JP3176964U - 栽培用ハウス - Google Patents

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Abstract

【課題】温室内が高温・多湿で低通気性になることを回避して、農作物が葉枯病などにかかることを防止できる栽培用ハウスが望まれている。
【解決手段】栽培用ハウス1は、温室用フレーム2の周側面および上面が温室用シート材8,7で被われていて、温室用フレーム上面の温室用シート材7が屋根部Yを形成しているものであって、屋根部Yの下方に、密閉状の屋根裏室12,12が温室用シート材7,9,10などで形成され、温室内11と上方の温室外28とを連通する昇気用通路17が屋根裏室12を上下に貫通して設けられている。また、昇気用通路17における温室内11側の開口部13の開口面積は、温室外28側の開口部14の開口面積よりも大きく設定されている。
【選択図】図2

Description

本考案は、強風、雨、霜、気温などの苛酷な自然環境から農作物を守り疾病の感染を防ぐ栽培用ハウスに関するものである。
従来、この種の栽培用ハウスとしては、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。かかる栽培用ハウスを図6に示す。図示の栽培用ハウス51は、温室用フレームの周側面および上面が、例えば透明な合成樹脂シート製の温室用シート材で被われている。温室用フレーム2は、柱材3と、左右の柱材3,3間に架設された梁材4と、前後の柱材3,3間に架設された桁材と、左右の桁材間に架設されたアーチ状の屋根フレーム材52などから構成されている。そして、温室用フレーム52の上面は温室用シート材7で被われ、温室用フレームの周側面は温室用シート材8などで被われている。屋根頂部には窓開口55,55が形成され、窓開口55,55を開閉する蓋体54,54が、屋根フレーム材55に設けられたヒンジ部53に上下揺動自在に枢支されている。蓋体54,54は、接続された支持棒56,56の操作により開閉される。そして、夏場などは、温室用シート材8の下部が巻き上げられて巻上げ部分8Aとされることにより側面開口18が形成される。温室内11aではトマトなどの農作物Nが栽培される。この栽培用ハウス51では、蓋体54が上げられて窓開口55が開放され、温室用シート材8を巻き上げて側面開口18を開放されることにより、温室内11aに外気を導入して温度および湿度の上昇を防ぐようになっている。
特開2012−23981号公報
ところで、従来の栽培用ハウス51では、窓開口55および側面開口18が開かれて外気を温室内11aに導入するようになっているが、温室用シート材7を透過した日光はそのまま農作物Nや地面に当たって農作物Nおよび地面自体の温度を上昇させる。また、窓開口55と側面開口18が開いているが、温室内11a全体は単一空間であるため、温度分布がさほど偏っていない。そのために、温室内11aで空気の温度差を駆動力とする上昇気流を十分に発生させることができず、温室内11aの空気が滞留して昇温を招くとともに農作物Nおよび地面からの湿気を発生させやすくするという問題があった。このように、温室内11aが高温・多湿で低通気性になると、農作物が葉枯病などに罹るおそれが高くなる。一方で、窓開口55は開いたままにされていることが多く、台風や竜巻などの強風に遭遇すると、蓋体54が吹き飛ばされたり、ひいては温室用シート材7,8などが引き剥がされたりするといった害を被るおそれもある。
本考案は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、温室内が高温・多湿で低通気性になることを回避して、農作物が葉枯病などにかかることを防止できる栽培用ハウスの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案に係る栽培用ハウスは、温室用フレームの周側面および上面が温室用シート材で被われていて、温室用フレーム上面の温室用シート材が屋根部を形成している栽培用ハウスにおいて、前記屋根部の下方に、密閉状の屋根裏室が温室用シート材で形成され、温室内と上方の温室外とを連通する昇気用通路が前記屋根裏室を上下に貫通して設けられた構成にしてある。
