JP3169756B2 - 赤外線水分測定装置 - Google Patents

赤外線水分測定装置

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JP3169756B2 JP30647093A JP30647093A JP3169756B2 JP 3169756 B2 JP3169756 B2 JP 3169756B2 JP 30647093 A JP30647093 A JP 30647093A JP 30647093 A JP30647093 A JP 30647093A JP 3169756 B2 JP3169756 B2 JP 3169756B2
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知幸 林
賢三 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱水ケーキに照射した
赤外線の反射光量に基づいて脱水ケーキ中の水分量を測
定する赤外線水分測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、赤外線水分測定装置は、近赤外領
域で水分に対して高い吸収特性を示す波長の測定光を被
測定物に照射し、被測定物からの反射光量を予め求めて
ある検量線に基づいて水分値に換算することにより、非
接触で被測定物中の水分量を測定するものである。
【0003】このような赤外線水分測定装置は、測定光
の反射光量から間接的に水分値を求めるため、被測定物
の性状が変化すると赤外線の吸収も性状の影響を受ける
ので正しい測定値を得ることが困難である。例えば、下
水、し尿または産業排水処理施設などから発生する汚泥
の脱水ケーキの含水率を赤外線水分測定装置で測定する
ことが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、下水、し尿ま
たは産業排水処理施設などから発生する汚泥の場合は、
たとえば下水汚泥を例にしても初沈汚泥、余剰汚泥、
汚泥、消化汚泥、沈渣、およびこれらの混合汚泥等のよ
うに、処理工程によって数種類の汚泥が発生すると共
に、脱水処理工程に送られる汚泥は刻一刻と変化する。
さらに具体的には、下水、し尿または産業排水処理施設
などから発生する汚泥は、次のように処理される。最初
沈渣で砂などの重いものを沈殿させて分離し、次にバッ
気槽で好気性のバクテリアによりバッ気処理を行う。そ
の後終沈汚泥槽に入るが、この終沈汚泥槽でバクテリア
がいなくなったとき、再度バッ気槽に戻して再処理を行
い、このとき生成される汚泥を余剰汚泥という。終沈汚
泥槽の後、生汚泥に嫌気処理を行って汚泥を無機化処理
すると消化汚泥が生成される。消化汚泥の後、固形化す
るために脱水するが、このとき生成されるのが脱水ケー
キである。 ここで、消化汚泥とする無機化処理の後に脱
水ケーキとされるのであるが、しかし、この脱水ケーキ
とされる前の汚泥は、生汚泥と消化汚泥とが混合してい
るのが一般的であり、生成される脱水ケーキの性状の違
いは、脱水処理工程に送られる汚泥を構成する生汚泥と
消化汚泥の混合比の違いによるものである。 なお、この
生汚泥と消化汚泥は、それぞれ内容成分、化学的性質、
物理的性質 、外観等が異なる汚泥であり、それぞれを
「汚泥群」と呼ぶ。また、「汚泥」とは処理工程を流れ
る泥状物質の総称である。したがって、脱水ケーキの性
状の違いが赤外線の吸光度に影響し、正しい測定値を得
るのが困難であった。
【0005】本発明の目的は、脱水ケーキの性状の違
、すなわち、脱水ケーキとされる前の汚泥群の混合比
の違いによる測定誤差を低減した赤外線水分測定装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の赤外線水分測定
装置は、脱水ケーキの含水量により赤外線吸収量が変化
する少なくとも主波長が1320nm、1450nm、
1540nm、及び1590nmの水分測定用赤外線
と、脱水ケーキの汚泥群の混合比により赤外線吸収量が
変化する少なくとも主波長が1320nm、1540n
m、1590nm、及び1760nmの性状測定用赤外
線とを脱水ケーキに照射すると共にこの脱水ケーキから
のこれら赤外線の反射光を受光する光学系と、汚泥群の
混合比を性状判断因子とし該性状判断因子の異なる複数
の脱水ケーキのサンプルについての前記各性状測定用赤
外線の吸光度換算値と性状判断因子とから重回帰分析を
