JP3175341U - モデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガン - Google Patents

モデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガン Download PDF

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Abstract

【課題】操作性が良く、外観変更が少ない切り欠きを必要としないモデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガンを提供する。
【解決手段】セレクター・レバー機構のレバー191がフルオート動作位置に設定されると、フルオート・カム194がフレーム154上面から露出してスライド103が復座直前にファイアリング・ピン・ストップピン108と接触してセミ/フルオート・シアー195の先端部195aをハンマー132のラチェット歯から離すので、トリガー156を引いている間フルオート動作が行われる。
【選択図】図9

Description

本考案は、モデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガンに関する。
玩具のブローバック式のハンドガン(モデルガンとも言う)にはセミオート機構やフルオート機構を備えたものがある。セミオート機構は、引き金を引いたときだけ1発だけ弾丸が発火されるための機構であり、フルオート機構は、引き金を引いている間は連続して弾丸が発火されるための機構である。
図22は、一般的なブローバック式モデルガンの左側面図であり、図23は、一般的なブローバック式モデルガンの右側面図である。図24は、図22に示したブローバック式モデルガンのスライドを引いたときの状態を示す右側面図である。図25は、図24に示したブローバック式モデルガンの空砲弾が装填されていない場合の断面図である。図26(a)は、図23に示したブローバック式モデルガンの拡散分解斜視図であり、図26(b)は、図26(a)に示したスライド103とファイアリング・ピン・ストップ108の位置関係を示す図である。
図26(a)、(b)に示すブローバック式モデルガン200は、セミオート式のモデルガンであり、主にフレーム(レシーバともいう)203、スライド(遊底ともいう)103、バレル(銃身ともいう)111、デトネータ114、リコイルスプリング(復座バネともいう)122、ハンマー(撃鉄ともいう)132、トリガー(引き金ともいう)156、ディスコネクター202、シアー201、シアー・スプリング172、及びマガジン(弾倉ともいう)183を備える。これらの部品は、後述する空砲弾300を発火させるための部品である。
フレーム203の上面後端にエジェクター155が取り付けられ、左側面上側にプランジャー・チューブ168が取り付けられ、後端側からトリガー156が挿入される。
マガジンキャッチ151にマガジンキャッチ・スプリング152及びマガジンキャッチロック153が挿入され、マガジンキャッチ151がフレーム203のグリップのトリガーガードの近傍に挿入される。
シアー201及びディスコネクター202がフレーム203の上側後端に挿入される。
ハンマー132は、ハンマーストラット・ピン133でハンマーストラット134が回動自在に連結され、フレーム203の上部後端にハンマー・ピン157で回動自在に連結される。
シアー・スプリング172がフレーム203のグリップ後端に配置される。シアー・スプリング172の先端172aによりシアー201がハンマー132をロックするように付勢され、シアー・スプリング172の先端172bによりディスコネクター202が上側に付勢される。グリップセーフティ131は、シアー・スプリング172の先端172cと接触するようにフレーム203の上部後端に配置される。
スライド・ストップ・プランジャー169、プランジャー・スプリング170、及びセーフティロック・プランジャー171はこの順序でプランジャー・チューブ168に挿入される。
セーフティロック160はそのシャフトがフレーム203の上部後端に挿入されてセーフティロック131と破線で示す位置まで回動自在に連結し、セーフティロック・プランジャー171により摺動自在に押圧される。セーフティロック160が破線で示す位置に回動するとスライド103がロックされる。
メインスプリングハウジング138は、内部にハウジングピンリテイナー137、メインスプリング136、メインスプリングキャップ135が挿入された後、メインスプリングキャップピン139で封印される。
メインスプリングハウジング138の下端にランヤードピン140及びランヤードループ141が挿入される。
メインハウジング138は、フレーム203のグリップの下部後端から挿入され、メインスプリング・ハウジング・ピン161で固定される。
フレーム203のグリップの両側にはストックアッセンブリー165、166がストックスクリュー164、167ストックスクリューブッシング162で取り付けられる。
排莢口103cが形成されたスライド103の後端にはエクストラクター105が挿入され、ファイアリング・ピン・スプリング106、ファイアリング・ピン107、及びファイアリング・ピン・ストップ108が取り付けられる。
スライド103の上部前端にはフロントサイト(照星ともいう)102が取り付けられ、スライド103の上部後端にはリヤサイト(照門ともいう)104が取り付けられる。
バレル111にはデトネータ114が薬室111a側から挿入された後固定される。バレル111の下端にはバレルリンクピン112でバレルリンク113が回動自在に連結される。連結後バレル111は、スライド103の前方開口部からスライド103内に後向きに挿入される。
スライド103内のバレル111のバレルリンク112の前方にリコイルスプリングガイド121をフランジ状の頭部121aが接触するようにリコイルスプリングガイド121が配置される。
フレーム203のトリガーガードの近傍にバレルリンク112と連結するようにスライドストップ163のシャフトが挿入される。スライドストップ163はスライド103が駐退したときに破線で示す位置まで回動し、スライド103が復座するのをロックすることができる。
スライド103の前方開口部にバレルブッシング101が斜めに挿入され、スライド103のマズルの下側の開口部にリコイルスプリング122及びリコイルスプリングプラグ123が挿入された後、バレルブッシング101を回して締めることでリコイルスプリングプラグ123がロックされる。
マガジン183にマガジンスプリング182及びマガジンホロアー181が挿入され、図示しない空砲弾が装填される。空砲弾が装填されたマガジン183がフレーム203のグリップの下端の開口部から装着される。
