JP3176203U - 包装用緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスプレイ等の主製品とスタンド等の付属物を分離状態にして梱包するための包装用緩衝材として、梱包サイズを縮小でき、輸送効率を向上できるようにする。
【解決手段】主製品と付属物とに分離した状態で梱包する包装用緩衝材であり、外装箱内の上下部に対向配置される上部緩衝部材10及び下部緩衝部材20と、付属物用緩衝部材30を有し、下部緩衝部材20は背面側に突出部b1を有する主製品B1の下端部を保持できる凹部21を有し、付属物用緩衝部材30を主製品B1の背部側で下部緩衝部材20の上に載設し、付属物B2を突出部b1より上方で主製品B1と間隔を存して保持するように設ける。
【選択図】図4

Description

本考案は、主として付属物を備える被包装物としての製品を、主製品と付属物とに分離した状態で梱包するのに使用する包装用緩衝材に関するものである。
例えば、スタンドを備える液晶ディスプレイ等の被包装物としての製品を一つの外装箱内に収納して梱包する場合、外装箱内の上下部に対向配置される発泡樹脂成形品である上部緩衝部材と下部緩衝部材とからなる包装用緩衝材を用い、主製品としてのディスプレイと、付属物であるスタンドとを分離状態にして、主製品(ディスプレイ)の上部と下部をそれぞれ上部緩衝部材と下部緩衝部材とにより保持するとともに、この主製品の背部側に所定の間隔をおいて付属物(スタンド)を並べて、該付属物の上下部を上部緩衝部材と下部緩衝部材により保持するようにして梱包している(例えば。特許文献1)。
ところで、前記被包装物としての製品であるディスプレイには、下端部背面側にスピーカー部分その他の突出部を有するものがある。かかる製品の場合、図5に示すように、外装箱C内において、下端部背面側に突出部b1を有する主製品(ディスプレイ)B1の下端部を、下部緩衝部材120に有する上方向きの凹部121に嵌合して保持し、主製品B1の上端部を上部緩衝部材110に有する下方向きの嵌合凹部111に嵌合して保持する。また、付属物(スタンド)B2については、前記下部緩衝部材120の後部側に形成された保持用凹部124と、上部緩衝部材110の後部側に形成された保持用凹部114とに上下両端部をそれぞれ嵌合して保持する。
このとき、下部緩衝部材120の凹部121は、主製品B1の背面側に突出部b1を有する下端部を嵌合できる開口幅で上方向きに開口するとともに、該凹部121と保持用凹部124との間に所要の肉厚125を保有しており、付属物B2は主製品B1の下端部における突出部b1の後方に間隔をおいて保持されるようになっている。そのため、包装用緩衝材としての前後方向寸法L2を小さくすることに限界があり、ひいては外装箱Cを含めた梱包サイズを縮小できず、輸送効率の向上が抑えられる結果になっていた。
特開2010−149869号公報
本考案は、上記の問題を解消するためになしたもので、ディスプレイ等の主製品とスタンド等の付属物を分離状態にして梱包するための包装用緩衝材として、梱包サイズを縮小でき、輸送効率を向上できるように工夫したものである。
上記の課題を解決する本考案の包装用緩衝材は、被包装物としての製品を、主製品と付属物とに分離した状態で梱包するための包装用緩衝材であって、外装箱内の上下部に対向配置されて主製品の上部及び下部をそれぞれ保持する上部緩衝部材及び下部緩衝部材を有するとともに、前記上部緩衝部材及び下部緩衝部材とは別に配置される付属物用緩衝部材を有してなり、前記下部緩衝部材は、下端部背面側に突出部を有する主製品の前記下端部を嵌合保持できる凹部を有し、前記付属物用緩衝部材は、主製品の背部側において前記下部緩衝部材の上に載設され、付属物の下部を前記突出部より上方で主製品と所定の間隔を存して保持できるように設けられてなることを特徴とする。
