JP3169527B2 - データシンボル読み取り装置 - Google Patents

データシンボル読み取り装置

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JP3169527B2
JP3169527B2 JP08485895A JP8485895A JP3169527B2 JP 3169527 B2 JP3169527 B2 JP 3169527B2 JP 08485895 A JP08485895 A JP 08485895A JP 8485895 A JP8485895 A JP 8485895A JP 3169527 B2 JP3169527 B2 JP 3169527B2
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晴美 青木
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旭光学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2次元のデータシンボ
ルを読み取るデータシンボル読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、例えばPOSシステムや工場にお
ける検査ライン等に適用するために、製品情報をバーコ
ード化し、バーコードリーダーにより読み取る方法、装
置が普及している。
【0003】しかしながら、バーコードは、バーの配列
方向にレーザー光による走査を行うか、リニアイメージ
センサによる走査により1次元的に読み取るものであ
り、情報量に限界がある。
【0004】そこで、近年、より多くの情報を担持し得
るものとして、例えば白黒のモザイクパターンが2次元
的に配列された2次元データシンボルが開発されている
が、この2次元データシンボルを読み取る装置、特にエ
リアセンサーを用いた専用の装置はほとんどない。ま
た、従来装置を改良したものもあるが、その装置では、
機能が単純であり、読み取り精度、読み取り速度等の点
で性能が低い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、2次
元データシンボルの反転した画像をも適正に読み取るこ
とができ、汎用性が広く、また、高速度で読み取ること
がでるデータシンボル読み取り装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明により達成される。
【0007】(1) セルが複数行複数列に配置された
2次元のデータシンボルを読み取るデータシンボル読み
取り装置であって、光学系を備え、前記データシンボル
の読み取り領域からの入射光を受光して光電変換する読
み取り部と、前記読み取り部からの画像信号を処理する
信号処理回路とを有し、前記信号処理回路は、画像反転
モードのオン/オフを設定する機能を有し、前記画像反
転モードがオンに設定された場合には、前記データシン
ボルの各セルのデータの読み出し順序を、前記画像反転
モードがオフに設定された場合とは主走査方向に対する
副走査方向の向きを逆にして読み出すよう構成したこと
を特徴とするデータシンボル読み取り装置。
【0008】(2) 光学系が反転しているか否かを特
定するための反転スイッチと、反転状態で前記データシ
ンボルを読み取る旨を示す情報を記憶し得る記憶手段と
を有し、前記反転スイッチのオン/オフと、前記情報の
あり/なしとの排他的論理和により、前記画像反転モー
ドのオン/オフを定めるよう構成した上記(1)に記載
のデータシンボル読み取り装置。
【0009】(3) セルが複数行複数列に配置された
2次元のデータシンボルを読み取るデータシンボル読み
取り装置であって、光学系を備え、前記データシンボル
の読み取り領域からの入射光を受光して光電変換する読
み取り部と、前記読み取り部からの画像信号を処理する
信号処理回路とを有し、前記信号処理回路は、画像反転
モードのオン/オフを設定する機能を有し、前記画像反
転モードのオン/オフにかかわらず、主走査方向と副走
査方向とをそれぞれ換えて、前記データシンボルの各セ
ルのデータの読み出しを行い、4種のデータを求め、そ
れらのデータから適正なデータを選択するよう構成した
ことを特徴とするデータシンボル読み取り装置。
【0010】
【0011】
【実施例】以下、本発明のデータシンボル読み取り装置
を添付図面に示す好適実施例に基づき詳細に説明する。
【0012】図1は、本発明のデータシンボル読み取り
装置の構成例を示すブロック図である。同図に示すよう
に、本発明のデータシンボル読み取り装置1は、データ
シンボルを読み取る読み取り部2と、同期信号発生回路
6と、投光部(光源駆動部)7と、増幅回路10と、A
/D変換器11と、2値化回路12と、メインメモリー
13と、不揮発性メモリー(E2 PROM)14と、シ
ステムコントロール回路(制御手段)15と、エンコー
ダ16と、ビデオ出力端子17と、インターフェース回
路18と、インターフェース端子19と、スイッチ回路
20と、表示部21とを有している。
【0013】この場合、読み取り部2からの画像信号を
処理する信号処理回路は、A/D変換器11、2値化回
路12、メインメモリー13、不揮発性メモリー14お
よびシステムコントロール回路15により構成されてい
る。
【0014】また、投光部7は、光源8と、光源8を点
灯する光源駆動回路9とで構成されている。光源8とし
ては、例えばLED(発光ダイオード)のような発光素
子、ハロゲンランプ、半導体レーザー等を用いることが
できる。
【0015】また、読み取り部2は、エリアセンサーで
あるCCD(charge coupled device )(固体撮像素
子)4と、このCCD4へ後述するシンボル読み取り領
域からの入射光(反射光または透過光)を結像するよう
に導く光学系3と、CCD駆動回路5とで構成されてい
る。
【0016】CCD4では、多数の画素が行列状に配置
され、各画素のそれぞれが受光した光の光量に応じた電
荷を蓄積し、この電荷を所定時に順次転送するように構
成されている。この転送された電荷(CCD出力信号)
は、読み取られた画像の画像信号を構成する。
【0017】なお、光学系3は、各種レンズ、プリズ
ム、フィルター、ミラー等の光学部品を所望に組み合わ
せて構成される。
【0018】図11に示すように、データシンボル読み
取り装置1の不揮発性メモリー14は、後述する機能設
定値を格納する第1の登録領域51と、後述する初期機
能設定値を格納する第2の登録領域52と、後述する照
明補正値Eijを格納する照明補正値Eij格納領域53と
を有している。
【0019】また、スイッチ回路20には、トリガスイ
ッチが設けられている。また、表示部21には、表示素
子として、LCD(liquid crystal display)、緑色L
EDおよび赤色LEDが設けられている。
【0020】システムコントロール回路15は、通常、
マイクロコンピュータで構成され、CCD駆動回路5、
光源駆動回路9、増幅回路10、A/D変換器11、2
値化回路12、メインメモリー13、不揮発性メモリー
14およびエンコーダ16等の各回路およびメモリーの
制御を行う他、データシンボル読み取り装置1全体の制
御を行う。なお、図1中、信号線および制御線の一部は
省略されている。
【0021】このような構成のデータシンボル読み取り
装置1のビデオ出力端子17およびインターフェース端
子19には、それぞれ、モニター装置31およびパーソ
ナルコンピュータのようなコンピュータ32が接続され
ている。
【0022】ここで、前記シンボル読み取り領域は、基
準面(データシンボルが位置する面)上において、投光
部7による光の照射がなされ、かつその反射光を読み取
り部2により受光し、データを読み取ることができる領
域である。
【0023】また、データシンボル(シンボルコード)
は、通常、データ領域と、フレーム領域とを有し、n行
×n列(nは2以上の整数)に配列された黒色または白
色(または透明)のセル(モザイク)で構成されてい
る。このセルの黒色または白色は、例えば2進法におけ
る0または1を表し、データ領域における前記組み合わ
せにより所望の情報が特定される。なお、データシンボ
ルは、2次元のデータシンボルであれば前記のような構
成のものに限定されない。
【0024】次に、データシンボル読み取り装置1の動
作について説明する。図1に示すように、投光部7にお
いては、光源駆動回路9により光源8が点灯し、光源8
から発せられた光は、被写体35のシンボル読み取り領
域に照射され、その反射光が光学系3を介してCCD4
の受光面上に結像される。
【0025】同期信号発生回路6では、水平同期信号お
よび垂直同期信号が生成され、これらの同期信号は、C
CD駆動回路5に入力される。
【0026】読み取り部2においては、CCD駆動回路
5によりCCD4が駆動し、受光光量に応じた画像信号