行って求めた性状判断用の重回帰式の係数と、複数の性
判断因子毎に水分値の異なる複数の脱水ケーキのサン
プルについての前記水分測定用赤外線の吸光度換算値と
水分値とからそれぞれ重回帰分析を行って求めた複数の
水分測定用の重回帰式の係数とを記憶する記憶手段と、
前記光学系で受光した前記性状測定用赤外線の反射光量
に基づく吸光度換算値と前記性状判断用の重回帰式の係
数から性状判断因子を算出し、この性状判断因子に対応
する水分測定用の重回帰式の係数を選択する選択手段
と、前記光学系で受光した前記水分測定用赤外線の反射
光量に基づく吸光度換算値と前記選択された水分測定用
の重回帰式の係数とに基づいて水分値を演算する水分値
演算手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の赤外線水分測定装置において、前記光
学系により、脱水ケーキの含水量により赤外線吸収量が
変化する少なくとも主波長が1320nm、1450n
m、1540nm、及び1590nmの水分測定用赤外
線と、脱水ケーキの汚泥群の混合比により赤外線吸収量
が変化する少なくとも主波長が1320nm、1540
nm、1590nm、及び1760nmの性状測定用赤
外線とが脱水ケーキに照射され、この脱水ケーキからの
これら赤外線の反射光が受光される。記憶手段には、性
状の異なる汚泥群の混合比を性状判断因子とし該性状
因子の異なる複数の脱水ケーキのサンプルについての
前記各性状測定用赤外線の吸光度換算値と性状判断因子
とから重回帰分析を行って求めた性状判断用の重回帰式
の係数と、複数の性状判断因子毎に水分値の異なる複数
の脱水ケーキのサンプルについての前記水分測定用赤外
線の吸光度換算値と水分値とからそれぞれ重回帰分析を
行って求めた複数の水分測定用の重回帰式の係数とが記
憶されている。選択手段は、光学系で受光した性状測定
用赤外線の反射光量に基づく吸光度換算値と前記性状
用の重回帰式の係数から性状判断因子を算出し、この
性状判断因子に対応する水分測定用の重回帰式の係数を
選択する。水分値演算手段は、光学系で受光した水分測
定用赤外線の反射光量に基づく吸光度換算値と前記選択
された水分測定用の重回帰式の係数とに基づいて水分値
を演算する。
【0008】
【実施例】図1は本発明の赤外線水分測定装置の一実施
例を示すブロック図である。
【0009】光学系1は水分測定用赤外線と性状判断用
赤外線および参照赤外線の光束を生成すると共に脱水ケ
ーキSからの反射光を検出し、アナログ処理部2は光学
系1からのアナログ信号を処理し、デジタル処理部3は
アナログ処理部2からの信号に基づいて水分値と性状判
断因子を演算して表示する。
【0010】光学系1は、光源11、集光レンズ12、
回転ディスク13、ディスク回転用モータ14、反射板
15、凹面鏡16、凸面鏡17、赤外線検出器18、回
転位置検出器19を含んで構成されている。
【0011】本実施例の赤外線水分測定装置は、汚泥の
性状を判断する因子として油脂および蛋白質を用いるも
のである。すなわち、参照波長として水分、その他の成
分の影響が小さい1360nm(代表値)の赤外線、水
分測定用赤外線として1320nm(代表値)、145
0nm(代表値)、1540nm(代表値),1590
nm(代表値)の波長の赤外線を用い、性状測定用赤外
線として油脂によって吸収されやすい1320nm(代
表値)、蛋白質によって吸収されやすい1540nm
(代表値)、1590nm(代表値)、油脂によって吸
収されやすい1760nm(代表値)の波長の赤外線を
用いて行うが、これらの波長には赤外線吸収が重複して
いるものがあるので、実際に使用する波長は6種とな
る。これらの波長は重複による誤差を補正し、測定精度
を高めている。従って、回転ディスク13には、図2に
示すように、次の6種の干渉フィルタF1 〜F6 を取付
ける。 フィルタ 通過波長帯域(nm)(赤外線吸収する主な成分) F1 1360±100 (参照) F2 1320±100 (水分及び油脂) F3 1450±100 (水分) F4 1540±100 (水分及び蛋白質) F5 1590±100 (水分及び蛋白質) F6 1760±100 (油脂)
【0012】各干渉フィルタF1 〜F6 は回転ディスク
13の同一円周上に取付けられており、ディスク回転モ
ータ14によって回転ディスク13が回転されると、各
干渉フィルタF1 〜F6 は、図1に示したように集光レ
ンズ12と反射板15の間の光路を順番に横切るように
なっている。
