JP3174060U - 高粘性液状化粧料用塗布具およびこれを利用する高粘性液状化粧料用容器 - Google Patents

高粘性液状化粧料用塗布具およびこれを利用する高粘性液状化粧料用容器 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の刷毛やチップを用いた場合の問題を解決することのできる、使用性、使用感およびコスト面のいずれも優れた高粘性液状化粧料用塗布具およびこれを利用する高粘性液状化粧料用容器を提供する。
【解決手段】繊維チップで形成された塗布部2を軸に取り付けてなる塗布具1であって、前記塗布部は中央上部に先端平面を有し、両側が斜めに切り落とされた形状であることを特徴とする高粘性液状化粧料用塗布具並びにこれを蓋体11にとりつけて高粘性液状化粧料用容器とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、高粘性液状化粧料用塗布具およびこれを利用する容器に関し、更に詳細には、粘性の高い、液状ないしペースト状の化粧料を必要な部位に塗布しやすい塗布体と、これを一体化してなる高粘性液状化粧料用容器に関する。
液状ないしペースト状の粘性のある化粧料、例えば、マニキュア、トップコート、ネイルケア等のネイル用化粧料、リップグロス、リップカラー、リップオーバーコート等の口唇用化粧料、アイカラー、マスカラ等の粘性液状化粧料の容器としては、従来、キャップに嵌合させた軸の先に刷毛等、別パーツの塗布体を付けたものが多い。
例えば、キャップの内側に刷毛を付け、キャップを開けると同時にこの刷毛で化粧料を塗布できるようにした化粧料容器は既に広く使用されており、また、特許文献1 実開昭59−44916号には、特定硬度のシリコンゴムで形成された塗布用チップを塗布棒に取り付けた化粧料用塗布具が開示されている。
しかしながら、従来の粘性液状化粧料用の容器には、いくつかの問題があった。すなわち、塗布具として一般的である毛製の刷毛を用いた場合、粘度の高い化粧料について使用すると、塗布具を戻したときに刷毛の先端部が広がって変形し、使用性や使用感が徐々に低下するという問題があった。そして甚だしい場合は、容器の口に収納しにくくなることもあった。
一方、塗布具としてチップを用いた場合は、上記したような問題はないが、刷毛に比べ、使用性が悪いという大きな問題があり、刷毛に取って代わるものではなかった。
更に、両者について、刷毛やチップが接着剤を用いて固定されている場合、化粧料の内容物によっては、接着剤が溶け出すことがあるという問題があり、また、刷毛やチップは塗布体と別のパーツとして作られるためコストが高くならざるを得ないという問題もあった。
他方で、ネイル用化粧料、特にネイルケアでは、化粧料の塗布と共に、爪部分の甘皮を除去することも要求されている。
実開昭59−44916号
本考案は、従来の刷毛やチップを用いた場合の問題を解決することのできる、使用性、使用感およびコスト面のいずれも優れた高粘性液状化粧料用塗布具およびこれを利用する高粘性液状化粧料用容器の提供をその課題とするものである。
本考案者らは、液状化粧料、特に高粘性液状化粧料用の塗布体について、その使用性や使用感を向上させるべく構造、材質について鋭意検討を重ねた結果、塗布体の先端に設ける塗布体を、一定の形状に、特定の材料で作成し、これを軸の先端に取り付けることで、従来の高粘性液状化粧料の課題が解決できることを見出した。また、このような塗布体を用いることで、例えば高粘性液状化粧料としてネイルケアを選択した場合、同時に甘皮除去も可能となることを見出し、本考案を完成した。
すなわち本考案は、繊維チップで形成された塗布部を軸に取り付けてなる塗布具であって、前記塗布部は中央上部に先端平面を有し、両側が斜めに切り落とされた形状であることを特徴とする高粘性液状化粧料用塗布具である。
また本考案は、容器本体と、塗布体を取り付けた蓋体で構成され、当該塗布体は繊維チップで形成された塗布部を軸部に取り付けてなり、前記塗布部は中央上部に先端平面を有し、両側が斜めに切り落とされた形状であることを特徴とする高粘性液状化粧料用容器である。
本考案の塗布具は、塗布部が適当な硬さと形状を有しながら、高粘性液状化粧料の保持性に優れているため、使用によって先端が開くという問題はなく、また、化粧料が十分に塗布できないという問題もないものである。また、ネイルケア等の甘皮除去も要求される化粧料においては、塗布部の適切な硬度により、甘皮をきれいに除去することが可能である。
本考案の高粘性液状化粧料用塗布具の一部切欠正面図である。 本考案の高粘性液状化粧料用塗布具の塗布部についての正面図(A)および側面(B)である。 本考案の高粘性液状化粧料用塗布具の塗布部についての平面図である。 本考案の高粘性液状化粧料用塗布具を収納した化粧料容器の一部切欠正面図である。
以下、本考案の一態様を示す図面を挙げ、本考案を更に詳しく説明する。
図1は、本考案の高粘性液状化粧料用塗布具(以下、「塗布具」と略称する)の一部切欠正面図である。図1中、1は高粘性液状化粧料用塗布具、2は塗布部、10は軸体、11は蓋体、12は蓋体ねじをそれぞれ示す。
本考案の塗布具は、高粘性液状化粧料(以下、「化粧料」と略称する)を塗布する際の把持部ともなる蓋体11に、塗布部2を先端に挿入固定した軸体10が保持された構造のものである。この軸体10は、ポリエチレン等の適度な弾性を有するプラスチック材料で構成されており、その下部を蓋体11の内部に挟み込むことで固定され、また、その先端側では塗布部2を同様に保持できる。また、蓋体11の上部空間部の内側には、蓋体ねじ12が切られている。更にこの蓋体11は、化粧料の塗布時には把持部ともなるので、ポリプロピレン等のプラスチック材料が利用される。更にまた、この蓋体11の外周には、滑り止めの効果をも有するような模様等を付しても良い。
次に、塗布具の先端に取り付けられる塗布部2について、図2および図3を用いて説明する。図中、4は上側部、5は挿入部、6は先端平面、7は塗布面、8は基部をそれぞれ示す。
塗布部2は、図2のAおよびBに示すように、大きく上側部4、基部8および挿入部5の3つの部分からなる。そして、上側部4は円錐台ないし円柱(以下、「円錐台等」という)の両側を、斜めに切り落とした形状となっており、この切り落とされた平面部が塗布面7となる。この切り落とされた角度は、軸線に対し、15°ないし25°程度であることが望ましい。また、前記円錐台等の軸線に対する角度は、0°ないし8°程度であることが好ましい
更に塗布部2の上側部4先端は、図3に示すように細い長方形状の先端平面6となっており、この部分で爪の甘皮を剥離できるようになっている。更にまた、塗布部2の下側に設けた挿入部5は、軸体10の上部に設けた穴に差し込みやすいよう、基部8より細くなっている。
本考案塗布具で用いられる塗布部2は、上記した形状に特徴を有する他、その材料にも特徴を有するものである。すなわち、塗布部2は、繊維チップで形成されることが必須である。この繊維チップとは、ポリエステル等の熱融着性繊維の不織布を棒状に加熱成形した繊維成形体である。より具体的には、熱融着性繊維の不織布を長尺状に裁断した複数のスリット片を、長手方向を互いに揃えて配置し、その配置した集合体を加熱硬化し、引抜き成形して棒状の繊維成形体としたものである。
このようにして製造される繊維チップは、繊維成形体の軸方向に垂直な断面中に、断面積が0.005〜0.5mmの範囲内の大隙間と、断面積が0.005mm未満の小隙間とを含むものであり、繊維成形体の軸方向に垂直な断面の面積に対し、大隙間の断面積の合計が3〜30%の範囲内の割合を占めており、繊維成形体の軸方向に垂直な断面50mm当たり、大隙間が15〜500個存在しているものである。なお、繊維チップの使用に当たっては、本考案塗布部2の長手方向と繊維成形体の軸方向を一致させることが望ましい。
上記した塗布体1は、単独で使用することもできるが、図4のように化粧料を入れた容器と組み合わせることもできる。図4中、15は容器、16は容器ねじである。
この容器では、化粧料を充填後、塗布具1の蓋体11の上部内側に設けられた蓋体ねじ12と、容器15の容器ねじとで密閉することが可能となる。この容器15の材質は、ガラス、プラスチック等一般に用いられているもので良い。
本考案の上記化粧料容器は、高粘度の液状化粧料、例えばネイルケア、トリートメントオイル等のネイル用化粧料の容器として、特に有用である。ここでいう高粘度液状化粧料とは、例えば、粘度が30ミリパスカル・秒以上の粘性を持つものである。
本考案の塗布具は、上記したように化粧料を塗布するための塗布面7を上側部4に設け、更に、爪の甘皮剥がしに利用できる先端平面6を設けた上、その材料として、大隙間と章隙間を有する繊維チップを選択したものである。そして、繊維チップの適切な大きさの大隙間が化粧料の高い保持能力を、小隙間が化粧料の持続的な流出を可能とする。従って、前記した形状と相俟って、優れた塗布効果が得られるのである。また、爪の甘皮剥がしにおいても使用感の良く、問題が起こりにくいものとなるのである。
1……高粘性液状化粧料用塗布具
2……塗布部
3……化粧料容器
4……上側部
5……挿入部
6……先端平面
7……塗布面
8……基部
10……軸体
11……蓋体
12……蓋体ねじ
15……容器
16……容器ねじ

