JP3169131B2 - 外在的なペプチド配列を用いた処理による生物学的に活性なポリペプチドの製造方法およびそのポリペプチド - Google Patents

外在的なペプチド配列を用いた処理による生物学的に活性なポリペプチドの製造方法およびそのポリペプチド

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    • Y10S435/839Bacillus subtilis

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は生物学的に活性なズブチリシンポリペプチド
の製造に関する。本発明はズブチリシンポリペプチドの
適切な折りたたみのための分子間触媒として、外在的な
ペプチド配列を使用する。外在的なペプチドをトランス
に加えると、不活性タンパク質が適切に折りたたまれ
る。外在的なペプチドは、発見されたポリペプチドのプ
ロ配列とすることができる。
<発明の背景> 多くのポリペプチド(蛋白質、ペプチド)の遺伝子が
異なる宿主においてクローニングされ、異なる宿主にお
いて過剰に発現されるようになった。この結果、従来技
術では大量に製造でき得なかったポリペプチドあるいは
発現でき得なかったポリペプチドが工業的に利用される
ようになった。異種細胞における過剰発現の結果場合に
よっては、これらのクローニングされたポリペプチド
は、このポリペプチドの天然型の物の精製法をわずかに
改良するだけで生物学的に活性の状態のまま精製するこ
とができる。しかし、時として発現されたポリペプチド
の活性が低下あるいは全く活性を有さない場合がある。
この現象は、過剰生産のため、あるいは、宿主が、本
来、自身のものではない異種のポリペプチドを、複雑な
高次構造を保ったまま、翻訳以降のプロセスを行うこと
ができないことに起因すると考えられる。宿主細胞の顕
微鏡的分析から、これらの不活性ポリペプチドの封入体
と呼ばれる大型の凝集物が形成している可能性がある。
この凝集体内ではポリペプチドは非天然の不活性状態で
存在している。この凝集物は容易に分画でき、変性剤、
たとえば尿素または塩酸グアニジンによって解離させる
ことができる。しかし、この解離後に、ポリペプチドを
その正しいコソホーメーションに復元させなければ、遺
伝子工学技術を用いて大量に生産させ得たポリペプチド
を、工業的に利用する事は全く不可能である。この復元
技術には種々のものがあるが、それらは主に経験的に決
定されているのみである。そのため、適切なポリペプチ
ドの折りたたみに伴う諸問題、およびもっと体系的な方
法の必要性については、バイオテクノロジー産業も認め
るところであり、ポリペプチドの折りたたみについての
研究に相当拍車がかかっている(キング=King、198
9)。
原核細胞あるいは真核細胞のいずれでも、ポリペプチ
ドによっては、そのタンパク質より長に前駆体として合
成されるものもある。こうした前駆体は、活性の成熟し
た分子となるのに一回以上のペプチド鎖分解性の開裂を
必要とする。前駆体は、プレ配列およびプロ配列として
知られるアミノ酸をさらに含有しており、これらプレ配
列およびプロ配列は、前駆体分子中にその片方または両
方が見いだされる。
プレ配列はポリペプチド鎖のN末端に位置しており、
ポリペプチド自身の分泌および膜への局在化に必要であ
ることがわかっている。一般に、プレ配列(シグナルペ
プチド)は20−30アミノ酸の長さを有しており、高含量
の疎水性残基を含有している。この前駆体は一時的に存
在するものである。成長中のペプチドが十分長くなり、
シグナルペプチドがリボソームを越えて延びるようにな
ると、細胞性シグナル認識粒子がシグナルペプチドと結
合し、その結果生じた粒子/リボソーム複合体が細胞膜
まで移動する。複合体が膜の受容体に結合する間に、シ
グナル認識粒子がはずれる。翻訳が継続されるにつれ
て、プレ配列が膜を通過し、その後新生ポリペプチド鎖
の残りの部分が通過する。ポリペプチドが膜に十分挿入
された時点で、シグナル配列が切り離される。翻訳が完
了すると、ポリペプチドは膜を完全に通過しているか
(分泌性)、あるいは、膜内に局在化している(膜結合
性)。シグナル配列の除去が、分泌性ポリペプチド、た
とえば、胎盤性ラクトゲン、リゾチーム、オボムコイ
ド、成長ホルモン、およびウイルスの膜タンパク質であ
るVSV糖タンパク質の成熟形態を形成するのに必要な唯
一の開裂である。
しかし、ポリペプチドの多くは、さらにプロ配列を含
んでいる。プレ配列の開裂の結果生じたプロポリペプチ
ドまたはプロホルモンは、安定な前駆体として存在す
る。成熟した活性分子を生じる開裂は、プロポリペプチ