図26(a)に示した拡散分解図における部品を組み立てると、ほぼ図25に示す断面図のように構成される。
図27(a)は、図22に示したブローバック式モデルガンに用いられる空砲弾の側面図であり、図27(b)は、図27(a)のXXVb−XXVb線断面図であり、図27(c)は、図27(a)に示した空砲弾に用いられるインナーの側面図であり、図27(d)は、図27(c)に示したインナーの矢印P306方向の矢視図であり、図27(e)は、空砲弾を図22に示したブローバック式モデルガンに装填したときの状態を示す部分断面図であり、図27(f)は、ファイアリング・ピンが空砲弾のプライマに衝突したときの状態を示す部分断面図であり、図27(g)は、空砲弾のCAP火薬が破裂したときの状態を示す部分断面図である。
空砲弾300は、ほぼ円筒状のリムケース(薬莢)301と、リムケース301の先端部にネジ止め可能な円筒状のブレットケース(弾頭)302と、リムケース301の底部に設けられるプライマ303と、CAP火薬304と、Oリング305と、ほぼ円錐状のインナー306と、を有する。
CAP火薬304は、破裂前はOリング305で密閉された状態でリムケース301内に位置し、破裂時はブレットケース302内に吹き飛ばされると共に外周部の隙間から爆風が排出され、破裂音が周囲に響き渡るようになっている。このとき、デトネータ114は固定されているので、空砲弾300は爆風で図の左側に移動しファイアリング・ピン107ごとスライド103(図24参照)が後方に移動する。
尚、CAP火薬304の破裂後、ブレットケース302をリムケース301から外し、CAP火薬304とインナー306とを取り出した後、CAP火薬304やインナー305を再び装着することにより、再利用が可能である。
ブローバック式モデルガンには、上述したセミオート機構を備えたブローバック式モデルガンの他にフルオート機構を備えたブローバック式モデルガンがある。
ここで、セミオート機構とは、トリガーを引くと1発だけ空砲弾が発火し、排莢し、次の空砲弾を再装填する機構であり、フルオート機構とはトリガーを引いている間は空砲弾の発火、排莢、装填を連続的に繰り返す機構である。
フルオート機構を備えたブローバック式モデルガンにおいては、スライドの薬莢排出口が閉鎖したタイミングでスライドに設けられた突起や部位等がシアーの動きに連携するレバーなどを動かし、コックされたハンマー等の撃発装置をリリースして次弾を発火するサイクルを繰り返している。
また、セミオート機構を備えたブローバック式モデルガンにおいては、トリガーを引くと1発だけ空砲弾が発火される状態で、次弾を発火するときは、一度トリガーを緩めて再度引く必要がある。フルオート機構からセミオート機構への切り替え時は、スライドに設けられた突起や部位や、シアーの動きに連動するレバー等が動かないように一時的に固定する必要がある。
(1)例えば、マルシン社のドルフィン(登録商標)では、元々スライドに設けられているセーフティレバーの位置にセミオート機構/フルオート機構(以下、セミ/フルと表記)のセレクター・レバーを設け、そのレバーの内部にある突起がフレーム上面に突出しているシアーに連携する部位を押してスライドの閉鎖の瞬間にハンマーをリリースしている(例えば、特許文献1参照)。
(2)また、スター社のモデルMD(登録商標)では、スライドの側面にセミ/フルのセレクタースイッチを設け、そのセレクタースイッチの突起がグリップパネルの下側に内蔵される揺動式のトリップレバーを介して、フレーム側面に突出しているシアーに連携する部位を押してスライド閉鎖の瞬間に撃鉄ハンマーをリリースしている。
特開平10−153400号公報
ところで、上述した先行技術には、次のような課題がある。
(1)マルシン社の方式では、シアーに連携する部位が常にフレームの上面に突き出ているため、分解時にスライドを前方へ引き抜く場合には、スライドの後面にシアーとの連携部位との干渉を避けるための切り欠きが必要である。また、スター社の方式でも前後に動くトリップレバーとの干渉を避けるためにグリップパネルに切り欠きが必要となり、その切り欠きから泥や塵埃の進入による作動不良が懸念される。
(2)スター社の方式で追加されたセミ/フルのセレクタースイッチの位置は、本来スライドを引くための滑り止めと同じ位置にあるため、スライドを引くときにセミ/フル切り替えの誤動作を起こすおそれがある。
(3)スライドにセレクターを設けた場合は、グリップを握ったままの状態では指が届きにくいので、片手での切り替えが困難となる。
(4)ガバメント等、元々スライドにセフティー等がないモデルのスライドにレバーやスイッチが追加されたり、スライド後部に切り欠き等が追加されることによって外観が悪化する。
本考案は、上記問題点に鑑みてなされたもので、操作性が良く、外観変更が少ない切り欠きを必要としないモデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガンを提供することを目的とする。
係る目的を達成するために、本考案に係るモデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造は、ディスコネクターの中心孔とシアーの中心孔とを貫通し、フレームの一方の側面から突出するセレクター軸と、前記フレームの一方の側面で前記セレクター軸の突出した端部に固定され前記フレーム側の主面に突起が形成されたセレクター円板と、前記セレクター円板の他の主面に設けられ前記セレクター円板をセミオート作動位置とフルオート作動位置とに切り替えるレバーと、前記フレーム内で前記シアーと前記円板との間に配置され、下端に貫通孔が形成され、前記円板の突起と挿入されるフルオート・カムと、備え、前記レバーが前記セミオート作動位置に設定されると前記フルオート・カムが前記フレーム内に収納され、復座時に前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが前記フルオート・カムに接触することなく、前記スライドが元の位置に戻り、前記レバーが前記フルオート作動位置に設定されると一端が前記フレームからスライド側に前記フルオート・カムが突出して前記スライドの下面に設けられたファイアリング・ピン・ストップが復座時に元の位置に戻る直前に接触して前記フルオート・カムが前記シアーを押すことにより空砲弾の連続発火を可能とするようにしたことを特徴とする。
