JP3172713U - 容器運搬具 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトに収納でき、取り扱い性に優れ、複数の容器であっても安定に保持運搬できるとともに、手近かにあるフックなどに容器を係止して保持しておくことのできる容器運搬具を提供する。
【解決手段】円筒状容器Cがその底部側から容器装着部12に挿入されて支持されるリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状などに形成された容器支持部11と、容器支持部11の外周に突出して形成された左右一対の吊下げ紐係止部13、14と、を有するように容器運搬具を構成する。
【選択図】 図1

Description

本考案は、コーヒーやお茶、ジュース、ビールなどの液体飲料や、ラーメン、うどんなど液体を含む食品が入った紙製、合成樹脂製、陶器、ガラス製などの容器を保持して運搬するための容器運搬具に関する。
公園や遊園地、会社内等において、自動販売機などで販売されるコーヒーやお茶、ビール、ジュース類等の飲料は、紙製又はプラスチック製で底部側の径が小さくなるようにテーパー形成された容器に入れて供給されることが多い。そして、このような液体飲料を満たした容器を、安定的に運搬するための容器運搬具に関連して、例えば以下のようなものが知られている。
特許文献1には、リング状のコップ保持部を吊下げ用の帯部の中間部に形成するとともに、前記帯部の両端に互いに嵌合する連結部を設けるようにした紙コップ等の吊下げ具が記載されている。
特許文献2には、容器を着脱可能に装着する装着孔を有する平板からなるホルダー本体を備え、該ホルダー本体の対向する辺に一対の連続部を突設するとともに、これら連続部の側縁にそれぞれ取っ手を設けるようにした紙製容器ホルダが記載されている。
特許文献3には、容器に装着した際に外側となる面が凹凸面、内側となる面が平滑面である帯状の紙の両端を重ねて接着するようにした紙製容器ホルダが記載されている。
特開2004−26247号公報 特開2005−74087号公報 特開2004−105603号公報
しかしながら、前記特許文献に記載の従来の技術のものは以下のような問題点があった。特許文献1に記載の紙コップ等の吊下げ具は、吊下げ用となる帯部をその容器保持部より長く形成する必要があり、全体が嵩ばるために不使用時における収納がコンパクトにできないという欠点があった。さらに、吊下げ具に複数の容器保持部を設けた場合には、帯部が容器の重みで撓んでしまい、容器をバランスよく保持できないという問題もあった。
特許文献2に記載の平板状のホルダー本体に容器装着孔を複数設けた紙製容器ホルダは、このホルダー本体の対向する辺に一対の連続部を突設して、これを取っ手とするものである。しかし、連続部とホルダー本体が一体に形成されているので、連続部をホルダー本体から引き起こしてホルダー本体との間に充分な間隔を確保することが困難であり、保持する容器に蓋を装着する際には障害となりやすいという欠点があった。また、これらの容器装着孔に容器を挿入保持する際に、取手部分となる連続部と容器を保持する部分が直結しており、手の振れが容器に伝わりやすく、容器の数によっては全体のバランスを保持することができず、不安定となって容器内の液体がこぼれやすいという問題点があった。
特許文献3に記載の紙製容器ホルダでは、その使用の都度、接着剤を用いて帯状の紙を接着する必要があって不便である上に、係止部が設けられていないために、手近かにあるフックや支持部材などに飲みかけの容器を係止して安定に保持しておくことができないという課題があった。
本考案は前記従来の課題を解決するためになされたもので、簡便に使用でき、ホルダー本体との間に充分な間隔を確保して取り扱い性に優れ、複数の容器であっても安定に保持でき、その携帯が容易にできるとともに、手近かにあるフックなどに容器を係止して保持しておくことのできる容器運搬具を提供することを目的とする。
(1)本考案の容器運搬具は、円筒状容器がその底部側から容器装着部に挿入されて支持されるリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状などに形成された容器支持部と、前記容器支持部上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部と、を有することを特徴とする。
(2)本考案の容器運搬具は、前記(1)において、前記吊下げ紐係止部が、前記容器支持部の外周に突出して形成されたものであることを特徴とする。
