JP3166405U - 表面保護用包装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本考案は、自動車等の各種部品、製品の表面を、特に塗装面等を一時的に保護する、包装作業を簡便にした、再利用可能な表面保護用包装材料を提供する。【解決手段】 基材層1の片面または両面に、外層粘着剤層部22、残り部分は外層非粘着層部21、場合によっては口取り層部23を有する外層2が形成された二層構造フィルムの片面に緩衝シート層3が形成されていることを特徴とする少なくとも三層構造の表面保護用包装フィルムまたはシート。【選択図】図1

Description

本考案は、自動車等の各種部品、製品の塗装面等の表面を一時的に保護する緩衝機能を有する表面保護用包装材に関する。さらに詳しくはバンパー等自動車部品のサイズに合わせ所定の寸法に切り裂き容易に表面包覆が出来る、且つ再使用可能な高度な緩衝機能を備えた表面保護用包装材に関する。
本考案者等は既に、自動車等の各種部品、製品の塗装面等の表面を一時的に保護する表面保護用積層フィルムを提案している。
すなわち、バンパーのような被包装体の表面外観に外傷が付くのを防止するとともに、塗装などによる被包装体から揮発または発散する溶剤、臭気、蒸気、気体などを容易に揮散させる機能を有するとともに、被包装体の保護のための包装作業が容易にできるようなフィルム構造からなり、しかも包装および剥ぎ取りの作業が容易にできる粘着構造からなり、数度の繰り返しの再利用ができるので材料の消耗が少ないという、一定の強度、一定の機能を備えた省力、省資源の機能を備えた表面保護フィルムを提供することを目的として、基材層と、非粘着部と粘着部を有する粘着剤層から構成された二層構成の表面保護用積層フィルムを既に提案している(先行特許文献1)。
この表面保護用積層フィルムを用いてバンパーのような被包装体を包む場合、実際に表面保護用積層フィルムを用いて包装した後に、更にその上に、被包装体の運搬時の予期せぬ接触、外傷や衝撃による損傷を防ぐため、気泡緩衝シートのような緩衝シートで包装することによりその対策を講じているが、こうした現場の包装作業は二重手間でもあり、表面保護用積層フィルムと緩衝シートの間にずれが生じやすいなど、その調整時間や適正な梱包を短時間でする際の支障となり、種々作業上の問題が生じており、さらには、梱包後の表面保護用包装材料を回収して、再利用する場合に、表面保護用積層フィルムと緩衝シートが別体であると、回収や仕分けや梱包に二重手間がかかり、これらの対策が求められていた。
特開2010−10038号公報
本考案は、この表面保護用積層フィルムを用いてバンパーのような被包装体を包む場合、実際に表面保護用積層フィルムを用いて包装した後に、更にその上に、被包装体の運搬時の衝撃による損傷を防ぐため、被包装体を予期せぬ方向からの衝撃からも保護することができるという表面保護用包装材の耐衝撃性の課題を解決することにある。
また、こうした緩衝シートにより予め表面保護用積層フィルムにより包装された被包装体を再度包装するということは、包装現場においては、二重手間の煩雑な現場作業となり、しかも表面保護用積層フィルムと緩衝シートの間にずれが生じやすいなど、種々作業上の問題が生じる場合もあり、このような問題点に対する課題解決をしたものである。
さらに、表面保護用包装材を、使用後に回収する場合に、表面保護用積層フィルムと分離した別体の緩衝シートの散乱等による回収の煩雑さも解消するという課題を解決することにもある。
勿論、本考案の課題は、バンパーのような被包装体の表面外観に外傷が付くのを防止するとともに、塗装などによる被包装体から揮発または発散する溶剤、臭気、蒸気、気体などを容易に揮散させる機能を有するとともに、被包装体の保護のための包装作業が容易にできるようなフィルム構造からなり、しかも包装および剥ぎ取りの作業が容易にできる粘着構造からなり、数度の繰り返しの再利用ができるので材料の消耗が少ないという、一定の強度、一定の機能を備えた省力、省資源の機能を備えた表面保護用包装材を提供することにある。
そこで本考案では、予め該二層の表面保護用積層フィルムと緩衝シートを貼り合わせ一体化してなる表面保護用包装材を用いることにより、物品の一時的な保護を目的とした物品の包装作業が極めて簡単となり、かつ、被包装体の運搬時等における衝撃に対する緩衝機能を有し、包装材同士のずれが生じない包装材を提供することにある。
更に本考案では、前述の特徴ある積層フィルムを構成要素として用いるので、自動車部品、バンパーのような被包装体の表面外観に外傷が付くのを防止する。さらに、塗装などによる被包装体から揮発または発散する溶剤、臭気、蒸気、気体などを容易に揮散させる機能を有するとともに、被包装体の保護のための包装作業が容易にできるようなフィルム構造からなり、しかも包装および剥ぎ取りの作業が容易にできる粘着構造からなり、数度の繰り返しの再利用ができるので材料の消耗が少ないという、一定の強度、一定の機能を備えた省力、省資源の機能を備えた表面保護用包装材を得ることができる。
本考案者等は、かかる課題を解決すべき種々の手法を検討した結果として、本考案の表面保護用包装材は本質的に以下のようものである。
即ち、本考案の第1の特徴は、(a)フィルム状の基材層1と、(b)非粘着層部21と、少なくとも一方の端縁部に形成された仮着層部22を有するフィルム状の外層2を積層してなる少なくとも二層フィルムの該基材層1の片面に、(c)緩衝シート層3を一体的に形成されている三層積層構造フィルム状またはシート状の表面保護用包装材にある。
本考案の第2の特徴は、仮着層部が粘着層、ファスナー、フックである表面保護用包装材、にある。
本考案の第3の特徴は、該緩衝シート層が、気泡緩衝シート、発泡シート、不織布及び織布から選ばれる緩衝シートである表面保護用包装材、にある。
本考案の第4の特徴は、該緩衝シート層が、該基材層1に全面にまたは部分的に固定されている表面保護用包装材、にある。
本考案の第5の特徴は、該外層は、該層に於ける仮着層部と非粘着層部のフィルム面に対する面積の割合が仮着層部2〜30%、非粘着層部98〜70%である表面保護用包装材、にある。
本考案の第6の特徴は、該外層が、フィルム最端縁部に形成した非粘着性の口取り部、口取り部に隣接し形成した仮着層部及び、物品の表面に当接するための非粘着層部から構成されてなる表面保護用包装材、にある。
本考案の第7の特徴は、表面保護用包装材の両端部を折り返して被包装物をまるめてくるむように包み込み、外層のフィルム端縁部に形成された粘着層部と包装材の他端部を任意に固着してなる包装体、にある。
本考案の第8の特徴点は、表面保護用包装材の両端部を折り返して被包装品をまるめてくるむように包み込む形態にして、両端に形成される開口部を閉鎖するように対の開口縁シール片により一体に加工された表面保護用包装材料、にある。
本考案の第9の特徴点は、被包装品が自動車バンパー、自動車部品である表面保護用包装材料、にある。
本考案の第10の特徴点、通気透過性であることを特徴とする表面保護用包装材料、にある。