また、本考案に係るモデルガンは、フレームと、該フレーム上にバレルリンクにより連結されたバレルと、トリガーが引かれることにより、シアーによるロックが解除されて前記空砲弾内の火薬に衝撃を与えて発火させるためのハンマーと、前記火薬の発火時のガス圧により前記バレルに沿って後座時に前記ハンマーを起こし、復座時に発火済みの空薬莢が排出可能な開口を形成し、次の空砲弾が装填されると閉鎖するスライドと、前記スライドを前記フレーム上で駐退復座させる駐退復座機構と、を備えたモデルガンにおいて、前記シアーが並列かつ独立して回動自在に配置されたセミ/フルオート・シアーとセミオート・シアーからなり、セレクター・レバーがセミオート作動位置に設定されると前記フルオート・カムが前記フレーム内に収納され、前記トリガーが引かれると、駐退復座時に両シアーが前記ハンマーを安全位置にロックしたまま、前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが前記フルオート・カムに接触することなく、前記スライドが元の位置に戻り、前記セレクター・レバーが前記フルオート作動位置に設定されると前記フレームからスライド側に前記フルオート・カムが突出し、前記トリガーが引かれている間駐退復座時に前記セミオート・シアーは前記ハンマーから離れると共に、前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが復座時に元の位置に戻る直前に前記フルオート・カムが前記セミ/フルオート・シアーを前記ハンマーから離すことにより空砲弾の連続発火を可能とするようにしたことを特徴とする。
本考案によれば、操作性が良く、外観変更が少ないモデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造、及びモデルガンの提供が可能となる。
本考案に係るブローバック式モデルガンの右側面図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの左側面図である。 図1に示したブローバック式モデルガンのスライドを引いたときの状態を示す右側面図である。 図3に示したブローバック式モデルガンの断面図である。 (a)は、図1に示したブローバック式モデルガンの拡散分解斜視図であり、(b)は、(a)に示したスライド103とファイアリング・ピン・ストップ108の位置関係を示す図である。 (a)〜(f)は、図5(a)に示したセレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、及びセミオート・シアー197の位置関係について説明するための説明図である。 (a)は、トリガー156、フルオート・シアー・スプリング198、セレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196 、及びセミオート・シアー197の位置関係について説明するための説明図であり、(b)は、(a)の矢印P197方向のスライド103、ハンマー132、トリガー156、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196の位置関係を説明するための説明図であり、(c)は、(a)の矢印P198方向の矢視図であり、(d)は、(a)の矢印P156方向の矢視図である。 (a)は、図1に示したブローバック式モデルガンのスライド近傍の部分拡大断面図であり、(b)は、図5(a)に示したブローバック式モデルガンのリコイルスプリングガイド121を示す図であり、(c)は、図5(a)に示したブローバック式モデルガンのリコイルスプリング122である。(d)は、(b)に示したリコイルスプリングガイドの変形例であり、(e)は、(c)に示したリコイルスプリングの変形例である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。 (a)はフルオート動作時におけるハンマーを起こしたときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、(b)は、フルオート動作時におけるハンマーを倒したときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、(c)は、セミオート動作時におけるハンマーを起こしたときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、(d)は、セミオート動作時におけるハンマーを倒したときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図である。 (a)は、フルオート動作における後座時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図であり、(b)は、 フルオート動作における復座時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図であり、(c)は、セミオート動作における復座時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図である。 一般的なブローバック式モデルガンの左側面図である。 一般的なブローバック式モデルガンの右側面図である。 図22に示したブローバック式モデルガンのスライドを引いたときの状態を示す右側面図である。 図24に示したブローバック式モデルガンの空砲弾が装填されていない場合の断面図である。 (a)は、図23に示したブローバック式モデルガンの拡散分解斜視図であり、(b)は、(a)に示したスライド103とファイアリング・ピン・ストップ108の位置関係を示す図である。 (a)は、図22に示したブローバック式モデルガンに用いられる空砲弾の側面図であり、(b)は、(a)のXXVb−XXVb線断面図であり、(c)は、(a)に示した空砲弾に用いられるインナーの側面図であり、(d)は、(c)に示したインナーの矢印P306方向の矢視図であり、図27(e)は、空砲弾を図22に示したブローバック式モデルガンに装填したときの状態を示す部分断面図であり、(f)は、ファイアリング・ピンが空砲弾のプライマに衝突したときの状態を示す部分断面図であり、(g)は、空砲弾のCAP火薬が破裂したときの状態を示す部分断面図である。
以下に本考案の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[概 要]
本考案は、フレーム側にセミ/フルのセレクター・レバーを設け、フルオート作動に切り替えたときのみフレーム上面にシアーと連携するフルオート・カムが突出する機構を有する。
部品構成としては、セレクター・レバーとそのセレクター円板に一体で設けられたフルオートレバーの支点、その支点で回転支持されたシアーに連携するレバーを有する。
作用としては、セミオート時は、フレーム上面からフルオート・カムが突出しないため、スライドが元の位置に戻る直前、すなわちスライドの閉鎖の瞬間にハンマーをリリースすることにより、連続して空砲弾を発火、排莢、装填するフルオートサイクルを実現できる。
[構 成]
<外 観>
