状に配設することができる。この結果、敷地の利用効率を高めることができ、栽培槽に植栽される果菜類の生産効率を高めることができる。
請求項6記載の考案は、請求項5記載の考案と同じ効果に加えて、栽培用棚への固定材の着脱を可能にしつつ、その作業を容易にできる。
また、請求項5記載の考案の場合、最終的に、栽培用棚移動構造を、栽培槽と、棒状の部品と、2種類の固定具(くさび式固定具、及び、固定具)に分解することができる。
この場合、仮に1台の栽培用棚の長さが50mであったとしても、個々の部材の長さは最大でも数メートル程度にできるので、その搬入及び搬出、さらに、梱包や収納が容易になる。
従って、設置や撤去や保管が容易な栽培用棚移動構造を、廉価に提供できるというメリットを有する。
請求項7記載の考案は、請求項6記載の考案と同じ効果に加えて、水平材上におけるくさび式固定具の設置可能範囲を広くできるので、請求項7記載の考案によりより幅の広い栽培槽2を支持可能である。従って、栽培用棚移動構造の汎用性を一層高めることができる。
また、請求項7記載の考案では、キャスターが破損するなどしてメンテナンスが必要な場合に、キャスターが固設された固定具の下部材を交換するだけでよいので、請求項7記載の考案のメンテナンスが容易になる。
(a)本実施の形態に係る栽培用棚移動構造の平面図であり、(b)実施の形態に係る栽培用棚移動構造において栽培用棚を水平移動させた状態の平面図である。 図1中の符号Pで示すエリアの部分拡大図である。 図2中の符号Qで示す方向から見た矢視図である。 本実施の形態に係るくさび式固定具の分解した状態の斜視図である。 本実施の形態に係るくさび式固定具の本体部にくさびを装着した状態を示す斜視図である。 本実施の形態に係るくさび式固定具の本体部に水平材及び支柱を配置した状態を示す斜視図である。 図3中におけるS−S線矢視断面図である。 図3中におけるR−R線矢視断面図である。 本実施の形態に係る栽培用棚移動構造の変形例を示す側面図である。
以下に、本考案の実施の形態に係る栽培用棚および栽培用棚移動構造について図1乃至図9を参照しながら詳細に説明する。
図1(a)は本実施の形態に係る栽培用棚移動構造の平面図であり、(b)は実施の形態に係る栽培用棚移動構造において栽培用棚を水平移動させた状態の平面図である。
本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aは、図1(a)に示すように、破線で示す敷地19内の短尺方向に少なくとも2本のレール9が敷設され、このレール9に直交するように、栽培用棚1が少なくとも1台配設されてなるものである。
このような、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aにおいては、敷地19内のレール9の伸長方向に栽培用棚1をスライド移動させることができ、これにより、敷地19内の所望の位置に栽培用棚1を移動させたり、敷地19内のレール9上に複数台の栽培用棚1が並設される場合には、栽培用棚1を移動させて、所望の位置に通路14を形成することができる。
本実施の形態に係る栽培用棚1について、図2,3を参照しながらさらに詳細に説明する。
図2は図1中の符号Pで示すエリアの部分拡大図である。また、図3は図2中の符号Qで示す方向から見た矢視図である。なお、図1に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図2,3に示すように、本実施の形態に係る栽培用棚1は、例えば、上部が開放された樋状の容器部2a(図3にのみ記載)を備えた栽培槽2の鉛直下方側に、この栽培槽2を支持するための、円柱又は円筒からなる一対の支柱3,3が垂設され、この支柱3,3の下端部が、レール9と平行に配設される、角柱又は角筒からなる水平材4の側面にくさび式固定具5により着脱可能に固定されるものである。
本実施の形態に係る栽培用棚1では、くさび式固定具5を用いることで、水平材4上の所望の位置に支柱3を立設できるという効果を有する。
この結果、栽培槽2の幅に応じて自由に対をなす支柱3,3の間隔を調整できるので、汎用性の高い栽培用棚1を提供できる。
ここで、本実施の形態に係る栽培用棚1を構成するくさび式固定具5について図4乃至図7を参照しながら詳細に説明する。
