JP3170279B2 - グラフィックスシステムにおけるイメージ位置の解釈 - Google Patents

グラフィックスシステムにおけるイメージ位置の解釈

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、イメージ座標に関してグラフィックスシス
テムにイメージ位置入力をすることについての解釈に関
するものである。
背景技術 対話式コンピュータグラフィックスシステムは公知で
あり、そこにおいてはマウスのようなポインティングデ
バイスが用いられて、表示されたイメージ上でカーソル
を移動させ、特定のイメージ要素を指定するようになっ
ている。一般にユーザは、ポインティングデバイスに関
連したボタンを押すことにより、カーソルによって指定
された要素の選択及び動作を行う。ベースのアプリケー
ションプログラムがユーザの意図するところを理解する
ためには、グラフィックスシステムは、ポインティング
デバイスによって現に指定されているイメージ位置を、
アプリケーションに対して既知のグラフィックオブジェ
クト(又はセグメント)に関連させることができなけれ
ばならない。このようにイメージ位置をグラフィックセ
グメントの識別性に変換することは、対話式グラフィッ
クスシステムの動作の中心をなすものであって、「ヒッ
ト検出」と呼ばれることがある。
一般に、ベースのアプリケーション及びグラフィック
スシステムは表示されるイメージについて共通の内部表
現を用いており、この表現はイメージ中でオーバラップ
する可能性のある複数の個別のグラフィックセグメント
からなるという事実によって、ヒット検出は複雑なもの
となっている。この表現は出力イメージ上に直接的にマ
ッピングされるものではなく、グラフィックスシステム
により、表示に適した形式へと変換されねばならない。
この変換処理には、グラフィックセグメント間における
オーバラップ衝突の解決が含まれる。従って、グラフィ
ックセグメントに関してのイメージの内部表現は、受信
したイメージ位置を解釈するため直接に用いることはで
きない。
そこで既知のヒット検出技術は多くの場合、受信した
イメージ位置と合致する出力イメージ要素が発生される
まで、変換処理を再度実行させることを含む。このよう
な技術は例えば、“Principles of Interactive Comput
er Graphics"William M.Newman and Robert F Sproull,
second edition,McGraw−Hillという、コンピュータグ
ラフィックスについての標準的な教科書の200ページに
おいて説明されている。
考えられる別のヒット検出技術は、フレームバッファ
を用いて、各々の画素イメージを関連するグラフィック
セグメントの識別性と共に記憶することである。しかし
ながらこのような構成は、かなりの容量のメモリを使用
することを必要とする。
いずれにしても、ポインティングデバイスによって指
定されるグラフィックセグメントの識別性だけではな
く、そのセグメント上の対応する点をも、ベースとなる
アプリケーションが知っていることが多くの場合に望ま
しい。これに関しては、一般にグラフィックセグメント
が、イメージ中に現れポインティングデバイスによって
指定される形式へと、アプリケーションによって理解さ
れる内部表現から変換されて、平行移動、回転及びスケ
ーリングを含む空間変換を受けることに注意しなければ
ならない。理想的には、指定されるセグメント位置の決
定は、ベースのアプリケーションに対して透明でなけれ
ばならない。
本発明の目的は、ベースのアプリケーションに関与す
ることなしに、受信したイメージ位置を、対応するグラ
フィックセグメントの識別性及びそのセグメント上での
位置へと変換することのできるグラフィックスシステム
を提供することである。
発明の概要 本発明によれば、2次元出力イメージへと潜在的なオ
ーバラップ関係で表示することを意図する複数のグラフ
ィックセグメントを記憶するセグメント記憶手段と、前
記グラフィックセグメントがセグメントをセグメント座
標からイメージ座標に変換するための関連する空間変換
データを有することと、セグメント間におけるオーバラ
ップ衝突が全て解決された状態で、前記2次元データを
表す出力信号を記憶されたグラフィックセグメントから
導出するコンバータ手段と、前記コンバータ手段が前記
空間変換データに応じて各々のセグメントを前記イメー
ジ中に配置するよう動作することと、イメージ座標に関
してイメージ位置を受信し対応するセグメント位置を決
定する入力事象処理手段とを含む、グラフィックスシス
テムが提供される。前記コンバータ手段は、前記出力信
号の発生に際し、イメージ位置をセグメントの識別性に
関連させるイメージ表現を発生し記憶するように動作
し、また前記入力事象処理手段は、前記表現を参照する
ことによりそれが受信したイメージ位置に対応するセグ
メントの識別性を決定し、前記空間変換データを使用す
ることにより受信したイメージ位置をセグメント座標に
マッピングするよう動作する。
この構成は、受信したイメージ位置のセグメントの識
別性及び位置への変換が、グラフィックスシステムによ
り奉仕される任意のベースとなるアプリケーションに対
して透明な仕方で行われることを確実にする。かくして
このグラフィックスシステムは、入力デバイスの解像度
に依存する入力事象を、解像度に無関係な形式へとマッ
ピングする。
好適には、グラフィックセグメントはグラフィックセ
グメントの階層編成として前記セグメント記憶手段に記
憶され、各々のセグメントは関連する相対的な空間変換
を有し、この変換は一緒になって前記空間変換データを
構成する。この場合にコンバータ手段は、そのセグメン
ト及び前記編成中におけるその先祖の双方に関連する相
対変換の連結に応じて、各々の子セグメントを前記イメ
ージ中に配置するように動作する。そして前記入力事象
処理手段は、前記受信したイメージ位置をセグメント座
標にマッピングするに際して、受信したイメージ位置に
対応するセグメントについて、コンバータ手段によって
実行されたものに対する逆変換を行うように動作する。
有利な例では、前記イメージ中に子セグメントを配置
する際にコンバータ手段によって用いられる相対変換の
連結は、対応するセグメントと共に記憶されるものであ
り、入力事象処理手段は、逆変換を実行するときにこの
連結をアクセスするように動作する。
コンバータ手段によって発生されるイメージ表現は、
好適には、イメージを構築するために用いられる複数の
ラインの各々についてのスパンの組の形式をとり、各々
のスパンはイメージ中で表示されるそれぞれのセグメン
トの少なくとも一部を表し、また対応するイメージライ
ンに沿って区画された座標値と、関連するセグメントを
示すデータとを含む。
殆どの場合に、入力事象処理手段は、連続したイメー
ジ位置(例えばポインティングデバイスが相当な距離に
わたって動かされるにつれて)を受信するように構成さ
れる。不必要な処理活動を回避するために、グラフィッ
クスシステムは好適には、イメージ位置をセグメント位
置へと、後者がベースとなるアプリケーションにとって
関係がありそうな場合に限って変換するように構成され
る。従って入力事象処理手段は、現在受信されたイメー
ジ位置に対応するセグメントが、先行して受信されたイ
メージ位置に対応するそれとは異なる場合に検出を行
い、そしてそれにより、現在受信されたイメージ位置を
セグメント座標にマッピングするように構成することが
できる。代替的にまたは付加的に、入力事象処理手段
は、最も新しく受信したイメージ位置をセグメント座標
にマッピングするのに先立ち、(マウスボタンの操作の
如き)外部的なトリガ事象を待機するように構成するこ
とができる。以上のオプションは両方とも、入力事象処
理手段にメモリを設けることを必要とする。
多くの場合、グラフィックスシステムはポインティン
グデバイスを用いて動作され、そこから前記受信イメー
ジ位置が導出される。この場合、前述の複数のグラフィ
ックセグメントには通常、出力イメージ中での前記受信
イメージ位置を指示するためのカーソルセグメントが含
まれる。有利な例では、前記コンバータ手段は、主たる
イメージ表現とは別個の、前記カーソルセグメントのイ
メージ表現を発生及び記憶する動作を行うものであり、
コンバータ手段は前記出力信号の発生に際して、カーソ
ルイメージの表現が主たるイメージ表現に優先するよう
にしてこれらのイメージ表現を組み合わせるよう動作す
る。
好適には、カーソルイメージ表現には関連するオフセ
ットが含まれ、これは主たるイメージ表現とカーソルイ
メージ表現とが組み合わせられた場合に、主イメージ表
現内でのカーソルイメージ表現の配置を定めるよう機能
し、入力事象処理手段は、カーソルセグメントに関する
イメージ位置の受け入れに応答して、前記オフセットを
更新するように動作する。
入力事象処理手段は、複数の異なる入力デバイスから
イメージ位置情報を受信し、個別に処理するように構成
できる。
有利な例では、出力イメージにおけるトリガゾーンの
オーバラップを許容するために、前記複数のセグメント
は、出力イメージにおいて見えることを意図しない透明
セグメントを含む。この場合にコンバータ手段は、透明
でないとした場合に現れるであろう位置においてそれら
がオーバラップするセグメント部分を除去することなし
に、透明セグメントを前述のイメージ表現に取り入れる
ように構成される。加えてコンバータ手段は、前記出力
信号を発生する場合には、前記透明セグメントを無視す
るように構成されている。従って、1つのイメージ位置
がイメージ表現中の幾つかのセグメントに対応しうるも
のであり、これらのセグメントの1つは不透明であって
出力イメージ中で見えるが、他は透明であって表示され
ない。入力事象処理手段はこの場合、前記受信イメージ
位置に対応するセグメントの識別性を定めるに際して、
同じイメージ位置における全ての透明セグメントをも識
別するように構成される。
図面の簡単な説明 以下では非限定的な実施例によって、添付図面を参照
しつつ本発明を具体化したグラフィックスシステムを説
明する。図面において、 図1は、2次元イメージとして提示されるグラフィッ
クセグメントの編成と、グラフィックス出力装置への出
力のためスパンテーブルに保持される一連のスパンへの
これらのセグメントの変換の両方の働きをするレンダラ
を示す、グラフィックスシステムの機能ブロック図であ
る。
図2は、グラフィックセグメントに関連するデータフ
ィールドと、そのセグメントと他のセグメントとの可能
な相互関係を示す図である。
