JP3175003B2 - 窒素製造装置 - Google Patents
窒素製造装置Info
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Description
し、詳しくは、空気液化分離装置の排ガスを原料とし、
この原料排ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素
を製造する窒素製造装置に関する。
原料として、液化精留分離により、酸素,窒素,アルゴ
ン等を製造する空気液化分離装置において、約20年前
までは、空気液化分離装置の原料となる空気中に含まれ
る水分や炭酸ガスの処理を、リバーシング熱交換器又は
蓄冷器によって凍結除去する方法が主流であった。
分や炭酸ガスをパージするために、原料空気量の50〜
70%のパージガスを必要とするため、得られる製品量
は、原料空気量の50〜30%となっていた。また、リ
バーシング熱交換器や蓄冷器は、寿命が短いという欠点
を持っていた。
は、水分や炭酸ガスの処理を吸着器により吸着除去する
方法が主流となっている。この方法による場合、吸着し
た水分や炭酸ガスのパージは、原料空気量の10〜20
%のパージガスでよいため、得られる製品量は、原料空
気量の90〜80%となる。また、寿命面でも、吸着器
の場合は半永久的に使用可能となっている。
シング熱交換器又は蓄冷器を使用した空気液化分離装置
を、寿命面,製品窒素増量を考慮して吸着器を使用した
装置に改造するケースが想到の頻度で行われている。し
かし、製品窒素増量を考慮して改造する場合、吸着器の
追加とともに、精留塔の段数の追加や窒素配管の大口径
化等の既設装置の大改造が必要になる。
は蓄冷器による既設の空気液化分離装置を吸着器方式に
改造した場合でも、既設の精留塔の段数の追加や窒素配
管の大口径化等の大改造をすることなく、既設の空気液
化分離装置と同じ空気処理量で多くの製品窒素を採取す
ることができるように既設の空気液化分離装置に付設す
る窒素製造装置を提供することを目的としている。
め、本発明の窒素製造装置の第1の構成は、空気液化分
離装置の排ガスを原料とし、この原料排ガスを圧縮,冷
却し、液化精留分離して窒素を製造する窒素製造装置に
おいて、前記原料排ガスと、該窒素製造装置から導出さ
れる排ガスとを熱交換させる熱交換器を、前記原料排ガ
スを圧縮する圧縮機の前段に設置したことを特徴として
いる。
は、空気液化分離装置の排ガスを原料とし、この原料排
ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素を製造する
窒素製造装置において、該窒素製造装置から導出される
排ガスを冷却する冷却器と、該冷却した排ガスを前記空
気液化分離装置の吸着器へ送る再生ガス経路とを備えた
ことを特徴としている。
成は、空気液化分離装置の排ガスを原料とし、この原料
排ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素を製造す
る窒素製造装置において、該窒素製造装置から導出され
る製品窒素流量の前記原料排ガスに対する割合が40%
以上であることを特徴としている。
1乃至第〜3の構成において、前記空気液化分離装置
が、原料空気中の炭酸ガス及び水分を除去する吸着器を
備えていること、さらに、前記原料排ガスを圧縮する圧
縮機と、該圧縮機で圧縮された原料排ガスを冷却する熱
交換器と、該熱交換器の中間部から導出した原料排ガス
の一部を膨張させる膨張タービンとを備えたこと、ある
いは、液化精留分離して得られた窒素ガスを、前記原料
排ガスと熱交換する熱交換器と、該熱交換器の中間部か
ら導出した窒素ガスを膨張させる膨張タービンとを備え
たこと、また、前記原料排ガスを液化精留分離する窒素
製造装置の寒冷ロスを補給するための液化窒素を、前記
液化精留分離を行う精留塔又は凝縮蒸発器に導入する液
化窒素導入経路を備えたことを特徴としている。
窒素製造装置の系統図である。まず、既設の空気液化分
離装置1は、リバーシング熱交換器又は蓄冷器による原
料空気中の水分や炭酸ガスの処理を吸着器2による吸着
除去に改造したものであって、原料空気は、経路3から
吸着器2に導入されて精製された後、経路4を通ってコ
ールドボックス5内に導入され、周知の液化精留分離操
作によって酸素,窒素,アルゴン等が分離し、経路6
a,6bから製品として導出されるとともに、一部のガ
スが排ガスとなって経路7に導出され、該経路7に導出