図4は本実施の形態に係るくさび式固定具の分解した状態の斜視図である。なお、図1乃至図3に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図4に示すように、本実施の形態に係るくさび式固定具5は、断面コ字形に成形されて中空部6eを備える本体部6と、この本体部6の開放端部(上側開放端6a,下側開放端6b)に着脱可能に掛止されるくさび7により構成されるものである。
より詳細には、くさび式固定具5の本体部6には、側開放端6a及び下側開放端6bが互いに対向しながら延設され、この上側開放端6aの中央部には支柱3を挿入させるための切欠き8が、また、下側開放端6bの切欠き8と対峙する位置には、切欠き8から挿入された支柱3の下端部を受けるための舌状の受部6cが形成されている。また、受部6cと下側開放端6bとの間には、段差6fが形成されて、くさび式固定具5の使用時に、受部6cが下側開放端6bよりも鉛直下方に配置されるよう構成されている。さらに、本体部6の上側開放端6a、下側開放端6bの端面はともに、中空部6e側に折り曲げられてなるかえり部6dを備えている。
他方、くさび7の長手方向と平行に形成される両端部も折り曲げられてなる掛止部7aを備えており、この掛止部7aの幅Cは(図4を参照)、くさび7の長手方向の一の端部から他の端部に向って次第に狭くなるよう構成されている。
図5は本実施の形態に係るくさび式固定具5の本体部6にくさび7を装着した状態を示す斜視図である。なお、図1乃至図4に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
図5に示すように、本実施の形態に係るくさび式固定具5では、上側開放端6a,下側開放端6bのそれぞれの端部に形成されるかえり部6dと、くさび7の掛止部7aとを掛合させて使用する。この場合、くさび7は図5中の符号Tで示す方向から挿入する。この時、下側開放端6bに形成される受部6cの端面は、くさび7に接触しないよう構成されている。
図6は本実施の形態に係るくさび式固定具5の本体部6に水平材4及び支柱3を配設した状態を示す斜視図であり、図7は図3中におけるS−S線矢視断面図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施の形態に係るくさび式固定具5により水平材4に支柱3を固定するには、図6に示すように、本体部6の中空部6e内に水平材4を水平に収容するとともに、上側開放端6aに形成される切欠き8から支柱3の下端を挿通させ、この支柱3の下端を下側開放端6bに形成される受部6cの上面で支持する。この時、下側開放端6bと受部6cとの間には、段差6fが形成されているので、支柱3の下端は、水平材4の下面よりも段差6f分だけ低い位置に配置されることになる。そして、厳密には、水平材4と支柱3とは十字状に交差することになる。
そして、図6に示すように本体部6に水平材4及び支柱3を配設した後、先の図5に示すように、本体部6のかえり部6dにくさび7を掛合させて、図7に示すように、くさび7の突面により支柱3の側面3aを水平材4の側面4aに押し付けて、水平材4と支柱3とをT字状に固定する。
この場合、本体部6の断面形状を略コ字形にするとともに、その中空部6e内に収容される水平材4の断面形状を矩形状にすることで、水平材4の側面4aと支柱3の側面3aとを密着させることができ、これにより、水平材4と、支柱3とのなす角度を直角(略直角の概念も含む)にできる。
また、重力の作用により水平材4の下面4bと、本体部6の下側開放端6bの内側面とが密着するので、結果として、水平材4が水平に配置されていれさえすれば、自ずと支柱3は、水平面(水平材4の下面4b)に対して垂直に支持固定されることになる。
この時、支柱3の下端が、本体部6の段差6fを有する受部6c上に嵌り込むので、支柱3の下端が水平材4の伸長方向にスライドすることがなく、栽培用棚1の使用中も支柱3が傾く恐れはない。
なお、本実施の形態では、支柱3として円筒体又は円柱体を用いる場合を例に挙げて説明しているが、支柱3として角筒体又は正角柱を使用することも可能である。この場合、水平材4と支柱3の接触部分を面状にできるので、水平材4への密着性がさらに高まる。