(アナログ信号)がCCD4から出力される。この場
合、CCD駆動回路5からの信号に基づいてCCD4で
の電荷の蓄積および転送が制御される。
【0027】読み取り部2のCCD4から出力される画
像信号は、増幅回路10により増幅され、A/D変換器
11にてデジタル画像信号に変換されて、2値化回路1
2に入力される。
【0028】2値化回路12では、デジタル画像信号
が、後述するスレショルド値(しきい値)Sijと比較さ
れて2値化される。この2値化データ(1ビット)は、
システムコントロール回路15に内蔵されたアドレスカ
ウンタにより定められるメインメモリー13の所定のア
ドレスに書き込まれて行く。
【0029】次いで、メインメモリー13から2値化デ
ータが読み出され、これに基づき後述するデータシンボ
ルの切り出し画像処理、デコード処理等が行われる。こ
のデコードされたデータは、インターフェース回路18
を介して、インターフェース端子19に出力され、この
インターフェース端子19からコンピュータ32に入力
される。コンピュータ32においては、例えば、入力さ
れたデータの格納および集計等を行う。
【0030】また、CCD4から出力され、増幅回路1
0にて増幅されたアナログの画像信号は、モニター信号
としてエンコーダ16に入力される。エンコーダ16で
は、入力されたモニター信号と、同期信号とから、モニ
ター装置(CRT)31で再生可能な信号、例えばNT
SC方式のビデオ信号が生成される。このビデオ信号は
ビデオ端子17に出力され、このビデオ端子17からモ
ニター装置31に入力され、再生される。これにより、
被写体35のシンボル読み取り領域をモニターすること
ができる。
【0031】このような本実施例のデータシンボル読み
取り装置1は、後述する「照明光測定モード」、「倍率
測定モード」、「スルー画出力ONモード」、「スルー
画出力OFFモード」および「自動スレショルドモー
ド」を有している。この場合、各モードの設定等は、コ
ンピュータ32からの通信により所望のデータ(以下、
通信データという)をシステムコントロール回路15に
入力することにより行われるよう構成されている。
【0032】図2は、通信データの一例を模式的に示す
図である。同図に示すように、通信データには、機能設
定コマンドコード(コマンドコード)の通信データと、
コントロールコードの通信データとがある。
【0033】コマンドコードによる機能設定値の種類と
しては、例えば、後述する「デコードタイマー期間」、
「画像反転のオン/オフ」および「自動スレショルドモ
ードのオン/オフ」等が挙げられる。
【0034】また、コントロールコードとしては、後述
する「照明光測定コントロールコード」、「倍率測定コ
ントロールコード」、「スルーONコントロールコー
ド」および「スルーOFFコントロールコード」があ
る。
【0035】図2に示すように、コマンドコードの通信
データAは、コマンドコード1、2、3、・・・Nおよ
び「終了」/「キャンセル終了」コマンドコードの順に
出力される。そして、各コマンドコード1〜Nは、それ
ぞれ、エスケープコード(ESC)、データL、データ
Hおよびキャリッジリターン(CR)により構成されて
いる。
【0036】前記「終了」/「キャンセル終了」コマン
ドコードは、「終了」および「キャンセル終了」のいず
れであるかを識別するためのコマンドコードである。終
了コマンドコードの場合には、通信されたコマンドコー
ド1〜Nが全て有効になり、、キャンセル終了コマンド
コードの場合には、通信されたコマンドコード1〜Nが
全て無効(キャンセル)になる。
【0037】また、コントロールコードの通信データB
は、エスケープコード(ESC)、コントロールコード
識別コード、データC1、データC2、・・・およびキ
ャリッジリターン(CR)よりなるコントロールコード
で構成されている。
【0038】前記コントロールコード識別コードは、通
信データが、コマンドコードおよびコントロールコード
のいずれであるかを識別するためのコードである。この
場合、例えば、コントロールコード識別コードを「P」
とし、コマンドコードのデータLには「P」が存在しな
いようにして、「P」の有無に基づいてコマンドコード
/コントロールコードの識別を行う。
【0039】次に、データシンボル読み取り装置1の
「照明光測定モード」、「倍率測定モード」、「スルー
画出力ONモード」、「スルー画出力OFFモード」お
よび「自動スレショルドモード」についてそれぞれ説明
する。
【0040】[スルー画出力ONモード(第1のモー
ド)]スルー画出力ONモードは、被写体35のシンボ
ル読み取り領域をモニター装置31にてモニターするた
めのモードである。ここで、前記「スルー画」とは、C
CD4にて撮像された映像画のことをいう。
【0041】スルーONコントロールコードが入力され
ると、スルー画出力ONモードにセットされるととも
に、スルーONモード処理が実行される。
【0042】図3は、スルーONモード処理の際の動作
を示すフローチャートである。以下、このフローチャー
トを説明する。
【0043】このスルーONモード処理では、まず、C
CD駆動回路5によりCCD4の駆動を開始する(ステ
ップ101)。
【0044】次いで、光源駆動回路9により光源8を点
灯(オン)する(ステップ102)。
【0045】次いで、スルー画出力をオンする(スルー
画出力を行う)(ステップ103)。これにより、CC
D4で撮像された像のビデオ信号が、ビデオ端子17か
らモニター装置31に入力され、被写体35のシンボル
読み取り領域をモニターすることができる。
【0046】[スルー画出力OFFモード(第2のモー
ド)]スルー画出力OFFモードは、後述する所定期間
を除き、被写体35のシンボル読み取り領域をモニター
装置31にてモニターしないようにするためのモードで
ある。
【0047】スルーOFFコントロールコードが入力さ
れると、スルー画出力OFFモードにセットされるとと
もに、スルーOFFモード処理が実行される。
【0048】図4は、スルーOFFモード処理の際の動
作を示すフローチャートである。以下、このフローチャ
ートを説明する。
【0049】このスルーOFFモード処理では、まず、
スルー画出力をオフする(スルー画出力を行わない)
(ステップ201)。これにより、ビデオ信号は、モニ
ター装置31に入力されず、被写体35のシンボル読み
取り領域をモニターすることができなくなる。この場
合、例えば、システムコントロール回路15からエンコ
ーダ16に送出されるミュート信号により、エンコーダ
16は単色画像信号をモニター装置31に出力し、モニ
ター装置31では単色の画像が映るように構成されてい
る。
【0050】次いで、CCD駆動回路5によりCCD4
の駆動を停止する(ステップ202)。
【0051】次いで、光源駆動回路9により光源8を消
灯(オフ)する(ステップ203)。これにより省電力
化を図ることができる。スルー画出力OFFモードにお
けるトリガスイッチオン後の動作については後に詳述す
る。なお、本実施例では、前記スルー画ONモードと、
前記スルー画OFFモードとのいずれかが選択されてい
る。
【0052】[倍率測定モード]倍率測定モードは、光
学系3の倍率を測定するためのモードである。倍率測定
コントロールコードが入力されると、倍率測定モードに
セットされるとともに、倍率測定モード処理が実行され
る。
【0053】図5は、倍率測定モード処理の際の動作を
示すフローチャートである。以下、このフローチャート
を説明する。
【0054】この倍率測定モード処理では、光学系3の
倍率測定が可能である旨の表示、すなわち倍率測定スタ
ンバイ表示を行う(ステップ301)。この場合の表示
方法としては、例えば、表示部21の緑色LEDを常時
点灯させる。なお、倍率測定モードにおけるトリガスイ
ッチオン後の動作については後に詳述する。
【0055】次に、倍率測定モードにおける光学系3の
倍率測定方法について説明する。図6は、光学系3の倍
率測定方法を説明するために、データシンボルを模式的
に示す図である。同図に示すように、データシンボル4
1はn行×n列に配列されたセル42で構成されてい
る。
【0056】データシンボル41の一辺の長さ(シンボ
ルサイズ)をLS0、セル42の一辺の長さ(セルサイ
ズ)をLC0、データシンボル41中の一辺のセル42の
数(セル数)をNC 、CCD4上のシンボルサイズをL
S 、光学系3の倍率をM、CCD4上のシンボルサイズ
に対する画素数をNSP、CCD4の画素の一辺の長さ
(CCD4の画素サイズ)をSP とすると、下記数1に
示す(1)、(2)および(3)式が成立する。
【0057】なお、前記「CCD4上のシンボルサイズ
に対する画素数NSP」とは、CCD4上のシンボルサイ
ズに相当するCCD4の画素数であって、CCD4上の
シンボル像の一辺と、CCD4の画素の配列方向とが平
行の場合の画素数に換算したものをいうものとする。こ
