JP3168546U - ソーラーパネル用消雪装置 - Google Patents
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Abstract
Description
化石燃料枯渇への危機感や、地球温暖化の原因物質とされる二酸化炭素の排出量削減などと云った社会的課題の解決策の一つとして、近年、広く普及し始めているものに、発電用太陽電池モジュール、所謂ソーラーパネルがあり、一般住宅の屋根面上や、企業の工場、事務所などの敷地や屋上などに多く設置されるようになってきているが、太陽光を効率的に吸収するためには、当然のこととして屋外に設置しなければならず、埃や枯葉、野鳥の糞などの付着や汚れ、または積雪などによって表面が隠蔽されてしまうと、設置当初の発電効率を維持できなくなってしまうという欠点があり、効率的に発電するには、それら汚れが目立つようになったときには高所作業による洗浄を行ったり、積雪の場合には除雪するなど、利用者に大きな負担を課すこととなっていた。
(従来の技術)
こうした状況を反映し、その打開策となるような提案もこれまでに散見されない訳ではない。
例えば、下記の特許文献1(1)ないし1(3)に提案されているものに代表されるように、ソーラーパネルに散水して消雪可能としたもの、または、散水しながら回転ブラシなどで自動的にブラッシング洗浄可能としたものや、同特許文献1の(4)ないし同1(8)に見られるような、ソーラーパネルそれ自体に発熱機能をもたせ、パネル上に着雪した場合には、自動的にそれを感知して消雪可能としたものなどが散見される。
上述したとおり、従前までに提案のあるソーラーパネル用の各種消雪技術などは、何れも、設置対象となる建築物に隣接または近接する地上施設の除雪を同時に行うことができず、地上における除雪作業の多大な負担を解消できないという欠点が残るものであり、これまで住宅の屋根上にソーラーパネルを設置し、自然環境に優しい生活の実現化に努めてきたが、冬期に屋根上の着雪によって発電効率が著しく低下してしまうという問題に悩まされ、しかも地上の積雪は別の消雪設備で消雪しなければならず、電力や燃料の消費量が嵩んでしまうという現状に憂慮し、ソーラーパネルのみに留まらず、建築物屋根および建築物に近接する地上施設をも消雪可能とするための構成につき、更なる改善の可能性を痛感するに至ったものである。
そこで、この考案は、建築物屋根上のソーラーパネルのみに留まらず、建築物屋根および建築物に近接する地上施設をも、従前までに比較して格段に低コストにて消雪可能とする新たなソーラーパネル用消雪技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造のソーラーパネル用消雪装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この考案のソーラーパネル用消雪装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、対象建築物に近接する敷地に、所望面積の消雪を可能とする如く配管、敷設した既設または新設の消雪パイプと、該消雪パイプに給水可能な給水源とからなる地上消雪施設に対し、該地上消雪施設とは別に、近接する当該建築物屋根上には、太陽光を効率的に受光可能とする向きと傾斜姿勢とした既設または新設のソーラーパネルを配設すると共に、各ソーラーパネルの傾斜面上端縁に添い、それら各ソーラーパネル上面に均質且つ万遍なく散水可能とする複数個の散水孔を穿設してなる散水管を配設したものとする一方、当該地上消雪施設消雪パイプに特設した送水栓から、当該建築物屋根上にソーラーパネル用として配管してある散水管に連結した上昇管下端の水抜栓に向け、連結管を介して地上消雪施設からの水を供給可能とした構成を要旨とするソーラーパネル用消雪装置である。
地上消雪施設は、対象としている建築物に近接する敷地を、給水の流通および/または循環によって消雪可能とする機能を担い、所望面積の消雪を可能とする如く配管、敷設した既設または新設の消雪パイプと、該消雪パイプに給水可能な給水源とからなるものとしなければならず、対象となる地上施設は、駐車場、エントランス、テラス、歩道、庭など、あらゆる施設を対象とするものであり、給水源は、自然の水圧で対象建築物の屋根上まで上昇可能な地下水源、ポンプなどで加圧した地下水源、ボイラーなどで加温した地下水源や水道など、最終的に対象建築物屋根上で散水しても良い程度に清浄な水源とすべきである。
以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
以上のとおりの構成からなるこの考案のソーラーパネル用消雪装置1は、図1ないし図3に示すように、地上消雪施設2の給水源3から消雪パイプ21に給水すると、送水栓22の開閉に関わらず、給水が循環または散水して敷設敷地20を消雪することが可能であり、さらに、水抜栓50が開放状態にあるのを確認してから該送水栓22を開らくと、消雪パイプ21の送水端から送出される給水が、連結管7、上昇管5を通じて対象建築物8屋根80上まで上昇し、各散水管6,6の各散水孔60,60,……から、各ソーラーパネル4,4,……上面に上縁がわから均質且つ万遍無く散水、流下し、各ソーラーパネル4,4,……上面に留まらず、対象建築物8屋根80上を消雪するものとなる。