さらに、先の図4,6に示すように、本体部6に収容される水平材4の伸長方向における切欠き8の幅Aと、同方向における受部6cの幅B(ただし、この幅Bは、受部6cの両サイドにスリット20が形成される場合にはこのスリット20の幅も含む概念である)と、支柱3の直径D(図6を参照)を同一(略同一の概念も含む。)にしておくことで、水平面に対して支柱3をより高精度で垂直に配設するという効果、並びに、水平材4の軸方向断面における下面4bと支柱3とのなす角度を高精度で直角にするという効果が発揮される。
従って、上述のような原理により、本実施の形態に係る栽培用棚1によれば、くさび式固定具5を取設可能な場所であれば、水平材4上のどこにでも、支柱3を水平材4の下面4bに対して垂直に立設することができる。
また、このような栽培用棚1を構成するのに必要な部品は、所望の幅の栽培槽2と、軸方向断面が円形の(円柱又は円筒からなる)支柱と、軸方向断面が矩形状の(角筒又は角柱からなる)水平材4と、特許文献2に開示されるくさび式固定具の一部を改良してなる本実施の形態に係るくさび式固定具5のみである。従って、支柱3を高精度に垂直に固定でき、しかも、その間隔を自在に変更できる極めて汎用性の高い栽培用棚1を廉価に提供できる。
また、上述の通り本実施の形態に係る栽培用棚1を構成する部品はいずれも極めてシンプルな構造である。従って、本実施の形態に係る栽培用棚1の組立や解体も容易であり、作業性を向上できる。
また、特に図示しないが、支柱3及びくさび式固定具5に位置決め用の印を入れ、さらに、水平材4にも位置決め用の印や目盛を入れておけば、本実施の形態に係る栽培用棚1の組立てに関する作業性を一層向上できる。
次に、先の図2,3及び図8を参照しながら本実施の形態に係る栽培棚移動構造について詳細に説明する。
図8は図3中におけるR−R線矢視断面図である。なお、図1乃至図7に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aは、先に述べたような本実施の形態に係る栽培用棚1を、レール9上を走行させてスライド移動可能にするための装置である。
図2,3,8に示すように、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aは、栽培用棚1を構成する水平材4の下面4bに、対をなすキャスター11を2組取設し、一対のキャスター11,11の間にそれぞれ、栽培槽2の長尺方向における長さと同程度の長さ(複数の部材による継足可)を有する駆動軸10を、栽培槽2の伸張方向と平行に配設し、さらに、この駆動軸10の下でかつ駆動軸10に直交するように少なくとも2本のレール9を配設してなるものである。
なお、駆動軸10は、図3に示すように、その軸方向断面が円形の円筒材又は円柱材である。
また、駆動軸10は継ぎ足しされていない1本ものであることが望ましいが、栽培槽2の長さが長い場合は、複数の短尺材を直列に継ぎ足して1本の駆動軸10としてもよい。この場合、駆動軸10をその軸方向を基軸に回転させた際に、連結される個々の駆動軸10の周側面がスリップすることなく同時に回転するよう構成しておく必要がある。
さらに、駆動軸10は、レール9上において回転する部分が円筒材又は円柱材であればよいので、レール9に直接接触しない部分は、必ずしも円筒材又は円柱材である必要はない。従って、駆動軸10のレール9に直接接触しない部分を、その断面が円形でない部材で構成してもよい。ただし、駆動軸10を回転させた際に、レール9に直接接触しない部分が、設置面15に接触することがないようその太さや形状には注意する必要がある。
さらに、本実施の形態においては、キャスターの数量は、キャスターに設けられるコロの数をカウントして得られる数量と同じとする。従って、例えば、一対のキャスター11,11の代わりに、2つのコロを並設して一体にしたキャスター(図示せず)を使用する場合は、キャスターの数量が1になるのではなく、このキャスターを構成するコロの数量が2であるから、キャスターの数量も2となる。
このような栽培用棚移動構造12Aによれば、図2,3,8に示すように、駆動軸10をその中心軸を基軸に回動させることで、駆動軸10の周側面上に載置される対をなすキャスター11のコロが回転して、駆動軸10の周側面上をキャスター11が走行する。
他方、このキャスター11は水平材4の下面4bに固設されているので、キャスター11の走行に伴って、水平材4を含んでなる栽培用棚1がレール9の伸張方向にスライド移動することになる。
