JP3167232B2 - 航空機エンジンのキャタリスト・イグナイタ - Google Patents

航空機エンジンのキャタリスト・イグナイタ

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JP3167232B2
JP3167232B2 JP25616493A JP25616493A JP3167232B2 JP 3167232 B2 JP3167232 B2 JP 3167232B2 JP 25616493 A JP25616493 A JP 25616493A JP 25616493 A JP25616493 A JP 25616493A JP 3167232 B2 JP3167232 B2 JP 3167232B2
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哲夫 渡井
淳 上東
正俊 山崎
智史 黒木
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石川島播磨重工業株式会社
東芝セラミックス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機エンジンのキャ
タリスト・イグナイタに係り、特に、過激な熱サイクル
が付加されるセラミックス構造部品の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ターボジェット・エンジン等の航空機エ
ンジンにおけるアフターバーナの着火装置の一つとし
て、キャタリスト・イグナイタの設置が計画されてい
る。
【0003】図4は、ターボジェット・エンジン(航空
機エンジン)の例を示すもので、図中符号1はファン、
2は圧縮機、3は燃焼室、4は圧縮機タービン、5はフ
ァンタービン、6はアフターバーナ、7は燃料供給系、
8は燃料スプレー装置、9はキャタリスト・イグナイ
タ、10は排気ノズルである。
【0004】そして、図4に矢印で示すように、燃料供
給系7から供給された燃料を燃料スプレー装置8で噴霧
状とするとともに、この噴霧状燃料に、燃焼室3から圧
縮機タービン4及びファンタービン5を経由してアフタ
ーバーナ6に送り込まれる高温状態のガス(ホットガ
ス)を混合した状態にしてキャタリスト・イグナイタ9
を通し、キャタリスト・イグナイタ9の内部における触
媒(白金・ロジウム)反応により引火点を下げて、混合
ガスの着火を行なうものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャタリスト
・イグナイタ9を挿通するガス温度が、例えば400〜
500℃であるときに、アフターバーナ6の内部温度
が、例えば1400〜1500℃であるとすれば、キャ
タリスト・イグナイタ9の構成材に、1000℃程度の
温度変化の大きな熱サイクルが付加されるものとして、
検討しておく必要がある。この場合の耐熱材としては、
Si3 4 ,SiC等のセラミックスが有効であるが、
セラミックスは一般に衝撃強度が小さく割れ易いため
に、割れ等の不具合現象を低減することが要求される。
【0006】本発明は、これらの課題に鑑みてなされた
もので、温度変化の大きな熱サイクルがキャタリスト・
イグナイタに付加される場合の耐久性を向上させること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の航空機エンジンのキャタリスト・イグナイタとして、
ハウジング内に収納され高温熱が加わるセラミックス構
造部品が、Si3 4:93〜96重量%にBN:1.
5〜6重量%を含有させた焼結体でかつそのかさ密度
が、1.95〜2.30の範囲である構成を採用してい
る。
【0008】
【作用】セラミックス構造部品をSi3 N4 とBNとの
混合材により焼成すると、温度変化の大きな熱サイクル
が付加された場合の耐久性の向上が認められ、さらに、
セラミックス構造部品のかさ密度を管理して、若干低く
誘導することにより、断熱性が向上して良好な特性が得
られる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る航空機エンジンのキャタ
リスト・イグナイタの一実施例について、図1ないし図
3に基づいて説明する。
【0010】キャタリスト・イグナイタ9は、図1及び
図2に示すように、ハウジング9aと、その内部に配さ
れるカバー9bと、該カバー9bの中心部に配される開
口部9cと、カバー9bを固定するためのリベット9d
と、カバー9bの内部に収納される円板状のセラミック
ス構造部品(ディスク)9eと、該セラミックス構造部
品9eにその厚さ方向に貫通した状態に複数明けられる
透孔9fと、ハウジング9aの内面に配される外側スリ
ーブ9gと、該外側スリーブ9gの内側に配されるL型
回転体状のセラミックス構造部品(ボディ)9hと、セ
ラミックス構造部品9hの内側に配される円筒状をなす
触媒層9iと、該触媒層9iの内側に配される図3に示
す円筒網状等の多孔スリーブ9jと、構造部品9hの中
心部に明けられた噴出孔9kと、セラミックスハウジン
グ9aに一体に配され噴出孔9kの外方を囲むフェアリ
ング9lと、該フェアリング9lの中心部に配される開
口部9mとを具備するものである。
【0011】キャタリスト・イグナイタ9に、図4例の
燃料供給系7及び燃料スプレー装置8から噴霧化した燃
料(ジェット燃料)を送り込むと、カバー9bの開口部
9c、セラミックス構造部品9eの透孔9fを経由して
触媒層9iに送り込まれた燃料の引火点が、触媒との接
触反応により引き下げられて、セラミックス構造部品9
hの噴出孔9kの出口近傍等で燃料への着火が行なわれ
る。
【0012】そして、フェアリング9lにより保炎がな
されるとともに、燃焼範囲が全体に広がることにより、
アフターバーナ6の内部が高温雰囲気となり、この熱が
両セラミックス構造部品9e,9hに及び、前述したよ
うに熱サイクルが付加されることになる。この場合にあ
って、両セラミックス構造部品9e,9hは、ハウジン
グ9a,カバー9b,外側スリーブ9g,多孔スリーブ
9j及びフェアリング9l等によって表面の一部が、接
触状態で覆われることによる熱伝達速度の低減や緩衝効
果が期待される。
【0013】〔セラミックス構造部品の熱衝撃試験〕セ
ラミックス材料として、化学成分:Si3 4 ,Si
C,BNを選定し、その配合を変化させるとともに、成
形圧A:1000kg/cm2 と成形圧B:500kg
/cm2 とで成形、焼成したものについて、熱衝撃を付
与してクラックの発生の有無等を比較した。 試験方法 温度条件:温度差1000℃ 加温条件:1000℃+水温の設定温度の高温炉内に