(3)本考案の容器運搬具は、前記(1)又は(2)において、前記容器支持部が、前記容器装着部を複数穿設して形成される平板状であって、奇数個の容器装着部がその容器の配置数に応じてそれぞれ点対称位置に配置可能に配列されており、一対の吊下げ紐係止部が容器支持部の中心点を中心として、点対称の位置に設置されていることを特徴とする。
(4)本考案の容器運搬具は、前記(1)〜(3)のいずれかにおいて、容器が装着固定される前記容器装着部の周囲に前記容器からの流出液を貯留する液貯留部が設けられていることを特徴とする。
(5)本考案の容器運搬具は、前記(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記容器支持部及び前記吊下げ紐係止部が生分解性プラスチックを用いて一体に形成されていることを特徴とする。
(6)請本考案の容器運搬具は、前記(1)〜(5)のいずれかにおいて、前記容器支持部が円筒状容器の底部を支持する底付円筒状であり、前記吊下げ紐係止部が前記容器支持部に保持される円筒状容器の重心位置より上方に設けられていることを特徴とする。
本考案によれば、円筒状容器がその底部側から容器装着部に挿入されて支持されるリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状などに形成された容器支持部と、前記容器支持部上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部と、を有することを特徴とするので、吊下げ紐の両端を吊下げ紐係止部に係止させることによって、容器が保持された容器支持部を安定に支持することができる。
また、着脱可能で可撓性の吊下げ紐を用いるので全体を嵩ばらせることなくコンパクトに収納できるとともに、吊下げ紐と容器支持部との間に充分な作業用間隔を確保でき、取り扱い性に優れた容器運搬具を提供できる。
(a)は実施例1の容器運搬具の斜視図であり、(b)は実施例1の容器運搬具を円筒状容器に取り付けた状態を示す斜視図である。 実施例2の容器運搬具の斜視図である。 実施例3の容器運搬具の斜視図である。 実施例4の容器運搬具の斜視図である。 実施例5の容器運搬具の斜視図である。 実施例5の容器運搬具の断面図である。 (a)実施例6の容器運搬具の平面図である。(b)実施例6の容器運搬具の側面断面図である。 実施例7の容器運搬具の斜視図である。 実施例8の容器運搬具の斜視図である。 実施例8の容器運搬具の断面図である。 容器支持部11の形状を容器Cの開口部下方を鉢巻きのように巻回すようにした例を示す側面図である。 容器支持部11の形状を容器Cの開口部上方を鉢巻きのように巻回すようにした例を示す(a)斜視図、(b)使用例説明図である。 吊下げ紐の形状を手持ち部分にリングを形成させた例を示す概略説明図である。
本実施形態の容器運搬具は、円筒状容器がその底部側から容器装着部に挿入されて支持されるリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状などに形成された容器支持部と、前記容器支持部上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部と、を有して構成されている。これによって、容器運搬具をコンパクトに収納できる上に、吊下げ紐と容器支持部との間に充分な間隔を確保して取り扱い性に優れたものとしている。
また、トレイ状の容器支持部の場合は、複数の容器を保持して、容器の携帯運搬が容易にできるとともに、吊下げ紐係止部に係止した吊下げ紐を手近かにあるフックなどにかけて保持しておくこともでき、その利便性に優れている。
容器運搬具は、例えば、木質材やプラスチック、金属などで製造され、ジュースやミルクなどの飲料で満たされた逆円錐台状や円柱状の紙容器や、合成樹脂製容器、ガラス製容器などを単数もしくは複数個を保持することができる。
容器運搬具の素材となる木質材としては、紙パルプを素材とする段ボールなどの厚紙や再生紙が、プラスチックとしてはポリエチレンやポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンなどの硬質合成樹脂が、また、金属としては、アルミやアルミ合金、スチールなどのものが適用できる。
また、容器運搬具の素材には、再生紙などの厚紙を使用することでその都度使い捨てるようにしたり、あるいは耐久性のあるプラスチックや金属などの素材を繰り返し使用したりすることが可能である。こうして、資源を大切にするというエコロジーの精神にも配慮したものとすることができる。
