JP3170102U - 温灸器 - Google Patents

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Abstract

【課題】患部に当たる温度を感じ取りながら不快な熱さを伴わない温灸療法を最大限可能にし、治療後、モグサを速やかに消すことのできる温灸器を提供する。
【解決手段】円筒状体にして一端側開口20寄りの周壁に透孔21が形成され、他端側開口25寄りの周壁に通孔26が形成された外筒部材2と、有底円筒体の円筒部3bの筒壁に開孔30が形成され、一端側開口20に蓋をするように外筒部材2へ回動自在にして装着一体化されるキャップ3と、外筒部材2の筒長,筒径よりも筒長,筒径を共に小さくして筒内にモグサ9が詰められる筒体4aに係る一端側開口縁41に、外フランジ部が設けられ、さらに外フランジ部から筒体4aの他端側へ孔42開き短円筒部4cが延設され、且つ筒体4aの他端側を外筒部材2の他端側開口25からその筒内へ挿入することにより外筒部材2の他端側筒壁29に短円筒部4cが当接し外筒部材2へ回動自在にして装着一体化される中筒部材4と、を具備する。
【選択図】図1

Description

本考案は、灸療法に用いられる温灸器に関する。
温灸とは、「円筒形の器(温灸器)にモグサを入れて点火し、間接に患部を加熱する療法」(広辞苑)で、原則として皮膚に火傷や水膨れができないなどの長所を有する。そして、改良発明がいくつか提案されている(例えば特許文献1)。
実公平2−38751号公報
しかるに、特許文献1の発明は、硬い棒状に圧縮、形成された棒状モグサを使用しなければなかった。また、この棒状モグサには縦通孔が形成され、且つその温灸器のキャップ部材に流出孔が設けられていることから縦通孔に空気が入り込み易く、治療が終わって棒状モグサを消すのが難儀であった。別に火消し筒を用意して被せたり、さらには棒状モグサを抜き取り、ブリキ缶とか陶磁器製の壷などの中に入れて消したりしなければならなかった。加えて、「火力の調整は、温灸キャップ部材7と円筒状本体2または2bとの嵌合部分に設けられた空気流入孔11bの開度を増減させることで行うことが可能」とあるが、「7は温灸キャップ部材で、前記円筒状本体2の前端部に、同一軸心的に、嵌脱自在に装着」とあり、図面を見る限り棒状モグサより若干大きめの円筒体であり、火力の微妙な調整が難しくなっている。
棒状モグサの火力がどのようになっているか、外から見えず、また断熱材で巻着された把持部たる円筒体を握っても見極めるのが困難で、空気流入孔11bの開度を調整する段階では、直ちに温度上昇を止められない虞がある。さらに、モグサの熱を受ける空間が小さく、温度の上下動が激しく、急上昇する虞があった。さらにいえば、把持部を兼ねる円筒状本体は「アルミニウム製のモグサ支持部3およびこれと一体的な内筒4の外周に、適当な肉厚を有する石綿布その他の断熱材5を巻着し、さらにその外周面には、例えば、手ざわりのよいビロード布などの被覆剤6を接着剤で張り付けて被装してある」とし、患部に接する温灸器の温度を把持する手で感じ取ることは不可能であった。
本考案は上記問題点を解決するもので、棒状モグサを用いず汎用モグサで足り、且つ患部に当たる温度を感じ取りながら、強すぎず且つ不快な熱さを伴わない温灸療法を最大限可能にし、さらに治療が終わった後、モグサを速やかに消すことのできる温灸器を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の考案の要旨は、円筒状体にして、一端側開口(20)寄りの周壁に透孔(21)が形成され、他端側開口(25)寄りの周壁に通孔(26)が形成された外筒部材(2)と、底部(3a)と円筒部(3b)を備えた有底円筒体にして、その円筒部(3b)の筒壁に開孔(30)が形成され、前記一端側開口(20)に蓋をするように、該外筒部材(2)へ円筒部(3b)の周方向を回動自在にして装着一体化されるキャップ(3)と、前記外筒部材(2)の筒長(L1),筒径(D)よりも筒長(L2),筒径(d)を共に小さくして筒内にモグサ(9)が詰められる筒体(4a)に係る一端側