本考案の表面保護用包装材の効果は、基材層である内層非粘着層1と外層からなる二層積層フィルムに、さらに緩衝シート層を固着した本質的に三層積層フィルムまたはシートとすることにより達成される。バンパーのような被包装体の予期せぬ外部からの強い外傷、衝撃を吸収して、外傷または変形を防止するという表面保護は勿論のこと、塗装などによる被包装体から揮発または発散する溶剤、臭気、蒸気、気体などの残留溶剤の拡散による揮散が容易にできるような機能を有するとともに、被包装体の保護のための包装現場における包装作業が容易にできるようなフィルム構造からなり、少なくとも積層フィルム巾の両端部が粘着部となっており、バンパーのような被包装体を積層フィルムでくるみ、積層フィルムの両端部粘着部位同士を密着させて包覆を完了するというような、包装現場における包装および剥ぎ取りの作業が容易になるように工夫された材料および構造からなっている。そのため、数度の繰り返しにおいても、積層構造に起因して粘着部の剥離、移転がないばかりか、保護用積層フィルムを再利用しても密着力が著しく低下するような傾向がなく、さらに破れる恐れも無いという利点で、再利用が可能であるために、材料の消費が少ないという、一定の強度、一定の機能を備えた省力、省資源の機能を備えた表面保護用積層フィルムとしての作用効果を奏する。
さらに重要なことは、この表面保護用包装材料フィルムまたはシートは、積層構造をとるために、基材層と、粘着剤層の材料の特性を変えると、表裏に異なる機能を有する多機能の複合フィルムとなる為に、その用途を拡大することができる。
このような、本考案の表面保護用積層フィルムは、慣用の成形手段に従って、内層非粘着層1形成する材料、粘着剤層22を形成する材料を、外層2を形成する材料を供給する手法を調整することにより、生産性の高い合理的な手法により表面保護用包装材を入手できる。
本考案の表面保護用包装材の立体概要図 本考案の表面保護用包装材により梱包した立体概要図 本考案の表面保護用包装材の袋加工の応用別態様の立体概要図。
本考案の表面保護用包装材の基本的な構造は、本質的に(a)フィルム状の基材層1の片面に、(b)フィルムからなる非粘着層部21と、少なくとも一方のフィルム端縁部に形成された仮着層部22を有するフィルム状の外層2を積層してなる二層フィルムの基材層側に、更に(c)緩衝シート3を一体的に積層してなる三層構成のフィルム又はシートから構成される表面保護用包装材である。
このように、本考案に用いる二層フィルムは、本質的に基材層1の片面に外層2を積層した二層積層構造のフィルムからなるが、必要により基材層を2層以上の樹脂層とした三層以上の積層フィルムとすることも可能である。本考案の積層フィルムは、基材層と、基材層の片面に設けた、円周方向に非粘着部と粘着部とを有する粘着材層とからなる筒状の積層フィルムを予め成形後、フィルムの巾方向一端部または両端部に粘着部を配するように前記粘着部を切り開くことにより、慣用の成形方法により、容易に入手できる利点がある。
非粘着層でもある基材層1の厚さは、10〜100μ、通常は10〜60μ、好ましくは40〜50μ程度あれば十分である。同様に粘着層部22および非粘着層部21を構成する粘着剤層の厚みは、1〜60μ、通常は5〜40μ、好ましくは10〜20μ程度である。これは表面保護用積層フィルムの外部からの接触に耐え得る程度の表面保護の為の厚さを有しなければならないことや、表面保護用積層フィルムのある程度の腰の強さを保持するための、一定の厚さを有しなければならない。
基材層1には、表面擦り傷などの少ない材料を使用するとか、樹脂の選定を変えると、任意に特性を付与することができる。
その基材層1の材料としては、下記にも示すような、高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチルメタアクリレート共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド(ナイロン)、ポリメチルメタアクリレート、アクリル樹脂のような各種汎用の樹脂を使用することができるが、外層2との安定な積層構造を取り得るか、被包装品へのべたつき、外観への影響がないか、微量の塗装溶剤の影響を受けないか、包装材料としての再利用性、回収による廃プラとしての再利用、などを考慮して選定すれば、外層2と共通する材料、特にエチレン系、プロピレン系(共)重合体が推奨される。
この基材層は、原則フィルムであるが、これを、エンボス加工、リブをつける、または波形付与などにより、機械的強度、立体性、などを付与することも可能である。
この基材層1の片面に形成されている外層2は、自動車部品、用品、部品のような被包装品Pを包装した場合に、保護のための外層非粘着層部21と、包装のために折り返した外層の一端部を他端部に仮着する為の、仮着層部の役割を果たす、好ましくは外層粘着層部22が設けられている。この表面保護用包装材として使用した後に、回収して再利用する関係上、外層粘着層部22は、完全に接着する必要が無く、使用後は容易に剥がれる必要があるために、一応仮着層部22と呼称している。
仮着層部22は、原則表面保護用包装材により被包装品Pを包む為に矢印方向に折り返す端部に少なくとも一個あれば、被包装品を包んだ状態において他端に仮着できれば、いわゆる片面貼り梱包、合掌貼り梱包が任意にできるので、包装が十分に達成できる。しかし、必要な場合には、表面保護用包装材の両端部の外層に仮着層部をそれぞれ設けることも可能である。
この仮着層部である外層粘着層部22は、包装用二層フィルムの端部に沿って平行に帯状に、万遍に端部が仮着できる長さで基材層1上に形成されている。この仮着層部を使用後に容易に剥ぎ取るための非粘着層であるつまみ部に相当する口取り部23の部分を残した状態にすることが好ましい。
この仮着層部の材料および構造は、図1に見られるように配置されているが、実際には、粘着層、ファスナー、フックなど各種の慣用の仮着手段を採用することができるが、表面保護用包装材料の、例えば二層、三層のような多層インフレーションフィルム成形により、一体に成形できるということからすれば、仮着層部を構成する外層粘着層部22の材料は粘着性樹脂を使用することが非常に実用上も成形上も入手に有意である。
勿論、仮着層部を構成する材料である、ファスナー、フックなども、慣用の市販の材料を容易に入手して、それを仮着層部に22を構成する箇所に必要な数量取り付ければ足りる。ファスナーの場合には、仮着層部に22に帯状に一体に取り付けるか、1〜10cmの間隔で取り付けることも可能である。又、フックの場合にも、1〜20cmの間隔で、慣用の取り付け器具を使用して、取り付けることが可能である。このファスナー、フックの材料は、三層の包装材料の使用回数、使用期間、回収成形再利用などの利便性を考慮すれば、できる限り包装材料に類似する素材を選定することが好ましい。勿論ファスナー、フックの構造は、特に限定されるものではなく、慣用の構造のものが任意にしようできる。