された排ガスが、窒素製造装置11の原料となる。
器12に導入されて後述する戻り排ガスと熱交換するこ
とにより昇温する。熱交換器12で昇温した原料排ガス
は、必要に応じて設けられる回収経路13を介して合流
する戻り排ガスの一部と合流した後、経路14から圧縮
機15に導入されて所定圧力に圧縮される。このときの
圧縮圧力は、製品窒素ガスの圧力,凝縮蒸発器での熱交
換条件等によって任意に設定することができる。
スは、アフタークーラー16で冷却された後、経路17
を通ってコールドボックス18に導入される。このコー
ルドボックス18内には、原料排ガスを冷却して液化精
留分離するための機器である主熱交換器19,精留塔2
0,凝縮蒸発器21等が収納されており、原料排ガス
は、最初に、主熱交換器19で後述の製品窒素ガスや戻
り排ガスと熱交換して所定温度に冷却される。
て精留塔20の下部に導入され、該精留塔20内での精
留操作により、塔頂部の窒素ガスと塔底部の液化排ガス
とに分離する。塔底部の液化排ガスは、経路23に抜出
されて減圧弁24で所定圧力に減圧した後、経路25を
通って凝縮蒸発器21に導入される。凝縮蒸発器21で
は、塔頂部から経路26に抜き出され、経路27に分岐
して凝縮蒸発器21に導入される窒素ガスの一部と、前
記液化排ガスとが熱交換を行い、窒素ガスが凝縮液化し
て液化窒素となり、液化排ガスが蒸発気化して戻り排ガ
スとなる。
り排ガスは、主熱交換器19で前記圧縮後の原料排ガス
と熱交換を行って昇温した後、経路29を通って前記熱
交換器12に導入され、圧縮前の原料排ガスと熱交換を
行って吸着器再生ガスとして適当な温度まで冷却され
る。熱交換器12で冷却された戻り排ガスは、再生ガス
経路30を介して前記既設の空気液化分離装置1に新設
された吸着器2の再生ガスとして用いられた後、経路3
1から排出される。なお、一部の戻り排ガスは、前記回
収経路13に分岐して原料排ガスと合流し、圧縮機15
に導入されて上記経路に戻される。
き出され、経路32に分岐した窒素ガスは、主熱交換器
19で前記圧縮後の原料排ガスと熱交換を行って昇温し
た後、製品窒素ガスとなって製品窒素ガス導出経路33
から導出される。
に導出した液化窒素には、装置における熱のロスを補う
ための液化窒素が寒冷用液化窒素導入経路35を介して
外部から合流し、経路36を通って精留塔20の頂部に
導入され、精留塔20の還流液となる。
の処理を吸着器2による吸着除去に改造した空気液化分
離装置1から排出される排ガスを原料として窒素ガスを
製造することにより、既設の空気液化分離装置1におけ
る精留塔の段数の追加や窒素配管の大口径化等の面倒な
改造を行うことなく、排ガス量に対応した液化精留設備
を付加するだけで効率よく窒素ガスを製造することが可
能であり、原料排ガスに対する製品窒素の収率を40%
以上にすることができる。また、窒素製造装置としての
前処理用吸着器を必要としないため、窒素採取量に対す
る装置コストが、その分低減する。
1における排ガス量が原料空気量に対して50%の場
合、この排ガスの60%を製品窒素として採取しても、
残部の窒素や製品以外の酸素やアルゴンの合計量が、前
記原料空気量に対して20%となるので、吸着器2の再
生ガスとしては十分な量の戻り排ガスを確保することが
できる。
前段に熱交換器12を配置し、原料排ガスによって戻り
排ガスを冷却することにより、簡単な装置構成で戻り排
ガスを吸着器再生ガスに適した温度まで冷却することが
できる。
8,39,40,41,42は、既設の空気液化分離装
置1との取り合いや装置の起動,寒冷補給等を考慮して
設置されるものである。また、回収経路13に設けられ
る弁43は、窒素収率を調節するために設けられるもの
で、製品窒素ガスの所要量に応じて調節される。また、
製品窒素ガスの所要量が少ない場合には、回収経路13
を設置する必要はない。
造装置の系統図である。なお、以下の各形態例におい
て、前記第1形態例の窒素製造装置における構成要素と
同一の主要な構成要素には同一符号を付して詳細な説明
は省略する。
の空気液化分離装置1側で確保できる場合の例を示すも
ので、この場合は、経路29を流れる戻り排ガスを吸着
器2の再生ガスとして使用する必要がないため、前記熱
交換器12を省略するとともに、回収経路13に分岐す
る戻り排ガス以外のガスを、経路51,弁52を介して
放出すればよい。
造装置の系統図である。本形態例は、経路29を流れる