また、前記構成において、昇気用通路における温室内側の開口部の開口面積が、温室外側の開口部の開口面積よりも大きく設定されているものである。
そして、前記した各構成において、屋根裏室の下面に、日光の一部を遮光する遮光性素材が重ねられているものである。
更に、前記した各構成において、昇気用通路における温室内側の開口部に、当該開口部を開閉可能に閉止する蓋体が設けられているものである。
また、前記請求項4の構成において、蓋体が不織布で構成されているものである。
本考案に係る栽培用ハウスによれば、屋根部の下方に密閉状の屋根裏室が形成され、温室内と上方の温室外とを連通する昇気用通路が屋根裏室を上下に貫通して設けられているので、屋根部を透過して屋根裏室に入った日光の熱は、屋根裏室に蓄えられて屋根裏室内を昇温させる。そして、屋根裏室内に蓄えられた熱は、昇気用通路内の空気を加熱する。この場合、栽培用ハウスの側面などが開かれていると、外気が側面開口から温室内に入り込むとともに、昇気用通路内の空気は煙突効果により上昇して温室外へ放出される。これにより、温室内の温度が過度に高くなることがない。また、温室内の空気が入れ換わることにより、温室内の湿度が、閉めきった場合のように過度に高くならない。これらの結果、温室内が高温・多湿で低通気性となる環境条件を回避でき、農作物が葉枯病などに罹ることを未然に防ぐことが可能となる。
また、昇気用通路における温室内側の開口部の開口面積が、温室外側の開口部の開口面積よりも大きく設定されているものでは、昇気用通路内での空気の十分な滞留時間が確保されるので、屋根裏室から多量の熱を受け取って上温し易くなり、よりいっそうの煙突効果を得ることができる。
そして、屋根裏室の下面に、日光の一部を遮光する遮光性素材が重ねられているものでは、屋根部を透過して屋根裏室に入射した光と熱の一部が遮光性素材に吸収され、残りの光と熱が遮光性素材を透過して温室内に入るので、屋根裏室内が昇温されるに対して、温室内には農作物の光合成に必要な量の光と熱が供給されるだけである。従って、特に夏場の日中における温室内の過熱を防ぐことができる。
更に、昇気用通路における温室内側の開口部に、当該開口部を開閉可能に閉止する蓋体が設けられているものでは、温室内側の開口部が蓋体で閉止されると、昇気用通路内での空気の流通をなくせるので、光量の少ない冬場に好適に用いることができる。温室内側の開口部が蓋体で閉止されているときに屋根裏室内が日光により蓄熱されても、屋根裏室内の熱は昇気用通路を経て温室外へ排出されるので、屋根裏室内が過剰に昇温することはなく、温室内の温度もさほど高くならない。因みに、昇気用通路における温室外側の開口部に蓋体が設けられて閉じており、温室内側の開口部が温室内と連通するように構成したものでは、屋根裏室から昇気用通路に入った熱は上方への逃げ場がないために温室内に入らざるを得ず、温室内の温度上昇を招くおそれがある。
また、蓋体が不織布で構成されているものでは、温室内で生じた湿気が蓋体を徐々に透過して昇気用通路内に流入し昇気用通路内の上昇気流に乗って温室外へ排出されるので、温室内が高湿度になって温室用シート材の内面や農作物の表面に結露を生じさせて、農作物に害を与えるという不具合を防止できる。
本考案の一実施形態に係る栽培用ハウスが複数横並びに設置された多連棟ハウスを示す外観図である。 前記栽培用ハウスの夏場使用時の正断面図である。 図2におけるA−A線矢視断面図である。 前記栽培用ハウスの冬場使用時の正断面図である。 前記栽培用ハウスの別の例を示す図であり、(a)は蓋体の別例を示す部分正断面図、(b)は昇気用通路の別例を示す部分平断面図である。 本考案の背景となる従来の栽培用ハウスにおける夏場使用時の正断面図である。