本考案は、本質的に(a)フィルム状の基材層1と、(b)非粘着層部21と、少なくとも一方の端縁部に形成された仮着層部22を有するフィルム状の外層2を積層してなる少なくとも二層フィルムの該基材層1側の片面に、(c)緩衝シート層3を一体化的に形成されているフィルム状またはシート状の表面保護用包装材である。
この緩衝シート層3の二層積層フィルムの基材層1または外層2への固着は、全面接着、部分接着、多数部の点接着、端部、中央部、両端だけのようなリブ状接着、緩衝シート層の四隅角部分だけの点接着というような、各種接着剤、熔着など任意の固着手段で貼り付けることができる。接着剤による場合とか、材料によっては、熔着などにより部分接合、点接合手段を用いて緩衝シート層3を外層2または基材層1に予め固定することができる。二層積層フィルムと緩衝シート3の一体化は、ドライラミ(接着剤使用)、押出ラミ(熱ラミ)、予め別体で成形をした二層積層フィルムと緩衝シートとを慣用の熔着手段により必要な箇所を固着する方法を採用することができる。通常は、二層積層フィルムに予め成形をした緩衝シート層3を固定する場合が多いので、両接着面を、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理などの慣用の手段により処理する手法も一応考えられるが、これらの表面酸化方法は、一定の粘着強度を有する樹脂にすること、粘着強度の長期持続性、および繰り返し再利用における粘着強度の低下などに若干の不安定な場合があるが、必要以上にその固着強度を求めない場合に、任意に採用できる。特にポリオレフィンのような非極性樹脂において、接着剤を受け付けない場合に機能を発現する。
基材層でもある非粘着層の内層1、外層2の非粘着層部21および口取り層部23を構成する材料は、高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メチルメタアクリレート共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレンから選ばれた少なくとも1種から成るフィルム層のような慣用の樹脂材料が好ましいが、ポリオレフィン系樹脂が特に適している。
それらの樹脂は、単独は勿論のこと、任意に他の樹脂、重合体、共重合体、ゴムなどを若干ポリマーブレンドすることにより使用することができる。
特に好ましいのは、非粘着層は、LLDPE(Linear Low−Density Polyethylene線状低密度ポリエチレン)、若しくはLDPE(Low−Density Polyethylene高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレン)である。この線状低密度ポリエチレンは、引っ張り特性に優れており、特に引っ張り弾性率、引っ張り降伏強さが高く、しかも破壊しにくい性質を持っており、表面保護用包装材料フィルムとしての特性を備えたものである。これらの樹脂にフィルム表面特性発現の為アンチブロッキング剤や滑剤、帯電防止剤、耐候剤等添加することも可能であるが、特にアンチブロッキング剤等は被包装体の表面を傷つけない程度の添加や仮着接着密着を阻害しない程度に滑剤等の添加量への配慮は重要である。
又、樹脂の焼却、再利用などを考えれば、有害ガスを発生しない安定なオレフィン系樹脂が推奨されるが、使用後の自然投棄、廃棄などの点から、例えば、再公表特許(WO00/078839)などに見られるポリ乳酸樹脂、ポリエステル、ポリビニルアルコール、セルロース、などのような、各種生分解性樹脂も一応対象になるが、成形性、積層体としての接合性の面から制約される場合がある。
内層非粘着層部(基材層)1および外層2の厚さは、フィルムまたはシートとして任意に決めることができるが、緩衝シート層3を保持できる程度の強度も要求されるので10〜100μ、通常は10〜60μ、好ましくは40〜50μ程度あれば十分である。これは表面保護用包装材のフィルムまたはシートとして、外部からの衝撃、損傷、接触に耐え得る程度の表面保護の為の厚さを有しなければならないということや、表面保護用積層フィルムのある程度の腰の強さを保持する為の、一定の厚さを有しなければならない。
表面保護用包装材の外層2の粘着層部22を構成する材料としては、自己粘着性を有する樹脂、又は樹脂に粘着付与剤をブレンドした樹脂組成物を用いることができる。
自己粘着性を有する樹脂としては、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、ポリイソブチレンゴム(IR)、ポリウレタンゴム等のエラストマーまたは、低結晶性α−オレフィン共重合体、非晶性α−オレフィン共重合体または、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなエチレン−αオレフィン共重合体の少なくとも1種を含む単独または複合材料が挙げられる。
それらのゴム、エラストマー、重合体、共重合体の単独は勿論のこと、それらを任意にブレンドすることによるブレンド仕様のものも使用することができる。
この外層粘着層部22の接着性の程度を調整する為には、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体のような各種樹脂に、ロジン、テルペン樹脂、ワックス類のような天然樹脂、鉱油などの汎用の粘着付与剤を添加することができる。
これらの外層粘着層部22は、若干の顔料、染料、色素のような、色材、ドライカラー、ペーストカラーなどを着色剤の添加することにより着色すると、表面保護用包装材料におけるその外層粘着層部22の存在が鮮明になるために、その取り扱いや、包装作業、および回収作業が容易になり、非常に便利である。
本考案の仮着層部22である外層粘着層部22の材料として好ましくは、自己粘着性の性質を有するエチレン−α−オレフィン共重合体が適しており、その共重合体は、メタロセン触媒を用いて製造されたものが適している。そのエチレン−α−オレフィン共重合体の特性は、MFRが0.5〜20g/10分、密度が0.850〜0.915g/cmでの範囲にある共重合体樹脂が特に適している。この共重合体は、超低密度にすることにより、自己粘着性を持たせたものであって、具体的には、粘着層;メタロセンによる線状低密度共重合体LL(MFR3、D0.875)のような仕様がある。このエチレン−α−オレフィン共重合体は、独特の構造を有しており、特にリニアー(Linear)構造のものであって、しかも低密度(Low−Density)の共重合体としたことにより、しかも、適度の自己粘着性の性質を備えたものである。