図1は、本考案に係るブローバック式モデルガンの右側面図であり、図2は、図1に示したブローバック式モデルガンの左側面図である。図3は、図1に示したブローバック式モデルガンのトリガーを引いたときの状態を示す右側面図である。図4は、図3に示したブローバック式モデルガンの断面図である。
図1に示すブローバック式モデルガン100は、フレーム154の右側面後端部のグリップ上端近傍にセミオートとフルオートとを切り替えるセレクター・レバー191を備えていることを特徴とする。図1では、フルオートを示すFの位置にレバーが設定されている(Sはセミオートを示す。)。
セレクター・レバー191のセレクター軸191cは、シアー及びディスコネクターの中心軸と共通となっており、スライド103には何ら加工は施されていない。図1において実線で示すセレクター・レバー191のレバー191aはフルオートの位置を示し、破線で示すレバー191aはセミオートの位置を示す。
図1に示すブローバック式モデルガン100のスライド103は、復座時の位置を示し、図3に示すブローバック式モデルガン100のスライド103は、駐退時の位置を示す。
図1に示すブローバック式モデルガン100の左側面は図23に示した一般的なブローバック式モデルガン200と同様のため、説明を省略する。
図1に示すブローバック式モデルガン100の図22に示したブローバック式モデルガン200との相違点は、セミオート動作とフルオート動作とを切り替えるセミ/フルセレクター・レバー構造を有する点にある。
<構成部品>
図5(a)は、図1に示したブローバック式モデルガンの拡散分解斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示したスライド103とファイアリング・ピン・ストップ108の位置関係を示す図である。
本ブローバック式モデルガン100は、図5(a)に示すフレーム154に構成される、セレクター・レバー191、フルオート・カム、セミ/フルオート・シアー195、セミオート・シアー197、及びフルオート・シアー・スプリング198を有するセミ/フルセレクター・レバー構造を有する点を特徴とする。
図5(a)、(b)に示すブローバック式モデルガン100は、セミ/フルオート切り替え式のモデルガンであり、主にフレーム154、スライド103、バレル111、デトネータ114、リコイルスプリング122、ハンマー132、トリガー156、セレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、セミオート・シアー197、フルオート・シアー・スプリング198、シアー・スプリング172、及びマガジン(弾倉ともいう)183を備える。これらの部品は、空砲弾300を発火させるための部品である。
フレーム154には、セレクター・レバー191、フルオート・カム194を取り付けるための貫通孔や凹部が形成されている。
セレクター・レバー191のセレクター円板には径方向に凹部が形成されており、スプリング192及びプランジャ193が挿入される。フレーム154のセレクター・レバー191のセレクター円板が挿入される円形の凹部の内周には図には示されない凹部が形成されており、その凹部にプランジャ193が入り込むことでセミオート位置及びフルオート位置が保持されるようになっている。
フレーム154の上面後端にエジェクター155が取り付けられ、左側面上側にプランジャー・チューブ168が取り付けられ、後端側からトリガー156が挿入される。
マガジンキャッチ151にマガジンキャッチ・スプリング152及びマガジンキャッチロック153が挿入され、マガジンキャッチ151がフレーム154のグリップのトリガーガードの近傍に挿入される。
セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、及びセミオート・シアー197がフレーム154の上側後端に挿入される。
尚、セレクター・レバー191、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、及びセミオート・シアー197の位置関係については後述する。
ハンマー132は、ハンマーストラット・ピン133でハンマーストラット134が回動自在に連結され、フレーム154の上部後端にハンマー・ピン157で結合するため、回動自在に連結される。
シアー・スプリング172及びフルオート・シアー・スプリング198がフレーム154のグリップ後端に配置される。シアー・スプリング172の先端172aによりセミオート・シアー197がハンマー132をロックするように付勢され、シアー・スプリング172の先端172bによりディスコネクター196は上側に付勢される。フルオート・シアー・スプリング198の先端198aによりセミ/フルオート・シアー195がハンマー132をロックするように付勢される。グリップセーフティ131はシアー・スプリング172の先端172cと接触するようにフレーム154の上部後端に配置される。
スライド・ストップ・プランジャー169、プランジャー・スプリング170、及びセーフティロック・プランジャー171はこの順序でプランジャー・チューブ168に挿入される。
セーフティロック160はそのシャフトがフレーム154の上部後端に挿入されて回動自在に連結し、セーフティロック・プランジャー171により摺動自在に押圧される。
メインスプリングハウジング138は、内部にハウジングピン137、メインスプリング136、メインスプリングキャップ135が挿入された後、メインスプリングキャップピン139で封印される。
メインスプリングハウジング138の下端にランヤードピン及びランヤードループ141が挿入される。
メインスプリングハウジング138は、フレーム154のグリップの下部後端から挿入され、メインスプリング・ハウジング・ピン161で固定される。
フレーム154のグリップの両側には左右ストック165、166がストックスクリュー164、167ストックスクリューブッシング162で取り付けられる。
スライド103の後端にはエクストラクター105が挿入され、ファイアリング・ピン・スプリング106、ファイアリング・ピン107、及びファイアリング・ピン・ストップ108が取り付けられる。
スライド103の上部前端にはフロントサイト102が取り付けられ、スライド103の上部後端にはリヤサイト104が取り付けられる。
バレル111にはデトネータ114が薬室側から挿入された後固定される。バレル111の下端にはバレルリンクピン112でバレルリンク113が回動自在に連結される。連結後バレル11は、スライド103の前方開口部からスライド103内に後向きに挿入される。
スライド103内のバレル111のバレルリンク112の前方にリコイルスプリングガイド121のフランジ状頭部121aが接触するようにリコイルスプリングガイド121が配置される。
フレーム154のトリガーガードの近傍にバレルリンク112と連結するようにスライドストップ163のシャフトが挿入される。