の場合、前記画素数NSPは、CCD4上のシンボル像の
一辺の両端のXY座標をそれぞれ求め、この座標から、
前記シンボル像の一辺の長さに相当する画素数に換算す
ることによって求められる。
【0058】
【数1】
【0059】上記数1に示す(1)、(2)および
(3)式から下記数2に示す(4)式が導かれる。
【0060】
【数2】
【0061】この場合、上記(4)式におけるCCD4
の画素サイズSP は、予め、システムコントロール回路
15のROMに格納されており既知であり、CCD4上
のシンボルサイズに対する画素数NSPは、画像処理(前
記の方法)により求まる。また、セルサイズLC0および
セル数NC は、それぞれ、通信データ(倍率測定コント
ロールコード)として入力される。従って、これらを上
記数2に示す(4)式に代入することにより、光学系倍
率Mを求めることができる。
【0062】これにより、光学系倍率Mが未知の場合
(例えば、光学系3の倍率を変更した場合)でも、CC
D4上のセルサイズを検出することなく、セル数NC
異なるデータシンボルの読み取り(デコード)が可能に
なる。
【0063】本実施例のデータシンボル読み取り装置1
は、このような倍率測定モードを有しているので、光学
系3の倍率を変更しても、セルサイズLC0およびセル数
Cを入力するだけの簡単な操作で、光学系倍率Mが求
まり、それを記憶しておくことができる。そして、光学
系倍率Mを一度記憶させた後は、セルサイズLC0および
セル数NC のいずれか一方を入力すれば上記(4)式か
ら他方が自動的に決定されるので、あらゆるセルサイズ
CO、セル数NC のデータシンボルに対し、1種のデー
タのみを入力するだけで読み取りが可能となり、汎用性
および操作性に優れる。
【0064】なお、通常は、セルサイズLC0は一定であ
り、セル数NC が異なるものの場合が多く、この場合に
は、光学系倍率MおよびセルサイズLC0を一度記憶させ
ておけば、セル数NC が変わってもそれを入力をするこ
となく、上記(4)式より自動的に決定され、読み取り
が可能となる。よって、セル数NC が異なるデータシン
ボルの読み取りに際し、極めて操作が簡単である。
【0065】[照明光測定モード]照明光測定モード
は、被写体35のシンボル読み取り領域の光学像の輝度
分布を記憶させるためのモードである。照明光測定コン
トロールコードが入力されると、照明光測定モードにセ
ットされるとともに、照明光測定モード処理が実行され
る。
【0066】図7は、照明光測定モード処理の際の動作
を示すフローチャートである。以下、このフローチャー
トを説明する。
【0067】この照明光測定モード処理では、まず、C
CD4における電荷蓄積時間(シャッタースピード)T
1 を設定する(ステップ401)。
【0068】次いで、CCD駆動回路5によりCCD4
の駆動を開始する(ステップ402)。
【0069】次いで、光源駆動回路9により光源8を点
灯(オン)する(ステップ403)。
【0070】次いで、トリガスイッチオンによる割り込
み処理が可能な状態、すなわちトリガスイッチ割り込み
許可状態にする(ステップ404)。
【0071】次いで、適正露出レベル(適正露出)か否
かを判断する(ステップ405)。この適正露出か否か
の判断は、例えば、次の方法で行う。
【0072】図8は、照明光測定モードの際のタイミン
グチャートである。同図に示すように、CCD出力信号
の最大値が、詳細範囲、すなわち上限しきい値71と、
下限しきい値72との間にある場合には、適正露出、そ
れ以外の場合には、不適正露出とする。
【0073】ステップ405において適正露出と判断し
た場合には、図8に示す均一性判定期間内におけるCC
D出力信号の最大値Vmax および最小値Vmin をそれぞ
れ検出する(ステップ406)。この場合、前記均一性
判定期間は、CCD出力信号の図中両端に相当する期間
を除いた期間とされている。
【0074】次いで、光学像の輝度分布の均一性の判断
として、許容範囲か否か、すなわちVmin /Vmax >K
を満たすか否かを判断する(ステップ407)。なお、
前記Kは、定数であり、均一性を判断する際の基準値と
して予め記憶されている。
【0075】ステップ407において、Vmin /Vmax
>Kの場合には、均一性OK表示と、露出OK表示とを
行う(ステップ408、410)。この場合の表示方法
としては、例えば、表示部21の赤色LEDを消灯し、
緑色LEDを常時点灯させる。
【0076】また、ステップ407において、Vmin
max ≦Kの場合には、均一性NG表示と、露出OK表
示とを行う(ステップ409、410)。この場合の表
示方法としては、例えば、表示部21の赤色LEDを消
灯し、緑色LEDを点滅させる。
【0077】ステップ410の後、ステップ405に戻
り、再びステップ405以降を実行する。
【0078】また、ステップ405において不適正露出
と判断した場合には、露出オーバーか否かを判断する
(ステップ411)。
【0079】この場合、図8に示すように、CCD出力
信号の最大値が、上限しきい値71より大きい場合に
は、露出オーバー、下限しきい値72より小さい場合に
は、露出アンダーとする。
【0080】ステップ411において露出オーバーと判
断した場合には、CCD4での電荷蓄積時間T1 を短縮
すべく、T1 =T1 ×1/△Tとする(ステップ41
2)。なお、△T>1である。
【0081】次いで、T1 <TS か否かを判断する(ス
テップ413)。なお、前記TS は、CCD4における
電荷蓄積時間の下限値である。
【0082】ステップ413においてT1 ≧TS の場合
には、ステップ405に戻り、再びステップ405以降
を実行する。
【0083】また、ステップ413においてT1 <TS
の場合には、T1 =TS とする(ステップ414)。
【0084】次いで、不適正露出である旨の露出NG表
示を行い(ステップ415)、この後ステップ405に
戻り、再びステップ405以降を実行する。前記露出N
G表示の方法としては、例えば、表示部21の緑色LE
Dを消灯し、赤色LEDを点滅させる。
【0085】また、ステップ411において露出アンダ
ーと判断した場合には、CCD4での電荷蓄積時間T1
を延長すべく、T1 =T1 ×△Tとする(ステップ41
6)。なお、△T>1である。
【0086】次いで、T1 >TL か否かを判断する(ス
テップ417)。なお、前記TL は、CCD4における
電荷蓄積時間の上限値である。
【0087】ステップ417においてT1 ≦TL の場合
には、ステップ405に戻り、再びステップ405以降
を実行する。
【0088】また、ステップ417においてT1 >TL
の場合には、T1 =TL とする(ステップ418)。
【0089】次いで、不適正露出である旨の露出NG表
示を行い(ステップ415)、この後ステップ405に
戻り、再びステップ405以降を実行する。
【0090】このような照明光測定モードでは、自動露
出調整機構を構成している。すなわち、図8に示すよう
に、例えば、露出オーバーの場合には、電荷蓄積時間T
1 ≧TS の範囲で、T1 は、1/△T倍されて短くなっ
ていく。これにより、CCD出力信号の最大値は、次第
に低くなり、上限しきい値71より低くなったところで
適正露出となる。なお、適正露出の場合には、T1 は一
定値に保たれる。
【0091】また、露出アンダーの場合も、図示しない
が、前記と同様に、T1 ≦TL の範囲で、T1 は△T倍
されて長くなってゆき、CCD出力信号の最大値が下限
しきい値72を超えたところで適性露出となる。
【0092】本実施例のデータシンボル読み取り装置1
は、このような照明光測定モードを有し、露出レベルの
適否および光学像の輝度分布の均一性の適否が区別して
表示されるので、使用者は、前記露出状態および均一性
の適否を認識することができる。
【0093】また、不適正露出および光学像の輝度分布
が不均一の場合には、前記表示に基づき、例えば、デー
タシンボルの下地または外部光源33等を換えたりし
て、適正露出および光学像の輝度分布を均一に調整する
ことができる。
【0094】このため、後述するように、2値化処理に
おけるスレショルド値Sijの基準となる照明補正値Eij
として適切なデータを簡単に取り込むことができる。
【0095】ここで、適正露出および光学像の輝度分布
の均一性の判断方法は、前述した方法に限定されない。
適正露出は、前述した方法の他、例えば、露出の平均
値、中央重点値または所定期間内における最小値等があ
るレベル範囲に入るか否かで判断してもよい。また、均
一性は、前述した方法の他、例えば、Vmin /Vav(平
均値)、Vmax /Vav等で判断してもよい。
【0096】なお、照明光測定モードにおけるトリガス
イッチオン後の動作については後に詳述する。
【0097】[自動スレショルドモード]自動スレショ
ルドモードは、前記コマンドコードにより設定される。
【0098】自動スレショルドモードの場合には、デー