このような外層粘着層部22を構成するエチレン−α−オレフィン共重合体は、三塩化チタン、四塩化チタンとトリエチルアルミニウムの組み合わせにより代表される触媒系である慣用のチーグラー・ナッタ触媒により製造することができるが、メタロセン触媒により重合した材料が特に好ましい。メタロセン触媒は、5員環のシクロペンタジエニル環(Cp)又は置換ペンタジエニル環2個が、金属原子(M)をサンドイッチ状に挟んだ、いわゆるメタロセン化合物とアルミノオキサンとを組み合わせた触媒により重合するものである。シングルサイト触媒の、メタロセン触媒による共重合体は、分子量分布(Mw/Mn)が1〜3程度と比較的狭く、比較的低分子量のオリゴマーなどを含む量が少ないから、密着後に剥離しても、それら低分子量重合体は、剥ぎ取られて後の付着、剥ぎ取られた後多方面へ移行する恐れが無いばかりか、成形段階における脱臭においても有利であり、共押出成形においても、基材層と粘着剤層の樹脂の性質の違いに起因する成形上のトラブルが少なく、しかも品質が均一であり、安定した材料であるからである。このエチレン−α−オレフィン共重合体は、特表平7−500622号公報等に記載されている重合方法を応用することにより、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)に類似した強度および靭性を示しながら、しかも、適度の粘着性を備えた共重合体であって、このような特性を備えたものは、本考案の表面保護用包装材料フィルムの粘着部(22)に特に適しており、具体的には、日本ポリエチレン社製、商品名、カーネル「KS240T」などとして入手できる。
外層粘着層部22を構成する材料は、粘着性をもたせたものであり、この粘着部/粘着部の接着強度、密着強度は、表面保護用包装フィルムによる被包装品の包装を安定に維持するためには、通常は10N/m以上、場合によっては30N/m以上、好ましくは50N/m以上にあれば十分である。包装を安定にするためには、接着強度が60N/m、80N/m、120N/m、160N/mというように高いほうが好ましいが、密着強度が高すぎると、巻き取りロールによる輸送時の自己密着の発生や、使用後に表面保護用包装材の剥ぎ取りの際に、必要以上の力が加わることになり、表面保護用包装材に歪みや破損が発生することになるから、最初の表面保護後に、その表面保護用包装材料フィルムまたはシートを剥ぎ取り再利用するという便利さを考えると、約50N/m以上、120N/m以下程度の接着強度があれば足りる。
本考案の緩衝シート層3とは、具体的に、気泡緩衝シート、発泡シート、不織布及び織布から選ばれる各種緩衝シートがあげられる。気泡入り緩衝シートとしては、通常、通常輸送の際に、外部からの障害に耐えうる強度を有す材料および厚さを備えていることが必要である。
この気泡入り緩衝シートの範疇に属するものとしては、フィルムの片面に直径約5〜15mm程度の半円に連続的に多数が整然と配置されているシートが、気泡を閉じ込めるように張り合わされている、気泡がクッションの役割を果たす緩衝シートである、慣用の気泡入り緩衝シートが挙げられるが、例えば、特開平6−297618号公報に記載されているような気泡入り緩衝シートが最も推奨される。
この緩衝シート層3の範疇に属する例としては発泡シート、スポンジが挙げられる。通常の架橋された、又は未架橋の、ポリエチレン、ポリプロピレン、のような各種発泡シートが挙げられるが、架橋ポリエチレンを低発泡、高発泡させた発泡シートは、若干の弾性があり、しかも、二層フィルムへの溶着なども可能であり、再使用後の回収、焼却においても有害ガスの発生も比較的少ないために推奨される。勿論、ポリオレフィン樹脂以外の樹脂の発泡体も推奨される。高発泡の独立気泡、連通気泡の発泡体が使用できるが、被包装品が排出する溶媒、ガス、臭気などを揮散させるためには、その後の二次加工により穿孔などを省略できるので、連通気泡の発泡体が推奨される。
この緩衝シート層3の別の例として、不織布、織布、織物、編み物、ゴム状弾性シーなどが使用できる、不織布は、合成樹脂の繊維を固めたものが使用できる。要するに、通常の被包装品の保管、輸送、取り扱い於いて、外部からの衝撃吸収や緩和や、外傷に耐えうる程度の特性を備え、再利用に耐えうる程度の材質、性能を備えており、しかも、基材層、内層非粘着層部1または外層2と固着できるようなものであれば、慣用の緩衝機能を有する各種のどのような材料でも使用できる。又これらの緩衝シート、フィルムの表面は、仮着層部との接着密着レベルを考慮すれば、出来る限り表面光沢の良いものが推奨されるが、緩衝シート表面等が荒れている場合は、緩衝シートとの接着の良い且つ表面光沢の良いフィルムを貼合しても良い。
この緩衝シート層3の厚さは、緩衝シートの材料が気泡入り緩衝シートか、発泡シーか、不織布かのような如何なる材料からなるものかにより、若干の違いが出るばかりでなく、包装対象物である自動車部品、バンパーのような自動車部材というような被包装品Pの大きさ、形状、重量が如何なるものであり、どの様に包装するか、或いは、包装作業の際の取り扱い易さ、再利用の際の破損が無いことなどにより決まるが、普通は、0.1〜40mm程度、好ましくは0.3〜20mm程度の厚さを有すれば緩衝性、強度、取扱い易さなどの面から包装材料としての役割が達成できる
この緩衝シートは、予め、エンボス加工、波形加工。所定のリブを付与することにより、若干の強度、緩衝性を調整することもできるし、感触性を変えるための構造的な変性加工、あるいは表面加工をした構造のものを包含する。
本考案の表面保護用包装材料の積層構造フィルムまたはシートの基本的な状態の詳細は、図1の例を参考にすれば、表面保護用包装材料である二層積層構造フィルムの慣用の連続成形方法を参考にして、該積層フィルムの成形におけるフィルムの走行方向を、長手方向と定義すれば、その長手方向の基材層面または両面の端部に、端縁と平行に所定の幅を有する外層粘着剤層22が設けられており、その粘着剤層22が非粘着部である口取層23と平行に並んで設けられた外層2が形成されている。
このような二層積層フィルムの連続成形段階で、走行する二層積層フィルムに対して所定の緩衝シートを連続的に供給しながら必要な箇所を一体に貼り合わせるという、いわゆる連続成形による長尺シートを成形して、必要ならば、工場や、包装現場で所定の寸法に切るという手法、或いは、長手方向に伸びる二層積層構造フィルムまたはシートを、被包装品の梱包に適した所定の寸法に予め切断した短尺の二層積層フィルムまたはシートに所定の寸法に切断した緩衝シートを重ね、必要な箇所を接合、固着するという回分式に貼り合わせることも可能である。
実際には、フィルムの長手方向に沿ってフィルムの両縁部に粘着層部22が帯状に形成されている。この表面保護用包装材料フィルムの長尺方向の長さは連続製造方法にもよるが、通常ロールなどに巻き取って使用現場に輸送などをする場合が多く、しかも被包装体の長さに相当する寸法で任意に切り取って使用する関係上、ロール巻きの大きさにより決まる値であり、通常は、Lは30〜10000mの長さと任意の長さで巻き取った、重量、容積、長さなどの取り扱いの容易な状態を考慮して決める値であって、その所定のロール巻き単位のものとして流通することが好ましい。又、もし、被包装品Pの長尺方向の寸法が予めわかっているならば、包装現場の作業を容易にするために、所定の寸法に切り易くするために、ミシン針目を所定間隔に入れることも推奨される。