容器運搬具は例えば、紙コップに注がれたコーヒーなどの飲料の「テイクアウト」業務用や、コーヒー供給機/自動販売機からデスクへ容器を運搬したり会議や接客時に飲み物を運んだりするためのオフィス用、子どもが台所から子ども部屋へ飲み物を運ぶ玩具やトレイなどの家庭用、キャンプやガーデンパーティーなどで複数の飲み物を運ぶ場合の野外用、医療機関で検査用溶液などを運ぶための医療用などとして広く適用することができる。
容器支持部は、容器の上方側部を嵌合して保持する容器装着部が設けられたリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状、或いは容器支持部の底部で容器を支持する底部分を有する筒状などの部材である。容器支持部の容器装着部における容器を支える部分の形状は、例えば正方形、正六角形、正八角形などの非円形としても良い。なお、円形とした場合でも、円形部分全体で容器を支えなくとも、3箇所以上の支点があれば、容器を保持する機能を維持することはできる。
吊下げ紐係止部は、容器支持部の左右外周にそれぞれ突出して形成された、或いは容器支持部上の点対称の位置に形成されたリング状やフック状の部分であり、容器支持部を吊下げた状態で保持するための吊下げ紐の両端が係止されるようになっている。このような持ち手部分となる吊下げ紐は、例えば、紐、鎖、細い金属(逆V字型、逆U字型などで中央部分が明確にわかるもの)などとするのが良い。 また、デザイン上は、重心と強度を考慮した上で、逆Jの字型の金属を用いることも可能である。
本実施の形態の容器運搬具は、前記容器支持部が、前記容器装着部を複数穿設して形成される平板状であって、奇数個の容器装着部がその容器の配置数に応じてそれぞれ点対称位置に配置可能に配列されていることにも特徴を有している。これによって、容器支持部の左右、或いは容器支持部上の点対称の位置に配置された吊下げ紐係止部を用いて、N個の容器装着部が形成された容器支持部に1〜N個の容器をそれぞれバランスよく保持することができる。容器装着部の配置数Nは少なくとも奇数として設定することが必要であり、容器装着部の配置が全体として「点対称」となるように配列して、容器装着部に入れられる容器が1〜N個の場合の全てについてそれぞれ安定配置することが可能となる。
例えば、正方形の各4頂点の位置に容器装着部を配置した場合、安定に保持できる容器の個数は2個と4個の場合に限定され、これ以外の場合(1個、3個)では、全体のバランスを保持することができず、中の液体がこぼれ易い。これに対し、本実施の形態の容器運搬具では、例えば正方形の4頂点の他、その中心位置にも容器装着部を設定して、その配置数を奇数の5とすることで、容器の数が1〜5個のすべての場合について容器を装着する容器装着部を選択して安定配置することができるようにしている。こうして奇数であるN個の容器装着部を点対称位置に配置することで1〜N個の容器をバランスよく保持できる。
本実施の形態の容器運搬具は、前記容器支持部の容器が装着固定される容器装着部の周囲に前記容器からの流出液を貯留する液貯留部が設けられていることにも特徴を有している。これによって、容器内の液体がこぼれた場合でも、これらの液貯留部が受け皿となって、容器の側面、容器の底面、床や運搬人の服などを汚すことがなく、安全性や清潔性を維持することができる。
液貯留部は、容器装着部が一箇所の場合は容器を直接支持する容器装着部の周囲を周回するように「U字型」、「凹型」、或いは「V字型」などの窪み状に形成して、容器の周縁からこぼれでた液体を溜めるようにした部分である。また、液貯留部は、容器装着部が複数ある場合は、高さを有する筒型の形状とした容器支持部と、高さを有する板状に容器運搬具を囲うように形成された容器運搬具の外周部により、容器の周縁からこぼれでた液体を溜めるようにした部分である。
本実施の形態の容器運搬具は、前記容器支持部及び前記吊下げ紐係止部が生分解性プラスチックを用いて一体に形成されていることにも特徴を有している。これによって、廃棄されたときに土中などの微生物により水と二酸化炭素に分解され、有害物で周囲の環境が汚染されることがなく、環境保護性に優れた容器運搬具を提供できる。