開口縁(41)に、外フランジ部(4b)が設けられ、さらに該外フランジ部(4b)から該筒体(4a)の他端側へ孔(42)開き短円筒部(4c)が延設され、且つ該筒体(4a)の他端側を前記外筒部材(2)の他端側開口(25)からその筒内へ挿入することにより、該外筒部材(2)の他端側筒壁(29)に該短円筒部(4c)が当接し、該外筒部材(2)へ短円筒部(4c)の周方向を回動自在にして装着一体化される中筒部材(4)と、を具備し、前記外筒部材(2)を固定保持した状態下、該キャップ(3)を回して該開孔(30)を前記透孔(21)に合わせ、該中筒部材(4)を回して前記孔(42)を前記通孔(26)に合わせて、該開孔と該孔が導通するようにしたことを特徴とする温灸器にある。ここで、「外筒部材(2)の筒径」とは、筒長方向に外筒部材の筒径が変化する場合、その最小筒径とする。
請求項2の発明たる温灸器は、請求項1で、外筒部材(2)が一端側の大径円筒部(2a)と該大径円筒部から筒径が他端側へ向かって徐々に縮小するコーン部(2b)と該コーン部から延設される小径円筒部(2c)とを有し、且つ該大径円筒部(2a)に前記透孔(21)が形成され、小径円筒部(2c)に前記通孔(26)が形成されることを特徴とする。請求項3の発明たる温灸器は、請求項2で、外筒部材(2)とキャップ(3)と中筒部材(4)とがいずれも金属製で、且つ該キャップ(3)の底部(3a)が中央に向けて外方へ膨らむ丸みを有するよう形成され、さらに前記外筒部材(2)の他端側筒壁(29)に装着一体化される中筒部材(4)に係る前記筒体(4a)の先端(49)が前記大径円筒部(2a)内に配されるようにしたことを特徴とする。
本考案の温灸器は、特に棒状モグサを使わず、ヨモギの繊毛を精製しただけのモグサを用いることができ、またその温灸器を手で握る部分で、温灸療法を施す温度を容易に感じ取ることができ、且つその温度の微妙なコントロールができ、強すぎず且つ不快な熱さを伴わない温灸療法を最大限可能にし、さらに治療が終わった後は、キャップ,中筒部材を回すだけでモグサを速やかに消すことができるなど多大な効を奏する。
実施形態1の温灸器で、その概略縦断面図である。 図1の斜視図である。 図2の分解斜視図である。 図2の正面図である。 (イ)が外フランジ部側から見た中筒部材の斜視図、(ロ)が筒体の先端側から見た中筒部材の斜視図である。 外筒部材,キャップ,中筒部材の概略縦断面図である。 実施形態2の温灸器で、その概略縦断面図である。
以下、本考案に係る温灸器について詳述する。
(1)実施形態1
図1〜図6は本考案の温灸器の一形態で、図1はその概略縦断面図、図2は図1の斜視図、図3は図2の分解斜視図、図4は図2の正面図、図5は中筒部材の斜視図、図6は外筒部材,キャップ,中筒部材の概略縦断面図を示す。尚、図1,図3,図6は隆起部24の図示を省く。
温灸器1は外筒部材2とキャップ3と中筒部材4とを具備する(図1)。外筒部材2は、金属製円筒状体にして、一端側開口20寄りの周壁に透孔21が形成され、他端側開口25寄りの周壁に通孔26が形成された温灸器1の主要構成部品である。キャップ3が装着される一端側の大径円筒部2aと、該大径円筒部2aから筒径が他端側へ向かって徐々に縮小するコーン部2bと、該コーン部2bから延設される小径円筒部2cとを有する。大径円筒部2aの筒壁に透孔21が形成され、小径円筒部2cの筒壁に通孔26が形成される。ステンレス鋼製等の金属製外筒部材2が把持部になっているので、把持する手が温灸器1(特に患部体表に接するキャップ底部3a)の温度を感じ取り易くなっている。
本実施形態は、大径円筒部2aの直径を小径円筒部2cの直径の約2倍とする(図6)。また、大径円筒部2aにコーン部2bを加えた筒長さを小径筒部の筒長さにほぼ等しくする。キャップ3が装着されたときのなじみを良くするため、大径円筒部2aとコーン部2bの接続部分に隆起部24が設けられる。ここでは、透孔21と通孔26とを、図3のごとく大径円筒部2a,小径円筒部2cの周方向90°のピッチでそれぞれ四個ずつ形成する。尚、透孔21と通孔26とは図4のように周方向に45°ずらして設けられているが、図1,図6では図面を判り易くするため、便宜的に周方向に同じ角度,同一ピッチで描く。