一方、フィルムの長手方向に対して、それと直行する幅方向の表面保護用包装材料フィルムまたはシートの横幅について吟味すれば、この横幅(W)の寸法は、原則、自動車バンパー、自動車部品、自動車部材のような、いわゆる表面保護用積層フィルムの包む各種被包装品の大きさにより決まる横幅の長さである。通常は、被包装体の大きさに加えて、口取り部23の相当する幅の長さ、仮着層部である外層粘着層部22、および成形ダイの規模を考慮して任意に決めるものであるが、普通に、通常の被包装品では30〜2000mm程度の幅の長さがあれば、十分に対応できる。
しかし、実際には、被包装体を、例えば特定メーカーの自動車バンパーというように、被包装体の寸法が、例えば予め円周の長さを60cmというように決まっているならば、それを包むだけの寸法を備えた幅のある表面保護用包装材料フィルムまたはシートに予め成形することが生産性、能率の面から好ましい態様である。
次に、本考案の表面保護用包装材料のフィルムまたはシートを応用した各種包装形態の態様を説明する。
1)本考案の表面保護用包装材料のフィルムまたはシートをそのまま風呂敷状にして、被包装品をす巻き状態にして端部の外層粘着層部22を仮着する方法が最も簡単である。
2)二つ折りにして、その間に被包装品を収納してから、両端部を一つの外層粘着層部だけで利用して合掌貼りする包装形態もある。
3)表面保護用包装材料のフィルムまたは両シートの同一面の縁部に外層粘着層部22を二つ設けて、二つの外層粘着層部を利用して両端部を強固に合掌貼りする包装形態もある。
4)表面保護用包装材料のフィルムまたは両シートの表裏の縁部に相対するように外層粘着層部22をそれぞれ2箇所設けて、表裏を重ね貼合わせる包装形態。
5)包装形態の両サイドから被包装品の存在が見えるために不安のある場合には、表面保護用包装材料のフィルムまたはシートを所定の寸法に切断をしてから、二つ折りにして、両端サイドを単に接着または熔着によりシールして、いわゆる袋状に加工したものを使用する包装形態もある。
6)二つ折りにして、両端サイドを各種材料からなる開口部を閉鎖するように対の開口縁シール片(サイドシール(側壁))を予め接着または熔着に形成して、立体性のある袋状にした、いわゆる形態の体裁のよい袋状に加工したものを使用する包装形態も推奨される。
このような、表面保護用包装材料フィルムまたはシートは、一般的には、基材層と、基材層の片面に設けた、円周方向に非粘着層部と粘着層部とを有する筒状の積層フィルムの粘着部を切り開き、フィルムの巾方向両端部に粘着部を配する方法により能率的に製造した場合には、基材層1の表面にほぼ左右対称に粘着層部22が配置され、両粘着層部間に非粘着層部(21)が配置した積層構造になる。このような構造の表面保護用積層フィルムを使用して表面保護をするならば、合掌貼りにすれば、幅方向にほぼ左右対称に配置されている粘着層部(22)同士が粘着することにより非常に強固な包被状態が達成される。
しかし、表面保護用包装材料の成形方法を工夫すれば、基材層1に接着部を設けたり、外層2に複数の粘着剤層2を対称に設けることも設計変更の範囲内のものである。さらに、表面保護用包装材料の長尺方向に対して、縦縞状に粘着部の帯状物を複数設けておれば、包装現場で、被包装体の大小に合わせて必要な大きさに任意に接着できるので便利であり、汎用性が高まり、このような表面保護用包装材料フィルムまたはシートの構造も本考案の設計変更の範囲内のものである。
本考案の表面保護用包装材料フィルムまたはシートの三層積層構造の厚さ(T)は、フィルム全域がほぼ均一な厚さの少なくとも二層フィルムまたは三層フィルムまたはシートであって、その厚さは基材層1の厚さ(T1)と外層2の厚さ(T2)および緩衝シート層の厚さ(T3)を加算した厚さになる。この厚さ(T)は、その基材層、外層2、および緩衝シート層3を如何なるプラスチック材料を使用するか、如何なる成形条件に基づくか、或いは、被包装品の表面保護の規模、強度、大きさ、形状などを考慮して決める値であり、三層フィルムまたはシートの厚さは、約0.1〜40mm程度あれば所定の目的が達成できる。
勿論、本考案の表面保護用包装材料フィルムまたはシートは、塗布、流延、被覆などにより、粘着剤層部22の性能を低下させない範囲で必要な表面層を任意に形成するというような、いわゆる、他の機能を付加するために、他の機能を有する樹脂、材料からなる他の層を積層することにより、3層、4層、5層というような多機能を付与した積層構造に形成することも可能である。
この表面保護用包装材料フィルムまたはシートの厚さ(T)の均一性は、最も適正なインフレーション成形などによる場合に、その成形方法を工夫することによって、一体成形をした場合には、非常に合理的に均一な厚さの二層構造の状態になっていること、即ち、粘着剤層は、非粘着部と粘着部とが段差の無い平坦面であることを特徴としている。
この厚さ(T)が均一であるということは、表面保護用積層フィルムをロール巻きにして、保管、輸送、利用する場合に、偏心により、崩れや、偏りが無く、均一にロール巻きができるばかりでなく、巻き取りまたは重ね積み状態で、特定の部分、例えば接着部(22)だけに集中して押圧がかかり、過度に密着するというようなおそれが無いばかりか、二層構造であるが故に表面保護用積層フィルム自身の強度、腰の強さなどが保持されること、および品質の均一な製品となり、表面保護用包装材料の品質保持に寄与するばかりでなく、包装材料の特性、機能を高めることになる。
また、本考案の表面保護用包装材料のような積層フィルムの構造の場合には、粘着層部22と非粘着層部21、口取り層部23の境界(23)が密着または接合したような状態で隣接しているために、接着部(22)のアンカー効果を高めることにより、ロール巻き取り段階の輸送における、積荷による押し付けなどによる過度の押圧があっても、各非粘着部が加重の付加を分散するために、粘着層部だけに過度に荷重圧がかかり、必要以上に密着することがない。さらに、再利用においてフィルムの剥離を繰り返しても、接着部(22)の剥ぎ取り、損傷、粘着力の低下などが非常に少ないということが本考案の特徴の一つである。
表面保護用包装材料フィルムの、粘着層部22として、粘着部樹脂の表面酸化などの手法は一応考えられ、例えば、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理などの慣用の手段により処理する手法も一応考えられる。これらの表面酸化方法は、一定の粘着強度を有する樹脂にすること、粘着強度の長期持続性、および繰り返し再利用における粘着強度の低下などに若干の不安定な手法である。
さらに、本考案の表面保護用包装材料は、本質的に非粘着層部(基材層)の内層1と粘着剤層部の外層2からなり、被包装体と接触する側の粘着層部22の、特に非粘着層部21に、ブロッキング防止剤とか、無機フィラーを添加して、滑性を持たせるというような、添加剤、樹脂を変えることにより、必要な他の機能を持たせることができる。一方、基材層(1)には、表面擦り傷などの少ない材料を使用するとか、樹脂の選定を変えると、任意に特性を付与することができる。このように、二つの層の材質、特性、性質、特に色彩などを変えることにより、特殊な機能を任意に調整した積層構造表面保護フィルムとすることができる。