ドあるいはプロホルモンが分泌小胞に包みこまれてはじ
めて生じる。多くの細胞は毒素あるいは潜在的に有害な
酵素を分泌する。活性ポリペプチドとなることがこのよ
うに遅れることによって、自身から産生されるポリペプ
チドによって生じる可能性のある有害な影響から産生細
胞が保護されるのだと考えられる。当初プロ形態で存在
するポリペプチドの例としては、アルブミン、インシュ
リン、副甲状腺ホルモン、およびインフルエンザウイル
ス血球凝集素がある。
プロ配列の機能は十分にはわかっていない。この配列
は、活性酵素の培地への放出の前にプロ酵素を細胞と会
合させ、そして/または、ポリペプチドのその活性のあ
るコソホーメーションへの適切な折りたたみを誘導する
ために必須である可能性があると考えられる。最近、枯
草菌(B.subtilis)由来のズブチリシンの場合につい
て、ポリペプチドが適切に折りたたまれて活性酵素とな
るのを誘導するためには、その共有結合で結合されたプ
ロ配列が必要であることが示唆された(池村ら、1987、
池村および井上、1988)。
タンパク質によっては、その最大の生物学的活性を得
るためには、そのリーダー配列もクローニングする必要
があることが観察されている。リーダー配列不在の結果
ポリペプチドが不活性となるのは、不適切な折りたたみ
のせいであると考えられる。この問題を解決すべきリー
ダー配列も生成すると、たとえばE.coliのように宿主細
胞が前駆体分子からこれらの配列を切り離す能力を持っ
ていない場合には、天然生成物より多くのアミノ酸を有
する最終生成物が生じることになってしまう。得られた
ポリペプチドはプロ配列が除去されるまで不活性なまま
である可能性がある。この除去を行う現存の方法は面倒
なものである(文献参照)。
本発明は、プロ配列なしで発現されたズブチリシンポ
リペプチド、または部分的あるいは全体的に変性された
ズブチリシンポリペプチドを外在的なプロ配列をこのポ
リペプチドにトランスに添加することにより活性化する
方法を提供するものである。
背景技術 タンパク質工学の分野では相当量の情報が公開されて
いる。酵素であるズブチリシンはこの分野の研究のため
の理想的なモデル系となってきた(参考文献参照)。こ
のポリペプチドについては、詳細な酵素的研究およびx
線による結晶学的研究が行われている(参考文献参
照)。ここでは、ポリペプチド構造の形成および安定
化、そしてズブチリシンEおよび他のポリペプチドの前
駆体の処理について取扱った刊行物について説明する。
このような文献はすべて文献としてここに包含する。
アンフィンセン(C.B.Anfinsen)の「タンパク質構造
の形成と安定化(The Formation and Stabilization o
f Protein Structure)」、バイオケミカル・ジャーナ
ル(Biochem.J.)128、第737−749頁(1972)、および
ザビンら(I.ZabinおよびM.R.Villarejo)の「タンパク
質の相補性(Protein Complementation)」、アニュア
ル・レビュー・オブ・バイオケミストリー(Ann.Rev.Bi
ochem.)、44、第295−313頁(1975)には、生物学的に
活性な分子を形成する際に別のプロ配列を必要としない
ポリペプチドの折りたたみに対する分子間の効果が報告
されている。
パワー(S.D.Power)らの「ズブチリシンの分泌およ
び自己タンパク質分解による成熟(Secretion and auto
proteolytic maturation of subtilisin)」、プロシー
ディングス・オブ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンスUSA(Proc.Natl,Acad.Sci.USA)83、第3096−3
100頁(1986)は、ズブチリシンの全長の前駆体(プレ
プロズブチリシン)が細胞膜に結合して存在することを
明らかとした。未成熟な遺伝子産物から成熟した酵素へ
の転換が、活性型のズブチリシンで媒介されることが示
されている。この過程は自己触媒的であると考えられて
いる。
ウォングら(S.−L.WongおよびR.H.Doi)の「バチル
・ズブチリスのプレプロズブチリシンにおけるシグナル
ペプチターゼの開裂部位の決定(Determination of the
Signal Peptidase Cleavage Site in the Preprosubti
lisin of Bacillus)」、ジャーナル・オブ・バイオロ
ジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)261、第10176−
