JP3168000B2 - 加熱製品の流れの冷却方法 - Google Patents

加熱製品の流れの冷却方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、食品性の固体および／または半固体製品粒
子を包有する加熱製品の流れの冷却方法に関するもので
ある。
従来技術 包装技術においては、管理されない微生物学的影響を
受けた場合、急速に破壊されまたはひどく損われる可能
性のある、特に細菌に敏感で貯蔵に敏感な製品、例えば
食品、の包装にしばしば、いわゆる無菌包装が用いられ
る。無菌包装は原則的に、滅菌された製品の再感染を防
止するため、包装されるべき製品が、滅菌または無菌状
態の下に、先ず滅菌され、次いで別個に滅菌された包装
容器内に、または滅菌された包装材料で製造された包装
容器内に包装される、という考え方に基づいている。こ
の無菌包装技法は、製品と同時に流通の特性を保持する
観点に基づく他の在来の非無菌包装技法を上回る数多く
の利点を備えている。これはなかんずく、無菌で包装さ
れた製品を、ほとんど変らない鮮度を保持しながら、対
応的な非無菌で包装された製品についての場合よりも可
成り長い貯蔵期間の間貯蔵することができ、更にまた無
菌製品の、実際の包装から最終消費者までの、その全て
の取扱い中にこのような貯蔵を、冷蔵室やとぎれない冷
却チェーンを全く必要とせずに行うことをができ、それ
が製品の流通を可成り容易にさせることを意味する。
細菌およびその他の微生物は一般に極めて感温性であ
り、約100から110℃を超える温度では滅多に生き残らな
いので、無菌包装の製品滅菌は、予め定められた時間／
温度体系に従って製品が所望の殺菌または滅菌効果に対
し充分な高さの温度まで加熱され且つそこに保持される
ことを意味する制御された熱処理によって行れるのが慣
習であり、その後で製品が冷却され、次いでそれが包装
される。現在では、仕上がった包装を形成し、充てん
し、閉鎖する形式の新式無菌包装機の助けをかりて、製
品の滅菌を包含する全無菌包装手順を、連続的に大きな
規模で行うことが可能である。
発明が解決しようとする課題 上記に述べた形式の熱処理は、滅菌の観点からは簡単
であると同時に効果的であり、乳、汁またはポンプ移送
できる均質製品の類の食品については概して良く機能す
るが、固体および液体成分の双方を同時に包有する、よ
り不均質に構成された食品について実施することは更に
問題となり困難となる可能性がある。最後に挙げた不均
質な種類の製品の例は、例えば、肉のだし汁、野菜スー
プおよび類似のソース／ジュースと肉／果物の果肉粒子
との混合物である。それが固体または液体の形態の何れ
であろうと、食品は感熱性であり、熱処理が余りに長く
且つ／または余りに高温で行われれば、それによって容
易に損われる可能性がある。従ってこのような有害な熱
作用を回避するためには、一方では目的とされる滅菌効
果を保証するためには充分な高さでありながら、他方、
食品にとっては熱処理による損害または損害を受ける危
険性をもこうむるには充分でない高さであるべき予め定
められた温度で、丁度その特定の食品に対して滅菌熱処
理を行い、更にまた、熱処理の範囲は、製品の品質への
あり得べき最小限の否定的効果が確保される限界内に食
品上の全熱負荷を保持するようにされることが重要であ
る。これは実際上、滅菌効果が無視されることなく食品
上の全熱負荷を最小限に保持できるように、所望の滅菌
温度までの実際の加熱過程が極力迅速であるべきこと
と、滅菌後の冷却過程もまた迅速に行われるべきことと
を意味する。逆に荷電された電圧電極間に製品の導電性
の流れを通させることにより製品内で電気エネルギを熱
エネルギへ直接に転換させることに基づく、いわゆる抵
抗加熱の助けにより、ここで、極めて迅速な加熱と、従
って滅菌過程の加熱部分に関する限り製品上の限定され
た熱負荷とが可能となる。しかし、製品上の全熱負荷の
最小化にここでも寄与するために、加熱製品の流れを等
しく迅速に、または少なくとも充分に迅速に冷却するこ
とが一層困難であることが立証された。問題は特に、前
述の類の液体および固体もしくは半固体成分の何れをも
包有する極めて粘性のある不均質な製品の種類に拘わ
り、また、概して製品内の液体要素を冷却することがは
るかに容易であるが固体もしくは半固体成分は更に長い
冷却期間を要し、それにより所望の最小限の時間の消費
を以て冷却過程を実施し得る可能性を制約する、という
事実に大分関連があり、またはそれに起因している。引
き延ばされた冷却過程とそれに関連する増大された熱負
荷とはしばしば、製品への機械的影響の故に製品の品質
の悪化へ更に寄与したポンプによる強化された長い冷却
輸送距離と同時に、中でもある程度失われた栄養物含
量、損われたそしゃく抵抗ならびに矢張り否定的に影響
する官能的諸性質をそれ自体で示す品質の悪化を相当程
度受ける、仕上がった製品の固体および／または半固体
成分をもたらす。
従って本発明の目的は、食品の固体および／または半
固体粒子を包有する加熱または熱処理された流れを冷却
する新しい方法を示すことにある。
本発明の別の目的は、不均質に構成された極めて粘性
のある製品の冷却のための、迅速且つ効果的にして、新
式の合理的な包装機を使用する連続的な無菌包装過程へ
極めて良く調和し得る方法を示すことにある。