図3は、関係するセグメントから形成された、結果的
に得られる2次元イメージにより、図2に示されたさま
ざまなセグメント間関係の性質を示す図である。
図4は、図1のレンダラによって形成されるセグメン
トツリーの1例を示す図である。
図5は、図4の例示的なセグメントツリーに対応する
2次元イメージを示す図である。
図6は、セグメントツリーからスキャンテーブルを形
成する際に図1のレンダラによって行われる変換処理の
全般的な進行を示すフローチャートである。
図7は、図6の変換処理のうち、グラフィックセグメ
ントのすべてに関するエッジレコードを含むエッジテー
ブルを形成するステップを示す図である。
図8は、図6の変換処理の過程の間に形成されるアク
ティブエッジリストの性質を示す図である。
図9は、図6の変換処理によって作られるスパンテー
ブルの性質を示す図である。
図10は、3つの相互にリンクされたスパンデータ構造
を示し、これらのスパンの2つが関連する透明リストを
有する図である。
図11は、図4の例示的セグメントツリー及び図5の例
示的イメージに関するスパンテーブルのスパンリストの
1つの作成過程を示す図である。
図12は、イメージ位置をセグメント項目に変換する場
合の、図1のグラフィックスシステムの入力事象ハンド
ラの全般的な動作を例示する図である。
図13は、図1の入力事象ハンドラの機能ブロック図で
ある。
発明を実施するための最適モード 図1に機能ブロック図の形式で示されたグラフィック
スシステムには、グラフィカルアプリケーション10をビ
デオ表示装置などのグラフィックス出力装置12にインタ
フェースするよう動作するレンダラ11と、グラフィカル
入力装置101により生成された入力事象を処理してその
ような事象をアプリケーション10に適宜通知するための
入力事象ハンドラ100とが含まれる。
レンダラ グラフィカルアプリケーション10は、レンダラ11に出
力イメージを構築するよう命令するが、この命令は、グ
ラフィックセグメント21を作成、修正又は削除するコマ
ンドの形態である。これらのグラフィックスセグメント
は、出力イメージの構築に使用される唯一のグラフィッ
ク要素であり、レンダラ11のセグメントオーガナイザ13
内で作成され、記憶される。オーガナイザ13は、セグメ
ント21をセグメントツリー20に編成し、このセグメント
ツリー20は後で詳細に説明するように、最終イメージ内
でのセグメントの相互関係を決定する。グラフィックセ
グメント21は、最終イメージ内で互いにオーバラップす
る可能性があり、従って深度の優先順位を解決すること
が必要になる。
各々のグラフィックセグメント21は、その境界、フィ
ル(充填)及び変換によって定義される。これらのパラ
メータについては以下で詳細に説明するが、今のところ
は、境界、フィル及び変換のパラメータが一般に、必要
に応じてセグメント21によって参照されるそれぞれのデ
ータ構造22、23及び24内に、オーガナイザ13によって記
憶されることに留意すれば十分である。
グラフィカルアプリケーション10が、セグメントツリ
ー20によって所望の出力イメージを構築するようレンダ
ラ11に命令し終えたならば、このセグメントツリーはレ
ンダラ11のコンバータ14によって、グラフィックス出力
装置12への出力に適した形式に変換される。具体的に言
うと、このセグメントツリーはスパンテーブル60へと変
換され、そこにおいてイメージは1以上のスパンから構
成されるラインの連続として表される。後で説明するよ
うに、スパンテーブル60を構成するに際してコンバータ
14は、まずエッジテーブルデータ構造61を形成し、次い
でアクティブエッジリストデータ構造62を使用して出力
イメージの各ラインを構築する。この変換処理では、セ
グメントの相互関係と深度優先順位によって、セグメン
ト間のオーバラップ衝突はすべて解決される。
スパンテーブル60に含まれるイメージ情報は次いで、
スパン出力処理15によってグラフィックス出力装置12に
出力される。この処理では、各ラインが完了するごとに
1ラインずつスパン情報を出力するか、スパンテーブル
が完了するまで待ってから装置12にスパン情報を渡すか
の、何れを行うこともできる。スパン情報の実際の受け
渡しは、単に特定の長さのスパンを描くよう出力装置12
に命令する単一のプリミティブ“Deawspan"によって行
われる。
グラフィックス出力装置12は一般に、最終出力イメー
ジを表示又は印刷する前に、レンダラ11から受け取った
情報をバッファ17内に緩衝記憶する。多くの場合、バッ
ファ17は、完全なイメージ表現を保持するフレームバッ
ファである。
レンダラ11の全体的な動作は制御ユニット16によって
制御されるが、制御ユニット16の主要機能は、種々の要
素の動作をシーケンス化することである。具体的に言う
と、制御ユニット16は、グラフィカルアプリケーション
10がセグメントツリー20の構成に関してセグメントオー
ガナイザ13への命令を完了するまで、コンバータ14がそ
の変換処理を開始しないことを保証する。さらに制御ユ
ニット16は、スパン出力処理15がスパンテーブル60の構
築と調整されることを保証する。制御ユニット16は独立
した機能的実存として図示されているが、実際にはその
機能を他の機能要素内に埋め込んでよいことが了解され
よう。従って例えば、セグメントオーガナイザ13がイン
タロック構成を具現化して、グラフィカルアプリケーシ
ョン10とコンバータ14がセグメントツリー20に同時にア
クセスできないことを保証することができる。
上述したレンダラ11の概観から、これがグラフィカル
アプリケーション10とグラフィックス出力装置12の間
に、概念的に単純なインタフェースを提供することがわ
かる。なぜなら一方では、レンダラ11のグラフィカルア
プリケーション10とのインタフェースは単一のグラフィ
ックス要素(即ちグラフィックスセグメント21)によっ
て定義され、また他方では、グラフィックス出力装置12
とのインタフェースは単一の演算プリミティブ(Drawsp
an)によって定義されているからである。この後者の特
徴によって、レンダラ11を異なる出力装置の間で簡単に
移植できるようになっている。
セグメントとセグメントオーガナイザ グラフィックセグメント21の属性と可能な相互関係
を、図2のセグメント21Aを参照して説明する(本明細
書では、「グラフィックセグメント」という用語がセグ
メントの表現すべてに適用されることに注意しなければ
ならない。図2の場合、セグメント21Aは、そのセグメ
ントのパラメータ又は属性を定義するフィールド28ない
し38を含むデータ構造によって表現されている。) セグメント21Aに関連する第1のフィールドは、その
セグメントを一意に識別するセグメント識別フィールド
28である。残りの定義フィールドは2つのグループ、即
ちそのセグメントが最終イメージ中でどのように現れる
のかに直接関係するフィールド29ないし32からなる第1
のグループと、セグメントツリー20におけるセグメント
21Aと他のセグメントとの相互関係を定義するフィール
ド34ないし38からなる第2のグループ(これらの相互関
係は勿論、そのセグメントが最終イメージ中でどのよう
に表示されるかにも影響するが、この影響はフィールド
29ないし32ほど個別的ではない)に分割される。
フィールド29は、定義点(即ち頂点)によって特定さ
れる1以上の輪郭によってセグメントの境界を定義する
が、ここで点とはXY座標空間内におけるX−Y座標対で
あり、そこにおいて各々の座標方向における距離の基本
単位は「点単位」(これは、グラフィカルアプリケーシ
ョン10とレンダラ11の間で使用され、以下に説明する方
法で現実のイメージ次元に変換される概念上の単位であ
る)である。実際には、セグメントデータ構造には一般
に境界の完全な仕様は含まれず、単にフィールド29にお
いて定義点の1以上の組を含む境界データ構造22を指す
ポインタが保持されるに過ぎない。この配置構成を用い
ると、複数のセグメントが共通の境界定義を共有できる
ようになる。セグメント境界は、幅が0であるとみなさ
れる。
セグメントは境界内において、3つの形式、即ちソリ
ッドカラー、ハーフトーン、又はビットマップの何れか
である「フィル」を含む。ソリッドカラーフィルの場
合、関連する色仕様は、フィルフィールド30に直接に保
持される。他のタイプのフィルの場合には、フィールド
30は、所望とするフィルの性質を指定するフィルデータ
構造23を指すポインタを保持する。
境界フィールド29とフィルフィールド30は、セグメン
ト21Aの基本的な形状と内容を定義する。次いで親セグ
メントに対する相対位置が、フィールド31で指定される
相対変換行列(RTM)によって定義される。この場合に
も、この指定は通常、フィールド31に保持され変換デー
タ構造24を指すポインタによる。
相対変換行列(RTM)は、下記形式の3×3行列であ
る。
Sx Ry 0 Rx Sy 0 Tx Ty 1 RTMは、1つの座標空間内の点(及び境界−なぜなら
境界は点だけから構成される)を、行列によって定義さ
れる対応の点に変換するのに使用される。SxとSyは、X
成分とY成分に対するスケーリングを行う。TxとTyは、
ある点のX成分とY成分に対する平行移動をもたらす。
RxとRyは、X成分とY成分のせん断値であり、Sx及びSy
と組み合わせて回転をもたらすのに使用される。この行
列の最後の列は、単純な行列積によって、複数の3×3
行列を単一の行列へと連結することができるようにする
ために設けられている。
フィールド32は透明フィールドであり、最終イメージ
中では見えないけれども、表示されたイメージを介して
のユーザ入力の目的では存在するとして考えられるセグ
メントにフラグを立てるのに使用される。
セグメント21Aのフィールド34ないし38からなる第2
のグループでは、セグメント21Aと他のセグメントとの
関係が、これらの他のセグメントを指すポインタによっ
て定義される。しかしてフィールド34には、セグメント
21Aの親セグメントを構成するセグメント21Pを指すポイ
ンタが含まれる。フィールド35には、セグメント21Aの
兄弟セグメント21S(1)(即ち、セグメント21Aと同一
の親21Pを有するセグメント)を指すポインタが含まれ
る。セグメント21Aと21S(1)の兄弟関係は、図2では
矢印39によって示されている。兄弟セグメント21S
(1)にも同様に、別の兄弟21S(2)を指す兄弟ポイ
ンタが含まれてよい。同様に、セグメント21A自体が、
別の兄弟(図示せず)から指されている場合もある。こ