この包装用緩衝材によれば、スタンド等の付属物は、ディスプレイ等の主製品の下端部背面側の突出部よりも上方で前記主製品と間隔をおいて収納し保持しておくことができるので、付属物を前記突出部と一定の間隔をおいて収納して保持する場合よりも、包装用緩衝材の前後方向寸法を小さくすることができる。
前記の包装用緩衝材において、前記主製品の背面に接してかつ前記主製品の突出部の上部を被うように前記突出部の高さ範囲の位置で下部緩衝部材の上に載設されるものとする。これにより、付属物用緩衝部材が主製品に接することで載設状態が安定し、かつ主製品と付属物とを離隔状態に保持できる。
前記の包装用緩衝材において、前記付属物用緩衝部材は、その下面と下部緩衝部材の上面とに有する凹部と凸部による嵌合状態で下部緩衝部材の上面における所定位置に載設されるものとする。これにより、下部緩衝部材とは別体の付属物用緩衝部材が妄りに動かないように所定位置にセットしておくことができる。
前記の包装用緩衝材において、前記付属物用緩衝部材は、前記突出部より上方の主製品の背面と間隔をおいて付属物の下部を嵌合保持できる保持用凹部が形成されてなるのが好ましい。さらに、前記上部緩衝部材は、主製品の上端部を嵌合保持できる凹部が形成されるとともに、該凹部より背面側に前記付属物の上部を嵌合保持できる保持用凹部が形成されてなるものとするのが好ましい。これにより、付属物を所定位置に安定性よく保持して収納できる。
前記の包装用緩衝材において、前記上部緩衝部材及び下部緩衝部材が、それぞれ主製品の上下部を左右両側の隅角部で保持できるように分離形成された各一対の緩衝体からなり、下部緩衝部材の少なくとも一方の緩衝体の上に前記付属物用緩衝部材が載設されるものとすることができる。
前記の包装用緩衝材において、被包装物としての製品が、スタンドを備えかつ下端部背面側に突出部を有するディスプレイであり、ディスプレイを主製品、ディスプレイから取り外したスタンドを付属物として分離状態で梱包するものである。
本考案は、ディスプレイ等の主製品とスタンド等の付属物を分離状態にして梱包するための包装用緩衝材として、特に、前記のように、主製品の背部側で下部緩衝部材の上に配置される付属物用緩衝部材を別に設けたことにより、梱包サイズを縮小でき、輸送効率を向上できる。
本考案の包装用緩衝材の上部緩衝部材と下部緩衝部材と付属物用緩衝部材の分離した背面側からの斜視図である。 同上の上部緩衝部材と下部緩衝部材の各一方の緩衝体と付属物用緩衝部材の側面図である。 同上の包装用緩衝材による主製品と付属物を収納保持した状態の一部の斜視図である。 同上の主製品と付属物との収納状態の断面図である。 従来の包装用緩衝材による主製品と付属物との収納状態の断面図である。
次に本考案の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1〜図4は本考案の包装用緩衝材の実施例を示している。この実施例の包装用緩衝材Aは、発泡樹脂製で、被包装物としての製品を主製品B1と付属物B2、例えば薄型のパソコンやテレビを液晶ディスプレイ(主製品B1)とスタンド(付属物B2)とに分離した状態で梱包するように、ダンボール箱等の外装箱(図4以外は図示省略)内の上下部に対向配置されて主製品の上部及び下部をそれぞれ保持する上部緩衝部材10及び下部緩衝部材20と、前記上部緩衝部材10及び下部緩衝部材20とは別に配置される付属物用緩衝部材30とよりなる。
図示する実施例の場合、前記上部緩衝部材10及び下部緩衝部材20は、それぞれ主製品B1の上下部左右の各隅角部をそれぞれ保持できるように分離形成された2つの緩衝体からなり、図面はそのうちの一方の緩衝体10a及び20aのみを図示している。図示を省略しているが、前記上部緩衝部材10及び下部緩衝部材20を、主製品B1の上部及び下部の全長をそれぞれ保持できる一体の緩衝体として形成しておくこともできる。
前記上部緩衝部材10は、前記主製品B1の上端部を嵌合保持できるように下方向きに開口した凹部11が設けられている。前記のように左右2つの緩衝体10aよりなる場合は、各緩衝体10aに、下方向き及び相対向方向に開口した凹部11が設けられる。