戻り排ガスを吸着器再生ガスとして適当な温度まで冷却
するための手段として、前記熱交換器12に代えて冷却
装置53を使用したものである。本形態例は、前記熱交
換器12で戻り排ガスを十分に冷却できない場合や、圧
縮機15の所要動力を低減してランニングコストを下げ
るために冷凍機による冷却を行う場合等に採用される。
なお、前記熱交換器12と冷却装置53とを併用するこ
とも可能であり、この場合は、冷却装置53の負荷を軽
減することができる。
造装置の系統図である。本形態例は、装置における熱の
ロスを補うための手段として、製品となる窒素ガスの一
部を駆動源とした膨張タービン54を設置したものであ
る。すなわち、精留塔20の頂部から経路26に導出さ
れて経路32を流れる窒素ガスを、経路55に分岐して
主熱交換器19に導入し、該主熱交換器19の中間部か
ら経路56に導出した窒素ガスを膨張タービン54に導
入して断熱膨張させることにより寒冷を発生させ、経路
57から再び主熱交換器19に導入するようにしたもの
である。なお、発生寒冷量を調節するため、経路32を
流れる窒素ガスの一部は、弁58で流量調節されて経路
59に分岐し、経路57からの低温窒素ガスと合流する
ように形成されている。
素を導出する経路には、弁60を備えた液化窒素経路6
1を設け、生成した液化窒素の一部を外部に導出するよ
うにしてもよい。また、装置の起動時のように寒冷を多
く必要とする場合等は、この液化窒素経路61から装置
内に寒冷となる液化窒素を導入することができる。
造装置の系統図である。本形態例は、装置における熱の
ロスを補うための手段として、原料排ガスの一部を駆動
源とした膨張タービン62を設置したものである。すな
わち、経路17からコールドボックス18内の主熱交換
器19に導入された原料排ガスの一部を、該主熱交換器
19の中間部から経路63に分岐させて導出し、膨張タ
ービン62に導入して断熱膨張させることにより寒冷を
発生させるようにしている。発生寒冷量の調節は、主熱
交換器19の出口に設けた弁64により、経路63への
分岐ガス量を調節することによって行うことができる。
この場合も、前記同様に、液化窒素経路61によって液
化窒素の導出あるいは導入を行うことができる。
て、前記空気液化分離装置1から経路7に導出された排
ガス、流量:13300Nm3 /h,圧力:0.15k
g/cm2 G,温度:13℃,組成:N2 =91.0v
ol%,O2 =8.0vol%,Ar=1.0vol%
は、熱交換器12で昇温した後、回収経路13からの戻
り排ガスの一部2700Nm3 /hと合流する。合流後
の原料排ガスは、流量:16000Nm3 /h,組成:
N2 =88.7vol%,O2 =10.0vol%,A
r=1.3vol%となり、圧縮機15で2.5kg/
cm2 Gに昇圧され、アフタークーラー16で40℃に
冷却される。
た原料排ガスは、精留塔20で塔底部の液化排ガス、流
量:8000Nm3/h,組成:N2=77.4vol
%,O2=20.1vol%,Ar=2.5vol%
と、塔頂部の窒素ガスとに分離する。
スは、凝縮蒸発器21で蒸発して戻り排ガスとなり、主
熱交換器19で昇温した後、2700Nm3 /hが前記
回収経路13に分岐し、残部の5300Nm3 /hが熱
交換器12で15℃に冷却され、圧力0.15kg/c
m2 Gで再生ガス経路30から吸着器2の再生ガスとし
て送出される。
1で液化した後、寒冷用液化窒素導入経路35から供給
される液化窒素200Nm3 /hと合流して精留塔20
の還流液となる。精留塔20の塔頂部から経路26を経
て経路32に抜出された窒素ガス8200Nm3 /h
は、主熱交換器19で昇温した後、製品窒素ガス導出経
路33から圧力1.5kg/cm2 G,温度37℃で需
要先に供給される。
00Nm3 /h及び寒冷補給用の液化窒素200Nm3
/hから、8200Nm3 /hの製品窒素ガスが得られ
たことになり、原料排ガス量に対する製品窒素ガス量の
割合が60%以上、すなわち、収率60%以上が得られ
ている。
装置によれば、リバーシング熱交換器又は蓄冷器による
既設の空気液化分離装置を吸着器方式に改造した場合で
も、既設の精留塔の段数の追加や窒素配管の大口径化等
の大改造をすることなく、同じ原料空気量で多くの製品
窒素を採取することができる。
統図である。
統図である。
統図である。
統図である。
統図である。
製造装置、12…熱交換器、13…回収経路、15…圧
縮機、16…アフタークーラー、18…コールドボック