のようにして、同一の親セグメント21Pを有する兄弟に
関して、兄弟連鎖が確立される。実際には以下で明らか
になるように、同一の親を有してはいるが、その親との
関係が異なる兄弟については、別々の兄弟連鎖が存在す
る。兄弟連鎖内での兄弟の順序が、兄弟の相対的な深度
の優先順位を決定することになる。
セグメント21Aはまたフィールド36、37及び38内に、
子セグメント21Cを指す3つのポインタを含み、各々の
ポインタは異なるタイプの子セグメントを指す。しかし
てフィールド36は、セグメント21Aと「上側接続」関係
にある子セグメント21Cを指し、この関係は図2では矢
印40によって示されている。実際には、フィールド36に
含まれるポインタは、上側接続関係によってセグメント
21Aと関連するすべてのセグメント21Cの兄弟連鎖25内の
最初の子を指している。同様に、フィールド37に保持さ
れるポインタは、「包含」関係41によってセグメント21
Aと関連するすべての子セグメントを含む兄弟連鎖26内
の最初の子セグメント21Cを指す。さらに、フィールド3
8に保持されるポインタは、「下側接続」関係42によっ
てセグメント21Aと関連する子セグメントの下側兄弟連
鎖27の最初の子セグメント21Cを指す。上側接続関係、
包含関係及び下側接続関係の性質については後述する。
上述したところから、セグメント21Aが、1つの親セグ
メントと、0以上の兄弟セグメントと、連鎖25、26及び
27に配置される0以上の子セグメントを有することが看
取されよう。
図2では、セグメント21Aだけが以上に記載した外見
上の関係の完全なセットを有し、図2に示された他のセ
グメントについては、それらの相互関係の一部だけしか
示されていないことが理解されよう。
フィールド34ないし38に保持される親ポインタ、兄弟
ポインタ及び子ポインタを適切に設定することによっ
て、セグメントのグループを非循環ツリー編成で相互に
関連させて、セグメントツリー20を構成することができ
る。このツリーのセグメント間の関係は、さまざまなセ
グメントが最終イメージ中で互いにどのように影響する
かを完全に指定する働きをする。
「兄弟」、「包含」、「上側接続」及び「下側接続」
の関係の性質を、図3を参照して以下に説明する。この
図では、6角形のセグメント43と3角形のセグメント44
が、前述の関係のそれぞれによって相互に関連してい
る。具体的に言うと、兄弟関係39がライン(i)に示さ
れ、上側接続関係40がライン(ii)に、包含関係41がラ
イン(iii)に、下側接続関係42がライン(iv)に示さ
れている。各ラインの左端には、その関係のセグメント
ツリー表現が示されている。各ラインの中央には、出力
イメージ中でのセグメントの外見が示されている(セグ
メント43に対するセグメント44の所与の変換に関し
て)。各ラインの右端には、6角形のセグメント43が反
時計まわりに90゜の回転を受けた後の、最終イメージ中
のセグメントの外見が示されている。
ライン(i)から、セグメント44が別のセグメント43
に対して兄弟関係を有する場合には、兄弟連鎖で下位に
あるセグメントはより低位の深度優先順位を有し、従っ
て兄弟連鎖で上位にある兄弟の後ろ側に表示される(言
い換えると、3角形のセグメント44は6角形のセグメン
ト43とオーバラップする時に後ろ側に表示される)こと
がわかる。ライン(i)にはまた、セグメント43がセグ
メント44に影響せずに空間変換を受けることができる
(図3には示されていないが、その逆も成り立つ)とい
う点で、セグメント43とセグメント44が相対的に独立で
あることも示されている。
ライン(ii)には、3角形のセグメント44が上側接続
関係によって親セグメントと関係する場合には、セグメ
ント44がセグメント43よりも高い深度優先順位を有し、
従ってこれら2つのセグメントがオーバラップする場合
にセグメント43の上側に表示されることが示されてい
る。さらに、セグメント44はその親セグメント43の境界
に制限されていない。しかしながら、セグメント44は、
親43が経験する空間変換を受けるという点で、親43の真
の子セグメントである。従って6角形のセグメントが90
゜回転される時には、子セグメント44も同様に回転さ
れ、親セグメント43に対する相対的な位置が維持され
る。
ライン(iii)に示された包含関係は、2つのセグメ
ントがオーバラップする場合には子セグメント44がその
親43を上書きするという点で、上側接続関係に類似して
いる。しかしながらこの場合には、子セグメント44は、
その親43の境界にクリッピングされる(即ち、その親の
境界を越えては延びない)。どの子についても同様であ
るが、包含される子セグメント44は、その親43が受ける
空間変換を受け、従って親が90゜回転するとセグメント
44も回転して、親セグメント43に対する相対的な位置が
維持される。
ライン(iv)には、子セグメント44がその親43に対し
て下側接続関係である場合に、これら2つのセグメント
がオーバラップする場合には親がより高い深度優先順位
を有し、従って最終出力イメージでは子セグメントの上
側に表示されることが示されている。上側接続関係の場
合と同様に、下側接続関係についても、子セグメント44
は親43の境界によって制限されておらず、親の境界を越
えて延びることができる。これは、子が親の境界でクリ
ッピングされる包含関係とは異なる。下側接続関係で
は、他の親子関係と同様に、子セグメント44がその親の
受ける空間変換を受ける結果となり、従って例えば親セ
グメント43が90゜回転すると子セグメントも同様に回転
し、親に対する相対的な位置関係が維持される。
子セグメントは、親に対して上述の直接的な関係を有
すると同時に、その親から下記のものを継承する。
(a)親がその親から継承した空間変換。これにより、
あるセグメントの最終イメージ中での位置、向き及びサ
イズは、そのセグメントの親に対する相対的な空間変換
と、その先祖のすべての空間変換との組み合わせによっ
て決定される(セグメントのRTMに関して、あるセグメ
ントの全体的な変換は、その先祖のすべての相対変換行
列とそれ自体のRTMとを連結して累積変換行列にしたも
のであり、本明細書ではこれを連結変換行列又はCTMと
称する)。
(b)親が受けたクリッピング制限と深度優先順位。こ
れは、親の境界を越えての子のクリッピングと上書きを
決定するので、上側接続関係又は下側接続関係によって
親と関係する子に特に関連がある。
後者の継承は、各々の子セグメントが、その子が上書
きすることはできるが、しかしその境界内に収まるよう
にクリッピングされる「背景」セグメントを有する、と
いう概念を生ずる。子セグメントが包含関係によって親
と関連する場合には、親はその子の背景セグメントをも
構成する。しかしながら、子が上側接続関係又は下側接
続関係によってその親と関連する場合には、その子の背
景セグメントはその親ではなく、問題とする子セグメン
トからセグメントツリーを遡る時に包含関係を通じて最
初に到達される先祖セグメントである。実際、子の背景
セグメントについての後者による識別は、一般的に成り
立つ。というのも、子が包含関係によって親と関係する
場合には、包含関係を通じてその子から最初に到達する
先祖セグメントは、もちろんその子の親になるからであ
る。
図4と図5に、セグメントツリーの例とそれに対応す
る出力イメージを示す。図4のセグメントツリーでは、
セグメントは輪郭によって表されており、セグメント境
界内で下線付きで示されている識別文字「a」ないし
「m」で符号付けされている。また各セグメント境界内
には、(数字、文字)対が括弧内で示されている。この
対の中の文字は、対象とするセグメントの背景セグメン
トを識別し、これに対して(数字、文字)対の中の数字
は、以下でその目的を説明する処理順序番号である。
図4のセグメントツリーのセグメント「a」は、この
ツリーのルートセグメントであり、従って特に重要であ
る。ルートセグメントの相対変換行列に含まれるスケー
リング係数は実際上、レンダラ11によって使用される内
部点単位次元と、グラフィックス出力装置12によって表
示される出力イメージの次元(多くの場合、画素によっ
て表現される)との間のスケーリングを定義する。さら
に、境界によって定義されるルートセグメントのサイズ
は一般に、出力装置12によって使用できるようにされる
潜在的な出力イメージ領域を(ルートのRTMで定義され
る適当なスケーリングの後に)完全に占めるようにセッ
トされる。一般に、セグメントツリーの他のすべてのセ
グメントは、包含関係41を通じてルートセグメントと直
接的又は間接的に関連しており、従ってそれらは、ルー
トセグメントの境界内に収まるようにクリッピングされ
る。上側接続関係によってルートセグメントに接続され
るセグメントは通常、出力イメージを横切って高速に移
動するセグメント(例えば対話式アプリケーションのカ
ーソル)だけである。ルートセグメントは、通常は出力
イメージを完全に占めるので、ルートセグメントから下
側接続関係が直接に使用されることはない。
図5は、出力イメージの限界を定める長方形としてル
ートセグメント「a」を示し、他のすべてのセグメント
はルートセグメント内に含まれる。
セグメント「c」は、実際上ルートセグメントと直接
の包含関係にある唯一のセグメントである。図からわか
るように、セグメント「c」は、3グループの子、即ち
セグメント「c」の上側に現れることのできる上側グル
ープ(セグメントb、e、f及びj)、セグメント
「c」の境界でクリッピングされるがセグメント「c」
を上書きすることのできる包含グループのセグメント
(セグメントg、h、l、m及びk)、及びセグメント
「c」の下側に現れる下側セグメントのグループ(セグ
メントd及びi)を有する。ルートセグメント「a」内
でセグメント「c」を移動(セグメント「c」のRTMの
修正によって)させると、その子セグメントのすべてが
同様に動かされる結果となる。
図4のセグメントツリーからの図5の出力イメージの
構成は、セグメント間の可能な関係の性質に関する前述
の説明を考慮すれば明白になるはずである。従って、図
4と図5の詳細な説明はここでは行わない。しかしなが
ら、いくつかの重要な特徴を下に述べる。
兄弟の相対深度優先順位は、図4及び図5ではセグメ
ント「e」及び「f」によって示されている。図からわ
かるように、セグメント「f」はセグメント「e」の兄
弟であるが、親セグメント「b」に包含される子セグメ
ントの兄弟連鎖中で下位に現れることから、より低い優
先順位を有する。従って、セグメント「e」及び「f」