スライド103の前方開口部にバレルブッシング101が斜めに挿入され、スライド103前方の開口部下側にリコイルスプリング122及びリコイルスプリングプラグ123が挿入された後、バレルブッシング101を定位置まで回すことでリコイルスプリングプラグ123がロックされる。
マガジン183にマガジンスプリング182及びマガジンホロアー181が挿入され、図示しない空砲弾が装填される。空砲弾が装填されたマガジン183がフレーム154のグリップの下端の開口部から装着される。
<セレクター・レバー近傍>
図6(a)〜図6(f)は、図5(a)に示したセレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、及びセミオート・シアー197の位置関係について説明するための説明図である。
図6(a)は、セレクター・レバー191とフルオート・カム194との位置関係を示す説明図であり、図6(b)は、セレクター・レバー191とセミ/フルオート・シアー195との位置関係を示す説明図であり、図6(c)は、セレクター・レバー191とディスコネクター196との位置関係を示す図であり、図6(d)は、セレクター・レバー191とセミオート・シアー197との位置関係を示す図である。図6(e)は、セレクター・レバー191を図6(a)〜図6(d)に示すセミオート位置からフルオート位置に回動させたときのセレクター・レバー191とフルオート・カム194とセミ/オート・シアー195との位置関係を示す図である。図6(f)は、図5(a)に示したセレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196、及びセミオート・シアー197の拡散分解斜視図である。
セレクター・レバー191は、ディスコネクター196の中心孔196bと両シアー195、197の中心孔195c、197cとを貫通し、フレーム154(図5(a)参照)の右側面から突出するセレクター軸191cと、フレーム154の右側面でセレクター軸191cの突出した端部に固定されフレーム側の主面に突起191dが形成されたセレクター円板191bと、セレクター円板191bの他の主面に設けられセレクター円板191bをセミオート作動位置とフルオート作動位置とに切り替えるレバー191aと、を有する。
フルオート・カム194は、下端に貫通孔194bが形成され、側面に凹凸が形成され頭部194aが横に突き出た逆L字形状に形成されている。貫通孔194bはセレクター・レバー191の突起191dが挿入される。
セミ/フルオート・シアー195は、ハンマー132(図5(a)参照)のラチェット歯と噛み合う先端部195aの側面にはセレクター・レバー191方向に突起195bが形成されている。この突起195bは、フルオート・カム194と当たることでフルオート時にハンマー132をリリースさせる。フルオート・カム194の頭部194aはフレーム154の上面から突出したり、フレーム154内に収納したりするようになっている。中心孔195cはセレクター軸191cが貫通するようになっている。
ディスコネクター196は、トリガー156(図5(a)参照)と両シアー195、197とを接続したり、遮断したりするものであり、回動及び上下方向に微動できるように開口部196bがセミオート・シアー197の円筒軸197cの外径より大きく形成されている。ディスコネクター196の先端部196aは、スライド103の底面に形成された凹部103aに入り込むように山形に形成され、下端196cはトリガー156及び両シアー195、197の下端と接触しやすくするため左右に拡張されている。円筒軸197cの中心孔197bはセレクター軸191cが貫通するようになっている。
セレクター・レバー191をセミオート位置からフルオート位置に回動させると、セレクター・レバー191のセレクター円板191bの突起191dが上昇する方向に回動するので、貫通孔194bによって結合されたフルオート・カム194はフレーム154から押し上げられる。この結果、フルオート・カム194の頭部194aがフレーム154の上面から露出する。このとき、セミ/オート・シアー195の先端部195bの近傍の突起195bはフルオート・カム194の凹部と噛み合うようになっている。後述するファイアリング・ピン・ストップ108が通過する際にフルオート・カム194が回動することによりセミ/オート・シアー195が回動するようになっている。
<トリガー近傍>
図7(a)は、トリガー156、フルオート・シアー・スプリング198、セレクター・レバー191、フルオート・カム194、セミ/フルオート・シアー195、ディスコネクター196 、及びセミオート・シアー197の位置関係について説明するための説明図であり、図7(b)は、図7(a)の矢印P197方向のスライド103、ハンマー132、トリガー156、セミ/フルオート・シアー197、ディスコネクター196の位置関係を説明するための説明図であり、図7(c)は、図7(a)の矢印P198方向の矢視図であり、図7(d)は、図7(a)の矢印P156方向の矢視図である。
フルオート・シアー・スプリング198は、先端部198aがセミ/フルオート・シアー195の下端を押圧するように配置される。セミオート・シアー197は、図には示されないシアー・スプリング172の先端部172cで押圧され、ハンマー132のラチェット歯と噛み合っており、ハンマー132は倒れた状態となっている。ディスコネクター196は図には示されないシアー・スプリング172の先端部172bにより押圧されて先端部196aがスライド103の底面の凹部103aに入り込むと共に、下端196cはトリガー156から離れている。ディスコネクター196の下端196cはセミオート・シアー197の下端と接触している。
<スライド近傍>
図8(a)は、図1に示したブローバック式モデルガンのスライド近傍の部分拡大断面図であり、図8(b)は、図5(a)に示したブローバック式モデルガンのリコイルスプリングガイド121を示す図であり、図8(c)は、図5(a)に示したブローバック式モデルガンのリコイルスプリング122である。図8(d)は、図8(b)に示したリコイルスプリングガイドの変形例であり、図8(e)は、図8(c)に示したリコイルスプリングの変形例である。
尚、図8(a)は、空砲弾300のCAP火薬が発火(撃発)した瞬間を示している。
ここで、リコイルスプリングガイド121と一つのリコイルスプリング122とを用いて駐退復座機構を構成すると、リコイルスプリング122のバネ係数が大きいため、分解掃除を行う際に飛び出しやすくなり、ユーザーが初心者の場合には紛失のおそれがあるので取扱いに注意を要する。
そこで、初心者にも取り扱いやすくするため、リコイルスプリング122よりもバネ係数の小さいなリコイルスプリング1220を用いることが考えられるが、この場合にはリコイルスプリング1220が撓む場合がある。