叙述の如く、この考案のソーラーパネル用消雪装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、既設の地上消雪施設やソーラーパネルなどをそのまま利用することができ、既にそれらの施設を設置済みの場合にも、格段に経済的に設置、利用することが可能で、従前からのソーラーパネル用の消雪技術に比較して、設置作業も簡単で、建築物屋根上の雪降ろし作業を不要とすることができるばかりでなく、地上における除雪作業の負担も大幅に軽減することができる上、融雪に要する燃料費を格段に軽減化して遥かに経済的なものとすることができ、ソーラーパネルの着雪による発電力低下に悩まされている企業や一般家庭はもとより、ソーラーパネルの普及を推進する太陽電池業界、および、建築業界においても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
2 地上消雪施設
20 同 敷設敷地
21 同 消雪パイプ
22 同 送水栓
23 同 散水口
3 給水源
4 ソーラーパネル
5 上昇管
50 同 水抜栓
6 散水管
60 同 散水孔
7 連結管
8 対象建築物
80 同 屋根
Claims (3)
- 対象建築物に近接する敷地に、所望面積の消雪を可能とする如く配管、敷設した既設または新設の消雪パイプと、該消雪パイプに給水可能な給水源とからなる地上消雪施設に対し、該地上消雪施設とは別に、近接する当該建築物屋根上には、太陽光を効率的に受光可能とする向きと傾斜姿勢とした既設または新設のソーラーパネルを配設すると共に、各ソーラーパネルの傾斜面上端縁に添い、それら各ソーラーパネル上面に均質且つ万遍なく散水可能とする複数個の散水孔を穿設してなる散水管を配設したものとする一方、当該地上消雪施設消雪パイプに特設した送水栓から、当該建築物屋根上にソーラーパネル用として配管してある散水管に連結した上昇管下端の水抜栓に向け、連結管を介して地上消雪施設からの水を供給可能としたことを特徴とするソーラーパネル用消雪装置。
- 対象建築物に近接する敷地に、所望面積の消雪を可能とする如く配管、敷設した既設または新設の消雪パイプと、該消雪パイプに給水可能な給水源とからなる地上消雪施設に対し、該地上消雪施設とは別に、近接する当該建築物屋根上には、太陽光を効率的に受光可能とする向きと傾斜姿勢とした既設または新設のソーラーパネルを配設すると共に、各ソーラーパネルの傾斜面上端縁に添い、それら各ソーラーパネル上面に均質且つ万遍なく散水可能とする複数個の散水孔を穿設してなる散水管を配設したものとする一方、当該地上消雪施設消雪パイプに特設した送水栓から、当該建築物屋根上にソーラーパネル用として配管してある散水管に連結した上昇管下端の水抜栓に向け、連結管を介して地上消雪施設からの水を供給可能なものとし、当該給水源からの給水を受けた地上消雪施設消雪パイプが、対象建築物に近接する敷地の所望面積を消雪し、該消雪パイプから連結管および上昇管を経、各散水管散水孔から満遍なく散水し、各ソーラーパネル上面、および、建築物屋根の消雪を可能としてなるものとしたことを特徴とするソーラーパネル用消雪装置。
- 上昇管各上端が、各ソーラーパネルの傾斜面上端縁に添って配管した各散水管夫々の両端間中央位置に接続し、各散水孔からの散水圧力を左右対称、均等化可能なものとしてなる、請求項1または2何れか一記載のソーラーパネル用消雪装置。
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JP2011001877U JP3168546U (ja) | 2011-04-04 | 2011-04-04 | ソーラーパネル用消雪装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011001877U JP3168546U (ja) | 2011-04-04 | 2011-04-04 | ソーラーパネル用消雪装置 |
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JP3168546U true JP3168546U (ja) | 2011-06-16 |
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Family Applications (1)
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JP2011001877U Expired - Fee Related JP3168546U (ja) | 2011-04-04 | 2011-04-04 | ソーラーパネル用消雪装置 |
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JP (1) | JP3168546U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013053506A (ja) * | 2011-08-09 | 2013-03-21 | Maruyoshi Co Ltd | 太陽電池パネル散水システム及び散水瓦 |
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2011
- 2011-04-04 JP JP2011001877U patent/JP3168546U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2013053506A (ja) * | 2011-08-09 | 2013-03-21 | Maruyoshi Co Ltd | 太陽電池パネル散水システム及び散水瓦 |
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