がオーバラップする場合は、セグメント「e」が出力イ
メージに表示される。セグメント「e」はまた、セグメ
ント「f」に包含される子であるセグメント「j」にも
オーバラップする(セグメント「e」は、セグメント
「f」の上側又は下側のすべての子ともオーバラップす
る)。
セグメント「l」は、上側接続関係によって親と関係
するセグメントを示し、そのようなセグメントは親とオ
ーバラップする場合には親より高い優先順位を有する
が、実際に親とオーバラップする必要がないことを示す
ものである。オーバラップが発生するか否かは、子セグ
メント「l」の相対変換行列に依存している。
セグメント「m」は、セグメント「l」に対して上側
接続関係にあるセグメントであり、このセグメント
「l」は既に述べたように、セグメント「h」に対して
上側接続関係にある。これらのセグメントは両方とも、
セグメント「l」及び「m」の背景セグメントとなるセ
グメント「c」上に書き込まれる。セグメント「m」に
関して図からわかるように、あるセグメントは、背景セ
グメントと直接の包含関係にない時であっても、背景セ
グメントによってクリッピングされる。
ここで図1の検討に戻ると、セグメントオーガナイザ
13は一般に、汎用プロセッサ上で実行される適当なプロ
グラムコードの形態をとり、そのコードはグラフィカル
アプリケーションからの生成コマンド、修正コマンド及
び削除コマンドに応答して、セグメントツリー20を構成
する。具体的に言うと、セグメントオーガナイザ13は、
必要に応じてセグメント、境界、フィル及び変換インス
タンスオブジェクトを作成するためのクラスオブジェク
トが設けられた、オブジェクト指向の語法で実施でき
る。この場合、例えばグラフィカルアプリケーション10
が、新セグメントを生成して既存のツリー構造へと追加
することを望む場合には、適当な変換、フィル及び境界
のインスタンスを作成するために(適当なインスタンス
がまだ存在しないと仮定する)、まず変換、フィル及び
境界についてのクラスオブジェクトにメッセージを送
る。適当な変換、フィル及び境界インスタンスを作成す
るためにクラスオブジェクトにメッセージを送るに際し
て、アプリケーション10は必要なデータを供給する。次
に、アプリケーション10はセグメントクラスオブジェク
トにメッセージを送り、新たに作成された境界、フィル
及び変換インスタンスを使用して、アプリケーション10
によって指定された他のセグメントとの関連を有する新
たなセグメントインスタンスを作成することを要求す
る。新たなセグメントを作成する際には、例えば、既存
の兄弟よりも高い兄弟優先順位を有するものとしてセグ
メントを指定することが必要になる場合もある。このこ
とはもちろん、既存の親セグメントや兄弟セグメントに
含まれるポインタの調節を必要とする。このような調節
は、セグメントインスタンスオブジェクト自体によっ
て、オブジェクト間での適当なメッセージ送受によって
処理される。このようなオブジェクト指向版のセグメン
トオーガナイザ13の実施詳細は、当業者には明らかであ
り、従ってここではこれ以上説明しない。
グラフィカルアプリケーション10のコマンドに応答し
てオーガナイザ13がセグメントツリー20を構築している
時点で、コンバータ14の後続動作を容易にするためにい
くつかのデータ項目を計算できることが着目されよう。
具体的に言うと、コンバータ14による使用のために、各
セグメントの連結変換行列と背景セグメントを決定し、
キャッシュ記憶できる。しかしながらこの実施例では、
これらの項目はコンバータ14自体によって決定される。
スパンテーブルへの変換 コンバータ14は、セグメントツリー20のセグメントを
イメージラインの組に変換する変換処理を実行する。こ
のイメージラインの組のそれぞれは、1以上のスパンを
含むスパンリストによって表され、スパンリストはスパ
ンテーブル60に記憶されている。この変換処理では、セ
グメントは最終イメージ内の正しい位置に置かれ、オー
バラップ衝突はすべて解決され、セグメントは内部の点
単位座標から装置の座標へとスケーリングされる。装置
座標は一般に、基準のXY座標フレーム内の画素によって
指定される。スパンリストによって表現されたイメージ
ラインは、基準の装置フレームのY座標方向に延びる
(これはバッファ17が一般に、アクセス効率向上のため
同一イメージライン内の画素がバッファ内で隣接するよ
うに編成されるからである)。適当な情況の下では、X
座標方向に延びるようにスパンリストを配置構成できる
ことが理解されよう。
この変換処理の全体的な進行を図6に示す。この変換
処理の第1ステップは、処理される順番でもってセグメ
ントに番号を付けることである(ステップ50)。その
後、CTMと背景セグメントが決定される(実際には、こ
の決定は好適にはセグメント番号付けに際して行うこと
ができるものであり、従ってステップ50の一部として図
示されている)。次に、エッジテーブルが形成され、す
べてのセグメントを規定するエッジのすべてに関するエ
ッジレコードが格納される(ステップ51及び52)。最後
に、対象とする現在のイメージラインと交わるエッジの
エッジレコードを検査することによって、一時に1ライ
ンずつスパンテーブルが構築される(ステップ53ないし
55)。
まずセグメント処理順序番号(ステップ50)を検討す
ると、ここでの全般的な目的は、セグメントが深度優先
順位の順に処理されることを保証し、それにより後から
処理されるセグメントが前に処理されたセグメントを上
書きしないようにすることによって、オーバラップ衝突
が簡単に解決されるようにすることである。しかしなが
ら、包含される子とその子孫は、それらを包含する先祖
の境界でクリッピングされるので、包含される子(とそ
の子孫)が背景セグメントを上書きする場合であって
も、前者を処理する前に背景セグメントを処理すること
が必要である。なぜならそうでなければ、包含される子
を処理する時に、クリッピング境界がイメージ座標に関
して既知でなくなるからである。この要件から、後から
処理されるセグメントが前に処理されたセグメントを上
書きすることができないという基本的な書込規則に対し
て、セグメントが背景セグメントを上書きしてもよいと
いう但し書きが追加されることになる。
セグメントに番号を付ける際には、ツリーはルートセ
グメントから横断される。この場合にセグメントごと
に、関連セグメントの番号付けの優先順位に関して、下
記の規則が適用される。
−検討中のセグメントの上側の子(とその子孫のすべ
て)にまず番号を付ける。
−その後、検討中のセグメントに番号を付ける。
−次に、検討中のセグメントに包含されるセグメント
(とその子孫)に番号を付ける。
−最後に、検討中のセグメントの下側のセグメント(と
その子孫)に番号を付ける。
兄弟に関してはリストの先頭から処理され、その結果
リストの先頭の兄弟セグメントとその子孫のすべてが最
初に番号付けされ、その後に第2の兄弟(とその子孫の
すべて)が番号付けされ、そして同一の兄弟リスト内の
他の兄弟についても同様に処理される。この横断番号付
けアルゴリズムは、より形式的には下記の擬似コードに
よって表現できる。
PROCNUM処理順序番号を割り当てるための再帰的ルーチ
ン。
“This_Seg"=現在の親セグメント−ローカル “S" =対象とする子 −ローカル “Number" =処理順序番号 −グローバル 1.SをThis_Segの最初の上側の子にセットして、This_Se
gの上側の子がなくなるまで下記を繰り返す。ただし、
Sは各繰返しの前に次の上側の子にセットする。
−セグメントSを現在の親セグメントとして、ルーチン
PROCNUMを実行。
2.Numberをインクリメントする。
3.This_Segの処理順序番号としてNumberを割り当てる。
4.SをThis_Segの最初の包含される子にセットして、Thi
s_Segに包含される子がなくなるまで下記を繰り返す。
ただし、Sは各繰返しの前に次の包含される子にセット
する。
−セグメントSを現在の親セグメントとして、ルーチン
PROCNUMを実行。
5.SをThis_Segの最初の下側の子にセットして、This_Se
gの下側の子がなくなるまで下記を繰り返す。ただし、
Sは各繰返しの前に次の下側の子にセットする。
−セグメントSを現在の親セグメントとして、ルーチン
PROCNUMを実行。
この割り当てられた処理順序番号を使用することによ
って、前に処理されたセグメントが後で処理されるセグ
メントの背景セグメントである場合を除き後で処理され
るセグメントは前に処理されたセグメントを上書きでき
ないという上述の書込み規則に従って、セグメントツリ
ーから出力イメージを描き上げることができる。
セグメントツリーをイメージに変換するための上述の
書込み規則は、この変換に関与する処理の詳細とは無関
係に適用される。言い換えると、この規則は、コンバー
タ14によって実行される処理だけではなく、セグメント
ツリーから手によって物理的にイメージを描き上げる場
合にも適用される。読者が図4のセグメントツリーか
ら、既にセグメントに関して注釈ずみの処理順序番号付
け(この番号付けが上記の番号付けアルゴリズムに従っ
て決定される)を使用して図5を再現してみれば、これ
を簡単に理解できるであろう。
セグメントが番号付けされた後(又は既に述べたよう
に、この番号付けと同時に)、各セグメントのCTMと背
景が決定される。決定のそれぞれは、スタック(後入れ
先出し即ちLIFOデータ構造)を使用して簡単に達成でき
る。
しかしてCTM決定に関しては、ルートセグメントのRTM
(そのCTMでもある)が最初にCTMスタックに入れられ、
次いでセグメントツリーが横断される。親子関係を下る
か兄弟関係を横切ることによってあるセグメントに始め
て出会うごとに、そのRTMをCTMスタックの先頭にあるCT
Mと組み合わせることによって、そのCTMが決定される。
新たに決定されたCTMは、次いでセグメントデータと共
にキャッシュ記憶され、さらに、スタックの先頭に置か
れる。親子関係を遡るか兄弟関係を横切ることによって
あるセグメントを出る時には、そのCTMはCTMスタックの
先頭から除去される。
背景セグメントの決定も同様の仕方で行われ、背景ス
タックはセグメントツリーの横断を開始する前に、空に
初期設定される。親子包含関係を下るたびに、親の識別
子が背景スタックに入れられ、これに対して包含関係を
遡るたびに、スタック先頭の入力項目が除去される。背
景スタックの先頭入力項目によって、ツリーの横断に際
して到達した現在のセグメントの背景セグメントが識別