このため、リコイルスプリングガイド121の代わりにリコイルスプリングガイド1210を用いる。リコイルスプリングガイド1210は、フランジ状の頭部1210aと、リコイルスプリング1220の巻き内径とほぼ等しい外径を有する基部1210e及び基部1210eより外径が細い胴部1210dを有するシャフト1210fと、胴部1210dに巻き回され一端(図では右端)が基部1210eに固定されたロックスプリング1210cと、胴部1210dに摺動自在に配置され、ロックスプリング1210cの他端(この場合左端)に固定されたワッシャ1210bと、を有する。
このリコイルスプリングガイド1210及びリコイルスプリング1220を用いることにより、分解掃除の際にリコイルスプリング1220が飛び出すおそれが軽減し、初心者の取扱い性が向上する。また、ロックスプリング1210cを用いることにより、CAP火薬304の発火時の衝撃を吸収することができる。
[動 作]
次に、図1に示したブローバック式モデルガンの動作について図9〜図19を参照して説明する。尚、必要に応じて一部の部材の図示が省略されている。
図9〜図19は、図1に示したブローバック式モデルガンの動作を説明するためのスライド近傍の状態図である。
<フルオート動作>
図1に示したブローバック式モデルガン100の動作についてフルオート動作を中心に述べる。
まず、図1に示したブローバック式モデルガン100のセレクター・レバー191がフルオート動作の位置(実線で示す位置:Fの位置)に設定されているものとする。
図9において、ハンマー132が起こされ、バレル111の薬室内に空砲弾300が装填され、かつ、トリガー156が引かれていない状態が示されている。
この状態において、図には示されないシアー・スプリング172の先端172bに押圧されているディスコネクター196が最上位に移動して先端196aが、スライド103のブリーチ103bの底面の凹部103a内までに上昇する。セミ/オート・シアー195の先端部195aと、図には示されていないセミオート・シアー197(図5(a)参照)とがハンマー132のラチェット歯と噛み合っており、ハンマー132はロックされた状態となっている。フルオート・カム194は、ファイアリング・ピン・ストップピン108の近傍、かつフレーム154の上面から露出している。
図10において、トリガー156がユーザーによって図10の左方向に引かれると、トリガー156のトリガーバー156aがディスコネクター196の下端196cを押す。ディスコネクター196の下端196cが押されると、セミ/オート・シアー195の下端196cと、図には示されていないセミオート・シアー197(図5(a)参照)とが同時にハンマー132のラチェット歯から離れる方向に回動し、ハンマー132のロックが解除されてファイアリング・ピン107と衝突する。
ハンマー132が落とされてファイアリング・ピン107に衝突すると、ファイアリング・ピン107は瞬時に飛び出して空砲弾300のプライマ303を押す。プライマ303に押されてCAP火薬304(図27参照)も移動し、移動先には、バレル111内に固定されたデトネータ114の先端に位置するインナー306があり、そのインナー306の凸部に衝突する(発火状態)。
CAP火薬304が発火した瞬間、火薬圧が発生する。この火薬圧は図11に示すようにCAP火薬304を押し戻し、なおかつインナー306を押すことになるが、バレル111に固定されたデトネータ114のため移動することができず、CAP火薬304を押し続ける。CAP火薬304はプライマ303を押し、プライマ303の斜面で接している空砲弾300のリムケース301を押すことになる。これは、スライド103のブリーチ103bを押すと共に、ハンマー132を起こすことになる。また、バレル111は後座時に数度の仰角が生じるようにチルトする。スライド103の後退と共にディスコネクター196は下方向に押し下げられる。ディスコネクター196が押し下げられると、ディスコネクター196の下端196cとトリガー156のトリガーバー156aとが離れるが、セミオート・シアー197の下端とは接触している。
図12において、空砲弾300のインナー306には、ゴムのOリング305がはめ込まれており、このOリング305がリムケース301の内面との隙間を埋めて、火薬圧を受け止めている。受けていたOリング305も動いているリムケース301の内面が広くなった部分に来ると火薬圧はOリング305との隙間から抜け出すことになる。これによって、インナー305にかかっていた火薬圧はなくなり、火薬圧を受け止めていたデトネータ114及びバレル111も自由になり、フレーム154スライドストップ163のシャフトで位置決めされているバレルリンク113が、リコイルスプリング圧によって回動し、バレルリンクピン112で連結したバレル111も後退する。
図13において、火薬圧が抜けても、慣性によって動き続ける空砲弾300の先端部にはネジによって着脱可能なブレットケース302が固定されている。このブレットケース302の内側には火薬圧が抜けきったインナー305がブレットケース302の開口から抜けることなく引っかかっている状態となっている。空砲弾300は、エジェクター155に到達する。
図14において、慣性は、ブリーチを含むスライド103を伴った大きな力となって後座し、リコイルスプリングプラグ123に収まっている、リコイルスプリング122を圧縮しながら駐退する。
図15において、エジェクター155に到達した空砲弾300は、後退するスライド103に取り付けられているエクストラクター105によって排莢口103cから弾き出される。この段階でスライド103はリコイルスプリング122の戻ろうとする反発力によって図15の右側に向かって復座を始める。戻り始めたスライド103のブリーチ部103bは、マガジン183内の最上弾である空砲弾300aを押し出し、バレル111内の薬室111aに装填すべく前進する。
図16において、スライド103の前進により、ブリーチ103bに押された新たな空砲弾300aが、チルトした状態のバレル111の薬室内に装填される様子が示されている。この状態ではセミ/フルオート・シアー195及びセミオート・シアー197の両先端はハンマー132のラチェット歯と噛み合っている。
図17において、空砲弾300aがバレル111の薬室に完全に装填された後、バレル111の後端の開口部がブリーチ103bで更に前進する。この状態においても、セミ/フルオート・シアー195及びセミオート・シアー197の両先端はハンマー132のラチェット歯と噛み合っている。フルオート・カム194にファイアリング・ピン・ストップ108が接近しているが、まだ接触はしていない。