10181頁(1986)では、プレプロ酵素におけるシグナル
ペプチダーゼの開裂部位が詳細に決定されている。プレ
プロズブチリシンのシグナルペプチドは、29アミノ酸の
長さを有することが見いだされている。
池村(H.Ikemura)らの「大腸菌での活性ズブチリシ
ンEの産生のためのプロ配列の必要性(Requirement of
Pro−Sequence for the Production of Active Subtil
isin E in Escherichia coli)」、ジャーナル・オブ・
バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)262、
第7859−7864頁(1987)には、酵素的に活性なズブチリ
シンの形成にプレプロズブチリシンのプロ配列が果たす
重要な役割が説明されている。著者は、酵素的に活性な
ズブチリシンEの適切な折りたたみを誘導するためにプ
ロ配列が必要であることを提唱している。
池村ら(H.IkemuraおよびM.Inouye)の大腸菌で産生
されたプロズブチリシンのイン・ビトロでの処理(In v
itro Processing of Pro−Subtilisin Produced in Esc
herichia coli)」、ジャーナル・オブ・バイオロジカ
ル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)263、第12959−1296
3頁(1988)には、活性のあるズブチリシンが、一度6M
グアニジン−HCl中で変性すると再活性化できなかった
ことが示されている。6Mグアニジン−HClに溶解したプ
ロズブチリシンは、復元して活性のズブチリシンを生成
することができた。活性のズブチリシンを生成するうえ
で必要なプロ配列の開裂は、プロズブチリシンの再活性
化の際に生じる。この過程は、同一分子内の自己処理的
な機構によって生じることが見いだされた。
上記に挙げた文献は、適切な折りたたみのための分子
間触媒として外在的なペプチド(成熟したタンパク質の
一部でないペプチド)を使用することによって、生物学
的に活性なポリペプチドを産生する方法を開示するもの
ではない。さらに、背景技術には、外在的に加えたポリ
ペプチド(成熟したタンパク質の一部ではない)が不活
性酵素の再折りたたみを行いうることを明らかとしたも
のはない。ザビンら(ZabinおよびVillarejo)がレビュ
ウを行っている、ポリペプチドの折りたたみに対する分
子間効果について報告した研究は、ズブチリシンのよう
に、活性酵素の形成にさらなるプロ配列を必要とするポ
リペプチドに関するものではなかった。これらの著者に
よって報告されたポリペプチドの相補性の研究では、相
補性ポリペプチドは、活性酵素のサブユニットで通常見
いだされるものである。本発明では、適切な折りたたみ
を行う外在的なペプチド配列は成熟したタンパク質中に
は見いだされない。したがって、本発明は従来技術から
新規に発展したものである。
発明の開示 本発明は、変性したズブチリシンポリペプチド分子の
適切な折りたたみの誘導を促進するための方法および組
成物を提供する。これらのポリペプチドは、適切に折り
たたまれた後は生物学的な活性を有する。
具体的には、本発明は、生物学的に活性なズブチリシ
ンポリペプチドを生成するにあたり、生物学的に不活性
または部分的に不活性なポリペプチドを、外在的なプロ
配列とともに処理する工程よりなり、上記の外在的なプ
ロ配列が、上記ポリペプチドの生物学的に活性なポリペ
プチドへの折りたたみを分子間作用によって補うもので
ある方法を提供する。
本発明は、最終的に活性ズブチリシンポリペプチドの
一部ではない、外在的に加えられるポリペプチドを提供
する。ポリペプチドは変性したタンパク質のプロ配列と
することができ、プロ配列ならびにさらなるアミノ酸を
含むこともできる。ポリペプチドのソースは、天然のも
のでも人工のもの(「遺伝子工学」によって得たものも
含む)でもよい。
本発明は、本発明の方法を応用することによって、
「工学的」に得られた過剰に発現されたタンパク質の活
性を復元することも意図している。原核生物でのズブチ
リシンポリペプチドの過剰の発現は、凝集を生じること
がある。これらの凝集物は本質的に不活性で、解離する
には変性剤を必要とする。本発明では、本発明の方法を
使用して、解離の後に生物学的活性を復元、すなわち発
現させることも意図している。さらに、ポリペプチドの
そのプロ配列を付着したままでの発現は、所望の活性を
有する天然の成熟した形態とは異なるので、望ましくな
い場合もある。本発明では、プロ配列を有さないズブチ