される。あるセグメントの背景の識別子は、セグメント
データと共にキャッシュ記憶される。
セグメントに番号を付け、CTMと背景を決定した後
に、エッジテーブル61が作成され、データが書き込まれ
る(ステップ51及び52)。エッジテーブルは、出力イメ
ージのY座標ラインごとに1入力項目を含むデータ構造
である。ラインごとの入力項目は、装置座標においてそ
のラインに開始Y座標を有する全てのセグメントエッジ
のリストであり、このリストはエッジレコード63のリン
クリストによって形成され、このリストの最初のエッジ
レコードは、エッジテーブルデータ構造61に保持される
ポインタによって指されている。特定のY座標ラインに
対応する開始Y座標を有するエッジが存在しない場合に
は、エッジテーブル内の対応する入力項目には、空白が
セットされる。
各エッジレコード63には、対応するセグメントエッジ
を装置座標によって記述するデータが、そのエッジが由
来するセグメントの識別子と、好ましくはそのセグメン
トの処理順序番号及び背景と共に含まれる(ただし最後
の2つの項目は、セグメント自体を参照することによっ
て必要な時にいつでも取得できる)。
処理順序番号に従って各セグメントを順に処理するこ
とによって、エッジテーブルが入力される。実際、出力
イメージ全体がレンダリングされる場合には、エッジテ
ーブルを形成するためにセグメントが処理される順序は
問題ではない。あるセグメントを処理するためには、セ
グメント境界のエッジのそれぞれ又はセグメント境界を
作り上げている輪郭のそれぞれが、そのセグメントのCT
Mを適用することによって出力イメージ形式に変換さ
れ、その結果としてのエッジの特徴を表すデータは、対
応するエッジレコード63に記憶される。このレコードは
次いで、適宜エッジテーブル61に挿入される。
図7は、セグメントのエッジをエッジテーブル61に入
力するための、1つのセグメントの処理を示す図であ
る。図からわかるように、このセグメントの境界70は、
6つのエッジ71ないし76からなる。エッジ71及び72は同
一の開始Y座標を有し、従ってエッジテーブル61の同一
のエッジリストにエッジレコード63として入力される。
同様に、エッジ73及び74も同一の開始Y座標を有し、そ
れらのエッジレコードは同一のエッジリストに入力され
る。また、エッジ75及び76もまた同一の開始Y座標を有
するので、それらのエッジレコード63もエッジテーブル
61の同一のエッジリストに入力される。
すべてのエッジがエッジテーブル61に入力された後
に、変換処理は次の段階に移り、そこにおいては走査ラ
イン(出力イメージのY座標ライン)ごとにアクティブ
エッジリスト62が形成されてその走査ラインを妨げるエ
ッジのすべてがリストされる(ステップ53)。その後こ
のアクティブエッジリストは、スパンテーブル60内に対
応するスパンリストを形成するのに使用される(ステッ
プ54)。アクティブエッジリスト62は最初の走査ライン
に関して、その最初の走査ラインから始まる全てのエッ
ジレコード63をアクティブエッジリストに入力すること
によって形成される。後続の走査ラインに関しては、ア
クティブエッジリスト62は、前の走査ラインのアクティ
ブエッジリストを更新することによって形成される。こ
の更新処理は、現在の走査ラインから始まるエッジのエ
ッジレコードを追加することと、アクティブエッジリス
トに既に含まれているエッジレコードを更新することの
両者を伴う。この更新は、エッジの傾きに従ってX座標
を変更しY値をインクリメントすることによって、その
エッジについての現在のX及びY座標値を更新すること
を包含する。この更新によって、そのエッジがもはや走
査ラインを妨げないことが示される場合には、そのエッ
ジレコード63はアクティブエッジリスト62から除去され
る。
図8は、図7に破線で示された走査ライン69に関して
アクティブエッジリスト62を構成するエッジレコード63
を示す図である。このエッジレコードによって表される
エッジによる現在の走査ラインの遮断を、図8に示す。
ある走査ラインについてアクティブエッジリストが形
成された後に、それを構成するエッジレコードは、それ
に関連するセグメント処理順序番号に応じて、走査ライ
ンとエッジとの現在のX遮断点でソートされる。
ソート済みのアクティブエッジリスト62を使用して、
現在の走査ラインに対応するスパンテーブル入力項目が
作成される。このスパンテーブル入力項目には、1以上
のスパン65をリンクリストとして保持するスパンリスト
が含まれる。1つのスパンは、特定のセグメントに関連
する、出力イメージ走査ラインの中断されていない部分
を定義する。図10は、スパンN、スパン(N+1)及び
スパン(N+2)として識別される3つのスパン65を含
む、走査リストの一部を示す図である。各スパンは4つ
のフィールドを有し、そのうちの1つは関連するセグメ
ントを識別し、2つは右と左のX座標(それぞれXLとX
R)によってスパンの位置を指定する。Y座標フィール
ドは必須ではないが、これはこのスパンテーブルデータ
構造では、スパンテーブル内でのスパンリストの位置に
よって、各構成スパンリストのスパンについてのY座標
が暗黙のうちに示されるからである。スパンデータ構造
の残りのフィールドはポインタ、即ち現在のスパンリス
ト内の次のスパン(存在するならば)を指すポインタ66
(P−NEXT SPAN)と、その目的については後述する透
明リストの最初のレコード68を指すポインタ67(P−TR
ANSPARENCY)である。
スパンリストを形成するためには、アクティブエッジ
リストが処理されるが、これはリスト内のエッジレコー
ドの連続する対を取り、各対を使用して対応するスパン
を形成し、その2つの区切りのX座標値を対象としてい
るエッジレコードの現在のX値にセットし、Y座標値を
現在の走査ラインのY座標値にセットし、そのセグメン
ト識別子を関与している2つのエッジレコードの識別子
にセットすることによって行われる(アクティブエッジ
リストが処理順序番号によってソートされており、ある
Y座標値を検討する時には必ず1セグメントに対して偶
数のエッジが存在するので、これらのレコードは同一の
セグメント識別子を有する)。
スパンが形成されたならば、次いで現在の走査ライン
に関するスパンリストにそのスパンを挿入する試みが行
われる。しかしながらこの挿入は、処理順序番号に従っ
てセグメントを処理する場合に最終イメージ中にセグメ
ントを書き込むについての上述の規則、即ちあるセグメ
ント(又は、この場合にはセグメントのスパン)を書き
込めるのは、上書きされるセグメントが現在のセグメン
トの背景セグメントである場合を除き、それが別のセグ
メント(又はセグメントスパン)を上書きしない場合だ
けである、という規則に縛られる。現在のスパンによっ
て上書きできる背景を構成するセグメントの識別子は、
そのスパンを区切るエッジレコードからか、或いはその
スパンが導出されたセグメントを参照することによって
取得できる。
この挿入処理には、併合されるスパンを区切るX座標
値、及び部分的に上書きされるすべてのスパンを区切る
X座標値を適宜調節すること(必要な場合には影響を受
けるスパンを2以上のスパンに分割することを含む)
と、影響されるスパンのP−NEXT SPANポインタをそれ
に応じてセットすることが含まれる。
図11は、図5の線80−80に沿って取った走査ラインに
関するスパンリスト81の構成を10段階で示す例である。
図11に示されたステージ(i)ないし(x)のそれぞれ
について、スパンリスト81の現在の内容と、このスパン
リストに併合されるスパンリスト82の両方が示されてお
り、スパン82は既存のスパンリスト81の下側に示されて
いる。
スパンリストに併合される各スパン82内には、対応す
るセグメントの識別子だけでなく、(処理番号、背景セ
グメント)対も示されているが、これはセグメントスガ
ンが処理される順序と、既存のスパンリストへのスパン
の上書きが成功するか否かの両方を理解しやすくするた
めである。
ステージ(i)では、スパンリストは既に、ルートセ
グメント「a」に対応するスカンを保持するものとして
示されている。併合しようとするスパン82はセグメント
「b」からのスパンであり、これは走査ライン80−80と
交わるセグメントのうちで、セグメントの処理順序番号
に従って次に処理されるセグメントである。セグメント
「b」の背景セグメントは、ルートセグメント「a」で
あり、その結果セグメント「b」のスパン82は、このス
パンリストに完全に併合することができる。結果のスパ
ンリスト81は図10のステージ(ii)に示されているが、
図からわかるようにこのスパンリストには今度は、3つ
のスパンが互いにリンクされて含まれている。なぜなら
元々ルートセグメント「a」に対応していたスパンは、
セグメント「b」のスパンによって2つのスパンに分割
されているからである。
ステージ(ii)では、セグメント「e」に対応するス
パン82が、スパンリスト81に併合される。セグメント
「e」の背景はセグメント「b」であり、スパン82はス
パンリスト81内でセグメント「e」の境界内に完全に含
まれるので、セグメント「e」のスパン82の全体がこの
スパンリストに成功裡に併合されて、ステージ(iii)
に示される新たなスパンリスト81が作られる。
ステージ(iii)では、セグメント「f」からのスパ
ン82がスパンリスト81に併合されるが、セグメント
「f」の背景セグメントはセグメント「b」である。セ
グメント「f」のスパン82は、スパンリスト81内でセグ
メント「e」及び「b」に対応するスパンとオーバラッ
プするので、スパン82の一部だけがスパンリスト82に併
合されることになるが、この一部とは、セグメント
「f」のうち背景セグメント「b」とオーバラップする
部分である。結果としてのセグメント「f」スパン82の
スパンリストへの部分的な併合が、ステージ(iv)の新
たなスパンリスト81に示されている。
ステージ(iv)ないし(x)で行われるスパンリスト
81へのスパン82の併合は、ステージ(i)ないし(ii
i)と実質的に同じ仕方で進行するため、詳細に説明す
ることはしない。
変換処理の終了に際しては、セグメントツリー20はイ
メージのスパンテーブル表示に変換されており、そこに
おいてはすべてのセグメントが正しい位置、向き及びサ
イズで最終イメージへとマッピングされており、すべて
のオーバラップ衝突が解決されている。このスパンテー
ブル60は、装置座標における、最終的な出力イメージの
圧縮表現を提供している。
セグメントオーガナイザ13と同様に、コンバータ15も