【0013】なお、回転ディスク13の近傍には光セン
サ等によって回転ディスク13の回転位置を検出する回
転位置検出器19が配設されており、この回転位置検出
器19の位置検出によって上記光路位置に来た干渉フィ
ルタFの種類がアナログ処理部2で識別される。
【0014】図3は本実施例の赤外線水分測定装置を用
いて水分測定を行う工程を示す流れ図である。本図に示
す順序に従って水分測定方法を説明する。
【0015】光源11からの光は集光レンズ12で収束
されて回転ディスク13の干渉フィルタF1 〜F6 によ
って参照赤外線、油脂測定用赤外線、水分測定用赤外
線、蛋白質測定用赤外線にされ、反射板15を介して
水ケーキSに照射される。脱水ケーキSからの反射光は
凹面鏡16で集光されて凸面鏡17を介して赤外線検出
器18に導かれ、この赤外線検出器18は受光量に応じ
たレベルの電圧信号をアナログ処理部2に出力する。
【0016】赤外線検出器18からの電圧信号は回転デ
ィスク13の回転に伴って交流信号となり、この信号は
交流増幅部21で増幅されて同期整流部22に入力され
る。また、回転位置検出器19からの位置検出信号は同
期信号発生部23に入力され、この同期信号発生部23
は回転ディスク13の回転に伴って光学系1の光路を横
切るフィルタFの種類に応じた同期信号を発生して同期
整流部22に供給する。
【0017】同期整流部22の出力端子は、フィルタF
の種類に対応して同期信号毎に予め設定されており、交
流増幅部21から入力される電圧信号について、油脂測
定用赤外線、水分測定用赤外線、蛋白質測定用赤外線に
よる電圧信号、参照赤外線による電圧信号をそれぞれ同
期信号から識別し、それぞれ整流して選択的に各出力端
子に出力する。そして、各電圧信号はデジタル処理部3
に入力される。
【0018】デジタル処理部3は、A−D変換器等を備
えたアナログ入力部31、マイクロプロセッサ等で構成
された演算処理部32、測定結果を表示する表示部33
を備えており、アナログ処理部2の同期整流部22から
の水分測定用赤外線、油脂測定用赤外線、蛋白質測定用
赤外線の電圧信号、参照赤外線の電圧信号は、アナログ
入力部31でそれぞれ電圧値を示すデジタルデータに変
換され、このデジタルデータに基づいて演算処理部32
で水分値、性状判断因子が演算され、求められた水分
値、性状判断因子(混合比)が表示部33に表示され
る。
【0019】演算処理部32は、主波長が1320nm
の性状測定用赤外線のデータ(X1)、主波長が154
0nmの性状測定用赤外線のデータ(X2 )、主波長が
1590nmの性状測定用赤外線のデータ(X3 )、主
波長が1760nmの性状測定用赤外線のデータ
(X4 )及び主波長が1360nmの参照赤外線のデー
タ(R)から、例えば次式(1)により性状判断因子
(M)を演算する。ここで、性状判断因子(M)は、汚
泥群Aと汚泥群Bの混合比を示す。 M=a0 +a1 log(X1 /R)+a2 log(X2 /R) +a3 log(X3 /R)+a4 log(X4 /R) …(1) 今、log(X1 /R)=λ1 ,log(X2 /R)=
λ2 ,log(X3 /R)=λ3 ,log(X4 /R)
=λ4 とおけば、(1)式は次のように表される。な
お、λ1 〜λ4 は吸光度換算値である。 M=a0 +a1 λ1 +a2 λ2 +a3 λ3 +a4 λ4 …(2) ここで、a0 ,a1 ,a2 ,a3 ,a4 は別に行った実
験により求められた定数である。
【0020】すなわち、汚泥群Aと汚泥群Bとを予定比
率で混合することにより混合比が既知である脱水ケーキ
を複数サンプル作り、この赤外線水分測定装置で測定し
たときの性状測定用赤外線のデータ(X1 ,X2
3 ,X4 )及び参照赤外線のデータ(R)と既知な混
合比とにより重回帰分析を行って求められた定数であ
る。
【0021】汚泥群Aと汚泥群Bとを予定比率で混合し
て作った脱水ケーキについて測定した例を示す。 a0 = 42.5 a1 =83557.6 a2 = 1029 a3 = 5784.2 a4 = 2513.6 これらの定数が演算処理部32のメモリに記憶される。
これらの定数を(2)式に代入すると性状判断因子
(M)は次のように表される。 M=42.5+83557.6λ1 +1029λ2 +5784.2λ3 +2513.6λ4 …(3)
【0022】演算処理部32は、参照赤外線のデータ
(R)と水分測定用赤外線のデータ(S1 ,S2
3 ,S4 )から、次式(4)により水分値(W)を演