リシンポリペプチドを発現させ、しかも正確な折りたた
みを生じさせ、所望の生成物が確実に高い生物学的活性
を有するようにすることも意図している。
本発明の方法は、変性したあるいは不適切に折りたた
まれたズブチリシンポリペプチド(すなわち、生物学的
に活性でないポリペプチド)と、外在的なペプチド配列
であるpHI216プロズブチリシン変異体(ズブチリシンE
のプレ配列のC末端側6アミノ酸、ズブチリシンEのプ
ロ配列、ズブチリシンEの成熟蛋白質部分で32位をアス
パラギンに変換させたもの)との組合せを提供する。2
種の成分の間の分子間相互作用によって、不活性ポリペ
プチドの活性形態への適切な折りたたみが誘導される。
この方法によって、天然の手段によってではなく、「人
工の」手段によって活性化されたポリペプチドを得るこ
とが可能となる。活性タンパク質を得るこの活性折りた
たみの過程は、イン・ビトロでもイン・ビボでも行うこ
とができると考えられる。
具体的説明 本発明は、変性した(すなわち不活性な)ズブチリシ
ンポリペプチドの活性コソホーメーションへの折りたた
みを分子間作用で補うための外在的なペプチド配列であ
るpHI216プロズブチリシン変異体(ズブチリシンEのプ
レ配列のC末端側6アミノ酸、ズブチリシンEのプロ配
列、ズブチリシンEの成熟蛋白質部分で32位をアスパラ
ギンに変換させたもの)の使用に関する。枯草菌(Baci
llus subtilus)によって産生されるアルカリ性セリン
プロテアーゼであるズブチリシンEの活性化についての
説明を行う。
従来、E.coli高発現分泌ベクターで発現されたプロズ
ブチリシンを6Mグアニジン−HClに溶解したものを復元
して、活性ズブチリシンを生成することができることが
示されてきた。しかし、同じベクターからプロ配列を含
まないズブチリシンが発現された場合には、このズブチ
リシンは不活性で、変性プロズブチリシンの復元用に見
いだされた最適の条件下でも、再度折りたたんで活性な
ズブチリシンとすることはできなかった(池山および井
上、1988)。
外在的なポリペプチドを使用して変性したポリペプチ
ドを適切に折りたたむ本発明の方法は、外在的なポリペ
プチドを製造する工程を含む。本発明の特定の実施態様
では、外部から加えるズブチリシンのプロ配列を、E.co
li発現プラスミドpHI216から得ている。このプラスミド
は、成熟したズブチリシンの第32位のアスパラギン酸残
基がアスパラギンで置換されたプロズブチリシン変異体
を産生することができる(池村ら、1987)。Asp−32は
活性中心トライアッド(Triad)の一部であり、その置
換の結果酵素活性が完全に失われる(パワー=Power
ら、1986)。プロ配列を含むポリペプチドは、標準的な
ポリペプチド精製技術によって、E.coli細胞抽出物から
得られる(太田および井上、1989、印刷中)。不活性ズ
ブチリシン(プロ配列を含まない)は、同様の方法でE.
coli発現ベクターpHT700から得られる(第1図)。
種々の量の変性pHI216プロズブチリシン変異体をpHT7
00ズブチリシンと混合し、透析して変性剤を除去する。
第3時間の透析の後、pHT700ズブチリシンが活性を有す
るようになる。透析の後に回復される活性は、混合物に
加えたpHI216プロズブチリシン変異体とほぼ比例してお
り、このことは、二次の反応機構を示唆している。
本発明の好適実施態様では、発現された不活性ポリペ
プチドをΜ6グアニジン−HCl中で変性させる。pHT700
ズブチリシンを6Μグアニジン−HCl中で変性し、pHI21
6由来の外在的な配列と混合すると、再折りたたみの効
率(生物学的活性)は変性剤が5Μ尿素の場合よりも高
くなる。本発明の最も好適な態様では、グアニジンで変
性した発現タンパク質を、透析の前に、変性した外在的
な分子間エフェクター(プロ配列)とともに−20℃付近
の温度で1−7日間にわたって予備的にインキュベート
することが必要とされる。このようにすると、活性ポリ
ペプチドへの復元が最適に行われる。
外在的配列対変性ポリペプチドのモル比(R)が重要
である。不活性ズブチリシン(pHT700由来のもの)と突
然変異タンパク質を含有するプロ配列(pHI216由来のも
の)をR値(pHI216/pHT700)が0.2−2.5となるように
組合せ、ただちに透析すると、2−3時間の透析の後
に、酵素活性はR値が約1まで直線的に増加した。Rが
2.5まで増加すると、活性はR=0.8で観察された最大値
の約25%まで低減した。透析の前に7日間の予備インキ
ュベーションを行うと、1より大のR値について、透析
開始後2−3時間で劇的な活性化が観察される。R=1.