汎用プロセッサ上で実行されるコードにより実施される
ことが好ましく、この実施形態は例えば、エッジテーブ
ル、エッジリスト、エッジレコード、アクティブエッジ
リスト、スパンテーブル、スパンリスト及びスパンに対
応するオブジェクトを用いるオブジェクト指向の語法で
行われる。
出力処理 既に述べたように、図1のスパン出力機能15は、出力
装置12に所与のY座標位置で2つのX座標位置の間に所
与の色の線を描くよう命令する、単一の演算プリミティ
ブDrawspanを有する。この出力処理には、最終的なスパ
ンテーブル60に含まれるスパンごとにDrawspanを呼び出
すことが含まれる。スパンテーブルのスパンは互いにオ
ーバラップせず、各々がそれ自体で完全に定義されてい
るので、Drawspanを使用してスパンが装置12に出力され
る順序は重要ではない。転送効率を最大にするため、同
一色のスパンを一緒に出力し、それによって色が変更さ
れる場合以外は色を指定する必要をなくすこともできる
(勿論この方法は、イメージのランダム書込みが可能な
特定のタイプの出力装置でのみ行いうるものであること
は理解されよう)。
スパンテーブル内の各スパンに関連する色は、対応す
るセグメントのフィルを参照することによって得られ
る。このフィルが多色ビットマップの場合には、そのス
パンを構成する単色の部分スパンごとにDrawspanを呼び
出さなければならない。
このシステムの初期設定に際しては、出力処理によ
り、出力装置に合わせて色ルックアップテーブルを初期
設定することができる。これと同時に、イメージ範囲外
の背景色や、イメージサイズなどのパラメータを指定す
ることもできる。既に示したように、イメージサイズ
は、ルートセグメントのサイズに反映され、またルート
セグメントのRTMのスケーリング係数に反映される。
出力装置12は一般に、視覚表示装置上の表示の形態で
現実に走査ラインが出力される前に、バッファ17内に1
以上の走査ラインを構成する。バッファ17が完全なイメ
ージビットマップを保持しない場合には、Drawspanを使
用してスパンが出力される順序が重要になる。なぜなら
出力装置は、特定の走査ラインが他の走査ラインよりも
前に出力されることを必要とするからである。
イメージ更新とカーソル操作 以上においては図1の実施例を、アプリケーション10
によって構成され、次いでレンダラ11によって出力装置
12に出力される完全なセグメントツリーによって説明し
てきた。セグメントツリーは、表現すべきイメージ内に
変化があるたびに再成しなければならないものではな
く、アプリケーション10から作成、修正及び削除コマン
ドを使用することによって、必要に応じて修正できるこ
とが理解されよう。セグメントツリーの修正が完了した
ならば、次いでこれを新たな出力イメージに変換するこ
とができる。この変換は、新たなイメージが生成される
たびに最初から繰り返してもよいが、代替的に当技術分
野で既知の制限付き変換処理を行うこともでき、その場
合には例えば、再変換はイメージの更新領域を区切る長
方形の境界ボックスに限定される。
グラフィック出力システムの表示アプリケーションに
おいて用いられる表示カーソル及びその他の高速移動ス
プライト(sprite)に関しては、既に注記したように、
このようなカーソルが、セグメントツリー20のルートセ
グメントに対して上側接続関係にあるセグメントの形態
を取ることが好都合である。更に、カーソル(単数又は
複数)及び全ての子孫は好ましくは、包含関係を通じて
ルートセグメントと関連付けられているメインのサブツ
リーとは別個のサブツリーとして扱われる。カーソルの
サブツリーはこの場合、別個に番号付けされ、コンバー
タ14によってレンダリングされて、主たる出力イメージ
スパンテーブル60に付加される別個のカーソルスパンテ
ーブル60C(図1参照)を生成する。これら2つのスパ
ンテーブルは最終的には、スパン出力機能15により組み
合わされ、カーソルスパンテーブル60Cが主イメージス
パンテーブル60に優先するようにされる。この構成は、
カーソル(及びその子孫)を移動する度に主スパンテー
ブルを再生成する必要がなく、単にそのカーソルに対す
る背景として動作するという利点を有する。カーソルス
パンテーブルの再生成は、このテーブルが(全ての子孫
セグメントと共に)カーソルそれ自体の境界に限定され
ているために、比較的簡単なことである。
RTMを修正することによってカーソルを移動させるこ
とは、何らかのアプリケーション処理決定の結果として
アプリケーションによって、或いはポインティングデバ
イスを介してのユーザ入力に応じて行うことができる。
しかしながら、ポインティングデバイスを介してのユー
ザ入力に応ずるカーソル移動は、カーソル操作の極めて
一般的な形式であることから、このようなカーソル移動
の効率を最大化するために、特別な手段を講ずることが
好ましい。これをより詳細にいえば、カーソルスパンテ
ーブルにはX及びYオフセットが関連付けられており、
これらはイメージ座標に関してX及びYオフセットを特
定しており、これらのオフセットにより、カーソルスパ
ンテーブルにおけるスパンは、主スパンテーブルとの組
み合わせに先立ち、スパン出力処理によってシフトされ
ねばならない。この場合には、ポインティングデバイス
を介したユーザの入力に応じてカーソル位置を更新する
ことは比較的簡単な事項となるが、これは、その場合に
必要となるのが、デバイスによって指定される新たな絶
対的なX及びYイメージ座標値を、前述のX及びYオフ
セットとして記憶し使用することだけだからである。ア
プリケーションにより行われるカーソル移動と、ポイン
ティングデバイスから直接に行われるカーソル移動に矛
盾がないようにするために、アプリケーションが実行を
欲する全てのカーソル移動について、カーソルセグメン
トCTMにおけるTx及びTy変換は、コンバータ14によって
カーソルスパンテーブルについてのX及びYオフセット
値に変換され、カーソルスパンテーブルそれ自体におい
てカーソルスパンを位置決めするのには用いられない。
ルートセグメントに関連した上側接続兄弟連鎖におけ
る兄弟として、幾つかのカーソルが同時に存在する場合
には、各々のカーソルは(その子孫と共に)、それ自体
に関連したスパンテーブルを有する別個のサブツリーと
して扱うことが可能であり、この場合にスパン出力機能
は、このようなスパンテーブルの各々を、優先順に主ス
パンテーブル60と組み合わせるように動作することであ
る。しかしながら、多数のカーソルが存在する場合であ
っても、単一のカーソルサブツリーとスパンテーブル60
Cを用いることが一般に適当である。
ユーザ入力 図1に示されているように、アプリケーション10に対
するユーザ入力は、入力デバイス101によってなされる
ものであり、これらのデバイスは入力事象ハンドラ100
によってアプリケーション10にインタフェースされてい
る。これについての主要な関心事は、グラフィックス出
力装置12に表示されたイメージを参照することによって
なされる入力である。このような入力は、マウスその他
のポインティングデバイスによって発生しうるものであ
り、一般にイメージのXY座標に関するイメージ位置を含
んでいる。この目的のために、ポインティングデバイス
が相対的な移動の検出を意図する場合であっても、この
イメージ位置は絶対的なものであり、また絶対的な位置
出力をもたらすのに必要な処理は機能ブロック101内に
含まれているものと仮定する。
図12は概括的な処理を例示しており、それによればイ
メージ座標値を有するイメージ位置は、入力事象ハンド
ラ100によって有意情報に変換され、アプリケーション1
0に送られる。これをより詳細にいえば、イメージ位置
は、そのイメージ位置において表示されたセグメントの
識別性と、セグメント座標に関してそのセグメント内で
指定された位置(即ちそのセグメントに関する標準的な
基準点に適用される点単位−例えば最小のX及びY座標
値)に変換される。以下では、入力イメージ位置に対応
するセグメントを一般的に「目標」セグメントとして、
またそのセグメント内で指示される位置を「被目標」位
置と称する。
入力イメージ位置から目標セグメントの識別性と被目
標位置を導出するための処理は、3つのタスク102,103
及び104からなる。これらのタスクの最初のものは、入
力イメージ位置から目標セグメントを識別することであ
り、これは主スパンテーブル60を参照することによって
なされる。入力されたX及びYイメージ位置座標は、適
切なスパンリストを識別し、次いでそのリスト内で適切
なスパンを識別するために用いられる。このスパンは次
いで、対応するセグメントを直接に識別し、このセグメ
ントが目標セグメントである。
目標セグメントが識別されたならば、タスク103がセ
グメントツリー20を参照し、そのセグメントについての
連結変換行列(CTM)を確認する。前述したように、こ
の行列は出力イメージを生成するときにコンバータ14で
実行された変換処理のステップ50において発生されたも
のであり、この行列は関連するセグメントと共にキャッ
シュ記憶されている。仮に例えば、メモリの制限を理由
としてキャッシュ記憶されたCTMが破壊されたとする
と、目標セグメントの相対変換行列RTMとセグメントツ
リー20におけるその全ての先祖を連結することにより、
その再計算がなされる。セグメントオーガナイザ13がオ
ブジェクト指向形式で実施された場合には、CTMを導出
する処理は、直接に利用可能でなければ、先祖セグメン
トについて適切なメッセージを出すことにより、目標セ
グメントオブジェクトにより対処されることが理解され
よう。
タスク103で目標セグメントのCTMを確かめた後、タス
ク104で逆行列が発生され、目標セグメントに適用され
たセグメント座標に対するイメージ座標位置の逆変換が
行われる。得られた被目標位置は、次いでアプリケーシ
ョン10に対し、目標セグメントの識別性と共に出力され
る。
図13は、入力事象ハンドラ100の機能ブロック図であ
る。図13において、入力デバイスサブシステム101は、
キーボード106と、ボタン119を備えたマウス107の形式
のポインティングデバイスを含むものとして示されてい
る。このサブシステム101は、別のポインティングデバ
イスを含めて他の入力デバイスとして構成することがで
きる。入力デバイスサブシステム101は、入力デバイス
の何れかが入力事象ハンドラ100へと通すための新規な
事象を有している場合にはいつでも、割り込み108が発
生されアプリケーション10へと供給されて、後者が入力
