JP3165783B2 - 泡による塗膜形成方法及びそのための装置 - Google Patents

泡による塗膜形成方法及びそのための装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泡状の塗液によっ
て塗膜を形成する方法及び塗膜形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被塗布体に塗膜を形成するための
手段としては、例えばスプレーガンを用いて液状の塗液
を霧化して被塗布体に吹き付ける吹付け塗りが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記吹付け塗
りにおいては、霧化した塗液(例えば塗料等)が飛散す
るので、作業環境の悪化を伴うという問題点がある。ま
た、良好な作業環境を保つためには塗装ブースを設けて
その中で行わなければならないという制約を受ける。
【0004】その上、被塗布体に付着せずに飛散する塗
液のロスを避けることが困難であり、塗液の実際の使用
率が低く、コストを上昇させている。さらに、飛散物の
除去は、所定の除去装置による操作とコストを要する。
【0005】本発明の目的は、従来技術とは異なる新規
な塗膜形成方法及びそのための装置を提供することであ
る。
【0006】また、本発明の他の目的は、上記従来技術
の問題点を解決する塗膜形成方法及びそのための装置を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
塗膜形成方法及び塗膜形成装置により少なくとも一つの
上記目的を達成することができる。
【0008】本発明によれば、被塗布体への塗液の接触
は、塗液を泡状にした状態で行ない、余分な泡状の塗液
を被塗布体から除去することを基本とする。これによ
り、面に対する一様かつ完全な塗膜の形成と、飛散防止
とが同時に達成される。過剰な泡は吸引除去できる。泡
を用いた方法によれば、被塗布体が内部空間を有する場
合でも、当該内部空間への充填により泡を内部空間の内
面に接触でき、かつ真空吸引により余分な泡を除去でき
る。
【0009】泡の生成は公知の手段によっても可能であ
るが、特にこのために適した泡生成装置を用いることが
好ましい。以下に具体的な解決手段を示す。
【0010】泡状の塗液を被塗布体に接触させ、余分
な泡状の塗液を被塗布体から除去して塗膜を形成する
膜形成方法であって、前記泡状の塗液として、スタティ
ックミキサー部を有し塗液とガスを混合して発泡させる
泡発生手段で得た泡状の塗液を用いる塗膜形成方法(請
求項1)。
【0011】前記塗膜形成方法において、好ましくは、
泡状の塗液を含む所定の空間内で泡状の塗液を被塗布体
に接触させる(請求項2)。
【0012】前記塗膜形成方法において、好ましくは、
吸引、ガス吹付け若しくは加熱又はこれらのうちの少な
くとも2種の組合せにより余分な泡状の塗液を除去する
(請求項3)。
【0013】前記塗膜形成方法において、好ましくは、
塗液流と気体流の混合比G/L(Gは大気圧における気
体流の流量を示し、Lは塗液流の流量を示す。)を1〜
50にして塗液流と気体流を混合し、塗液を泡状にする
(請求項4)。
【0014】塗液供給手段と、ガス供給手段と、スタ
ティックミキサー部を有し塗液とガスを混合して発泡さ
せる泡発生手段を有する塗膜形成装置(請求項5)。
【0015】前記塗膜形成装置には、好ましくは、余分
な泡状の塗液を除去する泡除去手段を設ける(請求項
6)。
【0016】泡発生手段は、好ましくは、塗液とガスを
合流させる合流部の下流側に配置され液の表面積を増大
させるプレミキサーと、前記プレミキサーの下流側に配
置されるスタティックミキサーを有するものにする(請
求項7)。
【0017】前記プレミキサーは、好ましくは、液膜を
生成する充填材を管内に有して成るものにする(請求項
8)。
【0018】前記ガス供給手段は、好ましくは、加圧ガ
ス供給手段にする(請求項9)。
【0019】前記塗膜形成装置の前記合流部において、
塗液とガスは合流する。合流した塗液とガスは、前記合
流部の下流側にあるプレミキサーとスタティックミキサ
ーを順次通過する。スタティックミキサーの出口では、