特に、外層粘着層部22の部分を、染料、顔料、着色剤などにより着色すれば、識別が容易になり、フィルムの密着作業、包装作業が容易になり、能率が向上する。
また、被包装体と接触する側の外層2の非粘着層部21の表面を細かく荒らしたマット状とすることや、梨地加工による表面処理することにより被包装体と保護用フィルムとの密着防止効果、微細な表面荒れによる被包装体から揮発又は発散するガス抜き効果、又被包装体物のずり防止効果をより高めることが出来る。マット状表面を発現する材料、具体的にはエチレン・メチルメタアクリレート共重合体或いはエチレン・酢酸ビニル共重合体と線状低密度ポリエチレンや高圧ラジカル重合法低密度ポリエチレンの混合物を該非粘着部に用いることで達成できる。また、押出成形後にエンボスロール等でニップ加工することにより同様の効果を付与することが出来る。この場合、マット状部フィルムのヘイズ値が30%を越える程度に表面を荒らすとより密着防止効果が高くなる。
このマット状部フィルムの表面構造は、非粘着層部のフィルム表面を慣用のサンドブラストによる表面処理をしたものに類似している。あらい砂の場合には、凹凸の大きいマット状部フィルムになる。しかし、本考案の表面保護用包装材料フィルムまたはシートの二層構造のフィルムの部分をインフレーション成形などにより、連続的に、能率的に、一体に成形する方法の場合には、表面の砂の除去などに時間がかかり、サンドブラストによる表面処理は成形の能率の面からあまり推奨されない。溶剤処理による表面の凹凸化の場合も、同じことが言える。このようなマット状表面構造は、慣用的にはエンボスロール等で均一に、非粘着部の表面に均一に分布した凹凸構造を形成した機械加工による表面保護用積層フィルムが好ましい。
さらに、被包装体と接触する外層2の粘着剤層部22の表面にスジ状の凹凸を付けることにより被包装品と包装材料フィルムの密着防止効果を高めることも出来る。具体的にはフィルム成形時に使用する環状ダイのリップ出口に縦スジの凹凸を付けることで目的のフィルムが得られる。スジの形状は任意であるが、概ね巾が0.5〜2.0mm、深さは0.1〜2.0mm程度である。
このスジ状の凹凸を付けると言うことは、別の表現をすれば、非粘着層部21の表面に、規則的なまたは非規則的な多数のリブを設けた表面リブ構造であると言うことができる。このような非粘着部の表面を多数の表面リブ構造にすれば、表面保護用積層フィルムの被包装体への密着防止、ブロッキング防止効果などが高まる。さらには、気体、溶剤、湿気、臭気などが被包装体と表面保護用包装材料フィルムまたはシートの境界の隙間を移動するのが容易になり、塗装などから発生する揮発溶媒を継続的に放散することになるから、包装、開封作業者の一時的な溶剤、臭気の大量発生による健康被害を防止するという副次効果が期待される。そして、表面リブ構造は、その構造に起因して、若干フィルムの腰の強さを高める効果もあるからフィルムの取り扱い性を良くすることができる。
本考案の表面保護用包装材料フィルムまたはシートは、上記構造によって特徴付けられるばかりでなく、表面保護用包装材料自体に、適度の気体透過性を持たせることにある。包装現場の作業において、被包装体と表面保護用包装材料フィルムまたはシートの間に巻き込まれる空気を除くことによって、外面のきれいな包装をすることや、被包装体からの塗料溶剤の揮発、臭気、湿気、被包装体と表面保護用包装材料フィルムの間に介在する空気、熱膨張による膨れの原因となる空気などを放出する必要があり、特に包装体の、保管、または流通段階において透過させないと、表面保護用積層フィルムが膨れ上がり表面保護包装が適正になされないということや、表面保護用積層フィルムの剥離現場にける過度の溶剤臭の集中発生が有り得る。
この為に表面保護用包装材料フィルムまたはシートには、常時溶剤、空気などを揮散させる呼吸機能が求められる。外部から塵埃、塵、汚染物が侵入しない程度に、表面保護用包装材料フィルムを透過性にする為には、微多孔性にすることも好ましい。表面保護用積層フィルムを微多孔性にするためには、発泡剤を添加して微多孔性にするとか、延伸によるフィブリル化などの方法もある。しかし、表面保護用包装材料フィルムまたはシートの全体に万遍にしかも均一に、簡単な方法で穿孔する方法としては、走行する成形済みのフィルムを、ロール表面に等間隔に針を植設してなる穴開けロールに接触させることにより、規則的な均一な多孔を穿孔することが、表面保護用包装材料の品質の均一な製品を製造することにおいて有利である。
表面保護用包装材料フィルムは、何度かの使用後に、回収、廃プラ、原材料としての再利用、使い捨て、焼却などにされる性格のものではあるが、表面保護用包装材料フィルムの性能を低下させない範囲で、フェノール系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤のような、アミン系安定剤、リン系安定剤、イオウ系安定剤などを任意に配合することができる。紫外線吸収剤、可塑剤、反応可塑剤、着色剤なども任意に添加できる。又特に重要な添加剤は、表面保護用包装材料という性格から、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の帯電防止剤、脂肪酸の金属塩のような金属石鹸、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、ワックスのような滑剤、ブロッキング防止剤、防曇剤などを添加することができる。これらの添加剤は、表面保護用積層フィルムの取り扱いや、性能に影響を与えない範囲で添加することができるが、表面保護用包装材料フィルムという、いわゆる一時的な仮の使用状態の場合が多く、特殊な機能を発現することを求める場合にはその為の特定の添加剤を添加することが有り得るが、高価な添加剤の使用は省略する場合が多い。
フィルムという性格から添加剤の使用が、物性上与える影響から制約されることも有り得るが、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー、カオリン、マイカ、ウオラストナイト、ハイドロタルサイト類のような針状フィラー、無機系の汎用の充填剤などを、表面保護用包装材料フィルムまたはシートの本来の性能を低下させない範囲でフィルムの樹脂に対して、0.01〜20重量%程度配合することもできる。
実用的には、表面保護用包装材料を再利用する場合に、粘着部の材料の劣化により、若干密着力が増すことも有り得るが、通常の使用においては、再利用をする場合に、作業現場において剥ぎ取りなどの機械的な力が加わる為に、粘着部に若干の破損が発生することも有り得るし、また、保管、輸送などにおいて粘着部への塵埃の付着なども有り得るので、再利用を繰り返すと、密着力が低下する傾向にある。例えば、通常の状態で使用する場合に、第1回目の使用における密着力に対する第2回目の再利用における密着力の回復率は、65〜98%、好ましくは70〜95%程度の性能を備えていることが推奨される。