キャップ3は底部3aと円筒部3bを備えた金属製有底円筒体にして、その円筒部3bの筒壁に開孔30が形成され、外筒部材2の一端側開口20に蓋をするように、該外筒部材2へ円筒部3bの周方向を回動自在にして装着一体化される蓋体である(図1,図2)。キャップ3もステンレス鋼製等の金属製であるので、熱伝導度が高く、モグサ9の火力は速やかに底部3a全体に伝わる。また患部に接するキャップ3の温度が外筒部材2に伝わり、また外筒部材2からも伝えられ温度の均一化が図られ、温灸器1の適格な温度を共有する。
開孔30の大きさは前記透孔21の大きさに略等しくする。開孔30は図6のごとく円筒部3bの周方向90°のピッチで四個形成する。そして、円筒部3bの開口縁からの開孔30までの距離と、外筒部材2の一端側開口縁から透孔21までの距離をほぼ等しくとって、外筒部材2にキャップ3を装着一体化させ、前記外筒部材2を固定保持した状態下、キャップ3を回して開孔30を透孔21に合わせられるようにする。外筒部材2を固定して円筒部3bを周方向に回すが、勿論、キャップ3を固定して外筒部材2を回して透孔21を開孔30に合わしてもよい。
本実施形態は、底部3aが中央に向けて図1のごとく外方へ膨らむ丸みを有するよう形成され、温灸器1と温灸が施される体表(患部)との接触を良好にする。特に体表に押し付けられるキャップ3が指圧経路にうまく作用して指圧効果も高めることのできる温灸器1になっている。円筒部3bの内径が前記大径円筒部2aの外径に略等しい。このため、キャップ3が、一端側開口20の口を塞いで外筒部材2に係る大径円筒部2aの外周面に被着し、円筒部3bを周方向へ摺動自在にして該外筒部材2に一体化される。
中筒部材4は筒体4aと外フランジ部4bと短円筒部4cとを備える温灸器1の金属製主要構成部品である(図1,図5)。外筒部材2の筒長L,筒径Dよりも筒長L,筒径dが共に小さい筒体4aに係る一端側開口縁41に、外フランジ部4bが設けられ、且つ該外フランジ部4bから筒体4aの他端側へ孔42開き短円筒部4cが延設される。短円筒部4cの軸心は筒体4aの軸心と同じくする。モグサ9が筒体4aの筒内45に詰められる。温灸療法時、モグサ9が例えば図1のように筒体4a内ほぼ全域に充填される。そうして、筒体4aの他端側(外フランジ部4bのない側)を外筒部材2の他端側開口25(ここでは小径円筒部2cの開口)からその筒内へ挿入することにより、外筒部材2の他端側筒壁29に短円筒部4cが当接し、外筒部材2へ短円筒部4cの周方向を回動自在にして中筒部材4が装着一体化される。
本実施形態は、短円筒部4cの内径が外筒部材2に係る小径円筒部2cの外径に略等しい。このため、筒体4aの他端側を外筒部材2の他端側開口25からその筒内へ挿入すると、短円筒部4cが外筒部材2に係る大径円筒部2aの外周面に当接しながら嵌入し、外フランジ部4bが小径円筒部2cの開口縁に当たったところで、外筒部材2へ中筒部材4の短円筒部4cが被着一体化される。中筒部材4が周方向へ摺動自在に外筒部材2に一体化される。
孔42の大きさは前記通孔26の大きさに略等しくし、また外フランジ部4bとつながる筒体4aの一端側から孔42までの距離と、外筒部材2の他端側開口25縁から通孔26までの距離をほぼ等しくする。そして、外筒部材2へ中筒部材4を装着一体化させ、外筒部材2を固定保持した状態下、中筒部材4(ここでは短円筒部4c)を回して孔42に通孔26に合わせられるようにする。前記開孔30も透孔21に合わせると、筒体4aの筒長L,筒径dが外筒部材2の筒長L,筒径Dよりも共に小さいので、開孔30と孔42が導通する構成になる。符号εは短円筒部4cと小径円筒部2cとの隙間を示す。
また、温灸器1の組付けで、すなわち外筒部材2へのキャップ3,中筒部材4の一体化で、外筒部材2の他端側筒壁29に装着一体化される中筒部材4に係る筒体4aの先端49が、大径円筒部2a内に配されるようになっている。温灸療法中、筒体4a内に詰められたモグサ9は、その全てが燃えているのでなく、筒体の先端49側に詰められた部分が燃えている。そして、その周りの外筒部材2は筒体4aに比べひと回り大きな大径円筒部2aが配されているので、キャップ3で蓋がなされた大径円筒部2aの空間が広く、熱容量は大きなものとなっている。モグサ9の発熱による温度の急上昇が抑えられる構造になっている。