泡状の塗液が得られるので、これを被塗布体に接触させ
る。
【0020】泡発生手段が前記プレミキサーとスタティ
ックミキサーを有するものである場合において、前記プ
レミキサーを設けているので、液状の塗液を泡状にする
ための条件の許容範囲が極めて広い。また、スタティッ
クミキサーを有することにより、きめのこまかい泡状の
塗液を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(塗膜形成方法) 本発明の塗膜形成方法においては、前記特定の泡発生手
段で得た泡状の塗液を被塗布体に接触させ、余分な泡状
の塗液を被塗布体から除去して塗膜を形成する。泡状の
塗液を被塗布体に接触させる仕方は、塗液が飛散しない
仕方であれば色々選択できる。
【0022】塗液を泡状にするには、泡生成ガンや泡生
成ノズルを用いることができるが、本発明の塗膜形成方
法では前記特定の泡発生手段で得た泡状の塗液を用い
【0023】塗液としては、泡状にすることができるも
のであれば良く、塗液の種類としては、例えば、塗料、
潤滑剤、界面活性剤、洗剤、表面改質剤等がある。
【0024】塗料は、通常の塗料を用いることができ、
特に下塗り塗料に対しても好適である。
【0025】洗剤は、例えばパーカーライジングの洗剤
等が好適である。即ち、パーカーライジングとは、金属
塗装の下地用としてリン酸塩によりさび止め被膜を形成
する方法であり、当該さび止め被膜を形成しようとする
金属表面から油脂分等を除去する必要がある。かかる油
脂分等を除去するための洗剤に対しても好適である。
【0026】表面改質剤は、例えば、木材、金属、セラ
ミックス等の表面を改質するものであり、金属に塗装す
る前にさびを防ぐ目的で用いるリン酸塩溶液も含まれ
る。
【0027】また、塗液は、液体だけでなく、液体中に
固体粒子を分散して成るものでも良い。
【0028】被塗布体は、塗膜を形成しようとする対象
であり、目的に応じて適宜選択することができる。被塗
布体の材料としては、例えば、金属、セラミックス、木
材、プラスチック、ゴム、紙又はこれらのうちの少なく
とも2つを組合せて成るもの等がある。被塗布体の形状
は、例えば、立体的なものでも、板状のものでも良く、
表面は平坦でも凹凸があっても良い。
【0029】泡状の塗液の被塗布体への接触は、好まし
くは、泡状の塗液を含む所定の空間内で行なう。例え
ば、槽内に充填された泡状の塗液に被塗布体を浸漬し接
触させてもよく、また、予め槽内に被塗布体を配してか
ら泡状の塗液を槽内に充填し接触させても良い。
【0030】余分な泡状の塗液の被塗布体からの除去
は、消泡しやすい塗液を用いる場合には、泡状の塗液を
接触させた被塗布体をそのまま放置しておくことにより
行なうことができる。消泡しにくい塗液を用いる場合に
は、好ましくは、余分な泡状の塗液の吸引、空気などの
ガス吹付け又は加熱によって行なうことができ、さらに
はこれらのうちの少なくとも2つを組合せて行なっても
良い。例えば、余分な泡状の塗液を吸引し、さらにガス
を吹付けて除去することもできる。
【0031】塗液の泡状化は、好ましくは、塗液流と気
体流の混合比G/L(Gは大気圧における気体流の流量
を示し、Lは塗液流の流量を示す。)を1〜50にして塗
液流と気体流を混合して行なうことができる。前記混合
比G/Lは、1.5以上、さらには2以上にすることがで
き、例えば10〜20にしても良い。
【0032】(塗膜形成装置) 本発明の塗膜形成装置は、塗液供給手段と、ガス供給手
段と、塗液とガスを混合して発泡させる前記特定の泡発
生手段を有するものであり、さらに、余分な泡状の塗液
を除去する泡除去手段を設けることもできる。
【0033】塗液供給手段は、塗液を供給する管にする
ことができる。この管は、塗液供給源に連通させ、ポン
プを設けて塗液を連続して供給することができる。ま
た、前記管には、流量計や圧力計を設けて、塗液の供給
量を測定することができる。さらに、流量制御弁を設け
て所望の供給量に制御することができ、逆止弁を設けて
塗液の逆流を防止することができる。
【0034】ガス供給手段は、ガス(好ましくは加圧ガ
ス)を供給する管にすることができる。この管は、高圧
ガスボンベ等のガス供給源に連通し、ガスを連続して供