また、前記下部緩衝部材20は、下端部背面側にスピーカーその他の突出部b1を含む主製品B1の下端部を嵌合保持できるように上方向きに開口した凹部21が設けられている。この下部緩衝部材20についても、2つの緩衝体20aよりなる場合は、両緩衝体20aに上方向き及び相対向方向に開口した凹部21が設けられる。そのうち、少なくとも一方の緩衝体20aには、前記突出部b1を含む主製品B1の下端部を嵌合保持できる凹部21が形成される。いずれにしても、前記の凹部21の後部壁22はその上面が前記突出部b1の高さ範囲に位置する高さに形成される。前記後部壁22の厚みは、前記突出部b1に対して緩衝効果を損なわない範囲で小さく設定しておくことができる。
そして、前記付属物用緩衝部材30は、主製品B1の背部側において前記下部緩衝部材20の後部壁22の上、例えば図のように一方の緩衝体20aの後部壁22の上に載設されるものであり、付属物B2の下部を、前記突出部b1より上方で主製品B1と所定の間隔を存して保持できるように設けられている。
具体的には、前記付属物用緩衝部材30は、前記主製品B1の背面に接してかつ前記主製品B1の突出部b1の上部を被うように下面側の一部が凹設され、該凹設部32より後部側の下面が前記突出部b1の高さ範囲の位置で前記一方の緩衝体20aの後部壁22の上に載設されるように形成されている。図の場合、前記付属物用緩衝部材30の下面と前記緩衝体20aの上面とに互いに嵌合する凹部33と凸部23が設けられており、該凹部33と凸部23とによる嵌合状態で所定位置に載設されるようになっている。また、前記付属物用緩衝部材30の背面側上部には、前記突出部より上方の主製品B1の背面と間隔をおいて付属物B2の下部を嵌合保持できる保持用凹部34が形成されている。該保持用凹部の下端部には収納される付属物B2の背部側への抜脱を阻止する係合縁34aが設けられている。これにより、主製品B1の突出部b1より上方において、前記付属物B2を主製品B1の背面との間に緩衝性に影響を与えないように設定される所定の間隔を保有して保持できるようになっている。
なお、前記上部緩衝部材10の一対の緩衝体10a,10bのうち、前記付属物用緩衝部材30の上方に対応位置する一方の緩衝体10aの背面側には、収納される付属物B2の上部を嵌合保持する保持用凹部14が設けられる。この保持用凹部14の上端部には付属物B2の背部側への抜脱を阻止する係合縁14aが設けられる。
前記の上部緩衝部10及び下部緩衝部材20が、それぞれ一体に形成されている場合も、下部緩衝部材20の後部壁22の上に付属物用緩衝部材30を載設して、前記と同様に構成して実施することができる。
前記の包装用緩衝材Aの各緩衝部材は、任意の発泡樹脂成形体で形成することができるが、熱可塑性樹脂の発泡成形体であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ乳酸系樹脂)、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。樹脂は一種類だけで構成してもよく、二種類以上で構成してもよい。また、前記発泡体の発泡倍率は3〜70倍が好ましい。
上記した本考案の包装用緩衝材Aは、例えば、スタンドを備えかつ下端部背面側に突出部を有するディスプレイであり、ディスプレイを主製品、ディスプレイから取り外したスタンドを付属物として分離状態で梱包するのに使用する。この際、ダンボール箱等の外装箱(図4の鎖線C)内の底部に下部緩衝部材20を配置する。図の場合、一対の緩衝体20a,20bを外装箱内の底部における左右隅角部に配置しセットする。こうして、被包装物の主製品B1を外装箱内に収納し、その下端部を下部緩衝部材20としての一対の緩衝体20a,20bの凹部21に嵌合し保持させる。次いで、付属物用緩衝部材30を前記主製品B1の背部に挿入し、主製品B1の背面に接して前記突出部b1の上部を被うように前記緩衝体20aの後部壁22の上に載設しセットする。次に、スタンド等の付属物B2を前記付属物用緩衝部材30の背面側の保持用凹部34に下部を嵌合して収納し、その後、上部緩衝材10である一対の緩衝体10a,10bを、凹部11に主製品B1の上端部における隅角部に嵌合して保持するように被せる。この時、保持用凹部14を前記付属物B2の上部に嵌合させて付属物の上部を保持する。こうして外装箱を閉塞させ梱包を完了する。