次に、前記温灸器1の一使用方法を説明する。中筒部材4の筒体4a内にモグサ9を詰め、筒体4a先端側のモグサ9を着火する。次いで、筒体4aの他端側を外筒部材2の他端側開口25からその筒内へ挿入することにより、外筒部材2の他端側筒壁29に短円筒部4cを当接させ、中筒部材4を外筒部材2に装着一体化する。モグサ9の火力が消えないのを見計らって、外筒部材2の大径円筒部2aにキャップ3を装着する。筒体4aの筒長が外筒部材2の筒長よりも短いので、モグサ9の点火した部分がキャップ底部3aから離れた位置にある(図1)。
その後、外筒部材2,時にキャップ3の一部を手に持って、キャップ3を回して開孔30を透孔21に合わせ、また中筒部材4を回して孔42を通孔26に合わせて、温灸器1のモグサ9による発熱温度を適宜調節しながら、患部体表にキャップ3の底部3aを当て温灸療法を施す。筒体4の筒長L,筒径dが外筒部材2の筒長L,筒径Dよりも共に小さいので、外筒部材2にキャップ3,中筒部材4が組み付けられると、筒体4aと外筒部材2の小径円筒部2c間に隙間εができる。開孔30,透孔21及び孔42,通孔26を合わせて開にすることにより、図1の実線矢印のような空気の流れを生む。
外筒部材2,キャップ3から手に伝わる温灸器1(詳しくは底部3a)の温度が高く感じるようになれば、随時、外筒部材2に対しキャップ3や中筒部材4を相対的に回動させて、開孔30と透孔21の開度を小さくしたり、孔42と通孔26の開度を小さくしたりして温度を下げる。逆に温度が低くなれば、開度を大きくして所望の温度に上げ調整する。
こうして、適切な温度で患者に負担をかけない温度で温灸療法が施される。モグサ9が燃えた時に出る燃焼ガスは薬効があり、またその芳香によって患者をリラックスさせる効果があるが、図1の実線矢印のごとく孔42と通孔26を通り、中筒部材4と外筒部材2との間を通過したエアが、燃焼ガス,芳香(図1の鎖線矢印)を伴って透孔21,開孔30から患者へと届けられる。
前記温灸療法の時間経過と共に、モグサ9が燃焼し筒体4a内に充填されているモグサ9の量が減ってきた場合は、一旦中止することなく、中筒部材4に係る筒体4aの一端側開口20から新たなモグサ9を追加充填する。それによって温灸療法を続行することが可能になっている。
そうして、所望の温灸療法の治療が施され終了する。温灸療法が終了した時点で、外筒部材2に対しキャップ3や中筒部材4を相対的に回して、開孔30と透孔21の開度を閉じ、孔42と通孔26の開度を閉じる。外筒部材2の透孔21,通孔26からの酸素供給が遮断され、且つ中筒部材4の筒体4a内にモグサ9が詰められていることから、該モグサ9が酸欠状態になり、モグサ9の火力は速やかに衰え消火,消失する。
(2)実施形態2
本実施形態は図7のような温灸器1である。キャップ3の円筒部3bの外径を外筒部材2の大径円筒部2aの内径に略等しくする。キャップ3には円筒部3bよりも底部3a外周縁が張り出して鍔部たる突出部35が形成される。キャップ3が、一端側開口20の口を塞いで外筒部材2に係る大径円筒部2aの内周面に挿着し、周方向へ回動自在に該外筒部材2に装着一体化される。鍔部35が大径円筒部2a内へのキャップ3の過度の挿入を阻止するストッパの役割を担う。
また、中筒部材4に係る短円筒部4cの外径を外筒部材2の小径円筒部2cの内径に略等しくする。中筒部材4の外フランジ部4bには短円筒部4cよりも外方へ張り出す突起44が形成される。ここでの突起44は短円筒部4cの外周縁全てから張り出す円形鍔とする。筒体4aの他端側を外筒部材2の他端側開口25からその筒内へ挿入すると、短円筒部4cも外筒部材2に係る大径円筒部2aの内周面に当接しながら挿入され、突起44が小径円筒部2cの開口縁に当たったところで、外筒部材2へ中筒部材4の短円筒部4cが挿着一体化される。中筒部材4が周方向へ回動自在に該外筒部材2に装着一体化される。突起44が大径円筒部2a内への中筒部材4の過度の挿入を阻止するストッパとなる。外筒部材2にキャップ3を装着一体化させ、外筒部材2を固定保持した状態下、キャップ3の突出部35を回して開孔30を透孔21に合わせられるようになっている。外筒部材2へ短円筒部4cを装着一体化させ、外筒部材2を固定保持した状態下、中筒部材4の突起44を回して孔42に通孔26に合わせられるようになっている。他の構成は、実施形態1と同様で、その説明を省く。実施形態1と同一符号は同一又は相当部分を示す。