給することができる。ガスは、例えば、圧縮空気、窒素
等にすることができる。前記管には、流量計や圧力計を
設けてガスの供給量を測定することができる。さらに、
流量制御弁を設けて所望の供給量に制御することがで
き、逆止弁を設けてガスの逆流を防止することができ
る。
【0035】泡発生手段は、スタティックミキサー部を
有し塗液とガス(好ましくは加圧ガス)を混合して発泡
させるものであれば良く、好ましくは、プレミキサーと
その下流に配置されるスタティックミキサーを有するも
のにする。
【0036】プレミキサーは、塗液とガスを合流させる
合流部の下流側に配置され液の表面積を増大させるもの
である。
【0037】スタティックミキサーは、前記プレミキサ
ーの下流側に配置される。
【0038】塗液とガスとの合流部は、上述の塗液供給
管及びガス供給管に連通させて、塗液とガスを合流させ
ることができる。塗液とガスの合流比G/Lは、例えば1
0〜20にすることができるが、より小さい値(例えば
1〜1.5のように2以下の値)や、より大きな値(例
えば20〜50)にすることもできる。ここでGは大気
圧に換算したガスの容積(流量)であり、Lは塗液の容
積(流量)である。
【0039】前記合流比G/Lを変更することにより、気
泡径を調整できるので、目的に応じた泡状の塗液を得る
ことができる。気泡径は、例えば、1〜3倍程度の範囲
で調整することができる。
【0040】前記合流部の下流側に、液の表面積を増大
させるプレミキサーと、前記プレミキサーの下流側に配
されるスタティックミキサーが存在する場合は、塗液を
容易に泡状にすることができる。即ち、前記プレミキサ
ーを設けた場合は、塗液を泡状にするための条件の許容
範囲が極めて広くなる。例えば、スタティックミキサー
の上流側に前記プレミキサーがなく塗液が液状のままス
タティックミキサーを吹き抜けてしまうような条件で
も、前記プレミキサーを設けた場合は液状の塗液を泡状
にすることができる。
【0041】前記プレミキサーは、液の表面積を増大さ
せるもので良いが、好ましくは、液膜を生成する充填材
を管内に有して成るものにする。
【0042】前記充填材としては、例えば、網状のも
の、不織布、金たわし、複数の略球状体の結合体、ラシ
ヒリング等にすることができる。
【0043】スタティックミキサーは、一般的には、流
体の流路の中に邪魔板を設けて流れを分割し、流線を変
更することにより流体を混合する装置である。好ましく
は、1以上のねじり羽根エレメントを管内に配設したも
のにする。
【0044】ねじり羽根エレメントの形状は、例えば、
長方形の板をその長手方向の中心軸を中心として所定の
ねじり角度でねじった形状にすることができる。前記ね
じり角度は、例えば30゜〜270゜にすることがで
き、270゜を越えても良い。好ましくは、180゜±
30゜程度にする。
【0045】かかるねじり羽根エレメントの長手方向の
中心軸がほぼ同一の直線上に位置するように、2以上の
ねじり羽根エレメントを管内に配設することができる。
【0046】余分な泡状の塗液を除去する泡除去手段と
しては、吸引管やガス供給管がある。即ち、吸引管によ
り余分な泡状の塗液を吸引除去することができ、ガス供
給管により被塗布体にガスを所定の圧力で供給して余分
な泡状の塗液を被塗布体の表面を滑らせて除去したり、
あるいは泡を破壊することができる。また、これらを組
合せて除去しても良い。
【0047】吸引管は、例えば真空ポンプ等の負圧源に
連通させることができる。
【0048】
【実施例】本発明の塗膜形成装置の一実施例を図1に基
づいて説明する。
【0049】[実施例1]図1の塗膜形成装置は、塗液
供給管1と、加圧ガス(圧縮空気)供給管2と、塗液と
加圧ガスを混合して発泡させる泡発生手段3を有する。
泡発生手段3は、プレミキサー4とその下流側のスタテ
ィックミキサー5を有して成る。
【0050】塗液供給管1は、塗液供給源であるタンク
6に連通し、上流側から順にポンプ7、流量計8、圧力
計9、弁10及び逆止弁11を有する。
【0051】加圧ガス供給管2は、上流側から順に圧力
計12、流量計13、圧力計14、弁15及び逆止弁1
6を有し、下流側に圧縮空気を供給する。
【0052】塗液供給管1の塗液と、加圧ガス供給管2