図18において、バレル111はブリーチ103bに押されることにより、バレルリンク113が元の位置に向かって回動すると共に、スライド103の内壁上部の凹凸とバレル111の外壁上部の凹凸とが噛み合ってチルト状態から同軸状態となる。この動作によりバレル111の後端がブリーチ103bで閉塞される。
図19において、ブリーチ103bが元の位置に戻る直前にファイアリング・ピン・ストップ108がフルオート・カム194に接触して前方(図19では右側)に回動させる。フルオート・カム194が前方に回動することにより、セミ/フルオート・シアー195が回動し、セミ/オート・シアー195の先端195aがハンマー132のラチェット歯から外れる(このとき、トリガーバー156aがセミオート・シアー197の下端を押しており、セミオート・シアー197の先端197aはハンマー132のラチェット歯から外れている。)ので、ハンマー132が回動してファイアリング・ピン107と衝突する。この衝突により空砲弾300aのCPA火薬が破裂し、上述した排莢、装填、撃発等の動作が空砲弾300b、300c、300d、300e、…がなくなるまで連続する。
すなわち、フルオート動作においては、トリガー156が引かれている間、セミオート・シアー197は常にハンマー132から離れており、セミ/オート・シアー195の先端部195aのみハンマー132のラチェット歯と噛み合ったり離れたりするのである。
<セミオート動作>
次に、セミオート動作についてフルオート動作と比較して説明する。
図20(a)はフルオート動作時におけるハンマーを起こしたときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、図20(b)は、フルオート動作時におけるハンマーを倒したときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、図20(c)は、セミオート動作時におけるハンマーを起こしたときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図であり、図20(d)は、セミオート動作時におけるハンマーを倒したときのフルオート・カムとセミ/フルオート・シアーの位置関係を示す図である。
図21(a)は、フルオート動作におけるスライド後退時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図であり、図21(b)は、 フルオート動作における復座時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図であり、図21(c)は、セミオート動作における復座時のファイアリング・ピン・ストップとフルオート・カムとの位置関係を示す図である。
まず、図1に示したブローバック式モデルガン100のセレクター・レバー191がセミオート動作の位置(破線線で示す位置:Sの位置)に設定されているものとする。
セレクター・レバー191をセミオート動作の位置に設定すると、フレーム154から露出していたフルオート・カム194は、フレーム154内に収納されるので、フルオート・カム194の頭部194aはフレーム154から露出することはない(図20(c)、(d))。
このため、空砲弾300のCAP火薬の発火後の駐退復座動作において、スライド103が元の位置に戻る際にフルオート動作の場合にはファイアリング・ピン・ストップ107がフルオート・カム194と接触してセミ/オート・シアー195がハンマー132から外れるのに対し(図21(b))、セミオート動作の場合にはファイアリング・ピン108が元の位置に戻る際にはフルオート・カム194と接触することがないので、セミ/オート・シアー195がハンマー132から外れることがなく、空砲弾300のCAP火薬が発火した後、再度トリガーバー156を引かない限り次の空砲弾300aのCAP火薬が発火することはない。
すなわち、セミオート動作においては、トリガー156が引かれると、セミオート・シアー197及びセミ/フルオート・シアー195の両先端部が同時にハンマー132のラチェット歯から外れた後駐退復座時において、両シアーの先端部が同時にハンマー132のラチェット歯と噛み合うのである。
以上において、本実施形態によれば、セレクター・レバー機構のレバーがフルオート動作位置に設定されると、フルオート・カムがフレーム上面から露出してスライドのブリーチが復座時に元の位置に戻る直前にファイアリング・ピン・ストップと接触してセミ/フルオート・シアーの先端部をハンマーのラチェット歯から離すので、フルオート動作が行われる。セレクター・レバー機構のレバーがセミオート動作位置に設定されるとフルオート・カムはフレーム内に収納されるので、セミオート・シアー及びセミ/フルオート・シアーは同時に動作し、通常のシアーと同様の動作を行う。
<効 果>
1)セミ/フル切り替えセレクター・レバー構造を内蔵することにより、スター社のモデルMDのように外部にレバー作動用の切り欠きを形成することが不要となり、マルシン社のドルフィン方式のようにフルオートレバーが常時突出しないので、分解掃除のための切り欠きも不要となり、その切り欠きから泥や塵埃の進入による作動不良を起こすことがない。
2)フレームにセレクター・レバーを設けることで、スライドを引く操作に影響を及ぼすことがない。
3)フレームにセレクター・レバーを設けることで、グリップを握った手からの距離が近いため、片手での切り替え操作が容易である。
4)フレームにセレクター・レバーを設けることで、スライド本来の外観を損なうことがない。
5)セレクター・レバーの回転軸(セレクタ軸)をシアーの回転軸と共用することにより、部品点数の削減を図ることができる。
6)セレクター・レバーの基部の径を大きくすることで、この基部の中心孔から刃具を挿入して内側にフルオートレバーのスペースを容易に加工することができる。
7)セレクター・レバーの大径の基部を回転支持軸として利用し、更にフルオートレバーの支点を設けることにより、耐久性を向上させることができる。
8)セレクター・レバーの大径の基部を回転支持軸として利用し、更に放射方向にプランジャを内蔵することで、レバー操作時のクリック感を持たせることができる。
尚、上述した実施の形態は、本考案の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本考案はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
例えば、上述した実施の形態では、ブローバック式モデルガンの場合で説明したが、ブローバック式モデルガンに限定されるものでない。また、バレルがバレルリンクによりチルトする場合で説明したが、本考案はこれに限定されるものではなく、チルトせずにフレームと平行に移動する場合であってもよい。
100、200 ブローバック式モデルガン
101 バレルブッシング
102 フロントサイト(照星)
103 スライド(遊底)
103a 凹部