タシンボルの読み取りの度に、第1露光によるCCD画
像データに基づいて、スレショルド値Sijを求め、この
スレショルド値Sijを用いて、本露光(後の露光)によ
って得られたデジタル画像信号を2値化する。前記スレ
ショルド値Sijは、CCD画像データにおいて、互いに
隣接する極大値と、極小値との中点の値の集合で構成さ
れる。
【0099】このような自動スレショルドモードの場合
には、データシンボルの読み取り時の光学像の輝度分布
に基づいてスレショルド値Sijを求め、そのスレショル
ド値Sijを用いて2値化処理を行うので、正確な2値化
データを得ることができる。このため、データシンボル
の読み取り精度が高い。
【0100】逆に、自動スレショルドモードでない場合
(簡易スレショルドモードの場合)には、後述するよう
に、すでに不揮発性メモリー14に記憶されている照明
補正値Eijより求めたSijを利用するので、前記自動ス
レショルドモードの場合に比べて、データシンボルの読
み取り時の処理が早いという利点を有する。
【0101】次に、データシンボル読み取り装置1にお
ける通信割り込み処理について説明する。
【0102】図9および10は、通信割り込み処理の際
の動作を示すフローチャートである。また、図11は、
不揮発性メモリー14における登録領域の一例を模式的
に示す図である。以下、前記フローチャートを説明す
る。
【0103】前述したように、データシンボル読み取り
装置1には、コンピュータ32から通信データを入力す
ることができる。図11に示すように、データシンボル
読み取り装置1のシステムコントロール回路15が通信
データの受信を開始すると通信割り込み処理を開始す
る。
【0104】この通信割り込み処理では、まず、通信デ
ータを読み取る(ステップ501)。
【0105】次いで、機能設定コマンドコードか否かを
判断し(ステップ502)、機能設定コマンドコードと
判断した場合には、「キャンセル終了」コマンドか否か
を判断する(ステップ503)。
【0106】ステップ503において「キャンセル終
了」コマンドと判断した場合には、受信したコマンドコ
ードを全て無効にして、トリガスイッチオンによる割り
込み処理が可能な状態、すなわちトリガスイッチ割り込
み許可状態にする(ステップ512)。
【0107】また、ステップ503において「キャンセ
ル終了」コマンドではないと判断した場合には、「終
了」コマンドか否かを判断する(ステップ504)。
【0108】ステップ504において「終了」コマンド
ではないと判断した場合には、再びステップ501に戻
り、ステップ501〜504を繰り返し実行し、ステッ
プ504において「終了」コマンドと判断した場合に
は、図11に示すシステムコントロール回路15の機能
設定レジスタを更新する(ステップ505)。
【0109】次いで、「初期設定登録」コマンドか否か
を判断する(ステップ506)。ステップ506におい
て「初期設定登録」コマンドと判断した場合には、図1
1に示す不揮発性メモリー14の第2の登録領域52
に、初期機能設定値(機能設定値の初期値)として、前
記機能設定レジスタに書き込まれた機能設定値を書き込
み(ステップ510)、次いで、第1の登録領域51
に、機能設定値として、前記機能設定レジスタに書き込
まれた機能設定値を書き込む(ステップ511)。
【0110】また、ステップ506において「初期設定
登録」コマンドではないと判断した場合には、「初期設
定呼び出し」コマンドか否かを判断する(ステップ50
7)。
【0111】ステップ507において「初期設定呼び出
し」コマンドと判断した場合には、第2の登録領域52
から初期機能設定値を読み出して(ステップ508)、
機能設定レジスタを更新し(ステップ509)、次い
で、第1の登録領域51に、機能設定値として、前記機
能設定レジスタに書き込まれた機能設定値を書き込む
(ステップ511)。
【0112】また、ステップ507において「初期設定
呼び出し」コマンドではないと判断した場合には、第1
の登録領域51に、機能設定値として、前記機能設定レ
ジスタに書き込まれた機能設定値を書き込む(ステップ
511)。
【0113】前記ステップ511の後、トリガスイッチ
オンによる割り込み処理が可能な状態、すなわちトリガ
スイッチ割り込み許可状態にする(ステップ512)。
【0114】また、ステップ502において機能設定コ
マンドコードではないと判断した場合には、コントロー
ルコードか否かを判断する(ステップ513)。
【0115】ステップ513においてコントロールコー
ドではないと判断した場合には、トリガスイッチオンに
よる割り込み処理が可能な状態、すなわちトリガスイッ
チ割り込み許可状態にする(ステップ523)。
【0116】また、ステップ513においてコントロー
ルコードと判断した場合には、照明光測定コントロール
コードか否かを判断し(ステップ514)、照明光測定
コントロールコードと判断した場合には、照明光測定モ
ードにセットする(ステップ518)。
【0117】ステップ514において照明光測定コント
ロールコードではないと判断した場合には、倍率測定コ
ントロールコードか否かを判断し(ステップ515)、
倍率測定コントロールコードと判断した場合には、倍率
測定モードにセットする(ステップ519)。
【0118】ステップ515において倍率測定コントロ
ールコードではないと判断した場合には、スルーONコ
ントロールコードか否かを判断し(ステップ516)、
スルーONコントロールコードと判断した場合には、ス
ルー画出力ONモードにセットする(ステップ52
0)。
【0119】ステップ516においてスルーONコント
ロールコードではないと判断した場合には、スルーOF
Fコントロールコードか否かを判断し(ステップ51
7)、スルーOFFコントロールコードと判断した場合
には、スルー画出力OFFモードにセットする(ステッ
プ521)。
【0120】ステップ517においてスルーOFFコン
トロールコードではないと判断した場合には、トリガス
イッチオンによる割り込み処理が可能な状態、すなわち
トリガスイッチ割り込み許可状態にする(ステップ52
3)。
【0121】前記ステップ518、519、520また
は521の後、それぞれ、前述した照明光測定モード処
理、倍率測定モード処理、スルーONモード処理または
スルーOFFモード処理を行う(ステップ522)。
【0122】次いで、トリガスイッチオンによる割り込
み処理が可能な状態、すなわちトリガスイッチ割り込み
許可状態にする(ステップ523)。以上でこのプログ
ラムは終了する。
【0123】このように、本実施例のデータシンボル読
み取り装置1は、初期機能設定値を変更する機能、機能
設定値を変更する機能および機能設定値を初期機能設定
値に戻す(初期化する)機能を有しており、初期機能設
定値を変更することができるので、汎用性が広い。
【0124】次に、データシンボル読み取り装置1にお
けるトリガスイッチ割り込み処理について説明する。
【0125】この場合、全体を説明する前に、まず、ト
リガスイッチ割り込み処理における低域フィルタリン
グ、サブサンプリング、シンボル切り出し画像処理およ
びデコード処理についてそれぞれ説明する。
【0126】トリガスイッチ割り込み処理では、後述す
るように、2値化された第1次画像データ(2値化デー
タ)に対し、圧縮、すなわち低域フィルタリングおよび
間引いた点でサブサンプリング(サンプリング)を行う
ことにより、比較的粗い第2次画像データ(サブサンプ
リングデータ)を生成し、この第2次画像データを用い
て、シンボル切り出し画像処理(データシンボルの輪郭
検出)を行う。この場合、前記第2次画像データは、シ
ンボル切り出し画像処理にのみ用いられ、シンボル切り
出し画像処理後のデコード処理は、前記第1次画像デー
タであって、前記シンボル切り出し画像処理により検出
された切り出し領域に対応するデータを用いて行う。
【0127】このような第1次画像データと第2次画像
データとは、それぞれ、メインメモリー13の異なる領
域に格納される。
【0128】図12は、第1次画像(サブサンプリング
前の画像)および第2次画像(サブサンプリング後の画
像)の一例を模式的に示す図である。
【0129】同図に示すように、本実施例における低域
フィルタリングおよびサブサンプリングは、例えば、隣
接する4画素(2画素×2画素)のデータを1単位とし
て行う。また、画素が重複しないように、間引いた点で
サブサンプリングを行う。すなわち、4画素を低域フィ
ルタリングした後は、その4画素に隣接する次の4画素
を低域フィルタリングするよう構成されている。
【0130】この場合、第1次画像において、4画素の
うち、例えば、2画素以上が「黒」の場合には、その4
画素を全て「黒」とし、1画素以下が「黒」の場合に
は、その4画素を全て「白」とする。これを全ての単位
に行って、前記1単位を1つの第2次画像用2値化デー
タとする比較的粗い第2次画像を得る。