の圧縮空気は、塗液供給管1と加圧ガス供給管2が連通
するプレミキサー4の合流部17で合流する。合流した
塗液と圧縮空気は、プレミキサー4とスタティックミキ
サー5を通過する。スタティックミキサー5の下流側の
出口では、泡状の塗液が得られる。
【0053】図3は図1のプレミキサー4の塗液流及び
圧縮空気流が流れる方向の概略断面図であり、図2は図
1のスタティックミキサー5の塗液流と圧縮空気流の混
合流が流れる方向の概略断面図である。
【0054】プレミキサー4は、断面が略円の2本の管
が連通するように一方の管の外周面に他の管の端面を結
合させた略T字形の管内に、充填材として焼結金属30
を設けたものである。
【0055】この焼結金属30は、金属製の複数のビー
ズ(略球状体)が高温で互いに溶着した形状をしてい
る。
【0056】かかる焼結金属としては、市販されている
ものを適宜選択して用いることができる。
【0057】塗液流はプレミキサー4の入口4aから流
入し、圧縮空気流はプレミキサー4の他の入口4bから
流入して合流する。塗液流の表面積は前記焼結金属を通
過することによって増加する。塗液流と圧縮空気流の合
流は出口4cから流出しスタティックミキサー5に入口
5aから流入する。
【0058】スタティックミキサー5は、複数のねじり
羽根エレメント26の接合体を管27の内部空間に配し
て成る。ねじり羽根エレメント26の形状は、長方形の
板をその長手方向の中心軸を中心としておよそ180度
のねじり角度でねじった形状である。管27は、両端に
フランジ部28、29を有する略円筒状の管であり、前
記フランジ部28、29は、流体の流路となる管や上流
側に設けるプレミキサーと接合しやすくするために設け
られている。
【0059】塗液流と圧縮空気流の合流は、このような
スタティックミキサー5を通過することによって、混
合、攪拌され、下流側の出口5bから泡状の塗液として
流出する。
【0060】プレミキサー4に塗液と圧縮空気を連続的
に供給し泡状の塗液を連続して形成すると、泡状の塗液
は、槽19に連通する泡状塗液供給管18から泡状の塗
液を充填するための槽19に到達し、槽19の内部に充
填される。槽19に充填された泡状の塗液20に被塗布
体21を浸漬して泡状の塗液20に接触させることがで
きる。被塗布体21の塗膜を形成すべき部分に泡状の塗
液を接触させた後の余分な泡の除去は、泡状の塗液の泡
が消泡しやすい場合は、そのまま放置することにより除
去することができる。
【0061】例えば、塗液として消泡しやすい塗料を用
いた場合は、槽19から被塗布体21を取り出し、その
まま放置しておけば自然と消泡し塗膜を形成することが
できるので、引き続き塗膜を乾燥させることができる。
また、塗液として消泡しにくい塗料を用いた場合は、前
記槽19から被塗布体21を取り出した後に、余分な泡
が付着した被塗布体を加温ないし加熱したり、あるいは
減圧室に入れたり、または吸引ノズルで吸引することに
より、余分な泡状の塗液を強制的に除去して塗膜を形成
することができる。このような泡除去工程を経た後に塗
膜を乾燥させることができる。
【0062】槽19からあふれる泡状の塗液は、回収器
22により回収され塗液回収管23を通して、タンク6
にもどして再使用することができる。
【0063】回収器22は、例えば、その吸引口を槽1
9の開口部の外周に沿って設け、泡状の塗液を吸引して
回収するものにすることができる。回収器22は、塗液
回収管23と連通しており、塗液回収管23には例えば
吸引ポンプ(図示せず)を設けることができる。
【0064】[実施例2]実施例1における図3のプレ
ミキサー4の代わりとして図4に示すイジェクタータイ
プのプレミキサー40を用いることができる。図4は、
塗液流及び圧縮空気流が流れる方向における当該プレミ
キサーの概略部分断面図であり、ノズル45は断面では
なくその外形を示している。
【0065】このプレミキサー40は、略T字形の接合
管の一つの開口部にノズル45を挿入して設け、当該ノ
ズル45から塗液を供給しようとするものである。前記
略T字形の接合管は、図3に示した略T字形の管と同様
の形状のT字管41と、当該T字管41の3つの開口に
それぞれ連通するように設けられた略管状部材42、4
3及びディフューザー部44から成る。