このような栽培用棚移動構造12Aにおいては、水平材4の下面4bにキャスター11を固設する以外に、栽培用棚移動構造12Aを構成する部品に対して特殊な加工を施す必要が全くない。
従って、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aを設置する場合には、先の図1に示すような敷地19に、まず、レール9を配設し、その上に、駆動軸10を介して、キャスター11を備えた栽培用棚1を載置するだけでよい。
また、先にも述べた通り、本実施の形態に係る栽培用棚1も、単純な部品の組み合わせからなるため、この点からも、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aは、シンプルな部品の組み合わせによって栽培槽2のスライド移動を実現できるという効果を有する。
また、栽培用棚移動構造12Aを構成する個々の部品は、支柱3や水平材4、あるいは、駆動軸10やレール9のような単純な棒状体と、くさび式固定具5のような固定具、並びに、栽培槽2のみであるため、不使用時にはコンパクトに収納でき、その搬送も容易である。
従って、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aの設置も、また、その撤去も極めて容易である。
なお、図8では、レール9を、その軸方向断面が円形である円筒により構成した場合を例に挙げているが、レール9は円柱体でもよいし、円柱体又は円筒体の一部を、その中心軸と平行に形成される平面で分割してなる分割体(外側面に曲面を有する断面C字形の部材、又は、断面が半月又は三日月形の部材)により構成してもよい。
このようにレール9を、その外側面に曲面状の突面を有する部材により構成することで、レール9上に駆動軸10を配設した場合に、図3,8に示すように、駆動軸10の周側面を形成する曲面と、レール9の上面を形成する曲面とが接触することになるので、双方の接触部分に傷ができたり破損するのを防止できる。この結果、駆動軸10の耐久性を向上できる。また、レール9としては、ガス管として使用される従来公知の円筒状の鋼管が特に耐久性に優れていて好ましい。
なお、レール9としては従来公知のレール用部材や、断面L字形の部材をその角部を鉛直上方に向けて配設したものも支障なく使用できるが、この場合、上述のような理由により、駆動軸10の耐久性がやや低下する傾向がある。
さらに、上述の本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aでは、栽培槽2を支える対をなす支柱3と水平材4からなる支持構造が複数組ある場合でも、これらの支持構造同士を一体につなぐものは栽培槽2しかない。
この場合、栽培槽2がさほど長くない場合は、このままでも何ら支障はないが、栽培槽2の伸長方向の長さが、例えば、50mもある場合は、栽培用棚1全体の剛性が低く、栽培用棚1を真っ直ぐな状態でレール9上をスムースにスライド移動させることが難しくなる。
このため、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aでは、栽培用棚1の剛性を高めるために、1台の栽培用棚1を構成する全ての水平材4の端部を、この水平材4に対して同一平面方向で垂直に配設される固定材13により連結して固定してもよい。
この場合、水平材4の端部と固定材13との連結は、例えば、溶接により固設しても良いし、水平材4と固定材13とを直接、固定部材である、例えば、ボルト等を用いて固定してもよい。
ただし、前者の場合は、栽培用棚移動構造12Aを容易に解体できなくなるので、恒久的に栽培用棚移動構造12Aを使用する場合にのみ適している。また、後者の場合は、水平材4及び固定材13にボルトを挿通させるための孔等を予め穿設しておく必要があるので、製造の際の手間がややかかる。
従って、上述のような事情に鑑み、水平材4の端部に固定材13を着脱可能に固設するために、図3に示すような、着脱式の固定具16aを用いてもよい。
ここで、本実施の形態に係る固定具16aについて、先の図3を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る固定具16aは、図3に示すように、水平材4の両側面4a,4a(図7を参照)及び下面4bを被覆しながら配設される下部材17aと、この下部材17aに対向して設けられ、水平材4の上面及び固定材13の周側面の一部及び水平材4の端面を被覆しながら配設される上部材17bと、これら下部材17a及び上部材17bを一体に固定する固定部材である、例えば、ボルト18等により構成されるものである。なお、ボルト18に代えて、固定部材として、下部材17a及び上部材17bの接合部を挟持する挟持具を使用することもできる。