算する。 W=α0 +α1 log(R/S1 )+α2 log(R/S2 ) +α3 log(R/S3 )+α4 log(R/S4 ) …(4) 今、log(R/S1 )=Y1 ,log(R/S2 )=
2 ,log(R/S3)=Y3 ,log(R/S4
=Y4 とおけば、(4)式は次のように表される。 W=α0 +α1 1 +α2 2 +α3 3 +α4 4 …(5) ここで、α0 ,α1 ,α2 ,α3 ,α4 は別に行った実
験により求められる定数である。すなわち、汚泥群Aと
汚泥群Bとの代表的な混合比を有する脱水ケーキについ
て、水分値の異なるものを複数サンプル作り、この赤外
線水分測定装置で測定したときの水分測定用赤外線のデ
ータ(S1 ,S2 ,S3 ,S4 )及び参照赤外線のデー
タ(R)と既知な混合比とにより重回帰分析を行って求
められた定数である。このようにして求められた複数組
の定数が図示しないメモリに記憶されている。
【0023】演算処理部32は、先ず、性状測定用赤外
線のデータ(X1 ,X2 ,X3 ,X4 )と参照赤外線の
データ(R)から性状判断因子(M)を求め、この性状
判断因子(M)に対応する係数(α0 ,α1 ,α2 ,α
3 ,α4 )をメモリから選択する。次に、この選択され
た係数(α0 ,α1 ,α2 ,α3 ,α4 )を用いて、水
分測定用赤外線のデータ(S1 ,S2 ,S3 ,S4 )と
参照赤外線のデータ(R)から水分値(W)を求める。
そして、この水分値(W)と先に求めた混合比(性状判
断因子(M))を表示部33に表示する。
【0024】次に、係数(α0 ,α1 ,α2 ,α3 ,α
4 )の求め方を実例をもとにして具体的に説明する。ま
ず、汚泥群Aと汚泥群Bの混合比を変えた脱水ケーキ
サンプルを用意する。混合比の変え方は任意であるが、
ここでは予備実験で最も良い結果が得られた混合比0〜
25%、25〜75%、75〜100%の3グループに
分け、各グループから代表的混合比を選び、その各々に
ついて水分値を変えたサンプルを複数個用意する。これ
らのサンプルについて水分値(W)を測定し、係数(α
0 ,α1 ,α2 ,α3 ,α4 )を求めた。その結果は、
次の通りである。 (1)汚泥群A (混合比(M):0〜25%) W=70+3562.6Y1 +358.4Y2 +734.3Y3 +73.1Y4 …(6) 〔2)汚泥群Aと汚泥群Bの混合汚泥 (混合比(M):25〜75%) W=88+1921Y1 −616.9Y2 +2464.6Y3 −958.3Y4 …(7) 〔3)汚泥群B (混合比(M):75〜100%) W=120−93.3Y1 +413.7Y2 −1400.7Y3 +1425.7Y4 …(8) この3つの式は、それぞれ検量線を表す式である。以上
の実験により得られた係数(α0 ,α1 ,α2 ,α3
α4 )が演算処理部32のメモリに記憶される。
【0025】図4は上記の汚泥群Aの脱水ケーキについ
ての乾燥法と赤外線水分測定装置による水分の測定結果
を示す相関図である。乾燥法による水分値に対して赤外
線水分測定装置による水分値が線形になり、(6)式を
適用することにより測定誤差が小さく、精度の高い測定
値が得られることが判る。
【0026】図5は上記の混合汚泥の脱水ケーキについ
ての乾燥法と赤外線水分測定装置による水分の測定結果
を示す相関図である。乾燥法による水分値に対して赤外
線水分測定装置による水分値が線形になり、(7)式を
適用することにより測定誤差が小さく、精度の高い測定
値が得られることが判る。
【0027】図6は上記の汚泥群Bの脱水ケーキについ
ての乾燥法と赤外線水分測定装置による水分の測定結果
を示す相関図である。乾燥法による水分値に対して赤外
線水分測定装置による水分値が線形になり、(8)式を
適用することにより測定誤差が小さく、精度の高い測定
値が得られることが判る。
【0028】以上が実験により得られた結果であり、
乾燥法による水分値に対して赤外線水分測定装置による
水分値が線形になり、測定誤差が小さく、精度の高い測
定値が得られることが判る。
【0029】ルーチン・ワークとして水分測定を行うと
きには、演算処理部32は、まず、(3)式により混合
比(性状判断因子(M))を演算により求め、次にMの
値が何%であるかによって(6),(7),(8)式の
いずれかを選んで演算により水分値(W)を求める。こ
の式の選択が検量線選択である。上記した実施例では汚
泥の性状を判断する因子として油脂および蛋白質を用い