【0131】図12に示すように、シンボル切り出し画
像処理では、第2次画像の外周部の黒色画素(フレーム
領域)の外周側に隣接する白色画素55の包絡線を結ん
だ輪郭線(図12中点線で示す正方形の輪郭線)54を
検出し、その輪郭線54をたどってループを形成する。
【0132】このように、低域フィルタリングおよび間
引いた点でサブサンプリングを行うことにより、画素数
が少ない第2次画像データが得られ、この第2次画像デ
ータを用いてシンボル切り出し画像処理を行うので、高
速処理が可能となる。
【0133】また、第2次画像データ生成時に低域フィ
ルタリングされるため、細かい不要な画像ノイズを除去
することができる。
【0134】なお、本発明における低域フィルタリン
グ、サブサンプリングおよびシンボル切り出し画像処理
は、それぞれ、前述した方法には限定されない。
【0135】メインメモリー13には、第1次画像デー
タが、モニター表示の関係から、モニター装置31上の
表示位置に対応した2次元配列で格納されている。デコ
ード処理は、前述したように、前記シンボル切り出し画
像処理により検出された切り出し領域(輪郭線54内の
領域)に対応する第1次画像データを用いて行う。
【0136】この場合、メインメモリー13から、切り
出し領域に対応する第1次画像データを、所定の主走査
方向および副走査方向で間引きサンプリングして読み出
し、セルデータ(セル単位のデータ)を生成する。前記
主走査方向は、矩形の切り出し領域の輪郭を構成する辺
の方向(例えば、図12に示す白色画素55が並んでい
る方向)に対応している。
【0137】ここで、m×m個のセルから構成されるデ
ータシンボルの場合には、メモリーからのデータの読み
出し方向(主走査方向)が単一であると、同一のデータ
シンボルであっても、その読み取り時の位置が、例えば
90°回転して異なってしまうと、デコードデータが異
なることがある。本実施例では、読み取り時のデータシ
ンボルの向き(回転)に影響されずに、正しくデコード
できるように構成されている。
【0138】図21は、セルデータ生成時の主走査方向
および副走査方向を示す模式図である。同図に示すよう
に、主走査方向については、その初期方向は、正立画像
63を含む切り出し領域の輪郭最上端65を始点とし、
その輪郭最上端65から図21中右側に位置する輪郭辺
66の他方の端部67を終点とする方向とされている
(図21の)。
【0139】また、次の主走査方向は、端部67を始点
とし、図21中時計回りの方向における輪郭辺66の次
の輪郭辺68の端部69を終点とする方向とされている
(図21の)。
【0140】以下、同様に、次の主走査方向は、端部6
9を始点、端部70を終点とする方向(図21の)と
され、その次の主走査方向は、端部70を始点、輪郭最
上端65を終点とする方向(図21の)とされてい
る。これらの場合、副走査方向は、それぞれ、選択(設
定)されている主走査方向に対して垂直な方向とされて
いる。
【0141】主走査方向が図21に示すのように設定
されている場合には、輪郭最上端65のデータから、輪
郭辺66に沿って、その輪郭辺66の他方の端部67の
データまで順次読み出し動作が行われ、すなわち、後述
するセルデータ生成処理が行われて、セルデータD1が
生成される。
【0142】そして、セルデータD1が生成された後、
主走査方向が、図21に示すのように設定され、端部
67のデータから、輪郭辺68に沿って、その輪郭辺6
8の他方の端部69のデータまで順次読み出し動作が行
われ、セルデータD2が生成される。
【0143】以下、同様に、セルデータD2が生成され
た後、主走査方向が、図21に示すのように設定さ
れ、セルデータD3が生成され、この後、主走査方向
が、図21に示すのように設定され、セルデータD4
が生成される。
【0144】ここで、前記「セルデータ」とは、予め設
定されている光学系倍率M、セルサイズおよびセル数等
のうちの必要な情報に基づいて、切り出し領域に対応す
るメインメモリー13に格納されている第1次画像デー
タ(2値化データ)から生成される、データシンボルの
セル数に対応した2値化データをいう。
【0145】次に、前記セルデータの生成処理につい
て、具体的に説明する。この場合、代表的に、セル数が
9(3×3)のデータシンボルについてのセルデータの
生成処理を説明する。図22は、第1次画像データから
セルデータを生成する過程を示す模式図である。
【0146】同図に示すように、データシンボル81を
読み取ると、メインメモリー13に、第1次画像データ
が、モニター装置31上の表示位置に対応した2次元配
列となるように書き込まれる。
【0147】メインメモリー13からは、切り出し領域
に対応する第1次画像データ82が、設定セル数等に基
づいて、間引きサンプリングされて読み出され、これに
より、各セルに対応する領域毎に、それぞれ、代表デー
タが順次選出されて、セルデータ83が生成される。
【0148】次いで、前述したように、切り出し領域に
対応する第1次画像データ82の読み出し順序(読み出
しアドレスの順番)を変更し、設定セル数等に基づい
て、メインメモリー13から、切り出し領域に対応する
第1次画像データ82を間引きサンプリングして読み出
し、セルデータを生成する。
【0149】以下、同様にして、合計で4つのセルデー
タが生成される。そして、後述するように、パリティー
チェック等を経て適正なセルデータが選定され、この適
正なセルデータをデコードして、コンピュータ32へ送
出するデコードデータを得る。
【0150】なお、適正なセルデータを選定すべく、生
成された各セルデータをメモリーに格納し、これらのセ
ルデータから適正なセルデータを選定する構成としても
よい。また、下記のような構成としてもよい。
【0151】まず、図21に示すの主走査方向で第1
次画像データを読み出してセルデータを生成し、パリテ
ィーチェックを行う。このパリティーチェックにおい
て、前記生成されたセルデータが適正なセルデータと判
別された場合には、その適正なセルデータをデコードす
る。また、前記パリティーチェックにおいて、前記生成
されたセルデータが不適性なセルデータと判別された場
合には、図21に示すの主走査方向で第1次画像デー
タを読み出してセルデータを生成し、パリティーチェッ
クを行う。以下、同様に、適正なセルデータが得られる
まで、主走査方向を換えて第1次画像データを読み出
し、セルデータを生成する。
【0152】また、デコード処理では、前述したセルデ
ータの生成処理に先立ち、ミラー反転(鏡像)のような
画像反転に対応する画像反転モードのオン/オフを設定
する。そして、画像反転モードオンの場合には、データ
シンボルの第1次画像データのサンプリング順序を逆に
して読み出して各セルデータを生成する。また、画像反
転モードオフの場合には、データシンボルの第1次画像
データのサンプリング順序をそのままで読み出して各セ
ルデータを生成する。以下、具体的に説明する。
【0153】図13および14は、それぞれ、画像反転
していない光学系(通常の光学系)を有するデータシン
ボル読み取り装置および画像反転した光学系を有するデ
ータシンボル読み取り装置の構成例を示す図である。
【0154】図13および14に示すように、データシ
ンボル読み取り装置1aおよび1bは、それぞれ、画像
反転した光学系3か否かを判別するための画像反転スイ
ッチ61を有している。また、図14に示すように、デ
ータシンボル読み取り装置1bの光学系3は、反射鏡6
2を有しており、これによりデータシンボルの光学像が
反転してCCD4上に結像するように構成されている。
【0155】図13に示すように、画像反転していない
光学系(通常の光学系)3を有するデータシンボル読み
取り装置1aの場合には、前記画像反転スイッチ61は
オフの状態にセットされる。
【0156】図14に示すように、逆に、画像反転した
光学系3を有するデータシンボル読み取り装置1bの場
合には、前記画像反転スイッチ61はオンの状態にセッ
トされる。
【0157】また、データシンボルをミラー反転等の画
像反転状態で読み取る場合(ミラーに写ったデータシン
ボルを読み取る場合やデータシンボル自体を裏返して読
み取る場合も含む)には、予め、画像反転コマンド登録
を行なっておく。
【0158】図15は、画像反転モードオンの場合のデ
コード処理を説明するための図である。同図に示すよう
に、通常にデータシンボルを読み取ると、正立画像63
が得られるのに対し、データシンボル自体および光学系
3のうちのいずれか一方を左右方向に反転して、前記と
同一のデータシンボルを読み取ると、反転画像64が得
られる。
【0159】正立画像63を図示するサンプリング順序
(主走査方向および副走査方向)で読み出すと、セルデ
ータD1、D2、D3およびD4が得られる。
【0160】また、反転画像64を前記と同様のサンプ
リング順序で読み出すと、セルデータM1、M2、M3
およびM4が得られる。これらは、セルデータD1〜D