2では、予備インキュベーションを行わなかった混合物
と比べて、活性が2倍となる。R値が1.6および2.4で
は、酵素活性がさらに増加する。これらのデータから、
変性ズブチリシンとその折りたたみ用エフェクター配列
との間には、少なくとも2種の異なった相互作用の様式
があることが示唆される。第一の様式は、Rが1未満の
条件で予備インキュベーションを行わなかった場合に観
察され、第二の様式は、Rが1より大の条件で混合物の
予備インキュベーションを行った場合にのみ観察され
る。
本発明の別の態様では、エフェクター配列と変性ズブ
チリシン・カールズバーグ(Carlsberg)あるいはBPN′
との相互作用によって酵素活性を回復することができ
る。未変性酵素を低いpHで変性し、pHI216由来の外在的
な配列と混合し、透析の前に−20℃で7日間予備インキ
ュベーションを行った。R値が1.2および2.4では、3時
間の透析の後に特異的活性が回復した。
以下の実施例は本発明を例示するために示すものであ
り、本発明の範囲がこれらの実施例によって限定される
ものではない。
(実施例1) pHT700から生成した不活性ズブチリシンのズブチリシン
プロ配列による活性化の時間的経過 精製したpHT700ズブチリシンの、6Μグアニジン−HC
lを含有する10mMTris−HCl(pH7.0)の溶液(0.3mg/ml
のもの20μ)を、精製したpHI216プロズブチリシン変
異体の、5M尿素を含有する50mMTris−HCl(pH8.1)への
各種濃度の溶液20μと混合し、次に混合物をさきに記
載した(参考文献)滴下透析技術を使用して、0.4M(NH
42SO4を含有する10mM燐酸緩衝液(pH7.1)30mlに対し
て透析した。その一部を図示した時間に採取し、ズブチ
リシンの活性を、基質としてスグシール−A1a−A1a−Pr
o−Phe p−ニトロアニリドを使用して37℃で検定した
(太田ら井上、1989(印刷中))。1単位の活性を、1
時間当り1μモルのp−ニトロアニリンを生成する酵素
の量として定義した。比活性は、混合物中のpHT700ズブ
チリシンの濃度に基づいて計算した。pHI216プロズブチ
リシン変異体溶液の濃度は以下の通りであった。(○)
0.0、(●)0.08、(△)0.16、(▲)0.23、および
(□)0.32mg/ml。結果(第2図)から、2時間の透析
の後にズブチリシンの活性が検出され、3時間の透析の
後に活性が最大レベルに達したことが示される。3時間
の透析の後に回復した活性は、混合物に加えたpHI216プ
ロズブチリシン変異体の濃度にほぼ比例していると考え
られた。この結果は、pHI216プロズブチリシン変異体が
pHT700ズブチリシンと相互に作用して折りたたみを誘導
し、活性をもつズブチリシンを形成したことを明らかに
示している。
(実施例2) 変性したpHT700ズブチリシンの活性化の、ズブチリシン
プロ配列の濃度に対する依存性 pHT700ズブチリシンの、Μ6グアニジン−HClを含有
する10mMTris−HCl(pH7.0)への溶液(0.3mg/mlのもの
15μ)を、pHI216プロズブチリシン変異体の、5M尿素
を含有する50mMTris−HCl(pH8.1)への図示したモル比
の溶液と混合した。次にこれらの混合物を、0.4M(N
H42SO4を含有する10mM燐酸(pH7.1)25mlに対して、
(●)2時間、および(○)3時間、(A)2種の溶液
の混合直後、および(B)混合物を−20℃に7日間保存
後に透析した。酵素活性を実施例1に記載したようにし
て測定した。結果(第3図)から、変性したpHT700ズブ
チリシンと変性したpHI216プロズブチリシン変異体の混
合物の予備インキュベーションがpHT700ズブチリシンの
最適な復元に大きく貢献し、Μ6グアニジン−HCl中で
変性したpHT700ズブチリシンの方が5Μ尿素中に溶解し
たズブチリシンより効率的な再折りたたみが行われるこ
とが示唆される。
(実施例3) ズブチリシンプロ配列の存在下での酸で変性したズブチ
リシンの復元 A、ズブチリシン・カールスバーグ(Carlsberg)
(シグマ=Sigma社により入手)およびB、ズブチリシ
ンBPN′(ベルリンガー=Boehringer社より入手)を、5
0mMクエン酸および10mM硼素の溶液(pH2.2)に、最終濃
度が0.3mg/mlとなるよう溶解し、次に、Μ6グアニジン