(3)効果
このように構成した温灸器1は、特許文献1等にみられる硬い棒状に圧縮、形成された棒状モグサを用いずに、いわゆるヨモギの葉の裏にある繊毛を精製したモグサ9をそのまま中筒部材4の筒体4a内に詰めて使用でき、使い勝手に優れる。
また、外筒部材2とキャップ3と中筒部材4と備え、キャップ3を回して開孔30を透孔21に合わせ、中筒部材4を回して孔42を通孔26に合わせられるので、モグサ9の火力調整が楽である。温灸器1の使用時は、開孔30と透孔21の開度調整し、且つ孔42と通孔26の開度を調整すると、エアが中筒部材4と外筒部材2との隙間εを通り抜け、図1の矢印のようなエアの流れができるので、温灸器1の温度を制御し易くなっている。そして、筒体の先端49近くのモグサ9が燃えて出す発熱がキャップ3の底部3aを温める。筒内45にモグサ9が詰められる筒体4aの筒長は、外筒部材2の筒長よりも小さいので、モグサ9の点火した部分がキャップ底部3aから離れて宙に浮き、温灸器の使用当初にモグサ9の火が消えることがない。また、モグサ9の火力部分が底部3aに当接しないので、該底部3aを局部的に熱くすることがない。かくして、該底部3aを患部の体表に当接させることで、火傷や不快な熱さを伴わずに底部3aの適度の温熱刺激を与える。図1,図7の実線矢印のような風の通りが良好で、モグサ9が燃えた時に出る薬効のある燃焼ガス及びその芳香が同伴し(図1,図7の鎖線矢印)、患者をリラックスさせる。
また、本温灸器1は手に持つ外筒部材2(さらにキャップ3)が金属製であることから、熱伝導度が極めて優れ、患部の体表に当接させている底部3aの温度を瞬時に捉え、本温灸器1を用いる温灸療法士等は早めの迅速対応がとれる。患部に接する温灸器1の温度を把持する手で感じ取りながら温灸療法を施すことができる。高齢者は血行が悪く熱さを感じる神経も弱っているため、熱さを訴えるタイミングが遅れることがあるが、こうした問題を一挙に解決できる。
特許文献1の温灸器は断熱材等が存在し、患部体表に接する温灸器の温度を把持する手で感じ取ることはできない。仮に、その温灸器を本考案のごとく全て金属製にできたとしても、患部体表にモグサ燃焼ガスの流出孔が直かに接するので、熱伝導の他、モグサの燃焼に伴う対流熱や輻射熱をストレートに受けるので、把持する手で患部に接する温灸器1の温度を精確に感じ取ることが困難になっている。こうしたことを鑑みれば、本考案の温灸器が極めて優れものになっている。
そして、開孔30と透孔21の開度調整や孔42と通孔26の開度調整を行うことで、火力の微妙な調整が簡単にでき、強すぎず不快な熱さを伴わない温灸療法を施せる。外筒部材2が一端側の大径円筒部2aと大径円筒部2aから筒径が他端側へ向かって徐々に縮小するコーン部2bと該コーン部2bから延設される小径円筒部2cとを有し、且つ該大径円筒部2aに透孔21が形成され、小径円筒部2cに通孔26が形成されると、火力の微妙な調整がより一層容易になる。また、外筒部材2の他端側筒壁29に装着一体化される中筒部材4に係る筒体4aの先端49が大径円筒部2a内に配されると、モグサ9が燃えて出す発熱で、特許文献1等の従来の温灸器1に比べて一段と熱容量の大きな大径円筒部2a内空間を温めることになり、急激な温度変動そのものが従来品に比べ少なくなる。キャップ底部3aの温度が急上昇する虞もない。さらに、体表に接する底部3aが中央に向かって外方へ膨らむ丸みのある形状になっているので、温灸療法の過程で指圧効果を発揮し、両者の相乗効果で、血管を拡張させ、血行を促進させる。特許文献1は指圧式温灸器とするが、患部体表に接するはずの中央にモグサ燃焼ガス流出孔が設けられ、実際に接するのは流出孔周囲の環状耐熱性ゴム層にとどまり指圧効果が薄らぐのに比べ、本温灸器1は底部3aの全体が患部体表に接し、特に中央が膨らむ形状であるので、温灸療法に加え、指圧の働きが有効に作用し、指圧と相まって温灸による効き目が一段と強まるものになっている。