4と同一ではない。
【0161】そこで、本実施例では、前記とはサンプリ
ング順序(図示の場合、主走査方向に対する副走査方向
の向き)を逆にして反転画像64を読み出す。これによ
り、セルデータP1、P2、P3およびP4が得られ
る。このようにして得られたセルデータP1〜P4は、
前記セルデータD1〜D4のうちのいずれかと対応す
る。すなわち、D1=P3、D2=P2、D3=P1お
よびD4=P4となる。
【0162】また、データシンボルおよび光学系3のう
ちのいずれか一方を上下方向に反転して読み取った上下
方向の反転画像の場合にも、前記と同様にサンプリング
順序(図示の場合、主走査方向に対する副走査方向の向
き)を逆にして反転画像を読み出すと、セルデータD1
〜D4に対応するセルデータP1〜P4が得られる。す
なわち、図示するように、D1=P1、D2=P4、D
3=P3およびD4=P2となる。
【0163】以上のように、セルデータP1〜P4のう
ちのいずれか1つが適正なセルデータであることとなる
が、そのうちの適正なものの特定は、それぞれのパリテ
ィービットにより判別する。例えば、データ領域におけ
る1列目の最後のデータ(図15中○印で囲む)をパリ
ティービットとし、予め、1列目におけるパリティービ
ット以外の4つのセルデータ中の「1」の個数が奇数の
場合にパリティービットが「0」である場合と、「1」
の個数が偶数の場合にパリティービットが「1」である
場合とを“適正”と定義しておく。このような設定の場
合には、パリティービットにより、セルデータP1〜P
4のうちP3が適正なセルデータと判別される。
【0164】また、画像反転モードオフの場合にも適正
なセルデータの判別は、前記と同様にパリティービット
により行う。
【0165】なお、適正なセルデータの判別方法は、前
述したパリティービットによる判別方法には限定され
ず、例えば、所定の角部等の特定の位置に指標となるデ
ータを設け、この指標データの位置により判別する方法
を採用してもよい。
【0166】図16は、デコード処理の際の動作を示す
フローチャートである。以下、このフローチャートを説
明する。
【0167】デコード処理では、画像反転スイッチ61
と、画像反転コマンドとの排他的論理和によって画像反
転モードのオン/オフを設定し、その画像反転モードの
オン/オフに応じて、前述した所定の方法によりデコー
ドを行う。
【0168】すなわち、デコード処理では、まず、画像
反転スイッチ61がオンか否かを判断する(ステップ6
01)。
【0169】ステップ601において、画像反転スイッ
チ61がオフと判断した場合には、画像反転コマンド登
録されているか否かを判断し(ステップ602)、画像
反転コマンド登録されていない場合には、前述した画像
反転モードオフに設定する。すなわち、デコード副走査
方向を順方向に設定する(ステップ604)。
【0170】また、ステップ602において画像反転コ
マンド登録されていると判断した場合には、前述した画
像反転モードオンに設定する。すなわち、デコード副走
査方向を逆方向に設定する(ステップ605)。
【0171】また、ステップ601において、画像反転
スイッチ61がオンと判断した場合には、画像反転コマ
ンド登録されているか否かを判断し(ステップ60
3)、画像反転コマンド登録されていない場合には、前
述した画像反転モードオンに設定する。すなわち、デコ
ード副走査方向を逆方向に設定する(ステップ60
5)。
【0172】また、ステップ603において画像反転コ
マンド登録されていると判断した場合には、前述した画
像反転モードオフに設定する。すなわち、デコード副走
査方向を順方向に設定する。(ステップ605)。
【0173】前記ステップ604または605の後、セ
ル数決定用データの処理を行う(ステップ606)。す
なわち、前記と同様にしてシンボルサイズを測定し、後
述する不揮発性メモリー14に記憶された光学系3の倍
率値Mを読み出し、さらに、予めコンピュータ32を介
して入力され、不揮発性メモリー14に記憶されている
セルサイズを読み出し、これらのデータから、前述した
(4)式を用いて、データシンボルのセル数を決定す
る。
【0174】次に、2値化データから、前記セル数等に
基づいてセルデータを生成し、さらに、前述したように
して所定のサンプリング順序で4つのセルデータを読み
出し、そのうち適正なセルデータを判別、特定する(ス
テップ607)。そして、このセルデータをデコードデ
ータに変換する。
【0175】このように本実施例のデータシンボル読み
取り装置1では、デコード処理の際に取り扱うデータ
は、データ数の多い画像データ(第1次画像データ)で
はなく、それに比べて格段にデータ数の少ないセルデー
タである。そして、データシンボル読み取り装置1で
は、データのメモリー上での入れ換えを行うことなく、
また、ミラー反転(画像反転)機能を有するCCD等を
用いるのでもなく、読み出し順序を換えて複数のセルデ
ータを生成し、適正なセルデータを選定してデコードす
るようになっているので、次のような利点を有する。
【0176】すなわち、画像データそのものの反転によ
る方法では、例えば、500×500画素の場合に、2
50000回のデータの書き換えが必要であるが、本実
施例では、例えば、セル数が20×20程度と前記画素
数に比べて数の少ないセルデータについて、そのサンプ
リングの順序を入れ換えるだけなので、それに要する時
間も極めて短く、このため画像反転の有無にかかわら
ず、高速で最終的なデコード処理をすることができる。
【0177】また、データシンボルの回転を判断するこ
となく、また画像反転の有無にかかわらず、主走査方向
および/または副走査方向の異なる4種のデータを求
め、そのうちの適正なデータを選択するよう構成したた
め、汎用性が広く、処理速度も速い。
【0178】次に、トリガスイッチ割り込み処理全体の
説明を行う。図17、18および19は、トリガスイッ
チ割り込み処理の際の動作を示すフローチャートであ
る。以下、このフローチャートを説明する。
【0179】データシンボル読み取り装置1のトリガス
イッチがオンすると、トリガスイッチ割り込み処理が実
行される。
【0180】このトリガスイッチ割り込み処理では、ま
ず、トリガスイッチオンによるさらなる割り込み処理が
不可能な状態、すなわちトリガスイッチ割り込み禁止状
態にする(ステップ701)。
【0181】次いで、CCD4における電荷蓄積時間
(シャッタースピード)T1 を設定し(ステップ70
2)、CCD駆動回路5によりCCD4の駆動を開始し
(ステップ703)、光源駆動回路9により光源8を点
灯(オン)し(ステップ704)、モニタースルーを得
るためのスルー画出力をオンする(ステップ705)。
【0182】次いで、前述した照明光測定モード処理の
場合と同様にして、適正露出レベル(適正露出)か否か
を判断し(ステップ706)、不適正露出と判断した場
合には、露出オーバーか否かを判断する(ステップ70
7)。
【0183】ステップ707において露出オーバーと判
断した場合には、CCD4での電荷蓄積時間T1 を短縮
すべく、T1 =T1 ×1/△Tとする(ステップ70
8)。なお、△T>1である。
【0184】次いで、T1 <TS か否かを判断する(ス
テップ709)。なお、前記TS は、CCD4における
電荷蓄積時間の下限値である。
【0185】ステップ709においてT1 ≧TS の場合
には、ステップ706に戻り、再びステップ706以降
を実行する。
【0186】また、ステップ707において露出アンダ
ーと判断した場合には、CCD4での電荷蓄積時間T1
を延長すべく、T1 =T1 ×△Tとする(ステップ71
0)。なお、△T>1である。
【0187】次いで、T1 >TL か否かを判断する(ス
テップ711)。なお、前記TL は、CCD4における
電荷蓄積時間の上限値である。
【0188】ステップ711においてT1 ≦TL の場合
には、ステップ706に戻り、再びステップ706以降
を実行する。
【0189】前記ステップ709においてT1 <TS
場合または前記ステップ711においてT1 >TL の場
合には、不適正露出である旨の露出NG表示を行う(ス
テップ712)。
【0190】次いで、照明光測定モードか否かを判断し
(ステップ713)、照明光測定モードと判断した場合
には、照明光測定モードをクリアする(ステップ71
4)。
【0191】また、ステップ706において適正露出と
判断した場合には、照明光測定モードか否かを判断し
(ステップ715)、照明光測定モードと判断した場合
には、前述した照明光測定モード処理の場合と同様にし
て、照明光均一性OKか否かを判断する(ステップ71
6)。
【0192】ステップ716において照明光均一性OK
と判断した場合には、CCD画像データを読み出す(ス
テップ717)。すなわち、CCD4から画像信号を読
み出し、その画像信号をA/D変換器11によりデジタ