−HClを含有する10mMTris−HCl(pH7.0)に対して透析
した。次に、15μの酸で変性したズブチリシン溶液
を、5M尿素を含有する50mMTris−HCl(pH8.1)へのpHI2
16プロズブチリシン変異体の溶液15μと混合した。得
られたpHは常に7と8の間であった。使用したpHI216プ
ロズブチリシン変異体の濃度は以下の通りであった。△
および▲、0.0mg/ml;○および●、0.47mg/ml;□および
■、0.95mg/ml。これらの混合物を−20℃に7日間保存
し、次に、2mMCaCl2および0.5M(NH42SO4を含有する
燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.1)30mlに対して透析し
た。酵素活性を実施例1に説明したようにして測定し
た。結果(第4図)から、変性したpHI216ズブチリシン
変異体を加えない場合には、ズブチリシン・カールズバ
ーグもズブチリシンBPN′も、活性ズブチリシンへの復
元をほとんど示さないことが示唆された。
さまざまな種のパチルス(Bacillus)によって産生さ
れる公知のズブチリシンには、他にもたとえば、バチル
ス・アミロリクエファシエンス(B.amyloliquefacien
s)から産生されるズブチリシンBPN′、バチルス・リケ
ニフォルミス(B.licheniformis)およびバチルス・プ
ミリス(B.pumilis)から産生されるズブチリシン・カ
ールズバーグ(Carlsberg)、およびバチルス・アミノ
サッカリティクス(B.amylosacchariticus)から産生さ
れるズブチリシン・アミロサッカリティクス(Amylosac
chariticus)がある。これらのズブチリシンも本発明の
方法にしたがって、同様に生物学的に活性化することが
できる。
イン・ビトロで自動処理して活性のズブチリシンEと
する際の精製および特性解析については、下記に挙げた
太田(Y.Ohta)および井上(M.Inouye)の参考文献に記
載されている。この文献は文献としてここに包含し、本
明細書の1部とする。
なお、pHI216プロズブチリシン変異体およびpHT700不
活性ズブチリシンについては以下のようにして得られた
ものを用いた。
ズブチリシン発現プラスミドの作製 Batillus subtilis 168株の染色体DNAを、Marmerの方
法(Marmur,J.J.Mol.Biol. 208〜218 1961)に従って
調製した。
この染色体DNAを制限酵素Kpn IおよびEcoR Iにて切断
後DNA断片をプラスミドpUC18(Bethesda Research Labo
ratory)にクローニングした。ズブチリシンEの遺伝子
が挿入されたDNAの確信を合成オリゴヌクレオチド(配
列、5′−AAAGGGTTAATCAACG−3′)とプローブとした
コロニーハイブリダイゼーションにて行なった。確認し
たズブチリシンEの染色体DNAの制限酵素地図は、第5
図のごとく示される。
このDNAをさらに制限酵素Acc IおよびXmn Iを切り出
し、発現用ベクターpIN−III−ompA3(第6図参照、Ghr
ayeb,J.et al.EMBOJ. 2437−2442 1984)へズブチリ
シンE遺伝子を含むDNA断片をサブクローニングした。
この時pIN−III−ompA3を制限酵素Hind IIIにて切断
後、DNAポリメラーゼクレノウ断片により平滑末端とし
た箇所へクローニングした。得られたプラスミドをpHI2
16(第7図)と命名した。
次にpHI216を材料として部位特異的変異を行なった。
また、DNA合成機(Systec Microsyn 1450)により第
8図に示す合成オリゴヌクレオチドを作製し、ポリアク
リルアミドゲル電気泳動にて精製しInouyeらの方法(In
ouye,M and Inouye,S.in Synthesis of DNA,RNA and Th
eir Application(Narang,S ed.)Academic Press,New
York,in press)に従いこれを使用してpHI216のズブチ
リシンE部分の塩基配列の−366位から−250位までを欠
失させた。
得られた大腸菌ompAのシグナルペプチド、ズブチリシ
ンEのプレ配列のC末端側6アミノ酸、ズブチリシンE
のプロ配列およびズブチリシンEの成熟蛋白質部分をコ