前記のように、本考案の包装用緩衝材Aによれば、下端部背面側の突出部b1を有するディスプレイ等の主製品B1とスタンド等の付属物B2とを分離状態にして梱包する場合において、前記突出部b1より上方において、前記付属物B2を前記主製品B1と間隔をおいて収納し保持しておくことができるので、下部緩衝部材の後部壁22の厚みを突出部b1に対する緩衝性を阻害しない範囲でできるだけ小さく設定できるので、包装用緩衝材としての前後方向寸法、すなわち梱包体としての前後方向寸法L1を小さくできる。例えば、主製品B1の突出部b1の背部に間隔をおいて付属物B2を並べて包装する場合の前後方向寸法L2(図5参照)に対し20%程度小さくすることができる。このため、梱包サイズを縮小でき、輸送効率を向上できる。
A…包装用緩衝材、B1…被包装物の主製品、B2…付属物、b1…突出部、L1,L2…前後方向寸法、10…上部緩衝部材、10a…上部の緩衝体、11…凹部、14…保持用凹部、20…下部緩衝部材、20a…下部の緩衝体、21…凹部、22…後部壁、23…凸部、30…付属物用緩衝部材、33…凹部、34…保持用凹部。

Claims (7)

  1. 被包装物としての製品を、主製品と付属物とに分離した状態で梱包するための包装用緩衝材であって、
    外装箱内の上下部に対向配置されて主製品の上部及び下部をそれぞれ保持する上部緩衝部材及び下部緩衝部材を有するとともに、前記上部緩衝部材及び下部緩衝部材とは別に配置される付属物用緩衝部材を有してなり、
    前記下部緩衝部材は、下端部背面側に突出部を有する主製品の前記下端部を嵌合保持できる凹部を有し、前記付属物用緩衝部材は、主製品の背部側において前記下部緩衝部材の上に載設され、付属物の下部を前記突出部より上方で主製品と所定の間隔を存して保持できるように設けられてなることを特徴とする包装用緩衝材。
  2. 前記付属物用緩衝部材は、前記主製品の背面に接してかつ前記主製品の突出部の上部を被うように前記突出部の高さ範囲の位置で下部緩衝部材の上に載設される請求項1記載の包装用緩衝材。
  3. 前記付属物用緩衝部材は、その下面と下部緩衝部材の上面とに有する凹部と凸部による嵌合状態で下部緩衝部材の上面における所定位置に載設される請求項1又は2に記載の包装用緩衝材。
  4. 前記付属物用緩衝部材は、前記突出部より上方の主製品の背面と間隔をおいて付属物の下部を嵌合保持できる保持用凹部が形成されてなる請求項1〜3に記載の包装用緩衝材。
  5. 前記上部緩衝部材は、主製品の上端部を嵌合保持できる凹部が形成されるとともに、該凹部より背面側に前記付属物の上部を嵌合保持できる保持用凹部が形成されてなる請求項4に記載の包装用緩衝材。
  6. 前記上部緩衝部材及び下部緩衝部材が、それぞれ主製品の上下部を左右両側の隅角部で保持できるように分離形成された各一対の緩衝体からなり、下部緩衝部材の少なくとも一方の緩衝体の上に前記付属物用緩衝部材が載設される請求項1〜5のいずれか1項に記載の包装用緩衝材。
  7. 被包装物としての製品が、スタンドを備えかつ下端部背面側に突出部を有するディスプレイであり、ディスプレイを主製品、ディスプレイから取り外したスタンドを付属物として分離状態で梱包する請求項1〜6のいずれか1項に記載の包装用緩衝材。
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