ここで、生分解性プラスチックとしては、例えば、(a)微生物が作り出すヒドロキシ酪酸とヒドロキシ吉草酸を共重合体として材料化したような微生物産生系生分解性プラスチック、(b)澱粉、キトサン、セルロース、タンパク質などの天然高分子系生分解性プラスチック、(c)ポリカプロラクトン等の合成原料を用いた化学合成系生分解性プラスチック及び、(d)ポリエチレン等の汎用プラスチックとでんぷん等を混合した混合系プラスチック等が適用できる。
本実施の形態の容器運搬具は、前記容器支持部が円筒状容器の底部を支持する底付円筒状であり、前記吊下げ紐係止部が前記容器支持部に保持される円筒状容器の重心位置より上方に設けられていることに特徴を有している。これによって、円筒状容器から内容物が漏れて容器外壁に付着してもこれが滴下することがなく、清潔性を維持できるとともに、吊下げ紐係止部に紐を取り付けて把持したときの安定性をさらに向上させることができ、使い勝手のよい運搬具を提供できる。
<実施例1>
図1(a)は実施例1の容器運搬具の斜視図であり、(b)は実施例1の容器運搬具を円筒状容器に取り付けた状態を示す斜視図である。図1において、10は実施例1の容器運搬具であり、円筒状容器Cがその底部側から円形状の容器装着部12に挿入されて支持されるリング状に形成された容器支持部11と、容器支持部11の外周に突出して形成され吊下げ紐15の両端が係止される左右一対の吊下げ紐係止部13、14を有する。
吊下げ紐係止部13、14及び容器支持部11が一体に形成される容器運搬具10は、ポリスチレン樹脂やポリエチレンテレフタレート樹脂など素材として、これを射出成形して成形することができる。リング状の容器支持部11は、その内側に容器Cが嵌合され、容器Cの外径より少し小さい内径を有した円形状の容器装着部12を備えている。なお、容器支持部11は、そのリング断面が円形状となるようにしたり、あるいは容器Cとの接触面が大きくなるようにしたりして、その円形断面の一部を切り欠いたように形成することもできる。
吊下げ紐15の両端は、吊下げ紐係止部13、14に着脱自在もしくは固定して取り付けられる。吊下げ紐15はその断面が偏平状、丸状のものや、鎖状などのものが適用でき、紙や繊維、金属網などを用いた可撓性の材質で構成される。
吊下げ紐15の長さは例えば、容器Cの最大径が約7cmの場合で、10cm〜30cmの範囲で固定もしくは調節できるようにすることが好ましい。これは、吊下げ紐15の長さが10cmより短くなると、容器支持部11と吊下げ紐15との間に手を入れたり、容器Cに蓋をかぶせたりする際のスペースを確保することが困難となり、逆に30cmを超えると紐の部分が絡んだりしてハンドリング性などが悪くなるからである。
実施例1の容器運搬具10は、以上のように構成されているので、テーブルなどの紙コップを置く場所がない状況においても、容器Cを手近くにある突起やフックなどに吊下げ紐15を掛けたり、手で持ったりして運搬又は保持することができる。また、容器運搬具10の材質には伸縮性がなく硬質で高強度の材料が適用でき、ビニールやポリエチレンなどを用いる場合のように飲料入り容器の自重や熱によって変形して容器Cが容器装着部12から脱落したりする恐れがなく、安定に容器Cを保持できる。こうして、容器運搬具10では、紙コップなどの容器の運搬を容易なものとできるとともに、耐久性のある素材を使用して、繰り返し使用することが可能である。
<実施例2>
図2は実施例2の容器運搬具の斜視図である。図2において、20は実施例2の容器運搬具であり、容器Cがその底部側から容器装着部22に挿入されて支持されるグリッド状に形成された容器支持部21と、容器支持部21の外周に突出して形成された左右一対の吊下げ紐係止部23、24を有する。
容器支持部21は図示するように、プラスチックや金属を骨格材25として空間26を有したグリッド状に形成され、これによって、軽量でありながら所定の耐久性と強度が維持できるようにして原料コストを安価なものとすることができる。
吊下げ紐係止部23、24は、容器を支持する容器装着部22より下方に配置され、円筒状をなす容器支持部21の円周面からそれぞれ0.5cm〜5cmの長さで側方へ突出するように形成されている。これによって、吊下げ紐を把持したままでも、吊下げ紐に干渉することなく容器に蓋を容易に着脱できる。
実施例2の容器運搬具20は、以上のように構成されているので、実施例1の作用に加えて、その経済性やデザイン性に優れるとともに、容器を保持させた際の使用勝手をさらに高めることができる。
<実施例3>
図3は実施例3の容器運搬具の斜視図である。図3において、30は実施例3の容器運搬具であり、円形状の容器装着部32を有した容器支持部31と、容器装着部32の円周囲にU字溝状に設けられた液貯留部33と、容器支持部31の外周に突出して形成された左右一対の吊下げ紐係止部34、35とを有する。