Claims (8)

  1. 繊維チップで形成された塗布部を軸に取り付けてなる塗布具であって、前記塗布部は中央上部に先端平面を有し、両側が斜めに切り落とされた形状であることを特徴とする高粘性液状化粧料用塗布具。
  2. 繊維チップが、熱融着性繊維の不織布を棒状に加熱引抜成形することにより調製されたものである請求項1記載の高粘性液状化粧料用塗布具。
  3. 斜めに切り落とされた角度が、軸線に対し、15°ないし25°である請求項1または2記載の高粘性液状化粧料用塗布具。
  4. 容器本体と、塗布体を取り付けた蓋体で構成され、当該塗布体は繊維チップで形成された塗布部を軸部に取り付けてなり、前記塗布部は中央上部に先端平面を有し、両側が斜めに切り落とされた形状であることを特徴とする高粘性液状化粧料用容器。
  5. 繊維チップが、繊維チップが、熱融着性繊維の不織布を棒状に加熱引抜成形することにより調製されたものである請求項4記載の高粘性液状化粧料用容器。
  6. 斜めに切り落とされた角度が、軸線に対し、15°ないし 25°である請求項4または5記載の高粘性液状化粧料用容器。
  7. 充填すべき高粘性液状化粧料が、粘度30ミリパスカル・秒以上の粘性を有するものである請求項第4項ないし第6項の何れかの項記載の高粘性液状化粧料用容器。
  8. 充填すべき高粘性液状化粧料が、ネイルケアまたはネイルトリートメントオイルである請求項第4項ないし第7項の何れかの項記載の高粘性液状化粧料用容器。
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