JP3173882B2 - トローチ剤及びその調製方法 - Google Patents

トローチ剤及びその調製方法

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英明 有富
敬二 山田
康允 中井
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第一製薬株式会社
高市製薬株式会社
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トローチ製剤及びその
調製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トラネキサム酸は抗炎症作用、止血作用
を有し(特公昭49−39818)、経口剤、注射剤と
して使用されているが、トローチ剤としては未だ用いら
れていない。トラネキサム酸含有の口腔用の粘膜適用製
剤ができれば、喉の炎症、口内炎に最適な製剤として有
用である。トローチ剤には2種の剤型がある。ひとつ
は、粉体を圧縮成型した錠剤であり、もう1つは砂糖等
を用いたキャンディーである。圧縮打錠したトローチ剤
は、主成分のみで調製することができず、他の成分、賦
形剤、滑沢剤等の粉体があって、初めて通常の錠剤と同
様に打錠できるものである。打錠法によるトローチ剤は
粉体を固めたものであり、前述のように他の成分を含有
するので、微粉化されていても溶けにくく、口内、舌な
どに違和感を与えるだけでなく、ときには、舌等を荒ら
す原因ともなる。特に、老齢者や唾液分泌の少ない人等
では、数回の連用でこのような症状を訴える場合があ
り、ゆっくりなめて溶かして使用できるトローチ剤であ
ることが重要である。また、砂糖等を用いたキャンディ
ーは、錠剤より滑らかさがあり、舌に違和感を与えない
ばかりでなく、飴玉効果によって舌や喉粘膜に滑らかさ
を与え、大変好ましい反面、トラネキサム酸などの薬用
成分を処方するとトローチ剤として外観が悪くなってし
まい、商品価値が乏しくなる。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トラネキサ
ム酸などの薬用成分を含有しても外観上悪い印象を与え
ることのないトローチ剤及びその製法を提供することを
目的とする
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の化
合物を添加して、トラネキサム酸などの薬用成分を含有
しても外観上悪い印象を与えることのないトローチ剤お
よびその製剤の製造方法について鋭意検討した結果、特
定の糖を用いると上記課題が解決できるとの知見に基づ
いてなされたものである。すなわち、本発明は、(A)
D−ソルビトール、キシリトール及び還元麦芽糖から選
ばれる糖と(B)トラネキサム酸、イプシロンアミノカ
プロン酸及びこれらの塩から選ばれる薬用成分と3重量
%以下の水分を含有することを特徴とするトローチ剤を
提供する。成分(B)の塩としては、塩化水素酸、臭化
水素酸、硫酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸との
塩及び水酸化カリウム、水酸化ナトリウムとの塩があげ
られる。本発明では、キャンディー基剤として、成分
(A)のD−ソルビトール、キシリトール及び還元麦芽
糖から選ばれる糖を用いる。本発明のトローチ剤中、成
分(B)の量は任意とすることができるが、0.1〜10
重量%(以下、%と略称する)、好ましくは1〜5%で
あり、残部を成分(A)とするのがよいが、第三成分と
して塩化デカリニウム、塩化セチルピリジウム等の殺菌
剤及び塩化亜鉛、硫酸亜鉛等の収斂剤等を添加すること
ができる。でき上がったトローチ製剤中の水分含量が、
多過ぎると結晶化するため、トローチ剤の外観が白濁変
化する。そのため水分含量は3%以下、好ましくは、
0.5〜3%、より好ましくは水分含量は2%以下に抑
える必要がある。このときの製剤中の水分含量はカール
フィッシャー法により測定することができる。
【0004】本発明に係るトローチ剤の製法について
は、先ず、成分(B)を粉体又は結晶として加えるので
はなく、一度水に溶かして水溶液にしてから基剤である
成分(A)に加える方が、製剤中における成分(B)の
均一化、着色変化、並びに口中でのザラツキ感等の面か
ら、好ましく、また、トローチ剤の色調の面から調製時
の温度を90℃より高温にせず、90℃以下で調製する
ことが最も好ましい。尚、水に溶かす場合、有効成分で
あるトラネキサム酸等の濃度は任意とすることができる
が、好ましくは5〜30%、より好ましくは10〜20
%とするのがよい。しかし、トローチを多量に製造する
工業化工程においては、粘性を抑えるために90℃より
若干温度を上げる必要がある。すなわち、溶解工程、成
型工程においては100℃以下で調製する必要のある場
合もある従来、ソルビトール基剤では種つけ工程を設け
ていたが、本発明のトローチ剤の製造は、打ち抜きによ
らず、加熱後トレイに注ぐ成型法により、種付け工程を