容器支持部31はプラスチックや金属を素材として形成され、その円形状の容器装着部32の周囲にU字型や凹型、V字型などに形成された液貯留部33を備えている。
実施例3の容器運搬具30は以上のように構成されているので実施例1の作用に加えて、容器を保持した容器運搬具30が多少揺れても、容器からこぼれでた液体を液貯留部33に受けることができる。従って、これらの部分が受け皿となって、容器運搬具30を用いて容器を運搬する際に、容器からこぼれでた液体で容器の側面、容器の底面、床や運搬人の服などが汚されることがなく、清潔性を保つことができる。
<実施例4>
図4は実施例4の容器運搬具の斜視図である。図4において、40は実施例4の容器運搬具であり、円形状の容器装着部42をその中心上部に有して円筒状や円錐台状に形成された容器支持部41と、容器支持部41の外周に形成された一対の吊下げ紐係止部43、44を有する。
容器支持部41は例えば、波型の補強リブを有した段ボール板などを素材として形成され、その円筒形状又は円錐台形状の高さHが装着される容器の深さDよりも長くなるように設定されている。装着される容器は容器支持部41の上部の容器装着部42で支持され、容器の底部は容器支持部41の底面より上部に位置するようになっている。
45は、容器の容器運搬具40からの着脱を容易にするために容器支持部41に形成された切れ込み部分である。
こうして、その吊下げ紐係止部43、44に係止された吊下げ紐などを掴んで容器運搬具40を移動させ、容器支持部41の底面を野外のグラウンド上などに接地させることで、そのまま安定に容器運搬具40を置いておくことができる。この場合、容器支持部41を接地面積が大きく取れる円錐台状とすることで円筒状のものよりも安定度をさらに高めることができる。
実施例4の容器運搬具40は以上のように構成されているので実施例1の作用に加えて、容器の載置具としての機能も備えているので、容器を保持したまま容器運搬具40をいつでも机上やグラウンド上などに安定に載置することができ、その活用の場を拡大することができる。
<実施例5>
図5は実施例5の容器運搬具の斜視図である。図5において、50は実施例5の容器運搬具であり、5個の容器装着部52〜56が点対称位置に配置された四角トレイ状の容器支持部51と、容器支持部51の外周の対称軸上に形成された左右一対の吊下げ紐係止部57、58を有する。
容器支持部51は5個の容器装着部52〜56が形成された箱型の四角トレイ状であって、容器装着部52〜56はこのトレイ内の四角形各4頂点位置とその中心位置とにそれぞれ配置されている。これによって、載置される容器の配置数が1〜5のいずれであってもその配置数に応じてそれぞれ点対称位置に容器が配置できるようにしている。
ここで図6(a)は容器の数が1個の場合であって、その中心に位置する容器装着部52に容器Cが配置された例を示している。また、図6(b)は2個の容器Cを対角線上に位置する容器装着部54、56などにそれぞれ配置した例を示している。容器Cが3個の場合は、中心位置を含む対角線上、例えば容器装着部52、54、56に配置する。また、容器Cが4個の場合は、四角形の各4頂点となる容器装着部53、54、55、56に配置する。さらに容器Cが5個の場合は、対称配置された5個の容器装着部52〜56全てに容器Cを配置することができる。
また59は容器支持部51の周囲を囲む淵部分である。容器装着部52〜56が円筒状に形成されているため、容器から液体がこぼれた場合でも、こぼれた液体が容器装着部52〜56や運搬用具50の周囲から容器運搬具50の外へ漏出することがない。
なお、このように複数の容器を保持する容器運搬具の場合には、砂糖やクリームなどの添加物を保持するパッケージやスプーンなどを載置するための載置部を、容器支持部の中心に位置する容器装着部の周辺に設けることができる。この場合、全体のバランスを崩すことなく、運搬具としての利便性をさらに高めることができる。
実施例5の容器運搬具50は、以上のように構成されているので、容器支持部51の左右に配置された吊下げ紐係止部57、58を用いて、5個の容器装着部52〜56が形成された容器支持部51に1〜5個の容器をそれぞれバランスよく保持することができる。
また、従来、トレイなどの運搬具に飲料などの液体の入った容器を載せ、両手でトレイを水平に維持するために相当の注意を払いながら容器を運搬していたが、本実施例の容器運搬具50では吊下げ紐係止部57、58に係止された吊下げ紐を片手で把持してその内容物を容器からこぼすことなく安定に扱うことができ、従来よりも容易に複数の容器を迅速に運搬できる。