本考案の表面保護用包装材料フィルムまたはシートの応用例の使用態様は、図2に示す要領で、自動車用バンパーのような被包装品を表面保護用包装材料フィルムでくるみ、一端縁部の粘着層部を裏面に密着させて包覆することを特徴とする表面保護方法が典型的な使用態様である。しかし、図2の場合に、両端フィルムの両端開口縁部3のような、両端フィルム巻きのみで開放状態や粘着テープ止め、または熱シールで袋のような状態にすることもある。本考案の応用例の表面保護用包装材料フィルム又はシートを使用した場合に、さらに図2に見るような包装形態とは若干相違する。積層フィルムにより被包装体を包む場合に、外層の端と端を対面させる合掌貼りも可能であり、これは現場の状況で作業者が決めるようなことである。両端に外装粘着層部を該積層フィルムによりくるんだ後に、内層非粘着層部(基材層)1の背面に設けた粘着層部と、外層2の表面に粘着層部に設けた粘着部とを密着させる表面保護の方法である。さらに、これは現場サイドの使用形態であるが、自動車バンパーなどを簡単な簀巻き状態で表面保護をするように使用することも可能であり、これは、本考案の表面保護用包装材料フィルムの使用における、設計変更および応用範囲内の使用形態であるが、本考案の技術範囲に属する。
図2に示す表面保護用包装材料による包装形態ばかりでなく、両端フィルムの両端開口縁部3は、両端フィルム巻きのみで開放状態や、粘着テープ止め、接着シール、または熱シールで袋のような状態にすることもあるが、若干の二次加工の手間を要するが、図3に示すとおり、両端開口縁部3に開口縁シール片(サイドシール)31を当接して、立体的な袋にしたものも使用できる。包装形態としては、非常に機能性に優れた、外観もよく、収納性の良く、再も再利用に於いても便利であるが、成形加工に若干の労力を要することは言うまでもない。勿論、この袋形態の包装材料にも、いわゆる蓋部に外層粘着層部22、外層非粘着層部23が設けられており、本考案の表面保護用包装材料の範疇に属するものである。
本考案の表面保護用包装フィルムまたはシートの生産性を考慮した入手法を説明すれば、慣用の共押出成形法により、例えば、フィードブロック法、マルチマニホールド法、マルチマニホールド式サーキュラーダイのような、いわゆる多層インフレーション用ダイ内において、環状の樹脂がダイ内で積層するような、各種成形方法を採用することができる。Tダイ、環状ダイ、共押出ダイなどを備えた押出成形などがあるが、特に、インフレーション成形により成形は、内層非粘着層部(基材層)1と粘着剤層(2)が、一体に成形できるという利点がある。そのインフレーション成形方法によることから、本考案の表面保護用包装フィルムの、特に二層積層フイルムが成形され、円周方向に非粘着部と粘着部とを有する粘着材層とからなる筒状の積層フィルムを、フィルムの端部に外層粘着部を配するように前記粘着部を切り開くことにより表面保護用積層フィルムの基材部分が容易に入手できる。
以下に実施例を用いて本考案を詳細に説明するが、本考案は、実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例で用いた表面保護用包装材料の評価は実用上から容易に判定できる。
(実施例1)
三菱化学エンジニアリング社製三種二層インフレーションフィルム成形機(ダイ口径300mmφ、配色マルチ用)を用い、内層用(非粘着層)押出機に日本ポリエチレン社製線状低密度ポリエチレン ノバテックLL「UF230」(MFR1g/10分、密度0.920g/cm)を用い、外層側非粘着部用押出機に同じくノバテックLL「UF230」を用い、外層側粘着部用押出機に日本ポリエチレン社製メタロセン系エチレン−α−オレフィン共重合体 カーネル「KS240T」(MFR2.2g/10分、密度0.880g/cm)を用い、成形温度190℃で成膜を行った。得られたフィルムは横幅800mm、内層非粘着層の厚み45μ、外層(非粘着/粘着)の厚み15μ、外層非粘着部の巾720mm、外層粘着層部の巾40mm、外層口取り層部の幅40mmであり、その所定の二層構造の連続した表面保護用包装材料フィルムを入手できる。
次に、この横幅800mmの長尺の巻き取られた積層フィルムを、100mm/sec程度で走行させて、それとは等幅の、市販の直径約10mm、厚さ5mm程度の半球状の気泡が等間隔で全面に配設されたポリエチレン製の気泡入り緩衝シートを連続的に重ねる。次いで、外層/基材層/緩衝シートからなる三層積層シートを、略100mm程度の等間隔に点熔着することにより、三層積層シートからなる表面保護用包装材料を連続的に成形する。この場合に、緩衝シートの横幅、縦幅は、粘着層部の存在、露出を考慮して、寸法を若干変えることもできる。包装材料に必要なら、透過性の穿孔をするために、等間隔の針を配列した穿孔ロールにより、三層積層シートに任意に穿孔することにより空気透過性を付与することもできるし、切断面に予め被包装品の大きさ、例えば、バンパーの長さに対応できる約2000mm程度の間隔でミシン針目を所定間隔で付与することにより、包装材料の切り離しを容易にすることができる。
この三層表面保護包装材料は、緩衝機能を有するばかりでなく、現場のバンパーの包装作業において、緩衝シートによる二重にする再包装という二重手間が省くことができるばかりでなく、包装した被包装品の積み上げ保管、輸送における予期せぬ衝撃や外傷に耐えて、しかも、包装、輸送後の包装材料の剥ぎ取り回収、再利用においても、剥離などの障害も少ない。
(実施例2)
実施例1により成形された二層積層構造フィルムからなる横幅800mmの長尺の巻き取られた積層フィルムを走行させて、所望の被包装品の寸法大に相当する縦幅2100mm程度に切り離す。この長方形の二層積層フィルムを作成する。
次に、二層積層フィルムと、略その寸法大に、予め、発泡倍率2〜10倍の厚さ約2mm程度の架橋発泡ポリエチレンシートからなる緩衝シートを作成する。この二層積層構造フィルムと緩衝シートを、接着剤による全面の接着も可能であるが、50〜150mm程度の間隔の格子状に接着剤を塗布して、一定時間保形、保存して、外層/基材層/緩衝シートからなる三層積層構造の表面保護用包装材料を入手することができる。
保形性の良い発泡ポリエチレンシートからなる緩衝シートの場合には、長方形の頂点である4点を固着するだけで足りる場合もある。
このようにして、三層積層構造の表面保護用包装材料シートを入手することができる。この三層表面保護包装材料は、緩衝機能を有するばかりでなく、現場のバンパーの包装作業において、緩衝シートによる二重にする再包装という二重手間が省くことができるばかりでなく、包装した被包装品の積み上げ保管、輸送における予期せぬ衝撃や外傷に耐えて、しかも、包装、輸送後の包装材料の剥ぎ取り回収、再利用においても、剥離などの弊害も少ないという性能を有する。
(実施例3)