また、本実施の形態に係る固定具16aの取り付けは、水平材4の端部の上面に固定材13を載置してから(図2を参照、ただし、図2では固定具16aの記載は省略している)、水平材4と固定材13の重なり部分をその中空部に収容しながら固定具16aを取設し、最後に固定部材である、例えば、ボルト18を取り付けて下部材17a及び上部材17bの接合部を固定する。
なお、図3では固定材13として円筒体を用いる場合を例に挙げて説明しているが、固定材13は円柱体でも、角筒体又は角柱材でもよい。また、固定材13として角筒体又は角柱材を用いる場合は、固定具16aにおける上部材17bの形状を適宜変更する必要がある。
さらに、本実施の形態に係る固定具16aでは、平板材を折り曲げ成形してなる上部材17bを弾性材として利用して、この上部材17bにより水平材4の上面に固定材13を鉛直上方から鉛直下方に押さえつけて固定している。
よって、このような固定具16aを用いることで水平材4と固定材13に何ら加工を施すことなく、これらを着脱可能に強固に固定することができる。さらに、このような固定具16aを用いて固定材13を固定する場合は、上述のように溶接や、ボルト等を用いて固定材13を直接固定する場合に比べて、水平材4と固定材13の接触部分の全域に均等に力を作用させて固定できるので、水平材4及び固定材13の局所にのみ大きな力が作用するのを防止できる。この結果、固定材13の通りをより真っ直ぐにできる。従って、本実施の形態に係る栽培用棚移動構造12Aをより精密なものにでき、しかも、概観上の審美性を向上できる。
なお、図3では、水平材4上に固定材13を載置して固定具16aにより固定する場合を例に挙げているが、水平材4の下に固定材13を配設して、固定具16aの下部材17aと上部材17bの形状を逆転させた他の固定具(図示せず)によりこれらを固定することも可能である。
最後に、本実施の形態に係る栽培棚移動構造の変形例について図9を参照しながら説明する。
図9は本実施の形態に係る栽培用棚移動構造の変形例を示す側面図である。なお、図1乃至図8に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施の形態の変形例に係る栽培用棚移動構造12Bは、図9に示すとおり、上述の栽培用棚移動構造12Aの、水平材4の下面4bに固設されているキャスター11を、固定具16aの下部材17aの底面に固設して、新たな固定具16bとし、この固定具16bを用いて水平材4と固定材13とを着脱可能に固定したものである。
上述のような栽培用棚移動構造12Bによれば、水平材4の下面4bにキャスター11を固設する必要がないので、水平材4の加工に要する手間を省くことができる。また、この場合、栽培用棚移動構造12Bは、何ら加工が施されていない棒状の部品(支柱3,水平材4,レール9,駆動軸10,固定材13)と、2種類の固定具(くさび式固定具5, 固定具16b)と、栽培槽2のみから構成されることになるので、その製造、組立及び解体が一層容易で、各部品の収納も一層コンパクトにでき、しかも、搬送も一層容易な、使い勝手のよい栽培用棚移動構造を提供することができる。
また、変形例に係る栽培用棚移動構造12Bの場合、水平材4の下面4bにキャスター11が固設されないので、水平材4上におけるくさび式固定具5の設置可能範囲を最大限度広くできる。
この結果、栽培用棚移動構造12Bにおいて支持できる栽培槽2の幅の上限がより大きくなるので、栽培用棚移動構造12Bの汎用性を一層向上できる。
なお、本実施の形態においては支柱3により支持される対象が栽培槽2である場合を例に挙げて説明しているが、必ずしも栽培槽2である必要はなく、栽培槽2に代えて、例えば、人工照明設備と水耕栽培用の栽培槽を積層してなる屋内栽培用の植物栽培設備等を備えてもよい。
以上説明したように本考案は、生産性が高く、組立及び解体が容易で、組み立てた際の安定性が良好で、しかも、栽培槽の幅に対する汎用性が高い栽培用棚、及び、それを用いた栽培用棚移動構造に関するものであり農業の分野において利用可能である。