103b ブリーチ
104 リヤサイト(照門)
105 エクストラクター
106 ファイアリング・ピン・スプリング
107 ファイアリング・ピン
108 ファイアリング・ピン・ストップ
111 バレル
112 バレルリンクピン
113 バレルリンク
114 デトネータ
121 リコイルスプリングガイド
122 リコイルスプリング
123 リコイルスプリングプラグ
131 グリップセーフティ
132 ハンマー(撃鉄)
133 ハンマーストラット・ピン
134 ハンマーストラット
135 メインスプリングキャップ
136 メインスプリング
137 ハウジングピンリテイナー
138 メインスプリングハウジング
139 メインスプリングキャップピン
140 ランヤードループピン
141 ランヤードループ
151 マガジンキャッチ
152 マガジンキャッチ・スプリング
153 マガジンキャッチロック
154、203 フレーム(レシーバ)
155 エジェクター
156 トリガー(引き金)
157 ハンマー・ピン
158 エジェクタピン
159 シアーピン
160 セーフティロック
161 メインスプリング・ハウジング・ピン
162 ストックススクリューブッシング
163 スライドストップ(遊底止め)
164、167 ストックスクリュー
165、166 左右ストックアッセンブリー
168 プランジャー・チューブ
169 スライド・ストップ・プランジャー
170 プランジャー・スプリング
171 セーフティロック・プランジャー
172 シアー・スプリング
181 ストッパ
182、122 コイルスプリング
183 マガジン
191 セレクター・レバー
192 セレクター・スプリング
193 セレクター・ディテント
194 フルオート・カム
195 セミ/オート・シアー
196、202 ディスコネクター
197 セミオート・シアー
198 フルオート・シアー・スプリング
201 シアー
300、300a、300b、300c、300d、300e、… 空砲弾
301 リムケース
302 ブレットケース
303 プライマ
304 CAP火薬
305 Oリング
306 インナー

Claims (5)

  1. ディスコネクターの中心孔とシアーの中心孔とを貫通し、フレームの一方の側面から突出するセレクター軸と、
    前記フレームの一方の側面で前記セレクター軸の突出した端部に固定され前記フレーム側の主面に突起が形成されたセレクター円板と、
    前記セレクター円板の他の主面に設けられ前記セレクター円板をセミオート作動位置とフルオート作動位置とに切り替えるレバーと、
    前記フレーム内で前記シアーと前記円板との間に配置され、下端に貫通孔が形成され、前記円板の突起と挿入されるフルオート・カムと、備え、
    前記レバーが前記セミオート作動位置に設定されると前記フルオート・カムが前記フレーム内に収納され、復座時に前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが前記フルオート・カムに接触することなく、前記スライドが元の位置に戻り、
    前記レバーが前記フルオート作動位置に設定されると一端が前記フレームからスライド側に前記フルオート・カムが突出して前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが復座直前に接触して前記フルオート・カムが前記シアーを押すことにより空砲弾の連続発火を可能とするようにしたことを特徴とするモデルガン用のセミ/フルセレクター・レバー構造。
  2. フレームと、
    該フレーム上にバレルリンクにより連結された銃身と、
    トリガーが引かれることにより、シアーによるロックが解除されて前記空砲弾内の火薬に衝撃を与えて発火させるためのハンマーと、
    前記火薬の発火時のガス圧により前記銃身に沿って後座時に前記ハンマーを起こし、復座時に発火済みの空薬莢が排出可能な開口を形成し、次の空砲弾が装填されると閉鎖するスライドと、
    前記スライドを前記フレーム上で駐退復座させる駐退復座機構と、
    を備えたモデルガンにおいて、
    前記シアーが並列かつ独立して回動自在に配置されたセミ/フルオート・シアーとセミオート・シアーからなり、セレクター・レバーがセミオート作動位置に設定されると前記フルオート・カムが前記フレーム内に収納され、前記トリガーが引かれると、駐退復座時に両シアーが前記ハンマーを安全位置にロックしたまま、前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが前記フルオート・カムに接触することなく、前記スライドが元の位置に戻り、
    前記セレクター・レバーが前記フルオート作動位置に設定されると前記フレームからスライド側に前記フルオート・カムが突出し、前記トリガーが引かれている間駐退復座時に前記セミオート・シアーは前記ハンマーから離れると共に、前記スライドの後部に設けられたファイアリング・ピン・ストップが復座直前に前記フルオート・カムが前記セミ/フルオート・シアーを前記ハンマーから離すことにより空砲弾の連続発火を可能とするようにしたことを特徴とするモデルガン。
  3. 前記駐退復座機構は、
    一端が前記銃身の後端に回動自在に固定され、他端が前記フルオート・フレームの中央に回動自在に固定されるほぼ長円形のバレルリンクと、
    前記空砲弾の発火の際に生じるスライドの後退時の反動を軽減すると共に、前記スライドを元の位置に戻すように付勢するリコイルスプリングと、
    前記スライドの先端下部に形成され、前記リコイルスプリングの一端を収納するリコイルスプリング収納部と、
    前記リコイルスプリングの他端に挿入され、前記バレルリンクを押圧するためのフランジ状の頭部を有するリコイルスプリングガイドと、
    を備えたことを特徴とする請求項2記載のモデルガン。
  4. 前記リコイルスプリングガイドは、
    頭部がフランジ状に形成され、胴部の前記頭部から中央までの径が基部の径より細い本体と、
    前記本体の前記頭部から中央まで軸方向に移動可能なワッシャと、
    一端が前記ワッシャに固定され、他端が前記本体の中央に固定されたロックスプリングと、を備えたことを特徴とする請求項3記載のモデルガン。
  5. 前記空砲弾は、
    薬莢と、
    前記薬莢の先端に設けられる環状の弾頭と、
    前記薬莢の後端に設けられ前記弾頭の開口部より大きいプライマと、
    前記薬莢内に設けられ前記プライマに配置される火薬と、
    前記火薬と接触するように前記薬莢内に設けられる撃針部と、
    を備えたことを特徴とする請求項2または3記載のモデルガン。
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