ル画像信号、すなわちCCD画像データに変換してシス
テムコントロール回路15に入力する。
【0193】次いで、図11に示す不揮発性メモリー1
4の照明補正値Eij格納領域に、前記CCD画像データ
を照明補正値Eijとして格納する(ステップ718)。
【0194】次いで、照明補正値を不揮発性メモリー1
4に格納した旨の照明補正値格納OK表示を行い(ステ
ップ719)、照明光測定モードをクリアする(ステッ
プ721)。この場合、前記照明補正値格納OK表示に
より、照明補正値を格納できたことを目視で確認するこ
とができる。なお、この照明光測定モードでは、例え
ば、データシンボルを読み取る際に使用する、例えば白
色の下地や、その他のテストチャート等に対する画像を
読み取って照明補正値Eijを得るのが好ましい。
【0195】また、ステップ716において照明光均一
性OKではない(NG)と判断した場合には、照明補正
値を不揮発性メモリー14に格納しなかった旨の照明補
正値格納NG表示を行い(ステップ720)、照明光測
定モードをクリアする(ステップ721)。この場合、
前記照明補正値格納NG表示により、照明補正値を格納
できなかったことを目視で確認することができる。
【0196】また、ステップ715において照明光測定
モードではないと判断した場合には、図11に示す不揮
発性メモリー14の照明補正値Eij格納領域にすでに記
憶されている照明補正値Eijを読み出す(ステップ72
2)。
【0197】次いで、自動スレショルドモードか否かを
判断し(ステップ723)、自動スレショルドモードと
判断した場合には、前述したように、CCD画像データ
を読み出し(ステップ725)、前記CCD画像データ
からスレショルド値Sijを演算して求める(ステップ7
26)。
【0198】また、ステップ723において自動スレシ
ョルドモードではない(簡易スレショルドモード)と判
断した場合には、前記照明補正値Eijからスレショルド
値Sijを求める。このスレショルド値Sijは、照明補正
値Eijに比例するもの(Sij=Eij×α)とされる(ス
テップ724)。
【0199】前記ステップ724または726の後、最
終露光(本露光)を行う(ステップ727)。
【0200】次いで、前記スレショルド値Sijを用い
て、前記最終露光によって得られた画像信号を2値化処
理し(ステップ728)、その2値化データをメインメ
モリー13の所定のアドレスに格納する(ステップ72
9)。
【0201】次いで、前述したように、低域フィルタリ
ングを行い(ステップ730)、さらに、サブサンプリ
ング処理を行って(ステップ731)、そのサブサンプ
リングデータをメインメモリー13の所定のアドレスに
格納する(ステップ732)。
【0202】次いで、前述したように、サブサンプリン
グデータを用いてシンボル切り出し画像処理を行う(ス
テップ733)。
【0203】次いで、倍率測定モードか否かを判断し
(ステップ734)、倍率測定モードと判断した場合に
は、前述したように、CCD4上のシンボルサイズを測
定し(ステップ741)、光学系3の倍率値Mを計算す
る(ステップ742)。
【0204】次いで、前記光学系3の倍率値Mを不揮発
性メモリー14の所定のアドレスに格納し(ステップ7
43)、倍率測定が完了した旨の倍率測定完了表示を行
って(ステップ744)、倍率測定モードをクリアする
(ステップ745)。
【0205】また、ステップ734において倍率測定モ
ードではないと判断した場合には、前述したように、前
記2値化データに対しデコード処理を行う(ステップ7
35)。
【0206】次いで、デコードデータがOKか否か、す
なわち適正なデコードデータが得られたか否かを判断す
る(ステップ736)。
【0207】ステップ736においてデコードデータが
OKの場合には、適正なデコードデータが得られた旨の
デコードOK表示を行って(ステップ737)、そのデ
コードデータを送出する(ステップ738)。
【0208】また、ステップ736においてデコードデ
ータがOKではない場合には、適正なデコードデータが
得られなかった旨のデコードNG表示を行って(ステッ
プ739)、エラーコードを送出する(ステップ74
0)。
【0209】前記ステップ738、740または745
の後、スルー画出力ONモードか否かを判断する(ステ
ップ746)。
【0210】ステップ746においてスルー画出力OF
Fモードと判断した場合には、システムコントロール回
路15に内蔵されたタイマー(デコードタイマー)をス
タートさせて(ステップ747)、トリガスイッチオン
による割り込み処理が可能な状態、すなわちトリガスイ
ッチ割り込み許可状態にする(ステップ748)。
【0211】次いで、設定されたデコードタイマー期間
が経過したか否かを判断し(ステップ749)、デコー
ドタイマー期間が経過したら、スルー画出力をオフし
(ステップ750)、CCD駆動回路5によりCCD4
の駆動を停止して(ステップ751)、光源駆動回路9
により光源8を消灯(オフ)する(ステップ752)。
【0212】なお、スルー画出力OFFモードに設定さ
れている場合、デコード後トリガスイッチ割り込み処理
が許可されているとき(ステップ748〜752の間)
に、トリガスイッチがオンし、トリガスイッチ割り込み
が入ると、直ちに次の読み取り動作を行うべくステップ
701に移行する。すなわち、すばやく次の読み取り動
作に移行する。
【0213】また、ステップ746においてスルー画出
力ONモードと判断した場合には、トリガスイッチオン
による割り込み処理が可能な状態、すなわちトリガスイ
ッチ割り込み許可状態にする(ステップ753)。以上
でこのプログラムは終了する。
【0214】次に、スルー画出力ONモードおよびスル
ー画出力OFFモードにおける動作についてより詳細に
説明する。
【0215】図20は、スルー画出力ONモードおよび
スルー画出力OFFモードの際のタイミングチャートで
ある。同図に示すように、通信データとしてスルーON
コントロールコードが入力されると、スルー画出力ON
モードにセットするとともに、スルー画出力がオンし、
モニター装置31に被写体35のシンボル読み取り領域
の画像が映る。
【0216】このスルー画出力ONモードにおいては、
トリガスイッチがオンすると、前述したように露出制御
およびデコード処理を行い、デコードデータを出力す
る。この場合、図20に示すように、光源8、CCD4
駆動およびスルー画出力は、いずれも常時オン状態とな
っているので、デコードタイマーの作動はしていない。
【0217】また、通信データとしてスルーOFFコン
トロールコードが入力されると、スルー画出力OFFモ
ードにセットするとともに、スルー画出力がオフし、モ
ニター装置31には被写体35のシンボル読み取り領域
の画像は映らない。
【0218】このスルー画出力OFFモードにおいて
は、トリガスイッチがオンすると、スルー画出力をオン
し、前述したように露出制御およびデコード処理(デー
タシンボルが担持する情報の解読)を行って、デコード
データを出力(データシンボルが担持する情報の認知)
する。このトリガスイッチオンから、デコードデータ送
出(または、エラーコード送出)までを主期間という。
そして、デコードデータの出力後、デコードタイマーの
カウントを開始する。
【0219】前記第1の登録領域51には、予めデコー
ドタイマー期間(付加期間)が記憶されており、このデ
コードタイマー期間が経過するまで、すなわち、デコー
ドタイマーのカウントが終了するまでは、スルー画出力
をオンし、タイマー終了後、光源8、CCD4駆動およ
びスルー画出力をそれぞれオフにする。
【0220】スルー画出力OFFモードにおいては、省
電力化を図れることはいうまでもないが、さらに、デコ
ードタイマーの期間が視覚で容易に判別でき、このデコ
ードタイマー期間およびデコード期間はスルー画出力が
オンしているので、光源8、CCD4および各回路の立
ち上げ時間が省略され、これにより次のデコート操作
(読み取り)を迅速に行うことができる。
【0221】なお、本発明における低域フィルタリング
およびサブサンプリングの方法は、それぞれ、前記本実
施例には限定されず、例えば、下記の方法であってもよ
い。
【0222】CCD4から出力されたアナログ画像信号
をローパスフィルターを通過させて高域をカットし、A
/D変換した後、そのデジタル画像信号を圧縮してメイ
ンメモリー13の所定の領域に記憶し、このデータを第
2次画像データとして用いる。
【0223】一方、第1次画像データは、スイッチの切
り換えにより、ローパスフィルターを迂回するととも
に、A/D変換されたデジタル画像信号をそのままメイ
ンメモリー13の所定の領域に記憶する。
【0224】また、本実施例では、インターフェース回
路18を介してコンピュータ32から通信データを送信
し、各モードの設定およびコマンド登録を行うように構
成されているが、本発明では、データシンボル読み取り