<実施例6>
図7(a)は実施例6の容器運搬具の平面図であり、図7(b)は容器及びクリームなどが載置された容器運搬具の側面断面図である。図7において、60は実施例6の容器運搬具であり、容器支持部61の外周の対称軸上に形成され吊下げ紐67の両端が係止される左右一対の吊下げ紐係止部62、63と、吊下げ紐係止部62、63を結ぶ線上の左右内側にそれぞれ配置されたクリームや砂糖などの添加物を保持しておくための添加物載置部64、65を有する。
容器支持部61には、その中心に円形状にくり抜かれるように「底抜き」に形成された容器装着部66が設けられ、この容器装着部66にコーヒーや紅茶などの飲料が入れられた容器Cが載置されている。蓋Fが被せられた容器Cは紙製であって、容器Cに添加するためのクリームや砂糖が入れられたスティック状などのパッケージPが添加物載置部64、65に載置できるようになっている。
添加物載置部64、65は、砂糖やクリームなどのスティック状などのパッケージやスプーンなどを入れるために窪み状に形成された部分であって、その形は「半円」、「半楕円」、「四角形」などの底付きに形成されている。添加物載置部64、65は、クリームや砂糖を置いたときのバランスを維持するために容器に紐を取り付けるための左右の吊下げ紐係止部62、63を結んだ線上に設ける必要がある。なお、「スティック状の粉クリーム」ではなく、液体のクリーム(低い円柱形のような容器に入っているもの)の場合は、添加物載置部64、65のうちの一つの形状を「間口を広げ、底を浅くする」ことで対応することができる。
また、「砂糖だけの場合」、「クリームだけの場合」、或いは、「砂糖とクリームで重さが違う場合」などは、
・図7(a)における上下方向については吊下げ紐係止部62、63を結ぶ線上に添加物載置部64、65があるため構造上バランスを容易に取ることができる。
また、
・図7(a)における左右方向のバランスは、吊下げ紐67の手で持つ部分を調整することで、容易にこれを保つことができる。
<実施例7>
図8は実施例7の容器運搬具の斜視図である。図8において、70は実施例7の容器運搬具であり、5個の容器装着部72〜76が点対称状に配置されその全体が四角トレイ状の容器支持部71と、容器支持部71の外周に複数形成された4箇所の吊下げ紐係止部77、77a及び78、78aを有する。
図8(a)に示すように、吊下げ紐79は、それぞれの両端が二股状に枝分かれして形成されるとともに、この両端が容器支持部71上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部77、77a、78、78aに係止されて吊り下げられるようになっている。このため、実施例7の容器運搬具70は、実施例5の容器運搬具50の場合よりも吊り下げ時における円筒状容器の保持性や安定性を向上させることができ、円筒状容器を迅速に運搬することができる。
なお、吊下げ紐79は、図8(b)に示すように、手持ち部分がそれぞれ独立した2本の紐で形成されているとともに、それぞれの両端が容器支持部71上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部77、77a、78、78aに係止されて吊り下げられるようになっていてもよい。
<実施例8>
図9は実施例8の円筒状容器運搬具の斜視図であり、図10はその断面図である。図9及び図10において、80は実施例8の円筒状容器運搬具であり、5個の容器装着部82〜86が点対称状に配置されその全体が四角トレイ状の容器支持部81と、容器支持部81の外周に左右一対としてそれぞれ上方に立設されて形成された支持部材87、87aと、支持部材87、87aの上端側にそれぞれ設けられた吊下げ紐89の両端が係止される吊下げ紐係止部88、88aと、を有する。
容器装着部82〜86は、図10に示すように、それぞれが円筒状周壁部Eとこの下端に設けられた底部Bとを有するような底付円筒状に形成されている。したがって、容器運搬具80は、円筒状容器Cが底付円筒状の容器装着部に保持されるので、容器運搬具上で容器が転倒することなく、また、円筒状容器から内容物が漏れて外壁に付着してもこれが滴下して、衣服やテーブルなどを汚すことがなく、清潔性に優れている。
さらに、縦長の支持部材87、87aを介して、吊下げ紐係止部88、88aが円筒状容器の中心や重心位置より上方に配置されるので、吊下げ紐89を把持して、円筒状容器運搬具80を移動させる際の安定性にも優れている。