【0066】ノズル45は、塗液の入口45aから出口
45bにかけて内径が段階的に小さくなっており、略管
状部材42に接合固定され、ノズル45の先端(出口4
5b)は前記T字管41の内部空間にまで達している。
また、ディフューザー部44は、フランジ部44fから
管の軸方向に突出した先端部分44eを有しており、こ
の先端部分44eをT字管41の内部空間に挿入し気密
にはめ込み固定している。
【0067】T字管41、略管状部材42、43及びデ
ィフューザー部44は、端面ないしその近傍に、外周方
向に突出するフランジ部(41f、42f、43f)を
有しているので接合しやすい。例えば、これらの部材が
例えばステンレス等の金属である場合は、容易に溶接す
ることができる。また、フランジとフランジの接合部で
ある略環状の突起部Tには、必要であれば、当該突起部
Tをはさみつけるリング状のクランプ(図示せず)を設
けることにより接合をより一層確実にすることができ
る。なお、これら各部材間の接合面には、例えばシリコ
ン製のパッキンPを必要に応じて設けて気密性をより一
層高めることができる。
【0068】略管状部材42の入口から挿入されて設け
られているノズル45の入口45aから流入しノズル4
5の出口45bから流出する塗液流は、略管状部材43
の入口43aから流入しT字管41の内部に達した圧縮
空気流と合流し、ディフューザー部の入口44aからデ
ィフューザー部に流入し出口44bから流出する。この
ようにして塗液流と圧縮空気流の合流は、ディフューザ
ー部44を通過する。ディフューザー部44を通過した
後の塗液流の表面積は増加していると考えられる。ディ
フューザー部44の出口44bから流出した塗液流と圧
縮空気流の合流は、図2の入口5aからスタティックミ
キサー5に流入する。
【0069】[実施例3]実施例1における図3のプレ
ミキサー4及び図2のスタティックミキサー5の代わり
として図5〜6に示すマルチノズルタイプの泡発生ミキ
サー50を用いることができる。図5は、塗液流及び圧
縮空気流が流れる方向における当該泡発生ミキサーの概
略断面図であり、図6は、図5のA−A線における管5
1の径方向断面図(管内部のねじり羽根エレメント及び
管外周側のワイヤーメッシュ58等は図示せず)であ
る。
【0070】泡発生ミキサー50は、ガス供給部とスタ
ティックミキサー部から成る。
【0071】まず、スタティックミキサー部は、端部に
フランジ部52、53を有する略円筒管51の内部空間
に、複数のねじり羽根エレメント54の接合体を設けて
成るものである。ねじり羽根エレメント54の形状は、
長方形の板をその長手方向の中心軸を中心としておよそ
180度のねじり角度でねじった形状である。前記フラ
ンジ部52、53は、流体の流路となる上流側あるいは
下流側の管と接合しやすくするために設けられている。
【0072】ガス供給部は、前記略円筒管51の外周を
包囲するように設けており、前記略円筒管51にノズル
65、66を介して連通する連通室Rと、当該連通室R
に連通するガス供給管59から成る。ガス供給管59
は、フランジ部60を有する。前記連通室Rの内部空間
には、金属製のワイヤーを網状にしたワイヤーメッシュ
58を充填している。
【0073】前記連通室Rは、略円筒管状のソケット部
61にも連通している。前記ソケット部61の内部空間
には、通常はプラグ62がはめ込まれており気密になっ
ている。
【0074】塗液流は略円筒管51へ入口51aから流
入する。一方、圧縮空気流は、ガス供給管59の入口5
9aから流入し連通室Rを経てノズル65、66から略
円筒管51の内部空間に流入し、塗液流と合流する。塗
液流と圧縮空気流の合流は、円筒管51で上述のように
合流し、さらに円筒管51を通過することにより混合さ
れ、攪拌され、円筒管51の出口51bから泡状の塗液
を得ることができる。
【0075】[実施例4]実施例1における図3のプレ
ミキサー4及び図2のスタティックミキサー5の代わり
として図7に示すクッカータイプの泡発生ミキサー70
を用いることができる。図7は、塗液流及び圧縮空気流
が流れる方向における当該泡発生ミキサーの概略断面図
である。
【0076】泡発生ミキサー70は、スタティックミキ