装置に、各モードの設定およびコマンド登録を行う設定
手段(例えば、操作パネル、キーボードのような入力
部)を設けてもよい。
【0225】また、モニター装置31も、別体のものに
限らず、データシンボル読み取り装置に例えば、CRT
や液晶表示パネルとして内蔵されていてもよい。
【0226】また、前述した表示部21における各種表
示は、例えば、報知信号の送出(スーパーインポーズ)
によるモニター装置31での文字、記号等の表示や、モ
ニター画像の輝度変化、色彩変化等により行ってもよ
く、また、これらに代り、またはこれらに加えて音声表
示であってもよい。
【0227】また、本発明では、例えば、図1に示すよ
うに、外部光源33および外部光源駆動装置34により
照明光を照射するようにし、投光部7を省略してもよ
い。また、外部光源は、自然光であってもよい。
【0228】また、本発明では、読み取り部は、図1に
示すごときシンボル読み取り領域からの反射光をCCD
4で受光する構成のものに限定されず、この他、光源
(投光部)とCCDとの間にシンボル読み取り領域が位
置し、光源から発せられた光がシンボル読み取り領域に
照射され、その透過光がCCDの受光面上に結像するよ
うな構成であってもよい。
【0229】また、光学系3は、被写体35との距離が
可変のもの、固定のもののいずれでも良く、また、焦点
距離の異なるレンズ交換が可能なもの、自動焦点機構を
有するもの、または、ズーム機構を有するものでもよ
い。
【0230】また、読み取り部2が、他の部分と独立し
ているものでもよい。また、本発明のデータシンボル読
み取り装置の形態は、特に限定されず、例えば、ハンデ
ィータイプおよび据置き型(固定式)のいずれであって
もよい。
【0231】また、本発明のデータシンボル読み取り装
置の用途は特に限定されないが、据置き型のデータシン
ボル読み取り装置は、例えば、工場における検査ライン
等で、製品の情報を読み取る場合に適用される。
【0232】以上、本発明のデータシンボル読み取り装
置を、図示の構成例に基づいて説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0233】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータシ
ンボル読み取り装置によれば、正立画像および反転した
画像のいずれをも適正に読み取ることができ、汎用性が
広い。この場合、画素数に比べて数の少ないセルデータ
について、その読み出しの順序を入れ換えるだけなの
で、それに要する時間も短く、データシンボルを高速度
で読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータシンボル読み取り装置の構成例
を示すブロック図である。
【図2】本発明における通信データの一例を模式的に示
す図である。
【図3】本発明におけるスルーONモード処理の際の動
作を示すフローチャートである。
【図4】本発明におけるスルーOFFモード処理の際の
動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明における倍率測定モード処理の際の動作
を示すフローチャートである。
【図6】本発明におけるデータシンボルを模式的に示す
図である。
【図7】本発明における照明光測定モード処理の際の動
作を示すフローチャートである。
【図8】本発明における照明光測定モードの際のタイミ
ングチャートである。
【図9】本発明における通信割り込み処理の際の動作を
示すフローチャートである。
【図10】本発明における通信割り込み処理の際の動作
を示すフローチャート(図9に従属)である。
【図11】本発明における不揮発性メモリーの登録領域
の一例を模式的に示す図である。
【図12】本発明における第1次画像(サブサンプリン
グ前の画像)および第2次画像(サブサンプリング後の
画像)の一例を模式的に示す図である。
【図13】本発明における画像反転していない光学系
(通常の光学系)を有するデータシンボル読み取り装置
の構成例を示す図である。
【図14】本発明における画像反転した光学系を有する
データシンボル読み取り装置の構成例を示す図である。
【図15】本発明における画像反転モードオンの場合の
デコード処理を説明するための図である。
【図16】本発明におけるデコード処理の際の動作を示
すフローチャートである。
【図17】本発明におけるトリガスイッチ割り込み処理
の際の動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明におけるトリガスイッチ割り込み処理
の際の動作を示すフローチャート(図17に従属)であ
る。
【図19】本発明におけるトリガスイッチ割り込み処理
の際の動作を示すフローチャート(図18に従属)であ
る。
【図20】本発明におけるスルー画出力ONモードおよ
びスルー画出力OFFモードの際のタイミングチャート
である。
【図21】本発明におけるセルデータ生成時の主走査方
向および副走査方向を示す模式図である。
【図22】本発明における第1次画像データからセルデ
ータを生成する過程を示す模式図である。
【符号の説明】
1、1a、1b データシンボル読み取り装置 2 読み取り部 3 光学系 4 CCD 5 CCD駆動回路 6 同期信号発生回路 7 投光部 8 光源 9 光源駆動回路 10 増幅回路 11 A/D変換器 12 2値化回路 13 メインメモリー 14 不揮発性メモリー 15 システムコントロール回路 16 エンコーダ 17 ビデオ出力端子 18 インターフェース回路 19 インターフェース端子 20 スイッチ回路 21 表示部 31 モニター装置 32 コンピュータ 33 外部光源 34 外部光源駆動装置 35 被写体 41 データシンボル 42 セル 51 第1の登録領域 52 第2の登録領域 53 照明補正値Eij格納領域 54 輪郭線 55 白色画素 61 画像反転スイッチ 62 反射鏡 63 正立画像 64 反転画像 65 輪郭線最上端 66、68 輪郭辺 67、69、70 端部 71 上限しきい値 72 下限しきい値 81 データシンボル 82 切り出し領域に対応する第1次画像デー
タ 83 セルデータ 101〜103 ステップ 201〜203 ステップ 301 ステップ 401〜418 ステップ 501〜523 ステップ 601〜607 ステップ 701〜753 ステップ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルが複数行複数列に配置された2次元
    のデータシンボルを読み取るデータシンボル読み取り装
    置であって、 光学系を備え、前記データシンボルの読み取り領域から
    の入射光を受光して光電変換する読み取り部と、前記読
    み取り部からの画像信号を処理する信号処理回路とを有
    し、 前記信号処理回路は、画像反転モードのオン/オフを設
    定する機能を有し、前記画像反転モードがオンに設定さ
    れた場合には、前記データシンボルの各セルのデータの
    読み出し順序を、前記画像反転モードがオフに設定され
    た場合とは主走査方向に対する副走査方向の向きを逆に
    して読み出すよう構成したことを特徴とするデータシン
    ボル読み取り装置。
  2. 【請求項2】 光学系が反転しているか否かを特定する
    ための反転スイッチと、反転状態で前記データシンボル
    を読み取る旨を示す情報を記憶し得る記憶手段とを有
    し、 前記反転スイッチのオン/オフと、前記情報のあり/な
    しとの排他的論理和により、前記画像反転モードのオン
    /オフを定めるよう構成した請求項1に記載のデータシ
    ンボル読み取り装置。
  3. 【請求項3】 セルが複数行複数列に配置された2次元
    のデータシンボルを読み取るデータシンボル読み取り装
    置であって、 光学系を備え、前記データシンボルの読み取り領域から
    の入射光を受光して光電変換する読み取り部と、前記読
    み取り部からの画像信号を処理する信号処理回路とを有
    し、 前記信号処理回路は、画像反転モードのオン/オフを設
    定する機能を有し、前記画像反転モードのオン/オフに
    かかわらず、主走査方向と副走査方向とをそれぞれ換え
    て、前記データシンボルの各セルのデータの読み出しを
    行い、4種のデータを求め、それらのデータから適正な
    データを選択するよう構成したことを特徴とするデータ
    シンボル読み取り装置。
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JP4569441B2 (ja) * 2005-10-26 2010-10-27 カシオ計算機株式会社 コード読取装置及びプログラム
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