ードするプラスミドをpHI212と命名した(第9図)。
さらにpHI212を同様の方法にて合成オリゴヌクレオチ
ド(第8図、オリゴマーd)を使用して部位特異的変異
を行ない、ズブチリンシンEの成熟タンパク質部分32位
のアスパラギン酸残基をアスパラギンをコードする様に
塩基配列を変換させた(コード部分GACをAACへと変
換)。得られたプラスミドをpHI216と命名した。
一方、pUC18のクローニングされたズブチリシンE遺
伝子の制限酵素Fsp IおよびXmn Iにて切り出されるDNA
断片を、pIN−III−ompA2(Ghrayeb,J.et al.EMBOJ.
2337−2442 1984)を制限酵素EcoR IおよびHind IIIに
て切断後DNAポリメラーゼクレノウ断片を作用させて平
滑末端として箇所へサブクローニングした。得られたプ
ラスミドはpHI100と命名され、大腸菌ompAシグナルペプ
チド、グルタミン酸、ロイシン次いでズブチリシンE成
熟蛋白質をコードする塩基配列を有する(第5図)。さ
らにpHI100のグルタミン酸およびロイシンの2アミノ酸
をコードする配列を除去するため既出の方法にて、合成
オリゴヌクレオチド(第8図、オリゴマーe)を使用し
て部位特異的変異処理を行なった。得られたプラスミド
は大腸菌ompAシグナルペプチドに直接ズブチリシンをコ
ードする塩基配列を有し、pHT700と命名された。(第9
図参照) ズブチリシンE遺伝子の発現 pHI216あるいはpHT700を有する大腸菌JA221株を2%
カザノミノ酸を含むM9培地(Miller,J.H.(1972)Exper
iments in Molecular Genetics,pp431−432,Cold Sprin
g Harbor Laboratory)にて培養し、ブルーフィルター
を使用してクレット値が50を示した時にイソプロピルβ
−D−ガラクトピラノシド(IPTG)を最終濃度が2mMと
なるように添加して遺伝子発現が誘発した。2時間後細
胞を回収し全細胞蛋白質をSDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動にて解析した結果、構築した遺伝子に特異的な
蛋白質が認められそれらは、各々、総蛋白質の約10%で
あった。
pHI216を有する大腸菌JA221株では、44および42Kdに
それぞれompAシグナルとプロズブチリシン変異体の融合
蛋白質およびプロズブチリシン変異体に相当するバンド
が認められた。また32位のアスパラギン酸に置換をおこ
していない親プラスミドpHI212を有するものでは、成熟
ズブチリシンに相当するバンドが出現しているのに対し
pHI216ではこれに相当するものは認められなかった。
一方、pHT700を有する大腸菌JA221株では、成熟ズブ
チリシンに相当するバンドが認められた。しかし、同株
の培養上清あるいは超音波破壊した菌体の可溶性画分に
も実施例1で示す方法にて活性を調べた結果、ズブチリ
シン活性は全く認められなかった。
pHI216プロズブチリシン変異体およびpHT700不活性ズブ
チリシンの精製 pHI216プロズブチリシン変異体を発現した細胞を培養
液の約1/100容の冷10mM tris HCl(pH7.0)緩衝液に懸
濁液、超音波処理を行なった(model w−220F,Vltrason
ic社)。この処理液を20,000gにて10分間遠心分離し、
得られた沈殿を15mlの冷6Μグアニジン塩酸/10mM Tris
HCl(pH7.0)にて溶解した。4℃にて2時間放置後、1
00,000gにて40分間遠心分離する事により不溶物を除去
し、上清を100倍容の50mMリン酸ナトリウムカリウム緩
衝液(pH5.0)/5M尿素(以下、リン酸−尿素緩衝液と略
す)に対して4℃一夜透析した。
再び、100,000g、40分間の遠心分離にて不溶物を除去
し、上清をSephacryl S−200にてゲルろかを行なった
(2.5×114cm)。緩衝液にはリン酸−尿素緩衝液を使用
した。ここでプロズブチリシン変異体の認められた分画
を次にリン酸−尿素緩衝液にて平衡化させたCM−Sephad
ex C−50カラム(1.5×15cm)に供した。
同緩衝液にて洗浄後、0〜0.5M NaCl/リン酸−尿素
緩衝液の濃度勾配にて溶出させ、プロズブチリンシン変
異体を含む分画を回収した。
本分画を限外ろか膜(YM−10、アミコン社)にて濃縮