事象ハンドラ100によるサブシステム101のポーリングを
開始するように構成されている。
入力事象ハンドラ100には、制御機能ブロック110と、
ポインティングデバイス移動事象処理機能部112と、ポ
インティングデバイスボタン事象処理機能部113と、キ
ャラクタ入力事象機能部114とが含まれる。制御機能部1
10は、各々の入力チャンネルに特定の特性を関連付ける
ためのそれぞれのデータ構造111を含み、そこにおいて
1つの入力チャンネルは、入力デバイスサブシステム10
1の入力デバイスのそれぞれ1つに対応する。これをよ
り詳細にいえば、データ構造111は、入力チャンネル識
別フィールドと、そのチャンネルに関連付けられた入力
デバイス(例えばキーボード又はポインティングデバイ
ス)の形式を識別するデバイスタイプフィールドと、デ
バイス形式がポインティングデバイスである場合にその
ポインティングデバイスに関連するイメージカーソルを
形成するグラフィックセグメントを識別するフィールド
を含む。入力デバイスがポインティングデバイスである
場合、そのデータ構造111にはまた、そのポインティン
グデバイスにより指定された現在の目標セグメントを識
別するフィールドを含ませることができる。この後者の
フィールドはデータ構造111中に記憶する必要はないけ
れども、対応するカーソルセグメント共に記憶させるこ
とができる。各々の入力チャンネルについてのそれぞれ
のデータ構造は、グラフィックスシステムが始めて起動
される場合に初期化される。
入力デバイスサブシステム101が割り込み108を発生さ
せると、アプリケーション10は、入力事象ハンドラ100
の制御機能部110にポーリング要求を通すことによって
応答する。その後、制御機能部110は、入力デバイス10
6,107の各々を順次ポーリングする。このポーリング処
理によって検出された入力事象又は各々の入力事象につ
いて、制御機能部110は機能部112,113及び114の適切な
ものにより、その事象がポインティングデバイス107の
移動であるか、ポインティングデバイスボタンの操作で
あるか、又はキーボード106を介してのキャラクタ入力
であるかどうかに依存して、入力事象の処理を行わせ
る。各々の機能がその動作を完了した後、制御は制御機
能部110に戻されて、入力デバイスに対するそのポーリ
ングが続行される。全ての入力デバイスがポーリングさ
れ、全ての入力事象が適切な機能部112,113,114によっ
て処理されたならば、制御機能部110がポーリング動作
を終了させ、これに従ってアプリケーション10に信号を
出す。ポーリング処理の間、アプリケーション10は一般
に、セグメントツリー20を修正しないように構成されて
いる(但し適当な条件下では、ある種の修正は許容され
る)。
ここで、事象処理機能部112,113及び114についてより
詳細に説明する。最初にポインティングデバイス移動事
象処理機能部112について考えると、これは制御機能部1
10が移動事象を検出したときはいつでも、関係のあるデ
バイスの識別性を(入力チャンネル番号として)、その
デバイスによって指定された新たなイメージ座標と共
に、機能部112に対して通す。移動事象機能部112によっ
て実行される最初のタスクは、出力イメージを直接に更
新して、関係のある入力デバイスに関連した新たなカー
ソル位置を反映させることである(ブロック115参
照)。このカーソル位置の更新は、新たなX及びYイメ
ージ座標値を、入力デバイスに関連したカーソルスパン
テーブル60Cに通すことによって行われ、このスパンテ
ーブルは、入力デバイスに関連したカーソルセグメント
を確かめるために対応データ構造111を参照することに
よって識別され、またカーソルセグメントとスパンテー
ブルとの間の関連付けは、レンダラ11それ自体によって
行われる。適切なカーソルスパンテーブルに通された新
たなX及びYイメージ座標値は次いで、カーソルスパン
テーブルが出力処理部15によって主スパンリスト60と組
み合わされる場合に、カーソルスパンテーブルに対する
X及びYオフセット値として用いられる。
移動事象処理機能部112によって実行される次のタス
クは、ポインティングデバイスによって指定された目標
セグメントを識別することである(ブロック116)。こ
の識別は、図12に関して前述した態様でもって、新たな
X及びYイメージ座標値を用いて主スパンテーブル60を
参照することによって行われる。識別された目標セグメ
ントが、そのデバイスについてのデータ構造111中に記
憶された目標セグメントの識別性によって示される如
き、ポインティングデバイスによって先に指定された目
標セグメントと異なる場合には、移動事象処理機能部11
2は、その新たな目標セグメントとそのセグメント内で
の被目標位置について、アプリケーション10に通知する
ように構成されている。この後者のパラメータは、CTM
を確かめるためにセグメントツリー20を参照することで
タスク117により決定され、これによりイメージ位置の
セグメント位置への逆変換が行われる。タスク117の実
行は、目標セグメントに変化がある場合に限定すること
ができる。代替的には、タスク117は移動事象が処理さ
れる度に実行することができ、その場合に被目標位置
は、アプリケーション10がこの情報を要求したときに即
座に利用可能であるように、目標セグメントと共に記憶
される。
移動事象処理機能部112は、移動事象の処理を完了し
た後、入力デバイスサブシステムをチェックして、何ら
かの他の移動事象が処理を待っているかどうかを確かめ
る。処理待ちの場合には、それらの事象が順次処理され
る。全ての移動事象が処理されたならば、移動事象処理
機能部112がレンダラ11に対して「更新」呼び出しを行
い、レンダラが出力イメージの更新を行って、関係のあ
るポインティングデバイスのカーソルの新たな位置を反
映するようにされる。既に示したように、この更新に含
まれるのは単に、カーソルスパンテーブルを新たなオフ
セット位置において主スパンテーブルと融合させること
であり、これは出力装置12に対してスパンが出力される
ときに、スパン出力処理部15によって実行される。
ポインティングデバイスボタン事象処理機能部113
は、制御機能部110がポインティングデバイスのボタン
の状態変化を検出した場合にはいつでも、制御機能部11
0によって呼び出される。機能部113を呼び出すに際し
て、制御機能部110は機能部113に対し、関係のあるポイ
ンティングデバイスの識別性、関与するポインティング
デバイスのボタンの識別性、及びそのボタンの新たな状
態を通す。ボタン事象処理機能部113は、現在の目標セ
グメントの識別性及びそのセグメント内の被目標位置と
共に、この情報をアプリケーション10に対して通すが、
これはこの情報が一般に、ボタン事象を処理するときに
アプリケーション10によって要求されるからである。こ
の情報がデータ構造111に記憶されていると、関係のあ
るポインティングデバイスについての現在の目標セグメ
ントの識別性を容易に確かめることができる。この情報
が対応するカーソルスパンテーブル(そのスパンテーブ
ルについてのX及びYオフセット値である)に関連して
記憶されていると、イメージ座標に関しての現在の被目
標位置をも容易に取得することができる。ボタン事象処
理機能部113のタスク118により、被目標イメージ位置が
回復され、この情報は次いでセグメントツリー20から取
得される如き目標セグメントのCTMと共に用いられて、
被目標セグメント位置が決定される。次いでこの情報
は、アプリケーション10に通される。
最後に、入力デバイスサブシステム101をポーリング
する場合に制御機能部110によって検出された入力事象
が、キーボードデバイス106から発せられるキャラクタ
事象である場合には、制御機能部110はキャラクタ事象
処理機能部114を呼び出して、適切なキャラクタ情報を
アプリケーション10に対して通す。
透明セグメント 既に述べたように、フィールド32にフラグをセットす
ることにより、あるセグメントに透明なものとしてフラ
グを立てることができる。透明セグメントは、最終の出
力イメージ中で任意の他のセグメントを隠すことができ
ないという点を除き、任意の他のセグメントと同じもの
である。かくして透明セグメントは、その背景セグメン
トに対してクリッピングされ、また全ての包含された子
孫をもクリッピングする。特定の不透明セグメントとし
て表示された出力イメージの部分は、1以上の透明セグ
メントによってカバーすることができる。透明セグメン
トの目的は、特にオーバラップした検出ゾーンが必要な
場合に、対話式アプリケーションにおける入力事象の検
出を容易にすることにある。これに加えて又は代替的
に、セグメントをツリーにグループ化させるために、透
明セグメントを用いることもできる。
透明セグメントは出力イメージ中で直接に見えるもの
ではないが、それらがどのようにして他のセグメントに
よりクリッピングされ上書きされるかを決定するため
に、通常のセグメントと同様の変換処理にそれらを従わ
せることが必要である。このことはこの実施例において
は、スパンリストにおけるスパンの主リンクリストは透
明セグメントの存在によって変更されないままとする
が、主スパンの各々について、そのスパンにオーバラッ
プする透明セグメントのリンクリストを指定するように
構成することにより達成される。かくして図10を参照す
ると、スパン65の最終フィールドP−TRANSPARENCYに
は、そのスパンの上側にある透明セグメントをリストア
ップしたレコード68のリストの最初のレコードを指定す
るポインタ67が保持されている。各々の透明セグメント
のレコードには、セグメントID(識別性)フィールド
と、透明セグメントのリストにおける次のレコード(存
在するならば)に対するポインタが含まれている。透明
セグメントのスパンがスパンリストに追加されていると
きには、それは一般に、それが背景セグメントを上書き
できるだけであるという基本的な書き込みルールに従う
が、しかし他の透明セグメントの上側にあることができ
るという修正が加えられる(後者もまた透明セグメント
である場合にはその背景によってクリッピングされてい
るという偏見なしに)。透明セグメントのスパンが複数
の主スパン65にわたって延在する場合には、1つの透明
セグメントスパンを1以上の透明レコード68に分割する
ことも必要となる。更にまた、ある透明スパンが既存の
スパンと完全にオーバラップしない場合には、既存のス
パンをより小さなスパンに分割して、透明スパンがそれ