本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる実施形態は本考案を具体化した一例に過ぎず、本考案の技術的範囲を限定するものでない。図1は本考案の一実施形態に係る栽培用ハウスが複数横並びに設置された多連棟ハウスを示す外観図、図2は前記栽培用ハウスの夏場使用時の正断面図、図3は図2におけるA−A線矢視断面図である。但し、図6に示した従来の栽培用ハウス51と同一の構成要素には、同一の符号を付すとともにその詳細な説明を省略することがある。
図に示した多連棟ハウスは、この実施形態に係る栽培用ハウス1が横並びに複数棟設置されたものである。ここでは理解を容易にするため、単一の栽培用ハウス1について説明する。
この栽培用ハウス1では、温室用フレーム2の周側面および上面が、例えば透明な合成樹脂シート製の温室用シート材で被われている。温室用フレーム2は、正面位置、左右外側面位置、背面位置にそれぞれ適宜間隔で地面に立設された複数の柱材3,3,3,・・・と、左右の柱材3,3間に架設された前後複数の梁材4,4,4,・・・と、前後の柱材3,3間に架設された複数の桁材5,5,5,・・・と、左右の桁材5,5間に架設されたアーチ状の複数の屋根フレーム材6,6,6,・・・と、前後の柱材3,3間または屋根フレーム材6,6間をつなぐ桁フレーム材22,22,22,・・・と、桁材5と地面をつなぐ柱フレーム材21,21,21,・・・と、から構成されている。
柱材3、梁材4、および桁材5は例えば角鋼管で構成され、屋根フレーム材6、桁フレーム材22、および柱フレーム材21は例えば丸パイプで構成されている。この温室用フレーム2は、間口が5〜10m程度であり前後奥行きが50m程度であるが、本考案はこれらの寸法に限定されない。そして、温室用フレーム2の上面を被う温室用シート材7が屋根部Yを形成している。温室用フレーム2の正面(周側面)および背面(周側面)を被う温室用シート材20および温室用シート材27と、左右の側面(周側面)を被う温室用シート材8とが、側壁部Sを形成している。温室用シート材7,8,9,10,20,27は、それぞれ、例えば厚さ0.5mm程度の透明なポリプロピレンシートで構成されている。但し、本考案の温室用シート材は、前記した厚さ、材質、透明度合に限定されるものでない。
そして、この栽培用ハウス1は、屋根部Yである温室用シート材7の下方に、温室用シート材7を構成の一部として含む密閉状の屋根裏室12が形成されている。すなわち、温室用シート材7と、この温室用シート材7の途中に一端部が接着された温室用シート材10と、この温室用シート材10の他端部から延在して温室用シート材7の先端部に接着された温室用シート材9とから、前後両端に筒開口を有するシート筒体が形成される。そして、シート筒体の正面側と背面側の筒開口が、温室用シート材27,27で封着されることにより、密封状の屋根裏室12が形成される。屋根裏室12は温室用フレーム2の上部左右にそれぞれ配置される。屋根裏室12の下面部材である温室用シート材10は、前後複数の梁材4,4,4,・・・上に載せられて支持される。
そして、温室内11と上方の温室外28とを連通する昇気用通路17が、屋根裏室12,12を上下に貫通して設けられている。この実施形態では、屋根裏室全体が昇気用通路17の介在により左右の屋根裏室12,12に分けられている。昇気用通路17は温室用フレーム2の正面から背面にわたって一連の長スリット状に形成されている。図1,2,4,5においては、判り易くするために、他の構成部分と比べて昇気用通路17の部分を大きく描いているが、昇気用通路17の高さ寸法は例えば1.5〜3m程度であり、温室内11側の開口部13の左右の幅Lは例えば15cm程度であり、温室外28側の開口部14の左右の幅Hは例えば5cm程度である。すなわち、温室内11側の開口部13の幅Lは、温室外28側の開口部14の幅Hよりも大きく設定されている。昇気用通路17における温室内11側の開口部13には、多数の開口部16,16,16,・・・を有する平面視格子状の枠体15が装着される。枠体15は温室用フレーム2の正面から背面にわたる長さに形成されていて、前後複数の梁材4,4,4,・・・上に載せられて支持される。