ス、19…主熱交換器、20…精留塔、21…凝縮蒸発
器、24…減圧弁、30…再生ガス経路、33…製品窒
素ガス導出経路、35…寒冷用液化窒素導入経路、53
…冷却装置、54…膨張タービン、61…液化窒素経
路、62…膨張タービン
Claims (7)
- 【請求項1】 空気液化分離装置の排ガスを原料とし、
この原料排ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素
を製造する窒素製造装置において、前記原料排ガスと、
該窒素製造装置から導出される排ガスとを熱交換させる
熱交換器を、前記原料排ガスを圧縮する圧縮機の前段に
設置したことを特徴とする窒素製造装置。 - 【請求項2】 空気液化分離装置の排ガスを原料とし、
この原料排ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素
を製造する窒素製造装置において、該窒素製造装置から
導出される排ガスを冷却する冷却器と、該冷却した排ガ
スを前記空気液化分離装置の吸着器へ送る再生ガス経路
とを備えたことを特徴とする窒素製造装置。 - 【請求項3】 空気液化分離装置の排ガスを原料とし、
この原料排ガスを圧縮,冷却し、液化精留分離して窒素
を製造する窒素製造装置において、該窒素製造装置から
導出される製品窒素流量の前記原料排ガス流量に対する
割合が40%以上であることを特徴とする窒素製造装
置。 - 【請求項4】 前記空気液化分離装置が、原料空気中の
炭酸ガス及び水分を除去する吸着器を備えていることを
特徴とする請求項1,2又は3記載の窒素製造装置。 - 【請求項5】 前記原料排ガスを圧縮する圧縮機と、該
圧縮機で圧縮された原料排ガスを冷却する熱交換器と、
該熱交換器の中間部から導出した原料排ガスの一部を膨
張させる膨張タービンとを備えたことを特徴とする請求
項1,2又は3記載の窒素製造装置。 - 【請求項6】 液化精留分離して得られた窒素ガスを、
前記原料排ガスと熱交換する熱交換器と、該熱交換器の
中間部から導出した窒素ガスを膨張させる膨張タービン
とを備えたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の
窒素製造装置。 - 【請求項7】 前記原料排ガスを液化精留分離する窒素
製造装置の寒冷ロスを補給するための液化窒素を、前記
液化精留分離を行う精留塔又は凝縮蒸発器に導入する液
化窒素導入経路を備えたことを特徴とする請求項1,2
又は3記載の窒素製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12980197A JP3175003B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 窒素製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12980197A JP3175003B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 窒素製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10318670A JPH10318670A (ja) | 1998-12-04 |
JP3175003B2 true JP3175003B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=15018574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12980197A Expired - Fee Related JP3175003B2 (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 窒素製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3175003B2 (ja) |
-
1997
- 1997-05-20 JP JP12980197A patent/JP3175003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10318670A (ja) | 1998-12-04 |
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