試験体を投入後、再度、炉温が設定温度に達してから5
分間保持する。 冷却条件:上記試験体を水中に投入する。 確認方法:2分後に、試験体を水中から取り出してク
ラックの有無を目視により確認するとともに、軽く手で
折るように力を加え、破断しないか否かを確認する。 異常が認められない場合には、の試験工程を繰
り返した。 試験体の化学成分及び成形圧 試験体1:ボディ,SiC主成分(90重量%以上)
(成形圧A) 試験体2:ディスク,Si3 4 主成分(93重量%以
上)(成形圧B) 試験体3:ボディ,Si3 4 :96重量%とBN:
1.5重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等2.5重量%(成形圧A) 試験体4:ディスク,Si3 4 :96重量%とBN:
1.5重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等2.5重量%(成形圧B) 試験体5:ボディ,Si3 4 :95重量%とBN:
3.0重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等2.0重量%(成形圧A) 試験体6:ディスク,Si3 4 :95重量%とBN:
3.0重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等2.0重量%(成形圧B) 試験体7:ボディ,Si3 4 :93重量%とBN:
6.0重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等1.0重量%(成形圧A) 試験体8:ディスク,Si3 4 :93重量%とBN:
6.0重量%とその他不純物としてAl2 3 +SiO
2 +Fe2 3 等1.0重量%(成形圧B) 試験体のかさ密度(計測値) 試験体1:2.37 試験体2:2.21 試験体3:2.40 試験体4:2.17 試験体5:2.30 試験体6:2.07 試験体7:2.17 試験体8:1.95 熱衝撃試験の結果 試験体1:3回目にクラック発生 …………判定
不可 試験体2:30回目にクラック発生 …………判定
不可 試験体3:4回目にクラック発生 …………判定
不可 試験体4:35回クラック発生なし …………判定
合格 試験体5:35回クラック発生なし …………判定
合格 試験体6:35回クラック発生なし …………判定
合格 試験体7:35回クラック発生なし …………判定
合格 試験体8:35回クラック発生なし …………判定
合格 熱衝撃試験の判定について 上記の試験結果から、93重量%以上のSi3 4 に、
1.5〜6重量%以上のBNを添加することが効果的で
あり、その場合におけるセラミックス構造部品のかさ密
度は、1.95〜2.30の範囲である。
【0014】また、一般のセラミックス構造部品にあっ
ては、かさ密度を小さくすることが曲げ強度等の低下に
つながるため、クラック等が発生し易くなると考えられ
たが、上述のように、かさ密度:1.95〜2.30の
範囲内では、クラック発生を防止する上で有効であるこ
とが認められた。その理由について推定すると、かさ密
度を若干低く誘導することによって、断熱性が向上して
熱伝達が遅れ、キャタリスト・イグナイタのように、熱
衝撃が激しい環境下では、かえって良好な特性が得られ
るものと考えられる。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る航空機エンジンのキャタリ
スト・イグナイタによれば、以下のような優れた効果を
奏する。 (1) ハウジング内に収納され高温熱が加わるセラミ
ックス構造部品が、Si3 4 :93〜96重量%−B
N:1.5〜6重量%の混合材により焼成されると、温
度変化の大きな熱サイクルが付加される場合にあって
も、耐久性を飛躍的に向上させることができる。 (2) セラミックスの化学成分の配合を変更すること
によって、容易に特性を改良することができ実用性に優
れる。 (3) セラミックス構造部品に大きな機械力が加わら
ない使用条件下等にあっては、かさ密度を1.95〜
2.30の範囲に設定することにより、熱衝撃によるク
ラックの発生を抑制して長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る航空機エンジンのキャタリスト・
イグナイタの一実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る航空機エンジンのキャタリスト・
イグナイタの一実施例を示す正断面図である。
【図3】図2の多孔スリーブ部分の斜視図である。
【図4】ターボジェット・エンジンの例を示す正断面図
である。
【符号の説明】
9 キャタリスト・イグナイタ 9a ハウジング 9b カバー 9c 開口部 9d リベット 9e セラミックス構造部品(ディスク) 9f 透孔 9g 外側スリーブ 9h セラミックス構造部品(ボディ) 9i 触媒層 9j 多孔スリーブ 9k 噴出孔 9l フェアリング 9m 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 正俊 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社 刈谷製造所内 (72)発明者 黒木 智史 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝 セラミックス株式会社 刈谷製造所内 (56)参考文献 特開 昭47−39206(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02K 3/08 - 3/11 F02C 7/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機エンジンのアフターバーナに着火
    するためのキャタリスト・イグナイタであって、ハウジ
    ング内に収納され高温熱が加わるセラミックス構造部品
    が、Si3 4 :93〜96重量%にBN:1.5〜6
    重量%を含有させた焼結体でかつそのかさ密度が、1.
    95〜2.30の範囲であることを特徴とする航空機エ
    ンジンのキャタリスト・イグナイタ。
JP25616493A 1993-10-13 1993-10-13 航空機エンジンのキャタリスト・イグナイタ Expired - Fee Related JP3167232B2 (ja)

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