加えて、治療が終わった後、特許文献1の従来品は空気孔流入口を閉じても、モグサ9燃焼ガスの流出孔が開いたままであるので、モグサ9を消すことが困難であるが、本温灸器1は開孔30と透孔21の開度および孔42と通孔26の開度を閉じることで、酸素供給が遮断され、モグサ9を速やかに消すことができる。特許文献1のように、火消し筒を被せたり、さらに棒状モグサを抜き取り、ブリキ缶とか陶磁器製の壷などの中に入れて消したりしなければならなかったわずらわしさが全くない。
このように本考案の温灸器1は、上述した数々の優れた効果を発揮し極めて有益である。
尚、本考案においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本考案の範囲で種々変更できる。外筒部材2,キャップ3,中筒部材4等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。
1 温灸器
2 外筒部材
2a 大径円筒部
2b コーン部
2c 小径円筒部
20 一端側開口
21 透孔
25 他端側開口
26 通孔
29 外筒本体の他端側筒壁
3 キャップ
3a 底部
3b 円筒部
30 開孔
4 中筒部材
4a 筒体
4b 外フランジ部
4c 短円筒部
41 一端側開口縁
42 孔
49 筒体の先端
9 モグサ

Claims (3)

  1. 円筒状体にして、一端側開口(20)寄りの周壁に透孔(21)が形成され、他端側開口(25)寄りの周壁に通孔(26)が形成された外筒部材(2)と、
    底部(3a)と円筒部(3b)を備えた有底円筒体にして、その円筒部(3b)の筒壁に開孔(30)が形成され、前記一端側開口(20)に蓋をするように、該外筒部材(2)へ円筒部(3b)の周方向を回動自在にして装着一体化されるキャップ(3)と、
    前記外筒部材(2)の筒長(L1),筒径(D)よりも筒長(L2),筒径(d)を共に小さくして筒内にモグサ(9)が詰められる筒体(4a)に係る一端側開口縁(41)に、外フランジ部(4b)が設けられ、さらに該外フランジ部(4b)から該筒体(4a)の他端側へ孔(42)開き短円筒部(4c)が延設され、且つ該筒体(4a)の他端側を前記外筒部材(2)の他端側開口(25)からその筒内へ挿入することにより、該外筒部材(2)の他端側筒壁(29)に該短円筒部(4c)が当接し、該外筒部材(2)へ短円筒部(4c)の周方向を回動自在にして装着一体化される中筒部材(4)と、を具備し、前記外筒部材(2)を固定保持した状態下、該キャップ(3)を回して該開孔(30)を前記透孔(21)に合わせ、該中筒部材(4)を回して前記孔(42)を前記通孔(26)に合わせて、該開孔と該孔が導通するようにしたことを特徴とする温灸器。
  2. 前記外筒部材(2)が一端側の大径円筒部(2a)と該大径円筒部から筒径が他端側へ向かって徐々に縮小するコーン部(2b)と該コーン部から延設される小径円筒部(2c)とを有し、且つ該大径円筒部(2a)に前記透孔(21)が形成され、小径円筒部(2c)に前記通孔(26)が形成される請求項1記載の温灸器。
  3. 前記外筒部材(2)とキャップ(3)と中筒部材(4)とがいずれも金属製で、且つ該キャップ(3)の底部(3a)が中央に向けて外方へ膨らむ丸みを有するよう形成され、さらに前記外筒部材(2)の他端側筒壁(29)に装着一体化される中筒部材(4)に係る前記筒体(4a)の先端(49)が前記大径円筒部(2a)内に配されるようにした請求項2記載の温灸器。
JP2011003503U 2011-06-21 温灸器 Expired - Lifetime JP3170102U (ja)

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