サ部と、略T字形の管Tと、これらを連通させる5本の
連通流路R1〜R5と、前記連通流路R1〜R5の流路
を開閉する弁B1〜B5を有してなる。
【0077】スタティックミキサー部は、端部に開口7
1aと開口71bを有する略円筒管71の内部空間に、
複数のねじり羽根エレメント72の接合体を設けて成る
ものである。ねじり羽根エレメント72の形状は、長方
形の板をその長手方向の中心軸を中心としておよそ18
0度のねじり角度でねじった形状である。前記略円筒管
71の前記開口の端部は、外周方向にフランジ部71f
を有する。前記フランジ部71fは、流体の流路となる
上流側あるいは下流側の管と接合しやすくするために設
けられている。
【0078】略T字形の管Tは、断面が略円の2本の管
が連通するように長管の外周面に短管の端面を結合させ
た形状をしている。短管の開口Taには、外周方向にフ
ランジ部Tfが形成されている。
【0079】5本の連通流路R1〜R5は、スタティッ
クミキサ部の略円筒管71の内部空間と略T字形の管T
の内部空間とを連通させている。
【0080】弁B1〜B5は、それぞれ先端に弁棒部b
1〜b5を有すると共に、それぞれの弁棒部b1〜b5
の位置を弁の長手方向に任意に設定することができるか
ら、前記連通流路R1〜R5のそれぞれを独立に開閉す
ることができる。
【0081】塗液流は、開口71aから略円筒管71に
流入する。一方、圧縮空気流は、T字形の管Tの開口T
aから流入し前記連通流路R1〜R5のいずれかを経て
前記スタティックミキサ部の略円筒管71に達して塗液
流と合流する。上述のように弁B1〜B5を設けている
ので、塗液流と圧縮空気流の合流比を容易に変更するこ
とができる。
【0082】塗液流と圧縮空気流の合流は、スタティッ
クミキサ部で混合、攪拌され、略円筒管71の開口71
bから泡状の塗液を得ることができる。
【0083】
【発明の効果】請求項1〜4の塗膜形成方法は、泡状の
塗液を被塗布体に接触させ、余分な泡状の塗液を被塗布
体から除去して塗膜を形成する塗膜形成方法であって、
前記泡状の塗液として、スタティックミキサー部を有し
塗液とガスを混合して発泡させる泡発生手段で得た泡状
の塗液を用いるので、霧化した塗液が飛散することによ
り生じる問題を発生させることなく、被塗布体に塗膜を
形成することができる。
【0084】即ち、霧化した塗液の飛散による作業環境
の悪化は解消する。また、霧化による塗液の飛散が生じ
ないので、余分な泡状の塗液は容易に回収して再使用す
ることができる。よって、塗液の使用率を上昇させコス
トを削減することができる。
【0085】また、霧化することが困難な高粘度の塗液
の塗膜を形成することができる。
【0086】請求項2の塗膜形成方法は、泡状の塗液を
含む所定の空間内で泡状の塗液を被塗布体に接触させる
ので、泡状の塗液を効率良く迅速に被塗布体に接触させ
ることができる。また、余分な塗液をより一層容易に回
収することができる。
【0087】請求項3の塗膜形成方法は、吸引、ガス吹
付け若しくは加熱又はこれらのうちの少なくとも2種の
組合せにより余分な泡状の塗液を除去するので、余分な
泡状の塗液を効率良く除去することができる。特に、吸
引により余分な泡状の塗液を除去する場合は、除去と回
収を同時に行なうことができる。
【0088】請求項4の塗膜形成方法は、塗液流と気体
流の混合比G/L(Gは大気圧における気体流の流量を
示し、Lは塗液流の流量を示す。)を1〜50にして塗液
流と気体流を混合し、塗液を泡状にするので、塗液を連
続して泡状にすることができる。また、塗液を容易に泡
状にすることができる。
【0089】請求項5〜の塗膜形成装置は、塗液供給
手段と、ガス供給手段と、スタティックミキサー部を有
塗液と加圧ガスを混合して発泡させる泡発生手段を有
するので、本発明の塗膜形成方法に好適に用いることが
できる。
【0090】請求項7〜8の塗膜形成装置は、泡発生手
段が、塗液とガスを合流させる合流部の下流側に配置さ
れ液の表面積を増大させるプレミキサーと、前記プレミ
キサーの下流側に配置されるスタティックミキサーを有
するので、塗液を容易にかつ効率良く泡状にすることが
できる。
【0091】請求項8の塗膜形成装置は、プレミキサー
が、液膜を生成する充填材を管内に有して成るので、よ