そして、温室用シート材7は、屋根フレーム材6と桁フレーム材22に紐や接着テープなどで固定される。温室用シート材8は、柱材3、桁材5、柱フレーム材21、および桁フレーム材22に紐や接着テープでなど固定される。温室用シート材20は、柱材3、梁材4、柱フレーム材21、および桁フレーム材22に紐や接着テープなどで固定される。温室用シート材27は、梁材4、柱フレーム材21、および屋根フレーム材6に紐や接着テープなどで固定される。
尚、図1に示した多連棟ハウスにおいては、重なる側面部分の温室用シート材8は取り外されており、それぞれの温室内11,11間は連通している。また、温室用シート材7と温室用シート材8との境目部分には、前後方向に延びる雨樋23が取り付けられている。
上記のように構成された栽培用ハウス1を「夏場」で使用するにあたっては、図2に示すように、屋根裏室12の下面を構成する温室用シート材10上のほぼ全面にわたり、日光の一部を遮光する遮光性素材19が重ねて載せられる。この遮光性素材19は半透明の外観を呈しており、例えばポリエステル繊維やポリアミド繊維を主成分とするスパンボンド不織布(ユニチカ社製、製品名;ラブシート)で構成されている。遮光性素材19は透光率が20〜70%で遮熱率が70%以上のものが好ましく、そのようなものであれば前記した素材およびメーカー名のものに限定されない。すなわち、遮光性素材19は、透光性および遮熱性を左右する繊維密度が適宜選定された不織布を使用することにより、農作物Sの光合成に最低限必要で、かつ、農作物Nを過熱により弱らせない程度の適切な量の光と熱を温室内11へ届けることができる。一方で、温室用シート材8の下端部が巻き上げられて巻上げ部分8Aとされ、これにより栽培用ハウス1の左右側面が側面開口18,18として開放され、涼しい外気を温室内11に導入できるようになっている。
上記のように構成された栽培用ハウス1の作用を次に説明する。この栽培用ハウス1の温室内11には、例えばトマトなどの農作物Nが栽培される。トマトは、不完全菌に属するカビにより引き起こされる葉カビ病にかかりやすいことで知られている。この葉カビ病は、高温・多湿で低通気性の環境下で引き起こされる葉枯病のひとつである。そこで、栽培用ハウス1に照射した日光は、大部分が温室用シート材7,27を透過して屋根裏室12内に入り、一部は側面の温室用シート材8,20を透過して温室内11に入る。屋根裏室12内に入った日光は、その熱エネルギーと光の一部が遮光性素材19に吸収され、温室内11には農作物Nの育成に必要な量の光と熱が届く。
これらにより、屋根裏室12内は蓄熱されて高い温度(例えば、60℃程度まで)になる。そして、屋根裏室12内に蓄えられた熱は、温室用シート材9を介して昇気用通路17内の空気を加熱し比重を小さくさせる。このとき、左右の側面開口18,18と昇気用通路17の開口部13,14は開いているので、外気が側面開口18,18から温室内11に入り込むとともに、昇気用通路17内の空気は煙突効果により上昇して開口部14から温室外28へ放出される。この場合、温室内11側の開口部13の開口面積(幅L×奥行き)が温室外28側の開口部14の開口面積(幅H×奥行き)よりも大きいので、昇気用通路17内で空気が滞留しやすく、十分な滞留時間が確保されて左右の屋根裏室12,12の温室用シート材9,9から多量の熱を受け取って昇温し易くなる。尚、少々の雨のときは温室用シート材を用いて昇気用通路17を閉じることはしないが、多量の降雨が予想されるときは、予め枠体15の上面や開口部14の上方に温室用シート材を被せて昇気用通路17を封じておくとよい。