が上側にくる不透明なスパンと同じXL及びXR座標を有す
るようにされる。
入力事象により、移動事象処理機能部112又はボタン
事象処理機能部113の何れかが、ポインティングデバイ
スによって指定されたセグメントの識別性を決定するこ
とが要求される場合には、関係のあるスパンテーブルの
スパンの検査には、スパンレコード65のセグメントIDフ
ィールドからセグメントの識別性を抽出することだけで
はなく、P−TRANSPARENCYフィールドにおいて状態検査
を行うことも含まれる。このフィールドにおいて1以上
の透明レコード68のリストが指定される場合には、これ
らのレコードも調べられ、ポインティングデバイスによ
って指定された透明セグメントの各々は、主スパンの目
標セグメントと共に、関係のある事象処理機能部112/11
3に戻すように通される。このような透明な目標セグメ
ントの各々は次いで、主目標セグメントと同じ態様で処
理される。かくしてアプリケーションには、例えば、あ
る特定のポインティングデバイスが特定の主目標セグメ
ント及び幾つかの透明セグメントを指定していることが
通知され、アプリケーション10が、それに通知された各
々の目標セグメントに関連する特定の機能を実行する結
果となりうる。
代替的な実施例においては、アプリケーション10には
一番上側の透明セグメントだけが通知され、また透明セ
グメントがない場合には、不透明セグメントの識別性が
通知される。アプリケーション10は次いで、報告された
透明セグメントの下側にある全てのセグメントの識別性
について、もしその情報が必要ならば問い合わせること
ができる。
設計変更例 上述したグラフィックスシステムには、請求の範囲に
記載の本発明の概念から逸脱することなしに、多数の設
計変更を行いうることが理解されよう。しかしてセグメ
ントオーガナイザ及びセグメントツリー20に関しては、
セグメント21は上述した非循環ツリー以外の階層編成で
もって編成することが可能であり、また実際、階層的に
編成することは必ずしも必要でない。
更にまた、セグメントを内部座標系からデバイス(イ
メージ)座標系に変換するためのCTMデータ参照は、セ
グメントツリーへと戻って参照する必要性を回避するた
めに、スパンテーブルの各々のスパンと共に記憶させる
ことができる。勿論、変換データの編成は上述のものと
異なることができる。
スパンテーブル60は、イメージ位置をセグメントの識
別性へとリンクさせる、イメージ表現の代替的な形式に
よって置換することができる。かくして例えば、このイ
メージ表現は各(X,Y)座標対の各々に対してセグメン
ト識別性を与える2次元アレイであることができる。明
らかに、そのような表現はスパンテーブルよりコンパク
トなものではなく、従ってより多くの記憶容量を占有す
る(また潜在的に、処理をより遅くさせうる)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 11/60 - 11/80 G09G 5/08

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2次元出力イメージ中において潜在的にオ
    ーバラップする関係でもって表示されることが意図され
    る複数のグラフィックセグメントを記憶するセグメント
    記憶手段と、前記グラフィックセグメントがセグメント
    をセグメント座標からイメージ座標に変換するための関
    連した空間変換データを有することと、 記憶されたグラフィックセグメントから、セグメント間
    の全てのオーバラップ衝突が解決された状態で前記2次
    元イメージを表す出力信号を導出するコンバータ手段
    と、このコンバータ手段が前記空間変換データに応じて
    前記イメージ中に各々のセグメントを配置するよう動作
    すること、及び イメージ座標に関してイメージ位置を受信し、対応する
    セグメント位置を決定する入力事象処理手段とを含むグ
    ラフィックスシステムであって、 前記コンバータ手段が、前記出力信号の発生に際してイ
    メージ位置をセグメントの識別性に関連させるイメージ
    表現を発生及び記憶するよう動作し、前記入力事象処理
    手段が、前記表現を参照することによりそれが受信した
    イメージ位置に対応するセグメントの識別性を決定する
    よう動作し、前記空間変換データを用いることにより受
    信したイメージ位置をセグメント座標にマッピングす
    る、グラフィックスシステム。
  2. 【請求項2】前記セグメントがグラフィックセグメント
    の階層編成として前記セグメント記憶手段に記憶され、
    各々のセグメントが関連する相対的な空間変換を有し、
    前記変換が一緒になって前記空間変換データを構成し、
    前記コンバータ手段が該当のセグメント及び前記編成に
    おけるその先祖の双方に関連する相対的な変換の連結に
    応じて各々の子セグメントを前記イメージ中に配置する
    よう動作し、前記入力事象処理手段が前記受信したイメ
    ージ位置をセグメント座標にマッピングするに際して、
    前記受信したイメージ位置に対応するセグメントについ
    て前記コンバータ手段によって実行されたものに対する
    逆変換を行う、請求項1のグラフィックスシステム。
  3. 【請求項3】前記イメージ中に前記子セグメントを配置
    するに際して前記コンバータ手段によって用いられる相
    対変換の前記連結が、対応するセグメントと共に記憶さ
    れ、前記入力事象処理手段が逆変換を行う場合に前記連
    結をアクセスするよう動作する、請求項2のグラフィッ
    クスシステム。
  4. 【請求項4】前記コンバータ手段により発生された前記
    イメージ表現が、イメージを構築するために用いられる
    複数のラインの各々についてスパンの組の形式を取り、
    前記スパンの各々は前記イメージ中で表示すべきそれぞ
    れのセグメントの少なくとも一部を表し、対応するイメ
    ージラインに沿った境界座標値と関連するセグメントを
    指示するデータを含む、請求項1から3の何れか1のグ
    ラフィックスシステム。
  5. 【請求項5】前記入力事象処理手段が、イメージ座標に
    関して連続的なイメージ位置を受信し、かかるイメージ
    位置の各々について対応するセグメントの識別性を決定
    するよう動作し、前記入力事象処理手段が、少なくとも
    最も新しく決定された対応するセグメントの識別性を記
    憶するよう動作するメモリ手段と、新たに決定された対
    応するセグメントの各々の識別性を最新の先行セグメン
    トのそれと比較する比較手段とを含み、それによって前
    記対応するセグメントの識別性における全ての変化を検
    出し、前記入力事象処理手段がそのような変化の検出に
    応答して現在の受信イメージ位置をセグメント座標にマ
    ッピングする、請求項1のグラフィックスシステム。
  6. 【請求項6】前記入力事象処理手段が、イメージ座標に
    関して連続的なイメージ位置を受信するよう動作し、前
    記入力事象処理手段が関連するメモリ手段を有して少な
    くとも最も新しく受信したイメージ位置の識別性を記憶
    し、前記入力事象処理手段が外部的なトリガ事象に応じ
    て、記憶された最も新しく受信したイメージ位置をセグ
    メント座標にマッピングする、請求項1のグラフィック
    スシステム。
  7. 【請求項7】前記連続的なイメージ位置がポインティン
    グデバイスから導出され、前記トリガ事象がそのデバイ
    スに関連する制御要素の操作である、請求項6のグラフ
    ィックスシステム。
  8. 【請求項8】前記複数のグラフィックセグメントが受信
    したイメージ位置を前記出力イメージ中で指示するカー
    ソルセグメントを含み、前記コンバータ手段が最初に言
    及されたイメージ表示とは異なる前記カーソルセグメン
    トのイメージ表現を発生及び記憶するよう動作し、前記
    コンバータ手段が前記出力信号の発生に際して、カーソ
    ルイメージ表現が前記最初に言及されたイメージ表現に
    優先するようにして前記イメージ表現を組み合わせる、
    請求項1のグラフィックスシステム。
  9. 【請求項9】前記カーソルイメージ表現が、前記最初に
    言及されたイメージ表現とカーソルイメージ表現の2つ
    の表現が組み合せられる場合に、前記最初に言及された
    イメージ表現内でのカーソルイメージ表現の配置を決定
    するよう作用する関連のオフセットを含み、前記入力事
    象処理手段が、前記カーソルセグメントに関連するイメ
    ージ位置の受信に応じて前記オフセットを更新するよう
    動作する、請求項8のグラフィックスシステム。
  10. 【請求項10】前記セグメント記憶手段に記憶されたセ
    グメントが前記カーソルセグメントと選択的に関連付け
    可能であり、前記コンバータ手段が、前記カーソルセグ
    メントに関連するセグメントが前記カーソルイメージ表
    現においてレンダリングされるようにして前記イメージ
    表現を発生するよう動作する、請求項8又は9のグラフ
    ィックスシステム。
  11. 【請求項11】前記入力事象処理手段は、複数の異なる
    入力デバイスからのイメージ位置情報を受信し個別に処
    理するよう動作する、請求項1から10の何れか1のグラ
    フィックスシステム。
  12. 【請求項12】前記複数のセグメントが出力イメージ中
    で見えることを意図しない透明セグメントを含み、前記
    コンバータ手段は、透明でないとした場合に透明セグメ
    ントが現れるであろう位置においてそれらがオーバラッ
    プするセグメント部分を除去することなしに、透明セグ
    メントを前記イメージ表現に取り入れるよう動作し、前
    記コンバータ手段は更に前記出力信号を発生させる場合
    に前記透明セグメントを無視するよう動作し、前記入力
    事象処理手段は前記受信したイメージ位置に対応するセ
    グメントの識別性を定めるに際して、同じイメージ位置
    にある全ての透明セグメントをも識別するよう動作す
    る、請求項1から11の何れか1のグラフィックスシステ
    ム。
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