たが、水分を測定する脱水ケーキに混合される物質に応
じて種々の因子を用いることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の赤外線水
分測定装置によれば、脱水ケーキの含水量により赤外線
吸収量が変化する少なくとも主波長が1320nm、1
450nm、1540nm、及び1590nmの水分測
定用赤外線と、脱水ケーキの性状により赤外線吸収量が
変化する少なくとも主波長が1320nm、1540n
m、1590nm、及び1760nmの性状測定用赤外
線を用い、性状判断用の重回帰式で脱水ケーキの性状
因子を求め、この性状判断因子に対応する水分測定用
の重回帰式を選択して、この選択した水分測定用の重回
帰式により脱水ケーキの水分値を求めるようにしたの
で、複数の汚泥群の混合比が変化するような脱水ケーキ
であっても、その性状に応じて精度良く水分値を求める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の赤外線水分測定装置の一実施例のブロ
ック図である。
【図2】図1の回転ディスクの上面図である。
【図3】本実施例の赤外線水分測定装置を用いて水分測
定を行う工程を示す流れ図である。
【図4】汚泥群Aの脱水ケーキについての乾燥法と赤外
線水分測定装置による水分の測定結果を示す相関図であ
る。
【図5】汚泥群Aと汚泥群Bの混合汚泥の脱水ケーキ
ついての乾燥法と赤外線水分測定装置による水分の測定
結果を示す相関図である。
【図6】汚泥群Bの脱水ケーキについての乾燥法と赤外
線水分測定装置による水分の測定結果を示す相関図であ
る。
【符号の説明】
1 光学系 2 アナログ処理部 3 デジタル処理部 13 回転ディスク 14 ディスク回転モータ 16 凹面鏡 17 凸面鏡 18 赤外線検出器 19 回転位置検出器 F 干渉フィルタ S 脱水ケーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 賢三 東京都千代田区大手町2丁目6番2号 東京都下水道サービス株式会社内 (72)発明者 河副 定次 神奈川県平塚市黒部丘1番31号 日本た ばこ産業株式会社 生産技術開発センタ ー内 (56)参考文献 特開 平5−118984(JP,A) 特開 平2−176448(JP,A) 特開 平4−291135(JP,A) 特開 平4−286937(JP,A) 特開 平5−60685(JP,A) 特開 平5−107180(JP,A) 特開 平2−143146(JP,A) 特開 平2−249952(JP,A) 特開 平3−48137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水ケーキの含水量により赤外線吸収量
    が変化する少なくとも主波長が1320nm、1450
    nm、1540nm、及び1590nmの水分測定用赤
    外線と、脱水ケーキの汚泥群の混合比により赤外線吸収
    量が変化する少なくとも主波長が1320nm、154
    0nm、1590nm、及び1760nmの性状測定用
    赤外線とを脱水ケーキに照射すると共にこの脱水ケーキ
    からのこれら赤外線の反射光を受光する光学系と、 泥群の混合比を性状判断因子とし該性状判断因子の異
    なる複数の脱水ケーキのサンプルについての前記各性状
    測定用赤外線の吸光度換算値と性状判断因子とから重回
    帰分析を行って求めた性状判断用の重回帰式の係数と、
    複数の性状判断因子毎に水分値の異なる複数の脱水ケー
    キのサンプルについての前記水分測定用赤外線の吸光度
    換算値と水分値とからそれぞれ重回帰分析を行って求め
    た複数の水分測定用の重回帰式の係数とを記憶する記憶
    手段と、 前記光学系で受光した前記性状測定用赤外線の反射光量
    に基づく吸光度換算値と前記性状判断用の重回帰式の係
    数から性状判断因子を算出し、この性状判断因子に対応
    する水分測定用の重回帰式の係数を選択する選択手段
    と、 前記光学系で受光した前記水分測定用赤外線の反射光量
    に基づく吸光度換算値と前記選択された水分測定用の重
    回帰式の係数とに基づいて水分値を演算する水分値演算
    手段と、 を備えたことを特徴とする赤外線水分測定装置。
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