以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案はこれら実施例1〜8の形態のものに限定されるものではない。すなわち、本考案は、容器支持部の外周に突出して形成された左右一対の吊下げ紐係止部、または容器支持部上の容器支持部の中心を中心とした点対称の位置に配置された吊下げ紐係止部を設けて、容器が保持された容器支持部を安定に支持して、飲料の入った容器を運搬する際に、中身がこぼれ難くしたことを要旨とするものであって、これに該当するものは本考案に属する。
例えば、容器支持部11の形状は、図11に示すように、容器Cの開口部下方を鉢巻きのように巻回すようにすることもできる。
また、図12(a)(b)に示すように、容器Cの開口部上方を鉢巻きのように巻回すようにすることもできる。
本実施の形態では、容器支持部に配置される複数の容器装着部を5個としたが、3個又は7個以上の奇数個に設定することもできる。
また、適用される容器としては紙コップのものに限らず、容器を装着する容器装着部の内径より、上部の最大径が大きくなるプラスチックなどの容器と組み合わせることも可能である。更に、円筒状の容器の運搬にも適用できるものである。
なお、吊下げ紐の形状として、図13に示すように、手持ち部分にリングを形成させることもでき、本考案の容器運搬具の水平安定が増し持ち運びが便利となる。
10 実施例1の容器運搬具
11 容器支持部
12 容器装着部
13、14 吊下げ紐係止部
15 吊下げ紐
20 実施例2の容器運搬具
21 容器支持部
22 容器装着部
23、24 吊下げ紐係止部
25 骨格材
26 空間
30 実施例3の容器運搬具
31 容器支持部
32 容器装着部
33 液貯留部
34、35 吊下げ紐係止部
40 実施例4の容器運搬具
41 容器支持部
42 容器装着部
43、44 吊下げ紐係止部
45 容器支持部に形成された切れ込み部分
50 実施例5の容器運搬具
51 容器支持部
52〜56 容器装着部
57、58 吊下げ紐係止部
59 容器支持部周囲を囲む淵部
60 実施例6の容器運搬具
61 容器支持部
62、63 吊下げ紐係止部
64、65 添加物載置部
66 容器装着部
67 吊下げ紐
70 実施例7の容器運搬具
71 容器支持部
72〜76 容器装着部
77、77a、78、78a 吊下げ紐係止部
79 吊下げ紐
80 実施例8の容器運搬具
81 容器支持部
82〜86 容器装着部
87、87a 支持部材
88、88a 吊下げ紐係止部
89 吊下げ紐
C 円筒状容器
E 容器支持部の周壁部
B 容器支持部の底部

Claims (6)

  1. 円筒状容器がその底部側から容器装着部に挿入されて支持されるリング状やグリッド状、円筒状、円錐台状、平板状、トレイ状などに形成された容器支持部と、前記容器支持部上の点対称の位置に形成された複数の吊下げ紐係止部と、を有することを特徴とする容器運搬具。
  2. 前記吊下げ紐係止部が、前記容器支持部の外周に突出して形成されたものであることを特徴とする請求項1の容器運搬具。
  3. 前記容器支持部が、前記容器装着部を複数穿設して形成される平板状であって、奇数個の容器装着部がその容器の配置数に応じてそれぞれ点対称位置に配置可能に配列されており、一対の吊下げ紐係止部が容器支持部の中心点を中心として、点対称の位置に設置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の容器運搬具。
  4. 容器が装着固定される前記容器装着部の周囲に前記容器からの流出液を貯留する液貯留部が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の容器運搬具。
  5. 前記容器支持部及び前記吊下げ紐係止部が生分解性プラスチックを用いて一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の容器運搬具。
  6. 前記容器支持部が円筒状容器の底部を支持する底付円筒状であり、前記吊下げ紐係止部が前記容器支持部に保持される円筒状容器の重心位置より上方に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の円筒状容器運搬具。
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