設けないで行うこともできる。
【0005】
【発明の効果】本発明によれば、トラネキサム酸などの
薬用成分を含有しても外観上悪い印象を与えることのな
いトローチ製剤が提供される。又、本発明の調製方法に
よれば、該トローチ製剤を極めて効率よく製造すること
ができる。次に実施例により本発明を説明する。
【0006】
【実施例】
実施例1 トラネキサム酸4.2gに水30mlを加えて溶かし、これ
にD−ソルビトール150gを加えて、100℃で加熱
溶解し、よく攪拌しつつ、減圧により1時間100℃で
水分を留去させたのち、トレイに注いで成形したトロー
チ剤を製造した。外観は淡褐色透明で均一性があった。
口に含んだ時違和感はなかった。カールフィッシャー法
で測定した水分含量は2.38%であった。
【0007】実施例2 トラネキサム酸4.2gに水30mlを加えて溶かし、これ
にD−ソルビトール150gを加えて90℃で加熱溶解
し、よく攪拌しつつ、減圧により1時間90℃水分を留
去させた後、トレイに注いで成形したトローチ剤を製造
した。外観は淡黄色透明で、均一性があった。口に含ん
だ時違和感はなかった。水分含量は2.67%であった。
【0008】実施例3 トラネキサム酸4.2gに水30mlを加えて溶かし、これ
にD−ソルビトール150gを加えて110℃で加熱溶
解し、よく攪拌しつつ、減圧下で1時間水分を留去させ
た後、トレイに注いで成形したトローチ剤を製造した。
トローチ剤の外観は、褐色透明で、均一であった。口に
含んだとき違和感はなかった。水分含量は2.93%であ
った。 比較例1 トラネキサム酸4.2gにD−ソルビトール150gを加
え、110℃で、加熱溶融した後、トレイに注いで成形
したトローチ剤を製造した。できたトロート剤の外観は
褐色不透明、かつ不均一で、溶けていないトラネキサム
酸が分散していた。口に含んだとき違和感が認められ
た。 比較例2 トラネキサム酸4.2gに水30mlを加えて溶かし、これ
にD−グルコース150gを加え、100℃で加熱溶解
し、よく攪拌しつつ、減圧により1時間100℃で水分
を留去させた後、トレイに注いで成形してトローチ剤を
製造した。外観は黒褐色透明であり、均一性があった。
口に含んだ時違和感は認められなかった。
【0009】比較例3 トラネキサム酸4.2gに水30mlを加えて溶かし、これ
にD−グルコース150gを加え90℃で加熱溶解し、
よく攪拌しつつ水分を90℃減圧下により留去させる過
程において固化したので、トローチとしての形成はでき
なかった。外観は暗褐色不透明であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 敬二 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬株式会社 東京研究開発センタ ー内 (72)発明者 中井 康允 奈良県高市郡明日香村野口48番地 高市 製薬株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/195,9/20

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)D-ソルビトール、キシリトール
    及び還元麦芽糖から選ばれる糖と(B)トラネキサム酸
    及びその塩から選ばれる薬用成分と3重量%以下の水分
    を含有することを特徴とするトローチ剤。
  2. 【請求項2】 成分(B)がトラネキサム酸である請求
    項1記載のトローチ剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のトローチ剤を、溶
    解、水分留去及び成型工程を行って調製することを特徴
    とするトローチ剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 成分(B)の水溶液を成分(A)に添加
    し、次いで溶解し、水分留去及び成型工程を行って調製
    することを特徴とする請求項1又は2記載のトローチ剤
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 成型がトレイに注ぐ成型法である請求項
    又は4記載のトローチ剤の製造方法。
JP23178392A 1992-08-31 1992-08-31 トローチ剤及びその調製方法 Expired - Fee Related JP3173882B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101604466B1 (ko) 2014-08-14 2016-03-25 박상진 학습용 교구

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KR101604466B1 (ko) 2014-08-14 2016-03-25 박상진 학습용 교구

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