従って、この栽培用ハウス1によれば、温室内11の温度を過度に高くすることがなく、トマトの栽培適温範囲内(例えば40℃程度)に留めることができる。また、温室内11の空気の入れ換えにより、閉めきった場合のように湿度が過度に高くならないから、高温・多湿で低通気性となる環境条件を回避できる。その結果、この栽培用ハウス1のおかげで農作物Nが葉枯病などに罹ることを防止できたのである。因みに、従来形式の栽培用ハウス51(図6参照)では、農作物Nが葉枯病に罹ってしまい温室内11aの害虫も多かった。
尚、夏場に遮光性素材19を使用しない場合は温室内11への日光照射量が多くなるが、屋根裏室12,12の存在による昇気用通路17からの空気の上昇排出作用により、温室内11は、18,18から流入した涼しい外気によって冷却されるとともに、湿気も昇気用通路17から温室外28に放出される。従って、例えば昇気用通路17を用いず栽培用ハウス1全体を閉めきった場合のように、温室内11が60℃程度に昇温したり高湿度になったりするという不具合を生じない。このような使用態様は、トマトなどよりいくぶん高い温度で栽培可能な農作物の育成に好適である。また、昇気用通路17の煙突効果により、温室内11では常に昇気用通路17の開口部13に向かう気流が生じているとともに、昇気用通路17内では比較的速い上昇流が生じるため、側面開口18から温室内11に害虫が入った場合でも、害虫は最終的に昇気用通路17を経て温室外28に出て行くことになる。そして、栽培用ハウス1の屋根部Yには、従来技術における蓋体54(図6参照)のような突出部品がないので、台風や竜巻などの強風に遭遇しても構成部品が吹き飛ばされるといったことがない。
一方で、栽培用ハウス1を「冬場」で使用して冬用トマトを栽培する場合は、図4に示すように、枠体15の上面に、開口部13を開閉可能に閉止する前後長尺の蓋体24が載置される。この蓋体24は、既述した遮光性素材19よりも通気性が小さな不織布で構成されていて、枠体15の上面に取り外し可能に載置される。また、温室用シート材8,8の巻上げ部分8A,8Aがほどかれて側面開口18,18が閉止される。これにより、栽培用ハウス1全体が閉めきられる。また、夜間や寒い昼間には重油ボイラーなどを使用して温室内11が10℃程度にされる。冬日が照射する日中は、栽培用ハウス1全体が閉止されたまま重油ボイラーは停止される。但し、不織布で構成された蓋体24は若干の通気性を有しているし、各温室用シート材7,8,20,27には隙間もあるので、温室内11内の空気は少しずつ昇気用通路17から温室外28へ流出している。
このように、冬場使用において栽培用ハウス1は閉め切られるので、日照時には温室内11の温度が8〜15℃と、冬用トマトの育成に適した温度に保持することができる。一方、蓋体24には若干の通気性を有する不織布が使用されているので、適温にされている温室内11で地面や農作物Nから生じた水分による湿度の上昇があっても、その湿気は蓋体24を徐々に透過して昇気用通路17内に流入する。更に、夏場ほどではないが昇気用通路17内で加熱された上昇気流に乗って温室外28へ排出される。従って、温室内11が高湿度になって温室用シート材の内面や農作物Nの表面に結露を生じさせ、農作物Nに害を与えるということがない。尚、春先に日差しが強くなって屋根裏室12の温度が上がってきても、そのときは屋根裏室12の熱が昇気用通路17内に移動し空気とともに排出されるので、温室内11自体の温度が大きく上がることはない。そして、夏場に変わる前に、蓋体24が枠体15上から取り除かれ、枠体15の開口部16,16,16,・・・および昇気用通路17の開口部13が開放される。