り一層容易かつ効率良く塗液を泡状にすることができ
る。
【0092】請求項9の塗膜形成装置は、ガス供給手段
が加圧ガス供給手段なので、より一層容易かつ効率良く
塗液を泡状にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗膜形成装置の一実施例を示す概略図
である。
【図2】図1のスタティックミキサー5の塗液流と圧縮
空気流の混合流が流れる方向の概略断面図である。
【図3】図1のプレミキサー4の塗液流及び圧縮空気流
が流れる方向の概略断面図である。
【図4】塗液流及び圧縮空気流が流れる方向における実
施例2のプレミキサーの概略部分断面図である。
【図5】塗液流及び圧縮空気流が流れる方向における実
施例3の泡発生ミキサーの概略断面図である。
【図6】図5のA−A線における管51の径方向断面図
である。
【図7】塗液流及び圧縮空気流が流れる方向における実
施例4の泡発生ミキサーの概略断面図である。
【図8】本発明の塗膜形成方法の一実施例を示す工程図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B05D 3/00 B05D 3/00 A (56)参考文献 特開 昭59−62366(JP,A) 特開 平7−45940(JP,A) 実開 昭51−105059(JP,U) 特公 昭29−8291(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26 B01F 3/04 B01F 5/00 B05C 3/09 B05C 11/10

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】泡状の塗液を被塗布体に接触させ、余分な
    泡状の塗液を被塗布体から除去して塗膜を形成する塗膜
    形成方法であって、 前記泡状の塗液として、スタティックミキサー部を有し
    塗液とガスを混合して発泡させる泡発生手段で得た泡状
    の塗液を用いる ことを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】泡状の塗液を含む所定の空間内で泡状の塗
    液を被塗布体に接触させることを特徴とする請求項1に
    記載の塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】吸引、ガス吹付け若しくは加熱又はこれら
    のうちの少なくとも2種の組合せにより余分な泡状の塗
    液を除去することを特徴とする請求項1又は2に記載の
    塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】塗液流と気体流の混合比G/L(Gは大気
    圧における気体流の流量を示し、Lは塗液流の流量を示
    す。)を1〜50にして塗液流と気体流を混合し、塗液を
    泡状にすることを特徴とする請求項1〜3の一に記載の
    塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】塗液供給手段と、ガス供給手段と、スタテ
    ィックミキサー部を有し塗液とガスを混合して発泡させ
    る泡発生手段を有することを特徴とする塗膜形成装置。
  6. 【請求項6】余分な泡状の塗液を除去する泡除去手段を
    有することを特徴とする請求項5に記載の塗膜形成装
    置。
  7. 【請求項7】前記泡発生手段は、塗液とガスを合流させ
    る合流部の下流側に配置され液の表面積を増大させるプ
    レミキサーと、 前記プレミキサーの下流側に配置されるスタティックミ
    キサーを有することを特徴とする請求項5又は6に記載
    の塗膜形成装置。
  8. 【請求項8】前記プレミキサーは、液膜を生成する充填
    材を管内に有して成ることを特徴とする請求項7に記載
    の塗膜形成装置。
  9. 【請求項9】前記ガス供給手段は、加圧ガス供給手段で
    あることを特徴とする請求項5〜8の一に記載の塗膜形
    成装置。
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