三菱化学エンジニアリング社製三種二層インフレーションフィルム成形機(ダイ口径300mmφ、配色マルチ用)を用い、内層用(非粘着層)押出機に日本ポリエチレン社製線状低密度ポリエチレン ノバテックLL「UF230」(MFR1g/10分、密度0.920g/cm)を用い、外層側非粘着部用押出機にマット状表面外観を有する住友化学社製EMMA樹脂アクリフト「CM8011」を用い、外層側粘着部用押出機に日本ポリエチレン社製メタロセン系エチレン−α−オレフィン共重合体 カーネル「KS240T」(MFR2.2g/10分、密度0.880g/cm)を用い、成形温度190℃で成膜を行った。得られたフィルムは横幅800mm、内層非粘着層の厚み45μ、外層(非粘着/粘着)の厚み15μ、外層非粘着部の巾720mm、外層粘着層部の巾40mm、外層口取り層部の幅40mmであり、その所定の二層構造の連続した表面保護用包装材料フィルムを入手できる。
次に、この横幅800mmの長尺の巻き取られた積層フィルムを、100mm/sec程度で走行させて、それとは等幅の、市販の直径約10mm、厚さ5mm程度の半球状の気泡が等間隔で全面に配設されたポリエチレン製の気泡入り緩衝シートを連続的に重ねる。次いで、外層/基材層/緩衝シートからなる三層積層シートを、略100mm程度の等間隔に点熔着することにより、三層積層シートからなる表面保護用包装材料を連続的に成形する。この場合に、緩衝シートの横幅、縦幅は、粘着層部の存在、露出を考慮して、寸法を若干変えることもできる。包装材料に必要なら、透過性の穿孔をするために、等間隔の針を配列した穿孔ロールにより、三層積層シートに任意に穿孔することにより空気透過性を付与することもできるし、切断面に予め被包装品の大きさ、例えば、バンパーの長さに対応できる約2000mm程度の間隔でミシン針目を所定間隔で付与することにより、包装材料の切り離しを容易にすることができる。
この三層表面保護包装材料は、緩衝機能を有するばかりでなく、現場のバンパーの包装作業において、緩衝シートによる二重にする再包装という二重手間が省くことができるばかりでなく、マット状表面により被包装体との密着防止効果、被包装体から揮発又は発散するガス抜き効果、又被包装体のずり防止効果をより高めることが出来る。又包装した被包装品の積み上げ保管、輸送における予期せぬ衝撃や外傷に耐えて、しかも、包装、輸送後の包装材料の剥ぎ取り回収、再利用においても、剥離などの障害も少ない
本考案の表面保護用包装材は、再利用、再現性を有するために、例えば、自動車外装、自動車のバンパー、ボンネット等のような被包装品を取り扱う、自動車部品工場と、自動車組立工場の間を安全に被包装品などを輸送する場合に、緩衝シートによる緩衝機能を有するために、包装、保管輸送などが安心して現場の包装作業が容易にできる。しかもその被包装品から剥ぎ取った、使用済みの、一定の寸法を有する表面保護用包装材をまとめて束ね、組立工場から部品工場に返送するというような、定期的に、比較的な大規模な輸送関係が確立されている流通システムにおいて、再利用をしながら、部品の表面を保護することができるので、最終製品の製品価値を下げない役割を果たすという有利な機能を備えた材料である。このような流通システムが確立されている製造業界、流通業界の産業分野においては、省力、省エネ、省資源を兼ね、本考案の表面保護用包装材は優れた機能を発現することができるので、自動車製造産業に限られるわけではなく、他の分野にも容易に転用できる機能材料である。使用中に有害な物質を出すような材料ではない安全な材料であり、使用後における焼却のような最終処分においても、比較的有害なガス、塵埃、塵灰も少ないので、地球環境にやさしい材料である。
1 基材層
2 外層
21 外層非粘着層部
22 外層粘着層部
23 両端開口縁部
3 緩衝シート層
31 開口縁シール片(サイドシール)
D フィルムの縦方向
P 被包装品
R 矢印包装方向

Claims (10)

  1. (a)フィルム状の基材層と、(b)非粘着層部と、少なくとも一方の端縁部に形成された仮着層部を有するフィルム状の外層2を積層してなる少なくとも二層積層構造フィルムの該基材層側の片面に、(c)緩衝シート層を一体的に形成されている三層積層構造フィルム状またはシート状の表面保護用包装材料。
  2. 仮着層部が粘着層、ファスナー、フックであることを特徴とする請求項1に記載の表面保護用包装材料。
  3. 緩衝シート層が、気泡緩衝シート、発泡シート、不織布及び織布から選ばれる緩衝シートであることを特徴とする請求項1または2に記載の表面保護用包装材料。
  4. 緩衝シート層が、外層にまたは基材層に全面にまたは部分的に固定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面保護用包装材料
  5. 外層は、該層に於ける仮着層部と非粘着層部のフィルム面に対する面積の割合が仮着層部2〜30%、非粘着層部98〜70%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の表面保護用包装材。
  6. 外層が、フィルム最端縁部に形成した非粘着性の口取り部、口取り部に隣接し形成した仮着層部及び、被包装品の表面に当接するための非粘着層部から構成されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の表面保護用包装材。
  7. 表面保護用包装材の両端部を折り返して被包装品をまるめてくるむように包み込み、両端開口縁部をシールまたはそのままの状態で外層のフィルム端縁部に形成された粘着層部と包装材の他端部を任意に固着してなる請求項1〜6いずれかに記載の表面保護用包装材。
  8. 表面保護用包装材の両端部を折り返して被包装品をまるめてくるむように包み込むような形態にして、両端に形成される開口部を閉鎖するように対の開口縁シール片により一体に加工された請求項1〜7のいずれかに記載の表面保護用包装材。
  9. 被包装品が自動車バンパー、自動車部品である請求項1〜8のいずれかに記載の表面保護用包装材。
  10. 通気透過性であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の表面保護用包装材。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019116301A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 旭コルク工業株式会社 包装用シート
JP2024022210A (ja) * 2022-08-05 2024-02-16 住友化学株式会社 樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、エチレン系重合体およびその製造方法
KR102901228B1 (ko) * 2025-07-25 2025-12-17 주식회사 대신코퍼레이션 차량 범퍼 커버 포장재

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