尚、上記の実施形態では、梁材4,4,4,4・・・上に載せられる枠体15を昇気用通路17の開口部13に装着し、この枠体15の上面に不織布製の蓋体24を載置した例を示したが、本考案はそれに限定されない。例えば図5(a)に示すように、各梁材4にヒンジ部25を取り付け、前後の梁材4,4間で開口部13を閉止可能な位置に、板状の蓋体24aをそれぞれ配置するともに、各蓋体24aを前後隣合う2つのヒンジ部25,25によって上下揺動自在に枢支させて開口部13を開閉するようにしたものも、本考案に含まれる。このような蓋体24aによっても、夏場、冬場、雨天時、強風時といった気候条件に応じて開口部13を開閉できるので、温室内11を好適な温度および湿度に保持できる。
また、上記では、前後に長尺の昇気用通路17を例示したが、本考案はそれに限定されるものでない。例えば図5(b)に示すように、左右が一体につながった屋根裏室12を形成しておき、その屋根裏室12に、温室内11と上方の温室外28とを連通する複数の昇気用通路17a,17a,17a,・・・を前後方向に適宜間隔で設けたものも、本考案に含まれる。各昇気用通路17aは、屋根裏室12を上下貫通するように筒状に成された温室用シート材9aにより形成され、温室用シート材9aは屋根裏室12における上側の温室用シート材7と下側の温室用シート材10とに接着されている。屋根裏室12の温室用シート材10上に置かれる遮光性素材19aには、昇気用通路17a,17a,17a,・・・を通すための挿通用穴26,26,26,・・・が形成されている。このような昇気用通路17a,17a,17a,・・・によっても、屋根裏室12に蓄えられた熱により、昇気用通路17a内に上昇気流を発生させることができ、温室内11を好適な温度および湿度に保持できるのである。
そして、上記では、屋根部Yである温室用シート材7を構成の一部として含む屋根裏室12の例を挙げたが、温室用シート材7の下方位置に、温室用シート材を材料にして温室用シート材7とは別個独立の密封袋状に形成された屋根裏室を配置したものでも構わない。
また、上記では、農作物としてトマトや冬用トマトを栽培する例を挙げたが、本考案の栽培用ハウスは、涼温での栽培に適した農作物として、例えば白菜、春菊、キャベツ、レタス、パセリ、ほうれん草などの野菜類や、カーネーション、桔梗、パンジーなどの花卉類を好適に育成することもできる。
1 栽培用ハウス
2 温室用フレーム
3 柱材
4 梁材
5 桁材
6,7,8,9,9a,10,20,27 温室用シート材
11 温室内
12 屋根裏室
13,14 開口部
17,17a 昇気用通路
19,19a 遮光性素材
24,24a 蓋体
28 温室外
H,L 幅
N 農作物
Y 屋根部

Claims (5)

  1. 温室用フレームの周側面および上面が温室用シート材で被われていて、温室用フレーム上面の温室用シート材が屋根部を形成している栽培用ハウスにおいて、前記屋根部の下方に、密閉状の屋根裏室が温室用シート材で形成され、温室内と上方の温室外とを連通する昇気用通路が前記屋根裏室を上下に貫通して設けられていることを特徴とする栽培用ハウス。
  2. 昇気用通路における温室内側の開口部の開口面積が、温室外側の開口部の開口面積よりも大きく設定されている請求項1に記載の栽培用ハウス。
  3. 屋根裏室の下面に、日光の一部を遮光する遮光性素材が重ねられている請求項1または請求項2に記載の栽培用ハウス。
  4. 昇気用通路における温室内側の開口部に、当該開口部を開閉可能に閉止する蓋体が設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の栽培用ハウス。
  5. 蓋体が不織布で構成されている請求項4に記載の栽培用ハウス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210017974A (ko) * 2019-08-07 2021-02-17 대한민국(농촌진흥청장) 작물 재배용 이중구조 하우스

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