課題を解決するための手段 これらの諸目的は本発明により達成されており、序言
に記述された方法には、特許請求の範囲の請求項１に詳
細に記載された諸特徴が挙げられている。
本発明による方法の好適な実施例が示され、更に、諸
特徴が特許請求の範囲に特定されている。
以下に、本発明の好適な実施例による方法が、固体お
よび／または半固体食品粒子を包有する流れの加熱滅菌
に関連していかに実施されるべく意図されているかを概
略的に示す添付図面に特に関連させて、本発明を詳細に
記述し説明する。
実施例 このシステムには、入口管２と、それぞれ上流側およ
び下流側に位置する分岐点5,6で分流または並行ダクト
４へ接続される出口管３とを備える加熱または加熱滅菌
装置１が含まれる。ダクト回路４内には、熱交換器また
は冷却装置７と、下流側分岐点６の前に位置するポンプ
８とが配置されている。出口管３は下流側分岐点６の次
に、例えば、無菌状態の下に無菌包装を形成し、充てん
し、閉鎖する形式の、図示されていない無菌包装機の製
品充てん管へ接続することもできる。加熱装置１は在来
のプレート形式の熱交換装置であっても良いが、なるべ
くなら、予め定められた適宜の滅菌温度に対する滅菌を
意図された、極めて迅速に製品を加熱する抵抗溶接装置
であることが望ましい。熱交換器または冷却器７もま
た、プレート形式または他の何れか周知の種類であって
も良い。
本発明による方法は、図示のシステムにより、次の様
態で実施される。製品、例えば野菜スープまたはソース
／肉混合物、は入口管２を経て加熱装置１内へ導かれ、
予め定められた滅菌温度まで加熱される。加熱されまた
は滅菌された製品は出口管３を経て排出され、高粒子含
量の流れと低粒子含量の流れとに分割される。低粒子含
量の流れは、液体製品の相を容易に通過させながら他
方、ある粒径を上回る粒子が分離ユニットを経てダクト
４内へ流れることを防止する何れか適宜の分離の装置の
助けによりダクト４を経て管３から排出され、それ自体
周知の方法での更に低温の媒質との熱交換による冷却の
ため熱交換器または冷却装置７を経てポンプ８の助けで
ポンプ移送される。装置７からは、冷却された低粒子含
量の流れが分岐点６で出口管３内へポンプで返送され、
そこで、分岐点５で分離される高粒子含量の流れと冷却
された流れとが再混合される。再混合点６では、冷却さ
れた流れと、より温かい流れ内の粒子との間に自然発生
的な、密接な接触が生じて、それが効果的に冷却され、
図に示されていない包装機内への、管３を通る複合され
た流れの更に先への前進中、部分的に冷却され続ける。
従って本発明による方法の助けにより、固体および／
または半固体の食品粒子を含有する、加熱されまたは熱
処理された製品の流れを極めて迅速に冷却することが可
能であり、とりわけこの方法は、液相よりも量の大きい
粒子部分を包有する更に極めて粘性のある製品混合物の
冷却に特に効果的であると見なされている。製品混合物
の液体成分の量が固体または半固体相のたとえ数％以下
になっても、効果的且つ迅速な冷却は達成される。
【図面の簡単な説明】
第１図は、液体および固体もしくは半固体の相、例えば
野菜スープまたは肉／ソース混合物、の何れをも包有す
る食品の流れの加熱滅菌およびそれに続く冷却のための
システムを概略的に示す。 １……加熱装置、 ３……出口管、 ４……分流ダクト、 ７……冷却装置、 ８……ポンプ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A23L 3/18 - 3/22 A23B 4/00 A23L 1/39 A23L 2/46

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】食品性の固体／およびまたは半固体粒子を
    包有する加熱滅菌した製品の流れの冷却方法において、
    冷却前の加熱滅菌した製品を高粒子含量の流れと、低粒
    子含量の流れとに分離し、低粒子含量の流れを冷却し、
    冷却した低粒子含量の流れを高粒子含量の流れと再び混
    ぜて高粒子含量の流れの冷却媒体として使用することを
    特徴とする冷却方法。
  2. 【請求項２】請求項１に記載の方法において、冷却され
    た低粒子含量の流れが、分離の下流の点で高粒子含量の
    流れと再混合されることを特徴とする方法。
  3. 【請求項３】請求項１または請求項２に記載の方法にお
    いて、連続的に分離させ且つ、冷却後、冷却された低粒
    子含量の流れを送り返してそれを高粒子含量の流れと再
    び混合させるポンプの助けを借りて流れが分離されるこ
    とを特徴とする方法。
  4. 【請求項４】請求項１から請求項３の何れか一つの項に
    記載の方法において、低粒子含量の流れが、量の点で高
    粒子含量よりも少ないことを特徴とする方法。
  5. 【請求項５】請求項１から請求項５の何れか一つの項に
    記載の方法において、製品の流れ内の粒子が、肉、果物
    または野菜から成ることを特徴とする方法。
  6. 【請求項６】請求項５に記載の方法において、製品の流
    れが、いわゆる抵抗加熱により熱処理されることを特徴
    とする方法。
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