1…栽培用棚 2…栽培槽 2a…容器部 3…支柱 3a…側面 4…水平材 4a…側面 4b…下面 5…くさび式固定具 6…本体部 6a…上側開放端 6b…下側開放端 6c…受部 6d…かえり部 6e…中空部 6f…段差 7…くさび 7a…掛止部 8…切欠き 9…レール 10…駆動軸 11…キャスター 12A,12B…栽培用棚移動構造 13…固定材 14…通路 15…設置面 16a,16b…固定具 17a…下部材 17b…上部材 18…ボルト 19…敷地 20…スリット

Claims (7)

  1. 樋状の栽培槽と、この栽培槽を支持する,対をなし,少なくとも2組からなる,円柱又は円筒からなる支柱と、一対の前記支柱の間隔を変更可能に支持固定する角柱又は角筒からなる水平材と、前記支柱と前記水平材とをT字状に固定するくさび式固定具とを有し、
    前記くさび式固定具は、断面コ字形で,その中空部内に前記水平材を収容するとともに,その上側開放端及び下側開放端において,前記水平材と直交するように前記支柱を保定する本体部と、前記本体部の前記上側開放端及び前記下側開放端に掛止されて,前記支柱を前記水平材の側面に押し付けながら固定するくさびとを備え、
    前記本体部は、前記上側開放端の中央に形成され,前記支柱を挿通させる切欠きと、前記切欠き形成位置に対向する位置の前記下側開放端に,この下側開放端の一部を構成しながら形成され,前記切欠きから挿通される前記支柱の下端を受ける舌状の受部と、前記上方開放端及び前記下方開放端において,前記本体部の一部が前記本体部の前記中空部側に折り曲げられてなり,前記くさびと掛止構造を形成するかえり部とを具備し、
    前記受部を形成する面と、前記下方開放端を形成する面とは段差を有することを特徴とする栽培用棚。
  2. 前記切欠き及び前記受部の,前記上方開放端又は前記下方開放端の伸長方向における幅、並びに、前記支柱の直径は、同一であることを特徴とする請求項1記載の栽培用棚。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の栽培用棚と、前記水平材の鉛直下側で, 前記水平材と平行に配設されるレールと、このレールと前記水平材との間に,前記レール及び前記水平材に対して直交する向きに介設される少なくとも2本の,円柱又は円筒からなる駆動軸とを有し、
    前記水平材の下面は,対をなすキャスターを少なくとも2組備え、
    対をなす前記キャスターの間に前記駆動軸が配設され、
    前記駆動軸をその中心軸を基軸に回転させて前記レール上を走行させることにより、前記栽培用棚を前記水平材の伸長方向にスライド移動させることを特徴とする栽培用棚移動構造。
  4. 前記レールは、円柱体又は円筒体、又は、これらの軸方向分割体であることを特徴とする請求項3に記載の栽培用棚移動構造。
  5. 1台の前記栽培用棚に設けられる全ての前記水平材の端部は、この水平材と直交する向きに配設される固定材に固定されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の栽培用棚移動構造。
  6. 前記固定材と前記水平材との固定は固定具により行なわれ、
    前記固定材は,前記水平材上に載置され、
    前記固定具は,前記水平材の両側面及び下面を被覆しながら配設される下部材と、この下部材に対向して設けられ,前記水平材の上面及び前記固定材の周側面の一部及び前記水平材の端面を被覆しながら配設される上部材と、前記上部材及び下部材を一体に固定する固定部材とを備え、
    前記上部材の弾性力により前記固定材を前記水平材に押し付けてこれらを一体に固定することを特徴とする請求項5に記載の栽培用棚移動構造。
  7. 前記水平材の下面に前記キャスターを固設する代わりに、前記固定具の前記下部材の下面に前記キャスターを固設することを特徴とする請求項6記載の栽培用棚移動構造。
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KR200474841Y1 (ko) * 2013-04-19 2014-10-16 허순옥 수확이 용이한 이동식 베드 장치

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