後、ついで100倍容の50mM Tris HCl(pH8.5)/5M尿素に
対して一夜透析した。
次に透析に使用した緩衝液にて平衡化したQAE−Sepha
dex Q−50カラム(1.5×15cm)に供した。透析したCM S
ephadex C−50カラムのプロズブチリシン変異体分画を
吸着後、同緩衝液にて洗浄し、0〜0.1M NaCl/50mM Tr
is HCl(pH8.5)/5M尿素の濃度勾配にて溶出させた。得
られたプロズブチリシン変異体を含む分画を限外ろか膜
にて濃縮(YM−10、アミコン社)し、これを150倍容の1
0mM Tris HCl(pH7.0)/5M尿素に対して透析後、実験に
供するまで−20℃にて保存した。
なお、各精製段階のプロズブチリシン変異体の確認は
17.5% SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にて行
なった。
PHT700不活性ズブチリシンの精製についても上記と同
様の方法にて行なった。
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【図面の簡単な説明】
第1図は、ズブチリシン発現ベクターであるPHT700およ
びPHI216から得られたポリペプチド生成物の模式図を示
す。 第2図は、不活性なズブチリシンの活性化の時間的経緯
を示す。 第3図は、変性ズブチリシンの活性化の、ズブチリシン
プロ配列(プロズブチリシン変異体)の濃度に対する依
存性を示す。 第4図は、酸で変性したズブチリシンのズブチリシンプ
ロ配列(プロズブチリシン変異体)の存在下での復元を
示す。 第5図は、ズブチリシンEの染色体DNAの制限酵素地図
を示す図である。 第6図は、発現用ベクターpIN−III−ompA1〜3を示す
図である。 第7図は、プラスミドPHI126を示す図である。 第8図は、合成オリゴヌクレオチドの塩基配列を示す図
である。 第9図は、プラスミドPHI212、PHI100、PHT700およびPH
I216中に挿入されたズブチリシン遺伝子の範囲ならびに
PHI216のアミノ酸の変異部位を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 オオタ ヨシジ アメリカ合衆国 08904 ニュージャー ジー州 ハイランドパーク シダーレー ン B12 (72)発明者 チュー シュエリー アメリカ合衆国 08830 ニュージャー ジー州 イゼリン フランシスストリー ト ウエスト 120 (72)発明者 ジョルダン フランク アメリカ合衆国 07928 ニュージャー ジー州 チャタム ローリングヒルドラ イブ 10 (56)参考文献 Journal of Bioche mistry,(1980)Vol.87,N o.3,p.891−898 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/00 - 9/56 C12P 21/00 - 21/02 C12N 15/00 - 15/57 BIOSIS(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生物学的に不活性なズブチリシンポリペプ
    チドを、外在的なペプチド配列であるpHI216プロズブチ
    リシン変異体(ズブチリシンEのプレ配列のC末端6ア
    ミノ酸、ズブチリシンEのプロ配列、ズブチリシンEの
    成熟蛋白質部分で32位をアスパラギンに変換させたも
    の)と共にインキュベートする工程よりなり、前記外在
    的なペプチド配列が、前記ズブチリシンポリペプチドの
    生物学的活性なポリペプチドへの折り畳みを分子間作用
    によって補うものである、生物学的に不活性なズブチリ
    シンポリペプチドから、活性なズブチリシンポリペプチ
    ドを製造する方法。
  2. 【請求項2】前記生物学的に不活性なズブチリシンポリ
    ペプチドが、変性剤を用いた処理によってえられたもの
    である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記処理をイン・ビトロで行う請求項1ま
    たは2のいずれかに記載の方法。
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